説明

セリグラフィによって印刷されたシリコーンインサートを有する製品及び同製品の製造方法

【課題】公知技術の限界を解消した製品と、コストと時間を節約することとなる同製品の製造方法とを、提供することを課題とする。
【手段】本発明は、セリグラフィによって印刷されたシリコーンインサート(2)を備えた筒状本体(13)を有する、特に、ストッキング,ソックス,タイツ,膝までの丈のソックス及び手袋等のファブリック製品(4)と、セリグラフィによってシリコーンインサート(2)を印刷して同製品(4)を製造する方法に関するものである。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セリグラフィ(serigraphy)によって印刷されたシリコーンインサートを備えた筒状本体を有する製品、特に、ストッキング,ソックス,タイツ,膝まである長さのソックス(knee−length sock),手袋等のファブリック製品及びセリグラフィによってシリコンインサートを印刷して同製品を製造する方法に関するものである。
【0002】
「フリル(frill)」は、ファブリックの一部であって、リング状に縫合され、様々な高さを有し、「レッグ部」が作られている材料とは異なった材料から作られている。要するに、フリルは非常に制限された固有の伸縮性を有している。
【0003】
更に、「フリル」には、「フリルをシリコナイジング(siliconising)する」公知の技術に従って、例えば、コーティングによって少なくとも一つの円形のシリコーンストリップが付加され、それは、ストッキングにスリップ防止機能を発揮させるのに役立つものの、フリルを一層堅くさせてしまう。
【0004】
従って、公知の技術の限界を超えた製品と、コストと時間を節約することとなる同製品の製造方法とを提供することの必要性があることは明らかである。
【0005】
ともかく、本発明の特徴及び利点については、単なる一例であって本発明を何等限定するものではない本発明の実施例に関して添付図面を参照しながら説明した後述の内容を参照することにより明らかになるであろう。
【0006】
実施可能な実施例の一例を示した添付図面を参照すると、図1及び図2において、参照符号1は、ストッキング,セルフサポートストッキング(self−supporting stocking),ソックス,タイツ,手袋等のような伸縮性材料で作られる製品4を製造する方法を実施するためのプラントを示している。それらの製品は、例えば皮膚のような抵抗面と接触するようになっている摩擦面3を含んだ筒状本体13を有している。その筒状本体13は、セリグラフィによって付加された複数のシリコーンインサート2の印刷を有している。それらシリコーンインサート2は製品4の摩擦面3の略全体に亘って配置され、摩擦面3から実質的に突出し、それにより筒状本体13を抵抗面に対して良好に保持させることができる。
【0007】
摩擦面13は、例えばストッキングのような製品4の一部であり、磨耗リム(wearing limb)に沿ってストッキングに対してスリップ防止機能を発揮させるようになっていて、通常の使用においてストッキングを所望の位置に支持し維持させる。
【0008】
好ましい実施例においては、筒状本体13は単一体である。
【0009】
好ましことには、プラント1は、製品4を成形支持体(shaped support)6にインサートするための少なくとも一つのステーション5或いは技術専門用語で取付けステーションして知られているステーションと、製品4を成形支持体6から取り外すための少なくとも一つのステーション7と、少なくとも一つの印刷ステーション8と、少なくとも一つの乾燥ステーション9と、少なくとも一つの冷却ステーション11を有している。
【0010】
プラント1の別の実施例においては、成形支持体6を回転させるための少なくとも一つのステーション10を好ましくは含んでいる。
【0011】
好ましい実施例においては、プラント1は、閉サーキット(closed circuit)12を有している。
【0012】
閉サーキット12は、印刷ステーション8と、乾燥ステーション9と、冷却ステーション11と、回転ステーション10と、取付けステーション5と、取り外しステーション7とを有しているのが有益である。
【0013】
好ましい実施例においては、筒状本体13を含むファブリック製品4、特に、ストッキング,ソックス,タイツ,手袋等の如き製品4の表面にシリコーンインサート2を印刷するためのセリグラフィ印刷法は、セリグラフィ印刷を実施するために適合されたセリグラフィスクリーン14(図5)を用意する工程を含んでいる。
【0014】
セリグラフィスクリーン14の好ましい実施例においては、そのスクリーン14は少なくとも一つの平坦な面15(図7)を含んでいる。
【0015】
その平坦な面は金属面であるのが有益である。
【0016】
また、その平坦な面15は、金属プレートであるのが好ましい。
【0017】
更に、その金属プレート15は、真鍮から作られたプレートであるのが有益である。
【0018】
好ましくは、そのプレート15は、2〜10mmの間の厚さを有している。
【0019】
好ましい実施例においては、前記プレートは4〜6mmの間の厚さを有している。
【0020】
好ましくは、前記プレートには、刻み目16を作るよう設計された貫通穴が形成されている。
【0021】
プレート15は、装飾的及び(又は)審美的なモチーフを表現するように設計された少なくとも一つの刻み目16を持っているのが有益である。
【0022】
好ましくは、前記装飾的及び(又は)審美的なモチーフは、例えば、ドット,ライン,多角形,湾曲形状及びライティング(writing)を含んでいる。
【0023】
更に、セリグラフィ印刷を実施するように設計された、少なくとも一つのスクレーパー(scraper)17と、少なくとも一つの対応のスクレーパー(counter−scraper)18とが存在し、これらスクレーパー17及び対応のスクレーパー18は、支持フレーム27に連結されたピン47に蝶番付けされている。
【0024】
好ましい実施例においては、スクレーパー17及び対応のスクレーパー18は、例えば鋼等の金属材料から作られている。
【0025】
スクレーパー17及び対応のスクレーパー18は、アルミニウムから作られるのが有益である。
【0026】
好ましい製造方法においては、セリグラフィ印刷のためのシリコーン19を用意し、次いで、そのシリコーン19をセリグラフィスクリーン14上に注ぐ。
【0027】
好ましくは、セリグラフィ印刷のためのシリコーン19を用意する工程は、少なくとも一つのシリコーンラバーを含んだ混合物を用意することを含んでいる。
【0028】
