説明

サーボモータ駆動方式のプレス機械

【課題】確実なビード成形を通して引きずり込み防止力を強化する。
【解決手段】ダイクッション装置10をサーボモータ駆動方式としかつ上型(または板押え)の板材に向かう部位に凹部を形成し、ダイクッション駆動手段(20、91)と同期駆動制御手段(30)と圧力振動付加制御手段(21、73)とを設け、スライド駆動とダイクッション駆動とを同期実行可能で、さらに圧力振動偏差信号を利用してダイクッション圧力に振動を付加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
サーボモータでスライドを駆動可能でかつダイクッション装置を具備するサーボモータ駆動方式のプレス機械に関する。
【背景技術】
【0002】
スライド駆動手段がサーボモータを駆動源としてスライドを駆動可能でかつダイクッション装置が昇降可能なクッションパッドに上向きのダイクッション圧力を加えつつスライド側の上型とクッションパッド側の板押えとの間に介在された板材を押付け可能で、板材を押えつつプレス成形可能なサーボモータ駆動方式のプレス機械は周知である。
【0003】
図5において、プレス機械1は、サーボモータ56(エンコーダ57)でクランク軸2を回転することにより、スライド4を昇降駆動する。3はコネクティングロッド、5は金型(上型5A、下型5B)、6はベッドで、7が板材である。
【0004】
かかるプレス機械1では、スライドモーションを容易に設定変更することができる(例えば、特許文献1)。スライド4を一時停止、低速下降さらには昇降反転することもできるから、プレス成形態様に対する適応性を拡大できかつ高品質製品を生産できる。
【0005】
なお、スライド駆動機構部としては、上記のクランク機構(2)の代わりに、リンク機構あるいはねじ機構が用いられる場合がある。
【0006】
ここに、ダイクッション装置10Pは、クッションパッド13を昇降しかつクッション圧を付与する手段であり、油圧シリンダ装置18(ロッド19)から形成されていた。しかし、ダイクッション装置も、サーボモータ駆動方式に代えたいとの要請が強い。これに応じる提案(特許文献2)がある。
【0007】
提案ダイクッション装置によれば、タッチ点まではスライド4とダイクッション(クッションパッド13乃至しわ押え11)とを同期位置制御し、ソフトタッチ制御後に位置制御から圧力制御に切換えて圧力制御している。したがって、油圧式に比較して、上型5Aに衝突する際のサージ圧の発生を防止でき、制御遅れなく応答性が向上できるとされている。なお、しわ押え11は複数のクッションピン12で支持されている。
【0008】
ここにおいて、サーボモータ駆動方式のプレス機械1とダイクション装置10Pを組合せたプレスシステムによれば、深絞り成形製品を生産できる。高品質製品を得るには、板材7の周辺部にしわが発生しないように適正なしわ押え力を確立できなければならない。と同時に、周辺部が絞り領域内に引きずり込まれないようにする必要がある。
【0009】
後者に関しては、しわ押え力(押え圧力)を許容範囲内で可能な限り大きくすることや、板材7にビード等を形成しておくことが試行されている。
【特許文献1】特開平6−31499号公報
【特許文献2】特開平10−202327号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、引きずり込み防止力に関しては、押え圧力(しわ押え力)を大きくする割には期待する程の効果は得られていない。押え圧力の大きさにも限度があり、闇雲に圧力過大化することは機械的不利も生じ易い。また、板材7に予めビード等を形成しておくことは、生産コスト高や生産能率低下を招くので、例外的な場合に限られる。特に、一層の深絞り成形に必要とされる十二分な引きずり込み防止力を発揮できるまでには、至っていない。
【0011】
本発明の目的は、確実なビード成形を通して引きずり込み防止力を強化できるサーボモータ駆動方式のプレス機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、サーボモータ駆動方式の特性を巧みに利用してクッションパッドに圧力振動を付与することでビード成形を促進可能に形成されたものである。
【0013】
