説明

データを中央でストリングする方法

【課題】
データをリモートサーバ(4)内で中央的にストリングする方法を開示する。
【解決手段】
ユーザ(1)によって記録され、音声認識システム(13,43)によってテキストに変換された音声メモが、テキストとして記憶される。メモリ領域(42)が、ユーザに固有であり、ユーザ(1)が、リモートサーバ(4)内で事前に身元確認される。同時に、メモリ領域(42)の内容が、情報の固有の項目に関してそのユーザ(1)によって検索され得る。本発明は、追加のデータが近い範囲で動作するインターフェース(14,24)を通じてそのユーザ(1)の電気通信装置(11)に送信され、そして電気通信装置(11)を通じてリモートサーバ(4)に送信され、そのユーザ(1)に割り当てられたメモリ領域(42)内にさらに記憶される。本発明は、同じ特徴を有するリモートサーバ(4)にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項中に記載の中央で、リモートサーバ内のテキストに基づく方法で、リモートサーバに及び電気通信装置にデータをストリングする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第199 53 813号明細書は、公共の通信ネットワーク,音声認識用のアルゴリズム,データプロセッシングユニット,データを記録するデータベース,システムクロック及び端末から構成される装置を開示する。会話プロトコルに接続されている人及びパフォーマンスが確立されて記憶されるように、この装置は、音声認識アルゴリズムを通じて電話呼び出しを処理する。リモートディクテーションを記録する可能性もある。同時に、会話内容にしたがってテーマ検索をユーザに許可するため、ノーマルテキスト処理システムのキーワード検索機能が言及されている。
【0003】
米国特許出願公開第2005-0159959号明細書は、音声認識機能を有する中央ネットワークに基づく音声メモレコーダを開示する。この音声メモレコーダは、会話を記録し、音声メッセージを変換してテキストメッセージにする。ユーザは、このテキストメッセージを入手可能である。その結果ユーザは、会話のプロトコルを受け取る。アクティベーションが、特別なキー,メニュー又は音声コマンドを通じて発生する。
【0004】
ヨーロッパ特許出願公開第1 225 754号明細書は、音声メッセージ用の中央サーバを開示する。この場合、会話中のGSM又はインターネット端末からのストリングが開示されている。この中央サーバは、自動音声認識並びに時間及びエモーションを含む追加のメタデータを有する。しかしながら、これらのメッセージがオーディオファイルとして記憶されテキストとして記憶されない点が欠点である。
【0005】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第103 30 799号明細書は、ストリングメモ用の装置を開示する。この装置は、例えば台所の壁に掛けられている箱として又は移動電話として実現できる。この実施の形態の例は、離された内容をテキストに変換するための音声認識プログラムを含む。変換されたテキストは、表示されるか又は印刷されるか又はSMS又はEメールとして転送される。しかしながら、データが中央で記憶されず、検索不可能である欠点がある。
【0006】
米国特許出願公開第6,029,063号明細書は、通話中又は移動電話が待機モードにある場合の特にストリングボイスコンテンツ用のネットに基づく「音声スクラッチパッド」を開示する。米国特許出願公開第6,038,441号明細書は、車内で使用するローカル記憶による音声メモの記録を開示する。外部からの伝言を記憶することも可能である。
【0007】
国際特許出願公表第01/84815号明細書は、メモサーバに対する切り離し接続を有するネットに基づくメモディクテーション装置を開示する。米国特許第6,671,353号明細書は、接続中に音声を記録するための特別なキーを有する移動電話内のローカルディクテーション装置を開示する。
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許出願公開第199 53 813号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2005/0159959号明細書
【特許文献3】ヨーロッパ特許出願公開第1 225 754号明細書
