説明

バッテリ充電装置

【課題】交流発電機の出力を整流してバッテリに供給する制御整流回路の整流素子が実装された回路基板の温度が過度に上昇するおそれを無くしたバッテリ充電装置を提供する。
【解決手段】交流入力端子間に磁石式交流発電機1の出力が印加され、直流出力端子間にバッテリ2が接続されるブリッジ形の制御整流回路3と、バッテリ2の両端の電圧を設定値に保つようにサイリスタへのトリガ信号の供給を制御するサイリスタ制御回路4とを備えたバッテリ充電装置に、制御整流回路3が取付けられた回路基板の温度を検出する温度センサ5Aを備えて該温度センサにより検出された温度が設定値以上になったときに制御整流回路のサイリスタへのトリガ信号の供給を禁止する保護回路5を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関等の原動機により駆動される交流発電機の整流出力でバッテリを充電するバッテリ充電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関により駆動される磁石発電機等の出力でバッテリを充電するバッテリ充電装置として、特許文献1に示されたものが知られている。特許文献1に示されたバッテリ充電装置は、ブリッジ回路の上辺または下辺を構成する整流素子がサイリスタからなっていて交流入力端子間に交流発電機の出力が印加され、直流出力端子間にバッテリが接続されるブリッジ形の制御整流回路と、バッテリの両端の電圧に応じて制御整流回路のサイリスタへのトリガ信号の供給を制御するサイリスタ制御回路とにより構成されている。この種のバッテリ充電装置では、バッテリの両端の電圧が設定値以下のときにサイリスタにトリガ信号を与えてバッテリに充電電流を供給し、バッテリの両端の電圧が設定値を超えたときにサイリスタへのトリガ信号の供給を停止して制御整流回路の整流出力を停止させることにより、バッテリへの充電電流の供給を停止する。
【特許文献1】実公平1−40288号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のバッテリ充電装置においては、原動機が運転されている間、バッテリへの充電電流の供給が繰り返し行われ、バッテリへの充電電流が供給される間制御整流回路の整流素子から発熱するため、制御整流回路を構成する整流素子が実装された回路基板の温度が上昇するのを避けられない。特に車両を駆動するエンジンに取付けられた交流発電機の出力でバッテリを充電する場合には、エンジンが運転されている間、バッテリへの充電電流の供給が繰り返し行われる状態が継続するため、制御整流回路の温度が上昇し、周囲温度が高い場合には、回路基板の温度が過度に上昇して、基板に実装されている整流素子やその他の電子部品が破損するおそれがある。
【0004】
本発明の目的は、制御整流回路の整流素子が実装された回路基板の温度が過度に上昇するおそれを無くしたバッテリ充電装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ブリッジ回路の上辺または下辺を構成する整流素子がサイリスタからなっていて交流入力端子間に磁石式交流発電機の出力が印加され、直流出力端子間にバッテリが接続されるブリッジ形の制御整流回路と、バッテリの両端の電圧を設定値に保つようにサイリスタへのトリガ信号の供給を制御するサイリスタ制御回路とを備えたバッテリ充電装置に係わるものである。
【0006】
本発明においては、制御整流回路が取付けられた回路基板の温度を検出する温度センサと、温度センサにより検出された温度が設定値以上になったときに制御整流回路のサイリスタへのトリガ信号の供給を禁止する保護回路とを設けた。
【0007】
上記のように構成すると、制御整流回路が取付けられた回路基板の温度が設定値以上になったときに、制御整流回路のサイリスタをオフ状態にして、制御整流回路からバッテリへの充電電流の供給を停止させることができ、充電電流の供給を停止している間制御整流回路の整流素子からの発熱を停止させて、その温度を低下させることができるため、制御整流回路が取付けられている回路基板の温度が過度に上昇して、回路基板に取付けられている部品が破損するおそれをなくすことができる。