すなわち、請求項1の発明に係るサーボモータ駆動方式のプレス機械は、サーボモータを駆動源としてスライドを駆動可能なスライド駆動手段と、昇降可能なクッションパッドに上向きのダイクッション圧力を加えつつ上型と板押えとの間に介在された板材の周辺部を押えるダイクッション装置とを具備するサーボモータ駆動方式のプレス機械において、前記ダイクッション装置をダイクッション駆動手段によりサーボモータを回転制御しつつダイクッション駆動可能なサーボモータ駆動方式に形成し、前記上型または板押えの板材に向かう部位に凹部を形成し、スライド駆動とダイクッション駆動とを同期させて実行させる同期駆動制御手段と、圧力振動指令信号とダイクッション圧力検出信号とを入力として圧力振動偏差信号を生成出力可能な圧力振動偏差信号生成出力部を含み生成出力された圧力振動偏差信号を用いかつダイクッション駆動制御手段との協働によりに前記ダイクッション圧力に振動を付加可能な圧力振動付加制御手段とを設けた、ことを特徴とする。
【0014】
また、請求項2の発明は、前記圧力振動指令信号が、振動の周波数,振幅および圧力の全部または一部を設定変更可能な信号とされている。さらに、請求項3の発明は、振動周波数が12〜17Hz内の値に選択されている。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、確実なビード成形を通して引きずり込み防止力を強化することができる。したがって、一段と絞り率を大きくした深絞り加工を円滑かつ安定して行え、高品質製品を生産できる。
【0016】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の場合と同様な効果を奏することができることに加え、材料の性状等に対する適応性が広い。また、請求項3の発明によれば、請求項1および2の発明の場合と同様な効果を奏することができることに加え、成形効率を高められ、一段と迅速かつ確実にビードを成形できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
本プレス機械1は、図1〜図4に示す如く、ダイクッション装置10をダイクッション駆動手段(20、91)によりサーボモータ96を回転制御しつつダイクッション駆動可能なサーボモータ駆動方式としかつ上型5A(または板押え11)に凹部(溝5AS)を形成し、同期駆動制御手段(30)と圧力振動偏差信号生成出力部73を含む圧力振動付加制御手段(21、73)とを設け、スライド駆動とダイクッション駆動とを同期させて実行可能で、圧力振動指令信号Sdavおよびダイクッション圧力検出信号Sdadを入力として圧力振動偏差信号Sdaveを生成出力可能で、ダイクッション駆動手段(20、91)との協働によりにダイクッション圧力に振動を付加してビード8を効率的に成形可能に形成されている。
【0019】
確認的に、プレス機械1は、サーボモータ56を駆動源としてスライド4を駆動可能なスライド駆動手段(20,51)と、昇降可能なクッションパッド13に上向きのダイクッション圧力を加えつつ上型5Aと板押え11との間に介在された板材7の周辺部を押えるダイクッション装置10とを具備するサーボモータ駆動方式である。
【0020】
プレス機械1の構造・機能は、図3に示す如く、従来例(図5)の場合と同じである。ダイクッション装置10も、板押さえ11、クッションピン12およびクッションパッド13までの構造は、従来例(図5)の場合と同じである。しかし、ボールねじ14およびギヤボックス15を設け、サーボモータ96で駆動する構造とされている。
【0021】
このようにダイクッション装置10は、サーボモータ96を駆動源としかつダイクッション駆動手段(20、91)を用いてダイクッション駆動可能なサーボモータ駆動方式である。
【0022】
図2において、スライド駆動部51は、比較器53と位置速度制御部54およびアンプ55を含み、同期調停後のスライド位置速度指令信号Sspsとエンコーダ57からの位置速度検出信号Sspsdとを比較して生成された位置速度偏差信号εsのレベルに応じてモータ56を回転制御する。位置速度偏差信号εsのレベルがゼロでモータ56は停止状態になる。
【0023】
同様に、ダイクッション駆動部91は、比較器93と位置速度制御部94およびアンプ95を含み、同期調停後のダイクッション位置速度指令信号Sdpsとエンコーダ97からの位置速度検出信号Sdpsdとを比較して生成された位置速度偏差信号εdのレベルに応じてモータ96を回転制御する。位置速度偏差信号εdのレベルがゼロでモータ96は停止状態になる。
