説明

スクリーン、プロジェクタシステム、リアプロジェクタ

【課題】 装置全体の小型化が図れるとともに、装置のメンテナンス性に優れたプロジェクタシステムおよびリアプロジェクタ、さらにはこれらに用いるスクリーンを提供する。
【解決手段】 本発明のスクリーン4は、複数のスクリーン部材を備え、複数のスクリーン部材が、画像光の一部を無散乱で透過可能、かつ画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な第1のスクリーン部材2と、画像光の一部を散乱させつつ反射可能な第2のスクリーン部材3とを少なくとも含む。また、本発明のプロジェクタシステム1は、上記スクリーン4を備えるとともに、第1のスクリーン部材2の視認側とは反対側に複数のプロジェクタ7が備えられ、複数のプロジェクタのうちの第1のプロジェクタ5からの画像光が第1のスクリーン部材2に投射され、第2のプロジェクタ6からの画像光が第1のスクリーン部材2を介して第2のスクリーン部材3に投射される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクリーン、プロジェクタシステム、リアプロジェクタに関し、特に複数のスクリーン部材を備えた多面式スクリーン、およびこれを用いたプロジェクタシステム、リアプロジェクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
プロジェクタから投射された画像光を表示するためのスクリーンが知られている。スクリーンには透過型と反射型とがある。透過型スクリーンは、プロジェクタと画像鑑賞者(以下、鑑賞者という)がスクリーンを挟んで反対側に位置するものであり、反射型スクリーンは、プロジェクタと鑑賞者がスクリーンに対して同じ側に位置するものである。透過型スクリーンは、プロジェクタから投射された投射光を透過し、その際に投射光を散乱させることによって画像を表示している。また、反射型スクリーンは、プロジェクタから投射された投射光を反射し、その際に反射光を散乱させることによって画像を表示している。
【0003】
ところで、多面式スクリーンなどと呼ばれる、複数のスクリーンに対して画像を投影する技術が提案されている(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3)。これらの技術では1つの透過型スクリーンに対して1台あるいは複数台のプロジェクタで画像を投影しており、1つのスクリーンに映し出される画像は平面画像であったり、立体視用の視差画像であったりする。この技術を用いると、鑑賞者が仮想空間に実際にいるような臨場感を味わうことができる。
【特許文献1】特開平9−289656号公報
【特許文献2】特開平9−311383号公報
【特許文献3】特開平8−227105号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献に記載の技術によれば、各スクリーンの背後にそれぞれプロジェクタを設置する必要があり、複数台のプロジェクタが1つの場所に集中していないため、システム全体の占有面積が大きくなりやすく、メンテナンス作業もやりにくい、という問題がある。
【0005】
図10に家庭用のリアプロジェクタ100の一例を示す。この例では、メインスクリーン101とこれに画像を投影するプロジェクタ103を内蔵した筐体104の下部に巻き取り式、あるいは折り畳み式などの収納可能なサブスクリーン102が設けられている。このような構成を考えた場合、図10に破線Hで示した領域、すなわちメインスクリーン101からはみ出した領域にサブスクリーン用のプロジェクタ105を配置する構成は好ましくない。なぜならば、リアプロジェクタ用の置き台の選択肢が狭まったり、デザインや外観が劣って見られる傾向があったりするからである。勿論、リアプロジェクタ100が大型化するという問題もある。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、装置全体の小型化が図れるとともに、装置のメンテナンス性に優れたプロジェクタシステムおよびリアプロジェクタ、さらにはこれらに用いるスクリーンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明のスクリーンは、複数のスクリーン部材を備え、前記複数のスクリーン部材が、投射された画像光の一部を散乱させることなく透過可能、かつ前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な第1のスクリーン部材と、散乱することなく前記第1のスクリーン部材を透過した前記画像光の一部を散乱させつつ反射可能な第2のスクリーン部材とを少なくとも含むことを特徴とする。
すなわち、本発明のスクリーンの最大の特徴点は、第1のスクリーン部材が、画像を生成する透過型スクリーンとしての機能と、光を透過させるだけの単なる透明部材としての機能の双方を併せ持つことである。
【0008】
