ソファー装置
【課題】ベッドとして使用した際に用いられる補助脚を、ソファーとして使用するときに格納できるようにしたソファー装置を提供する。
【解決手段】下面に支持脚体18が設けられ支持脚体によって所定の高さでほぼ水平に支持される座部体2と、座部体の一端にヒンジ機構によって回動可能かつ所定の角度で保持可能に設けられた背部体3と、背部体の背面に開口しその開口が開閉可能に形成された収納部と、収納部に回動可能に設けられ背部体を起立させたときには倒伏状態で収納部に収容され背部体をほぼ水平に倒伏させたときには起立させられて収納部から背部体の背面側に突出してこの背部体をほぼ水平な状態で支持する補助脚体を具備する。
【解決手段】下面に支持脚体18が設けられ支持脚体によって所定の高さでほぼ水平に支持される座部体2と、座部体の一端にヒンジ機構によって回動可能かつ所定の角度で保持可能に設けられた背部体3と、背部体の背面に開口しその開口が開閉可能に形成された収納部と、収納部に回動可能に設けられ背部体を起立させたときには倒伏状態で収納部に収容され背部体をほぼ水平に倒伏させたときには起立させられて収納部から背部体の背面側に突出してこの背部体をほぼ水平な状態で支持する補助脚体を具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はベッドとして利用することが可能な構造のソファー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ソファー装置は座部体を有し、この座部体には背部体がヒンジ機構によって回動可能かつ所定の回動角度で保持可能に設けられている。上記背部体を所定の角度で起立させて使用すれば、利用者が背部体に寄り掛かることができ、上記背部体を座部体の上面と水平になるよう倒伏させれば、座部体と背部体とがなす面をベッド面として利用することが可能となる。
【0003】
通常、ソファー及びベッドが洋間で使用される場合、上記座部体には脚体を設け、この座部体を床面よりも上方の高さで支持できるようにしている。その場合、背部体を倒伏させてベッドとして使用する場合、背部体に荷重が加わると、背部体が下方へ倒れる虞がある。そのため、背部体の背面に補助脚を回動可能に設け、ベッドとして使用するときには上記補助脚を起立させ、この補助脚によって倒伏した背部体を支持するということが行われている。背部体に補助脚を設ける先行技術は特許文献1に示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−282077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示された構成によると、背部体を水平になるよう倒伏させたとき、この背部体は起立方向に回動させた補助脚によって支持されるから、ベッドとして安定した状態で使用することが可能となる。
【0006】
しかしながら、背部体を起立させてソファーとして利用するとき、上記補助脚を背部体の背面側に倒伏させても、その補助脚は背部体の外面に露出しているから、ソファーとしての外観が大きく損なわれるということがある。
【0007】
この発明は、ベッドとして使用するときには倒伏させた背部体を補助脚体で支持することで安定した状態で使用することができ、ソファーとして利用するときには上記補助脚体が外部に露出することがないよう格納できるようにしたソファー装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、下面に支持脚体が設けられこの支持脚体によって所定の高さでほぼ水平に支持される座部体と、
この座部体の一端にヒンジ機構によって回動可能かつ所定の角度で保持可能に設けられた背部体と、
この背部体の背面に開口しその開口が開閉可能に形成された収納部と、
この収納部に回動可能に設けられ上記背部体を起立させたときには倒伏状態で上記収納部に収容され上記背部体をほぼ水平に倒伏させたときには起立させられて上記収納部から上記背部体の背面側に突出してこの背部体をほぼ水平な状態で支持する補助脚体と
を具備したことを特徴とするソファー装置にある。
【0009】
上記補助脚体は、上記背部体を構成するフレームに取付けられた取付け具と、この取付け具に一端が回動可能に連結された脚部材と、この脚部材を倒伏した状態と起立した状態とでそれぞれ回動不能に保持する保持機構とによって構成されていることが好ましい。
【0010】
上記取付け具は、平行に離間対向する一対の支持片を有するU字状に形成されていて、
上記保持機構は、一端部が上記取付け具の一対の支持片に回動可能かつスライド可能に支持された支軸部に形成され、他端部が上記支軸部よりも長さが短く上記取付け具の一方の支持片に形成された回り止め孔にスライド可能に係合する係合軸部に形成されたほぼコ字状の軸状部材と、この軸状部材を上記係合軸部が上記回り止め孔に係合する方向に弾性的に付勢したばねとによって構成されていて、
上記支軸部には上記脚部材の一端が回動可能に支持され、この脚部材の一端部には脚部材が倒伏したときに上記係合軸部の上記回り止め孔を貫通した先端部が係合する第1の係合部と、上記脚部材が倒伏したときに上記係合軸部の先端部が係合する第2の係合部が形成されていることが好ましい。
【0011】
この発明は、第1のソファーと第2のソファーを有し、この第1、ソファーと第2のソファーは、
下面に支持脚体が設けられこの支持脚体によって所定の高さでほぼ水平に支持される座部体と、
