説明

デコード装置、再生装置及びデコード方法

【課題】BCA領域の開始位置をより確実に検出することができるデコード装置、再生装置及びデコード方法を提供すること。
【解決手段】BCA領域の信号間隔を測定し、BCA信号間隔情報を出力するBCA信号間隔測定器15と、BCA信号間隔情報からT情報を取得するT変換器16と、T情報に基づきBCA領域のうちデータ領域から信号が得られていることを示す出力許可信号を出力するシーケンサ17と、シーケンサ17からの出力許可信号に基づきT情報をチャネルデータに変換するチャネルデータ変換器18とを有する。シーケンサ17は、第1の閾値によりBCA領域に存在する無信号領域であるスペース領域を検出し、当該検出結果に基づき出力許可信号を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、BCA領域を有するディスクのデコード装置及びデコード装置を備える再生装置、並びにデコード方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図20は、ディスク上のBCA信号領域を示す模式図である。図21は、DVDのBCAに記録されるデータのフォーマットを示す図である。DVD、HD DVD、Blu−rayなどのメディアにおいて、図20に示すように、ディスクの内周側にBCA信号領域を有している。BCA領域は、ディスク製造時、半径方向に強レーザで反射率が低くなるバーコード状の線を刻んでいくことで記録される。特定半径の特定回転数時に反射率の低い線と線の間隔に対して、1T相当の時間が規格上決められており、間隔幅をデータとして見なす。
【0003】
BCAインフォメーションデータを取得するには、BCA信号領域の先頭を検出する必要がある。そのため、従来、図21で示される同期パターンSBBCAをパターン比較し、検出することでインフォメーションデータ先頭位置を特定していた。しかし、ノイズ等の影響によって、同期パターン一致が検出されない場合、BCAのインフォメーションデータを取得する障害となっていた。
【0004】
そこで、特許文献1では、インフォメーションデータ前のSBBCA、Preamble、RSBCA1のうち2つを検出することで先頭位置検出精度の向上を図っている。図22は、特許文献1に記載のDVD再生装置を示す図である。
【0005】
図22に示すように、デコード装置100は、チャネルビットの変調・復調を行うBCAデコード回路110と、チャネルビットなどをバッファリングするバッファリング回路120と、バッファリング回路によるバッファリング状況を監視するバッファリングカウンタ125と、予め設定された値を有するデータを検出して入力されるチャネルデータのデータ位置情報を検出するBCA同期パターン検出回路130から構成される。
【0006】
BCA同期パターン検出回路130は、先頭データ用比較パターン131aとECCシンク用比較パターン131bが記憶されるROM131と、チャネルビットを一時格納しておくためのシフトレジスタで構成されるレジスタ132と、チャネルビットと前記比較パターンとを比較する比較回路133と、比較結果に基づいてBCAデータの先頭を検出する判定回路134から構成される。比較回路133は、スタートシンク比較回路133a及びECCシンク比較回路133bを有する。判定回路134は、スタートシンク判定回路134a及びECCエリア判定回路134bを有する。
【0007】
更に、この特許文献1に記載のDVD再生装置は、前記デコード装置と光ディスク201と、回転制御を行うスピンドルモータ202と、レーザ照射が行われる光学ヘッド203と、レーザの反射光を受光するピックアップ204と、反射光を2値化する2値化回路205と、デコード装置100の出力データを記憶する同期式ランダムアクセスメモリ(SDRAM)210と再生装置内の回路を統括的に制御するCPU220から構成される。
【0008】
光ディスク201は、スピンドルモータ202によって回転制御される。また、この光ディスク201には光学ヘッド203からレーザが照射され、このレーザの反射光がピックアップ204によって受光される。そして、この受光された反射光は2値化回路205にて2値化されるとともに、ここで上記RZ変調に対する復調処理が施されてチャネルデータが生成される。このチャネルデータは、デコード装置100に入力される。
【0009】
また、デコード装置100は、DVDのBCAから読み出される再生データをデコードして同BCAに記録されているBCAデータ(識別データ)の同期情報を抽出する回路である。そして、この出力されたデータは、同期式ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)210に記憶される。なお、これらデコード装置100等、上記再生装置内の回路は、中央処理装置(CPU)220によって統括的に制御される。
【0010】
BCAデコード回路110は、上記位相変調されたチャネルデータを復調するとともに、この復調されたデータのうちEDCを用いた誤り検出やECCの誤り訂正にかかるシンドローム計算を行う等、デコード処理を行う。央処理装置220では、このシンドローム計算の結果に基づいてECCの誤り訂正を行う。
【0011】
一方、バッファリング回路120は、バッファリング開始の指令とともに、入力されるデータをバッファリングし、これが所定のデータ量(例えば4バイト)となる毎に、上記SDRAM210に出力する回路である。なお、このバッファリング開始からのバッファリング回路120によるバッファリング状況は、バッファリングカウンタ125によって監視される。BCA同期パターン検出回路130は、予め設定された値を有するデータを検出して、入力されるチャネルデータのデータ位置情報を検出する回路である。
【0012】
BCA同期パターン検出回路130は、図21に示したデータのうち予め設定された値を有するデータを検出して、入力されるチャネルデータのデータ位置情報を検出する回路である。詳しくは、このBCA同期パターン検出回路130では、同期パターン及び先頭データを検出する。そして、図21に示したインフォメーションデータの前に付与される6バイトのデータ(SBBCA、BCAPreamble、RSBCA1)を検出して上記バッファリング回路120にバッファリングの開始を指示するスタートトリガ信号を出力する。また、図21に示したECCのパリティと第4の同期パターン(リシンク:RSBCA14)との境界を検出して、上記バッファリング回路120にバッファリングを停止するよう指示するストップトリガ信号を出力する。
【0013】
ところで、BCAに記録されたデータに欠落が生じたり、再生データにノイズが混入したりした場合などには、たとえ同期パターンや先頭データが入力されたとしても、これを同期パターンや先頭データとして認識できないことがある。そして、このような場合、バッファリングを開始することができなかったり、不正なタイミングでバッファリングが開始されることが懸念される。そこで特許文献1においては、第1の同期パターン(SBBCA)及び先頭データ(BCA Preamble)及び第2の同期パターン(RSBCA1)の基準パターンのうちの少なくとも2つのデータと再生データとの一致に基づき、BCAデータ(識別データ)の先頭を検出する。
【0014】
次に、図23を用いて、特許文献1に記載の同期パターンの検出開始手順について説明する。図21に示すように、インフォメーションデータ4バイトにつき、同期パターン1バイトの構成となっているのがわかる。また、インフォメーションデータを記録データ(チャネルデータ)とするために行う変調処理では、1ビットを2ビットに変調する。ここでは、記録データについて取り扱うため、同期パターンなどの比較の際に、図21の規格のデータ幅に対して倍のデータ幅でそれぞれ取り扱う。たとえば、同期パターン1バイトは2バイトとして扱う。
【0015】
<1>ステップSP101
バッファリング回路120に入力されるBCA2値化信号(チャネルデータ)をレジスタ132に取り込む。
【0016】
<2>ステップSP102