本発明のスクリーンによれば、画像光の一部を散乱させることなく透過可能、かつ画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な第1のスクリーン部材を備えているので、複数のプロジェクタを第1のスクリーン部材の背後に配置することができる。すなわち、第1のスクリーン部材上で画像光を散乱させつつ透過させ、画像を生成する第1のスクリーン部材用のプロジェクタを第1のスクリーン部材の背後に配置できるのは勿論のこと、第1のスクリーン部材は画像光の一部を散乱させることなく透過可能でもあるので、第2のスクリーン部材用のプロジェクタを第1のスクリーン部材の背後に配置することができる。このように、複数のプロジェクタを第1のスクリーン部材の背後に集中配置できるので、システム全体の小型化を図ることができ、メンテナンス作業もやりやすくなる。また、デザインや外観的にも優れたものとなる。
【0009】
また、本発明のスクリーンは、前記第1のスクリーン部材を実現する手段として、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能な状態と前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な状態とを時間的に切り替え可能とする構成を採用することができる。
この構成によれば、画像光を散乱させることなく透過させる状態と画像光を散乱させつつ透過させる状態とが時間的に独立して存在するので、2つのスクリーン部材のそれぞれに対して画像光を確実に振り分けることができる。
【0010】
本発明のスクリーンは、より具体的な一つの手段として、前記第1のスクリーン部材が、前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過させるとともに、各々が回動可能とされた複数のスクリーン部材を備えた構成を採用することができる。
この構成によれば、任意の駆動手段を用いて上記複数のスクリーン部材を回動させることにより、複数のスクリーン部材が画像光の光路を遮る位置にある期間では、画像光を散乱させつつ透過させ、画像を生成する透過型スクリーンとして機能させることができる。一方、複数のスクリーン部材が画像光の光路を遮らない位置にある期間(逆に言えば、画像光の光路が複数のスクリーン部材間の隙間を抜ける位置にある期間)では、画像光を散乱させることなく透過させ、第2のスクリーン部材に対して画像光を透過させることができる。
【0011】
本発明のスクリーンは、より具体的なもう一つの手段として、前記第1のスクリーン部材が、散乱状態と透明状態とを切り替え可能な高分子分散型液晶パネルからなるスクリーン部材を備えた構成を採用することができる。
この構成によれば、上の構成のようにスクリーン部材を機械的に移動させることなく、高分子分散型液晶パネルを電気的に駆動することにより、高分子分散液晶が散乱状態となる期間では、画像光を散乱させつつ透過させ、画像を生成する透過型スクリーンとして機能させることができる。一方、高分子分散液晶が透明状態となる期間では、画像光を散乱させることなく透過させ、第2のスクリーン部材に対して画像光を透過させることができる。
【0012】
あるいは、本発明のスクリーンは、前記第1のスクリーン部材を実現する手段として、前記第1のスクリーン部材が、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能な部位と前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な部位とを有している構成を採用することもできる。
上述した構成では、画像光を無散乱で透過させる状態と散乱させつつ透過させる状態とを時間的に切り替えているが、本構成は、第1のスクリーン部材が、無散乱で透過可能な部位と散乱させつつ透過可能な部位の2つの部位を空間的に兼ね備えた構成である。この構成によれば、スクリーンの作製時に第1のスクリーン部材をこの構成としておけば、使用時には第1のスクリーン部材を何ら駆動することなく、2つの機能を持たせることができる。
【0013】
より具体的な構成として、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能な部位を、前記第1のスクリーン部材に設けられた孔で構成することができる。
この構成によれば、簡単な加工のみで、無散乱で透過可能な部位と散乱させつつ透過可能な部位とを容易に作り分けることができる。
【0014】
あるいは、本発明のスクリーンは、前記第1のスクリーン部材を実現する手段として、前記第1のスクリーン部材が、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能でかつ前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な半透明スクリーン部材を備えた構成を採用することができる。
この構成は、上述したような第1のスクリーン部材が無散乱で透過可能な部位と散乱させつつ透過可能な部位の2つの部位に分かれている構成ではなく、第1のスクリーン部材全体が無散乱で透過可能な機能と散乱させつつ透過可能な機能を一様に併せ持っている構成である。この構成においては、適切な素材の半透明スクリーン部材を選択するだけでよく、半透明スクリーン部材に駆動手段を設けたり、加工を施したりすることなく、前記第1のスクリーン部材を実現することができる。
【0015】