【特許文献4】ドイツ連邦共和国特許出願公開第103 30 799号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第6,029,063号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第6,038,441号明細書
【特許文献7】国際特許出願公開第01/848815号明細書
【特許文献8】米国特許第6,671,353号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、サーバ及び電気通信装置が従来の技術で公知の実施の形態から有利に異なりかつユーザに関連した追加のデータをリモートサーバ内に記憶できる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、本発明により、電気通信装置によって集められたデータがリモートサーバに送信され、これに対してさらに、ユーザに割り当てられたメモリ領域内に記憶される請求項1の上位概念に記載の方法によって解決される。
【0010】
この課題は、本発明により、独立請求項の装置の請求項に記載の特徴を有するシステムによっても解決される。
【0011】
特に本発明の課題は、音声認識システムによって生成されなかったユーザに固有の受信データがそのユーザに割り当てられたメモリ領域内にさらに記憶される請求項16の上位概念に記載のリモートサーバによって解決される。
【0012】
この課題は、以下の特徴を有する電気通信装置によっても解決される:
・音声メモを記録する手段;
・リモートサーバに関するユーザを身元確認する手段,この場合、そのユーザに割り当てられたメモリ領域がある;
・音声メモをリモートサーバに転送する手段;
・データを電気通信装置に転送するために近い範囲で動作するインターフェース;
・この近い範囲で動作するインターフェースを通じたデータの受信,リモートサーバに関するそのユーザの身元確認及びそのユーザに割り当てられたリモートサーバのメモリ領域内へのデータの転送を実行するプログラム。
【0013】
ユーザは、有利には本発明によってそのユーザの電気通信装置を通じて音声メモに加えてそのユーザが受信するデータもそのユーザのメモリ領域内に格納できる。例えば特別注文のような毎日の生活の事柄に適し得るデータを検索しサーチするためにアクセスすることが可能である。ストリングが、電気通信装置内に転送されたプログラム又はアプレットを通じて自動的に又は半自動的に発生すると有益である。このジャヴァアプレット又はプログラムは、電気通信装置内でのデータの受信,リモートサーバに関するユーザの身元確認及びリモートサーバへのデータの転送を実行する。この場合、ユーザは、例えばキーを押すことによって又は音声コマンドによって全てのトランザクションに対して<ok>を入力するだけで済む。
【0014】
その他の有利な実施の形態は、従属請求項中に記載されている。
【0015】
本発明を添付された図面に基づいてより詳しく説明する。この場合、図1は、本発明のシステムを示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
テキストに変換された音声メモ及びその他のデータを中央にストリングする方法を本発明にしたがって説明する。図1中に示されている実施の形態では、ユーザ1が、通信ネットワーク3に接続されている移動電話,PDA,プレイステーション,ラップトップ又はその他の電気通信装置11を装備する。IDモジュール12が、通信ネットワーク3内で電気通信装置11を身元確認するために設けられている。この示された例では、IDモジュール12は、移動無線ネットワーク内のモバイル装置のSIMカードである。IDモジュール12は、(移動電話内のSIMカードとして)取り外され得るか又は永久的に内蔵され得る。いろいろな通信ネットワーク3が、従来の技術、例えばGSM,GPRS,HSCSD,EDGE,UMTS,CDMAのネットワーク又はケーブルTV又はIPネットワークから公知である。データが、これらを通じても転送され得る。しかしながら等価な通信ネットワーク3も、本発明の範囲内で使用され得る。
【0017】
リモートサーバ4は、例えば通信ネットワーク3のオペレータ又は別のサービスプロバイダによって操作される。リモートサーバ4は、異なるユーザ1に割り当てられてそれらのユーザ1によって使用されるメモリ領域42を有する。各ユーザは、成功した身元確認後にメモリ領域42,そこに記憶されたテキスト及びデータのそのユーザ自身の部分にアクセスできるか又はそのユーザ1のテキスト及びデータをそこから取り出せる。リモートサーバ4は、通信ネットワーク3又はインターネット5を通じて通信ネットワーク3にも接続される。
