テーブル
【課題】天板を昇降又は傾斜させてキーボード等を操作していても、他の水平な天板を用いて筆記作業等のデスクワークを容易に行いうるようにしたテーブルを提供する。
【解決手段】左右の脚体２の上端同士を横連結杆３、４により連結して形成された支持フレーム１により、主天板２１を、昇降可能かつ上下方向に傾動可能に支持するとともに、主天板２１の側方に延出させた横連結杆３の延長部３ａに、水平をなす補助天板３１を設ける。
【解決手段】左右の脚体２の上端同士を横連結杆３、４により連結して形成された支持フレーム１により、主天板２１を、昇降可能かつ上下方向に傾動可能に支持するとともに、主天板２１の側方に延出させた横連結杆３の延長部３ａに、水平をなす補助天板３１を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、例えばＯＡ機器等のキーボードの操作やその他のデスクワークを容易に行いうるようにしたテーブルに関する。
【背景技術】
【０００２】
この種のテーブル（机）としては、例えば特許文献１及び２に記載されているものがある。
【０００３】
【特許文献１】特開平７−８３３２号公報
【特許文献２】特開２００４−１３００３３号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記特許文献１に記載されているテーブルにおいては、脚体に支持された主天板の前端部に凹部を形成し、この凹部に、キーボードを載置可能な補助天板（小天板）を、前部を前方に突出させて、昇降かつ角度調整可能に設けているため、キーボード操作以外の筆記作業等のデスクワークを行う際に、主天板の使用可能な面積が小さくなるだけでなく、補助天板の後方に位置する主天板上でのデスクワークがしにくくなる。特に、椅子の背凭れを後傾させた安楽姿勢で、補助天板の後方の主天板上でデスクワークを行うことは、一層困難となる。
【０００５】
特許文献２に記載のテーブルにおいても、スライド天板を前方に移動させ、その前半部を下傾させてキーボードを載せると、天板の水平面がキーボードの載置部よりも後方に位置するので、安楽姿勢で筆記作業を行うことは難しく、天板の使い勝手が悪い。
【０００６】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、天板を昇降又は傾斜させてキーボード等を操作していても、他の水平な補助天板を用いて筆記作業等のデスクワークを容易に行いうるようにしたテーブルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(１) 少なくとも左右１対の脚体を有する支持フレームにより、主天板を、昇降可能かつ上下方向に傾動可能に支持するとともに、前記主天板の側方において前記支持フレームに、水平をなす補助天板を設ける。
【０００８】
(２) 上記(１)項において、補助天板を前後方向に長い形状とし、その前部側を主天板よりも前方に突出させて設ける。
【０００９】
(３) 上記(１)または(２)項において、支持フレームが、左右の脚体の上端部同士を連結する横連結杆を備え、この横連結杆の側端部を、脚体及び主天板の側端より外側方に延出させ、その延長部に取付けた支持部材により補助天板の後端部下面を支持するとともに、該補助天板の前端部下面を、支持脚により床面に支持する。
【００１０】
(４) 上記(３)項において、補助天板の下面に、互いに平行をなす左右２本の支持杆を、補助天板の後端より後方に延出させて取付け、両支持杆の後端を、延長部に取付けた左右２個の支持部材にそれぞれ固定する。
【００１１】
(５) 上記(３)または(４)項において、支持部材を上下２分割構造とし、横連結杆の延長部を上下より挟持するようにして締付手段により固着する。
【００１２】
(６) 上記(１)〜(５)項のいずれかにおいて、支持フレームに、前後方向を向く少なくとも左右１対の平行リンク機構の後端を、上下方向に回動可能に設け、両平行リンク機構により天板を支持することにより、横連結杆の前方において昇降するようにする。
【００１３】
(７) 上記(６)項において、平行リンク機構の前部に、前後方向を向く天板支持アームの前端を上下に回動可能に枢着し、この天板支持アームに、主天板の下面を上下方向に傾動可能に取付ける。
【００１４】
(８) 上記(１)〜(７)項のいずれかにおいて、補助天板の後端部下面を、支持フレームに水平回動可能に支持する。
【発明の効果】
【００１５】
請求項１記載の発明によれば、昇降及び上下に傾動可能な主天板の側方に、水平をなす補助天板を設けたことにより、主天板を昇降または傾斜させてキーボード等を操作していても、水平な補助天板を利用して筆記作業等のデスクワークを容易に行うことができる。
また、主天板を昇降させて、補助天板の上面と水平に整合するように調節することにより、双方の天板間において、それらに載置した物品の相互の移動を容易に行いうる。
【００１６】
請求項２記載の発明によれば、主天板を使用している状態から、着座姿勢を横向きにするだけで、補助天板を使用しうるので、使い勝手がより向上する。
【００１７】
請求項３記載の発明によれば、左右の脚体が横連結杆により連結され、支持フレームの強度が増大するので、主天板を安定して支持しうるとともに、補助天板の後端部は横連結杆の延長部により支持され、かつ補助天板の前端部は支持脚により床面に支持されているため、前後方向に長い補助天板でも安定して設けることができる。
【００１８】
請求項４記載の発明によれば、補助天板の後端部が、より安定して横連結杆の延長部に支持することができる。
また、支持杆の長さを変えるだけで、補助天板の主天板よりの前方への突出長さを容易に変更することができる。
【００１９】
請求項５記載の発明によれば、締付手段を若干緩めるだけで、支持部材を左右方向に移動しうるので、それに支持杆を介して支持された補助天板の左右位置を、使用者の好みや作業内容等に応じて容易に変更することができる。
【００２０】
請求項６記載の発明によれば、主天板の下方に大きな下肢空間が形成されるので、椅子の背凭れを後傾させた安楽姿勢で、キーボード等を操作することができる。
