説明

バックライトユニットおよび液晶表示装置

【課題】液晶表示装置に搭載した場合に、拡散シート等の光学シートが斜視にてみえないようにしたバックライトユニット等を提供する。
【解決手段】バックライトユニット21に含まれる拡散シート25において、蛍光管22からの光を受ける面、すなわち受光面25sの端が黒色BKである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示パネルに対して光を出射するバックライトユニット、およびそれを搭載する液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、液晶表示装置は、バックライトユニットからの光を受けて画像を表示する液晶表示パネルを搭載しており、この液晶表示パネルは縁をベゼルによって覆われる。そのため、ユーザは液晶表示パネルの画面をみると同時に、枠状のベゼルもみることになる。
【0003】
すると、ベゼルの表面(液晶表示パネルと同時に視認される面)が過剰に大きすぎると、液晶表示パネルがユーザにとってみづらくなるだけでなく、液晶表示装置自体のサイズも大型化する。そこで、最近では、ベゼルの表面の面積を縮小させる狭額縁化が要望され、その要望を達成しようとする液晶表示装置も種々開示されている(特許文献1等)。
【特許文献1】特開2005−241964号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、狭額縁化にともなって、あらたな問題が生じている。その問題とは、ユーザが斜めから液晶表示装置(詳説すると液晶表示パネル)をみた場合に、液晶表示装置内部の部材がみえてしまうという問題である。
【0005】
例えば、図8に示す液晶表示装置189の断面図に示すように、ユーザが斜めから液晶表示装置189をみると(斜視すると)、ベゼル151で隠れるはずのバックライトユニット121内部の縁、特にバックライトユニット121に搭載される拡散シート125の縁がみえてしまう(なお、図8では、eyeはユーザの目を示し、白色矢印はユーザの視線の先を示す)。
【0006】
これは、ベゼル151の表面の面積が狭くなることが第1の原因である。また、第2の原因としては、拡散シート125から液晶表示パネル111に至るまでの間隔が短くなることにある。
【0007】
液晶表示パネル111は、通常、ベゼル151とバックライトユニット121の一部材(例えば、内蔵シャーシ141、ひいてはバックライトシャーシ131)とによって挟み込まれることで保持される。しかし、ベゼル151の表面の面積が縮小してしまうと、液晶表示パネル111に対する押圧力は弱まる。そして、このようになってしまうと、液晶表示パネル111はバックライトユニット121に向かって撓むことがある。
【0008】
液晶表示パネル111が撓んでしまうと、その液晶表示パネル111はバックライトユニット121の部材に接触しかねない。そこで、狭額縁化を図られた液晶表示装置189では、液晶表示パネル111とバックライトユニット121との間隔Vが比較的広い。すると、斜視の場合、液晶表示装置189の内部が一層みえやすくなり、拡散シート125等の光の通過する部材が目立つことになる。そして、このように拡散シート125がみえてしまうことは、液晶表示パネル111としての画質低下といえる。
【0009】
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものである。そして、本発明の目的は、液晶表示装置に搭載した場合に、拡散シート等の光学シートが斜視にてみえないようにしたバックライトユニット等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
バックライトユニットは、光を発する光源と、その光源からの光を受けるとともに出射させるシートで、少なくともそのシートにおける受光面の端を、黒色にしている光学シートと、その光学シートの縁を支える第1支持体と、その第1支持体とで、光学シートの縁を挟み込む黒色の第2支持体と、を含む。
【0011】
例えば、このバックライトユニットが液晶表示パネルとともに液晶表示装置に搭載されており、ユーザが液晶表示パネルを斜め方向からみた場合(斜視の場合)、光学シートの端、特に受光面の端(エッジ)は、光の屈折上、光学シートにおける側面と受光面との間で浮き上がるようにみえる。しかしながら、この光学シートの受光面の端が黒色であると、その部分は黒色の第2支持体に同化し、斜視にて視認されにくくなる。
【0012】
