説明

ストッキング又はパンティストッキング

【課題】ストッキング又はパンティストッキングの両脚の内側のいずれか部分に装飾部を取り付けることで、身に付ける者の脚を美しく見せる、姿勢を矯正する等の機能を発揮させること。
【解決手段】装着した状態において、両脚の内側のくるぶし部に装飾部又は少なくともくるぶし部より大腿部まで略直線で描かれた装飾部を取り付けたストッキング又はパンティストッキング。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ストッキング又はパンティストッキングの両脚の内側のいずれか部分に装飾部を取り付けることで、身に付ける者の脚を美しく見せる等の機能を発揮するストッキング等に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な靴下とは異なり、特にスカートをはく場合に、身に付ける者の脚を美しく見せる機能を発揮する履き物としてストッキングがあり、また、ヒップアップ効果やはき易い利便性をストッキングに持たせたものにパンティストッキングがある。そして、図5に示すように、従来からストッキング30等をさらに美しくみせようとして、ストッキング30等の外側あるいは後側に図柄やラインストーン等からなる装飾部32を取り付けたものもある。
【0003】
ところで、脚を美しく見せるには内側のラインが最も重要で、歩く際には内股気味で脚を交互に繰り出すこと、椅子に座る際にはやや閉脚気味に脚を揃えて前方に延ばすことで、脚はより長く見え、また全体的な気品が感じられると一般的なマナーや作法では言われている。
【0004】
【特許文献1】特開2007−146309号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記した装飾部32を取り付けた従来のストッキング30等は、ストッキング30等の装飾的効果のみを重視して、注目を浴びる部分が両脚36の外側や後側に存在するため、特に他人の視線を気にする場合には、身に付ける者の歩き方はどうしても外股気味になり、椅子に座る際には開脚気味になる。その結果、姿勢はくずれてしまい、両脚36は短く見え、気品が感じられるマナー等に反することになり、ひどい場合にはO脚等の症状を起こすことになる。
【0006】
本発明の目的は、装飾部を取り付けたストッキング等において、従来と逆側の両脚の内側に装飾部を形成し、また、その装飾部を脚のラインを美しく見せる図柄で構成し、気品が感じられるマナー等で自然と振舞うことができるストッキング等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載された本発明は、装着した状態において、両脚の内側のいずれかに装飾部が形成されたことを特徴とするストッキング又はパンティストッキングであることを特徴とする。
【0008】
また、本発明においては、前記装飾部が、前記ストッキング又は前記パンティストッキングのくるぶし部に形成されることが好ましい。さらに、本発明においては、前記装飾部が、前記ストッキング又は前記パンティストッキングにおいて少なくともくるぶし部より大腿部までの略直線で描かれることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るストッキング又はパンティストッキングによれば、特に他人の視線を気にする場合には、身に付ける者の歩き方や椅子に座る際にも内股の状態を保ち、脚が長く見え、気品が感じられるマナーで自然に振舞うことができるようになる。また、姿勢を矯正し、O脚を防止することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明に係るストッキングの好ましい実施例を図面により詳細に説明する。図1において(a)はストッキングを示す斜視図、(b)はストッキングの先端部分を示す説明図である。図2において、(a)はストッキングを着用して歩く状態を示す斜視図、(b)はストッキングを着用して椅子に座った状態を示す斜視図である。
【0011】
ストッキング10は、一般的なストッキングに使用される素材の中でも脚のラインが目立つような薄手の素材を使用し、一般的な製法で製造されるものであるが、一対のストッキング10においてそれぞれの内側にのみ、例えば、先端のつま先部11から25cm程度の中央部に、直径1.5cm程度でハイヒール等の図柄にラインストーン等を接着した、ベルベット等の布地を素材とする装飾部12が取り付けられている。
【0012】
ここで、それぞれのストッキング10を両脚16に装着すると、装飾部12は内側のくるぶし部14をあたかも覆うように位置し、ストッキング10の他の部分に装飾が存在せず、かつ他のくるぶし部14が隆起して人目を引き易いことより、装飾部12は特に他人の視線で注目されることになる。
【0013】
従って、ストッキング10を着用して歩く状態では、装飾部12の存在によって両脚16のくるぶし部14を意識的に揃えて前方に出す動作になり、両脚16を自然と真っ直ぐに出すような歩き方になる。その結果、外股気味で歩いていたような人でも、内股気味で両脚16が伸びた歩き方に矯正され、美しい歩き方の実現と姿勢の矯正が可能となる。
【0014】
また、ストッキング10を着用して椅子に座る場合も、装飾部12の存在によって意識的にくるぶし部14を合わせるようになり、両脚16が自然と平行に揃うような座り方になる。その結果、両脚16をだらしなく開いたり、不恰好に組んだりする状態を防止することができ、美しい座り方の実現と姿勢の矯正が可能となる。
【0015】
なお、装飾部12のストッキング10への取り付け方法に特に制限はなく、熱溶着によっても良いし、縫製によっても良い。
【0016】
図3において(a)はパンティストッキングを示す斜視図、(b)はパンティストッキングの先端部分を示す説明図である。図4において、(a)はパンティストッキングを着用して歩く状態を示す斜視図、(b)はパンティストッキングを着用して椅子に座った状態を示す斜視図である。
【0017】
パンティストッキング20は、一般的なパンティストッキングに使用される素材の中でも脚のラインが目立つような薄手かつ薄色の素材を使用し、一般的な製法で製造されるものであるが、パンティストッキング20において両脚の内側にのみ、例えば、先端の脚底部21からくるぶし部、膝部をそれぞれ通過し、大腿部23に至る中央部において、幅0.1cm〜0.3cm程度で厚手かつ同系色の濃色の素材で略直線を描く装飾部22が取り付けられている。
【0018】
ここで、パンティストッキング20を両脚に装着すると、パンティストッキング20の他の部分に装飾が存在せず、脚底21から膝部を通しさらには大腿部23にまで到達する略直線の装飾部22は、他人の視線で極めて注目されることになる。
【0019】
従って、パンティストッキング20を着用して歩く状態では、装飾部22の存在によって両脚26を意識的に揃えて前方に出す動作となり、両脚26を自然と真っ直ぐに出すような歩き方になる。その結果、外股気味で歩いていたような人でも、内股気味で両脚26がきちんと伸びた歩き方に矯正され、美しい歩き方の実現と姿勢の矯正が可能となる。
【0020】
また、パンティストッキング20を着用して椅子に座る場合も、装飾部22の存在によって意識的に略直線状のラインを合わせるようになり、両脚26が自然と平行に揃うような座り方になる。その結果、両脚26をだらしなく開いたり、不恰好に組んだりする状態を防止することができ、美しい座り方の実現と姿勢の矯正が可能となる。
【0021】
なお、装飾部22のストッキング20への取り付け方法に特に制限はなく、熱溶着によっても良いし、縫製によっても良い。
【0022】
さらに、ストッキング10又パンティストッキング20の装飾部12又は装飾部22の効果とあいまって、両脚16又は両脚36をさらに長く見せるためには、ストッキング10等の色彩と、例えば、ハイヒール等の履物の色彩を全て同系色とすれば良く、本発明の効果も強く達成される。
【0023】
以上、本発明が有利に適用される場合として、ストッキング又パンティストッキングの両脚の内側にのみ装飾部を取り付ける場合を説明したが、内側の装飾部が強く目立つ状態であることを条件として、さらに外側にも装飾部を取り付けることは何ら差し支えない。その他、ストッキングにハイヒール以外の図柄を装飾部として取り付ける、パンティストッキングに略直線以外の図柄、例えば、螺旋状の曲線等を装飾部として取り付ける等、デザイン上の違いだけであれば、本発明の範疇に含まれるのは当然である。