本発明のプロジェクタシステムは、上記本発明のスクリーンが備えられるとともに、前記第1のスクリーン部材の視認側とは反対側に複数のプロジェクタが備えられ、前記複数のプロジェクタのうちの第1のプロジェクタからの画像光が前記第1のスクリーン部材に投射されるとともに、前記複数のプロジェクタのうちの第2のプロジェクタからの画像光が前記第1のスクリーン部材を介して前記第2のスクリーン部材に投射されることを特徴とする。なお、本明細書で言う「プロジェクタシステム」とは、プロジェクタとスクリーンとが別体で独立しており、組み合わせて使用するものを意味している。
【0016】
本発明のプロジェクタシステムによれば、第1のプロジェクタ、第2のプロジェクタを含む複数のプロジェクタを第1のスクリーン部材の背後に集中配置できるので、システム全体の小型化を図ることができ、メンテナンス作業もやりやすくなる。また、デザインや外観的にも優れたものとなる。
【0017】
また、前記第1のスクリーン部材として、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能な状態と前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な状態とが時間的に切り替え可能なものを採用した場合、前記切り替えが1秒間に60回以上行われることが望ましい。時間的な切り替えを行う場合は画像のちらつきが懸念されるが、この構成であれば、鑑賞者の目に画像のちらつきが感じにくくなる。
【0018】
あるいは、前記第1のスクリーン部材が、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能な部位と前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な部位とを有する場合、前記第2のプロジェクタからの画像光が前記第1のスクリーン部材の前記散乱させることなく透過可能な部位のみに投射されるとともに、前記第1のプロジェクタからの画像光が前記第1のスクリーン部材の前記散乱させつつ透過可能な部位のみに投射されることが望ましい。
この構成によれば、第2のプロジェクタからの画像光が第1のスクリーン部材を介して第2のスクリーン部材に投射される構成であっても、第2のプロジェクタ側の画像が第1のスクリーン部材に映り込むことがなく、第1のプロジェクタ側の画像と第2のプロジェクタ側の画像とが確実に分離され、各スクリーン部材それぞれに鮮明な画像を生成することができる。
【0019】
あるいは、前記第1のスクリーン部材が、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能でかつ前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な半透明スクリーン部材を備える場合、前記第2のプロジェクタからの画像光は、前記第1のプロジェクタからの画像光と同じ色あるいは近傍の色のみの光が選択されて前記第2のスクリーン部材に向けて投射されることが望ましい。
この構成では第1のスクリーン部材が機能の異なる2つの部位に分かれていないため、上述した構成とは逆に、第2のプロジェクタ側の画像が第1のスクリーン部材に映り込むことが避けられない。その場合でも、第2のプロジェクタからの画像光は第1のプロジェクタからの画像光と同じ色あるいは近傍の色のみの光が選択されているので、第1のスクリーン部材上に投射される第1のプロジェクタ側の画像が第2のプロジェクタ側の画像によって邪魔されることなく、各スクリーン部材に良好な画像を生成することができる。
【0020】
本発明のリアプロジェクタは、上記本発明のスクリーンが筐体に備えられるとともに、前記筐体の内部に複数のプロジェクタが備えられ、前記複数のプロジェクタのうちの第1のプロジェクタからの画像光が前記第1のスクリーン部材に投射されるとともに、前記複数のプロジェクタのうちの第2のプロジェクタからの画像光が前記第1のスクリーン部材を介して前記第2のスクリーン部材に投射されることを特徴とする。なお、本明細書で言う「リアプロジェクタ」とは、上記「プロジェクタシステム」とは異なり、スクリーンと複数のプロジェクタとが一つの装置として一体となったものを意味している。
【0021】
本発明のリアプロジェクタによれば、第1のプロジェクタ、第2のプロジェクタを含む複数のプロジェクタを第1のスクリーン部材の背後に集中配置できるので、システム全体の小型化を図ることができ、メンテナンス作業もやりやすくなる。また、デザインや外観的にも優れたものとなる。
【0022】
本発明のリアプロジェクタにおいても、上記本発明のプロジェクタシステムと同様、前記第1のスクリーン部材が、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能な状態と前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な状態とが時間的に切り替え可能である場合、前記切り替えが1秒間に60回以上行われることが望ましい。
あるいは、前記第1のスクリーン部材が、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能な部位と前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な部位とを有する場合、前記第2のプロジェクタからの画像光が前記第1のスクリーン部材の前記散乱させることなく透過可能な部位のみに投射されるとともに、前記第1のプロジェクタからの画像光が前記第1のスクリーン部材の前記散乱させつつ透過可能な部位のみに投射されることが望ましい。