この座部体の一端にヒンジ機構によって回動可能かつ所定の角度で保持可能に設けられた背部体と、
この背部体の背面に開口しその開口が開閉可能に形成された収納部と、
この収納部に回動可能に設けられ上記背部体を起立させたときには倒伏状態で上記収納部に収容され上記背部体をほぼ水平に倒伏させたときには起立させられて上記収納部から上記背部体の背面側に突出してこの背部体をほぼ水平な状態で支持する補助脚体を具備し、
上記第1のソファー装置と第2のソファー装置の一方は背部体を起立させ、他方はソファー装置の背部体をほぼ水平に倒伏させるとともに、この背部体の端部を一方のソファー装置の座部体の端部に接触させてベッドとして使用可能であることを特徴とするソファー装置にある。
【0012】
上記第1のソファー装置と第2のソファー装置をベッドとして使用するときにベッド面となる一方のソファー装置の座部体と、他方のソファー装置の座部体及び倒伏された背部体の上面を覆うとともに、周辺部の内の長手方向一方を除く三方に上記ベッド面の側部に係合する袋部が形成されたカバーを有し、
上記カバーの一方には上記一方のソファー装置の起立した背部体の下端部に係合する係合部材が設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、背部体にその背面に開口して開閉される収納部を形成し、この収納部に背部体を倒伏させたときに支持する補助脚体を出し入れ可能に設けるようにした。そのため、上記背部体を起立させて利用するとき、上記補助脚体を背部体の内部に収納できるから、ソファー装置の外観低下を招くのが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】(a)はこの発明の一実施の形態を示すソファー装置の側面図、(b)は廃面図、(c)は背部体を倒伏させた状態の側面図。
【図2】座フレームと背フレームを示す平面図。
【図3】座フレームと背フレームを示す側面図。
【図4】脚部材が倒伏した状態にある補助脚体の斜視図。
【図5】脚部材が起立した状態にある補助脚体の斜視図。
【図6】2つのソファー装置をベッドとして利用するときの側面図。
【図7】2つのソファー装置をベッドとして利用するときの平面図。
【図8】2つのソファー装置をベッドとして利用するときの底面図。
【図9】2つのソファー装置をベッドとして利用するときにベッド面にカバーを装着した状態の斜視図。
【図10】上記カバーの平面図。
【図11】1つのソファー装置をスツールを用いてベッドとして利用するときの平面図。
【図12】同じく側面図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1(a)〜(c)に示すソファー装置1は座部体2と背部体3によって構成されている。図2に示すように上記座部体2は座フレーム4を有し、上記背部体3は背フレーム5を有する。座フレーム4には背フレーム5が一対の第1のヒンジ機構6によって回動可能かつ所定の回動角度で保持可能に連結されている。
【0017】
上記背フレーム5は直線状の基端部5aとU字状の先端部5bとに分割されていて、この先端部5bは上記基端部5aに一対の第2のヒンジ機構8によって回動可能かつ所定の回動角度で保持可能に連結されている。
【0018】
上記座フレーム4はパイプ材をU字状に曲成して形成されていて、その開放端部には横パイプ11が幅方向に沿って架設されている。座フレーム4の上記横パイプ11によって閉塞された枠状部分には布或いはゴムによって帯状に形成された多数のバンド12が縦横に張設されている。
【0019】
上記背フレーム5には上記基端部5aの両端部及び上記先端部5bの開放端部にそれぞれ横パイプ13が幅方向に沿って架設されていて、上記基端部5aと先端部5bとの枠状部分にはそれぞれ多数のバンド12が縦横に張設されている。
【0020】
各フレーム4,5のバンド12の上面側には図3に鎖線で示すようにシート状の上側弾性材14が設けられ、下面側には同じくシート状の下側弾性材15が設けられている。これら弾性材14,15と上記各フレーム4,5は布地を袋状に縫製した外装体16によって被覆されている。なお、上側弾性材14と下側弾性材15は座フレーム4、背フレーム5の基端部5a及び先端部5bの3つの部分に分割されている。
【0021】
上記上側弾性材14は硬質、軟質などの複数種の弾性シートを積層して構成されていて、最も上側の弾性シートは表面に多数の凹凸が形成された、いわゆる無圧弾性シートが用いられている。上記下側弾性材15としては比較的柔軟な弾性シートを用いることが好ましい。
【0022】
図1(a)〜(c)に示すように、上記座部体2の下面には、この座部体2を所定の高さで支持する支持脚体18が設けられている。この支持脚体18は、図2と図3に示すように上記座フレーム4の内部の幅方向両端部に幅方向と交差する前後方向に沿って設けられた帯状の一対の取付け部材19に取付け固定される帯状の一対の脚体支持片18aを有する。
【0023】
上記取り付け部材19は、一端が上記座フレーム4の先端部に固着され他端が上記横パイプ11に固着されていて、上記支持脚体18の一対の脚体支持片18aは上記座部体2の下面で、上記取り付け部材19に図示しない連結部材を介して取付け固定される。上記支持脚体18の脚支持片18aの両端部にはそれぞれ支持脚21が垂設されている。
【0024】