【0024】
同期調停後のスライド位置速度指令信号Sspsとは、図1に示すように、モーション設定駆動指令部20から出力される原スライド位置速度指令信号Ssps1の同期調停後の信号である。つまり、プレス機械1側のスライド4の昇降動作とダイクッション装置10側の板押え11の昇降動作との同期調停処理を行った後の信号である。
【0025】
具体的には、図1の第1の同期調停制御部31において、入力されたダイクッション位置速度指令信号Sdpsと位置速度検出信号Sdpsdとの関係で、原スライド位置速度指令信号Ssps1を補正(同期調停)した信号である。
【0026】
同期調停後のダイクッション位置速度指令信号Sdpsとは、モーション設定駆動指令部20から出力される原ダイクッション位置速度指令信号Sdps1の同期調停後の信号である。つまり、板押え11の昇降動作とスライド4の昇降動作との同期調停をした後の信号である。
【0027】
具体的には、第2の同期調停制御部32において、入力されたスライド位置速度指令信号Sspsと位置速度検出信号Sspsdとの関係で、原ダイクッション位置速度指令信号Sdps1を補正(同期調停)した信号である。
【0028】
すなわち、スライド4と板押え11とは、タッチするまでは同期を目指して下降するが、ソフトタッチ後は一体的に同期下降する。その後に圧力制御に切り換えられる。
【0029】
第1の同期調停制御部31は、スライド・ダイクッション相対位置速度および位置速度検出信号Sdpsdがゼロとなる同期調停終了後に、スライド側同期調停信号Ssyをダイクッション位置圧力切換制御部33に出力する。第2の同期調停制御部32は、スライド・ダイクッション相対位置速度および位置速度検出信号Sspsdがゼロとなる同期調停終了後にダイクッション側同期調停信号Sdyをダイクッション位置圧力切換制御部33に出力する。
【0030】
ダイクッション位置圧力切換制御部33は、これらの信号を入力として、位置制御から圧力制御に切換えるためのダイクッション位置圧力切換指令信号Sdpac(←Sdpac1)を図2の切換部81に出力する。と同時的に、ダイクッション位置圧力指令信号Sdpa(←Sdpa1)を圧力指令制御部71(73)に出力する。
【0031】
また、圧力振動付与の場合には、圧力振動指令信号Sdav(←Sdav1)を圧力指令制御部71(73)に出力する。この実施の形態(図2)では、圧力振動指令信号Sdavがダイクッション位置圧力指令信号Sdpaをベースとしてかつこのベースに圧力振動成分を重畳させた信号とした。しかし、ベース(ダイクッション位置圧力指令信号Sdpa)と圧力振動成分とを別々に出力して信号合成するように形成しても、実施することができる。
【0032】
図2において、圧力指令制御部71は、比較器73でダイクッション位置圧力指令信号Sdpa(または、圧力振動指令信号Sdav)とダイクション圧力検出信号Sdadとを比較してダイクション位置圧力偏差Sdpae(または、Sdave)を生成し、サーボフィルタ75および切換部81を通して比較器93に入力する。ダイクション位置速度指令信号Sdpsの場合と同様に加算(+)成分とする。
【0033】
図1において、モーション設定駆動指令部20は、予め設定(選択)されたスライドのモーション情報(移動軌跡情報)に従うスライド位置速度指令信号Ssps1を、第1の同期調停制御部31へ出力する。同期調停後は、スライド位置速度指令信号Sspsとなる。同様に、ダイクッション位置速度指令信号Sdps1を、第2の同期調停制御部32へ出力する。同期調停後は、ダイクッション位置速度指令信号Sdpsとなる。
【0034】
また、モーション設定駆動指令部20は、位置速度制御から位置圧力制御に切換えるためのダイクッション位置圧力切換指令信号Sdpac1(Sdpac)を出力する。この切換指令信号Sdpac1(Sdpac)の出力後に、位置圧力制御期間中はダイクッション位置圧力指令信号Sdpa1を出力し、圧力振動付加制御期間中は圧力振動指令信号Sdav1を出力する。
【0035】
ここに、ダイクッション駆動手段(20、91)は、モーション設定駆動指令部20とダイクッション駆動部91とからなり、サーボモータ96を回転制御してダイクッション駆動することができる。
【0036】