あるいは、前記第1のスクリーン部材が、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能でかつ前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な半透明スクリーン部材を備える場合、前記第2のプロジェクタからの画像光は、前記第1のプロジェクタからの画像光と同じ色あるいは近傍の色のみの光が選択されて前記第2のスクリーン部材に向けて投射されることが望ましい。
これらの構成を採用したときの作用、効果は、上述した本発明のプロジェクタシステムの場合と同様である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態を図1〜図3を参照して説明する。
図1は本実施形態のプロジェクタシステムの概略構成を示す斜視図、図2は第1のスクリーン部材の要部を示す正面図、図3(a)、(b)は第1のスクリーン部材の動作を説明するための側面図である。なお、以下の全ての図面においては、各構成要素を見やすくするため、各部材の縮尺や寸法の比率等は適宜異ならせている。
【0024】
本実施形態のプロジェクタシステム1は、図1に示すように、第1のスクリーン部材2、第2のスクリーン部材3を有する2面式のスクリーン4と、第1のプロジェクタ5、第2のプロジェクタ6の2台のプロジェクタ7とから概略構成されている。この例では、第1のスクリーン部材2と第2のスクリーン部材3とは略直角をなすように配置され、第1のスクリーン部材2が鉛直方向、第2のスクリーン部材3が水平方向に配置されている。
【0025】
第1のプロジェクタ5は第1のスクリーン部材2に対して画像光を投射するもの、第2のプロジェクタ6は第2のスクリーン部材3に対して画像光を投射するものである。これら2台のプロジェクタ7はともに第1のスクリーン部材2の背面側に設置されている。各プロジェクタ5,6の画像光の射出口には、画像光の投射方向を変えるためのアダプタ8が取り付けられている。アダプタ8の作用により、第1のプロジェクタ5からの画像光は第1のスクリーン部材2に向けて略水平方向に射出され、第2のプロジェクタ6からの画像光は第2のスクリーン部材3に向けて斜め下方に向けて射出される。勿論アダプタを使わずとも、目的のスクリーンに画像が映し出せるのであれば、プロジェクタ自身を傾けたり、リアプロジェクタのように一旦鏡で反射させたりしてもよい。このようなプロジェクタシステム1において、鑑賞者は、第1のスクリーン部材2を挟んでプロジェクタ7と反対側から画像を鑑賞する。
【0026】
第1のスクリーン部材2は、各々が回動可能とされた複数のスクリーン部材10を備えている。各スクリーン部材10は、画像光を散乱させつつ透過可能な板材、いわゆる一般的な透過型スクリーンを構成する板材から構成されている。第1のスクリーン部材2においては、図2に示すように、鉛直方向に延在する枠体11に対して水平方向に延在する回動軸12が設置されており、この回動軸12を中心として各スクリーン部材10がモータ13の動作により鉛直面内で回動する構成となっている。各スクリーン部材10は、360°回転する動作を連続的に繰り返す構成でも良いし、鉛直方向に立った状態と鉛直方向から所定の角度だけ傾いた状態(後述する図3(a)と図3(b))との間を往復するように回動する構成でも良い。各スクリーン部材10の動作は、既存の同期モータやモータ制御用のコントローラなどで同期させる必要がある。
【0027】
本実施形態では、第1のスクリーン部材2は、画像光を散乱させることなく透過可能な状態と画像光を散乱させつつ透過可能な状態とが時間的に切り替わる構成となっている。また、プロジェクタ7側も、第1のプロジェクタ5と第2のプロジェクタ6とが画像光を間欠的に交互に射出する。図3(a)に示すように、各スクリーン部材10が鉛直方向に立った期間では第1のプロジェクタ5からの画像光が第1のスクリーン部材2に向けて射出される。このとき、第1のスクリーン部材2の全体が画像光を散乱させつつ透過可能な状態となり、透過型スクリーンとして機能する第1のスクリーン部材2上に第1のプロジェクタ5からの画像が投影される。
【0028】
一方、図3(b)に示すように、各スクリーン部材10が斜めに傾いた期間では第2のプロジェクタ6からの画像光が射出される。このとき、各スクリーン部材10間の隙間を第2のプロジェクタ6からの画像光が通過するように各スクリーン部材10の角度とアダプタ8の角度が設定されているため、第2のプロジェクタ6からの画像光は第1のスクリーン部材2で何ら散乱されることなく透過し、反射型スクリーンとして機能する第2のスクリーン部材3に第2のプロジェクタ6からの画像が投影される。各スクリーン部材10への画像光の投射は、少なくとも60回以上行われることが望ましい。その理由は、鑑賞者の目に画像のちらつきが感じにくくなるためである。
【0029】
本実施形態のプロジェクタシステム1によれば、2台のプロジェクタ7を第1のスクリーン部材2の背後に集中配置できるので、システム全体の小型化を図ることができ、メンテナンス作業も容易になる。また、デザインや外観的にも優れたものとなる。
【0030】