図1(b)と図8に示すように、上記背部体3の背面から座部体2の下面の一部には上記外装体16の上記背面を覆う部分を開閉可能とするファスナ22が設けられている。つまり、図5や図8に示すように上記背部体3には、上記ファスナ22によって背面に開口可能な収納部24が形成されている。
【0025】
上記収納部24には補助脚体25が設けられている。この補助脚体25は、図4と図5に示すように上記背フレーム5の基端部5aに架設された一対の横パイプ13のうちの、先端部5b側に位置する横パイプ13の長手方向中央部に取付け板23を介して設けられた取付け具26を有する。この取付け具26はU字状に曲成された板材からなり、この取付け具26には脚部材27の一端が保持機構28によって回動可能かつ上記背部体3の背面に対して倒伏した状態と、起立した状態とで保持可能に設けられている。
【0026】
上記保持機構28は棒鋼をコ字状に曲成した軸状部材31を有する。この軸状部材31の一端部は上記取付け具26の一対の支持片26aの幅方向の一端部で、上下方向の下端部に回動可能かつスライド可能に支持された支軸部31aに形成されている。この支軸部31aの先端部は一方の支持片26aの外面側に突出し、その先端には鍔32が設けられている。
【0027】
上記鍔32と一方の支持片26aとの間にはばね33が圧縮されて設けられている。このばね33は、復元力によって上記軸状部材31の支軸部31aの先端部が一方の支持片26aの外面側に突出する方向に付勢している。上記支軸部31aの上記一対の支持片26a間に位置する部分には、上記脚部材27の基端部の幅方向の一端部が回動可能に支持されている。
【0028】
上記軸状部材31の他端部は上記支軸部31aよりも短い係合軸部31bに形成されている。この係合軸部31bは上記取付け具26の他方の支持片26aの幅方向の一端部で、上下方向の上端部に形成された回り止め孔34に挿通されて他方の支持片26aの内面側に突出していて、その先端部は凸曲面状に加工されている。
【0029】
上記脚部材27の基端部の上記他方の支持片26aに対向する側面には凹部からなる第1の係合部36と第2の係合部37が形成されている。第1の係合部36は、上記脚部材27の基端部の幅方向の他端に形成され、第2の係合部37は第1の係合部36よりも脚部材27の先端側の幅方向の一端に形成されている。
【0030】
図4に示すように上記脚部材27が背部体3に対して倒伏した状態にあるとき、上記脚部材17の基端部に形成された第1の係合部36に上記軸状部材31の係合軸部31bの先端がばね33の付勢力によって弾性的に係合する。それによって、上記脚部材17は倒伏状態で保持される。倒伏状態にある脚部材17は上記背部体3の収納部24に格納される。
【0031】
背部体3に形成された収納部24をファスナ22をスライドさせて開放させた後、倒伏状態にある脚部材17を起立方向に強制的或いは軸状部材31の中途部をばね33の付勢力に抗して引いて回動させれば、上記係合軸部31bが上記第1の係合部36から外れて図5に示すように上記収納部24から突出する。
【0032】
そして、上記脚部材17を所定の角度まで起立させると、上記係合軸部31bが上記第2の係合部37に弾性的に係合するから、上記脚部材17が起立状態で保持されることになる。
【0033】
同様に、起立状態にある脚部材17を倒伏方向に強制的に回動させれば、上記係合軸部31bが上記第2の係合部37から外れる。そして、脚部材17を倒伏させれば、収納部24内に格納されるとともに、上記係合軸部31bが上記第1の係合部36に係合して保持されるから、その状態で収納部24の開口をファスナ22によって閉じることで、上記脚部材17が外部に露出しない状態となる。
【0034】
上記構成のソファー装置1によれば、背部体3を倒伏させてベッドとして利用する場合、背部体3の背面のファスナ22によって収納部24を開口させたならば、この収納部24に倒伏状態で格納された補助脚体25の脚部材27を図4に示す倒伏状態から図5に示すように起立させる。ついで、背部体3を図1(a)に示す起立した状態から、図1(c)に示すようにほぼ水平となるまで倒伏させる。
【0035】
それによって、背部体3は、この背部体3の背面で起立した脚部材27によって水平な状態で支持されることになるから、ベッドとして安定した状態で使用することが可能となる。
【0036】
上記背部体3を起立させて使用する場合、倒伏した背部体3を起立させたならば、収納部24を開放し、起立状態で保持された脚部材27を倒伏させて上記収納部24内に格納した後、この収納部24の開口をファスナ22によって閉じる。
それによって、背部体3の背面には脚部材27が露出していないばかりか、収納部24も閉じられているから、ソファー装置1としての外観が損なわれるということがない。
【0037】
上記構成のソファー装置1は、たとえば2つ1組で使用されることが多く、またソファー装置1では背部体3を倒伏させただけではベッドとして十分な長さ寸法を確保できないことがある。
【0038】
そのような場合には、図6乃至図8に示すように一方のソファー装置1の背部体3を倒伏させ、他方のソファー装置1の背部体3を起立させた状態で、背部体3を倒伏させたソファー装置1の座部体2の先端を、他方のソファー装置1の座部体2の先端に衝合させ、一対のソファー装置1の座部体2の下面に設けられた支持脚体18のそれぞれの脚支持片18aを連結具39によって連結する。
【0039】