スタート比較回路133aにおいてこのレジスタ132に格納されたチャネルデータと先頭データ用比較パターン131aとが比較される。すなわち、ここではレジスタ132に格納されたチャネルデータの先頭2バイトのデータと第1の同期パターンのデータパターンのデータパターンとが比較される。また、格納されたチャネルデータの先頭3バイト目から10バイト目までの8バイトのデータとBCA Preambleのデータパターンを比較される。更に、格納されたチャネルデータの先頭11バイト目から12バイト目までの2バイトのデータと第2の同期パターンのデータパターンとが比較される。ここでの比較は、比較不一致ビット数に関して任意数まで、不一致であっても許容することとする。
【0017】
<3>ステップSP103
S110での比較結果により、第1の同期パターン、BCA Preamble、第2の同期パターンの3つのうち2つ以上一致した場合に先頭データであると認識し、<5>へ進む。一致しない場合は、<4>へ進む。
<4>ステップSP104
【0018】
レジスタ132を1ビット単位で順次シフトし、<1>へ進む。
<5>ステップSP105
【0019】
スタートシンク判定回路134aからバッファリング回路120やBCAデコード回路110にスタートトリガ信号を出力する。
【0020】
次に、図24を用いて特許文献1に記載の同期パターンの検出終了について説明する。ここでも、記録データについて取り扱うため、同期パターンなどの比較の際に、図5の規格のデータ幅に対して倍のデータ幅でそれぞれ取り扱う。
【0021】
<1>ステップSP201
BCAデコード回路110に入力されるBCA2値化信号(チャネルデータ)をレジスタ132に取り込む。
【0022】
<2>ステップSP202
レジスタ132に取り込んだデータが10バイト分たまったかを判断する。溜まった場合は、<3>へ進む。溜まっていない場合は、<9>へ進む。
【0023】
<3>ステップSP203
バッファリングカウンタを+4(復調後のインフォメーションデータに相当)する。
【0024】
<4>ステップSP204
レジスタ132に取り込んだデータの1バイト目から2バイト目をECCシンク用比較パターン131bと比較する。ここでの比較は、比較不一致ビット数に関して任意数まで、不一致であっても許容することとする。
【0025】
<5>ステップSP205
<4>の結果、一致したら<6>へ進む。一致しなかったら<9>へ進む。
【0026】
<6>ステップSP206
ECCシンク検出カウンタ136を+1(インクリメント)する。
【0027】
<7>ステップSP207
バッファリングカウンタ125が16の倍数であれば、<8>へ進む。16の倍数でなければ<9>へ進む。16の倍数であること、すなわち、4列毎にデータ構成を成すBCAの規格上の境界を意味する。
【0028】
<8>ステップSP208
ECCシンク検出カウンタ136が2以上である場合は、終了する。2未満である場合は、<9>へ進む。2以上であるということは、4つあるECCシンクのうち2つ以上検出できたときを終了条件としているということである。
【0029】
<9>ステップSP209
レジスタ132を1ビット単位で順次シフトし、<1>へ進む。
【特許文献1】特開2004−47056号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0030】
ここで、BCAデータの取得は、Blu−rayディスクでは必須である。また、DVD−RなどでもCPRM対応のため、取得できなければならない。そのため、BCAデータ取得精度向上に寄与する技術が必要とされる。しかしながら、ノイズ等により、BCAインフォメーションデータ先頭検出の精度が低下し、BCAデータ取得の障害となっている。
【0031】
今後、対応製品が増加すると見られる多層メディアにおいて、多層化の影響によるノイズなどにより光ディスクは傷がついた等の原因によって、周回しても同一箇所にノイズが発生するため、読み取れなくなる可能性がある。また、DVDでは、HD DVDやBlu−rayと異なり、物理フォーマット上、インフォメーションデータ長が可変である。従って、BCAデータ先頭と同様に終了位置検出も重要となる。特許文献1に記載の技術では、ECCシンクを終了条件としているため、ECCシンクが検出できない場合は、インフォメーションデータ長を誤る可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0032】
本発明に係るデコード装置は、BCA領域の信号間隔を測定し、BCA信号間隔情報を出力するBCA信号間隔測定器と、BCA信号間隔情報からT情報を取得するT変換器と、前記T情報に基づきBCA領域のうちデータ領域から信号が得られていることを示す出力許可信号を出力するシーケンサと、前記シーケンサからの出力許可信号に基づき前記T情報をチャネルデータに変換するチャネルデータ変換器とを有し、前記シーケンサは、第1の閾値によりBCA領域に存在する無信号領域であるスペース領域を検出し、当該検出結果に基づき前記出力許可信号を出力するものである。
【0033】
本発明においては、BCA領域に存在する無信号のスペース領域(ブランク領域)を検出することでBCA領域の開始位置を検出するため、BCAデータ(インフォメーションデータ)をより確実に取得することができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、BCA領域の開始位置をより確実に検出することができるデコード装置、再生装置及びデコード方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。この実施の形態は、本発明を、信号間隔とその連続性によりブランク領域(スペース領域)を検出する再生装置に適用したものである。本実施の形態においては、スペース領域をインフォメーションデータ先頭検出条件として使用する。すなわち、スペース領域の終了検出位置をBCA信号の先頭として検出ことで、仮にBCA先頭パターンデータにノイズが載ってもBCA領域の信号を読み取ることができる。なお、特許文献1のように、第1の同期パターン、BCA Preamble、及び第2の同期パターンを合わせて検出に利用してもよい。ここで、本明細書においては、BCA領域において信号が形成されていない領域をスペース領域又はブランク領域ということとする。通常、BCA領域には、このスペース領域が設けられている。
【0036】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態にかかる再生装置を示す図である。再生装置1は、ディスク11、スピンドルモータ12、ピックアップ制御部13、アナログ回路14、間隔測定器15、T変換器16、BCA信号先頭検索シーケンサ17、チャネルデータ変換器18、復調器19、エラー訂正回路20、バッファ制御回路21、及びバッファ22を有する。
【0037】
スピンドルモータ12は、ディスク11の回転制御を行う。ピックアップ制御部13は、レーザを照射し反射光を受光する。アナログ回路14はアナログ信号処理及びAD変換処理を行う。間隔測定器15は、BCA領域の信号間隔を測定し、BCA信号間隔情報を出力する回路であり、ディジタル信号変換後のBCA信号立ち上がりエッジ間隔をタイマで測定する。
【0038】
T変換器16は、BCA信号間隔情報からT情報を取得する回路であり、間隔測定器15で測定された信号間隔を元に何Tであるかの情報を生成する。BCA信号先頭検索シーケンサ17は、何Tであるかの情報を元にBCA信号先頭検索を行う。すなわち、T情報に基づきBCA領域のうちデータ領域から信号が得られていることを示す出力許可信号を出力する。ここで、BCA信号先頭検索シーケンサ17は、後述する第1の閾値Th1によりBCA領域に存在する無信号領域であるスペース領域を検出し、当該検出結果に基づき出力許可信号を出力する。
【0039】