【0018】
ユーザ1のメモリ領域42にアクセスするため並びにデータ若しくはテキストを記憶できるため又は記憶されたデータ及びテキストを検索できるため、しかしながら各ユーザ1は、第1ステップでリモートサーバ4に関して身元確認される必要がある。身元確認は、電気通信装置11のIDモジュール12,セルラーID(発信番号識別 CLI),バイオメトリックパラメータ(指紋,虹彩又は網膜のスキャン等)及び/又はリモートサーバ4に関するパスワードを通じて実行できる。ユーザが、音声メモを記録するか又は音声操作されるメニューを通じてシステムに通信する場合、ユーザ1の音声が、バイオメトリックパラメータとして使用され得ることも公知である。この方法では、1つの装置つまり1つのIDモジュールの多数のユーザ間で、例えば家族内で又は多数の人が会話中に話している時に識別することが可能である。リモートサーバ4及びユーザ1の個人メモリ領域42にさらにアクセスすることをユーザに提供することが考えられるので、ユーザ1の身元確認は、使用される装置に依存され得る。図1では、リモートサーバ4は、さらにインターネット5及びインターネット端末6に接続される。リモートサーバ4に関するユーザの身元確認は、装置11,6にも依存され得、一例では個人の設定でユーザ1によって選択されてセットされる。インターネット端末6が、IDモジュール12を装備してもよい。
【0019】
第1ステップでは、説明したシステムが、ユーザ1の音声メモを記録する機能を識別する。ユーザ1は、リモートサーバ4に接続され、このリモートサーバ4に関して身元確認されて記録機能を確認することによってこの機能に対してそのユーザ1の電気通信装置11を容易に使用できる。ユーザは、システムに接続し、そのユーザが記録することを望む事項を記録し、これらの事項をそのユーザの個人のメモリ領域42内に記憶する。電話の付近の会話,電気通信装置でなされるテレフォンコール,会話又はその他の音声メッセージを記録することも可能である。次いでこれらは、ユーザ1によってリモートサーバ4内に記憶される。電話の会話が規則的に記録されるか、又は、単に対応する命令が、例えばDTMFを通じて若しくは音声命令として通話者のうちの一人によって入力される。一定の条件が満たされる時に、例えば一定の単語が話された時に又は一定の数が呼び出された時に、記録が自動的に開始することも可能である。リモートサーバ内のIVR(音声応答システム)による対話が、両通話者に対して又はリモートサーバに接続した通話者だけに対して聞かれ得る。この決定は、通話者からの命令によってなされる。電気通信装置の所有者によって何が話されただけか又は会話中の全ての通話者によって何が話されたかを記録することが可能である。多数の通話者が、同じリモートサーバ内で対話を同時にかつ別々に記録することも可能である。
【0020】
記憶されたデータを検索可能にするため、記録された音声メモを分析し、この記録された音声メモをテキストに変換する音声認識システム13,41が、電気通信装置11,リモートサーバ又は通信ネットワーク3の別の部分内にある。この方法で生成されたテキストが、ユーザ1に割り当てられたリモートサーバ4のメモリ領域42内に記憶される。ユーザは、音声メモ及び/又は会話を記録するインターネット端末6も使用できる。
【0021】
使用される音声認識システム13,41は、先に生成されて中央に記憶されたユーザに依存する言語モデルを使用できる。ユーザ1は、あらゆる場合で身元確認されるので、記憶されたユーザに依存する言語モデルにアクセスすることが可能である。新たに記録されたユーザ1の音声メモに起因して、そのユーザに対して新しい言語モデルを同時に発展させることが可能である。ユーザを身元確認し、ユーザに依存する言語モデルを使用することによって、音声認識の信頼性が有利に向上され得る。言語の自動認識は、使用される言語に関係なく使用される言語認識システム13,41を同時に可能にする。
【0022】
メモリ領域42内の記録処理が、いろいろな方法で起動され得る。簡単な実施の形態では、ユーザが、そのユーザをリモートサーバ4に接続する番号を選択する。電気通信装置11の予めプログラミングされたキーが、リモートサーバ4内の記録機能又はその他の機能を起動し停止するために提供されることも考えられる。別の実施の形態では、ユーザ1が、ジャヴァアプレット又は小さいプログラムを使用できる前に、そのユーザ1は、このサービスをそのユーザ1の電気通信装置11にインストールする必要がある。このサービスの異なる機能に到達するため、このプログラムは、メニュー又は音声メニューをユーザ1に提供する。異なる装置からリモートサーバ4に記憶されたユーザ自身の銀行預金口座にアクセスすることが可能である。インターネット5及びコンピュータ6を通じたアクセスも考えられる。