シリコーン19は、少なくとも二つの成分を含んだ混合物であることが好ましい。
【0029】
好ましい実施例においては、印刷ステーション8は、少なくとも二つの成分から成る前記混合物を運び出すよう設計された少なくとも一つの攪拌・ポンプ装置(図示せず)を含んでいる。
【0030】
前記混合物は、少なくとも一つのシリコーンラバーと、少なくとも一つの硬化剤とを含んでいるのが有益である。
【0031】
好ましい実施例においては、シリコーン19は、複合シリコーンラバーである。
【0032】
本発明による方法の別の工程は、製品4に合わせるのに好適な形態を備えた成形支持体6を作成する工程を含んでいる。
【0033】
好ましい実施例においては、成形支持体6は平坦な面(図8)を含んでいる。
【0034】
好ましくは、成形支持体6は少なくとも二つの枝部20を含んでいる。
【0035】
好ましくは、成形支持体6は、例えば鋼又はアルミニウムのような金属材料から作られている。
【0036】
平坦な成形支持体6は、製品4によって被覆されるよう設計された少なくとも二つの面106,206を含んでいるのが有益である。
【0037】
好ましい実施例においては、成形支持体6は、支持体6に取り付けられた第一のはめば歯車21を含んでいる。
【0038】
好ましい実施例においては、成形支持体6は、支持体6に取り付けられた少なくとも一つのカム22を含んでいる。
【0039】
好ましくは、成形支持体6は、成形支持体6を移動させるのに好適な駆動手段(図示せず)によって接続されている。
【0040】
好ましい実施例においては、前記駆動手段は、少なくとも一つの伝動チェーン23を含んでいる。
【0041】
好ましくは、前記駆動手段は、自動制御手段(図示せず)によって制御されるようになっている。
【0042】
次に、取付けステーション5から開始して、製品4を成形支持体6に密着させるように成形支持体6上に取り付ける。
【0043】
好ましい実施例においては、製品4は熟練工によって成形支持体6上に手作業で取り付けられる。
【0044】
好ましいことに、成形支持体6上に取り付けられた製品4は、製品4の本来の寸法の5%〜30%の間の値に等しい伸びた表面面積を露呈するように広げられる。
【0045】
表面面積の拡大は、製品4の本来の寸法の15%〜20%の間の値に等しくするのが有益である。
【0046】
本発明による方法は、シリコーンインサート2をセリグラフィ印刷するため印刷ステーション8に、少なくとも一つのセリグラフィプリンタ26を用意する工程を更に含んでいる。
【0047】
好ましい実施例においては、セリグラフィプリンタ26は、セリグラフィスクリーン14を含んでいる。
【0048】
好ましくは、セリグラフィプリンタ26は、セリグラフィスクリーン14を収容するようになっている支持フレーム27を含んでいる。
【0049】
本発明による方法は、セリグラフィプリンタ26を用意する工程に続いて、成形支持体6に取り付けられた製品4をセリグラフィプリンタ26の下に位置決めさせる工程を含んでいる。
【0050】
好ましい実施例においては、セリグラフィプリンタ26は、セリグラフィスクリーン14の下に配置された揺動プレート28を含んでいる。
【0051】
揺動プレート28は、セリグラフィ印刷処理中に、成形支持体6上に取り付けられた製品4をセリグラフィスクリーン14に略近接した位置に維持させるように設計されたストップを有しているのが有益である。
【0052】
好ましくは、セリグラフィプリンタ26は、揺動プレート28,スクレーパー17及び対応のスクレーパー18を駆動させるよう設計されたアクチュエータ手段(図示せず)を含んでいる。
【0053】
好ましくは、セリグラフィ印刷処理は、スクレーパー17と対応のスクレーパー18を用いて、製品4の表面上に印刷されるシリコーンインサート2に関してシリコーン19を介して実施される。
【0054】
好ましい実施例においては、セリグラフィ印刷処理は、シリコーン19を広げて練るよう設計されたセリグラフィスクリーン14のプレート15に沿ってスクレーパー17と対応のスクレーパー18を展開させる工程を含んでいる。
【0055】
前記展開工程は、シリコーン19をセリグラフィスクリーン14のプレート15上に広げる工程であることが好ましく、それによりシリコーン19を刻み目16に透過させ、下方の製品4の表面上にシリコーン19を堆積させることを可能にする。
【0056】
セリグラフィ印刷処理は、続いて、セリグラフィスクリーン14のプレート15に沿ってスクレーバー17と対応のスクレーパー18とにより実施される印刷工程を含み、同印刷工程は、成形支持体6に取り付けられた製品4の摩擦面3の一部分上にシリコーン19を印刷するものであり、こうして、摩擦面3の前記一部分上にシリコーンインサート2を生成する。
【0057】
好ましくは、前記展開工程と前記印刷工程は、セリグラフィスクリーン14のシリコーン19で覆われたプレート15に沿ったスクレーバー17と対応のスクレーパー18の一連のリターン動作として構成される。
【0058】
好ましくは、成形支持体6に取り付けられた製品4は、印刷されて上方へ向いた摩擦面の第一の部分24と、印刷されるようになっている下方に向いた摩擦面の第二の部分25とを露呈するようになっている。
【0059】
印刷処理後に、伝動チェーン23によって成形支持体6を乾燥ステーション9に沿って移動させ、乾燥ステーション9を介して最初の乾燥処理が実施される。
【0060】
好ましい実施例においては、その最初の乾燥処理は、成形支持体6上に取り付けられた製品4を少なくとも一つの電気オーブン29によって暖める工程を含んでいる。
【0061】
好ましくは、電気オーブン29は、少なくとも一つの乾燥用ランプ(図示せず)を含んでいる。
【0062】
本発明の一実施例においては、最初の乾燥処理は、20秒〜200秒の間の時間枠で実施される。
【0063】
好ましい実施例においては、最初の乾燥処理は、印刷された製品4を一つの乾燥用ランプの熱光に晒す工程を含んでいる。
【0064】
最初の乾燥処理は、印刷された製品4を複数の乾燥用ランプに連続的に晒す工程を含んでいることが有益である。
【0065】
好ましくは、最初の乾燥処理は、印刷された製品4を加熱パワーが徐々に増加する一連の複数の乾燥用ランプに晒す工程を含んでいる。
【0066】
好ましい実施例においては、最初の乾燥処理は、印刷された製品4を一連の乾燥用ランプに晒す工程を含み、それらランプ中の第一の乾燥用ランプが、その第一の乾燥用ランプの公称パワーの40%〜60%の値に等しいパワーを供給するようになっている。
【0067】
第一の乾燥用ランプによって供給されるパワーは、第一の乾燥用ランプの公称パワーの50%に等しいことが有益である。