このBCA信号先頭検索シーケンサ17は、BCA信号間隔が所定の範囲、ここでは規格範囲内であるか否かを判定する後述の第2の閾値Th2を使用し、スペース領域である蓋然性が高い領域のT情報を累積加算し、当該累積加算結果を第1の閾値と比較することでスペース領域を検出する。より具体的には、BCA信号間隔が規格範囲内であるか否かを判定する第2の閾値とT情報とを比較し、規格範囲外の信号間隔が検出されるとデータ領域からのT情報が入力されるまで当該T情報を累積加算し、当該累積加算されたT情報を第1の閾値と比較することでスペース領域を検出する。
【0040】
ここで、規格範囲内のT情報が検出された場合にデータ領域からのT情報が入力されたことを判断する。この場合、後述するように、規格範囲外の信号間隔が検出された後、規格範囲内のT情報が検出された場合に当該T情報を累積加算し、当該累積加算されたT情報を、データ領域からのT情報が得られていることを判断するための後述の第3の閾値と比較することでデータ領域からのT情報が入力されたことを判断する。
【0041】
チャネルデータ変換器18は、BCA信号先頭検索シーケンサ17からの出力許可信号に基づきT情報をチャネルデータに変換する回路であって、何Tであるかの情報からチャネルデータを生成する。復調器19は、チャネルデータと同期パターン及びプリアンブル等の固定パターン比較によって、インフォメーションデータ先頭位置を検索およびインフォメーションデータ復調を行う。
【0042】
バッファ制御回路21は、バッファアクセスに対する制御を行う。バッファ22は、インフォメーションデータ等を一時格納する。エラー訂正回路20は、バッファ制御回路を介してバッファよりインフォメーションデータやECCを取得し、エラー訂正を行う。なお、光ディスクは取り換え可能で備え付けとは限らない。
【0043】
ディスク内周に位置するBCA領域には、強レーザで刻まれた反射率の低いバーコード状の形態でデータが記録されている。例えば、Blu−rayディスクでは1チャネルビット間隔1Tにあたる時間(半径=21.6mmで、速度4.917m/s)は、2174rpmで5.8μsである。
【0044】
光ディスクドライブ装置は、BCA信号の立ち上がりから立ち上がりまでの間隔を計測することで、チャネルデータを内部生成し、復調器19に転送する。復調器19は同期検出を行い、復調処理し、バッファリングを行う。バッファリングデータを再び取得し、エラー訂正を行いバッファに書き戻す。
【0045】
次に、BCA信号先頭検索シーケンサ17について説明する。BCA信号先頭検索シーケンサ17は、bcacnt31、tmpcnt32、tmpcnt2(33)、spcnt34、bbuf35、badr36、及び制御回路37を有する。badr36は、BCA信号がBCAデータ領域であることを示す幅分、BCA領域のデータ信号を一時保持するためのバッファのアドレスカウンタである。bbuf35は、BCA信号がBCAデータ領域であることを示す幅分、BCA信号を一時保持するバッファである。bcacnt31は、T変換器16からのT幅が第2の閾値Th2内か否かを判定する判定部である。
【0046】
tmpcnt32は、検出したスペース幅をカウントするためのカウンタであり、スペース幅に加え、BCA信号がBCAデータ領域からの信号であることの判断に必要な分のT情報もカウントする。tmpcnt2(33)は検出したスペース幅をカウントするためのカウンタであり、スペース幅のカウント値のみをtmpcnt32から受け取る。spcnt34は、規定内検出T幅が連続して検出されたときにそのT幅を累積する。これらbcacnt31、tmpcnt32、tmpcnt2(33)、spcnt34、bbuf35、badr36は制御回路37により制御される。BCA信号先頭検索シーケンサ17は、記憶部43にTh1、Th2、Th3を記憶保持しており、これらの閾値とカウンタのカウント値との比較結果によりその状態(state)42が変化し、出力許可信号(outen)出力部41より出力許可信号を出力する。BCA信号先頭検索シーケンサ17の動作については後述する。
【0047】
先ず、BCAデータ取得方法について説明する。図2は、BCAデータ取得方法を示すフローチャートである。各処理に関する制御は、マイコン等による制御回路(図1不図示)から行われるものとする。
【0048】
まず、ステップSP1において、ディスク回転制御、ピック調整などを行い、BCA信号引き込みを行う。次に、BCA信号先頭検索シーケンサ17、復調器19、エラー訂正回路20の初期化を行う(ステップSP2)。そして、復調器19を起動し、BCA信号先頭検索シーケンサからのデータ待ち状態とする(ステップSP3)。
【0049】
次に、BCA信号先頭検索シーケンサ17を起動し、T変換器16から送られてくるT情報の判定処理を開始させる(ステップSP4)。次いでBCAインフォメーションデータ先頭の検索を行う。BCA信号先頭検索シーケンサ17がスペース領域最後を検出するか、復調器19が同期パターン検出することにより、BCA信号先頭を検出する。
【0050】
BCA信号先頭検索シーケンサ17がスペース領域最後を検出したときは、インフォメーションデータまでに同期パターンやプリアンブルが存在するため、この同期パターンやプリアンブルをスキップしてもよい。またはスペース領域最後を検出後に復調器19でパターン一致により、インフォメーションデータ位置を検出してもよい。もしくは、BCA信号先頭検索シーケンサ17がスペース領域最後を検索できない場合でも、復調器19でパターン一致によりインフォメーションデータ位置を検出してもよい。以上により、出力許可信号=1となる。
【0051】
次に、取得すべきBCAインフォメーションデータの最後の検索を行う。再びBCA信号先頭検索シーケンサ17がスペース領域の最後を検出するか、復調器19が同期パターンを検出することにより、BCA信号先頭を検出する。BCA信号先頭検索シーケンサ17がスペース領域の最後を検出したときは、インフォメーションデータまでに同期パターンやプリアンブルが存在するため、この同期パターンやプリアンブルをスキップしてもよい。または、スペース領域最後を検出後に復調器19でパターン一致によりインフォメーションデータ位置を検出してもよい。もしくは、BCA信号先頭検索シーケンサ17がスペース領域最後を検出できない場合であっても、復調器19でパターン一致によりインフォメーションデータ位置を検出してもよい。以上によりサンプリング及び復調処理が終了したら(ステップSP5)、出力許可信号=0となる。また、規格に応じたデータ数(Blu−lay Discdeha4648チャネルビット)の取得にてデータ取得を終了してもかまわない。
【0052】
次に、BCA信号先頭検索シーケンサ17を停止し(ステップSP6)、それ以降のデータがチャネルデータ変換器18以降に転送されるのを防ぐ。次いで復調器19を停止し(ステップSP7)、復調データをエラー訂正する(ステップSP8)。そして、エラー訂正処理が終了するのを待って(ステップSP9)、エラー訂正結果が訂正不能である場合(ステップSP10:Yes)はステップSP2へ戻り、再度サンプリングから実行する。訂正不能でない場合はBCAインフォメーションデータを得たことになる。
【0053】
次に、S4、S5のBCA信号の先頭検索手順について説明する。まず、光ディスクドライブ装置のサンプリングまでの動作概要を説明する。T変換器16には、1Tの閾値となる値を、予め定められた値もしくはマイコン等による制御回路により任意の値に設定可能であるとする。
【0054】
間隔測定器15は、BCAの1Tに対して十分細かいクロックでサンプリングを行う。最初のBCA信号立ち上がり検出でカウンタを動作させて、以降、BCA信号立ち上がり検出毎にBCA信号立ち上がり間隔が何クロックであったかをBCA信号間隔情報としてT変換器16に転送する。BCA信号間隔情報は、クロック数のほか、時間情報としてもよい。
【0055】
T変換器16は、間隔測定器15からBCA信号間隔情報を得たとき、取得したBCA信号間隔情報を1Tに相当するクロック数で除算することでT情報に変換し、BCA信号先頭検索シーケンサ17に転送する。BCA信号間隔情報を時間情報として扱った場合には、1Tに相当するクロックも1Tに相当する時間とする。
【0056】