【0023】
本発明によれば、テキストに変換される音声メモに加えて、データが、ユーザ1の電気通信装置11に対して近くの範囲で動作するインターフェース14,24を通じて送信され、そして電気通信装置11を通じてリモートサーバ4に送信される。これらのデータは、ユーザ1に割り当てられたメモリ領域42内にも記憶される。自動的に又は半自動的に実施することが、この記憶に対して有利である。上述したジャヴァアプレット又はプログラムが、データを電気通信装置内で受信してこれらのデータをリモートサーバ4に転送する。このプログラムが、IDモジュール12内のデータ又はユーザ1のその他のIDデータにアクセスできる場合、このプログラムは、リモートサーバ4に関するユーザ1の身元確認を同時に実行できる。この場合、ユーザは、関連するデータを受信し転送するためのそのユーザの電気通信装置に<ok>を簡単に入力する。別の実施の形態では、ユーザは、身元確認用のそのユーザのパスワードを入力し、次いでそのユーザの<ok>を入力する。プログラムは、電気通信装置11内の記録メタデータでもよく、ユーザ1に割り当てられたリモートサーバ4のメモリ領域42にデータと一緒に転送されるメタデータを生成する。この記録メタデータは、以下でさらに詳しく説明する。
【0024】
近くの範囲で動作するインターフェースとして、ブルートゥース,赤外線,HomeRF,NFC(近距離無線通信),W−LAN等のような多くのインターフェースが、当業者に公知である。従来の技術で公知なその他の等価なインターフェースも、本発明に対して使用され得る。無線又は(USBのような)有線のインターフェースが、本発明の範囲内で考えられる。サーバに対する接続の開始及び送信の始動が、原則として無線又は有線のインターフェースである電気通信装置11又は加入している第三者の外部装置2によって実行され、キーを押すことによる、メニューを選択することによる又は音声命令によるユーザ1のアクティブ認証も含む。電気通信装置が連続して外部装置をスキャンし、リモートサーバに送信するための予め決定された基準を満たす情報を検索するモードも考えられる。
【0025】
一実施の形態では、追加のデータのための実施された商取引又は購入された商品に対するレシート又は現金受領証が、販売店から電気通信装置11に送信される。これらの現金受領証は、購入した商品の詳細な目録を示す。これらのレシートが記憶されている場合、ユーザが、後の適切な時点にデータに有利にアクセスでき、音声メモ用のメモリ領域内のこれらのデータを検索できる。ユーザがどんな商品を最後に購入したかをそのユーザがもはや確信できない場合、そのユーザは、そのユーザが電気通信装置11を通じてそのユーザのメモリ領域42に接続する店内を簡単に検索できる。この場合の外部装置2は、データを電気通信装置11に送信するショップレジである。勤務時間を外部装置2からインターフェース14,24を通じて電気通信装置11に送信するような別の例が考えられる。その結果、さらなる時間の記録が不要である。別の例は、近い範囲でインターフェース14,24を通じて電気通信装置11に送信されるリングトーン,放送SMSのロゴ又はその他のデータのストリングである。ユーザが、広告掲示板の前でそのユーザ自身を発見し、ブルートゥース等を通じてこの広告掲示板に接続される時に、そのユーザは、そのユーザの移動電話内のこの広告掲示板を通じてこの広告を受信でき、この広告をリモートサーバ4内に記憶もできる。
【0026】
非接触インターフェース14,24及びユーザ装置11を通じてサーバ4内に着信するドキュメントが、好ましくはテキストフォーマット若しくは別の検索可能なフォーマットの状態にあるか又はこのようなフォーマットに変換される。インターフェース14,24を通じて受信されるデータが、リモートサーバ4内で既に入手可能である音声メモ又は新たに生成された音声メモにもリンクされて一種のアタッチメントとして記憶され得る。
【0027】
