説明

ドラム式洗濯機

【課題】排水路の構造を大きく変えることなく、洗濯液の状態を精度よく検知する。
【解決手段】周側面に通水孔を有する有底円筒状のドラム3と、ドラム3を回転自在に収容する外槽2と、ドラム3を正逆回転駆動するモータ4と、外槽2の排水口5に連なる排水路6に設けた排水弁7と、排水路6を通過する洗濯液の状態を検知する洗濯液状態検出手段10と、モータ4を制御する制御手段14とを備え、ドラム3と排水路6との間にドラム3の回転時の流水の一部を遮る流水妨害板9を設けたものであるので、洗濯液状態検出手段10により洗濯液の状態を精度よく検知することができ、検知した洗濯液の状態に基いて、制御手段14により的確に制御することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類等の洗濯をおこなうドラム式洗濯機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、洗濯機の洗濯液の汚れ等の状態を検知する手段として、外槽の最下部付近に濁度センサや導電率センサ等の汚れ検知センサを設置し、洗濯液の汚れ等の状態を検知することで給水、洗い、すすぎ運転の制御を行うことが考えられている。汚れ検知センサは、外槽の最下部に設けられた排水口と排水弁との間の排水路に設置することが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭59−194795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献に記載されているような、脱水槽の底面を下方にして設置されている縦型洗濯機の場合、撹拌体の回転駆動により洗濯がおこなわれ、脱水時以外は脱水槽が回転しない構成が一般的である。したがって、洗い工程中には、排水路に設置した汚れ検知センサ部に対して水流の影響が少なく、汚れ検知センサの出力のばらつきは少ない。
【0005】
しかしながら、ドラム式洗濯機の場合は、洗い工程中にドラムを回転させるために、排水路に設置した汚れ検知センサ部に対してドラムの回転による水流の影響が大きくなり、汚れ検知センサの出力にばらつきが生じやすいという問題があった。
【0006】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、排水路の構造を大きく変えることなく、洗濯液の状態を精度よく検知できるドラム式洗濯機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記従来の課題を解決するために、本発明のドラム式洗濯機は、外槽の排水口に連なる排水路に設けた排水弁と、前記排水路を通過する洗濯液の状態を検知する洗濯液状態検出手段と、モータを制御する制御手段とを備え、ドラムと前記排水路との間に前記ドラム回転時の流水の一部を遮る流水妨害板を設けたものである。
【0008】
これによって、ドラムの回転による水流が流水妨害板によって排水路内に流れにくくなり、水流に影響されることなく洗濯液の状態を精度よく検知することができる。
【0009】
また、本発明のドラム式洗濯機は、外槽の排水口に連なる排水路に設けた排水弁と、前記排水路を通過する洗濯液の状態を検知する洗濯液状態検出手段と、モータを制御する制御手段とを備え、前記洗濯液状態検出手段と前記排水口との間に曲折部を設けたものである。
【0010】
これによって、排水口と洗濯液状態検出手段の間の排水路に位置する曲折部により、水流が洗濯液状態検出手段の位置では弱まるために、ドラムの回転の方向や速さに関係なく任意の時間での洗濯液の状態を洗濯液状態検出手段によって検出することができる。
【0011】
また、本発明のドラム式洗濯機は、外槽の排水口に連なる排水路に設けた排水弁と、前記排水路を通過する洗濯液の状態を検知する洗濯液状態検出手段と、モータを制御する制御手段とを備え、前記排水路は、前記排水口から真下方向より左右のいずれかに傾けて設け、前記ドラムが前記排水路の傾いた方向と反対方向に回転する時、または停止した時に前記洗濯液状態検出手段により洗濯水の状態を検知するようにしたものである。
【0012】
これによって、水流に影響されることなく洗濯液の状態を精度よく検知することができる。
【0013】