また、別例のバックライトユニットは、光を発する光源と、その光源からの光を受けるとともに出射させるシートで、そのシートの縁の一部に曲面を含ませることで、先細った縁になる光学シートと、その光学シートの縁を支える第1支持体と、を含む。
【0013】
このようになっていると、光学シートの縁においてエッジの部分が減少する。すなわち、斜視の場合に、目立つ部分が少なくなる。
【0014】
また、バックライトユニットは、光を発する光源と、その光源からの光を受けるとともに出射させるシートで、そのシートの縁の一部に曲面を含ませることで、先細った縁になるとともに、少なくともそのシートにおける受光面の端を黒色にしている光学シートと、その光学シートの縁を支える第1支持体と、その第1支持体とで、光学シートの縁を挟み込む黒色の第2支持体と、を含んでもよい。
【0015】
このようになっていると、斜視の場合に目立つ部分が少ないだけでなく、その少ない部分は黒色の第2支持体と同化するので、より効果的に光学シートの端が目立たない。
【0016】
なお、光学シートの出射面の端が黒色であってもよいし、受光面の端から出射面の端に至るまでの光学シートの側面が黒色であってもよい。
【0017】
また、拡散シートの一部を黒色にする仕方は特に限定されるもではない。例えば、塗装によって、光学シートの黒色の部分が形成されてもよいし、化学処理、または黒色のシールが貼り付けられてもよい。
【0018】
ところで、光学シートの縁が先細る一例としては、光学シートの側面が曲面になることが挙げられる。特に、このような曲面では、曲率中心が、曲面自身を境に光学シート側に位置する。
【0019】
このような光学シートの例は幾つかある。例えば、光学シートを境に、その光学シートの受光面の位置する側を受光側とすると、受光面の端が、光学シートの出射面における端の内側に位置することで、光学シートにおける曲面の側面が、受光側に向いて傾いている例が挙げられる。
【0020】
また、光学シートを境に、その光学シートの出射面の位置する側を出射側とすると、出射面の端が、光学シートの受光面における端の内側に位置することで、光学シートにおける曲面の側面が、出射側に向いて傾く例が挙げられる。
【0021】
さらなる別例としては、光学シートにおける側面と受光面との繋ぎ目、および、光学シートにおける側面と出射面との繋ぎ目、の少なくとも一方が、曲面になることで、光学シートの縁は先細り、その曲面における曲率中心が、曲面を境に光学シート側に位置する例が挙げられる。
【0022】
ところで、第1支持体は、光源を収容するバックライトシャーシ、および光源を支える光源ホルダの少なくとも一方であると望ましい。そして、そのバックライトシャーシとで、光学シートの縁を挟み込む内蔵シャーシが、第2支持体であるとさらに望ましい。
【0023】
あるいは、光学シートの縁にて対向している第1縁部分は、第1支持体である光源を収容するバックライトシャーシにて支えられ、第1縁部分以外の光学シートの第2縁部分は、第1支持体である光源を支える光源ホルダにて支えられていると望ましい。そして、そのバックライトシャーシとで、光学シートの縁を挟み込む内蔵シャーシが、第2支持体であるとさらに望ましい。
【0024】
なお、以上のバックライトユニットと、そのバックライトユニットからの出射光を受光するために、光学シートを覆うように位置する液晶表示パネルと、を含む液晶表示装置も本発明といえる。
【0025】
また、このような液晶表示装置では、液晶表示パネルの縁には、黒色の遮光マスクパターンが含まれていると望ましい。
【0026】
このようになっていると、光学シートの黒色の部分は、黒色の第2支持体に同化するだけではなく、黒い色の遮光マスクパターンとも同化し、一層斜視にて目立たなくなる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、バックライトユニット(ひいては液晶表示装置)の内部における光学シートが、斜視の場合に目立たない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
[実施の形態1]
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、便宜上、ハッチング、部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、他の図面を参照するものとする。また、図面上での黒丸は紙面に対し垂直方向を意味する。
【0029】