それによって、1つのソファー装置1をベッドとして利用する場合に比べて長さの長いベッド面を得ることができるから、長身者であってもベッドとして快適に利用することができるばかりか、一対のソファー装置1の座部体2が連結されているため、ベッドとして使用している最中に2つのソファー装置1が離れたり、がた付いたりするということもない。
【0040】
このようにして、2つのソファー装置1をベッドとして利用する場合、これらのソファー装置1がなすベッド面は図9に示すようにカバー41によって被覆される。このカバー41は図10に示すように2つの座部体2と1つの背部体3がなす長さ寸法に対応する長さを有し、長手方向一端を除く三方には上記座部体2と背部体3との側辺部に係合する袋部42が形成されている。
【0041】
上記カバー41の長手方向一端には係合部材としての伸縮可能な紐状部材43が設けられている。この紐状部材43の一端と他端にはそれぞれ係脱可能の面状ファスナ44が設けられている。
【0042】
それによって、上記カバー41は一対のソファー装置1がなすベッド面を覆うとともに、その長手方向一端に設けられた紐状部材43を起立状態にある背部体3の基端部に巻き付け、両端の面状ファスナ44を係合させて使用される。
【0043】
上記構成のカバー41によれば、一対のソファー装置1のうち、一方のソファー装置1の背部体3が起立した状態であっても、これらソファー装置1がなすベッド面に対して上記カバー41を容易に着脱することができるため、使用し易く、便利である。
【0044】
図11と図12は1つのソファー装置1と、ソファー装置1の座部体2に相当する大きさのスツール45によってベッドとして利用した状態を示す。つまり、ソファー装置は背部体3を水平に倒伏させ、スツール45は上記ソファー装置1の座部体2に、上述した連結具39によって連結してベッド面とすればよい。
なお、スツール45はソファー装置1の座部体2と同様の構成の支持脚体18Aによって所定の高さ座部体2と同じ高さに支持されている。
【符号の説明】
【0045】
2…座部体、3…背部体、4…座フレーム、5…背フレーム、6…第1のヒンジ機構、16…外装体、21…支持脚、24…収納部、27…脚部材、31…軸状部材、31a…第1の軸部、32b…第2の軸部、34…回り止め孔、36…第1の係合部、37…第2の係合部、41…カバー、42…袋部、43…紐状部材。
【技術分野】
【0001】
この発明はベッドとして利用することが可能な構造のソファー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ソファー装置は座部体を有し、この座部体には背部体がヒンジ機構によって回動可能かつ所定の回動角度で保持可能に設けられている。上記背部体を所定の角度で起立させて使用すれば、利用者が背部体に寄り掛かることができ、上記背部体を座部体の上面と水平になるよう倒伏させれば、座部体と背部体とがなす面をベッド面として利用することが可能となる。
【0003】
通常、ソファー及びベッドが洋間で使用される場合、上記座部体には脚体を設け、この座部体を床面よりも上方の高さで支持できるようにしている。その場合、背部体を倒伏させてベッドとして使用する場合、背部体に荷重が加わると、背部体が下方へ倒れる虞がある。そのため、背部体の背面に補助脚を回動可能に設け、ベッドとして使用するときには上記補助脚を起立させ、この補助脚によって倒伏した背部体を支持するということが行われている。背部体に補助脚を設ける先行技術は特許文献1に示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−282077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示された構成によると、背部体を水平になるよう倒伏させたとき、この背部体は起立方向に回動させた補助脚によって支持されるから、ベッドとして安定した状態で使用することが可能となる。
【0006】
しかしながら、背部体を起立させてソファーとして利用するとき、上記補助脚を背部体の背面側に倒伏させても、その補助脚は背部体の外面に露出しているから、ソファーとしての外観が大きく損なわれるということがある。
【0007】
この発明は、ベッドとして使用するときには倒伏させた背部体を補助脚体で支持することで安定した状態で使用することができ、ソファーとして利用するときには上記補助脚体が外部に露出することがないよう格納できるようにしたソファー装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、下面に支持脚体が設けられこの支持脚体によって所定の高さでほぼ水平に支持される座部体と、
この座部体の一端にヒンジ機構によって回動可能かつ所定の角度で保持可能に設けられた背部体と、
この背部体の背面に開口しその開口が開閉可能に形成された収納部と、
この収納部に回動可能に設けられ上記背部体を起立させたときには倒伏状態で上記収納部に収容され上記背部体をほぼ水平に倒伏させたときには起立させられて上記収納部から上記背部体の背面側に突出してこの背部体をほぼ水平な状態で支持する補助脚体と
を具備したことを特徴とするソファー装置にある。
【0009】
上記補助脚体は、上記背部体を構成するフレームに取付けられた取付け具と、この取付け具に一端が回動可能に連結された脚部材と、この脚部材を倒伏した状態と起立した状態とでそれぞれ回動不能に保持する保持機構とによって構成されていることが好ましい。