たとえば、BCA信号間隔情報が22.04μsであったとする。T変換器には予め1Tの閾値となる値がマイコン等の制御回路より、5.8μsに設定可能であるとする。22.04μsは、5.8μsを3.8個含むので、四捨五入し、4Tと計算する。T変換器16は、BCA信号先頭検索シーケンサ17に4という数値を転送する。BCA信号先頭検索シーケンサ17は、BCA信号領域のみ出力許可信号=1として、チャネルデータ変換器18にT情報を出力する。チャネルデータ変換器18は取得したT情報をチャネルデータに変換して復調器19へ転送し、出力許可信号を復調器19に出力する。復調器19は、チャネルデータ変換器18から得られた出力許可信号=1のときか、同期パターン検出によって、インフォメーションデータに該当するデータを検出できた場合に、当該データをバッファ制御回路21経由でバッファ22にバッファリングする。
【0057】
また、他のT情報の求め方として以下の方法がある。間隔測定器15は1Tに相当するクロック数経過毎にT変換器にカウントアップ信号を送る。ここで計測したBCA信号間隔時間は初期化及びT変換器への転送、BCA信号検出ごとに0クリアする。T変換器はカウントアップ信号を受けて、T情報をカウントアップする。間隔測定器15は、BCA信号を検出したときに残りクロック数をT変換器に送ってからBCA信号間隔時間を0クリアする。T変換器は1Tに相当するクロック数の1/2以上の値である場合には、T情報に1加算(四捨五入)する。T変換機は、算出したT情報をBCA信号先頭検索シーケンサに送る。ここで、T情報は初期化及びBCA信号先頭検索シーケンサへの転送直後に0クリアする。以上のようにしてT情報を求めると除算器が不要となり、ハードウェア量を削減することができる。
【0058】
次に、BCA信号先頭検索シーケンサ17の動作について説明する。BCA信号先頭検索シーケンサは、予め定められた、又はマイコン等による制御回路から指定される任意の値に設定可能な上述の閾値Th1、Th2、Th3とT情報を比較し、BCA信号領域最後の信号からBCA信号領域先頭の信号を検出したとき、出力許可信号=1とする。この場合、BCA信号先頭検索シーケンサ17は得られたT情報を全てチャネルデータ変換器18に転送する。また、2回目にBCA信号領域最後の信号からBCA信号領域先頭の信号を検出となったときに、出力許可信号=0としてBCA信号領域1周期のデータをサンプリングする。また、一定数のサンプリング数を取得した際に終了指令をマイコン等による制御回路からBCA信号先頭検索シーケンサ17に出力することで、BCA信号先頭検索シーケンサ17はステート(状態)がINITに強制遷移し、出力許可信号=0としてマイコン等の制御回路に終了を通知する。
【0059】
図3は、BCA領域のデータ領域及びスペース領域を示す図であって、図3(a)はノイズがないとき、図3(b)は、スペース領域にノイズが存在するとき、図3(c)は、データ領域にノイズが存在する場合を示す。図3(a)に示すように、理想的には、BCA領域には、スペース領域(無信号領域、信号の変化がない領域)と、データ領域とのみからなる。BCA信号先頭検索シーケンサ17は、無信号領域がTh1より広ければスペース領域と認識してこれを検出し、これにより、BCA領域の信号の先頭を検出することができる。
【0060】
一方、図3(b)に示すように、スペース領域にノイズが存在する場合、スペース領域幅がTh1より小さくなる。この場合は閾値Th1のみではスペース領域を検出することができない。このため、本実施の形態においては、スペース領域内にノイズがあってもその前後のスペース幅を加算することでスペース領域と認識するようにする。現在のT情報がデータ信号であるか否かを判定するための閾値がTh2である。閾値Th3は、複数回繰り返されたデータ信号を検出するための閾値であり、データ領域からのT情報が得られていることを判断するための閾値である。この閾値により、ノイズやスペース領域に続く領域がデータ領域であるか否かを判定する。
【0061】
また、図3(c)に示すように、BCA信号領域内に傷などの欠陥が生じてブランクとなる場合、これをスペース領域と誤認してしまう場合がある。そこで、本実施の形態においては、欠陥があっても、その幅と前後の信号領域とから欠陥と判断し、これを無視するようにする。このように、クリアな信号だけでなく、傷や欠陥がある場合であっても正確にスペース領域を発見するため、本実施の形態においては、上述の3つの閾値を使用する。スペース領域を検出するための閾値Th1=Yは、90T程度、BCA信号領域の信号であることを検出するための閾値Th2=Nは6T程度、BCA信号領域であることを確認するための閾値Th3=Zは20T程度である。
【0062】
なお、これらの値はBlu−rayを例にとった場合である。ここで、本実施の形態においては、BCA領域のデータ領域及びスペース領域にノイズが存在している場合について説明するが、ノイズが存在しない場合は、閾値Th1のみでスペース領域を検出することができる。また、閾値Th1に合わせて閾値Th2を使用すれば、データ領域であることが判別でき、閾値Th1よりスペース領域であり、かつ閾値Th2によりデータ領域でない、すなわち、スペース領域である蓋然性が高い領域をさらに精度よく検出することができる。
【0063】
ここで、先ず、BCA信号先頭検索シーケンサ17の動作の概略について説明する。図4乃至図6は、BCA信号先頭検索シーケンサ17の動作を説明するための図である。図中、bcacnt、tmpcnt2、spcntは、bcacnt31、tmpcnt2(33)、spcnt34にてカウント又は設定されたT情報の累積値を示す。また、SP23、SP25、SP27、SP29、SP30は後述する図7の各ステップに対応している。データ領域及びスペース領域にノイズがない場合は、図4に示すように、データ領域ではT情報がTh2以下と判断されB1ループを通る。スペース領域に入るとB2を通ってstateがSPACEstateに移行する。その後、再びデータ領域に入ると累積T幅がTh3を超えるためS4を通りBCA信号先頭検索シーケンサは再びBCAstateになる。
【0064】
一方、スペース領域にノイズがある場合は図5に示すように、最初のデータ領域ではBCAstateのB1ループを通り、スペース領域の最初のノイズでB2を通りSPACEstateに移行する。そしてBCA信号領域の先頭の信号でSPACEstateであるのでS1ループを通る。データ領域に入ってT情報の累積結果がTh3を超え、かつtmpcnt2(33)カウンタのカウント値はTh1を超えるためS3を通りBCA信号先頭検索シーケンサは、再びBCAstateに移行する。この場合、S3を通るため、出力許可信号=1となる。
【0065】
データ領域に存在する欠陥を通る場合は、図6に示すように、欠陥を通るとB1ループからB2を通ってSPACEstateに移行する。その後、T幅累積結果がTh3を超えるけれど、tmpcnt2(33)カウンタのカウント値はTh1を超えないため、S4を通ってBCAstateに移行する。この場合、S4を通るため、上記と異なり出力許可信号は変化しない。
【0066】
図7乃至図9を参照して、BCA信号先頭検索シーケンサの詳細動作を説明する。図7は、BCA信号先頭検索シーケンサの動作を示すフローチャートである。図8は、BCA信号先頭検索シーケンサの状態遷移を示す模式図である。図9は、Th1〜Th3と、ディスク上の傷の大きさとの関係を示す模式図である。ここでは、BCA信号先頭検索を行う上で問題となる例に対して説明する。図7は、出力許可制御に関するフローチャートであり、T変換器16からのT情報取得及びチャネルデータ変換器18へのデータ出力は省略する。図8に示すように、初期ステートをINITとする。現在のステートがINITであるときは、常に出力許可信号=0とする。サンプリング開始時、INITstateからBCAstate遷移時に初期化処理が行われるものとする。マイコン等の外部システムからサンプリグを停止し、再びサンプリングを開始する場合も初期ステートINITから始まるものとする。
【0067】