図7は、液晶表示装置の分解斜視図である。そして、図1は図7に示される液晶表示装置のA−A’線矢視断面図であり、図2はB−B’線矢視断面図である。これらの図に示すように、液晶表示装置89は、液晶表示パネル11と、バックライトユニット21と、ベゼル51を含んでいる。
【0030】
液晶表示パネル11は、TFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング素子を含むアクティブマトリックス基板12と、このアクティブマトリックス基板12に対向する対向基板13とをシール材(不図示)で貼り合わせている。そして、両基板12・13の隙間に液晶(不図示)が注入される。
【0031】
この液晶表示パネル11は非発光型の表示パネルなので、バックライトユニット21を覆うように位置し、そのバックライトユニット21からの光(バックライト光)を受光することで表示機能を発揮する。そのため、バックライトユニット21からの光が液晶表示パネル11の全面を均一に照射できれば、液晶表示パネル11の表示品位が向上することになる。
【0032】
なお、図1に示すように、画素の駆動制御用のドライバー(ソースドライバー)14を含め種々の素子や配線を設けているフィルム(System On Film)15が、アクティブマトリックス基板12につながっている。したがって、画素の駆動制御に使用される電気信号は、フィルム15と制御基板16とを介していることになる。また、コントラスト向上のために、液晶表示パネル11の縁の付近では、ブラックマスクBMのパターン(遮光マスクパターン)がアクティブマトリックス基板12と対向基板13との間に介在する。
【0033】
バックライトユニット21は、バックライト光を生成するために、蛍光管(光源)22ランプホルダ23、バックライトシャーシ31、反射シート24、拡散シート25、レンズシート26、内蔵シャーシ41を含んでいる。
【0034】
蛍光管(線状光源)22は、線状(棒状、円柱状等)になっており、バックライトユニット21内に複数本で搭載される(ただし、便宜上、図面では一部の本数のみが示されている)。
【0035】
ランプホルダ(第1支持体、光源ホルダ)23は、2個1組のブロック状部材であり、蛍光管22を保持する。詳説すると、各ランプホルダ23が、蛍光管22の一端と他端とを支えることで、蛍光管22をバックライトユニット21に搭載させる。また、より安定的に蛍光管22をバックライトユニット21に搭載させるべく、蛍光管22を把持するランプクリップ(不図示)が含まれていてもよい。
【0036】
なお、蛍光管11の種類は限定されることはなく、例えば、冷陰極管や熱陰極管であってもよい。また、以降では、蛍光管22の並列方向(蛍光管22が直線状に並ぶ方向)をX方向、蛍光管22の延び方向をY方向、X方向およびY方向の両方向に垂直な方向をZ方向と称する。
【0037】
バックライトシャーシ(第1支持体)31は、対向する壁(対向壁)32・32を有する収容体33と、対向壁32・32の先端から収容体33の底面34の面内方向と平行で、かつ底面34離れるように延び出た鍔片35・35と、を含む。そして、このバックライトシャーシ31の収容体33が、蛍光管22等の種々部材を収容する。
【0038】
反射シート(光学シート)24は、収容体33の底面34を覆うとともに、鍔片35・35にまで到達する反射部材である。そして、この反射シート24は、収容体33内に位置する蛍光管22の光を反射させる。詳説すると、反射シート24は、蛍光管22から出射される放射状の光(蛍光管22を中心とした放射状の光)の一部を反射させ、収容体33の開放面に導く。
【0039】
なお、図1に示すように、バックライトシャーシ31の鍔片35から底面34に至るまでの対向壁32は、底面34から離れるように倒れ込み、傾斜している。このようになっていると、対向壁32を覆う反射シート24が傾くようになり、蛍光管22からの光を効率よく液晶表示パネル11に導けるためである。
【0040】
また、バックライトシャーシ31の構成部材自体が、反射機能を有する樹脂または金属等で構成されていてもよい。このようになっていると、反射シート24を除くことができるためである。
【0041】
拡散シート(光学シート)25は、光を散乱させる機能および拡散させる機能を有するポリエチレンテレフタレート等の樹脂で形成された部材である。そして、この拡散シート25は、対向する縁の一部分(第1縁部分1AR)をバックライトシャーシ31の鍔片35・35に支持させ、残りの対向する縁の部分(第2縁部分2AR)をランプホルダ23の天面23uに支持させる(なお、天面23uとは、ランプホルダ23にて、液晶表示パネル11側に向く一面のことである)。