なお、本実施形態では、第1のスクリーン部材2が水平方向に延在する回動軸12を有し、この回動軸12を中心として各スクリーン部材10が鉛直面内で回動する構成としたが、この構成に代えて、第1のスクリーン部材が鉛直方向に延在する回動軸を有し、この回動軸を中心として各スクリーン部材が水平面内で回動する構成としても良い。さらに、図3(b)において各スクリーン部材10を傾ける角度は、第1のスクリーン部材2の上部と下部で一定でも良いし、画像光の射出角度の違いに応じて第1のスクリーン部材2の上部と下部で変えても良い。
【0031】
また、第1のスクリーン部材2の背後に2台のプロジェクタ7、すなわち各スクリーン部材2,3に対して1台ずつのプロジェクタ5,6を配置したが、各スクリーン部材2,3に対して2台以上のプロジェクタを配置しても良い。こうすることで、立体画像表示や高画質化のためのタイリングを実現することができる。勿論、マイクロポールなどの立体画像表示方式などを用いて1台のプロジェクタで立体視を可能にしても良い。
【0032】
[第2の実施の形態]
以下、本発明の第2の実施の形態を図4を参照して説明する。
図4は本実施形態のプロジェクタシステムの概略構成を示す斜視図である。本実施形態のプロジェクタシステムの基本構成は第1実施形態と同様であり、第1のスクリーン部材の構成が異なるのみである。よって、以下では第1のスクリーン部材の構成についてのみ説明し、共通な個所の説明は省略する。また、図4において図1と共通の構成要素には同一の符号を付す。
【0033】
本実施形態のプロジェクタシステム21においては、図4に示すように、第1のスクリーン部材22が、画像光の一部を散乱させることなく透過可能な部位と画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な部位とを有している。具体的には、第1のスクリーン部材22が、多数の円形の孔23が形成されたスクリーン部材から構成されている。スクリーン部材自体は、画像光を散乱させつつ透過可能な板材、いわゆる一般的な透過型スクリーンを構成する板材から構成されている。なお、孔23の形状は細長いスリット状でも良いし、例えば第1実施形態のスクリーン部材を図3(b)に示す状態で固定したものでも良く、第2のプロジェクタ6からの画像光が透過できる形状や寸法であれば特に限定されない。
【0034】
2台のプロジェクタ7の配置は第1実施形態と同様であり、第1のプロジェクタ5からの画像光が第1のスクリーン部材22に向けて射出される。このとき、透過型スクリーンとして機能する第1のスクリーン部材22上に第1のプロジェクタ5の画像が投影される。一方、第2のプロジェクタ6からの画像光が第1のスクリーン部材22の孔23を通過するようになっており、第2のプロジェクタ6からの画像光は第1のスクリーン部材22で散乱されることなく透過し、第2のスクリーン部材3に第2のプロジェクタ6からの画像が投影される。
【0035】
本実施形態の場合、第1実施形態と異なり、第1のスクリーン部材22は画像光を無散乱で透過可能な部位と散乱させつつ透過可能な部位とが空間的に決まっているため、各プロジェクタ5,6からの画像は、孔23の形状、配置等を考慮して決定することが望ましい。例えば、第1のスクリーン部材22では孔23を除いた部分が表示領域となるため、第1のプロジェクタ5からの画像光は孔23を除いた部分で画像が構成されるようにし、孔23の部分を透過する光は第2のスクリーン部材3上の画像に支障がない画像を構成することが望ましい。一方、第2のプロジェクタ6からの画像光は孔23を透過した部分で画像が構成されるようにし、孔23以外の部分にあたる光は第1のスクリーン部材22上の画像に支障がない画像を構成することが望ましい。
【0036】
本実施形態においても、システム全体の小型化が図れるとともに、メンテナンス作業が容易になる、といった第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第1実施形態のようにスクリーンの駆動手段を備える必要がなく、一般の透過型スクリーンに孔23を形成するという簡単な加工のみで、無散乱で透過可能な部位と散乱させつつ透過可能な部位とを容易に作り分けることができる。
【0037】
[第3の実施の形態]
以下、本発明の第3の実施の形態を図5を参照して説明する。
図5は本実施形態のプロジェクタシステムの概略構成を示す斜視図である。本実施形態のプロジェクタシステムの基本構成は第1実施形態と同様であり、第1のスクリーン部材の構成が異なるのみである。よって、以下では第1のスクリーン部材の構成についてのみ説明し、共通な個所の説明は省略する。また、図5において図1と共通の構成要素には同一の符号を付す。
【0038】
本実施形態のプロジェクタシステム31においては、図5に示すように、第1のスクリーン部材32が、散乱状態と透明状態とを切り替え可能な高分子分散型液晶パネルから構成されている。具体的には、2枚の透明基板33,34間に高分子分散液晶35が挟持されており、各透明基板33,34の高分子分散液晶35側の面にはベタ状の透明電極(図示せず)が形成されている。したがって、電圧印加状態、無印加状態を時間的に交互に切り替えることによって高分子分散液晶35を散乱状態とするか透明状態とするかを切り替える。
【0039】