さらに、ユーザつまりリモートサーバに対する電気通信装置に対して入手可能である別のデータを送信すること及びこれらのデータをリモートサーバ4のメモリ領域42内に記憶することが、さらなる実施の形態で考えられる。これらのデータは、例えば送信若しくは受信される全てのSMS,MMS,eメール,電気通信装置11のカメラによって撮影された写真のコピー又は電気通信装置11内のユーザ1の電話番号を含み又は電気通信装置11内のカレンダーへの記入又は電気通信装置11内のセンサからの測定値も含む。ネットワーク内で決定された情報も、リモートサーバ4内に容易に記憶され得る。これらの情報は、特に入って来る又は出て行く呼び出しについてのインディケーション,これらの接続コスト,開始と終了の時間,期間,ユーザの状態(話中/使用不可/ローミング等),CDR(通話明細)からのその他の情報,訪問したウェブサイト,ブルートゥース又はVoIPを通じて確立された接続についてのインディケーション等を含む。個人のネットワークに基づく音声メッセージボックス(ボイスメール)43内のユーザ1に対して記憶されるメッセージも、リモートサーバ4内に記憶され得るか又はそこにコピーされ得る。図1中には、ネットワークに基づく音声メッセージボックス43は、リモートサーバ4内にも配置されている。しかしながらこの音声メッセージボックス43は、絶対に必要ではなく、この音声メッセージボックス43は、電気通信装置3のその他の任意の部分又はユーザ装置内にあってもよい。
【0028】
ユーザ1が、コンピュータ6及びインターネット5を通じてリモートサーバ4にも接続され得るので、コンピュータ6内で生成又は記憶されたデータが、原則として自動的に又はユーザの確認の上でメモリ領域42内にコピーされ得る。したがってこれらのデータは、eメールプログラムのデータ(eメール,アドレス帳,カレンダー機能等),通常のテキストドキュメント,ユーザ1のVoIPサービスからのデータ,及び/又はインターネットチャットから発生したデータでありうる。
【0029】
全てのテキスト及びデータを記憶するため、いろいろな可能性が、本発明の範囲内で入手可能である。第1の実施の形態では、全てのドキュメントが、検索可能なフォーマット、例えばXMLを含むテキストに変換されて記憶される。その結果、情報が簡単に検索され得る。同時に、テキストに属する結合されたオーディオファイル*.wav, *.mp3等が、メモリ領域42内に記憶される。したがってユーザ1は、必要ならば適切な後の時点でドキュメントをもう一度聞く可能性を有する。別の実施の形態では、記録されたテキストの正確さに関して音声認識中に疑いがある時に、結合されたオーディオファイルが、メモリ領域内だけに記憶される。同時に、異なるメタデータを記憶されたドキュメントに帰属させること及びこれらのドキュメントを一緒に記憶することが可能である。メタデータとしては、例えば記録の日付,開始時間,期間及び位置,その日の外部の温度又は使用される記録装置が適している。位置自体が、端末内で例えばGPS受信機によって又は通信ネットワーク内で確定され得る。ユーザ1の気分又は心のフレームが、テキストに追加して結合され得る。多数の人の音声が、メモリ領域内に記憶されている場合(例えば、通話に対する参加者)、システムが、これらの人を互いに識別して対応するインディケーション(「参加者1が話す」)を記憶することもできる。ユーザは、これらの人に名指して呼ぶこともでき、システムは、対応する参加者1がどのように呼ばれるかを学習できる。
【0030】
個々のファイルが、ウォーターマークでマークされ得る。このウォーターマークは、ドキュメントの検索をより簡単にするか又はドキュメントの出所又は真正性を証明できる。インターフェース14,24を通じて受信されるデータが、(メタデータとしての)タイムスタンプ又は電子署名と共に提供されてもよい。
【0031】
全てのドキュメントは、原則として未編成に、例えばこれらのドキュメントが記録された正しい順番で年代順に又は異なる基準(ドキュメントの大きさ,送信コスト,取得可能なメモリ空間等)に応じて記憶され得る。したがって、リレーショナル・データベースシステム又はコンプレックス・データベースシステムがもはや必要でない。さらに、ユーザのモバイル装置11又はPC6からの記憶されたテキスト及びデータを編集すること及びそのユーザが希望するようにこれらのテキスト及びデータを分類することの可能性が、そのユーザに与えられている。これらのドキュメントは、インデックス付け又は署名されてもよい。
【0032】