【００２１】
請求項７記載の発明によれば、主天板は、平行リンク機構の前部に枢着した天板支持アームに傾動可能に取り付けられているため、主天板の高さを調節しても、その位置において主天板の傾斜角度も調節することができる。
【００２２】
請求項８記載の発明によれば、主天板に対し、補助天板の位置を簡単に調節しうるととともに、補助天板を内方に最大位置まで回動させ、主天板の上面と同一面をなして当接又は近接させれば、連続する大きな天板面を形成することができる。
また、外側方に大きく回動させ、補助天板を左右方向を向くようにすると、それを他の作業者がデスクワーク用等として使用することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２３】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図１は、本発明のＯＡ機器操作用のテーブルの斜視図、図２は同じく側面図である。
【００２４】
テーブルの支持フレーム(１)は、側面視倒立Ｔ字状をなす左右１対の脚体(２)(２)と、両脚体(２)の上端面同士を連結する前後１対の互いに平行をなす横連結杆(３)(４)と、左右の脚体(２)の上端に、前方（以下、図１の斜め右下方を前として説明する）を向くように取付けられた天板支持体(５)とを備えている。
【００２５】
脚体(２)は、前後方向を向くベース脚(2a)と、その中央よりも若干後部側において起立する、平面視概ね楕円形断面の脚柱(2b)とからなり、脚柱(2b)の上端には、前後の横連結杆(３)(４)の両端部を支持して固定する支持部材(６)が固着されている。
【００２６】
横連結杆(３)(４)は、図３にも示すように、上下両面が水平面をなすほぼ六角形断面のアルミニウム合金等の管材よりなり、前側の横連結杆(３)の両側端部は、脚体２及び後記する主天板(21)の側端より外側方に延出している。
両横連結杆(３)(４)の両側端の開口部は、エンドキャップ(７)により閉塞されている。
【００２７】
支持部材(６)は、上面に前後の横連結杆(３)(４)の下半部が嵌合される、その外形形状と補形をなす凹溝(８)(８)が形成された支持板(6a)と、この支持板(6a)と同形かつ上下対称形をなし、下面に前後の横連結杆(３)(４)の上半部が嵌合される、その外形形状と補形をなす上向きの凹溝(９)を有する挟持板(6b)とからなる上下２分割構造となっている。
【００２８】
左右の支持板(6a)の凹溝(８)(８)に、前後の横連結杆(３)(４)の両端部を嵌合したのち、それらの上半部に、挟持板(6b)の凹溝(９)を被せ、支持板(6a)と挟持板(6b)との中央部に挿通したボルト(10)を、脚柱(2b)の上端部のめねじ（図示略）に螺合するとともに、挟持板(6b)の前後の端部より挿通したボルト(10)を、支持板(6a)の上面のめねじ孔（図示略）に螺合することにより、脚柱(2b)と支持部材(６)と前後の横連結杆(３)(４)の両端部とが、強固に結合されている。
【００２９】
支持板(6a)と挟持板(6b)とをボルト(10)により締付ける際において、それらの対向面間に締め代に相当する若干の隙間を形成することにより、横連結杆(３)(４)の両端部は、支持部材(６)により締付けられるようにして強固に固定されている。
【００３０】
横連結杆(３)(４)の形状を、上述のように、上下両面が水平をなす六角形断面とすると、支持部材(６)の上下寸法を小としうるので、見栄えを向上させたり、支持部材(６)を水平に容易に位置決めして固定することができる。
【００３１】
また、横連結杆(３)(４)の外周面の６面が、それと補形をなす支持部材(６)により強固に固定されるので、それが支持部材(６)を中心として回動したり、がた付いたりする恐れはない。
【００３２】
左右の支持部材(６)を上下２分割構造として、横連結杆(３)(４)の側端部を挟持して固定するようにすると、ボルト(10)を緩めるだけで、横連結杆(３)(４)が左右方向に移動可能となり、それらを支持部材(６)より抜き外すことができる。従って、後記する補助天板(31)が不要となったときには、前部側の横連結杆(３)を短寸のものと交換したり、延出長さを容易に変更したりすることができる。
【００３３】
上記天板支持体(５)は、左右の支持部材(６)の前端に上下に回動可能に枢着された前方を向く左右１対の平行リンク機構(11)(11)とを備えている。
【００３４】
左右の平行リンク機構(11)は、図３に示すように、左右の支持部材(６)における上部の挟持板(6b)の前端に一体的に形成した軸受部(12)(12)同士により回動自在に枢支された、左右方向を向く基軸(13)と、その外方の両突出端部に後端が固嵌された第１リンクアーム(14)と、その内方において、後端が挟持板(6b)の前端部上面の上向突部(15)に、左右方向を向く枢軸(16)（図２参照）をもって回動自在に枢支された、第１リンクアーム(14)よりも上位に位置する段違いの第２リンクアーム(17)と、第１、第２リンクアーム(14)(17)の前端同士を上下方向に回動自在に連結する左右方向を向く連結アーム(18)と、左右の連結アーム(18)の対向面同士を連結する連結杆(19)とを備えている。
【００３５】
左右の連結アーム(18)の前端には、天板支持アーム(20)(20)の前端が、第１、第２リンクアーム(14)(17)間の上方において左右方向を向く軸回りに上下に回動しうるようにして、後向きに枢着されている。
【００３６】
左右の天板支持アーム(20)の上面には、主天板(21)のやや後部寄りの下面が取付けられている。
【００３７】
主天板(21)は、後端面が後方に向かって膨出する円弧面をなすとともに、両側端面が前方に向かうにしたがって漸次内方に湾曲する円弧面をなし、さらに、前端面が後向きに凹入する円弧面とされた、左右寸法が前方に向かって漸次小をなす平面視横長の概ね逆台形に形成され、その前端部には、若干軟質のエラストマ樹脂等よりなる手置き部(21a)が一体的に形成されている。
【００３８】