【0068】
代替例においては、最初の乾燥処理は、印刷された製品4を一連の乾燥用ランプに晒す工程を含み、それらランプ中の第二の乾燥用ランプが第二のランプの公称パワーの60%〜80%の間の値に等しいパワーを供給するようになっている。
【0069】
第二の乾燥用ランプによって供給されるパワーは、第二のランプの公称パワーの70%に等しいことが有益である。
【0070】
更に別の代替例においては、最初の乾燥処理は、印刷された製品4を一連のランプに晒す工程を含み、それらランプ中の第三の乾燥用ランプがその第三のランプの公称パワーの80%〜100%の間の値に等しいパワーを供給するようになっている。
【0071】
第三の乾燥用ランプによって供給されるパワーは、第三のランプの公称パワーの90%に等しいことが有益である。
【0072】
好ましくは、最初の乾燥処理は、印刷された製品4を少なくとも7KWの公称パワーを有する少なくとも一つの乾燥用ランプに晒す工程を含んでいる。
【0073】
好ましい実施例においては、最初の乾燥処理は、印刷された製品4を少なくとも21KWの全体公称パワーを有する一連の乾燥用ランプに晒す工程を含んでいる。
【0074】
好ましい実施例においては、乾燥ステーション9が、最初の乾燥処理中に放出されるガス(fumes)を除去するよう設計された少なくとも一つの換気フード(図示せず)を含んでいる。
【0075】
更に、駆動手段は、成形支持体6を冷却ステーション11へ移動させ、その冷却ステーション11において、印刷された製品4の冷却が行われる。
【0076】
好ましい実施例においては、冷却はファン30によって実施される。
【0077】
好ましくは、印刷された製品4の冷却は、印刷されたシリコーンインサート2がべとつき及び(又は)例えば熟練工の手の如き他の面にくっつくことのないように印刷されたシリコーンインサート2を冷却するよう設計されている。
【0078】
印刷された製品4の冷却は、印刷された製品4の温度を少なくとも2℃減少させるように設計するのが有益である。
【0079】
好ましい実施例においては、冷却ステーション11の位置は、回転ステーション10の位置と一致している。
【0080】
更に、代替例においては、成形支持体6の回転は冷却処理と同時に行われる。
【0081】
好ましくは、前記自動制御手段は、成形支持体6が回転ステーション10に達した時に、停止信号を介して伝動チェーン23を停止させる。
【0082】
好ましくは、回転ステーション10は成形支持体6を回転させるよう設計された回転駆動手段31(図9)を含んでいる。
【0083】
回転駆動手段31は、図9中に矢印46で示した回転方向へ、例えば16進法での180度の回転を実施するよう設計されている。
【0084】
更に、成形支持体6上に取り付けられた製品4の回転によって、印刷された摩擦面の部分24が下方に向くよう回転させられる。
【0085】
好ましい実施例においては、回転手段31は少なくとも第二のはめば歯車32を含んでいる。
【0086】
第二のはめば歯車32は、成形支持体6に取り付けられた第一のはめば歯車21と噛合するよう設計され且つトルクを伝達するよう設計され、従って、成形支持体6の16進法での180度の回転を実施する。
【0087】
好ましくは、回転ステーション10は、成形支持体6に取り付けられた第一のはめば歯車21との噛合を達成させるために第二のはめば歯車32に並進回転運動させるように設計されたアクチュエータ手段(図示せず)を更に含んでいる。
【0088】
好ましい実施例においては、回転ステーション10は回転が実施されたことの信号を前記自動制御手段へ提供するよう設計された回転制御手段33を含んでいる。
【0089】
好ましくは、回転制御手段はセンサー34を含んでいる。
【0090】
代替例においては、センサー34は、カム22の一部を読み取ると共に、回転が実施されたことを示す前記信号を前記自動制御手段に提供するよう設計されている。
【0091】
好ましくは、自動制御手段は、前記停止信号を、セリグラフィ印刷をコントロールするための信号と同期させるよう設計されている。
【0092】
好ましくは、前記自動制御手段は回転が実施されたことの信号を再スタート用信号と同期させるよう設計されている。
【0093】
好ましい実施例においては、前記停止信号を、セリグラフィ印刷をコントロールするための前記信号と同期させるようになっていて、これによって、セリグラフィ印刷が実施されるのと同じ時間的間隔で回転を実施させることができる。
【0094】
好ましくは、印刷動作と同時に実施される回転動作中に、伝動チェーン23を停止させる。
【0095】
好ましい実施例においては、前記駆動手段は、回転に続いて成形支持体6を水平に再整列させるよう設計された少なくとも一つのストッパーバー35を含んでいる。
【0096】
好ましくは、前記駆動手段は、成形支持体6を水平に整列させるように設計された少なくとも一つの連続バー36を含んでいる。
【0097】
こうして、成形支持体6は伝動チェーン23を介して前進し、印刷ステーション8において摩擦面の別の部分25への印刷が実施される。
【0098】
代替例においては、伝動チェーン23が、成形支持体6を次に乾燥ステーション9へ運び、同乾燥ステーションにおいて、印刷されたシリコーンインサート2の第二の乾燥処理が、第一の乾燥処理と同様に実施される。
【0099】
続いて、同様の冷却及び回転処理が実施される。
【0100】
更に、取り外しステーション7において、セリグラフィによって印刷されたシリコーンインサート2を有する製品4を成形支持体6から取り外す作業を、例えば熟練工が手作業で実施する。
【0101】
こうして、セリグラフィによって製品4の摩擦面3に印刷されたシリコーンインサート2を有する製品が得られ、図4から理解できるように、シリコーンインサート2は、摩擦面3上に実質的に配置されて、摩擦面3から突出している。
【0102】
好ましくは、取付けステーション5と取り外しステーション7は、手作業による製品4の成形支持体6への取付け及び(又は)成形支持体6からの取り外しに続いて成形支持体6を水平に再整列させるよう設計された少なくとも一つの連続バー36を含んでいる。
【0103】
有益なことには、カットプレート15を含む、例えば真鍮で作られたセリグラフィスクリーン14は、シリコーン19の素晴らしいセリグラフィ印刷を可能にし、それにより、より完成された審美的効果を発揮する輪郭が極めて明確な立体的インサートを提供することを可能にする。
【0104】
驚いたことには、4mm〜6mmの間の最適厚みを有するカットプレート15によって、光沢が有り且つ気孔を含んでいないシリコーンインサート2の印刷が提供される。