【0010】
上記取付け具は、平行に離間対向する一対の支持片を有するU字状に形成されていて、
上記保持機構は、一端部が上記取付け具の一対の支持片に回動可能かつスライド可能に支持された支軸部に形成され、他端部が上記支軸部よりも長さが短く上記取付け具の一方の支持片に形成された回り止め孔にスライド可能に係合する係合軸部に形成されたほぼコ字状の軸状部材と、この軸状部材を上記係合軸部が上記回り止め孔に係合する方向に弾性的に付勢したばねとによって構成されていて、
上記支軸部には上記脚部材の一端が回動可能に支持され、この脚部材の一端部には脚部材が倒伏したときに上記係合軸部の上記回り止め孔を貫通した先端部が係合する第1の係合部と、上記脚部材が倒伏したときに上記係合軸部の先端部が係合する第2の係合部が形成されていることが好ましい。
【0011】
この発明は、第1のソファーと第2のソファーを有し、この第1、ソファーと第2のソファーは、
下面に支持脚体が設けられこの支持脚体によって所定の高さでほぼ水平に支持される座部体と、
この座部体の一端にヒンジ機構によって回動可能かつ所定の角度で保持可能に設けられた背部体と、
この背部体の背面に開口しその開口が開閉可能に形成された収納部と、
この収納部に回動可能に設けられ上記背部体を起立させたときには倒伏状態で上記収納部に収容され上記背部体をほぼ水平に倒伏させたときには起立させられて上記収納部から上記背部体の背面側に突出してこの背部体をほぼ水平な状態で支持する補助脚体を具備し、
上記第1のソファー装置と第2のソファー装置の一方は背部体を起立させ、他方はソファー装置の背部体をほぼ水平に倒伏させるとともに、この背部体の端部を一方のソファー装置の座部体の端部に接触させてベッドとして使用可能であることを特徴とするソファー装置にある。
【0012】
上記第1のソファー装置と第2のソファー装置をベッドとして使用するときにベッド面となる一方のソファー装置の座部体と、他方のソファー装置の座部体及び倒伏された背部体の上面を覆うとともに、周辺部の内の長手方向一方を除く三方に上記ベッド面の側部に係合する袋部が形成されたカバーを有し、
上記カバーの一方には上記一方のソファー装置の起立した背部体の下端部に係合する係合部材が設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、背部体にその背面に開口して開閉される収納部を形成し、この収納部に背部体を倒伏させたときに支持する補助脚体を出し入れ可能に設けるようにした。そのため、上記背部体を起立させて利用するとき、上記補助脚体を背部体の内部に収納できるから、ソファー装置の外観低下を招くのが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】(a)はこの発明の一実施の形態を示すソファー装置の側面図、(b)は廃面図、(c)は背部体を倒伏させた状態の側面図。
【図2】座フレームと背フレームを示す平面図。
【図3】座フレームと背フレームを示す側面図。
【図4】脚部材が倒伏した状態にある補助脚体の斜視図。
【図5】脚部材が起立した状態にある補助脚体の斜視図。
【図6】2つのソファー装置をベッドとして利用するときの側面図。
【図7】2つのソファー装置をベッドとして利用するときの平面図。
【図8】2つのソファー装置をベッドとして利用するときの底面図。
【図9】2つのソファー装置をベッドとして利用するときにベッド面にカバーを装着した状態の斜視図。
【図10】上記カバーの平面図。
【図11】1つのソファー装置をスツールを用いてベッドとして利用するときの平面図。
【図12】同じく側面図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1(a)〜(c)に示すソファー装置1は座部体2と背部体3によって構成されている。図2に示すように上記座部体2は座フレーム4を有し、上記背部体3は背フレーム5を有する。座フレーム4には背フレーム5が一対の第1のヒンジ機構6によって回動可能かつ所定の回動角度で保持可能に連結されている。
【0017】
上記背フレーム5は直線状の基端部5aとU字状の先端部5bとに分割されていて、この先端部5bは上記基端部5aに一対の第2のヒンジ機構8によって回動可能かつ所定の回動角度で保持可能に連結されている。
【0018】
上記座フレーム4はパイプ材をU字状に曲成して形成されていて、その開放端部には横パイプ11が幅方向に沿って架設されている。座フレーム4の上記横パイプ11によって閉塞された枠状部分には布或いはゴムによって帯状に形成された多数のバンド12が縦横に張設されている。
【0019】
上記背フレーム5には上記基端部5aの両端部及び上記先端部5bの開放端部にそれぞれ横パイプ13が幅方向に沿って架設されていて、上記基端部5aと先端部5bとの枠状部分にはそれぞれ多数のバンド12が縦横に張設されている。
【0020】
各フレーム4,5のバンド12の上面側には図3に鎖線で示すようにシート状の上側弾性材14が設けられ、下面側には同じくシート状の下側弾性材15が設けられている。これら弾性材14,15と上記各フレーム4,5は布地を袋状に縫製した外装体16によって被覆されている。なお、上側弾性材14と下側弾性材15は座フレーム4、背フレーム5の基端部5a及び先端部5bの3つの部分に分割されている。
【0021】