【0042】
つまり、ランプホルダ23・23が、対向壁32・32の位置しない底面34の縁に位置することで、それらランプホルダ23・23と対向壁32・32とが枠状に配置する。そのため、拡散シート25の縁は、枠状配置のランプホルダ23・23および対向壁32・32にて支えられる。
【0043】
すると、拡散シート25は、並列する蛍光管22を覆うように位置する。その結果、この拡散シート25に、蛍光管22から進行してきた光が入射すると、その光は散乱および拡散し、面内方向にいきわたる。なお、拡散シート25にて、蛍光管22からの光を受ける面を受光面25i、受光面25iから屈折進行してくる光を出射させる面を出射面25o、受光面25iと出射面25oとに挟まれる面を側面25sとする。
【0044】
レンズシート(光学シート)26は、例えばシート面内にレンズ形状を有し、光の放射特性を偏向させる(集光させる)シートであり、拡散シート25を覆うように位置する。そのため、レンズシート26において対向する縁は、拡散シート25を支える鍔片35・35とランプホルダ23・23の天面23u・23uにて支えられる。そして、このレンズシート26に、拡散シート25から進行してきた光が入射すると、その光は集光し、単位面積あたりの発光輝度を向上させる。
【0045】
内蔵シャーシ(第2支持体)41は、液晶表示パネル11を支えるとともに、拡散シート25およびレンズシート26を押さえる枠状で黒色の部材であり、支持片42と裾片43とを含む。
【0046】
支持片42は、バックライトシャーシ31の鍔片35およびランプホルダ23の天面23uに支えられる拡散シート25の縁およびレンズシート26の縁を覆うとともに、その覆う面の反対(表面)で、液晶表示パネル11の縁を支える。一方、裾片43は、支持片42の外縁から垂れ下がり、バックライトシャーシ31における収容体33の対向壁32を囲む。
【0047】
ベゼル51は、液晶表示装置89としての外装で、内蔵シャーシ41上に位置する液晶表示パネル11を挟み込む部材であり、挟持片52と囲み壁片53とを含む。
【0048】
挟持片52は、内蔵シャーシ41の支持片42とで液晶表示パネル11の縁を挟む。一方、囲み壁片53は、挟持片52の外縁から垂れ下がり、内蔵シャーシ41の裾片43の外側面を囲む。
【0049】
そして、以上のようなバックライトユニット21では、並列する蛍光管22が、インバータ(不図示)から供給される交流信号によって光を発する。かかる光は、直接、拡散シート25に到達する、もしくは、反射シート24にて反射した後に拡散シート25に到達する。さらに、拡散シート25に到達した光は、拡散されつつレンズシート26を通過することで発光輝度を高めたバックライト光になって出射する。そして、このバックライト光は、液晶表示パネル11に到達し、液晶表示パネル11は画像を表示させる。
【0050】
ここで、拡散シート25について詳説する。図1および図2に示すように、拡散シート25の側面25s付近は黒色BKである。詳説すると、側面25sと、側面25sの下端(側面25sにて蛍光管22側に近い側の端;すなわち受光面25iの端)Pから受光面25iに延び出た一部分とが、黒色BKである。
【0051】
このように黒色BKであると、図1および図2に示すように(EYEはユーザの目を示し、白色矢印はユーザの視線の先を示す)、ユーザが液晶表示装置89を斜めからみた場合(斜視の場合)、拡散シート25の側面25sが目立たない。その理由は以下の通りである。
【0052】
通常、斜視の場合、受光面25iの端P(側面25sの下端P)は、光の屈折上、側面25sと受光面25iとの間で浮き上がるようにみえる。しかしながら、この受光面25iの端が黒色BKであると、その黒色BKの部分は黒色の内蔵シャーシ41に同化して(同じようにみえて)、ユーザに視認されにくい。その上、斜視の場合には、液晶表示パネル11の縁に位置するブラックマスクBMパターンがみえるので、ますます、拡散シート25の受光面25iの端P(受光面25iの縁)は目立たない。
【0053】
なお、斜視の場合、拡散シート25の側面25sで最も目立つのは、エッジ(直角等)になった下端Pである。そのため、少なくとも、側面25sの下端Pが黒くなっていればよい。ただし、拡散シートの側面25s付近、例えば、図1および図2に示すように、側面25sの下端Pに加えて、側面25sの全面、側面25sの下端Pから受光面25iに延び出た一部分までが黒くなっていると、それらの黒色部分BKは確実に目立たなくなる。
【0054】