上述のように、左右１対の支持部材(６)の前端に、平行リンク機構(11)(11)を、前方に突出させて取付け、その前端に枢着した天板支持アーム(20)(20)により天板(21)を支持すると、主天板(21)は、そのほぼ全体が脚柱(2b)及び横連結杆(３)(４)より前方に突出した状態に取付けられる。
【００３９】
そのため、主天板(21)の下方には、大きな下肢空間が形成され、主天板(21)に載置したキーボード等を、椅子及び着座者の下肢を天板(21)の下方に深く挿入した安楽姿勢で操作する際などにおいて、大きな開放感が得られる。
【００４０】
しかも、左右の平行リンク機構(11)の第１、第２リンクアーム(14)(17)は、段違いで、内方の第２リンクアーム(17)が上方に位置しているので、左右の第２リンクアーム(17)間の下方に、大ききな下肢空間が形成されるだけでなく、第１、第２リンクアーム(14)(17)との間に指や衣服等を挟む恐れがない。
【００４１】
左右の平行リンク機構(11)同士は、連結杆(19)により連結されているので、互いに同期させて回動することができる。
【００４２】
前後の横連結杆(３)(４)は、上述したように、六角形断面をなし、撓みやねじれに対する強度が高いので、主天板(21)を前方に大きく突出させた状態で支持しても、強度的に何ら問題の生じる恐れはなく、主天板(21)の荷重を確実に受支して、これを安定して支持することができる。
【００４３】
基軸(13)と連結杆(19)との間の中央部には、平行リンク機構(11)を介して主天板(21)を昇降させる際に、上向きの付勢力を付与する第１のガススプリング(22)の前後の端部が、前上方を向くようにして、基軸(13)と連結杆(19)に固着したコ字状のブラケット(23)(23)を介して枢着されている。
【００４４】
また、連結杆(19)の中央部と主天板(21)の後端部下面の中央部には、主天板(21)を前傾させる際に上向きの付勢力を付与する第２のガススプリング(24)の前後の端部が、後上方を向くようにして、コ字状のブラケット(23)(23)を介して枢着されている。
【００４５】
第１、第２のガススプリング(22)(24)は、主天板(21)の手置き部(21a)の下面における左右の前部の隅部の凹部内に収容された操作手段(25)(25)により作動されるようになっている。
【００４６】
すなわち、操作手段(25)の操作レバー(26)を斜め前外側方に回動操作すると、それに連係されたワイヤ(27)が引かれ、このワイヤ(27)の先端に連係された作動レバー（図示略）が、第１、第２ガススプリング(22)(24)の作動バルブを押動することにより、ロックが解除されてフリーとなり、内部のガス圧により伸長するようになっている。
【００４７】
従って、主天板(21)を、第１のガススプリング(22)により上向きの付勢力が付与された状態で、平行リンク機構(11)を上下に回動させて自由に昇降させることができ、任意の位置で操作レバー(26)から手を離せば、第１のガススプリング(22)がロックされることにより、主天板(21)の高さが調節される。
【００４８】
また、左方の操作レバー(26)を操作すると、第２のガススプリング(24)のロックが解除されてフリー状態となることにより、主天板(21)を、天板支持アーム(20)の枢支部を中心として上下に回動することができ、任意の回動位置で操作レバー(26)から手を離すことにより、第２のガススプリング(24)がロックされて主天板(21)を所望の傾斜位置に調節することができる。
【００４９】
(28)は、ＯＡ機器等のディスプレイを載置可能な物品載置台で、後部の横連結杆(４)に取付けられた左右１対の支持部材(29)の上端に取付けられている。
【００５０】
図４の分解斜視図にも示すように（左右同一構造につき、左方のみ図示する）、前部の横連結杆(３)における脚体(２)の側方に延出させた延長部(3a)には、サイドテーブル(30)が、次のようにして取付けられている。
【００５１】
サイドテーブル(30)は、平面形が、前後方向に長い概ね楕円形をなす補助天板(31)と、その前端部下面に上端がねじ(32)止めされた支持脚(33)と、この支持脚(33)の上端に前端の後向きＵ字状部が固着され、補助天板(31)の下面に沿って後方に延出する左右２本の平行な支持杆(34)(34)とからなり、両支持杆(34)の後端には、上下方向を向く短寸の固定筒(35)が固着されている。
【００５２】
横連結杆(３)の延長部(3a)には、上下２分割構造の左右２個の支持部材(36)(36)が取付けられている。
【００５３】
両支持部材(36)は、図５にも示すように、延長部(3a)の上半部に嵌合される、それと補形をなす下向きの嵌合凹部(37)を有する上部挟持部材(36a)と、同じく延長部(3a)の下半部に嵌合される、それと補形をなす上向きの嵌合凹部(38)を有する下部挟持部材(36b)とからなっている。
【００５４】
上下の挟持部材(36a)(36b)により延長部(3a)を上下より挟持したのち、延長部(3a)を挟む前部と後部において下部挟持部材(36b)の段付孔(39)(39)に下方より挿入したボルト(40)の上端部を、上部挟持部材(36a)のめねじ孔(41)(41)に螺合することにより、支持部材(36)は、延長部(3a)に固定されている。
【００５５】
左右の支持部材(36)を延長部(3a)に固定したのち、その下部挟持部材(36b)の前端部に形成された段付孔(42)に、左右の支持杆(34)の固定筒(35)を下方より嵌合し、該固定筒(35)の段付孔(43)に下方より挿入したボルト(44)の上端部を、上下の挟持部材(36a)(36b)の対向面に形成された角形凹部(45)に予め嵌合しておいた四角ナット(46)に螺合する。
【００５６】
これにより、サイドテーブル(30)は、その補助天板(31)の後端部が、支持杆(34)を介して、延長部(3a)に取付けられた支持部材(36)により支持され、かつ前端部が支持脚(33)により床面に支持されて、脚体(２)及び主天板(21)の側方に、補助天板(31)の前端部が主天板(21)よりも前方に突出するようにして水平に設置されている。
【００５７】