【0008】
本発明の好ましい態様では、サイリスタ制御回路が、制御整流回路の正極側直流出力端子と各サイリスタのゲートとの間に設けられてオン状態にあるときに交流発電機側からサイリスタにトリガ信号を供給するトリガ信号供給用スイッチ回路と、バッテリの両端の電圧を検出して、検出した電圧が設定値以下のときにトリガ信号供給用スイッチ回路をオン状態にし、検出した電圧が設定値を超えたときにトリガ信号供給用スイッチ回路をオフ状態にするようにトリガ信号供給用スイッチ回路を制御するスイッチ制御回路とを備えている。この場合、温度センサとして、検出している温度が設定値未満のときにオフ状態を保持し、検出している温度が設定値以上であるときにオン状態になる出力スイッチを備えたものを用い、保護回路は、温度センサの出力スイッチがオフ状態にあるときにトリガ信号供給用スイッチがオン状態になるのを許容し、温度センサの出力スイッチがオン状態になったときにトリガ信号供給用スイッチ回路がオン状態になるのを阻止するように構成される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、制御整流回路が取付けられた回路基板の温度を検出する温度センサと、温度センサにより検出された温度が設定値以上になったときに制御整流回路のサイリスタへのトリガ信号の供給を禁止する保護回路とを設けたので、制御整流回路が取付けられた回路基板の温度が設定値以上になったときに、制御整流回路のサイリスタをオフ状態にして、制御整流回路からバッテリへの充電電流の供給を停止させることができ、充電電流の供給を停止している間制御整流回路の整流素子からの発熱を停止させて、該整流素子の温度を低下させることができるため、制御整流回路が取付けられている回路基板の温度が過度に上昇して、回路基板に取付けられている部品が破損するおそれをなくすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
図1において、1はエンジンにより駆動される磁石式交流発電機、2はバッテリ、3は制御整流回路、4はサイリスタ制御回路、5は保護回路である。制御整流回路3、サイリスタ制御回路4及び保護回路5の構成部品は共通の回路基板に取付けられている。
【0011】
周知のように、交流発電機1は、エンジンの回転軸に取付けられた磁石回転子と、エンジンのケースなどに固定された固定子とからなっている。固定子は、回転子の磁極に対向する磁極部を有する鉄心と、該鉄心に巻回された電機子コイルLとを備え、エンジンの回転に同期して、電機子コイルLから交流電圧を発生する。
【0012】
制御整流回路3は、ブリッジ回路の上辺または下辺を構成する整流素子としてサイリスタを用いた整流回路で、図示の例では、カソードが共通接続されてブリッジ回路の上辺を構成するダイオードDu,Dvと、アノードが共通接続されるとともにカソードがダイオードDu,Dvのアノードにそれぞれ接続されてブリッジ回路の下辺を構成するサイリスタThx及びThyとにより、制御整流回路3が構成されている。
【0013】
制御整流回路3においては、ダイオードDuのアノードとサイリスタThxのカソードとの共通接続点及びダイオードDvのアノードとサイリスタThyのカソードとの共通接続点が交流入力端子3a及び3bとなっていて、これらの交流入力端子間に発電機1の出力電圧が印加されている。
【0014】
制御整流回路3においてはまた、ダイオードDu,Dvのカソードの共通接続点及びサイリスタThx,Thyのアノードの共通接続点がそれぞれ正極側及び負極側の直流出力端子3c及び3dとなっていて、これらの直流出力端子間に、バッテリ2が接続されている。
【0015】