上記上側弾性材14は硬質、軟質などの複数種の弾性シートを積層して構成されていて、最も上側の弾性シートは表面に多数の凹凸が形成された、いわゆる無圧弾性シートが用いられている。上記下側弾性材15としては比較的柔軟な弾性シートを用いることが好ましい。
【0022】
図1(a)〜(c)に示すように、上記座部体2の下面には、この座部体2を所定の高さで支持する支持脚体18が設けられている。この支持脚体18は、図2と図3に示すように上記座フレーム4の内部の幅方向両端部に幅方向と交差する前後方向に沿って設けられた帯状の一対の取付け部材19に取付け固定される帯状の一対の脚体支持片18aを有する。
【0023】
上記取り付け部材19は、一端が上記座フレーム4の先端部に固着され他端が上記横パイプ11に固着されていて、上記支持脚体18の一対の脚体支持片18aは上記座部体2の下面で、上記取り付け部材19に図示しない連結部材を介して取付け固定される。上記支持脚体18の脚支持片18aの両端部にはそれぞれ支持脚21が垂設されている。
【0024】
図1(b)と図8に示すように、上記背部体3の背面から座部体2の下面の一部には上記外装体16の上記背面を覆う部分を開閉可能とするファスナ22が設けられている。つまり、図5や図8に示すように上記背部体3には、上記ファスナ22によって背面に開口可能な収納部24が形成されている。
【0025】
上記収納部24には補助脚体25が設けられている。この補助脚体25は、図4と図5に示すように上記背フレーム5の基端部5aに架設された一対の横パイプ13のうちの、先端部5b側に位置する横パイプ13の長手方向中央部に取付け板23を介して設けられた取付け具26を有する。この取付け具26はU字状に曲成された板材からなり、この取付け具26には脚部材27の一端が保持機構28によって回動可能かつ上記背部体3の背面に対して倒伏した状態と、起立した状態とで保持可能に設けられている。
【0026】
上記保持機構28は棒鋼をコ字状に曲成した軸状部材31を有する。この軸状部材31の一端部は上記取付け具26の一対の支持片26aの幅方向の一端部で、上下方向の下端部に回動可能かつスライド可能に支持された支軸部31aに形成されている。この支軸部31aの先端部は一方の支持片26aの外面側に突出し、その先端には鍔32が設けられている。
【0027】
上記鍔32と一方の支持片26aとの間にはばね33が圧縮されて設けられている。このばね33は、復元力によって上記軸状部材31の支軸部31aの先端部が一方の支持片26aの外面側に突出する方向に付勢している。上記支軸部31aの上記一対の支持片26a間に位置する部分には、上記脚部材27の基端部の幅方向の一端部が回動可能に支持されている。
【0028】
上記軸状部材31の他端部は上記支軸部31aよりも短い係合軸部31bに形成されている。この係合軸部31bは上記取付け具26の他方の支持片26aの幅方向の一端部で、上下方向の上端部に形成された回り止め孔34に挿通されて他方の支持片26aの内面側に突出していて、その先端部は凸曲面状に加工されている。
【0029】
上記脚部材27の基端部の上記他方の支持片26aに対向する側面には凹部からなる第1の係合部36と第2の係合部37が形成されている。第1の係合部36は、上記脚部材27の基端部の幅方向の他端に形成され、第2の係合部37は第1の係合部36よりも脚部材27の先端側の幅方向の一端に形成されている。
【0030】
図4に示すように上記脚部材27が背部体3に対して倒伏した状態にあるとき、上記脚部材17の基端部に形成された第1の係合部36に上記軸状部材31の係合軸部31bの先端がばね33の付勢力によって弾性的に係合する。それによって、上記脚部材17は倒伏状態で保持される。倒伏状態にある脚部材17は上記背部体3の収納部24に格納される。
【0031】
背部体3に形成された収納部24をファスナ22をスライドさせて開放させた後、倒伏状態にある脚部材17を起立方向に強制的或いは軸状部材31の中途部をばね33の付勢力に抗して引いて回動させれば、上記係合軸部31bが上記第1の係合部36から外れて図5に示すように上記収納部24から突出する。
【0032】
そして、上記脚部材17を所定の角度まで起立させると、上記係合軸部31bが上記第2の係合部37に弾性的に係合するから、上記脚部材17が起立状態で保持されることになる。
【0033】
同様に、起立状態にある脚部材17を倒伏方向に強制的に回動させれば、上記係合軸部31bが上記第2の係合部37から外れる。そして、脚部材17を倒伏させれば、収納部24内に格納されるとともに、上記係合軸部31bが上記第1の係合部36に係合して保持されるから、その状態で収納部24の開口をファスナ22によって閉じることで、上記脚部材17が外部に露出しない状態となる。
【0034】
上記構成のソファー装置1によれば、背部体3を倒伏させてベッドとして利用する場合、背部体3の背面のファスナ22によって収納部24を開口させたならば、この収納部24に倒伏状態で格納された補助脚体25の脚部材27を図4に示す倒伏状態から図5に示すように起立させる。ついで、背部体3を図1(a)に示す起立した状態から、図1(c)に示すようにほぼ水平となるまで倒伏させる。
【0035】
それによって、背部体3は、この背部体3の背面で起立した脚部材27によって水平な状態で支持されることになるから、ベッドとして安定した状態で使用することが可能となる。
【0036】