図9に示すように、信号品質の悪いBCA信号の場合を考える。すなわち、スペース領域内にノイズが発生している場合、及びBCA信号領域内に傷などの欠陥によって信号そのものが欠落してしまう場合を想定する。図9に示すように、スペース領域のBCA信号間隔=M、BCA信号領域内最後の信号からノイズ1までの信号間隔をS、ノイズ1からノイズ2までの信号間隔をT、ノイズ2からBCA信号領域先頭の信号までの信号間隔をU、BCA信号領域先頭内の欠陥の幅をQとする。
M:一般的なスペース領域幅を示す。Blu−layでは102Tである。
Q:スペース領域と判別可能なレベルの欠陥幅を示す。本実施の形態においては、50T程度とする。
【0068】
図9の例における各BCA信号間隔と一般的に以下の関係が成り立つような閾値Th1=Y、Th2=N、Th3=Zを設定する。
Th1=Y:スペース領域の90%程度を示す。欠陥と区別のために十分余裕をもった設定値とする。Blu−layでは90T程度とすることができる。なお、Th1は、90Tに限らず、たとえば70T乃至95T等であってもよい。
Th2=N:BCA信号の規格幅を判別できる程度の設定値とする。Blu−layであれば2T〜5Tなのでそれより若干大きい例えば6T程度とすることができる。なお、Th2には、6Tに限らず、7Tや8Tであってもよい。
Th3=Z:スペース領域から再びBCA信号規格内の信号が連続していると判断するための幅を示す。本実施の形態においては20T程度とする。すなわち、6T未満の領域が20T以上続けばBCA信号領域であると判断することができる。Th3は、15T〜30T程度であってもよい。本実施の形態においては、ノイズ・欠陥以外のBCA信号間隔は全てN未満とする。サンプリング開始地点を図9のA点として説明する。
【0069】
<A1>
サンプリング開始時、stateは、INITstateからBCAstateに遷移する(図7:ステップSP21、図8:I1)。
【0070】
<A2>
図9のA点からサンプリング開始した後、bcacnt31は、T変換器16から入力されるT情報とTh2とをT情報が入力される毎に比較する。BCA信号領域最後の信号(ディスク位置B)までで得られるBCA信号間隔(T情報)は全てN未満であるため(ステップSP21:No)、図7、図8のB1を通る。BCA信号先頭検索シーケンサ17は、bcacnt31によりT幅が閾値Th2より大きいか否かを判定することによってBCA信号間隔がN未満である、すなわちBCA信号領域内であることを確認している。
【0071】
<A3>
次に、BCA信号領域最後の信号(ディスク位置B)からノイズ1(ディスク位置C)までで得られるT情報(信号間隔S)はTh2(N=6T)より大きいため(ステップSP22:Yes)、図7、図8のB2を通る(SP23)。このとき、spcnt34に0を代入、tmpcnt32とtmpcnt2(33)にT情報を代入、badr36=0に初期化、badrで示されるbbuf35に初期値の2Tを示すT情報を代入、stateにSPACEを代入する。従って、SPACEstateに遷移することになる。ここで、spcnt34は、bcacnt31のT幅が閾値Th2より大きい(規格外である)と0にリセットされるカウンタで、リセットされるまではT変換器16からのT情報の値を累積加算する。tmpcnt32は、stateがBCAからSPACEに移行するときリセットされるカウンタで、検出されたスペースの総幅を累積加算する。tmpcnt2(33)は、bcacntの値が規格外であるとき、すなわち、stateがBCAからSPACEに移行する場合及びSPACEstateでS1を通る場合、tmpcnt32の値を格納するレジスタである。
【0072】
<A4>
ノイズ1(ディスク位置C)からノイズ2(ディスク位置D)までに得られるT情報(信号間隔T)もTh2=Nより大きいため、図7、図8のS1を通る。すなわち、SPACEstateなので図7のステップSP21はNoとなり、信号間隔がNより大きいためステップSP24はYesとなり、ステップSP25に進む。このとき、tmpcnt32にはT情報を加算、spcnt34に0を代入、tmpcnt2(33)にtmpcntを代入、badr=0に初期化、badrで示されるbbufに初期値の2Tを示すT情報を代入する。
【0073】
<A5>
ノイズ2(ディスク位置D)からBCA信号領域先頭の信号(ディスク位置E)までで得られるT情報(信号間隔T)もTh2=Nより大きいため、図7、8はS1を通る。よって、tmpcnt32はT情報を加算、spcnt34に0を代入、tmpcnt2(33)にtmpcntを代入、badr=0に初期化、badrで示されルbbufに初期値の2Tを示すT情報を代入する。
【0074】
<A6>
BCA信号領域先頭の信号(ディスク位置E)以降のBCA信号間隔(T情報)はTh2=N未満のもの(規格内のもの)が連続する。その間のBCA信号間隔合計値、すなわちspcnt34の値がZを超えない間は、stateはS2を通る。よって、tmpcnt32にT情報を加算、spcnt34にT情報を加算、badr36をインクリメント、badr36で示されルbbuf35に検出したT情報を代入する。bbuf35は、BCA領域の信号がデータ信号か、ノイズ又はスペース領域なのか不明な時点から、データ領域であることが判定できるまでの間、T情報を保持するバッファであり、BCAデータ領域であることが判明した場合、このbbuf35の値をデータバッファに送信する。これにより、データバッファは、BCAデータ領域であることが確実になった時点からバッファリングを開始することができる。すなわち、データバッファは、BCAデータ領域すべてのデータが必要であるが、最初の所定領域のデータは、データ領域であるか否かが判定できるまでバッファリングしない。
【0075】
<A7>
BCA信号領域先頭の信号(ディスク位置E)以降のBCA信号間隔はTh2=N未満のものが連続する。その間のBCA信号間隔合計値Z1、すなわちspcnt34の値がZを超え、且つ、tmpcnt2(33)がS+T+UでTh1=Yを超えるため、stateはS3を通る。ここで、spcnt34は、T変換器16からのT情報が入力される毎にTh3と比較するようにすればよい。そして、Th3を超えた場合にtmpcnt2の値がTh1以上であるか否かを確認することで、S3を通るかS4を通るかを決定する。すなわち、出力許可信号を反転するか否かを決定する。
【0076】
ここでは、tmpcnt2の値がTh1を超えるため、outen信号を反転することで出力許可信号=1とする。すなわちouten信号は、S3を通る毎に、現在の状態から反転する信号である。また、badr36をインクリメント、badrで示されるbbuf35検出したT情報の代入、stateにBCAを代入する。従って、BCAstateに遷移することになる。badr36は、規定外のT情報が入力されると0にリセットされる。図10は、以上の流れを示すタイミングチャートである。ここで、BCA信号先頭検索シーケンサ17は、チャネルデータ変換器18にbbuf35に溜めていた分のT情報を次のサンプリングまでに転送する。また、outen=1のときは、BCA信号先頭検索シーケンサ17は、T変換器16から受け取ったT情報をそのままチャネルデータ変換器18に転送する。
【0077】
<A8>
その後、BCA信号内の欠陥(ディスク位置G)までは、常にBCA信号間隔(T情報)はTh2=N未満であるので、B1を通る(ステップSP22:No、図7参照)。
【0078】
<A9>
欠陥で信号が欠落している箇所(ディスク位置G)から再び信号が復活するまで(ディスク位置H)のT情報はTh2=Nを超えるので、B2を通りSPACEstateに遷移する(ステップSP22:Yes、図7参照)。B2での処理は上述のように、spcnt34に0を代入、tmpcnt32とtmpcnt2(33)にT情報を代入、badr36=0に初期化、badrで示されるbbuf35に初期値の2Tを示すT情報を代入、stateにSPACEを代入する。
【0079】
<A10>