2台のプロジェクタ7の配置は第1実施形態と同様であり、第1のプロジェクタ5と第2のプロジェクタ6とが画像光を間欠的に交互に射出する点も同様である。第1のスクリーン部材32が散乱状態となった期間では第1のプロジェクタ5からの画像光が第1のスクリーン部材32に向けて射出される。このとき、第1のスクリーン部材32の全体が画像光を散乱させつつ透過可能な状態となり、透過型スクリーンとして機能する第1のスクリーン部材32上に第1のプロジェクタ5の画像が投影される。
【0040】
一方、第1のスクリーン部材32が透明状態となった期間では第2のプロジェクタ6からの画像光が射出される。このとき、第2のプロジェクタ6からの画像光は第1のスクリーン部材32で散乱されることなく透過し、反射型スクリーンとして機能する第2のスクリーン部材3に第2のプロジェクタ6の画像が投影される。各スクリーン部材32,3への画像光の投射は、少なくとも60回以上行われることが望ましい。その理由は、鑑賞者の目に画像のちらつきが感じにくくなるためである。
【0041】
本実施形態においても、システム全体の小型化が図れるとともに、メンテナンス作業が容易になる、といった第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第1実施形態のようにスクリーンを移動させる手段を備える必要がないため、騒音、振動等の少ないシステムを構成することができる。
【0042】
[第4の実施の形態]
以下、本発明の第4の実施の形態を図6〜9を参照して説明する。
図6は本実施形態のプロジェクタシステムの概略構成を示す斜視図である。本実施形態のプロジェクタシステムの基本構成は第1実施形態と同様であり、第1のスクリーン部材の構成が異なる。また、第1〜第3実施形態では第2のプロジェクタからの画像が第1のスクリーン部材に映り込まないことが前提であったが、本実施形態は第2のプロジェクタからの画像が第1のスクリーン部材に映り込むことを想定した構成である。図7〜図9はその際の動作を説明するための図である。また、図6において図1と共通の構成要素には同一の符号を付す。
【0043】
本実施形態のプロジェクタシステム41においては、図6に示すように、第1のスクリーン部材42が、画像光の一部を散乱させることなく透過可能でかつ散乱させつつ透過可能な磨りガラス等の半透明スクリーン部材から構成されている。すなわち、本実施形態の構成は、上述した実施形態のような第1のスクリーン部材が無散乱で透過可能な部位と散乱させつつ透過可能な部位の2つの部位に分かれている構成ではなく、第1のスクリーン部材42の全体が無散乱で透過可能な機能と散乱させつつ透過可能な機能を一様に併せ持っている構成である。
【0044】
第1〜第3実施形態のように、第2のプロジェクタ6側の画像が第1のスクリーン部材に映り込まない構成の場合には、第1のプロジェクタ5側の画像と第2のプロジェクタ6側の画像が確実に分離され、各スクリーン部材それぞれに鮮明な画像を生成することができる。一方、本実施形態の場合には、第1のスクリーン部材42が機能の異なる2つの部位に分かれていないため、上述した構成とは逆に、第2のプロジェクタ6側の画像が第1のスクリーン部材42に映り込むことが避けられない。そこで、第1のプロジェクタ5が正面の第1のスクリーン部材42に画像光を投射する一方、第2のプロジェクタ6は第1のプロジェクタから5の画像光と同じ色あるいは近傍の色のみの光を選択的に第2のスクリーン部材3に向けて投射する。
【0045】
図7は、オリジナル画像から各スクリーン部材に映し出す画像を生成する方法を示すフローチャートである。本実施形態では第1のスクリーン部材42に映し出される画像がメインの画像であり、第2のスクリーン部材3に映し出される画像は補助的なものであると考え、第1のスクリーン部材42をメインスクリーン、第2のスクリーン部材3をサブスクリーンと呼ぶこともある。まず最初に、第2のスクリーン部材3上の任意の座標の色が、第1のスクリーン部材42を通過する際の座標の色と同じかどうかを調べる(ステップS10)。
【0046】
第2のスクリーン部材3(サブスクリーン)の任意の座標が第1のスクリーン部材42(メインスクリーン)を通過する際にどの座標に対応するかという各スクリーン部材間の座標の対応関係は、図8のような対応表としてプロジェクタシステム41の制御部が保有している。この対応関係は、事前に射影変換アルゴリズム等を手掛かりに求めても良いし、実際に計測しても良い。なお、座標の単位は画素の位置とすることが望ましい。そして、第2のスクリーン部材3上の座標の色と第1のスクリーン部材42を通過する際の座標の色を比較し、同じ色(例えば青と青)もしくは近傍の色(例えば青とシアン)の場合、図8中の「一致状態」の欄を「有効」とする。
【0047】
なお、本実施形態ではサブスクリーンは1つのみであるが、2つ以上のサブスクリーンを有する場合には、図9に示すように、メインスクリーン座標をいくつのサブスクリーンへの画像光が通過するのかを記録する。図9の表示回数の初期値は「1」であり、1回通過すると判るたびに表示回数を「1」だけ増加させる。それ以外は表示回数を変化させない。このような処理を各座標に対して行う。
【0048】