また、本発明のドラム式洗濯機は、外槽の排水口に連なる排水路に設けた排水弁と、前記排水路を通過する洗濯液の状態を検知する洗濯液状態検出手段と、モータを制御する制御手段とを備え、前記排水口は、外槽の最低点より左右のいずれかにずれた位置に設け、前記ドラムが前記排水口のずれた方向と反対方向に回転する時、または停止した時に洗濯液状態検出手段により洗濯水の状態を検知するようにしたものである。
【0014】
これによって、水流に影響されることなく洗濯液の状態を精度よく検知することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のドラム式洗濯機は、洗濯液状態検出手段により洗濯液の状態を精度よく検知することができ、検知した洗濯液の状態に基いて、制御手段により的確に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機の構成図
【図2】同ドラム式洗濯機の排水口近傍の前面図
【図3】同ドラム式洗濯機の洗濯液状態検出手段の断面図
【図4】同ドラム式洗濯機の洗濯液状態検出手段の他の例の断面図
【図5】同ドラム式洗濯機の洗濯液状態検出手段の他の例の断面図
【図6】本発明の実施の形態2におけるドラム式洗濯機の排水口近傍の前面図
【図7】本発明の実施の形態3におけるドラム式洗濯機の排水口近傍の前面図
【図8】本発明の実施の形態4におけるドラム式洗濯機の排水口近傍の前面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
第1の発明は、周側面に通水孔を有する有底円筒状のドラムと、前記ドラムを回転自在に収容する外槽と、前記ドラムを正逆回転駆動するモータと、前記外槽の排水口に連なる排水路に設けた排水弁と、前記排水路を通過する洗濯液の状態を検知する洗濯液状態検出手段と、前記モータを制御する制御手段とを備え、前記ドラムと前記排水路との間に前記ドラム回転時の流水の一部を遮る流水妨害板を設けたことにより、常に排水路内の水流に影響されることなく洗濯液の状態を精度よく検知することができる。
【0018】
第2の発明は、特に、第1の発明の制御手段は、ドラムが排水口の流水妨害板のある方向と反対方向に回転する時、または停止した時に洗濯液状態検出手段により洗濯水の状態を検知し、前記洗濯液状態検出手段の出力に基いて制御するようにしたことにより、ドラムが排水口の流水妨害板のある方向と反対方向に回転する時、または停止した時には流水妨害板によって排水路への流水が制限されるため、より安定して洗濯液の状態を精度よく検知することができる。
【0019】
第3の発明は、周側面に通水孔を有する有底円筒状のドラムと、前記ドラムを回転自在に収容する外槽と、前記ドラムを正逆回転駆動するモータと、前記外槽の排水口に連なる
排水路に設けた排水弁と、前記排水路を通過する洗濯液の状態を検知する洗濯液状態検出手段と、前記モータを制御する制御手段とを備え、前記洗濯液状態検出手段と前記排水口との間に曲折部を設けたことにより、排水口と洗濯液状態検出手段の間に位置する曲折した曲折部によって、ドラムの回転による水流が洗濯液状態検出手段の位置では弱まるために、ドラムの回転の方向や速さに関係なく任意の時間での洗濯液の状態を洗濯液状態検出手段によって検出することができる。
【0020】
第4の発明は、周側面に通水孔を有する有底円筒状のドラムと、前記ドラムを回転自在に収容する外槽と、前記ドラムを正逆回転駆動するモータと、前記外槽の排水口に連なる排水路に設けた排水弁と、前記排水路を通過する洗濯液の状態を検知する洗濯液状態検出手段と、前記モータを制御する制御手段とを備え、前記排水路は、前記排水口から真下方向より左右のいずれかに傾けて設け、前記ドラムが前記排水路の傾いた方向と反対方向に回転する時、または停止した時に前記洗濯液状態検出手段により洗濯水の状態を検知するようにしたことにより、ドラムが排水路の傾いた方向と反対に回転する時または停止した時には洗濯液状態検出手段の付近での流水が少なくなるので、安定して洗濯液の状態を検出することができる。
【0021】
第5の発明は、周側面に通水孔を有する有底円筒状のドラムと、前記ドラムを回転自在に収容する外槽と、前記ドラムを正逆回転駆動するモータと、前記外槽の排水口に連なる排水路に設けた排水弁と、前記排水路を通過する洗濯液の状態を検知する洗濯液状態検出手段と、前記モータを制御する制御手段とを備え、前記排水口は、外槽の最低点より左右のいずれかにずれた位置に設け、前記ドラムが前記排水口のずれた方向と反対方向に回転する時、または停止した時に洗濯液状態検出手段により洗濯水の状態を検知するようにしたことにより、ドラムが外槽の最低点よりずれた方向に回転する時、または停止した時には洗濯液状態検出手段の付近での流水が少なくなるので、安定して洗濯液の状態を検出することができる。
