説明

スノコ

【課題】任意の奥行きに組み立てることができるようにしたスノコを提供する。
【解決手段】このスノコは、並列に配列される複数の床板10,10…と、この床板10,10…の底面に取り付けられる複数の支持脚20,20…とを備えている。そして、床板10の一方の側面と他方の側面とに、着脱可能に連結される凸形連結部30と凹形連結部40とが複数の箇所に突設して設けられ、床板10の底面に前記支持脚20,20…の上端部を取り付ける結合部12が設けられている。凸形連結部30には、中間部に設けられた基部31と、この基部31から側面と平行に突出した軸部32とが備えられている。凹形連結部40には、前記凸形連結部30の軸部32の中間部32aを支承するように突出した受部41と、前記凸形連結部30の軸部32の両端部32b,32bを挿し込む切欠部42aを形成した膨出部42,42とが備えられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴室と脱衣室との段差、ベランダと室内との段差、道路の歩道と車道との段差など、各種段差を解消するためのスノコに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、従来の浴室は、湯水が脱衣室内に流出しないように、洗い場の床面が脱衣室の床面よりも低くされている。しかし、近年においては、高齢者や身障者などが浴室に出入りしやすいようにするため、浴室から脱衣室に湯水が流出しないように設計されたうえで、浴室と脱衣室とが同一面とされている。このような状況の下、従来の浴室でも、脱衣室との段差を解消することができるようにしたスノコが各種提供されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、人の足等に触れる表面側を木質系の部材で被覆し、他の面を耐水性、耐腐食性に優れた部材で構成したすのこ板が開示されている。このすのこ板は、図8に示すように、複数の板材101,101…を適宜間隔をもって枠材110に載置固定したもので、枠材110は、横材111、縦材112及び四本の支柱113,113…等を組み合わせて構成され、支柱113,113…の下端には、高さを調整するためのアジャスター102,102…が装着されている。そして、板材101,101…は、耐水性、耐腐食性のある材質で構成されているが、表面側には木質系である天然系素材の表面層103が貼り合わされている。また、枠材110は、耐水性、耐腐食性のある材質で構成されている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−116727号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されたすのこ板、その他のスノコは、複数の板材101,101…が枠材110に固定されている。したがって、浴室などに設置するには、複数の板材101,101…を備えたスノコごとに搬送しなければならず、その作業が大掛かりとなる。また、スノコを設置した浴室を清掃するには、スノコごとに持ち上げなければならず、高齢者にとっては、重労働となり、身障者は作業できない場合がある。
【0006】
さらに、特許文献1に開示されたすのこ板は、アジャスター102を備えているが、このアジャスター102は、下端部が平盤によって構成されている。したがって、このすのこ板が浴室のような緩やかな斜面とされた床面に水平姿勢で設置されると、アジャスター102の下端部が床面と円弧状に当接し、不安定な状態となる。
【0007】
そこで、本発明は、主として、任意の枚数の板材を組み立てることができ、二義的に、安定した状態で高さを微調整することができるようにしたスノコを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るスノコは、並列に配列される複数の床板と、該床板の底面に取り付けられる複数の支持脚とが備えられているスノコであって、床板の一方の側面と他方の側面とに、着脱可能に連結される凸形連結部と凹形連結部とが複数の箇所に突設して設けられ、床板の底面に前記支持脚の上端部を取り付ける結合部が設けられていることを特徴としている。
【0009】
このスノコによれば、床板の一方の側面と他方の側面とに凸形連結部と凹形連結部とが設けられ、任意の枚数の板材を連結することにより、任意の奥行きに組み立てることができる。そして、支持脚が床板の底面に設けられた結合部に取り付けられることにより、支持脚の長さ分だけ、床板を持ち上げた状態とすることができる。
【0010】
また、前記本発明にかかるスノコにおいて、前記床板は、前記結合部と、該結合部を底面に突出させた天板部と、該天板部の両側縁から結合部と同一方向に突出させた側板部とが一体成形されていることが好ましい。
【0011】
このスノコによれば、床板が結合部を底面に突出させた天板部と、この天板部の両側縁から結合部と同一方向に突出させた側板部とによって構成されることによって、薄肉化を図り、軽量化することができ、また、これらが一体成形されることにより、生産性を向上させ、コストダウンを図ることができる。