以降、T情報はTh2=N未満のものが連続し、その間のBCA信号間隔合計値Z2であるspcnt34の値がTh3=Zを超える。ただし、このときのtmpcnt2(33)はQでTh1=Y未満であるため、S4を通り、BCAstateに遷移する。図11は、以上の流れを示すタイミングチャートである。
【0080】
<A11>
その後、再び信号が復活した箇所(ディスク位置H)からBCA信号領域最後の信号(ディスク位置B)を検出するまで、常にBCA信号間隔(T情報)はTh2=N未満であるので、B1を通る(図7、図8)。この場合、ディスクを1周し、再びBCA信号領域最後の信号までB1を通ることとなる。
【0081】
<A12>
ディスク1周分読み出し、再び、BCA信号領域最後の信号(ディスク位置B)からBCA信号領域先頭の信号(ディスク位置E)を検出すると、BCA信号間隔を示すT情報はTh2=Nを超えているので、B2を通る。B2での処理は上述のように、spcnt34に0を代入、tmpcnt32とtmpcnt2(33)にT情報を代入、badr36=0に初期化、badrで示されるbbuf35に2Tを示すT情報を代入、stateにSPACEを代入する。従って、SPACEstateに遷移することになる。
<A13>以降、T情報はTh2=N未満のものが連続し、その間のBCA信号間隔合計値Z3がTh3=Zを超える。このときのtmpcnt2(33)はTh1=Yを超えているので、S3を通り、よってouten信号を反転し、サンプリングを終了する。
以上のプロセスは、図10に記載したものと同様となる。
【0082】
ここで、特にHD DVDやBlu−rayディスクのように、インフォメーションデータが固定長で、一定のサンプリング数の取得を行えば、以降のサンプリングを必要としないメディアがある。このようなメディアでは、A11乃至A13の処理を以下のA11aに代替してもよいし、併用してもよい。
【0083】
<A11a>
ディスク1周分とみなせる任意のサンプリング数を取得した場合に、マイコン等の制御回路はBCA信号先頭検索シーケンサ17を停止し、サンプリングを終了する。
【0084】
ここでのディスク1周分とみなせる任意のサンプリング数とはBlu−rayでは、4648Tであるが、BCA信号内のノイズ等によりサンプリング数にマージンを設けたい場合には、4648T+αのサンプリングを行ってもよい。このとき、余分にサンプリングすることになるが、復調時に同期パターンでインフォメーションデータの位置を認識することができるので、余分なデータを除外することは可能である。
【0085】
さらに、特許文献1と同様に、第1の同期パターン(SB3,3)、先頭データ(BCA Preamble)及び第2の同期パターン(SB0,0)の基準パターンのうちの少なくとも2つのデータと再生データとが一致した場合に、BCAデータの先頭を検出する方法を兼用してもよい。
【0086】
次に復調器19について説明する。ただし、ここではBlu−rayの規格に準じて説明する。復調器19では、同期パターンの検索と同期パターン検出のための基準位置補正及び復調処理を行う。チャネルデータ変換器18から送られてくるデータに対して、SB3,3(特許文献1のSBBCAに相当)とプリアンブル、SB0,0(特許文献1のRSBCA1に相当)を検索し、任意の数以上検出した時点で基準位置を固定する。一度、検出した同期パターンから次の同期パターンまでの期待間隔を中心として任意の幅のウインドウを生成する。期待間隔を中心以外で同期パターンを検出した場合には位置情報を補正し、同期パターン間でのずれを補正する。また、同期パターンが見つからない場合は、期待間隔で強制的に自走する。ここで、ウインドウとは、検出した同期パターン位置を基準位置として、前後の複数チャネルビット分の期間を設け、この期間中に同期パターンが検出された場合は、同期パターンを検出とし、その検出位置を基準位置とするための期間である。自走とは、検出した同期パターン一を基準位置として、規格から決定される次同期パターン一を期待位置とすることである。
【0087】
復調処理は、同期パターン検索で固定された位置から推測できるデータを復調する。固定された位置とはウインドウ補正及び自走で決定された後の位置である。HD DVDとBlu−rayに関しては、インフォメーションデータが固定長であるため、固定データ長の復調が終了条件となる。DVDのインフォメーションデータは、4列×Nの単位で可変長であるため、終了条件は、RSBCA13を4回連続で検出するか、RSBCA14を検出するか、再びBCA信号先頭検索シーケンサからの出力許可信号=0となるかである。また、プリアンブルは固定パターン55hが4バイト連続しているため、先の3つの条件と位置関係を照らし合わせて終了条件としてもよい。
【0088】
本実施の形態では、スペース領域及び同期パターンより、BCAインフォメーションデータ取得精度を高めるもので、復調後のエラー訂正は公知の方法で行えばよい。
【0089】
以下、BCA規格について説明しておく。ここでは、代表してBlu−rayディスクのBCA規格を解説するが、DVD及びHD DVDなどでもバーコード状のデータ記録形態は同様である。BCAとは、Burst Cutting Areaの略である。図12に、ディスク上のBCA領域の位置を示す。BCA領域は、ディスクの内周部に位置する。ディスク製造時、半径方向に強レーザで反射率が低くなるバーコード状の線を刻んでいくことで記録される。特定半径の特定回転数時に反射率の低い線と線の間隔に対して、1T相当の時間が規格上決められており、間隔幅をデータとして見なす。
【0090】
Blu−rayでは、ディスク半径21.0mmから22.0mmがBCAとして使用される。バーコード状のデータ全てを合わせると、4648cbsとなる。ここでのcbsはチャネルビット数を示す。また、BCAデータと先頭と最後尾の間にブランク期間があり、102±50cbs相当である。
【0091】
図13に示すように、反射率の高い1T間隔がチャネルデータ=0となり、反射率の低い1T間隔がチャネルデータ=1となる。半径21.6mm地点で4.917m/sの線速度のとき2174rpmとなり、1T間の時間としては5.8μsとなる。ここでのrpmという単位は1分あたりの回転数を示す。
【0092】
図14に示すSBとはSync Byteの略で同期パターンである。同期パターンは、SB0,0、SB0,1、SB0,2、SB0,3、SB1,0、SB1,1、SB1,2、SB1,3、SB3,2、SB3,2 の10パターンであり、復調すると1byte相当である。BCAデータ構造は、同期パターンで区切られるフレームという単位が複数集まって構成されている。Blu−rayでは、33フレームと最後にSB3,2 で構成される。図14に示すように、Blu−ray BCAデータ構造は、4つの data unitに分けることができる。Ix,yはデータ部分であり、Cx,yはパリティ部分である。
【0093】
Blu−ray BCAは1−out−of−4 modulation方式で変調されている。図15に1−out−of−4 modulation変換テーブルを示す。
【0094】
図16は、SBx,y で示されるフレーム毎の同期パターンを示す。SBx,y で示されるxとyは同期番号そのものである。この番号は前述の図16で示される変調方式に従い変調される。
【0095】
本発明においては、スペース領域を検出することでBCA領域のデータ領域先頭を検出する。スペース領域検出においては、スペース領域であることを判定するための閾値Th1のみならず、BCAデータ領域のデータ信号であるか否かを判定するための閾値Th2及びBCAデータ領域内のデータを読み出していることを検出するための閾値Th3を利用し、スペース領域にノイズが存在した場合や、データ領域に欠陥によりブランクがある場合などにおいても、正確にスペース領域を検出することができる。これにより、正確にBCAデータ開始位置を検出することができる。
【0096】
さらに、特許文献1では、ECCシンクを終了条件としているため、ECCシンクが検出できない場合は、インフォメーションデータ長を誤る。この点に関しても、本実施の形態においては、開始条件を終了条件とすることで、インフォメーションデータ長の誤認識を防止することができる。
実施の形態2.