次に、第1のスクリーン部材42(メインスクリーン)と第2のスクリーン部材3(サブスクリーン)で映し出すための画像を生成する(ステップS20)。サブスクリーンに映し出す画像の各画素に対して、図8の一致状態を見ながら表示できるかどうかを調べる。表示できる場合とは「有効」の場合であり、図9に基づいてメインスクリーンを通過する回数(表示回数)に合わせて色の明るさを落とす。一方、表示できない場合(「無効」の場合)には画素の色を白またはメインスクリーンと同等の色に設定する。このような処理を全ての画素に対して行う。また、メインスクリーンに対しても色を変更する画素がある。それは図9において表示回数が2以上の場合である。その画素位置では表示回数に応じて色の明るさを落とす。このようにして、メインスクリーン、サブスクリーンに投影する画像が生成される。本構成の場合、芸術的な幾何学模様などの単純な絵柄を投影するのが最適である。
【0049】
本実施形態においても、システム全体の小型化が図れるとともに、メンテナンス作業が容易になる、といった第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、適切な素材の半透明スクリーン部材を選択するだけでよく、半透明スクリーン部材に駆動手段を設けたり、加工を施したりすることなく、第1のスクリーン部材42を実現することができる。さらに、第2のプロジェクタ6からの画像光として第1のプロジェクタ5からの画像光と同じ色あるいは近傍の色のみの光が選択されているので、第1のスクリーン部材42上に投射される第1のプロジェクタ5側の画像が第2のプロジェクタ6側の画像によって邪魔されることなく、各スクリーン部材42,3に良好な画像を生成することができる。
【0050】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記実施形態ではプロジェクタとスクリーンとが別体で独立しており、組み合わせて使用する「プロジェクタシステム」の例を挙げたが、スクリーンと複数のプロジェクタとが筐体内に収納され、一つの装置として一体となった「リアプロジェクタ」に本発明を適用することも可能である。さらに、上記実施形態では2面式のスクリーンの例を挙げたが、3面以上のスクリーンを備えても良く、複数のスクリーンの設置方向も上記実施形態の鉛直方向、水平方向(2面の場合)の他、鑑賞者の正面方向および側面方向に設置するなどしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の第1実施形態のプロジェクタシステムの概略構成図である。
【図2】第1のスクリーン部材の要部の正面図である。
【図3】同、第1のスクリーン部材の動作を説明するための図である。
【図4】本発明の第2実施形態のプロジェクタシステムの概略構成図である。
【図5】本発明の第3実施形態のプロジェクタシステムの概略構成図である。
【図6】本発明の第4実施形態のプロジェクタシステムの概略構成図である。
【図7】同実施形態において、オリジナル画像から各スクリーン部材に映し出す画像を生成する方法を示すフローチャートである。
【図8】同実施形態において、第1、第2のスクリーン部材間の座標の対応表の一例である。
【図9】メインスクリーン座標のサブスクリーンへの画像光の通過回数の対応表の一例である。
【図10】従来のプロジェクタシステムの概略構成図である。
【符号の説明】
【0052】
1,21,31,41…プロジェクタシステム、2,22,32,42…第1のスクリーン部材、3…第2のスクリーン部材、4…スクリーン、5…第1のプロジェクタ、6…第2のプロジェクタ、10…スクリーン部材、23…孔。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のスクリーン部材を備え、前記複数のスクリーン部材が、投射された画像光の一部を散乱させることなく透過可能、かつ前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な第1のスクリーン部材と、散乱することなく前記第1のスクリーン部材を透過した前記画像光の一部を散乱させつつ反射可能な第2のスクリーン部材とを少なくとも含むことを特徴とするスクリーン。
【請求項2】
前記第1のスクリーン部材が、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能な状態と前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な状態とを時間的に切り替え可能とされたことを特徴とする請求項1に記載のスクリーン。
【請求項3】
前記第1のスクリーン部材が、前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過させるとともに、各々が回動可能とされた複数のスクリーン部材を備えたことを特徴とする請求項2に記載のスクリーン。
【請求項4】
前記第1のスクリーン部材が、散乱状態と透明状態とを切り替え可能な高分子分散型液晶パネルから構成されるスクリーン部材を備えたことを特徴とする請求項2に記載のスクリーン。
【請求項5】
前記第1のスクリーン部材が、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能な部位と前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な部位とを有していることを特徴とする請求項1に記載のスクリーン。
【請求項6】