また、この側面25sの下端Pに加えて、側面25sの全面、側面25sの上端Q(出射面25oの縁)から出射面25oに延び出た一部分までが黒くなっていてもよい(不図示)。このようになっていても、斜視の場合、側面25sは目立たなくなる。
【0055】
なお、拡散シート25の一部分を黒色にする方法は多々存在する。例えば、黒色塗装、こげ付かせるような化学処理、および、黒色シールの貼り付けが挙げられる。また、黒色は光吸収可能な一例にすぎないので、他色であってもかまわない。要は同化可能であればよい。
【0056】
[実施の形態2]
実施の形態2について説明する。なお、実施の形態1で用いた部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0057】
実施の形態1では、拡散シート25の縁、詳説すると、少なくとも拡散シート25の受光面25iの端が黒色BKになることで、その拡散シート25の側面25s(少なくとも下端P)が、斜視の場合に目立たなくなった。しかし、拡散シート25の側面25sを目立たなくするには、その部分が黒色BKであることが必須というわけではない。
【0058】
例えば、図3Aの部分拡大図に示すように、拡散シート25の縁が一部に曲面を含ませることで、先細った縁になっていてもよい。詳説すると、拡散シート25の側面25sが曲面になることで、その拡散シート25の縁が先細る。ただし、その曲面における曲率中心は、曲面(側面25s)を境に拡散シート25側に位置する。
【0059】
特に、図3Aのように、拡散シート25にて、受光面25iの端Pが出射面25oの端Qの内側に位置することで、曲面の側面25sが受光側(拡散シート25を境に、受光面25iの位置する側)に向いて傾くと望ましい。
【0060】
このように側面25sが俯くように傾いていると、拡散シート25内での側面25sと受光面25iとの角度(δ)は、直角ではなく鈍角になり、エッジの度合いが下がる。そのため、斜視の場合に、側面25sの下端Pは目立たなくなる。
【0061】
なお、図3Bに示すように、拡散シート25にて、出射面25oの端Q(側面25sの上端Q)が受光面25iの端Pの内側に位置することで、曲面の側面25sが、出射側(拡散シート25を境に、出射面25oの位置する側)に向いて傾斜していてもよい。
【0062】
このように側面25sが仰ぐように傾斜していると、側面25sの下端Pはエッジではあるものの、拡散シート25内での側面25sと出射面25oとの角度(θ)は、直角ではなく鈍角になる。
【0063】
このようになっていると、側面25sの下端Pのみえる前に、なだらかな曲面である側面25sが視認されることで、側面25sの下端Pが目立たなくなる。あるいは、曲面の側面25sに起因して複雑に反射する光(側面25s付近を行き交う光)が視認されることで、側面25sの下端Pが目立たなくなる。
【0064】
また、図3Cに示すように、側面25sが、受光側に向いて傾く部分と、出射側に向いて傾く部分とを含む曲面であってもよい。詳説すると、側面25sが、拡散シート25の厚み半分程度の位置から受光側に向く曲面と出射側に向く曲面とを含んでいてもよい(すなわち、側面25sが平面を全く含まない曲面で、拡散シート25の厚み半分程度の位置を頂として先細っていると望ましい)。
【0065】
このようになっていると、側面25sの下端Pおよび上端Qがともに、エッジではなくなだらかな曲面になる。したがって、斜視の場合に、側面25sの下端P、さらには側面25sも確実に目立たない。
【0066】
なお、以上では、拡散シート25の側面25sは、図3A〜図3Cに示すように、全く平面を含まない曲面であった。しかし、側面25sは、平面を含む曲面であってもよい。
【0067】
例えば、図4Aに示すように、拡散シート25における受光面25iの縁、詳説すると、拡散シート25における側面25sと受光面25iとの繋ぎ目だけが曲面(R形状)になっているだけでもよい(ただし、その曲面における曲率中心が、曲面を境に拡散シート25側に位置する)。
【0068】
このようになっていると、拡散シート25における側面25sの下端(繋ぎ目)Pのみが、局所的に曲面になる。つまり、斜視の場合に最も目立つ部分自体が、エッジではなく、曲面になる。したがって、拡散シート25の受光面25iの端Pは目立たない。
【0069】
また、図4Bに示すように、拡散シート25における出射面25oの縁、詳説すると、拡散シート25における側面25sと出射面25oとの繋ぎ目が曲面(R形状)になっているだけでもよい(ただし、その曲面における曲率中心は、側面25sと受光面25iとの繋ぎ目同様に、曲面を境に拡散シート25側に位置する)。