【0105】
更に、カットプレート15が前記最適厚みを有することによって、スリップ防止効果を最適化させる厚みを持ったシリコーンインサート2をストッキング上に印刷することを可能にすると共に、その印刷されたインサートはストッキングの通常の使用状態下において外側から実質的に見ることができない。
【0106】
有益なことに、例えばセルフサポートストッキングの如き製品4をそれが着用される面上、例えば着用者の脚部の皮膚上に保持させるように設計された、摩擦面3上に印刷されたシリコーンインサート2を有するストッキングの如き製品が得られる。
【0107】
有益なことに、シリコーンインサート2は、良好なスリップ防止作用を可能にする如何なる場合においても、ストッキングの通常の使用状態下で実質的に目に付かない。
【0108】
更に、単一の本体にて作られたストッキングは、むらがなく均一な色調のセルフサポートストッキングを得るための単一の染色工程において染色され、次に、シリコーンインサート用のセリグラフィ印刷プラントへ送られ、これにより時間とコストをかなり削減することができる。
【0109】
更に、このストッキングは、それが略均質で高い伸縮性を有して、背格好は同じであるが体格の異なる着用者に簡単に適合させることができるので、背格好が同じであるが体格の異なる二人の人が簡単に着用することができ、同時に血液循環の問題と被覆された脚部へのストッキングによる過剰な圧力を回避することができる。
【0110】
更に、有益なことには、腰部周りを過剰に締め付けて脱ぎにくいタイツ又は同様に例えば脚部の回りを締め付けて必然的に皮膚に対してスライドするセルフサポートストッキングを着用することが心地良く感じない、例えば妊婦のような着用者は、皮膚に対してスライドせず且つ腰部を過剰に締め付けることのない上述した如く製造されたストッキングを着用することにより利点が得られる。
【0111】
更に、プレート15が上記した最適な厚さを有することによって、洗浄中にプレート15がクラッキング又は破壊によるダメージを受ける虞がなくて、印刷サイクル後にシリコーン19を繰り返し洗浄することが可能となる。
【0112】
有益なことに、少なくとも一つのシリコーンラバーと少なくとも一つの硬化剤との混合物を含むシリコーン19は、カットプレート15と共同して、印刷されたシリコーンインサート2をはっきり且つ魅力的に区画形成するのに貢献する。
【0113】
驚いたことには、少なくとも一つのシリコーンラバーと少なくとも一つの硬化剤との混合物を含むシリコーン19は、粘度があるために、シリコーン19がファブリック製品4に過剰に浸透することを阻止し、シリコーンインサート2が製品4の表面上に充分に印刷されることを可能にする。
【0114】
有益なことに、印刷ステーション8は、少なくとも一つのシリコーンラバーと少なくとも一つの硬化剤との混合物を作り出すよう設計された少なくとも一つの攪拌・ポンプ装置を含んでいる。
【0115】
少なくとも一つのシリコーンラバーと少なくとも一つの硬化剤との混合物は、その混合物の作成中にエアーの過剰な取り込みを阻止するものであることが有益である。
【0116】
スクレーパー17と対応のスクレーパー18は、真鍮製プレート15の表面上におけるそれらスクレーパー17,18の連続的な摩擦を伴う長時間の印刷サイクル中に劣化することのない金属材料から作られるのが有益である。
【0117】
尋常でないことに、シリコーンインサート2についての上述したセリグラフィ印刷法を介して、時間と人手と原材料の点におけるコストが劇的に節約させることが可能になる。実際に、製造者には、プリンターに所望寸法のストッキングを供給することだけが必要とされ、続いて、シリコーンインサート2をストッキング上に印刷すればよく、レッグ部と異なったファブリックのフリルを作成し且つフリルをシリコナイジングして所望の大きさのフリルを作成すると共に同フリルを染色し且つ環状に縫って最終的に同フリルをレッグ部に縫い付けるという中間工程を省くことができる。
【0118】
有益なことに、更に、セリグラフィ印刷は、非常に広い範囲の装飾的及び(又は)審美的なモチーフを再現するシリコーンインサート2を印刷することを含み、従って、完全なオーダーメイドを可能にし、製造者のトレードマークでその製品の完全な確認を可能にする。
【0119】
有益なことに、着色顔料を含んだシリコーン19を利用することができ、従って、着色された装飾的及び(又は)審美的モチーフ及びライティングを達成することができる。
【0120】
その代わりに、透明なシリコーン19を用いて、ストッキングに徐々に濃淡を持たせるようにさせることができる。
【0121】
ストッキングの製造業者は、折り重ねられてストッキングの重ねられた部分に縫着されて摩擦面3を形成している一端部を備えたストッキングを提供するのが有益であり、こうして、印刷されるストッキングは、補強された端部を備え、ストッキングの伸縮特性を低下させることなく、セリグラフィによって印刷されるシリコーンインサート2を収容するよう設計される。
【0122】
驚いたことには、例えば、ドット,セグメント,装飾性モチーフのようなシリコーンインサート2の不連続な印刷と、ストッキングが作られている材料の伸縮性とによって、ストッキングの増大した伸縮性効果とスリップ防止効果とを兼ね備えた尋常でない特性が発揮させられる。
【0123】
有益なことに、同ストッキングは、着用面に対する相対位置を維持して、例えば、ストッキング位置の手作業による連続した調整を回避することを可能にする。
【0124】
既定のサイズ毎に、レッグ部と連結される一定の長さのフリルを作って所望のサイズのセルフサポートストッキングを作成することが要求され且つその作られたフリルをかなりの時間と費用を投入してレッグ部の端部に縫い付けることによりその二つの部分を連結してセルフサポートストッキングの完成品が作られ、それ故、シリコーンストリップがストッキングの通常の使用状態中に筒状本体の内側に位置した状態となる公知のセルフサポートストッキングと相違して、本発明により提案されたストッキングは、ワンピースで構成され、好ましいことに、そのストッキングの通常の使用状態下において筒状本体13の内側に位置して着用脚部の平面にストッキングを保持させるように設計されたシリコーンインサート2を有している。
【0125】
更に、製品4を成形支持体6上に取り付けて製品4の表面を15%〜20%引き伸ばして成形支持体6に対する最適な密着を確保することが有益であり、これにより皴のない良好な印刷を可能にする。
【0126】
更に、驚いたことには、製品4が取り外されて緩んだ時に、印刷されたインサートは表面に更に浸透される傾向にあって、審美的効果とスリップ防止機能を向上させる。
