説明

ネットワーク照明器具

【課題】人検知センサー40が人の存在を検知した情報を管理システムへ送信し、管理システムで人の存在を判断できるようにする。
【解決手段】 交流電源1からスイッチ2を介して給電がなされ放電灯4を点灯させる照明器具3と、赤外線リモコン信号を受信する受光部20と、人体が発する赤外線を検知する人検知センサー40と、ネットワーク送信信号を送受信する通信モジュール30を備える。放電灯4の点灯制御は前記スイッチ2の操作と前記赤外線リモコン信号と前記人検知センサー40からの検知信号と通信モジュール30で受信するネットワーク送信信号によりなされる。点滅動作した後にネットワーク機器を制御管理する管理システムに返送する状態通知信号に対して点滅した要因が交流電源1の入り切り(スイッチ2の操作)なのか赤外線リモコン信号によるのか人検知センサー信号によるのかネットワーク送信信号によるのかの要因識別情報を添付して送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばECHONET規格(日本の大手電機メーカーなどが設立したエコーネットコンソーシアムが提唱している、家庭内の電灯線や無線を利用したネットワークの規格)に準拠した送信信号により点滅制御をするネットワーク照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
ECHONET規格で送受信される照明器具の点灯制御信号は、点灯または消灯の動作のみである。規格上、ネットワーク照明器具からシステム側への状態モード返信は行なわれるが、どのような操作により点灯または消灯したのか、状態を管理するシステム側では判断が出来ない。すなわち、照明器具は、壁スイッチ等を操作して使用者により点滅操作がなされることも考えられるが、照明器具以外のネットワーク機器は常時通電された状態で使用されるため、規格上はネットワーク機器の電源の入り切りが頻繁に発生するとは想定されていない。このため、人検知センサーにより人を検知しても管理システムにその情報を伝達する手段がなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ネットワーク照明器具の人検知センサーが人の存在を検知した情報を管理システムへ送信し、管理システムで人の存在を判断できるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ネットワーク照明器具の人検知センサーによる点灯動作への移行情報、および人検知センサー動作信号の検知情報を通信モジュールから管理システムへ送信する状態通知データに盛り込む。
【発明の効果】
【0005】
本発明により、照明器具がある部屋から離れた場所にある管理システムは、照明器具が設置してある部屋の人の存在の有無、あるいは、人の侵入を検出することが出来るといった効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1を用いて本発明の実施形態について説明する。図1は本発明に係るブロック図である。図1のネットワーク照明器具は交流電源1からスイッチ2を介して給電がなされ放電灯4を点灯させる照明器具3を備える。赤外線リモコン信号を受信する受光部20を備える。人体が発する赤外線を検知する人検知センサー40を備える。ネットワーク送信信号を送受信する通信モジュール30を備える。放電灯4の点灯制御は前記スイッチ2の操作と前記赤外線リモコン信号と前記人検知センサー40からの検知信号と通信モジュール30で受信するネットワーク送信信号によりなされる。
本発明においては、点滅動作した後にネットワーク機器を制御管理する管理システムに返送する状態通知信号に対して点滅した要因が交流電源1の入り切り(スイッチ2の操作)なのか赤外線リモコン信号によるのか人検知センサー信号によるのかネットワーク送信信号によるのかの要因識別情報を添付して送信する。
また、人検知センサー40が人を検知したら通信モジュール30を介して人検知センサー40による点灯動作情報を管理システムに信号送信する。
説明を補足する。用語:ネットワーク照明器具は照明器具3を含む図1全体の総称である。交流電源1からスイッチ2を介しかつ点灯回路10を介して放電灯4に給電される。赤外線リモコン信号は図外の赤外線リモコンから送信される。スイッチ2の操作に応じて放電灯4は点滅する。受光部20で受ける赤外線リモコン信号の信号コードに応じて放電灯4は点滅する。管理システムからのネットワーク送信信号を送受信する通信モジュール30により放電灯4の点滅動作がなされる。あるいは人検知センサー40が人を検知すると該人検知センサー40に応動して放電灯4は点灯する。通信モジュール30はECHONET規格に準拠する。
照明器具3は、点灯モードが外部信号(赤外線リモコン信号、人検知信号、ネットワークを介する制御信号)及びスイッチ2の閉により変化した時は、通信モジュール30により管理システムに状態変更のデータを送信する。また、放電灯4が点灯中で人検知センサー40からの信号があり、点灯モードが変化しない場合であっても、人検知センサー40の人検知の信号を管理システムにデータ送信する。この送信は通信モジュール30を介してなされる。管理システムでは通信モジュール30を介して受けた要因識別情報あるいは人検知信号を表示し、管理システムの管理者に告知する。
通信モジュール30に対応する管理システムは赤外線リモコン信号による点灯モードの変化および人検知センサー信号による点灯モードの変化を受信することが出来るので、該管理システムは、照明器具3がある部屋に人が存在することを認識することが出来る。また、放電灯4の点灯中であっても、人検知センサー信号の発生を受信することが出来る。このため、照明器具3のある部屋への人の侵入を検出することが出来るので、保安上の安全も確保するシステムとすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に係るネットワーク照明器具のブロック図
【符号の説明】
1 :交流電源
2 :スイッチ
3 :照明器具
4 :放電灯
10:点灯回路
20:赤外線リモコン受光器
30:通信モジュール
40:人検知センサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源(1)からスイッチ(2)を介して給電がなされ放電灯(4)を点灯させる照明器具(3)を備え、赤外線リモコン信号を受信する受光部(20)を備え、人体が発する赤外線を検知する人検知センサー(40)を備え、ネットワーク送信信号を送受信する通信モジュール(30)を備え、前記放電灯(4)の点灯制御が前記スイッチ(2)の操作と前記赤外線リモコン信号と前記人検知センサー(40)からの検知信号と通信モジュール(30)で受信するネットワーク送信信号によりなされるネットワーク照明器具において、
点滅動作した後にネットワーク機器を制御管理する管理システムに返送する状態通知信号に対して点滅した要因が前記交流電源(1)の入り切り(前記スイッチの操作)なのか赤外線リモコン信号によるのか人検知センサー信号によるのかネットワーク送信信号によるのかの要因識別情報を添付して送信することを特徴とするネットワーク照明器具。
【請求項2】
人検知センサー(40)が人を検知したら通信モジュール(30)を介して人検知センサー(40)による点灯動作情報を管理システムに信号送信することを特徴とするネットワーク照明器具。

【図1】
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【公開番号】特開2006−222053(P2006−222053A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−68029(P2005−68029)
【出願日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(000005474)日立ライティング株式会社 (130)
【Fターム(参考)】