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0023】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるドラム式洗濯機の構成図、図2は、同ドラム式洗濯機の排水口近傍の前面図、図3は、同ドラム式洗濯機の洗濯液状態検出手段の断面図である。
【0024】
図1〜図3において、1は洗濯機全体の外箱で、その内部に外槽2が配設され、さらに外槽2の内側に洗濯槽としてのドラム3が水平方向から前上がりに少し傾斜した回転軸によって回転可能な状態で配設されている。ドラム3は、外槽2の背面に取り付けられているモータ4の回転駆動により回転するようになっている。ドラム3は外周面に複数の通水孔(図示せず)が設けられており、洗濯槽および脱水槽、乾燥機能を備えたものでは乾燥槽としても機能するものである。
【0025】
外槽2の最低部には、排水口5が接続されており、排水路6を通じて排水弁7につながっており、排水弁7は排水管8につながっている。排水口5には、ドラム3のある方向の回転時に外槽2からの流水が排水口5から流れ込むのを一部遮る流水妨害板9が設置されている。この流水妨害板9は、図2の排水路6付近の前面図に示すように、左右に回転するドラム3を正面から見て排水口5の右側のみを遮るように構成している。
【0026】
排水路6には洗濯液の状態を検知する洗濯液状態検知手段10が設置されている。この洗濯液状態検知手段10は、図3の排水路6の断面図に示すように、LED等の発光素子
11と、フォトトランジスタ等の受光素子12で構成された透過度センサが排水路6を挟んで対峙して設置されており、これらの素子に挟まれた部分の排水路6は透光性の材料でできており、発光素子11から発光した光を排水路6中の洗濯液を通して受光素子12で受光して電圧に変換して出力する。このため、洗濯液状態検知手段10は受光素子12が外部からの光を受光しないように、遮光された密閉構造としている。
【0027】
発光素子11の発光制御や受光素子12の出力の取り込みはマイコン等の制御回路で構成した制御手段14によって行われ、受光素子12からの出力値を排水路6中の洗濯液の透過度として処理を行い、この透過度をもとに制御手段14によって洗濯工程やすすぎ工程の制御を行う。
【0028】
洗濯工程における洗濯液は、洗剤や攪拌によって洗濯物からの汚れが溶け出して徐々に濁ってくる。このため、洗剤液の透過度や時間による透過度の変化を見ることにより、汚れの量や洗浄の完了を判定することができる。
【0029】
次に、本実施の形態のドラム式洗濯機の透過度を検知する動作について説明する。洗濯時やすすぎ時に、ドラム3をAからBの方向へ反時計まわりに左回転すると、ドラム3や外槽2内の洗濯液が排水口5から排水路6に入り、排水弁7は閉じられているので洗濯液状態検知手段10が設けられている排水路6が洗濯液で満たされる。これにより、排水路6内の水は常にドラム3や外槽2内の洗濯液と等しくなる。
【0030】
次に、ドラム3をBからAの方向へ時計まわりに右回転すると、流水妨害板9によって水流は排水路6へは流れ込みにくく、ほとんどがドラム3や外槽2内を循環する。このため、排水路6内および洗濯液状態検知手段10は水流が少なく、このタイミングで洗濯液状態検知手段10により洗濯液の透過度を測定する。
【0031】
例えば、ドラム3の回転が1分毎に左右回転が切り替わるとすれば、洗濯液状態検知手段10では、ドラム3の回転が右回転になっているタイミング、または、左右の回転が切り替わるために停止しているタイミングである2分毎に発光素子11より発光を行って、受光素子12で受光した出力をその時点の洗濯液の透過度として洗濯工程やすすぎ工程の制御に用いることとする。
【0032】
以上のように、排水口5の近傍に設けた流水妨害板9により、排水路6へのドラム3の回転時の水流が制限されるので、ドラム3の回転による排水路6の水流の変化によって、洗濯液の状態の検知にばらつきが発生するのを防止することができる。
【0033】