【0127】
有益なことに、上述した乾燥ステーション9を介して、印刷されたシリコーンインサート2の乾燥及び(又は)脱水が均一且つ徐々に実施される。
【0128】
有益なことに、こうして、シリコーンインサート19が印刷されるや否やシリコーンインサート19の中央から現われる気泡を保持しシリコーンインサート2の内部及び表面の構造を害するシリコーン19の硬い表面がストッキングの表面上に形成されることが防止される。
【0129】
驚いたことに、乾燥中に、成形支持体6上に取り付けられている製品4は、電気オーブン29の熱気に接触している上側即ち外表側と、下側即ちストッキングに接触しホットメタル成形支持体6と間接的に接触している側との双方から熱伝導効果によって暖められる。
【0130】
更に、下方からの熱伝導効果は、シリコーンインサート2の漸進的で均一な加熱に寄与し、気泡,しわ及び(又は)クラックのない最終製品を提供することができる。
【0131】
攪拌・ポンプ装置は、エアーがない状態で作動するのが有益であり、それ故、エアーの取り込みと気泡の生成が最小限に抑えられた混合物を作ることが可能になる。
【0132】
電気オーブン29によって供給されるパワーは、乾燥される印刷済みシリコーンインサートの表面及び厚さに従って調整することができる。
【0133】
有益なことに、回転ステーション10は、未だ印刷が施されていない摩擦面3の部分に印刷をするために、成形支持体6に取り付けられた製品4を回転させるものであり、この回転は、製品4が成形支持体6から離脱すること及び印刷される当該面が上方に向いた状態になることを回避するものであり、それにより、結果的に成形された装飾的及び(又は)審美的モチーフの正確で対称的な整列が維持されることを可能にする。
【0134】
有益なことに、成形支持体に取り付けられた製品4を回転させることにより、工賃を低減させることを可能にすると共に、製造時間を可也節約させることを可能にする。
【0135】
シリコーンインサート2のセリグラフィ印刷を達成するためのプラントの変形例(図2)について茲で説明する。
【0136】
この変形例は、印刷ステーション38を含んだプラント37を有している。
【0137】
印刷ステーション38は、少なくとも、第二のプリンタ40に接続された第一のプリンタ39と、取付けステーション44とを有している。
【0138】
好ましいことに、プラント37は、少なくとも、第二の電気乾燥オーブン43と平行になっている第一の電気乾燥オーブン42を含んだ乾燥ステーション41も有している。
【0139】
有益なことに、製品4の片側に第一のプリンタ39上で最初のセリグラフィ印刷を実施し、第一の電気オーブン42において最初の乾燥を行うことができる。
【0140】
次に、冷却及び回転処理が実施される。
【0141】
次に、伝動チェーン23が、成形支持体6に取付けられた製品4を印刷ステーション38に運び、そこで第二のプリンタ40上で第二のセリグラフィ印刷が実施される。
【0142】
好ましくは、取り外しステーション45において、製品4は成形支持体6から取り外して、第二の乾燥処理を実施するために第二の電気オーブン43中に手作業で置かれる。
【0143】
好ましくは、伝動チェーン23の移動速度は、熟練工の手作業による製品4の取り外しを可能にする程度のものであると共に、取付けステーション44における製品の成形支持体6への取付けを可能にするものであり、その成形支持体6から印刷済み製品4が取り外され、別の製品4が第一のセリグラフィ印刷のために第一のプリンタ39へ送られることを可能にする。
【0144】
有益なことに、プラント37は、上述した方法により印刷される製品4の工業的生産のために必要な時間とコストとを可也削減させることを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】シリコーンインサートのセリグラフィ印刷方法を実施するためのプラントの全体を上方から見た図である。
【図2】シリコーンインサートのセリグラフィ印刷方法を実施するためのプラントを構成している代替例の全体を上方から見た図である。
【図3】シリコーンインサートのセリグラフィ印刷方法によって作られた製品の斜視図である。
【図4】シリコーンインサートのセリグラフィ印刷方法によって作られた製品の拡大詳細図である。
【図5】シリコーンインサートのセリグラフィ印刷方法を実施するように適合されたプラントの一部分を示した正面図である。
【図6】シリコーンインサートのセリグラフィ印刷方法用のプラントの別の部分を示した側面図である。
【図7】シリコーンインサートのセリグラフィ印刷方法を実施するように適合されたセリグラフィスクリーンの一部分を上方から見た図である。
【図8】シリコーンインサートのセリグラフィ印刷方法の工程中で用いられる成形支持体の斜視図である。
【図9】シリコーンインサートのセリグラフィ印刷方法用のプラントの一部分を示した側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストッキング,セルフサポートストッキング,ソックス,タイツ,手袋等の、伸縮性材料で作られた製品(4)であって、抵抗面と接触するよう設計された摩擦面(3)を持った筒状本体(13)を有し、その筒状本体(13)がセリグラフィによって印刷されたシリコーンインサート(2)を有し、そのシリコーンインサート(2)が前記摩擦面(3)から実質的に突出するように現れて、前記筒状本体(13)を前記抵抗面に対して良好に保持させるようになっている製品(4)。
【請求項2】
前記シリコーンインサート(2)が、前記摩擦面(3)上に実質的に配置されている、請求項1に記載のストッキング。
【請求項3】
前記シリコーンインサート(2)が、ストッキングの通常の使用状態下において、前記筒状本体(13)の内側に位置するように配置されている、請求項1又は2に記載のストッキング。
【請求項4】
前記筒状本体(13)が単一体である、請求項1〜3の何れかに記載のストッキング。
【請求項5】
前記シリコーンインサート(2)が、ストッキングとそのストッキングによって覆われた面との間に滑り摩擦を生じさせるように設計されている、請求項1〜4の何れかに記載のストッキング。
【請求項6】
前記滑り摩擦が、ストッキングによって覆われた面に沿ったストッキングのスリップ防止機能を発揮するものである、請求項5に記載のストッキング。
【請求項7】
前記スリップ防止機能が、前記伸縮性材料と組み合わさって作用してストッキングを着用面上の位置に保持させて、前記着用面に対するストッキングの相対的な接面移動を阻止するようなっている、請求項6に記載のストッキング。
【請求項8】