以上説明したように上記実施形態のテーブルにおいては、昇降及び角度調節可能な主天板(21)の側方に、サイドテーブル(30)における補助天板(31)を、主天板(21)の前方に突出させて配設したことにより、例えば主天板(21)を下向きに傾斜させて、それに載置したキーボード等を操作する際でも、椅子への着座姿勢を横向きに転向するだけで、水平をなす補助天板(31)を利用して筆記作業等のデスクワークを容易に行うことができる。
【００５８】
また、主天板(21)の高さを、補助天板(31)の上面と水平に整合するように調節することにより、双方の天板(21)(31)間において、それらに載置した物品の相互の移動を容易に行うこともできる。
【００５９】
さらに、上下２分割構造とされた支持部材(36)のボルト(40)を若干緩めれば、支持部材(36)を延長部(3a)に沿って左右方向にスライドさせうるので、サイドテーブル(30)の補助天板(31)の左右位置を、主天板(21)に近接させたり、離間させたりなど、使用者の好みや作業内容等により調節することができる。
【００６０】
図６は、本発明のテーブルの他の実施形態を示すもので、この実施形態においては、左右の脚体(２)(２)間の間隔を拡げ、それらの脚柱(2b)の上端に、上記の支持部材(６)と同様の支持部材（図示略）を設けて、前後の横連結杆(３)(４)の両側端部に固定するとともに、左右の支持部材の上面に、前端部に支持脚(47)を有するサイドテーブル(48)における補助天板(49)の後端部下面を、左右方向に水平回動しうるように支持したものである。
【００６１】
このように、補助天板(49)を水平回動可能に設けると、主天板(21)に対し補助天板(49)の位置や間隔を簡単に調節しうるとともに、補助天板(49)を内方に最大位置まで回動させ、主天板(21)の上端を水平かつ補助天板(49)と同一面をなすようにすると、連続する大きな天板面が形成されるようになる。
【００６２】
また、補助天板(49)を外側方に大きく回動させると、補助天板(49)は左右方向に長くなるので、それらを作業用テーブルとして複数の作業者が使用することができる。
【００６３】
なお、サイドテーブル(30)を固定的に設けた実施形態のテーブルにおいて、後部の横連結杆(４)の側端部も脚体(２)の側方に延出させ、前後の横連結杆(３)(４)の延長部に支持部材を取付けて、これにより、補助天板(31)の後端部を支持する支持杆(34)を固定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【００６４】
【図１】本発明のテーブルの斜視図である。
【図２】同じく側面図である。
【図３】同じく、天板支持体取付部の要部の平面図である。
【図４】同じく、サイドテーブル及びその補助天板取付部の分解斜視図である。
【図５】同じく、補助天板の支持杆固定部の縦断側面図である。
【図６】本発明のテーブルの他の実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【００６５】
(１)支持フレーム
(２)脚体
(2a)ベース脚
(2b)脚柱
(３)(４)横連結杆
(3a)延長部
(５)天板支持体
(６)支持部材
(6a)支持板
(6b)挟持板
(７)エンドキャップ
(８)(９)凹溝
(10)ボルト
(11)平行リンク機構
(12)軸受部
(13)基軸
(14)第１リンクアーム
(15)上向突部
(16)枢軸
(17)第２リンクアーム
(18)連結アーム
(19)連結杆
(20)天板支持アーム
(21)主天板
(21a)手置き部
(22)第１のガススプリング
(23)ブラケット
(24)第２のガススプリング
(25)操作手段
(26)操作レバー
(27)ワイヤ
(28)物品載置台
(29)支持部材
(30)サイドテーブル
(31)補助天板
(32)ねじ
(33)支持脚
(34)支持杆
(35)固定筒
(36)支持部材
(36a)上部挟持部材
(36b)下部挟持部材
(37)(38)嵌合凹部
(39)段付孔
(40)ボルト
(41)めねじ孔
(42)(43)段付孔
(44)ボルト
(45)角形凹部
(46)四角ナット
(47)支持脚
(48)サイドテーブル
(49)補助天板
【技術分野】
【０００１】
本発明は、例えばＯＡ機器等のキーボードの操作やその他のデスクワークを容易に行いうるようにしたテーブルに関する。
【背景技術】
【０００２】
この種のテーブル（机）としては、例えば特許文献１及び２に記載されているものがある。
【０００３】
【特許文献１】特開平７−８３３２号公報
【特許文献２】特開２００４−１３００３３号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記特許文献１に記載されているテーブルにおいては、脚体に支持された主天板の前端部に凹部を形成し、この凹部に、キーボードを載置可能な補助天板（小天板）を、前部を前方に突出させて、昇降かつ角度調整可能に設けているため、キーボード操作以外の筆記作業等のデスクワークを行う際に、主天板の使用可能な面積が小さくなるだけでなく、補助天板の後方に位置する主天板上でのデスクワークがしにくくなる。特に、椅子の背凭れを後傾させた安楽姿勢で、補助天板の後方の主天板上でデスクワークを行うことは、一層困難となる。
【０００５】
特許文献２に記載のテーブルにおいても、スライド天板を前方に移動させ、その前半部を下傾させてキーボードを載せると、天板の水平面がキーボードの載置部よりも後方に位置するので、安楽姿勢で筆記作業を行うことは難しく、天板の使い勝手が悪い。
【０００６】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、天板を昇降又は傾斜させてキーボード等を操作していても、他の水平な補助天板を用いて筆記作業等のデスクワークを容易に行いうるようにしたテーブルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(１) 少なくとも左右１対の脚体を有する支持フレームにより、主天板を、昇降可能かつ上下方向に傾動可能に支持するとともに、前記主天板の側方において前記支持フレームに、水平をなす補助天板を設ける。