【0070】
このようになっていると、拡散シート25における側面25sの上端(繋ぎ目)Qのみが、局所的に曲面になる。そして、この側面25sの上端Q付近にて、曲面に起因して光が複雑に行き交い、その光が視認されることで、側面25sの下端Pが目立たなくなる。
【0071】
なお、図4Cに示すように、拡散シート25における受光面25iの縁および出射面25oの縁、すなわち側面25sの下端Pおよび上端Qが曲面になっていてもよい。このようになっていると、側面25sの下端Pが曲面になることで目立たくなる上に、側面25sの上端Q付近に起因した行き交う光によって、確実に側面25sの下端Pは目立たなくなる。
【0072】
[その他の実施の形態]
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0073】
例えば、実施の形態1にて説明したように、少なくとも拡散シート25における受光面25iの端Pを黒色BKにすることと、実施の形態2にて説明したように、拡散シート25の縁を先細らせることとを併用してもよい。すなわち、拡散シート25の縁が先細るととともに、少なくともその拡散シート25における受光面25iの端Pが黒色BKになっていてもよい。
【0074】
例えば、図5Aに示すように、拡散シート25にて、受光面25iの端Pが出射面25oの端Qの内側に位置することで、曲面の側面25sが受光側に向き、さらに、その曲面の側面25sが黒色BKになっていてもよい。
【0075】
このようになっていると、側面25sの下端Pでのエッジの度合いが下がるとともに、その下端Pを含む側面25sが内蔵シャーシ41に同化する。そのため、斜視の場合に、側面25sの下端Pは、自身の形状と黒色BKとで確実に目立たなくなる。
【0076】
また、図5Bに示すように、拡散シート25にて、出射面25oの端Qが受光面の端Pの内側に位置することで、曲面の側面25sが出射側に向き、さらに、その曲面の側面25sが黒色BKになっていてもよい。
【0077】
このようになっていると、側面25sの下端Pのみえる前に、なだらかな曲面である黒色BKの側面25sが、内蔵シャーシ41に同化するので、側面25sの下端Pが目立たなくなる。
【0078】
また、図5Cに示すように、拡散シート25にて、側面25sが、黒色BKの受光側に向いて傾く部分と、同じく黒色BKの出射側に向いて傾く部分とを含む曲面であってもよい。要は、拡散シート25の縁が、先細るとともに黒色BKであってもよい。
【0079】
このようになっていると、側面25sの下端Pおよび上端Qがともに、エッジではなくなだらかな黒色BKの曲面になる。つまり、側面25s全体が、丸みを帯びた黒色となる。そのため、側面25sは、自身の形状と黒色BKとで、斜視の場合に、確実に目立たなくなる。
【0080】
なお、以上の図5A〜5Cにおいては、黒色BKの部分は、曲面である側面25sの全部(受光面25iの端から出射面25oの端に至るまで)であったが、これに限定されるものではない。要は、拡散シート25の側面25sの一部、詳説すると拡散シート25における受光面25iの端Pが黒色BKであればよい。
【0081】
また、側面25sは、平面を含む曲面であり、かつ黒色BKの部分も含んでいてもよい。例えば、図6Aに示すように、拡散シート25における側面25sと受光面25iとの繋ぎ目が黒色BKの曲面(R形状)になっているだけでもよい。
【0082】
このようになっていると、斜視の場合に最も目立つ側面25sの下端Pが、黒色BKの曲面になる。したがって、拡散シート25の受光面25iの端Pは確実に目立たない。
【0083】
また、図6Bに示すように、拡散シート25にて、側面25s、受光面25iの縁(側面25sの下端P)、および出射面25oの縁(側面25sの上端Q)が黒色BKであり、側面25sと出射面25oとの繋ぎ目(上端Q)が曲面になっていてもよい。
【0084】
このようになっていると、受光面25iの端Pが黒色BKであるので、その黒色BKの部分は内蔵シャーシ41に同化して、斜視にて視認されにくくなる。その上、側面25s全部(側面25sの下端Pおよび上端Q)が黒色BKになっているため、側面25sまでも斜視にて視認されにくい。また、この側面25sの上端Q付近の黒色BKにて、吸収されなかった光は、曲面に起因して複雑に行き交う。そのため、その光が視認されることで、側面25sの下端Pが、一層目立たなくなる。
【0085】