製品(4)の表面にシリコーンインサート(2)をセリグラフィによって印刷する方法であって、
セリグラフィ印刷を実施するためのセリグラフィスクリーン(14)を用意する工程と、
セリグラフィ印刷用のシリコーン(19)を用意する工程と、
前記製品(4)が取り付けられるように形成された成形支持体(6)を提供する工程と、
前記製品(4)を前記成形支持体(6)に密着させるよう前記製品(4)を前記成形支持体(6)に取り付ける工程と、
セリグラフィプリンター(26)を提供する工程と、
前記成形支持体(6)に取り付けられた前記製品(4)を前記セリグラフィプリンタ(26)の下に位置させる工程と、
前記成形支持体(6)に取り付けられた前記製品(4)の平面側で前記製品(4)の摩擦面(3)の部分上に前記シリコーン(19)をセリグラフィ印刷する工程と、
印刷されたシリコーンインサート(2)の初期乾燥を実施するための工程を含んでいる、製品(4)の表面にシリコーンインサート(2)をセリグラフィによって印刷する方法。
【請求項9】
前記成形支持体(6)を回転させる工程と、
前記製品(4)の前記摩擦面(3)の別の部分に前記シリコーン(19)を印刷する工程と、
印刷されたシリコーンインサート(2)の第二回目の乾燥を実施する工程を含んでいる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記印刷工程が、金属材料から作られたスクレーパー(17)と対応のスクレーパー(18)を用いることを含んでいる、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
セリグラフィ印刷用のシリコーン(19)を用意する前記工程が、少なくとも一つのシリコーンラバーを含む混合物を作ることを含んでいる、請求項8〜10の何れかに記載の方法。
【請求項12】
セリグラフィ印刷用のシリコーン(19)を用意する前記工程が、少なくとも一つのシリコーンラバーと少なくとも一つの硬化剤を含む混合物を作ることを含んでいる、請求項8〜10の何れかに記載の方法。
【請求項13】
セリグラフィ印刷用シリコーン(19)を用意する前記工程が、少なくとも一つの着色シリコーン顔料を含んだ混合物を調製することを含んでいる、請求項8〜12の何れかに記載の方法。
【請求項14】
セリグラフィスクリーン(14)を用意する前記工程が、貫通刻み目(16)を作り出すように、前記セリグラフィスクリーン(14)に取り付けられた平坦面(15)又はプレートに装飾性及び(又は)審美性モチーフの刻み目を形成することを含んでいる、請求項8〜13の何れかに記載の方法。
【請求項15】
前記セリグラフィ印刷処理が、セリグラフィスクリーン(14)上にシリコーン(19)を供給することを含んでいる、請求項8〜14の何れかに記載の方法。
【請求項16】
前記セリグラフィ印刷処理が、前記シリコーン(19)を前記プレート(15)上に広げて前記刻み目(16)を透過させ且つ下方の前記製品(4)の表面に堆積させるよう、セリグラフィスクリーン(14)の前記プレート(15)に沿って、前記シリコーン(19)をスクレーパー(17)及び対応のスクレーパー(18)によって伸ばすことを含んでいる、請求項14又は15に記載の方法。
【請求項17】
前記セリグラフィ印刷処理が、前記成形支持体(6)に取り付けられた前記製品(4)の前記摩擦面(3)の部分に前記シリコーン(19)を印刷して前記シリコーンインサート(2)を作り出すように、セリグラフィスクリーン(14)の前記プレート(15)に沿ってスクレーパー(17)及び対応のスクレーパー(18)によって印刷を実施することを含んでいる、請求項14〜16の何れかに記載の方法。
【請求項18】
前記乾燥処理が、前記成形支持体(6)に取り付けられた前記製品(4)を少なくとも一つの電気オーブンによって加熱することを含んでいる、請求項8〜17の何れかに記載の方法。
【請求項19】
前記乾燥処理が、印刷済み製品(4)を少なくとも一つの乾燥用ランプの光に晒すことを含んでいる、請求項8〜18の何れかに記載の方法。
【請求項20】
前記乾燥処理が、印刷済み製品(4)を一連の複数の乾燥用ランプに晒すことを含んでいる、請求項8〜19の何れかに記載の方法。
【請求項21】
前記乾燥処理が、印刷済み製品(4)を加熱パワーが徐々に増大する一連の複数の乾燥用ランプに晒すことを含んでいる、請求項8〜20の何れかに記載の方法。
【請求項22】
前記乾燥処理が、印刷済み製品(4)を一連の複数の乾燥用ランプに晒すことを含み、それらランプの内の第一の乾燥用ランプが、同第一のランプの公称パワーの40%〜60%の間の値に等しい加熱パワーを供給するようになっている、請求項8〜21の何れかに記載の方法。
【請求項23】
前記第一の乾燥用ランプによって供給される前記パワーが、前記第一のランプの公称パワーの50%に等しいものである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記乾燥処理が、印刷済み製品(4)を一連の複数の乾燥用ランプに晒すことを含み、それらのランプの内の第二の乾燥用ランプが、同第二のランプの公称パワーの60%〜80%の間の値に等しい加熱パワーを供給するようになっている、請求項8〜23の何れかに記載の方法。
【請求項25】
前記第二の乾燥用ランプによって供給されるパワーが、前記第二のランプの公称パワーの70%に等しいものである、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記乾燥処理が、印刷済み製品(4)を一連の複数の乾燥用ランプに晒すことを含み、それらのランプの内の第三の乾燥用ランプが、同第三のランプの公称加熱パワーの80%〜100%の間の値に等しいパワーを提供するようになっている、請求項8〜25の何れかに記載の方法。
【請求項27】
前記第三のランプによって供給されるパワーが、同第三のランプの公称加熱パワーの90%に等しいものである、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記乾燥処理が、印刷済み製品(4)を7KWの公称パワーを有する少なくとも一つの乾燥用ランプに晒すことを含んでいる、請求項8〜27の何れかに記載の方法。
【請求項29】
前記乾燥処理が、印刷済み製品(4)を21KWの全体公称パワーを有する一連の複数の乾燥用ランプに晒すことを含んでいる、請求項8〜28の何れかに記載の方法。
【請求項30】
前記成形支持体(6)に取り付けられた前記製品(4)を回転させる工程が、印刷が施された摩擦面の部分(24)が下方に向くよう位置させることを含んでいる、請求項9〜29の何れかに記載の方法。
【請求項31】
印刷済み製品(4)を冷却する工程を含んでいる、請求項8〜30の何れかに記載の方法。