【0012】
また、前記本発明に係るスノコにおいて、前記凸形連結部には、中間部に設けられた基部と、該基部から側面と平行に突出した軸部とが備えられ、前記凹形連結部には、前記凸形連結部の軸部の中間部を支承するように突出した受部と、前記凸形連結部の軸部の両端部を挿し込む切欠部を形成した膨出部とが備えられていることが好ましい。
【0013】
このスノコによれば、一方の床板の凸形連結部に設けられた軸部の中間部が他方の床板の凹形連結部に設けられた受部に支承され、一方の床板の凸形連結部に設けられた軸部の両端部が他方の床板の凹形連結部に設けられた切欠部内に挿し込まれることにより、一方の床板と他方の床板とが連結される。
【0014】
また、凸形連結部に軸部が備えられ、凹形連結部に膨出部が備えられた前記本発明に係るスノコにおいて、前記凸形連結部の軸部には、床板の側面と平行に面取りされることによって突端側に設けられた径方向に幅の広い平坦な正面部と、該正面部の上下に連続して設けられた径方向に幅の狭い上面部及び下面部とが備えられ、前記凹形連結部には、受部の上面に前記軸部の中間部の下面部を係止する上向きの溝部が設けられ、膨出部の切欠部の下面に前記軸部の両端部の上面部を係止する下向きの溝部が設けられ、前記受部の突端側の上面を切欠部の突端側の下面と対向するように仮想的に延長した仮想面と切欠部の突端側の下面との間隔が、前記軸部の上面部及び下面部の幅と同一もしくは広く、かつ、正面部の幅よりも狭くされていることが好ましい。
【0015】
このスノコによれば、各床板に設けられた凸形連結部の軸部と凹形連結部の受部及び膨出部とによって、各床板が着脱自在とされる。すなわち、凹形連結部を設けた一方の床板が横向き(水平姿勢)とされ、凸形連結部を設けた他方の床板が縦向き(鉛直姿勢)とされて連結することができる。他方の床板が縦向きの姿勢とされると、凸形連結部の軸部は、正面部が下向き、上面部及び下面部が左右向きとなり、軸部の中間部と両端部が一方の床板の受部と膨出部に形成された切欠部とに挟まれる。受部の突端側の上面を切欠部の突端側の下面と対向するように仮想的に延長した仮想面と切欠部の突端側の下面との間隔が軸部の上面部及び下面部の幅と同一もしくは広くされていることにより、軸部の両端部を切欠部に設けられた下向きの溝部内に挿し込むことができる。
【0016】
そして、他方の床板が横向きの姿勢とされることにより、凸形連結部の軸部は、正面部が横向き、上面部及び下面部が上下向きとなる。上面部及び下面部が上下向きとなることにより、軸部の中間部の下面部が凹形連結部の受部に設けられた上向の溝部に係止され、軸部の両端部の上面部が凹形連結部の膨出部の切欠部に設けられた下向きの溝部に係止され、凸形連結部が凹形連結部から外れないように連結される。連結された床板を分離するには、他方の床板を縦向きの姿勢とする。
【0017】
また、前記本発明に係るスノコにおいて、前記床板の結合部と支持脚とは、高さ調整可能なアジャスター機構によって構成され、該アジャスター機構による支持脚の高さを調整するための調整用孔が床板の表面から結合部に形成されていることが好ましい。
【0018】
このスノコによれば、床板の底面に設けられた結合部と支持脚とがアジャスター機構によって構成されていることにより、床板ごとに高さを調整することができる。そして、調整用孔が床板の表面から結合部に形成されていることにより、支持脚の高さを床板の表面側から調整することができる。
【0019】
また、前記本発明に係るスノコにおいて、前記支持脚には、自在継手によって連結された脚部と座部とが備えられていることが好ましい。
【0020】
このスノコによれば、支持脚が自在継手によって連結された軸部と座部とを備えたものとされることにより、座部は、傾斜した設置面と同一の姿勢に傾斜することによって安定し、自在継手によって支持脚の軸部が鉛直姿勢とされることによって、床板を水平姿勢とすることができる。さらに、長さの異なる支持脚を床板の底面の結合部に取り付けることにより、並列に配列された複数の床板を傾斜させることができる。
【0021】
また、前記本発明に係るスノコにおいて、前記並列された複数の床板の両端部に嵌め込むキャップが備えられていることが好ましい。
【0022】
このスノコによれば、キャップが複数の並列された床板の両端部を嵌め込むことにより、各床板の両端部が拘束され、各床板が揺れないようにすることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、床板の一方の側面と他方の側面とに凸形連結部と凹形連結部とが複数の箇所に突設して設けられることにより、任意の枚数の床板を連結することができる。したがって、このスノコは、分解した状態で軽量化して搬送することができ、また、連結された床板を個々に分解することができることから、清掃の際にスノコを持ち上げる負担を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明に係るスノコの一実施形態について図1から図7を参照しながら説明する。このスノコは、並列される複数の床板10,10…と、この床板10,10…の底面に取り付けられる複数の支持脚20,20…とを備えている。床板10は、天板部11の底面に結合部12が設けられ、天板部11の両側縁から結合部12と同一方向に側板部13,13が突出し、これら11,12,13が樹脂によって一体成形されている。
