説明

トラック/ダンプのプラスチックモデル用サスペンション

【課題】
本発明は、後輪が2軸を有するトラック/ダンプのプラスチックモデルにおいて、プラスチックモデル本来の見栄えを損なうことなく、片方の後輪が障害物を踏んだ場合でも、もう一方の後輪が浮き上がらないようにすることを目的とする。
【解決手段】 支持部(3)またはサスペンション(4)、或いはこの両方に車軸(7)と平行な凹部(8)を設けるとともに、回転子(5)を該凹部へ回動可能に取り付け、回転子(5)を中心にサスペンション(4)を回動させて、後輪(1)を上下方向へ可動可能にするものである。さらには、ドライブシャフト(10)が落下することなく、スムースに後輪(1)が上下に動くように、ゴムチューブやスプリング等のフレキシブル部材(11)を介してドライブシャフト(10)をドライブケース(9)に取り付けるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、後輪の車軸が2軸を有するトラック/ダンプのプラスチックモデルにおいて、片方の後輪が障害物を踏んだ場合でも、もう一方の後輪が宙に浮かないようにした後輪のサスペンションに関するものである。
【背景技術】
【0002】
後輪の車軸が2軸を有するトラック/ダンプのプラスチックモデルは、多くの種類が商品化され広く市場に出回っている。また、金型技術や成型技術の発達とともにプラスチックモデルの精巧さは日々向上していることも周知のとおりである。しかしながら後輪の車軸が2軸を有するトラック/ダンプのプラスチックモデルにおいて、後輪のサスペンションが自由に動作して後輪が上下に動くものはなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
プラスチックモデルをディスプレィケース等に飾る際、ジオラマなどによる情景を施す場合には、地面に起伏を付けることがある。しかしながら後輪の車軸が2軸を有するトラック/ダンプの従来のプラスチックモデルでは、後輪のサスペンションが動かないため、片方の後輪が障害物を踏んだ場合には、もう一方の後輪も同じような高さで浮き上がってしまい、模型の情景を損なう問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、プラスチックモデル本来の見栄えを損なうことなく上記課題を安価に解消するためのものであり、支持部またはサスペンション、或いはこの両方に車軸と平行な凹部を設けるとともに、回転子を該凹部へ回動可能に取り付けて、さらにこの回転子が見えないようにサスペンションを取り付けることで、プラスチックモデル本来の見栄えを損なうことなく、回転子を中心としてサスペンションを自由に回動させて、後輪が上下に動くようにした。
また、後輪の上下の動きが損なわれないように、ゴムチューブやスプリング等のフレキシブル部材を介してドライブシャフトとドライブケースを連結するようにした。
【発明の効果】
【0005】
サスペンションが自由に回動して後輪が上下に動くので、地面に起伏がある場合でも後輪が宙に浮くことなく地面に接地し、模型の情景が損なわれるような問題はなくなった。しかも、サスペンションを回動させるための機構が外側からは見えないため、プラスチックモデル自体の見栄えを損なうこともない。さらには、部品点数の追加が少ないため、プラスチックモデルの生産コストに与える影響も少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】 後輪部分の分解図である
【図2】 トラック/ダンプのプラスチックモデルの側面図である
【図3】 図2の下面図(A矢視図)である
【図4】 図3のB−B断面図である
【図5】 図4のC−C断面図である
【図6】 図3のD−D断面図である
【図7】 本発明による実施例であり、障害物を踏んだ場合の側面図である
【図8】 従来例であり、障害物を踏んだ場合の側面図である
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明すれば、
図1は、本発明の実施例による後輪部分の分解図であるが、フレーム(2)には、支持部(3)が強固に固着されている。そして、支持部(3)と各サスペンション(4)には、車軸(7)と平行な凹部(8)が設けられている。
回転子(5)は、回動可能なように固定子(6)を介して支持部(3)に取り付けられ、回転子(5)にサスペンション(4)が固着される。そして、このサスペンション(4)に、後輪(1)を取り付けたドライブケース(9)を取り付けるものである。尚、他の実施例として、回転子(5)を回動可能なように固定子(6)を介してサスペンション(4)側に取り付け、回転子(5)を支持部(3)に固着してもよいし、または回転子(5)の材質をすべりのよいナイロン樹脂やポリアセタール樹脂等にし、支持部(3)とサスペンション(4)の凹部(8)に回転子(5)を少しきつ目に嵌合させて、固定子(6)を使用しないで支持部(3)とサスペンション(4)を連結してもよい。
また、ドライブシャフト(10)が落下することなく、スムースに後輪(1)が上下に動くように、ドライブシャフト(10)の両端には突部(12)を設け、この突部(12)の片側には、突部(12)と嵌合するゴムチューブやスプリング等のフレキシブル部材(11)を取り付け、フレキシブル部材(11)をドライブケースの穴(13)に差し込む。そして、ドライブシャフト(10)の反対側の突部(12)は、図6に示すように、フレーム(2)に取り付けられたエンジン(14)のエンジン穴(15)に差し込むものである。尚、図1や図6に示す実施例では、フレキシブル部材(11)をドライブケース(9)側に差し込んでいるが、フレキシブル部材(11)はエンジン(14)側に差し込んでもよいし、またはドライブシャフト(10)の両端をフレキシブル部材(11)で連結してもよい。
【符号の説明】
【0008】
1 後輪
2 フレーム
3 支持部
4 サスペンション
5 回転子
6 固定子
7 車軸
8 凹部
9 ドライブケース
10 ドライブシャフト
11 フレキシブル部材
12 突部
13 ドライブケースの穴
14 エンジン
15 エンジン穴
16 障害物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
後輪が2軸を有するトラック/ダンプのプラスチックモデルにおいて、支持部またはサスペンション、或いはこの両方に車軸と平行な凹部を設けるとともに、回転子を該凹部へ回動可能に取り付け、回転子を中心にサスペンションを回動させて、後輪を上下方向へ可動可能にしたことを特徴とするトラック/ダンプのプラスチックモデル用サスペンション。
【請求項2】
ドライブケースとドライブシャフトは、ゴムチューブやスプリング等のフレキシブル部材を介して連結し、後輪の上下動を阻害させないようにしたことを特徴とする請求項1のトラック/ダンプのプラスチックモデル用サスペンション。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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