なお、本実施の形態では、洗濯液状態検知手段10の発光素子11と受光素子12は、それぞれ排水路6を挟んだ外部に設置することとしたが、排水路6中に発光素子11と受光素子12を差し込む形状としてもよい。この方法によれば、排水路6が透光性のある材料を用いる必要がなく、排水路6の壁面の汚れによる受光素子12での受光レベルの劣化が生じることがない。また、洗濯液状態検出手段10の形状を発光素子11と受光素子12を排水路6に差し込んで防水構造とすることにより、遮光された密閉構造とする必要はなくなる。
【0034】
図4は、洗濯液状態検出手段10の他の例の断面図であり、排水路6に1対の電極13aおよび電極13bを挿入した導電率センサによって、導電率を検知するようにしたものである。
【0035】
上記構成によれば、本実施の形態1と同様のタイミングで導電率を検知することにより、その時点の洗濯液の導電率として洗濯工程やすすぎ工程の制御に用いることができる。
導電率の測定は、例えば、電極13aと電極13bの間の洗濯液のインピーダンスと制御回路(図示せず)上のコンデンサでRC発振回路を構成し、洗濯液のインピーダンスの変化を周波数変化として出力し、さらにこれを電圧値に変換すればよい。
【0036】
洗濯液の導電率を測定すると、洗濯液中の洗剤種別や洗剤量を判定することができる。また、洗濯物から溶け出した汗を主とした導電成分の汚れの量を判定することができるので、洗濯工程の制御を行うことができる。
【0037】
図5は、洗濯液状態検出手段10の他の例の断面図であり、発光素子11と受光素子12とでなる透過度センサが排水路6を挟んで対峙して設置されており、さらに、排水路6の左右に1対の電極13aおよび電極13bを挿入した構成の導電率を測定する導電率センサを併せて設置したものである。
【0038】
上記構成によれば、透過度と導電率の2つの状態を検出することにより、例えば、導電率があらかじめ定めた値より低くても、透過度があらかじめ定めた別の値よりも高ければ、液体洗剤が投入されていると判断して洗濯工程を制御したり、透過度が水道水同等のレベルになっても導電率が基準値よりも高ければ、すすぎ不足と判断してすすぎを延長したり、導電率が基準値を下回ればすすぎ工程を終了する、等の制御に用いることができる。
【0039】
(実施の形態2)
図6は、本発明の第2の実施の形態におけるドラム式洗濯機の排水口近傍の前面図である。本実施の形態の特徴は、洗濯液状態検出手段10と排水口5との間に曲折部6aを設けたものである。他の構成は実施の形態1と同じであり、詳細な説明は実施の形態1のものを援用する。
【0040】
本実施の形態によれば、排水口5と洗濯液状態検出手段10の間の排水路6に設けた曲折部6aによって、排水路6が略直角に曲折しているため、ドラム3の回転による水流が洗濯液状態検出手段10の位置では弱まり、ドラム3の回転の方向や速さに関係なく任意の時間での洗濯液の状態を洗濯液状態検出手段10によって検出することができる。
【0041】
(実施の形態3)
図7は、本発明の第3の実施の形態におけるドラム式洗濯機の排水口近傍の前面図である。本実施の形態の特徴は、排水路6は排水口5から真下方向より左右のいずれかに傾けて設け、ドラム3が排水路6の傾いた方向と反対に回転する時、または停止した時に洗濯液状態検出手段10の出力を制御に用いるようにしたものである。他の構成は実施の形態1と同じであり、詳細な説明は実施の形態1のものを援用する。
【0042】
本実施の形態によれば、ドラム3が排水路6の傾いた方向のAからBの方向に回転する時には、流水が排水路6に流れ込んで洗濯液状態検出手段10の付近の洗濯液をドラム3や外槽2の状態と同じにし、ドラム3が排水路6の傾いた方向と反対方向のBからAの方向に回転する時、または停止した時には洗濯液状態検出手段10の付近での流水が少なくなる。
【0043】
したがって、ドラム3が排水路6の傾いた方向と反対方向のBからA方向に回転する時、または停止した時に、洗濯液状態検出手段10により洗濯液の状態を検知することにより、洗濯液の状態を精度よく安定して検知することができ、洗濯液状態検出手段10により検知した洗濯液の状態に基いて、制御手段14により洗濯工程、すすぎ工程を的確に制御することができる。
【0044】
(実施の形態4)
図8は、本発明の第4の実施の形態におけるドラム式洗濯機の排水口近傍の前面図である。本実施の形態の特徴は、排水口5を、外槽2の最低点Pより左右のいずれかに所定距離Lずれた位置に設けたものである。他の構成は実施の形態1と同じであり、詳細な説明は実施の形態1のものを援用する。