【０００８】
(２) 上記(１)項において、補助天板を前後方向に長い形状とし、その前部側を主天板よりも前方に突出させて設ける。
【０００９】
(３) 上記(１)または(２)項において、支持フレームが、左右の脚体の上端部同士を連結する横連結杆を備え、この横連結杆の側端部を、脚体及び主天板の側端より外側方に延出させ、その延長部に取付けた支持部材により補助天板の後端部下面を支持するとともに、該補助天板の前端部下面を、支持脚により床面に支持する。
【００１０】
(４) 上記(３)項において、補助天板の下面に、互いに平行をなす左右２本の支持杆を、補助天板の後端より後方に延出させて取付け、両支持杆の後端を、延長部に取付けた左右２個の支持部材にそれぞれ固定する。
【００１１】
(５) 上記(３)または(４)項において、支持部材を上下２分割構造とし、横連結杆の延長部を上下より挟持するようにして締付手段により固着する。
【００１２】
(６) 上記(１)〜(５)項のいずれかにおいて、支持フレームに、前後方向を向く少なくとも左右１対の平行リンク機構の後端を、上下方向に回動可能に設け、両平行リンク機構により天板を支持することにより、横連結杆の前方において昇降するようにする。
【００１３】
(７) 上記(６)項において、平行リンク機構の前部に、前後方向を向く天板支持アームの前端を上下に回動可能に枢着し、この天板支持アームに、主天板の下面を上下方向に傾動可能に取付ける。
【００１４】
(８) 上記(１)〜(７)項のいずれかにおいて、補助天板の後端部下面を、支持フレームに水平回動可能に支持する。
【発明の効果】
【００１５】
請求項１記載の発明によれば、昇降及び上下に傾動可能な主天板の側方に、水平をなす補助天板を設けたことにより、主天板を昇降または傾斜させてキーボード等を操作していても、水平な補助天板を利用して筆記作業等のデスクワークを容易に行うことができる。
また、主天板を昇降させて、補助天板の上面と水平に整合するように調節することにより、双方の天板間において、それらに載置した物品の相互の移動を容易に行いうる。
【００１６】
請求項２記載の発明によれば、主天板を使用している状態から、着座姿勢を横向きにするだけで、補助天板を使用しうるので、使い勝手がより向上する。
【００１７】
請求項３記載の発明によれば、左右の脚体が横連結杆により連結され、支持フレームの強度が増大するので、主天板を安定して支持しうるとともに、補助天板の後端部は横連結杆の延長部により支持され、かつ補助天板の前端部は支持脚により床面に支持されているため、前後方向に長い補助天板でも安定して設けることができる。
【００１８】
請求項４記載の発明によれば、補助天板の後端部が、より安定して横連結杆の延長部に支持することができる。
また、支持杆の長さを変えるだけで、補助天板の主天板よりの前方への突出長さを容易に変更することができる。
【００１９】
請求項５記載の発明によれば、締付手段を若干緩めるだけで、支持部材を左右方向に移動しうるので、それに支持杆を介して支持された補助天板の左右位置を、使用者の好みや作業内容等に応じて容易に変更することができる。
【００２０】
請求項６記載の発明によれば、主天板の下方に大きな下肢空間が形成されるので、椅子の背凭れを後傾させた安楽姿勢で、キーボード等を操作することができる。
【００２１】
請求項７記載の発明によれば、主天板は、平行リンク機構の前部に枢着した天板支持アームに傾動可能に取り付けられているため、主天板の高さを調節しても、その位置において主天板の傾斜角度も調節することができる。
【００２２】
請求項８記載の発明によれば、主天板に対し、補助天板の位置を簡単に調節しうるととともに、補助天板を内方に最大位置まで回動させ、主天板の上面と同一面をなして当接又は近接させれば、連続する大きな天板面を形成することができる。
また、外側方に大きく回動させ、補助天板を左右方向を向くようにすると、それを他の作業者がデスクワーク用等として使用することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２３】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図１は、本発明のＯＡ機器操作用のテーブルの斜視図、図２は同じく側面図である。
【００２４】
テーブルの支持フレーム(１)は、側面視倒立Ｔ字状をなす左右１対の脚体(２)(２)と、両脚体(２)の上端面同士を連結する前後１対の互いに平行をなす横連結杆(３)(４)と、左右の脚体(２)の上端に、前方（以下、図１の斜め右下方を前として説明する）を向くように取付けられた天板支持体(５)とを備えている。
【００２５】
脚体(２)は、前後方向を向くベース脚(2a)と、その中央よりも若干後部側において起立する、平面視概ね楕円形断面の脚柱(2b)とからなり、脚柱(2b)の上端には、前後の横連結杆(３)(４)の両端部を支持して固定する支持部材(６)が固着されている。
【００２６】
横連結杆(３)(４)は、図３にも示すように、上下両面が水平面をなすほぼ六角形断面のアルミニウム合金等の管材よりなり、前側の横連結杆(３)の両側端部は、脚体２及び後記する主天板(21)の側端より外側方に延出している。
両横連結杆(３)(４)の両側端の開口部は、エンドキャップ(７)により閉塞されている。
【００２７】
支持部材(６)は、上面に前後の横連結杆(３)(４)の下半部が嵌合される、その外形形状と補形をなす凹溝(８)(８)が形成された支持板(6a)と、この支持板(6a)と同形かつ上下対称形をなし、下面に前後の横連結杆(３)(４)の上半部が嵌合される、その外形形状と補形をなす上向きの凹溝(９)を有する挟持板(6b)とからなる上下２分割構造となっている。
【００２８】
左右の支持板(6a)の凹溝(８)(８)に、前後の横連結杆(３)(４)の両端部を嵌合したのち、それらの上半部に、挟持板(6b)の凹溝(９)を被せ、支持板(6a)と挟持板(6b)との中央部に挿通したボルト(10)を、脚柱(2b)の上端部のめねじ（図示略）に螺合するとともに、挟持板(6b)の前後の端部より挿通したボルト(10)を、支持板(6a)の上面のめねじ孔（図示略）に螺合することにより、脚柱(2b)と支持部材(６)と前後の横連結杆(３)(４)の両端部とが、強固に結合されている。