また、図6Cに示すように、拡散シート25における受光面25iの縁および出射面25oの縁が黒色BKの曲面になっていてもよい。このようになっていると、側面25sの下端Pが黒色BKの曲面になることで目立たくなる上に、黒色の内蔵シャーシ41に同化する。その上、側面25sの上端Qまでも黒色BKなので、その部分までも内蔵シャーシ41に同化する。また、この側面25sの上端Q付近の黒色BKにて、吸収されなかった光は、曲面に起因して複雑に行き交い、側面25sの下端Pをみえにくくする。したがって、確実に側面25sの下端Pが目立たなくなる。
【0086】
なお、以上の図6A〜6Cにおいては、黒色BKの部分は、側面25sの下端Pには必要であるが、それ以外の箇所は必須とはいえない。したがって、側面25sの全部が黒色BKであってもよいし、図6Bの側面25sの上端Qが黒色以外になっていてもよい。また、図6Cの出射面25oの縁が黒色BK以外の色で曲面になっていてもよい。要は、拡散シート25の受光面25iの縁が黒色BKになっていればよい。
【0087】
また、図5A〜図5Cおよび図6A〜図6Cに示す黒色BKの部分は、上述したように、内蔵シャーシ41が黒色であると、黒色BKの部分と内蔵シャーシ41とが同化して、ユーザに一層視認されにくい。もちろん、斜視の場合に、液晶表示パネル11の縁に位置するブラックマスクBMのパターンがみえれば、ますます、拡散シート25の受光面25iの端Pは目立たない。
【0088】
なお、以上では、拡散シート25を例に挙げて説明してきたが、黒色BKの部分や曲面の部分は拡散シート25以外に存在してもよい。例えば、レンズシート26の縁や反射シート24の縁にあってもよい。
【0089】
最後に、上記で開示された技術を適宜組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】は、図7に示される液晶表示装置のA−A’線矢視断面図である。
【図2】は、図7に示される液晶表示装置のB−B’線矢視断面図である。
【図3】では、(A)は拡散シートの側面が受光側に向いて傾いた状態を示す部分拡大図であり、(B)は拡散シートの側面が出射側に向いて傾いた状態を示す部分拡大図であり、(C)は拡散シートの側面の一部分が受光側に向いて傾き、残りの部分が出射側に向いて傾いた状態を示す部分拡大図である。
【図4】では、(A)は拡散シートの受光面の端が曲面であることを示す部分拡大図であり、(B)は拡散シートの出射面の端が曲面であることを示す部分拡大図であり、(C)は拡散シートの受光面および出射面の端が曲面であることを示す部分拡大図である。
【図5】では、(A)は拡散シートの黒色の側面が受光側に向いて傾いた状態を示す部分拡大図であり、(B)は拡散シートの黒白の側面が出射側に向いて傾いた状態を示す部分拡大図であり、(C)は拡散シートの黒色の側面の一部分が受光側に向いて傾き、残りの黒色の部分が出射側に向いて傾いた状態を示す部分拡大図である。
【図6】では、(A)は拡散シートの受光面の端が黒色の曲面であることを示す部分拡大図であり、(B)は拡散シートの出射面の端が黒色の曲面であることを示す部分拡大図であり、(C)は拡散シートの受光面および出射面の端が黒色の曲面であることを示す部分拡大図である。
【図7】は、液晶表示装置の分解斜視図である。
【図8】は、従来の液晶表示装置の側面断面図である。
【符号の説明】
【0091】
11 液晶表示パネル
21 バックライトユニット
22 蛍光管(光源)
23 ランプホルダ(第1支持体)
23u ランプホルダの天面
24 反射シート
25 拡散シート(光学シート)
25i 拡散シートの受光面
P 拡散シートの受光面の端(拡散シートの縁、拡散シートの側面の下端)
25o 拡散シートの出射面
Q 拡散シートの出射面の端(拡散シートの縁、拡散シートの側面の上端)
25s 拡散シートの側面
26 光学シート(光学シート)
31 バックライトシャーシ(第1支持体)
41 内蔵シャーシ(第2支持体)
51 ベゼル
89 液晶表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を発する光源と、
上記光源からの光を受けるとともに出射させるシートで、少なくともそのシートにお
ける受光面の端を、黒色にしている光学シートと、
上記光学シートの縁を支える第1支持体と、
上記第1支持体とで、光学シートの縁を挟み込む黒色の第2支持体と、
を含むバックライトユニット。
【請求項2】
光を発する光源と、
上記光源からの光を受けるとともに出射させるシートで、そのシートの縁の一部に曲
面を含ませることで、先細った縁になる光学シートと、
上記光学シートの縁を支える第1支持体と、
を含むバックライトユニット。
【請求項3】
