説明

チューブクリップ

【課題】観賞魚用水槽において、水槽内に挿入するエアーチューブやヒーター及びサーモスタットの電線、給排水パイプを定位置で保持し、それらの線の絡まりを防ぎ、同時に水槽の挿入開口部を閉塞し、水槽からの水の飛沫や汚れ、藻の繁殖、飼育生物の脱出や落下、水槽水の蒸発や水位・水温の低下・エネルギーの浪費を防ぐ。
【解決手段】発泡ウレタンや軟質ゴム、スポンジ等の柔軟性に富む材質からなる平板に生物の絵や模様などさまざまなデザインを施し、該平板に垂直に通過させるエアーチューブや電線、給排水パイプの太さに応じた貫通穴を1から数か所設け、該平板の一端より該貫通穴へ切れ込みを入れ、その切れ込みよりエアーチューブやヒーター及びサーモスタットの電線、給排水パイプを該貫通孔まで誘導してこれらを保持せしめる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観賞魚などの飼育水槽内に挿入するエアーチューブやヒーター及びサーモスタットの電線、給排水パイプを保持し、且つ水槽上部の挿入開口部を閉塞するチューブクリップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来からこのような目的に使用されるチューブクリップは存在せず、飼育水槽内に挿入するエアーチューブやヒーター及びサーモスタットの電線、給排水パイプは、水槽内上部側面付属の既設の挿入開口部からそのまま挿入するか、水槽内上部の蓋の一端に切欠きを設け、該切欠きより挿入するばかりであった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来からエアーチューブやヒーター及びサーモスタットの電線、給排水パイプの挿入部は開口したままであり、これには次のような欠点があった。
ア、 挿入開口部に水槽内からの水の飛沫や蒸発水分が付着し、汚れの付着や藻が繁殖しやすく、汚らしくなり且つ汚れが目立った。
イ、 挿入開口部に挿入しているエアーチューブやヒーター及びサーモスタットの電線、給排水パイプにも同様の理由で汚れや藻が付着し、また、複雑に絡まり易く、汚らしかった。
ウ、 水槽内の水が該挿入開口部より蒸発しやすく、水位の低下をまねいた。
エ、 水の蒸発とともに水温の低下をまねき、特に冬場の熱帯魚の飼育水槽ではエネルギーの浪費につながった。
オ、 水槽内の飼育生物が該挿入開口部より脱出し水槽外へ転落、乾燥死することがあった。
カ、 水槽内の掃除をするたびにエアーチューブやヒーター及びサーモスタットの電線、給排水パイプの位置が移動し、且つ汚れているので、その調節が煩わしいものであった。
本発明は、以上の欠点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記欠点を解決するための手段として、以下に図面及び符号とともに説明する。本発明は、発泡ウレタンや軟質ゴム、スポンジ等の柔軟性に富む素材からなる本体1に生物やその他さまざまなデザインの絵4を施している。
【0005】
該本体1の一部にエアーチューブやヒーター及びサーモスタットの電線、給排水パイプの太さに応じた貫通孔2を1から数か所設け、本体1の一端から該貫通孔2まで切れ込み3を設けた構造になっている。
【0006】
このチューブクリップを使用する時は、切れ込み3の端を上下左右に広げ、その隙間よりエアーチューブや電線、給排水パイプを貫通孔2あるいは2a2b2cまでこじ入れる。貫通孔2あるいは2a2b2cは貫通させるべきエアーチューブやヒーター及びサーモスタットの電線、給排水パイプの太さに応じているのでそれらをしっかり保持し、また、それらの長さや保持位置の調整も当該のエアーチューブやヒーター及びサーモスタットの電線、給排水パイプを引き上げたり押し込んだりすることで簡単にできる。
【発明の効果】
【0007】
本発明のチューブクリップを使用すると、前記の欠点を全てカバーすることができ、水槽での生物飼育に快適さをもたらすことができる。以下に順を追って説明する。
ア、 エアーチューブやヒーター及びサーモスタットの電線、給排水パイプの挿入開口部は完全におおわれているので水の飛沫や水分が挿入開口部に付着することはなく、汚れや藻の付着は一切なくなった。また、デザインされた絵により見て楽しむことができるようになった。
イ、 本発明のチューブクリップを装着したエアーチューブやヒーター及びサーモスタットの電線、給排水パイプの上部には一切水滴が付着することはなく、藻がこびりつくこともなくきれいな状態を保つことができるようになった。また、それらのチューブや電線が絡まることもなくなり、常に一定の長さですっきりした状態を保つことができるようになった。
ウ、 水槽内の水が蒸発しにくくなり、特に冬場でも水位の低下をまねくことがほとんどなくなった。
エ、 冬場の水温の低下が著しくなくなり、ヒーターのスイッチが入る頻度が少なくなった。つまりエネルギー効率が良くなりエネルギーの浪費を防ぐ結果が得られた。
オ、 挿入開口部が閉塞されているので、水槽内の飼育生物が該開口部より脱出して水槽外へ落下し、負傷したり乾燥死することがなくなった。
カ、 水槽内の清掃時にエアーチューブやヒーター及びサーモスタットの電線、給排水パイプの位置の移動やずれがなくなり、常に同じ位置を保持することができるようになった。
【0008】
本発明の実施態様として、貫通孔が2つの物や2つ以上の貫通孔を1つの貫通孔にまとめて形成することもできる。

【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明のチューブクリップの全体斜視図
【図2】3つの貫通孔を設けた本発明の全体斜視図
【図3】本発明の正面図
【図4】従来のエアーチューブの挿入開口部の写真
【図5】本発明のチューブクリップを装着した写真
【図6】エアーチューブ、ヒーター及びサーモスタットの電線の3つの開口部を設けた本発明のチューブクリップを装着した写真
【符号の説明】
【0010】
1 チューブクリップ本体
2 本体に設けた貫通孔
2a 本体に設けた3つの貫通孔のうちの1つ
2b 本体に設けた3つの貫通孔のうちの1つ
2c 本体に設けた3つの貫通孔のうちの1つ
3 本体の一端から貫通孔までの切れ込み
4 本体に施された絵やデザイン
5 エアーチューブ
6 サーモスタットの電線
7 ヒーターの電線
8 従来からのエアーチューブ等の挿入のための挿入開口部
9 水槽の枠
10 水槽上部の蓋






【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡ウレタンや軟質ゴム、スポンジなどの柔軟性に富む素材の平板に生物の絵や模様などさまざまなデザインを施し、該平板に垂直に通過させるエアーチューブや電線、給排水パイプの太さに応じた貫通穴を1から数か所設け、該平板の一端より該貫通穴へ切れ込みを入れたことを特徴とするチューブクリップ

【請求項2】
上記記載のチューブクリップにおいて、その構造を当該平板の上部に螺旋状あるいは立体的な造形物を付け加え該平板と一体となし、エアーチューブや電線、給排水パイプの太さに応じた貫通穴あるいは保持部を設けたたことを特徴とする請求項1記載のチューブクリップ






































【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−244959(P2012−244959A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120471(P2011−120471)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(305003977)
【Fターム(参考)】