【0025】
結合部12と支持脚20,20…とは、高さ調整可能なアジャスター機構によって構成されている。すなわち、結合部12には雌ネジが形成され、支持脚20には雄ネジを形成した脚部21が備えられている。なお、結合部12に雄ネジを形成し、支持脚20,20…の脚部21に雌ネジを形成してもよい。
【0026】
いずれにしても、各床板10の表面から結合部12にかけてアジャスター機構による支持脚20の高さを表面側から調整するための調整用孔14が設けられていてもよい。この調整用孔14に湯水などが溜まらないように、調整用孔14が栓(図示せず)によって塞がれ、あるいは、支持脚20に排水孔(図示せず)が形成される。
【0027】
そして、各床板10の一方の側面である側板部13と他方の側面である側板部13とには、着脱可能に連結される凸形連結部30と凹形連結部40が複数の箇所に突出して設けられている。凸形連結部30と凹形連結部40は、図1及び図2では、4箇所設けた場合を示しているが、長さに応じて設ける箇所が設定される。
【0028】
凸形連結部30は、図3及び図4に示すように、中間部に設けられた基部31と、この基部31から側面である側板部13と平行に突出した軸部32とを備えている。軸部32は、基部31に一体化されている中間部32aと、この中間部32aの両側に突出する端部32b,32bとからなる。また、軸部32には、突端側に設けられた平坦な正面部32wと、この正面部32wの上下に連続して設けられた上面部32m及び下面部32nとが備えられている。正面部32wは、側板部13と平行に面取りされ、径方向に広い幅で形成されている。また、上面部32m及び下面部32nは、円弧面状に径方向に狭い幅で形成されている。そして、軸部32の両端部32b,32bと対向する床板10の側板部13には凹陥部13b,13bが設けられている。
【0029】
一方、凹形連結部40は、図5に示すように、前記凸形連結部30の軸部32の中間部32aを支承するように突出した受部41と、この受部41の両側において突出した膨出部42,42とを備えている。そして、受部41の上面には、軸部32の中間部32aの下面部32nを係止する上向きの溝部41aが形成されている。
【0030】
また、膨出部42には、前記凸形連結部30の軸部32の端部32b,32bを挿し込む切欠部42aが形成されている。この切欠部42aの下面には、軸部32の端部32bの上面部32mを係止する下向きの溝部42bが設けられている。そして、前記受部41の突端側の上面を切欠部42aの突端側の下面の方に仮想的に延長した仮想面43と切欠部42aの突端側の下面との間隔Xが、軸部32の上面部32m及び下面部32nの幅Y同一もしくは広く、かつ、正面部32wの幅Zより狭い間隔とされている。
【0031】
なお、このように受部41と膨出部42,42とを形成することにより、樹脂によって、一体成形することができる。したがって、受部41と膨出部42,42とを別体とし、組み付けるようにする場合は、受部41の上向の溝41aが膨出部42,42の下向きの溝部42bと対向するように、受部41を幅広に設けてもよい。いずれにしても、膨出部42,42の間の側板部13には、前記凸形連結部30の基部31が入り込む逃げとなる凹陥部13aが形成されている。
【0032】
そして、前記支持脚20は、図2に示すように、前記脚部21と座部22とを備えている。脚部21の下端部と座部22の上端部は、自在継手23によって連結されている。自在継手23は、図示したように、座部22の上端部に設けられた球状部と、脚部21の下端部に設けられた凹曲面状部とを連結したボールジョイントが採用される。ただし、自在継手23は、図示しない十字片と一対の二股片とで構成するなど、任意のものを採用することができる。
【0033】
また、脚部21は、前記のようにアジャスター機構を構成するものであり、図示したように全長に亘って雄ネジを形成してもよいし、結合部12の雌ネジと螺合する上端部のみ雄ネジを形成してもよい。そして、座部22は、板体を十字形に組み立て、底面に突出部22bを設けたものとされている。このような構成とされることにより、このスノコが浴室で使用されるときに、排水を良好にすることができる。したがって、スノコが道路に設置される場合、座部22は円盤状に構成してもよい。
【0034】