光を発する光源と、
上記光源からの光を受けるとともに出射させるシートで、そのシートの縁の一部に曲
面を含ませることで、先細った縁になるとともに、少なくともそのシートにおける受光
面の端を黒色にしている光学シートと、
上記光学シートの縁を支える第1支持体と、
上記第1支持体とで、光学シートの縁を挟み込む黒色の第2支持体と、
を含むバックライトユニット。
【請求項4】
上記光学シートの出射面の端が黒色である請求項1または3に記載のバックライトユニット。
【請求項5】
上記受光面の端から上記出射面の端に至るまでの光学シートの側面が黒色である請求項4に記載のバックライトユニット。
【請求項6】
塗装によって、上記光学シートの黒色の部分が形成される請求項1、3〜5のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
【請求項7】
化学処理によって、上記光学シートの黒色の部分が形成される請求項1、3〜5のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
【請求項8】
黒色シールが貼られることによって、上記光学シートの黒色の部分が形成される請求項1、3〜5のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
【請求項9】
上記光学シートの側面が曲面になることで、光学シートの縁は先細り、
その曲面における曲率中心が、曲面を境に光学シート側に位置する請求項2若しくは3、または、請求項2若しくは3を引用する請求項4〜8のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
【請求項10】
上記光学シートを境に、その光学シートの上記受光面の位置する側を受光側とすると、
上記受光面の端が、上記光学シートの出射面における端の内側に位置することで、上記光学シートにおける曲面の側面が、上記受光側に向いて傾く請求項9に記載のバックライトユニット。
【請求項11】
上記光学シートを境に、その光学シートの上記出射面の位置する側を出射側とすると、
上記出射面の端が、上記光学シートの受光面における端の内側に位置することで、上記光学シートにおける曲面の側面が、上記出射側に向いて傾く請求項9に記載のバックライトユニット。
【請求項12】
上記光学シートにおける側面と受光面との繋ぎ目、および、上記光学シートにおける側面と出射面との繋ぎ目、の少なくとも一方が、曲面になることで、光学シートの縁は先細り、
その曲面における曲率中心が、曲面を境に光学シート側に位置する請求項2若しくは3、または、請求項2若しくは3を引用する請求項4〜8のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
【請求項13】
上記第1支持体は、上記光源を収容するバックライトシャーシおよび上記光源を支える光源ホルダの少なくとも一方であり、
上記バックライトシャーシとで、上記光学シートの縁を挟み込む内蔵シャーシが、上記第2支持体である請求項1、3〜8、または請求項3を引用する請求項9〜12のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
【請求項14】
上記光学シートの縁にて対向している第1縁部分は、上記第1支持体である上記光源を収容するバックライトシャーシにて支えられ、
上記第1縁部分以外の光学シートの第2縁部分は、上記第1支持体である上記光源を支える光源ホルダにて支えられ、
上記バックライトシャーシとで、上記光学シートの縁を挟み込む内蔵シャーシが、上記第2支持体である請求項1、3〜8、または請求項3を引用する請求項9〜12のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか1項に記載のバックライトユニットと、
上記バックライトユニットからの出射光を受光するために、上記光学シートを覆うよ
うに位置する液晶表示パネルと、
を含む液晶表示装置。
【請求項16】
上記液晶表示パネルの縁には、黒色の遮光マスクパターンが含まれている請求項15に記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−94018(P2009−94018A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−266028(P2007−266028)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】