上記背部体3を起立させて使用する場合、倒伏した背部体3を起立させたならば、収納部24を開放し、起立状態で保持された脚部材27を倒伏させて上記収納部24内に格納した後、この収納部24の開口をファスナ22によって閉じる。
それによって、背部体3の背面には脚部材27が露出していないばかりか、収納部24も閉じられているから、ソファー装置1としての外観が損なわれるということがない。
【0037】
上記構成のソファー装置1は、たとえば2つ1組で使用されることが多く、またソファー装置1では背部体3を倒伏させただけではベッドとして十分な長さ寸法を確保できないことがある。
【0038】
そのような場合には、図6乃至図8に示すように一方のソファー装置1の背部体3を倒伏させ、他方のソファー装置1の背部体3を起立させた状態で、背部体3を倒伏させたソファー装置1の座部体2の先端を、他方のソファー装置1の座部体2の先端に衝合させ、一対のソファー装置1の座部体2の下面に設けられた支持脚体18のそれぞれの脚支持片18aを連結具39によって連結する。
【0039】
それによって、1つのソファー装置1をベッドとして利用する場合に比べて長さの長いベッド面を得ることができるから、長身者であってもベッドとして快適に利用することができるばかりか、一対のソファー装置1の座部体2が連結されているため、ベッドとして使用している最中に2つのソファー装置1が離れたり、がた付いたりするということもない。
【0040】
このようにして、2つのソファー装置1をベッドとして利用する場合、これらのソファー装置1がなすベッド面は図9に示すようにカバー41によって被覆される。このカバー41は図10に示すように2つの座部体2と1つの背部体3がなす長さ寸法に対応する長さを有し、長手方向一端を除く三方には上記座部体2と背部体3との側辺部に係合する袋部42が形成されている。
【0041】
上記カバー41の長手方向一端には係合部材としての伸縮可能な紐状部材43が設けられている。この紐状部材43の一端と他端にはそれぞれ係脱可能の面状ファスナ44が設けられている。
【0042】
それによって、上記カバー41は一対のソファー装置1がなすベッド面を覆うとともに、その長手方向一端に設けられた紐状部材43を起立状態にある背部体3の基端部に巻き付け、両端の面状ファスナ44を係合させて使用される。
【0043】
上記構成のカバー41によれば、一対のソファー装置1のうち、一方のソファー装置1の背部体3が起立した状態であっても、これらソファー装置1がなすベッド面に対して上記カバー41を容易に着脱することができるため、使用し易く、便利である。
【0044】
図11と図12は1つのソファー装置1と、ソファー装置1の座部体2に相当する大きさのスツール45によってベッドとして利用した状態を示す。つまり、ソファー装置は背部体3を水平に倒伏させ、スツール45は上記ソファー装置1の座部体2に、上述した連結具39によって連結してベッド面とすればよい。
なお、スツール45はソファー装置1の座部体2と同様の構成の支持脚体18Aによって所定の高さ座部体2と同じ高さに支持されている。
【符号の説明】
【0045】
2…座部体、3…背部体、4…座フレーム、5…背フレーム、6…第1のヒンジ機構、16…外装体、21…支持脚、24…収納部、27…脚部材、31…軸状部材、31a…第1の軸部、32b…第2の軸部、34…回り止め孔、36…第1の係合部、37…第2の係合部、41…カバー、42…袋部、43…紐状部材。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下面に支持脚体が設けられこの支持脚体によって所定の高さでほぼ水平に支持される座部体と、
この座部体の一端にヒンジ機構によって回動可能かつ所定の角度で保持可能に設けられた背部体と、
この背部体の背面に開口しその開口が開閉可能に形成された収納部と、
この収納部に回動可能に設けられ上記背部体を起立させたときには倒伏状態で上記収納部に収容され上記背部体をほぼ水平に倒伏させたときには起立させられて上記収納部から上記背部体の背面側に突出してこの背部体をほぼ水平な状態で支持する補助脚体と
を具備したことを特徴とするソファー装置。
【請求項2】
上記補助脚体は、上記背部体を構成するフレームに取付けられた取付け具と、この取付け具に一端が回動可能に連結された脚部材と、この脚部材を倒伏した状態と起立した状態とでそれぞれ回動不能に保持する保持機構とによって構成されていることを特徴とする請求項1記載のソファー装置。
【請求項3】
上記取付け具は、平行に離間対向する一対の支持片を有するU字状に形成されていて、
上記保持機構は、一端部が上記取付け具の一対の支持片に回動可能かつスライド可能に支持された支軸部に形成され、他端部が上記支軸部よりも長さが短く上記取付け具の一方の支持片に形成された回り止め孔にスライド可能に係合する係合軸部に形成されたほぼコ字状の軸状部材と、この軸状部材を上記係合軸部が上記回り止め孔に係合する方向に弾性的に付勢したばねとによって構成されていて、
上記支軸部には上記脚部材の一端が回動可能に支持され、この脚部材の一端部には脚部材が倒伏したときに上記係合軸部の上記回り止め孔を貫通した先端部が係合する第1の係合部と、上記脚部材が倒伏したときに上記係合軸部の先端部が係合する第2の係合部が形成されていることを特徴とする請求項2記載のソファー装置。
【請求項4】
第1のソファーと第2のソファーを有し、この第1、ソファーと第2のソファーは、