ここで、このスノコの組立て方法について説明する。まず、図6に示すように、一方の床板10を横向き(水平姿勢)とし、凹形連結部40が横向き(鉛直姿勢)となるようにする。そして、他方の床板10を縦向きの姿勢とし、凸型連結部の軸部32に設けられた正面部32wが下向きとなり、上面部32m及び下面部32nが左右向きとなるようにする。この姿勢で、他方の床板10の凸形連結部30を一方の床板10の凹形連結部40の方へ挿し込む。
【0035】
すると、切欠部42aの突端側の下面と受部41の突端側の上面を仮想的に延長した仮想面43との間隔Xが上面部32m及び下面部32nの幅Yよりも広くされているため、凸形連結部30の軸部32の各端部32b,32bが凹形連結部40の切欠部42a,42a内に嵌り込み、凸形連結部30の軸部32の中間部32aが凹形連結部40の受部41に位置する。また、凸形連結部30の基部31が一方の床板10の凹形連結部40の部分に形成された凹陥部13a内に入り込む。
【0036】
そして、他方の床板10を横向きの姿勢とすることにより、凸形連結部30の軸部32に設けられた正面部32wを横向きとし、上面部32m及び下面部32nを上下向きとする。すると、図7に示すように、軸部32の中間部32aの下面部32nが凹形連結部40の受部41に設けられた上向の溝部41aに係止され、軸部32の各端部32b,32bの上面部32m,32mが膨出部42,42の下向きの溝部42b,42b内に係止される。そして、仮想面43と切欠部42aの突端側の下面との間隔Xが軸部32の正面部32wの幅Zよりも狭くされていることから、凸形連結部30が凹形連結部40から外れないように連結される。
【0037】
このとき、軸部32の中間部32aの下面部32nと受部41の上向の溝部41aとが当接し、軸部32の各端部32b,32bの上面部32mと膨出部42,42の下向きの溝部42b,42bとが当接することにより、凸形連結部30と凹形連結部40とががたつくことなく連結される。そして、凹形連結部40の膨出部42,42が凸形連結部30の凹陥部13b,13b内に嵌り込むことにより、一方の床板10,10…と他方の床板10,10…との隙間が小さくなるようにされている。
【0038】
このようにして、設置面の広さに合わせて、任意の枚数の床板10,10…を連結する。そして、図1の仮想線に示すようなキャップ50を連結された複数の床板10,10…(図1では、3枚の床板10,10…を示しているが、枚数は限定しない。)の両端部(一方のみ図示する。)に嵌め込む。すると、各床板10,10…の両端部が拘束され、各床板10,10…が揺れないようにすることができる。
【0039】
このキャップ50は、仮想線に示したような枡形状であると、床板10,10…の両端部に突出した部分が設けられる。そこで、キャップ50は、図示しないが、高さが床板10の高さと同じとし、隣接している床板10,10の側板部13,13を挟む爪状体を形成したものとすることが好ましい。いずれにしても、床板10,10…の端部32b,32bと設置面の壁面との間には、キャップ50を嵌め込むための隙間が設けられていることが好ましい。
【0040】
そして、支持脚20の脚部21の高さを調整する。床板10に調整用孔14が形成されているときは、道具(図示せず)を使用して脚部21の上端縁を床板10の表面側から操作する。床板10に調整用孔14が形成されていないときは、脚部21を上向にして、あるいは下向きで掴み、支持脚20の高さを調整する。
【0041】
このスノコが浴室に設置される場合において、床面が緩やかな傾斜面とされていても、脚部21と座部22とが自在継手23によって連結されていることから、床板10を水平姿勢としても、座部22が床面と同一方向に傾斜し、安定した状態とすることができる。そして、床板10に調整用孔14が形成されているときは、栓(図示せず)によって塞がれ、あるいは、支持脚20に形成された排水孔(図示せず)によって、調整用孔14に湯水が溜まらないようにされている。
【0042】
そして、このスノコが浴室に設置される場合において、洗い場の床面を掃除する場合は、キャップ50を外し、他方の床板10を縦向きの姿勢とし、一方の床板10から離隔させる。すると、凸形連結部30が凹形連結部40から外れ、他方の床板10を一方の床板10から分離する。このようにして、床板10,10…を任意の枚数ごとに分離して、持ち上げることにより、簡易に分解することができる。
【0043】
なお、本発明は、前記実施の形態に限定することなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内において種々変更することができる。例えば、床板10,10…は、天板部11と側板部13とを一体成形したものでなく、厚板によって構成し、底面に雌ネジを形成することによって結合部12を設けてもよい。
【0044】
また、凸形連結部30に備えられる軸部32は、弾性変形する円柱状とし、凹形連結部40に備えられる膨出部42,42は、前記軸部32を嵌め込む軸孔を形成したものとしてもよい。さらに、このスノコを設置する状況により、アジャスター機構や自在継手23、キャップ50を備えないものとしてもよい。