説明した全ての実施の形態では、ユーザ1は、データの記憶に関連してそのユーザ1が希望する設定をユーザのプロフィール中に表示する可能性を有する。ユーザは、異なるテキスト及びデータに異なる人又はグループに対する異なるアクセス権を提供してもよい。この方法では、ユーザが、そのユーザの家族,そのユーザの友達又はそのユーザの仕事仲間に記憶されたデータに対するアクセス権を選択的に与えることができる。これらの人は、通信ネットワーク3上の電気通信装置11を通じて又はコンピュータ6及びインターネット5を通じてユーザ1と同じ方法でリモートサーバにログインできる。したがって、ユーザがそのユーザの電気通信装置11を紛失した時でも又は電気通信装置11が損傷された時でも、リモートサーバ4内のドキュメントに対するアクセスも常に可能である。幾つかのドキュメントが、機密としてマークされてもよいし又はユーザに対してだけアクセスできるようにしてもよい。その結果、ユーザ1自身以外のその他の人は、これらのドキュメントにアクセスできない。
【0033】
検索に対しては、いろいろな可能性が本発明にしたがって入手可能である。ユーザは、電気通信装置11又はコンピュータ6によって検索エンジンを起動でき、そのユーザの記憶領域内のドキュメントをキーワードに基づいて検索できる。キーワードは、検索されるべき記憶されたドキュメントの内容だけを許容するのではなくて、これらのデータを特徴付けるメタデータ(例えば、時間又は位置)も許容する。検索エンジンは、好ましくはサーバのオペレータによって操作され、このサーバ内のドキュメントだけにインデックスを付ける。ユーザは、そのユーザの個人メモリ領域内に含まれているドキュメントだけ又は少なくともそのユーザが読み取りアクセス権を有するドキュメントを検索できる。
【0034】
検索エンジンは、音声制御メニューを有してもよい。特にユーザ1によって使用され得る音声チャネルが入手可能である場合、この可能性は提供される。ユーザが、情報の特定の項目を検索する時に、データが、そのユーザによって選択された時点に手動でアクセスされる。アクセスは、自動的に又は半自動的に提供されてもよい。この場合、警報機能が、ユーザに締め切りについて気づかせてもよいし又はこの警報機能は、そのユーザによって予め設定された基準(例えば、位置又はイベント)でもよい。このアクセスは、例えばユーザのオプションでそのユーザによって表示され得る。別の実施の形態では、データが、ネットワークに基づく音声メッセージボックス43でもアクセスされ得る。
【0035】
アウトルックのようなカレンダープログラムのデータが、リモートサーバ4内に記憶され得る。このリモートサーバ4は、アウトルックのようなカレンダープログラムに同期され得る。記録されたドキュメントの位置が既知である場合、これらのドキュメントが、地理的に処理されて地図上に表示され得る。そして「私はクロイツベルクで何のメモを記録したか。私のカーデーベーのレシートはどこにありますか。ヴェニスでのコーヒーの値段はいくらでしたか。」のような質問が、地図の助けによってより容易に解答され得る。
【0036】
ユーザ1は、SMS等を送信することによってWPA機能の音声制御メニュー上のそのユーザ1のデータ及びブラウザを通じてそのユーザ1のデータ及びブラウザにモバイル装置11からアクセスできる。それらの結果が、テキストとして受信され(WAP,SMS,USSD等)、ユーザに対して表示され得る。オーディオファイルが入手可能である場合、ユーザ1は、最初に記録された情報を有するこのオリジナルファイルを再生できる。テキストが、ユーザの声又は別の場合によっては既知の声若しくは有名な声に同期され得る。コンピュータ6の使用は、追加の可能性を与える。ユーザが、インターネットのサイト上で検索結果にアクセスできるか、又は、検索結果が、eメールとしてそのユーザに送信され得る。原則として、データは、ここでもテキストとして又は(入手可能であれば)オーディオファイルとして表示され得る。
【0037】
テキスト及びデータを記憶する個人メモリ領域42を使用すると、料金が、サービスプロバイダによってユーザに請求され得る。コストの請求書が送られる方法は異なる。1つの可能性は、電気通信装置11に対するユーザの月ぎめの契約の一部としてサービスを使用する包括的な料金から成る。データをストリング又は検査して再生する時に、使用されたメモリ空間にしたがって又は送信されたデータ量に対して料金を請求することが考えられる。別の実施の形態では、各々の送信又は再生されたメッセージに対する固定料金がある。ユーザのプロフィールに応じて、実行された1つ又は多数の検索にしたがって又は記憶されたテキストの内容若しくは記憶されたデータに応じて、別の実施の形態ではそのユーザに何かの広告を送信することが可能である。
【0038】