【0097】
図17は、本発明の実施の形態2にかかる再生装置を示す図である。上述の実施の形態1においては、BCA信号先頭検索シーケンサ17がスペース領域最後の検出以降のT情報をチャネルデータ変換器18経由で、復調器19に転送していた。これに対し、本実施の形態においては、チャネルデータ変換でチャネルデータに変換してから直接バッファリングし、バッファリング済みのチャネルデータを改めて復調器19が取得して復調する。
【0098】
また、上述の実施の形態においては、特許文献1同様に同期パターン判定までにデータ保持の必要があり、復調器19自身にレジスタ等の記憶回路を設ける必要があるが、図19に示す本実施の形態にかかる復調器59には記憶回路が不要となる。
【0099】
また上述の実施の形態と異なり、チャネルデータ変換器18は、BCA信号先頭検索シーケンサからの出力許可信号=1のときだけ、データを、バッファ制御回路21を介して、バッファ22に転送する。マイコン等の制御回路は、バッファにある程度データが貯まる毎に復調器を起動し、貯まった分のデータを復調する。既にデータバッファ内にデータがあるため、復調器内に同期パターン検出までのデータを貯める必要がない。復調器59は、実施の形態1同様にBCA信号先頭検索シーケンサ17からデータを得ていた要領で、復調処理を行う。このとき、復調器59が行う同期パターン検出、復調処理等は実施の形態1と同様である。
【0100】
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、上述の実施の形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではなく、任意の処理を、CPU(CenTral Processing UniT)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。この場合、コンピュータプログラムは、記録媒体に記録して提供することも可能であり、また、インターネットその他の伝送媒体を介して伝送することにより提供することも可能である。
【0101】
また、上述したように、本実施の形態においては、スペース領域を3つの閾値により判定したが、1つ又は2つの閾値を使用してスペース領域を判定してもよい。図18は、Th1のみでスペース領域を判定する場合を示すフローチャート、図19は、Th1、Th2のみでスペース領域を判定する場合を示すフローチャートである。閾値Th1のみで判定する場合、図18に示すように、BCA信号の間隔をTh1により判定し、Th1より大きい信号が現れた時点でスペース領域と判定する。データ領域に小さいノイズが存在してもスペース領域を検出することができる。
【0102】
閾値2つで判定する場合は、図19に示すように、先ず、入力されるT情報がTh2と比較されTh2以下であればB1を通る。T情報がTh2より大きいとSP53に進み、BCAstateからSPACEstateに移行する。ここまでの動作は実施の形態1と同様である。SPACEstateにおいて、T情報がTh2以下であるか否かは判定され、Th2以下であればSP55に進む。一方、T情報がTh2以上のものが入力されるとSP58に進む。そして、Th1より大きければSP59に進み、スペース領域と判断され、BCAstateに戻る。Th1より小さければ、ステップS60に進み、ノイズと判断され、BCAstateに戻る。以上により、閾値Th1のみ、又は閾値Th1、Th2のみで簡単な方法によりスペース領域を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる再生装置を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1にかかるBCAデータ取得方法を示すフローチャートである。
【図3】BCA領域のデータ領域及びスペース領域を示す図であって、(a)はノイズがないとき、(b)は、スペース領域にノイズが存在するとき、(c)は、データ領域にノイズが存在する場合を示す。
【図4】本発明の実施の形態1にかかる再生装置のBCA信号先頭検索シーケンサの動作を説明するための図である。
【図5】同じく、本発明の実施の形態1にかかる再生装置のBCA信号先頭検索シーケンサの動作を説明するための図である。
【図6】同じく、本発明の実施の形態1にかかる再生装置のBCA信号先頭検索シーケンサの動作を説明するための図である。
【図7】本発明の実施の形態1にかかる再生装置のBCA信号先頭検索シーケンサの動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態1にかかる再生装置のBCA信号先頭検索シーケンサの状態遷移を示す模式図である。
【図9】Th1〜Th3と、ディスク上の傷の大きさとの関係を示す模式図である。
【図10】地点AからBCA信号を読み出し出力許可信号=1となるまでの流れを示すタイミングチャートである。
【図11】BCAデータ領域のノイズを読み出した際の流れを示すタイミングチャートである。
【図12】ディスク上のBCA領域の位置を示す。
【図13】Blu−layのBCA信号検出例を示す図である。
【図14】Blu−layのBCAデータ構造を示す図である。
【図15】1−out−of−4modulation変換テーブルを示す図である。
【図16】BCA SyncByteパターンを示す図である。
【図17】本発明の実施の形態2にかかる再生装置を示す図である。
【図18】Th1のみでスペース領域を判定する場合を示すフローチャートである。
【図19】Th1、Th2のみでスペース領域を判定する場合を示すフローチャートである。
【図20】ディスク上のBCA信号領域を示す模式図である。
【図21】BCAに記録されるデータのフォーマットを示す図である。
【図22】特許文献1に記載のDVD再生装置を示す図である。
【図23】特許文献1に記載の同期パターンの検出開始手順を示すフローチャートである。
【図24】特許文献1に記載の同期パターンの検出終了を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0104】
1 再生装置
11 ディスク
12 スピンドルモータ
13 ピックアップ制御部
14 アナログ回路
15 間隔測定器
16 T変換器
17 信号先頭検索シーケンサ
18、58 チャネルデータ変換器
19、59 復調器
20 央処理装置
20 エラー訂正回路
21 バッファ制御回路
22 バッファ
31 bcacnt
32 tmpcnt
33 tmpcnt2
34 spcnt
35 bbuf
36 badr
37 制御回路
41 出力許可信号出力部
43 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
BCA領域の信号間隔を測定し、BCA信号間隔情報を出力するBCA信号間隔測定器と、
BCA信号間隔情報からT情報を取得するT変換器と、
前記T情報に基づきBCA領域のうちデータ領域から信号が得られていることを示す出力許可信号を出力するシーケンサと、
前記シーケンサからの出力許可信号に基づき前記T情報をチャネルデータに変換するチャネルデータ変換器とを有し、
前記シーケンサは、第1の閾値によりBCA領域に存在する無信号領域であるスペース領域を検出し、当該検出結果に基づき前記出力許可信号を出力するデコード装置。
【請求項2】
前記シーケンサは、BCA信号間隔が所定の範囲内であるか否かを判定する第2の閾値を使用し、前記スペース領域である蓋然性が高い領域のT情報を累積加算し、当該累積加算結果を前記第1の閾値と比較することで前記スペース領域を検出する
ことを特徴とする請求項1記載のデコード装置。
【請求項3】