【0045】
そして、このスノコは、浴室以外にベランダや道路でも使用することができる。特に道路で使用する場合は、支持脚20,20…の長さを多種類用意し、並列に配列される複数の床板10,10…によって緩やかな斜面を設け、歩道と車道との段差を解消するようにすることができる。この場合のスノコは、床板10,10…の枚数を多くするほど、斜面を緩やかにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明に係るスノコの一実施形態を示す上方から見た斜視図である。
【図2】本発明に係るスノコの一実施形態を示す下方から見た斜視図である。
【図3】本発明に係るスノコを構成している凸形連結部の一実施形態を示す下方から見た斜視図である。
【図4】本発明に係るスノコを構成している凸形連結部の一実施形態を示す上方から見た斜視図である。
【図5】本発明に係るスノコを構成している凹形連結部の一実施形態を上方から見た斜視図である。
【図6】本発明に係るスノコを組み立てている途中の一実施形態を示す下方から見た斜視図である。
【図7】本発明に係るスノコを組み立てたときの一実施形態を示す上方から見た斜視図である。
【図8】従来のスノコ(すのこ板)の一例であって、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【符号の説明】
【0047】
10……床板
11……天板部
12……結合部
13……側板部
14……調整用孔
20……支持脚
21……脚部
22……座部
30……凸形連結部
31……基部
32……軸部
32a…中間部
32b…端部
32n…下面部
32w…正面部
40……凹形連結部
41……受部
41a…上向の溝部
42……膨出部
42a…切欠部
42b…下向きの溝部
43……仮想面
X………仮想面と切欠部の突端側の下面との間隔
Y………軸部の下面部の幅
Z………軸部の正面部の幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列に配列される複数の床板と、該床板の底面に取り付けられる複数の支持脚とが備えられているスノコであって、
床板の一方の側面と他方の側面とに、着脱可能に連結される凸形連結部と凹形連結部とが複数の箇所に突設して設けられ、床板の底面に前記支持脚の上端部を取り付ける結合部が設けられていることを特徴とするスノコ。
【請求項2】
前記床板は、前記結合部と、該結合部を底面に突出させた天板部と、該天板部の両側縁から結合部と同一方向に突出させた側板部とが一体成形されていることを特徴とする請求項1に記載のスノコ。
【請求項3】
前記凸形連結部には、中間部に設けられた基部と、該基部から側面と平行に突出した軸部とが備えられ、
前記凹形連結部には、前記凸形連結部の軸部の中間部を支承するように突出した受部と、前記凸形連結部の軸部の両端部を挿し込む切欠部を形成した膨出部とが備えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスノコ。
【請求項4】
前記凸形連結部の軸部には、床板の側面と平行に面取りされることによって突端側に設けられた径方向に幅の広い平坦な正面部と、該正面部の上下に連続して設けられた径方向に幅の狭い上面部及び下面部とが備えられ、
前記凹形連結部には、受部の上面に前記軸部の中間部の下面部を係止する上向きの溝部が設けられ、膨出部の切欠部の下面に前記軸部の両端部の上面部を係止する下向きの溝部が設けられ、前記受部の突端側の上面を切欠部の突端側の下面と対向するように仮想的に延長した仮想面と切欠部の突端側の下面との間隔が、前記軸部の上面部及び下面部の幅と同一もしくは広く、かつ、正面部の幅よりも狭くされていることを特徴とする請求項3に記載のスノコ。
【請求項5】
前記床板の結合部と支持脚とは、高さ調整可能なアジャスター機構によって構成され、
該アジャスター機構による支持脚の高さを調整するための調整用孔が床板の表面から結合部に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のスノコ。
【請求項6】
前記支持脚には、自在継手によって連結された脚部と座部とが備えられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のスノコ。
【請求項7】
前記並列された複数の床板の両端部に嵌め込むキャップが備えられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のスノコ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−50520(P2009−50520A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−220997(P2007−220997)
【出願日】平成19年8月28日(2007.8.28)
【出願人】(391037353)
【Fターム(参考)】