【請求項32】
印刷済み製品(4)を冷却する前記工程が、ファン(30)によって冷却することを含んでいる、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
印刷済み製品(4)を冷却する前記工程が、前記シリコーンインサート(2)がべとつかず及び(又は)粘着性を持たないように、印刷されたシリコーンインサート(2)を冷却させることを含んでいる、請求項31又は32に記載の方法。
【請求項34】
印刷済み製品(4)を冷却する前記工程が、印刷済み製品(4)を少なくとも2℃温度低下させるようになっている、請求項31〜33の何れかに記載の方法。
【請求項35】
請求項8〜34の何れかに記載の方法によって得られるストッキング,セルフサポートストッキング,ソックス,タイツ,手袋等のようなファブリック製品。
【請求項36】
請求項8〜34の何れかに記載の方法を実施するためのプラント。
【請求項37】
ストッキング,セルフサポートストッキング,ソックス,タイツ,手袋等のような製品の摩擦面(3)から実質的に突出するシリコーンインサートのセリグラフィ印刷を実施するためのプラントであって、同プラントが、
少なくとも一つの印刷ステーション(8)と、
少なくとも一つの乾燥ステーション(9)と、
少なくとも一つの冷却ステーション(11)と、
前記製品(4)を成形支持体(6)にインサートする少なくとも一つの取り付けステーション(5)と、
前記製品(4)を前記成形支持体(6)から取り外す一つのステーション(7)と、
前記成形支持体(6)を前記印刷ステーション(8),前記乾燥ステーション(9),前記冷却ステーション(11),前記取り付けステーション(5)及び前記取り外しステーション(7)に沿って移動させるための駆動手段(23)を有していることを特徴とするプラント。
【請求項38】
前記成形支持体(6)を回転させるための少なくとも一つの回転ステーション(10)と、前記成形支持体(6)を前記回転ステーションに沿って移動させるための駆動手段とを有する、請求項37に記載のプラント。
【請求項39】
前記印刷ステーション(8)が、少なくとも一つのセリグラフィプリンタ(26)を含んでいる、請求項37又は38に記載のプラント。
【請求項40】
前記印刷ステーション(8)が、二つのセリグラフィプリンタを含んでいる、請求項37〜39の何れかに記載のプラント。
【請求項41】
前記セリグラフィプリンタ(26)が、少なくとも一つのセリグラフィスクリーン(14)を有している、請求項39又は40に記載のプラント。
【請求項42】
前記セリグラフィプリンタ(26)が、セリグラフィ印刷中に、前記成形支持体(6)に取り付けられている前記製品(4)を前記セリグラフィスクリーン(14)の下側で前記セリグラフィスクリーンに近接した位置に維持させるようになっている揺動プレート(28)を有している、請求項39〜41の何れかに記載のプラント。
【請求項43】
前記セリグラフィスクリーン(14)が、少なくとも一つの平らな面を有している、請求項41又は42に記載のプラント。
【請求項44】
前記平らな面が金属製面である、請求項43に記載のプラント。
【請求項45】
前記金属製の面が金属製プレート(15)である、請求項43又は44に記載のプラント。
【請求項46】
前記金属製の面が真鍮製プレート(15)である、請求項43〜45の何れかに記載のプラント。
【請求項47】
前記平らな面が、2〜10ミリメートルの間の厚みを有している、請求項43〜46の何れかに記載のプラント。
【請求項48】
前記平らな面が、4〜6ミリメートルの間の厚みを有している、請求項43〜47の何れかに記載のプラント。
【請求項49】
前記平らな面に貫通穴が形成されている、請求項43〜48の何れかに記載のプラント。
【請求項50】
前記平らな面が、装飾的及び(又は)審美的モチーフをかたどるようになっている少なくとも一つの貫通刻み目(16)を備えている、請求項43〜49の何れかに記載のプラント。
【請求項51】
前記装飾的及び(又は)審美的モチーフが、ドット,ライン,多角形,湾曲形状及びライティングを含んでいる、請求項50に記載のプラント。
【請求項52】
製品(4)の上にシリコーンインサート(2)をセリグラフィ印刷するようになっているスクレーパー(17)及び対応のスクレーパー(18)を有している、請求項37〜51の何れかに記載のプラント。
【請求項53】
前記スクレーパー(17)と前記対応のスクレーパー(18)が鋼から作られている、請求項52に記載のプラント。
【請求項54】
前記スクレーパー(17)と前記対応のスクレーパー(18)がアルミニウムから作られている、請求項52に記載のプラント。
【請求項55】
前記成形支持体(6)が平らである、請求項37〜54の何れかに記載のプラント。
【請求項56】
前記成形支持体(6)に取り付けられた前記製品(4)が、摩擦面(3)と、上方へ向けられる、摩擦面(3)の第一の印刷された部分(24)と、下方に向けられて印刷が施される、摩擦面(3)の第二の部分(25)とを有している、請求項37〜55の何れかに記載のプラント。
【請求項57】
前記成形支持体(6)に取り付けられた前記製品(4)が、前記製品の本来の寸法の5%〜30%の間の値に等しい増加した表面積を有している、請求項37〜56の何れかに記載のプラント。
【請求項58】
前記成形支持体(6)に取り付けられた前記製品(4)が、前記製品の本来の寸法の15%〜20%の間の値に等しい増加した表面積を有している、請求項37〜57の何れかに記載のプラント。
【請求項59】
前記乾燥ステーション(9)が、乾燥処理を実施するための少なくとも一つの乾燥用電気オーブン(29)を有している、請求項37〜58の何れかに記載のプラント。
【請求項60】
前記乾燥ステーション(9)が、少なくとも、第一の乾燥用電気オーブン(42)と第二の乾燥用オーブン(43)を有している、請求項37〜59の何れかに記載のプラント。
【請求項61】
前記乾燥ステーション(9)が、少なくとも一つの乾燥用ランプを有している、請求項37〜60の何れかに記載のプラント。
【請求項62】
前記乾燥ステーション(9)が、複数の乾燥用ランプを有している、請求項37〜61の何れかに記載のプラント。
【請求項63】
前記乾燥ステーション(9)が、少なくとも一つの換気フードを有している、請求項37〜62の何れかに記載のプラント。
【請求項64】
乾燥処理が30秒〜180秒の時間枠で実施される、請求項59〜63の何れかに記載のプラント。
【請求項65】
前記冷却ステーション(11)が少なくとも一つのファン(30)を有している、請求項37〜64の何れかに記載のプラント。