同期駆動制御手段(上位同期調停制御部30)は、スライド駆動(制御)とダイクッション駆動(制御)とを同期させて実行させる。第1の同期調停制御部31と第2の同期調停制御部32とで相互に同期調停し、スライド4(上型5A)と押え板11とを同期駆動(昇降)するように制御する。
【0037】
圧力振動付加制御手段(21、73)は、モーション設定駆動指令部20内の圧力振動設定駆動指令部21と圧力振動偏差信号生成出力部73を含み、圧力振動偏差信号Sdaveを用いかつダイクッション駆動手段(20、91)との協働によりにダイクッション圧力に振動を付加する制御を行なう。
【0038】
圧力振動設定駆動指令部21は、振動の周波数,振幅および圧力の各指令値を含む圧力振動指令信号Sdav1(Sdav)の周波数,振幅および圧力の全部または一部を設定変更に形成されている。板材(材料)7の形態や性状、絞り度、成形すべきビード8の形態などの条件が変った場合でも、材料の塑性流動性を高めつつ確実かつ安定してビード8を成形可能とするためである。
【0039】
特に、圧力振動の周波数は、12〜17Hz内の値に選択設定することが好ましい。ビード成形効率を大幅に向上できる。実験側によると、11Hz以下ではビード成形効果が小さく、18Hz以上としても一段の効果向上を期待できない。また、やたらな低・高周波数にする必要がないので振動付加駆動(制御)上も好ましい。
【0040】
この実施の形態では、図4に示す如く、上型5Aの板材7に向かう部位(下面)にビード成形促進用の凹部(下向き解放の溝5AS)を設け、ビード8の成形促進と水平方向の抗力(下型5B側へ引きずり込み力)を増大するようにしている。この溝5ASの縦断面形状は逆V字形で、横断面形状は下型5Bを包囲する連続溝形状である。
【0041】
なお、凹部を板押え11の板材7に向かう部位(上面)に設けるようにしてもよい。この場合は、上向き開放の溝(11AS…図示省略)にする。
【0042】
さらに、上型5Aに凹部(下向き解放溝5AS)を形成するとともに板押え11の解放溝5ASに対応する部位に凸部(解放溝5ASに対応する形態…例えば、突条)を形成してもよい。反対に、板押え11に凹部(上向き解放溝11AS)を形成するとともに上型5Aの解放溝11ASに対応する部位に凸部(解放溝11ASに対応する形態…例えば、突条)を形成してもよい。このように凸部を設けると、多少の機械的・コスト的負担は掛かるが、ビード成形を一段と促進できる。なお、凹部と凸部とを対応させて設ける場合は、板押え11に凹部をかつ上型5Aに突条を設ける方が、板材7の保持上好ましい。
【0043】
圧力振動偏差信号生成出力部73は、圧力振動付与駆動(制御)に関しては、圧力振動指令信号Sdav1(Sdav)とダイクッション圧力検出信号Sdadとを入力として、圧力振動偏差信号Sdaveを生成出力する。
【0044】
ダイクッション圧力検出信号Sdadは、圧力検出器98から出力される。この圧力検出器98の検出方式等は特に限定されないが、この実施の形態ではモータ96の電流値を圧力に変換する方式である。圧力直接検出方式等に比べて信号処理が簡単で、コスト低減化にも有効である。
【0045】
かかる実施の形態の構成では、スライド駆動手段(20、51)の働きによりスライド4が下降すると、ダイクション駆動手段(20、91)の働きによりダイクション装置10が駆動され、板押え11も下降する。いずれの下降動作も位置速度制御でありかつ同期駆動制御手段(上位同期調停制御部30)との協働により同期運転されている。かくして、所定位置において上型5Aと板押え11とをソフトタッチさせることができる。
【0046】
その後は、モーション設定駆動指令部20、圧力指令制御部71および切換部81が働き、位置圧力制御に切り換わる。つまり、しわ押え力を、過不足なくかつ設定値に安定保持することができる。
【0047】
ここで、圧力振動付加制御手段(21、73)の一部を形成する圧力振動設定駆動指令部21を用いて圧力振動指令信号Sdav(←Sdav1)を圧力指令制御部71(73)に出力する。これを受けたダイクッション駆動部91は、モータ96を微妙に正逆回転制御しつつ図4に示す板押え11(クッションパッド13)に圧力振動(微細上下動)を付加する。
【0048】
なお、図4では、図示および説明の便宜のために上下方向は離隔した状態で示してあるが、実際には密接する。
【0049】