【００２９】
支持板(6a)と挟持板(6b)とをボルト(10)により締付ける際において、それらの対向面間に締め代に相当する若干の隙間を形成することにより、横連結杆(３)(４)の両端部は、支持部材(６)により締付けられるようにして強固に固定されている。
【００３０】
横連結杆(３)(４)の形状を、上述のように、上下両面が水平をなす六角形断面とすると、支持部材(６)の上下寸法を小としうるので、見栄えを向上させたり、支持部材(６)を水平に容易に位置決めして固定することができる。
【００３１】
また、横連結杆(３)(４)の外周面の６面が、それと補形をなす支持部材(６)により強固に固定されるので、それが支持部材(６)を中心として回動したり、がた付いたりする恐れはない。
【００３２】
左右の支持部材(６)を上下２分割構造として、横連結杆(３)(４)の側端部を挟持して固定するようにすると、ボルト(10)を緩めるだけで、横連結杆(３)(４)が左右方向に移動可能となり、それらを支持部材(６)より抜き外すことができる。従って、後記する補助天板(31)が不要となったときには、前部側の横連結杆(３)を短寸のものと交換したり、延出長さを容易に変更したりすることができる。
【００３３】
上記天板支持体(５)は、左右の支持部材(６)の前端に上下に回動可能に枢着された前方を向く左右１対の平行リンク機構(11)(11)とを備えている。
【００３４】
左右の平行リンク機構(11)は、図３に示すように、左右の支持部材(６)における上部の挟持板(6b)の前端に一体的に形成した軸受部(12)(12)同士により回動自在に枢支された、左右方向を向く基軸(13)と、その外方の両突出端部に後端が固嵌された第１リンクアーム(14)と、その内方において、後端が挟持板(6b)の前端部上面の上向突部(15)に、左右方向を向く枢軸(16)（図２参照）をもって回動自在に枢支された、第１リンクアーム(14)よりも上位に位置する段違いの第２リンクアーム(17)と、第１、第２リンクアーム(14)(17)の前端同士を上下方向に回動自在に連結する左右方向を向く連結アーム(18)と、左右の連結アーム(18)の対向面同士を連結する連結杆(19)とを備えている。
【００３５】
左右の連結アーム(18)の前端には、天板支持アーム(20)(20)の前端が、第１、第２リンクアーム(14)(17)間の上方において左右方向を向く軸回りに上下に回動しうるようにして、後向きに枢着されている。
【００３６】
左右の天板支持アーム(20)の上面には、主天板(21)のやや後部寄りの下面が取付けられている。
【００３７】
主天板(21)は、後端面が後方に向かって膨出する円弧面をなすとともに、両側端面が前方に向かうにしたがって漸次内方に湾曲する円弧面をなし、さらに、前端面が後向きに凹入する円弧面とされた、左右寸法が前方に向かって漸次小をなす平面視横長の概ね逆台形に形成され、その前端部には、若干軟質のエラストマ樹脂等よりなる手置き部(21a)が一体的に形成されている。
【００３８】
上述のように、左右１対の支持部材(６)の前端に、平行リンク機構(11)(11)を、前方に突出させて取付け、その前端に枢着した天板支持アーム(20)(20)により天板(21)を支持すると、主天板(21)は、そのほぼ全体が脚柱(2b)及び横連結杆(３)(４)より前方に突出した状態に取付けられる。
【００３９】
そのため、主天板(21)の下方には、大きな下肢空間が形成され、主天板(21)に載置したキーボード等を、椅子及び着座者の下肢を天板(21)の下方に深く挿入した安楽姿勢で操作する際などにおいて、大きな開放感が得られる。
【００４０】
しかも、左右の平行リンク機構(11)の第１、第２リンクアーム(14)(17)は、段違いで、内方の第２リンクアーム(17)が上方に位置しているので、左右の第２リンクアーム(17)間の下方に、大ききな下肢空間が形成されるだけでなく、第１、第２リンクアーム(14)(17)との間に指や衣服等を挟む恐れがない。
【００４１】
左右の平行リンク機構(11)同士は、連結杆(19)により連結されているので、互いに同期させて回動することができる。
【００４２】
前後の横連結杆(３)(４)は、上述したように、六角形断面をなし、撓みやねじれに対する強度が高いので、主天板(21)を前方に大きく突出させた状態で支持しても、強度的に何ら問題の生じる恐れはなく、主天板(21)の荷重を確実に受支して、これを安定して支持することができる。
【００４３】
基軸(13)と連結杆(19)との間の中央部には、平行リンク機構(11)を介して主天板(21)を昇降させる際に、上向きの付勢力を付与する第１のガススプリング(22)の前後の端部が、前上方を向くようにして、基軸(13)と連結杆(19)に固着したコ字状のブラケット(23)(23)を介して枢着されている。
【００４４】
また、連結杆(19)の中央部と主天板(21)の後端部下面の中央部には、主天板(21)を前傾させる際に上向きの付勢力を付与する第２のガススプリング(24)の前後の端部が、後上方を向くようにして、コ字状のブラケット(23)(23)を介して枢着されている。
【００４５】
第１、第２のガススプリング(22)(24)は、主天板(21)の手置き部(21a)の下面における左右の前部の隅部の凹部内に収容された操作手段(25)(25)により作動されるようになっている。
【００４６】
すなわち、操作手段(25)の操作レバー(26)を斜め前外側方に回動操作すると、それに連係されたワイヤ(27)が引かれ、このワイヤ(27)の先端に連係された作動レバー（図示略）が、第１、第２ガススプリング(22)(24)の作動バルブを押動することにより、ロックが解除されてフリーとなり、内部のガス圧により伸長するようになっている。
【００４７】