【0045】
本実施の形態によれば、ドラム3が外槽2の最低点Pよりずれた方向と反対方向の、AからBの方向に回転する時は、流水が排水路6に流れ込んで洗濯液状態検出手段10の付近の洗濯液をドラム3や外槽2の状態と同じにし、ドラム3が外槽2の最低点Pよりずれた方向のBからAの方向に回転する時、および停止した時は洗濯液状態検出手段10の付近での流水が少なくなる。
【0046】
したがって、ドラム3が排水路6のずれた方向と反対方向の、BからA方向に回転する時、または停止した時に、洗濯液状態検出手段10により洗濯液の状態を検知することにより、洗濯液の状態を精度よく検知することができ、洗濯液状態検出手段10により検知した洗濯液の状態に基いて、制御手段14により洗濯工程、すすぎ工程を的確に制御することができる。
【0047】
なお、前記した各実施の形態は、組み合わせて実施することができ、また、その一部を組み合わせることができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
以上のように、本発明にかかるドラム式洗濯機は、洗濯液状態検出手段により洗濯液の状態を精度よく検知することができ、検知した洗濯液の状態に基いて、制御手段により的確に制御することができるので、ドラム式洗濯機として有用である。
【符号の説明】
【0049】
2 外槽
3 ドラム
4 モータ
5 排水口
6 排水路
7 排水弁
9 流水妨害板
10 洗濯液状態検知手段
14 制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周側面に通水孔を有する有底円筒状のドラムと、前記ドラムを回転自在に収容する外槽と、前記ドラムを正逆回転駆動するモータと、前記外槽の排水口に連なる排水路に設けた排水弁と、前記排水路を通過する洗濯液の状態を検知する洗濯液状態検出手段と、前記モータを制御する制御手段とを備え、前記ドラムと前記排水路との間に前記ドラム回転時の流水の一部を遮る流水妨害板を設けたドラム式洗濯機。
【請求項2】
制御手段は、ドラムが排水口の流水妨害板のある方向と反対方向に回転する時、または停止した時に洗濯液状態検出手段により洗濯水の状態を検知し、前記洗濯液状態検出手段の出力に基いて制御するようにした請求項1記載のドラム式洗濯機。
【請求項3】
周側面に通水孔を有する有底円筒状のドラムと、前記ドラムを回転自在に収容する外槽と、前記ドラムを正逆回転駆動するモータと、前記外槽の排水口に連なる排水路に設けた排水弁と、前記排水路を通過する洗濯液の状態を検知する洗濯液状態検出手段と、前記モータを制御する制御手段とを備え、前記洗濯液状態検出手段と前記排水口との間に曲折部を設けたドラム式洗濯機。
【請求項4】
周側面に通水孔を有する有底円筒状のドラムと、前記ドラムを回転自在に収容する外槽と、前記ドラムを正逆回転駆動するモータと、前記外槽の排水口に連なる排水路に設けた排水弁と、前記排水路を通過する洗濯液の状態を検知する洗濯液状態検出手段と、前記モータを制御する制御手段とを備え、前記排水路は、前記排水口から真下方向より左右のいずれかに傾けて設け、前記ドラムが前記排水路の傾いた方向と反対方向に回転する時、または停止した時に前記洗濯液状態検出手段により洗濯水の状態を検知するようにしたドラム式洗濯機。
【請求項5】
周側面に通水孔を有する有底円筒状のドラムと、前記ドラムを回転自在に収容する外槽と、前記ドラムを正逆回転駆動するモータと、前記外槽の排水口に連なる排水路に設けた排水弁と、前記排水路を通過する洗濯液の状態を検知する洗濯液状態検出手段と、前記モータを制御する制御手段とを備え、前記排水口は、外槽の最低点より左右のいずれかにずれた位置に設け、前記ドラムが前記排水口のずれた方向と反対方向に回転する時、または停止した時に洗濯液状態検出手段により洗濯水の状態を検知するようにしたドラム式洗濯機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−152251(P2011−152251A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−14946(P2010−14946)
【出願日】平成22年1月27日(2010.1.27)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】