前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能な部位が、前記第1のスクリーン部材に設けられた孔であることを特徴とする請求項5に記載のスクリーン。
【請求項7】
前記第1のスクリーン部材が、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能でかつ前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な半透明スクリーン部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載のスクリーン。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか一項に記載のスクリーンが備えられるとともに、前記第1のスクリーン部材の視認側とは反対側に複数のプロジェクタが備えられ、
前記複数のプロジェクタのうちの第1のプロジェクタからの画像光が前記第1のスクリーン部材に投射されるとともに、前記複数のプロジェクタのうちの第2のプロジェクタからの画像光が前記第1のスクリーン部材を介して前記第2のスクリーン部材に投射されることを特徴とするプロジェクタシステム。
【請求項9】
前記第1のスクリーン部材は、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能な状態と前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な状態とが時間的に切り替え可能であり、前記切り替えが1秒間に60回以上行われることを特徴とする請求項8に記載のプロジェクタシステム。
【請求項10】
前記第1のスクリーン部材が、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能な部位と前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な部位とを有し、
前記第2のプロジェクタからの画像光が前記第1のスクリーン部材の前記散乱させることなく透過可能な部位のみに投射されるとともに、前記第1のプロジェクタからの画像光が前記第1のスクリーン部材の前記散乱させつつ透過可能な部位のみに投射されることを特徴とする請求項8に記載のプロジェクタシステム。
【請求項11】
前記第1のスクリーン部材が、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能でかつ前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な半透明スクリーン部材を備え、
前記第2のプロジェクタからの画像光は、前記第1のプロジェクタからの画像光と同じ色あるいは近傍の色のみの光が選択されて前記第2のスクリーン部材に向けて投射されることを特徴とする請求項8に記載のプロジェクタシステム。
【請求項12】
請求項1ないし7のいずれか一項に記載のスクリーンが筐体に備えられるとともに、前記筐体の内部に複数のプロジェクタが備えられ、
前記複数のプロジェクタのうちの第1のプロジェクタからの画像光が前記第1のスクリーン部材に投射されるとともに、前記複数のプロジェクタのうちの第2のプロジェクタからの画像光が前記第1のスクリーン部材を介して前記第2のスクリーン部材に投射されることを特徴とするリアプロジェクタ。
【請求項13】
前記第1のスクリーン部材は、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能な状態と前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な状態とが時間的に切り替え可能であり、前記切り替えが1秒間に60回以上行われることを特徴とする請求項12に記載のリアプロジェクタ。
【請求項14】
前記第1のスクリーン部材が、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能な部位と前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な部位とを有し、
前記第2のプロジェクタからの画像光が前記第1のスクリーン部材の前記散乱させることなく透過可能な部位のみに投射されるとともに、前記第1のプロジェクタからの画像光が前記第1のスクリーン部材の前記散乱させつつ透過可能な部位のみに投射されることを特徴とする請求項12に記載のリアプロジェクタ。
【請求項15】
前記第1のスクリーン部材が、前記画像光の一部を散乱させることなく透過可能でかつ前記画像光の他の一部を散乱させつつ透過可能な半透明スクリーン部材を備え、
前記第2のプロジェクタからの画像光は、前記第1のプロジェクタからの画像光と同じ色あるいは近傍の色のみの光が選択されて前記第2のスクリーン部材に向けて投射されることを特徴とする請求項12に記載のリアプロジェクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−17664(P2007−17664A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−198497(P2005−198497)
【出願日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】