【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】(a)はストッキングを示す斜視図、(b)はストッキングの先端部分を示す説明図である。
【図2】(a)はストッキングを着用して歩く状態を示す斜視図、(b)はストッキングを着用して椅子に座った状態を示す斜視図である。
【図3】(a)はパンティストッキングを示す斜視図、(b)はパンティストッキングの先端部分を示す説明図である。
【図4】(a)はパンティストッキングを着用して歩く状態を示す斜視図、(b)はパンティストッキングを着用して椅子に座った状態を示す斜視図である。
【図5】(a)は両脚の外側に装飾部を取り付けたストッキングを示す斜視図、(b)は従来の装飾部を取り付けたストッキングを着用して歩く状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0025】
10 ストッキング
12 装飾部
14 くるぶし部
16 両脚

20 パンティストッキング
21 脚底部
22 装飾部
23 大腿部
26 両脚

30 ストッキング
32 装飾部
36 両脚

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装着した状態において、両脚の内側のいずれかに装飾部が形成されたことを特徴とするストッキング又はパンティストッキング。
【請求項2】
前記装飾部が、前記ストッキング又は前記パンティストッキングのくるぶし部に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のストッキング又はパンティストッキング。
【請求項3】
前記装飾部が、前記ストッキング又は前記パンティストッキングにおいて少なくともくるぶし部より大腿部までの略直線で描かれたことを特徴とする請求項1に記載のストッキング又はパンティストッキング。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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