前記シーケンサは、BCA信号間隔が所定の範囲内であるか否かを判定する第2の閾値と前記T情報とを比較し、所定の範囲外の信号間隔が検出されると前記データ領域からのT情報が入力されるまで当該T情報を累積加算し、当該累積加算されたT情報を前記第1の閾値と比較することで前記スペース領域を検出するものであって、所定の範囲内のT情報が検出された場合に前記データ領域からのT情報が入力されたことを判断する
ことを特徴とする請求項1記載のデコード装置。
【請求項4】
前記シーケンサは、BCA信号間隔が所定の範囲内であるか否かを判定する第2の閾値と前記T情報とを比較し、所定の範囲外の信号間隔が検出されると前記データ領域からのT情報が入力されるまで当該T情報を累積加算し、当該累積加算されたT情報を前記第1の閾値と比較することで前記スペース領域を検出するものであって、所定の範囲外の信号間隔が検出された後、所定の範囲内のT情報が検出された場合に当該T情報を累積加算し、当該累積加算されたT情報を、データ領域からのT情報が得られていることを判断するための第3の閾値と比較することで前記データ領域からのT情報が入力されたことを判断する
ことを特徴とする請求項1記載のデコード装置。
【請求項5】
チャネルデータ変換器からのチャネルデータを復調する復調器と、
復調器にて復調されたデータを格納するバッファとを有する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のデコード装置。
【請求項6】
チャネルデータ変換器からのチャネルデータを格納するバッファと、
前記バッファに格納されたチャネルデータを読み出し復調する復調器とを有する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のデコード装置。
【請求項7】
前記復調器は、前記BCA領域のデータ領域にK個(Kは自然数)存在する固定パターンのうち、N個(K≧Nの自然数)を検出した時点で前記出力許可信号を出力する
ことを特徴とする請求項5又は6項記載のデコード装置。
【請求項8】
BCA信号間隔測定器は、有信号が1、無信号が0である場合、信号の立ち上がり間隔を測定し、有信号が0、無信号が1である場合、信号の立ち下がり間隔を測定する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載のデコード装置。
【請求項9】
データ領域及び無信号領域を有するメディアの前記データ領域に記録されたデータ信号をデコードするデコード装置であって、
前記メディアの信号間隔を測定し、信号間隔情報を出力する信号間隔測定器と、
前記信号間隔情報に基づき前記データ領域から信号が得られていることを示す出力許可信号を出力するシーケンサと、
前記シーケンサからの出力許可信号に基づき前記信号間隔情報をチャネルデータに変換するチャネルデータ変換器とを有し、
前記シーケンサは、信号間隔が所定の範囲内であるか否かを判定する第2の閾値と前記信号間隔情報とを比較し、所定の範囲外の信号間隔が検出されると前記データ領域からの信号間隔情報が入力されるまで当該信号間隔情報を累積加算し、当該累積加算された信号間隔情報を第1の閾値と比較することで前記無信号領域を検出するものであって、所定の範囲内の信号間隔情報が検出された場合に前記データ領域からの信号間隔情報が入力されたことを判断するデコード装置。
【請求項10】
前記シーケンサは、所定の範囲外の信号間隔が検出された後、所定の範囲内の信号間隔情報が検出された場合に当該信号間隔情報を累積加算し、当該累積加算された信号間隔情報を、データ領域からの信号間隔情報が得られていることを判断するための第3の閾値と比較することで前記データ領域からのT情報が入力されたことを判断する
ことを特徴とする請求項9記載のデコード装置。
【請求項11】
ディスクからデータを読み出す読み出し部と、
前記読み出し部が読みだしたデータをデコードするデコード部と、
前記デコード結果に基づきデータを再生する再生部とを有し、
前記デコード部は、
BCA領域の信号間隔を測定し、BCA信号間隔情報を出力するBCA信号間隔測定器と、
BCA信号間隔情報からT情報を取得するT変換器と、
前記T情報に基づきBCA領域のうちデータ領域から信号が得られていることを示す出力許可信号を出力するシーケンサと、
前記シーケンサからの出力許可信号に基づき前記T情報をチャネルデータに変換するチャネルデータ変換器とを有し、
前記シーケンサは、第1の閾値によりBCA領域に存在する無信号領域であるスペース領域を検出し、当該検出結果に基づき前記出力許可信号を出力する再生装置。
【請求項12】
BCA領域の信号間隔を測定し、BCA信号間隔情報を出力し、
BCA信号間隔情報からT情報を取得し、
前記T情報に基づきBCA領域のうちデータ領域から信号が得られていることを示す出力許可信号を出力し、
前記シーケンサからの出力許可信号に基づき前記T情報をチャネルデータに変換する方法であって、
出力許可信号は、第1の閾値によりBCA領域に存在する無信号領域であるスペース領域を検出し、当該検出結果に基づき出力されるデコード方法。
【請求項13】
BCA信号間隔が所定の範囲内であるか否かを判定する第2の閾値を使用し、前記スペース領域である蓋然性が高い領域のT情報を累積加算し、当該累積加算結果を前記第1の閾値と比較することで前記スペース領域を検出する
ことを特徴とする請求項12記載のデコード方法。
【請求項14】
BCA信号間隔が所定の範囲内であるか否かを判定する第2の閾値と前記T情報とを比較し、所定の範囲外の信号間隔が検出されると前記データ領域からのT情報が入力されるまで当該T情報を累積加算し、当該累積加算されたT情報を前記第1の閾値と比較することで前記スペース領域を検出するものであって、所定の範囲内のT情報が検出された場合に前記データ領域からのT情報が入力されたことを判断する
ことを特徴とする請求項12記載のデコード方法。
【請求項15】
BCA信号間隔が所定の範囲内であるか否かを判定する第2の閾値と前記T情報とを比較し、所定の範囲外の信号間隔が検出されると前記データ領域からのT情報が入力されるまで当該T情報を累積加算し、当該累積加算されたT情報を前記第1の閾値と比較することで前記スペース領域を検出するものであって、所定の範囲外の信号間隔が検出された後、所定の範囲内のT情報が検出された場合に当該T情報を累積加算し、当該累積加算されたT情報を、データ領域からのT情報が得られていることを判断するための第3の閾値と比較することで前記データ領域からのT情報が入力されたことを判断する
ことを特徴とする請求項12記載のデコード方法。
【請求項16】
チャネルデータ変換器からのチャネルデータを復調し、
復調されたデータをバッファに格納する
ことを特徴とする請求項12至15のいずれか1項記載のデコード方法。
【請求項17】
チャネルデータ変換器からのチャネルデータをバッファに格納し、
前記バッファに格納されたチャネルデータを読み出し復調する
ことを特徴とする請求項12乃至15のいずれか1項記載のデコード方法。
【請求項18】
復調の際、前記BCA領域のデータ領域にK個(Kは自然数)存在する固定パターンのうち、N個(K≧Nの自然数)を検出した時点でデコードの開始を指示する
ことを特徴とする請求項16又は17記載のデコード方法。
【請求項19】
BCA信号間隔を測定する際は、有信号が1、無信号が0である場合、信号の立ち上がり間隔を測定し、有信号が0、無信号が1である場合、信号の立ち下がり間隔を測定する
ことを特徴とする請求項11乃至18のいずれか1項記載のデコード方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2009−99217(P2009−99217A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−270626(P2007−270626)
【出願日】平成19年10月17日(2007.10.17)
【出願人】(302062931)NECエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】