従って、主天板(21)を、第１のガススプリング(22)により上向きの付勢力が付与された状態で、平行リンク機構(11)を上下に回動させて自由に昇降させることができ、任意の位置で操作レバー(26)から手を離せば、第１のガススプリング(22)がロックされることにより、主天板(21)の高さが調節される。
【００４８】
また、左方の操作レバー(26)を操作すると、第２のガススプリング(24)のロックが解除されてフリー状態となることにより、主天板(21)を、天板支持アーム(20)の枢支部を中心として上下に回動することができ、任意の回動位置で操作レバー(26)から手を離すことにより、第２のガススプリング(24)がロックされて主天板(21)を所望の傾斜位置に調節することができる。
【００４９】
(28)は、ＯＡ機器等のディスプレイを載置可能な物品載置台で、後部の横連結杆(４)に取付けられた左右１対の支持部材(29)の上端に取付けられている。
【００５０】
図４の分解斜視図にも示すように（左右同一構造につき、左方のみ図示する）、前部の横連結杆(３)における脚体(２)の側方に延出させた延長部(3a)には、サイドテーブル(30)が、次のようにして取付けられている。
【００５１】
サイドテーブル(30)は、平面形が、前後方向に長い概ね楕円形をなす補助天板(31)と、その前端部下面に上端がねじ(32)止めされた支持脚(33)と、この支持脚(33)の上端に前端の後向きＵ字状部が固着され、補助天板(31)の下面に沿って後方に延出する左右２本の平行な支持杆(34)(34)とからなり、両支持杆(34)の後端には、上下方向を向く短寸の固定筒(35)が固着されている。
【００５２】
横連結杆(３)の延長部(3a)には、上下２分割構造の左右２個の支持部材(36)(36)が取付けられている。
【００５３】
両支持部材(36)は、図５にも示すように、延長部(3a)の上半部に嵌合される、それと補形をなす下向きの嵌合凹部(37)を有する上部挟持部材(36a)と、同じく延長部(3a)の下半部に嵌合される、それと補形をなす上向きの嵌合凹部(38)を有する下部挟持部材(36b)とからなっている。
【００５４】
上下の挟持部材(36a)(36b)により延長部(3a)を上下より挟持したのち、延長部(3a)を挟む前部と後部において下部挟持部材(36b)の段付孔(39)(39)に下方より挿入したボルト(40)の上端部を、上部挟持部材(36a)のめねじ孔(41)(41)に螺合することにより、支持部材(36)は、延長部(3a)に固定されている。
【００５５】
左右の支持部材(36)を延長部(3a)に固定したのち、その下部挟持部材(36b)の前端部に形成された段付孔(42)に、左右の支持杆(34)の固定筒(35)を下方より嵌合し、該固定筒(35)の段付孔(43)に下方より挿入したボルト(44)の上端部を、上下の挟持部材(36a)(36b)の対向面に形成された角形凹部(45)に予め嵌合しておいた四角ナット(46)に螺合する。
【００５６】
これにより、サイドテーブル(30)は、その補助天板(31)の後端部が、支持杆(34)を介して、延長部(3a)に取付けられた支持部材(36)により支持され、かつ前端部が支持脚(33)により床面に支持されて、脚体(２)及び主天板(21)の側方に、補助天板(31)の前端部が主天板(21)よりも前方に突出するようにして水平に設置されている。
【００５７】
以上説明したように上記実施形態のテーブルにおいては、昇降及び角度調節可能な主天板(21)の側方に、サイドテーブル(30)における補助天板(31)を、主天板(21)の前方に突出させて配設したことにより、例えば主天板(21)を下向きに傾斜させて、それに載置したキーボード等を操作する際でも、椅子への着座姿勢を横向きに転向するだけで、水平をなす補助天板(31)を利用して筆記作業等のデスクワークを容易に行うことができる。
【００５８】
また、主天板(21)の高さを、補助天板(31)の上面と水平に整合するように調節することにより、双方の天板(21)(31)間において、それらに載置した物品の相互の移動を容易に行うこともできる。
【００５９】
さらに、上下２分割構造とされた支持部材(36)のボルト(40)を若干緩めれば、支持部材(36)を延長部(3a)に沿って左右方向にスライドさせうるので、サイドテーブル(30)の補助天板(31)の左右位置を、主天板(21)に近接させたり、離間させたりなど、使用者の好みや作業内容等により調節することができる。
【００６０】
図６は、本発明のテーブルの他の実施形態を示すもので、この実施形態においては、左右の脚体(２)(２)間の間隔を拡げ、それらの脚柱(2b)の上端に、上記の支持部材(６)と同様の支持部材（図示略）を設けて、前後の横連結杆(３)(４)の両側端部に固定するとともに、左右の支持部材の上面に、前端部に支持脚(47)を有するサイドテーブル(48)における補助天板(49)の後端部下面を、左右方向に水平回動しうるように支持したものである。
【００６１】
このように、補助天板(49)を水平回動可能に設けると、主天板(21)に対し補助天板(49)の位置や間隔を簡単に調節しうるとともに、補助天板(49)を内方に最大位置まで回動させ、主天板(21)の上端を水平かつ補助天板(49)と同一面をなすようにすると、連続する大きな天板面が形成されるようになる。
【００６２】
また、補助天板(49)を外側方に大きく回動させると、補助天板(49)は左右方向に長くなるので、それらを作業用テーブルとして複数の作業者が使用することができる。
【００６３】
なお、サイドテーブル(30)を固定的に設けた実施形態のテーブルにおいて、後部の横連結杆(４)の側端部も脚体(２)の側方に延出させ、前後の横連結杆(３)(４)の延長部に支持部材を取付けて、これにより、補助天板(31)の後端部を支持する支持杆(34)を固定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【００６４】
【図１】本発明のテーブルの斜視図である。
【図２】同じく側面図である。
【図３】同じく、天板支持体取付部の要部の平面図である。
【図４】同じく、サイドテーブル及びその補助天板取付部の分解斜視図である。