【請求項66】
閉サーキット(12)を有している、請求項37〜65の何れかに記載のプラント。
【請求項67】
前記閉サーキット(12)が、前記印刷ステーション(8)と、前記乾燥ステーション(9)と、前記冷却ステーション(11)と、前記取り付けステーション(5)と、前記取り外しステーション(7)とを含んでいる、請求項66に記載のプラント。
【請求項68】
前記閉サーキット(12)が、前記印刷ステーション(8)と、前記乾燥ステーション(9)と、前記冷却ステーション(11)と、前記回転ステーション(10)と、前記取り付けステーション(5)と、前記取り外しステーション(7)とを含んでいる、請求項66に記載のプラント。
【請求項69】
前記駆動手段(23)が、成形支持体(6)を前記閉サーキット(12)に沿って移動させるようになっている、請求項66〜68の何れかに記載のプラント。
【請求項70】
前記駆動手段(23)が、少なくとも一つの伝動チェーンを有している、請求項37〜69の何れかに記載のプラント。
【請求項71】
前記駆動手段(23)が、自動制御手段によって制御されるようになっている、請求項37〜70の何れかに記載のプラント。
【請求項72】
前記自動制御手段が、前記成形支持体(6)が前記回転ステーション(10)に達した時に、停止信号で前記駆動手段を停止させるようになっている、請求項71に記載のプラント。
【請求項73】
前記駆動手段が、前記成形支持体(6)を水平に整列させるようになっている少なくとも一つのストッパーバー(35)を含んでいる、請求項37〜72の何れかに記載のプラント。
【請求項74】
前記駆動手段が、前記成形支持体(6)を水平に整列させるようになっている少なくとも一つの連続バー(36)を含んでいる、請求項37〜73の何れかに記載のプラント。
【請求項75】
前記回転ステーション(10)が、成形支持体(6)を回転させるようになっている回転駆動手段(31)を含んでいる、請求項38〜74の何れかに記載のプラント。
【請求項76】
前記回転駆動手段(31)が、前記成形支持体(6)を16進法で180度回転させるようになっている、請求項75に記載のプラント。
【請求項77】
前記成形支持体の16進法での180度回転が完了した時に、前記自動制御手段が、再スタート信号を介して前記駆動手段の再スタートを可能にさせるようになっている、請求項76に記載のプラント。
【請求項78】
前記成形支持体(6)が、前記成形支持体(6)に取り付けられた第一のはめば歯車(21)を少なくとも有している、請求項37〜77の何れかに記載のプラント。
【請求項79】
前記成形支持体(6)が、前記成形支持体(6)に取り付けられた少なくとも一つのカム(22)を有している、請求項37〜77の何れかに記載のプラント。
【請求項80】
前記回転駆動手段(31)が、第二のはめば歯車(32)を少なくとも含んでいる、請求項75〜79の何れかに記載のプラント。
【請求項81】
前記第二のはめば歯車(32)が、前記成形支持体(6)に取り付けられた前記第一のはめば歯車(21)と噛合してトルクを伝達するよう構成されている、請求項80に記載のプラント。
【請求項82】
前記成形支持体(6)に取り付けられた前記第一のはめば歯車(21)との噛合を達成させるために前記第二のはめば歯車32に並進回転運動させるようになっているアクチュエータ手段を含んでいる、請求項80又は81に記載のプラント。
【請求項83】
前記回転ステーション(10)が、回転が行われたことを示す信号を前記自動制御手段に提供するようになっている回転制御手段(33)を有している、請求項71〜82の何れかに記載のプラント。
【請求項84】
前記回転制御手段(33)が、センサ(34)を有している、請求項83に記載のプラント。
【請求項85】
前記センサ(34)が、前記カム(22)の位置を読み取ると同時に、回転が実施されたことを示す前記信号を前記自動制御手段に提供するようになっている、請求項84に記載のプラント。
【請求項86】
前記自動制御手段が、前記停止信号を、セリグラフィ印刷をコントロールするための信号と同期させるようになっている、請求項72〜85の何れかに記載のプラント。
【請求項87】
前記自動制御手段が、回転が実施されたことを示す前記信号を前記再スタート信号と同期させるようになっている、請求項83〜86の何れかに記載のプラント。
【請求項88】
前記取り付けステーション(5)と前記取り外しステーション(7)が、前記製品(4)を前記成形支持体(6)に取り付け及び(又は)前記製品(4)を前記成形支持体(6)から取り外す処理に続いて前記成形支持体(6)を再整列させるようになっている前記連続バー(36)の少なくとも一部を含んでいる、請求項37〜87の何れかに記載のプラント。
【請求項89】
前記シリコーンインサート(2)が、少なくとも二つの成分の混合物であるシリコーン(19)を含んでいる、請求項37〜88の何れかに記載のプラント。
【請求項90】
前記混合物が、少なくとも一つの硬化剤と少なくとも一つのシリコーンラバーとを含んでいる、請求項89に記載のプラント。
【請求項91】
セリグラフィによって印刷されるシリコーン(19)が、液状複合シリコーンラバーを含んでいる、請求項89又は90に記載のプラント。
【請求項92】
セリグラフィによって印刷されるシリコーン(19)が透明である、請求項89〜91の何れかに記載のプラント。
【請求項93】
セリグラフィによって印刷されるシリコーン(19)が着色されている、請求項89〜91の何れかに記載のプラント。
【請求項94】
前記印刷ステーション(8)が、少なくとも二つの成分からなる前記混合物を作るための少なくとも一つの攪拌・ポンプ装置を含んでいる、請求項89〜93の何れかに記載のプラント。
【請求項95】
前記攪拌・ポンプ装置が、エアーがない状態で作動するようになっている、請求項94に記載のプラント。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−508438(P2008−508438A)
【公表日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−523242(P2007−523242)
【出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【国際出願番号】PCT/IT2004/000428
【国際公開番号】WO2006/011168
【国際公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(507030520)グルッポ デコルテックス エス.アール.エル. (1)
【Fターム(参考)】