板材7の対応部分は、一定圧力による押さえ込みだけでなく圧力振動の働きにより材料(7)の塑性流動性が高まり、溝5AS内に押し込まれる。すなわち、板材7にビード8を効率よく成形できる。と同時に、ビード8を引っ掛かりとして材料7の水平方向への抗力を増大できる。
【0050】
しかして、この実施の形態によれば、ダイクッション装置10がサーボモータ駆動方式に形成され、同期駆動制御手段(30)と圧力振動偏差信号生成出力部73を含む圧力振動付加制御手段(21、73)とを設け、スライド駆動とダイクッション駆動とを同期させて実行可能で、圧力振動指令信号Sdavおよびダイクッション圧力検出信号Sdadを入力として圧力振動偏差信号Sdaveを生成出力可能で、ダイクッション駆動手段(20、91)との協働によりにダイクッション圧力に振動を付加可能に形成されているので、確実なビード成形を通して引きずり込み防止力を強化することができる。したがって、一段と絞り率を大きくした深絞り加工を円滑かつ安定して行え、高品質製品を生産できる。
【0051】
また、圧力振動指令信号Sdavの振動の周波数,振幅および圧力を設定変更可能に形成されているので、材料7の性状等に対する適応性が広い。
【0052】
また、振動周波数が12〜17Hz内の値に選択されているから、成形効率を高められ、一段と迅速かつ確実にビードを成形できる。圧力振動付与制御が容易となる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、材料にビードを形成できるので、深絞り加工等に最適なプレス機械として利用でき、生産性および品質の向上に大きく貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の実施の形態に係る同期駆動制御手段等を説明するためのブロック図である。
【図2】同じく、スライド駆動部、ダイクッション駆動部および圧力振動付加制御手段を説明するためのブロック図である。
【図3】同じく、プレス機械およびダイクッション装置を説明するための図である。
【図4】同じく、ビード成形動作を説明するための図である。
【図5】従来例(従来プレス機械および従来ダイクッション装置)を説明するための図である。
【符号の説明】
【0055】
1 プレス機械
4 スライド
5AS ビード成形用の開放溝(凹部)
7 板材
8 ビード
10 ダイクッション装置
11 板押え
13 クッションパッド
20 モーション設定駆動指令部(スライド駆動手段、ダイクッション駆動手段、)
21 圧力振動設定駆動手段(圧力振動付加制御手段)
30 同期調停制御部(同期制御駆動手段)
51 スライド駆動部(スライド駆動手段)
56 サーボモータ
71 圧力指令制御部(圧力振動付加制御手段)
81 切換部
91 ダイクション駆動部(ダイクッション駆動手段、)
96 サーボモータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーボモータを駆動源としてスライドを駆動可能なスライド駆動手段と、昇降可能なクッションパッドに上向きのダイクッション圧力を加えつつ上型と板押えとの間に介在された板材の周辺部を押えるダイクッション装置とを具備するサーボモータ駆動方式のプレス機械において、
前記ダイクッション装置をダイクッション駆動手段によりサーボモータを回転制御しつつダイクッション駆動可能なサーボモータ駆動方式に形成し、
前記上型または板押えの板材に向かう部位に凹部を形成し、
スライド駆動とダイクッション駆動とを同期させて実行させる同期駆動制御手段と、圧力振動指令信号とダイクッション圧力検出信号とを入力として圧力振動偏差信号を生成出力可能な圧力振動偏差信号生成出力部を含み生成出力された圧力振動偏差信号を用いかつダイクッション駆動手段との協働によりに前記ダイクッション圧力に振動を付加可能な圧力振動付加制御手段とを設けた、サーボモータ駆動方式のプレス機械。
【請求項2】
前記圧力振動指令信号が、振動の周波数,振幅および圧力の全部または一部を設定変更可能な信号とされている、請求項1記載のサーボモータ駆動方式のプレス機械。
【請求項3】
前記振動周波数が12〜17Hz内の値に選択設定されている、請求項1または2記載のサーボモータ駆動方式のプレス機械。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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