【図５】同じく、補助天板の支持杆固定部の縦断側面図である。
【図６】本発明のテーブルの他の実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【００６５】
(１)支持フレーム
(２)脚体
(2a)ベース脚
(2b)脚柱
(３)(４)横連結杆
(3a)延長部
(５)天板支持体
(６)支持部材
(6a)支持板
(6b)挟持板
(７)エンドキャップ
(８)(９)凹溝
(10)ボルト
(11)平行リンク機構
(12)軸受部
(13)基軸
(14)第１リンクアーム
(15)上向突部
(16)枢軸
(17)第２リンクアーム
(18)連結アーム
(19)連結杆
(20)天板支持アーム
(21)主天板
(21a)手置き部
(22)第１のガススプリング
(23)ブラケット
(24)第２のガススプリング
(25)操作手段
(26)操作レバー
(27)ワイヤ
(28)物品載置台
(29)支持部材
(30)サイドテーブル
(31)補助天板
(32)ねじ
(33)支持脚
(34)支持杆
(35)固定筒
(36)支持部材
(36a)上部挟持部材
(36b)下部挟持部材
(37)(38)嵌合凹部
(39)段付孔
(40)ボルト
(41)めねじ孔
(42)(43)段付孔
(44)ボルト
(45)角形凹部
(46)四角ナット
(47)支持脚
(48)サイドテーブル
(49)補助天板
【特許請求の範囲】
【請求項１】
少なくとも左右１対の脚体を有する支持フレームにより、主天板を、昇降可能かつ上下方向に傾動可能に支持するとともに、前記主天板の側方において前記支持フレームに、水平をなす補助天板を設けたことを特徴とするテーブル。
【請求項２】
補助天板を前後方向に長い形状とし、その前部側を主天板よりも前方に突出させて設けた請求項１記載のテーブル。
【請求項３】
支持フレームが、左右の脚体の上端部同士を連結する横連結杆を備え、この横連結杆の側端部を、脚体及び主天板の側端より外側方に延出させ、その延長部に取付けた支持部材により補助天板の後端部下面を支持するとともに、該補助天板の前端部下面を、支持脚により床面に支持するようにした請求項１または２記載のテーブル。
【請求項４】
補助天板の下面に、互いに平行をなす左右２本の支持杆を、補助天板の後端より後方に延出させて取付け、両支持杆の後端を、延長部に取付けた左右２個の支持部材にそれぞれ固定してなる請求項３記載のテーブル。
【請求項５】
支持部材を上下２分割構造とし、横連結杆の延長部を上下より挟持するようにして締付手段により固着してなる請求項３または４記載のテーブル。
【請求項６】
支持フレームに、前後方向を向く少なくとも左右１対の平行リンク機構の後端を、上下方向に回動可能に設け、両平行リンク機構により天板を支持することにより、横連結杆の前方において昇降しうるようにした請求項１〜５のいずれかに記載のテーブル。
【請求項７】
平行リンク機構の前部に、前後方向を向く天板支持アームの前端を上下に回動可能に枢着し、この天板支持アームに、主天板の下面を上下方向に傾動可能に取付けた請求項６記載のテーブル。
【請求項８】
補助天板の後端部下面を、支持フレームに水平回動可能に支持してなる請求項１〜７のいずれかに記載のテーブル。
【請求項１】
少なくとも左右１対の脚体を有する支持フレームにより、主天板を、昇降可能かつ上下方向に傾動可能に支持するとともに、前記主天板の側方において前記支持フレームに、水平をなす補助天板を設けたことを特徴とするテーブル。
【請求項２】
補助天板を前後方向に長い形状とし、その前部側を主天板よりも前方に突出させて設けた請求項１記載のテーブル。
【請求項３】
支持フレームが、左右の脚体の上端部同士を連結する横連結杆を備え、この横連結杆の側端部を、脚体及び主天板の側端より外側方に延出させ、その延長部に取付けた支持部材により補助天板の後端部下面を支持するとともに、該補助天板の前端部下面を、支持脚により床面に支持するようにした請求項１または２記載のテーブル。
【請求項４】
補助天板の下面に、互いに平行をなす左右２本の支持杆を、補助天板の後端より後方に延出させて取付け、両支持杆の後端を、延長部に取付けた左右２個の支持部材にそれぞれ固定してなる請求項３記載のテーブル。
【請求項５】
支持部材を上下２分割構造とし、横連結杆の延長部を上下より挟持するようにして締付手段により固着してなる請求項３または４記載のテーブル。
【請求項６】
支持フレームに、前後方向を向く少なくとも左右１対の平行リンク機構の後端を、上下方向に回動可能に設け、両平行リンク機構により天板を支持することにより、横連結杆の前方において昇降しうるようにした請求項１〜５のいずれかに記載のテーブル。
【請求項７】
平行リンク機構の前部に、前後方向を向く天板支持アームの前端を上下に回動可能に枢着し、この天板支持アームに、主天板の下面を上下方向に傾動可能に取付けた請求項６記載のテーブル。
【請求項８】
補助天板の後端部下面を、支持フレームに水平回動可能に支持してなる請求項１〜７のいずれかに記載のテーブル。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２００６−１１００６７（Ｐ２００６−１１００６７Ａ）
【公開日】平成１８年４月２７日（２００６．４．２７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−３００２４８（Ｐ２００４−３００２４８）
【出願日】平成１６年１０月１４日（２００４．１０．１４）
【出願人】（００００００５６１）株式会社岡村製作所 (1,415)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年４月２７日（２００６．４．２７）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年１０月１４日（２００４．１０．１４）
【出願人】（００００００５６１）株式会社岡村製作所 (1,415)
【Ｆターム（参考）】
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