追加の場合によってはユーザに固有のサービス及びアプリケーションにアクセスするため、IVRシステムを有するリモートサーバ4が、ユーザによって呼び出されてもよい。中央のカレンダープログラムも可能である。約束が、音声命令を通じてこのカレンダープログラムに入力されるか、又は、約束が、音声メモの内容に基づいて自動的に入力される。別の興味深いアプリケーションとしては、中央のネットワークに基づくコール・アシスタントが考えられる。このコール・アシスタントでは、呼び出しが確立され、電話番号が管理され、音声メッセージが聞かれる。これらの追加の機能が、例えば特別な音声命令を通じてアクセスされ得る。これらの追加のアプリケーションが、音声メモの内容及びリモートサーバの拡張された検索可能性にもアクセスできるならば、このアクセスは特に有利である;「昨日の午後の音声メモの番号を呼び出して下さい」又は「私は先週ベルンで会議に参加した;あなたは対応する音声メモを読むことができますか」のような命令が、入力されてリモートサーバによって正しく解釈され得る。
【0039】
この方法に加えて、本発明は、独立した装置の請求項に記載の特徴を有するリモートサーバ及び電気通信装置にも関する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明のシステムを示す。
【符号の説明】
【0041】
1 ユーザ
11 電気通信装置
12 IDモジュール
13 音声認識システム
14 近い範囲でのインターフェース動作
2 外部装置
24 近い範囲でのインターフェース動作
3 通信ネットワーク
4 リモートサーバ
41 音声認識システム
42 メモリ領域
43 ユーザ1の音声メッセージボックス
5 インターネット
6 コンピュータ,インターネット端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の方法ステップを有するデータをリモートサーバ(4)内で中央的にストリングする方法:
(a)音声メモが、ユーザ(1)によってそのユーザ(1)の電気通信装置(11)で記録され、
(b)この音声メモが、音声認識システム(13,41)によってテキストに変換され;
(c)そのユーザ(1)が、リモートサーバ(4)内で身元確認され、このリモートサーバ(4)の異なるメモリ領域(42)が、異なるユーザ(1)に割り当てられ、
(d)生成されたテキストが、そのユーザ(1)に割り当てられたリモートサーバ(4)のメモリ領域(42)内に記憶され、メモリ領域(42)の内容が、情報の固有の項目に関してユーザ(1)によって検索可能である方法において、
(e)電気通信装置によって収集されたデータが、リモートサーバ(4)に送信され、このリモートサーバ(4)のユーザ(1)に割り当てられたメモリ領域(42)内に記憶されることを特徴とする方法。
【請求項2】
収集されたデータは、近い範囲で動作するインターフェース(14,24)を通じてユーザ(1)の電気通信装置(11)に最初に送信される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
電気通信装置内にロードされたプログラムが、データを受信し、ユーザ(1)が、リモートサーバ(4)に関して身元確認され、このデータが、そのユーザ(1)に割り当てられたリモートサーバ(4)のメモリ領域(42)に転送される請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
ユーザ(1)又はそのユーザ(1)の電気通信装置(11)に対して入手可能である別のデータが、リモートサーバに送信され、そのユーザ(1)に割り当てられたリモートサーバ(4)のメモリ領域(42)内に記憶されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
これらのデータは、SMS,MMS,eメール,写真,電気通信装置(11)の活動についてのリポート,ユーザ(1)のネットワークに基づく音声メッセージボックス内のメッセージ,電気通信装置(11)のセンサからの測定データ及び/又はユーザ(1)のVoIPサービスからのデータを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
テキスト及び追加のデータは、メタデータと共に記憶されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
異なるテキスト及びデータが、異なる人又はグループに対して異なるアクセス権を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
ユーザ(1)は、電気通信装置(11)のIDモジュール(12),コーラーID及び/又はパスワードを通じてリモートサーバ(4)に関して身元確認されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