下面に支持脚体が設けられこの支持脚体によって所定の高さでほぼ水平に支持される座部体と、
この座部体の一端にヒンジ機構によって回動可能かつ所定の角度で保持可能に設けられた背部体と、
この背部体の背面に開口しその開口が開閉可能に形成された収納部と、
この収納部に回動可能に設けられ上記背部体を起立させたときには倒伏状態で上記収納部に収容され上記背部体をほぼ水平に倒伏させたときには起立させられて上記収納部から上記背部体の背面側に突出してこの背部体をほぼ水平な状態で支持する補助脚体を具備し、
上記第1のソファー装置と第2のソファー装置の一方は背部体を起立させ、他方はソファー装置の背部体をほぼ水平に倒伏させるとともに、この背部体の端部を一方のソファー装置の座部体の端部に接触させてベッドとして使用可能であることを特徴とするソファー装置。
【請求項5】
上記第1のソファー装置と第2のソファー装置をベッドとして使用するときにベッド面となる一方のソファー装置の座部体と、他方のソファー装置の座部体及び倒伏された背部体の上面を覆うとともに、周辺部の内の長手方向一方を除く三方に上記ベッド面の側部に係合する袋部が形成されたカバーを有し、
上記カバーの一方には上記一方のソファー装置の起立した背部体の下端部に係合する係合部材が設けられていることを特徴とする請求項4記載のソファー装置。
【請求項1】
下面に支持脚体が設けられこの支持脚体によって所定の高さでほぼ水平に支持される座部体と、
この座部体の一端にヒンジ機構によって回動可能かつ所定の角度で保持可能に設けられた背部体と、
この背部体の背面に開口しその開口が開閉可能に形成された収納部と、
この収納部に回動可能に設けられ上記背部体を起立させたときには倒伏状態で上記収納部に収容され上記背部体をほぼ水平に倒伏させたときには起立させられて上記収納部から上記背部体の背面側に突出してこの背部体をほぼ水平な状態で支持する補助脚体と
を具備したことを特徴とするソファー装置。
【請求項2】
上記補助脚体は、上記背部体を構成するフレームに取付けられた取付け具と、この取付け具に一端が回動可能に連結された脚部材と、この脚部材を倒伏した状態と起立した状態とでそれぞれ回動不能に保持する保持機構とによって構成されていることを特徴とする請求項1記載のソファー装置。
【請求項3】
上記取付け具は、平行に離間対向する一対の支持片を有するU字状に形成されていて、
上記保持機構は、一端部が上記取付け具の一対の支持片に回動可能かつスライド可能に支持された支軸部に形成され、他端部が上記支軸部よりも長さが短く上記取付け具の一方の支持片に形成された回り止め孔にスライド可能に係合する係合軸部に形成されたほぼコ字状の軸状部材と、この軸状部材を上記係合軸部が上記回り止め孔に係合する方向に弾性的に付勢したばねとによって構成されていて、
上記支軸部には上記脚部材の一端が回動可能に支持され、この脚部材の一端部には脚部材が倒伏したときに上記係合軸部の上記回り止め孔を貫通した先端部が係合する第1の係合部と、上記脚部材が倒伏したときに上記係合軸部の先端部が係合する第2の係合部が形成されていることを特徴とする請求項2記載のソファー装置。
【請求項4】
第1のソファーと第2のソファーを有し、この第1、ソファーと第2のソファーは、
下面に支持脚体が設けられこの支持脚体によって所定の高さでほぼ水平に支持される座部体と、
この座部体の一端にヒンジ機構によって回動可能かつ所定の角度で保持可能に設けられた背部体と、
この背部体の背面に開口しその開口が開閉可能に形成された収納部と、
この収納部に回動可能に設けられ上記背部体を起立させたときには倒伏状態で上記収納部に収容され上記背部体をほぼ水平に倒伏させたときには起立させられて上記収納部から上記背部体の背面側に突出してこの背部体をほぼ水平な状態で支持する補助脚体を具備し、
上記第1のソファー装置と第2のソファー装置の一方は背部体を起立させ、他方はソファー装置の背部体をほぼ水平に倒伏させるとともに、この背部体の端部を一方のソファー装置の座部体の端部に接触させてベッドとして使用可能であることを特徴とするソファー装置。
【請求項5】
上記第1のソファー装置と第2のソファー装置をベッドとして使用するときにベッド面となる一方のソファー装置の座部体と、他方のソファー装置の座部体及び倒伏された背部体の上面を覆うとともに、周辺部の内の長手方向一方を除く三方に上記ベッド面の側部に係合する袋部が形成されたカバーを有し、
上記カバーの一方には上記一方のソファー装置の起立した背部体の下端部に係合する係合部材が設けられていることを特徴とする請求項4記載のソファー装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−104209(P2011−104209A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−264194(P2009−264194)
【出願日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(000010032)フランスベッド株式会社 (95)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(000010032)フランスベッド株式会社 (95)
【Fターム(参考)】
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