ユーザ(1)は、音声メモを検索及び/又は記録するためのそのユーザ(1)の電気通信装置(11)又はインターネット端末(6)を使用することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
音声が、ユーザ(1)の電気通信装置(11)又はリモートサーバ(4)内で認識されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
変換されたテキストが、結合されたオーディオファイルと共にメモリ領域(42)内に記憶されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
認識されたテキストの正確さに関して音声認識が疑いを持つ時に、変換されたテキストが、結合されたオーディオファイルだけと共にメモリ領域(42)内に記憶されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
テキスト及びデータのストリングの料金が、サービスプロバイダーによってユーザ(1)に請求されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
ユーザ(1)は、1つ若しくは多数の実行された検索に合わせて又は記憶されたテキスト若しくは記憶されたデータの内容に依存して広告を受信することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
ブルートゥース,赤外線,HomeRF,NFC,WLANが、近い範囲で動作するインターフェースとして使用されることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
以下の特徴を有するリモートサーバ(4):
(a)通信ネットワーク(3)に対する接続;
(b)異なるユーザ(1)を身元確認する手段;
(c)異なるユーザ(1)に割り当てられているリモートサーバ(4)の異なるメモリ領域(42),メモリ領域(42)の内容が、情報の固有の項目に関してユーザ(1)によって検索可能であり;
(d)音声認識中に生成されてメモリ領域(42)内に記憶されるテキストにおいて、
(e)音声認識システム(13,43)によって生成されない受信されたユーザに固有のデータが、ユーザ(1)に割り当てられたメモリ領域(42)内にさらに記憶されることを特徴とするリモートサーバ(4)。
【請求項17】
音声認識システム(43)は、リモートサーバ(4)内に配置されていることを特徴とする請求項16に記載のリモートサーバ(4)
【請求項18】
以下を特徴とする電気通信装置(11):
・音声メモを記録する手段;
・リモートサーバに関するユーザを身元確認する手段,この場合、そのユーザに割り当てられたメモリ領域がある;
・音声メモをリモートサーバ(4)に転送する手段;
・データを電気通信装置(11)に転送するために近い範囲で動作するインターフェース(14,24);
・この近い範囲で動作するインターフェース(14,24)を通じたデータの受信,リモートサーバ(4)に関するそのユーザの身元確認及びそのユーザ(1)に割り当てられたリモートサーバ(4)のメモリ領域(42)内へのデータの転送を実行するプログラム。
【請求項19】
プログラムは、リモートサーバ(4)内の異なる機能に到達することができるためのメニュー又は音声メニューをユーザ(1)に提供することを特徴とする請求項18に記載の電気通信装置(11)。
【請求項20】
プログラムは、メタデータを装置(11)内に記録し、このメタデータをデータと共にユーザ(1)に割り当てられたリモートサーバ(4)のメモリ領域(42)内に転送することを特徴とする請求項18又は19に記載の電気通信装置(11)。
【請求項21】
電気通信装置(11)は、音声認識システムを有することを特徴とする請求項18〜20のいずれか1項に記載の電気通信装置(11)。

【図1】
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【公開番号】特開2008−113418(P2008−113418A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−227245(P2007−227245)
【出願日】平成19年9月3日(2007.9.3)
【出願人】(301067357)スイスコム・モバイル・アクチエンゲゼルシヤフト (11)
【Fターム(参考)】