サイリスタ制御回路4は、制御整流回路の正極側直流出力端子と各サイリスタのゲートとの間に設けられてオン状態にあるときに交流発電機1側からサイリスタThx,Thyにトリガ信号を供給するトリガ信号供給用スイッチ回路4Aと、バッテリ2の両端の電圧を検出して、検出した電圧が設定値以下のときにトリガ信号供給用スイッチ回路4Aをオン状態にし、検出した電圧が設定値を超えたときにトリガ信号供給用スイッチ回路4Aをオフ状態にするようにトリガ信号供給用スイッチ回路4Aを制御するスイッチ制御回路4Bとからなっている。図示の例では、スイッチ制御回路4Bが、バッテリ2の両端の電圧が設定値以下であるか否かを検出する電圧検出回路4B1と、電圧検出回路4B1によりバッテリの両端の電圧が設定値以下であることが検出されているときにトリガ信号供給用スイッチ回路4Aをオン状態にし、電圧検出回路4B1によりバッテリ2の両端の電圧が設定値を超ええていることが検出されたときにトリガ信号供給用スイッチ回路4Aをオフ状態にするようにトリガ信号供給用スイッチ回路4Aをオンオフ制御するオンオフ制御回路4B2とにより構成されている。
【0016】
図示のトリガ信号供給用スイッチ回路4Aは、サイリスタThx及びThyのゲートにそれぞれ抵抗R1及びR2を通してカソードが接続され、アノードが共通接続されたダイオードD1及びD2と、ダイオードD1及びD2のアノードの共通接続点にコレクタが接続され、エミッタが制御整流回路3の正極側直流出力端子3cに接続されたPNPトランジスタTR1と、トランジスタTR1のベースと負極側直流出力端子との間に接続された抵抗R3とからなっている。トリガ信号供給用スイッチ回路4Aは、バッテリ2側からトランジスタTR1のエミッタ及びベースと抵抗R3とを通してベース電流が流れたときにトランジスタTR1が導通状態になることによりオン状態になる。トリガ信号供給用スイッチ回路4Aがオン状態にあるときには、電機子コイルLの誘起電圧の一方の半サイクルにおいて、電機子コイルL−端子3a−ダイオードDu−トランジスタTR1−ダイオードD2−抵抗R2−サイリスタThyのゲートカソード間−端子3b−電機子コイルLの経路で、サイリスタThyにトリガ信号が供給され、電機子コイルLの誘起電圧の他方の半サイクルで、電機子コイルL−端子3b−ダイオードDv−トランジスタTR1−ダイオードD1−抵抗R1−サイリスタThxのゲートカソード間−端子3a−電機子コイルLの経路で、サイリスタThxにトリガ信号が供給される。
【0017】
電圧検出回路4B1は、制御整流回路3の正極側直流出力端子3cに一端が接続された抵抗器R4と、抵抗器R4の他端に一端が接続された抵抗器R5と、抵抗器R5の他端と負極側直流端子3dとの間にアノードを負極側直流端子3d側に向けて接続されたツェナーダイオードZDとにより構成されている。
【0018】
またオンオフ制御回路4B2は、エミッタが正極側直流出力端子3cに接続され、コレクタがトランジスタTR1のベースに接続されたPNPトランジスタTR2からなり、このトランジスタTR2のベースが電圧検出回路4B1の抵抗器R4とR5との接続点に接続されている。
【0019】
保護回路5は、制御整流回路3が取付けられた回路基板の温度を検出する温度センサ5Aと、温度センサ5Aに安定化された一定の電源電圧を与える電源IC5Bと、トリガ信号供給用スイッチ回路4Aのオンオフを制御するスイッチとしてのトランジスタTR3とを備えていて、温度センサ5Aにより検出された温度が設定値以上になったときにトリガ信号供給用スイッチ回路4Aを強制的にオフ状態にして、制御整流回路3のサイリスタThx,Thyへのトリガ信号の供給を禁止する。
【0020】
トランジスタTR3はPNPトランジスタからなっていて、そのエミッタが正極側直流出力端子に接続され、コレクタがトランジスタTR1のベースに接続されている。図示の温度センサ5Aは、検出している温度が設定値未満のときにオフ状態を保持し、検出している温度が設定値以上であるときにオン状態になる出力スイッチをその出力段に備えていて、該温度センサの出力スイッチの一端につながる出力端子5aが抵抗R6を通してトランジスタTR3のベースに接続され、該出力スイッチの他端につながる出力端子5bが負極側直流出力端子3dに接続されている。
【0021】
温度センサ5Aは、制御整流回路3のダイオード及びサイリスタを含む充電装置の構成部品が取付けられた回路基板の温度を検出するように、該回路基板に熱的に結合された状態で取り付けられている。本実施形態では、温度センサ5Aがチップ部品として構成されたICからなっていて、該ICが制御整流回路3の構成部品が取り付けられた回路基板に設けられたランドに半田付けされた状態で取り付けられている。
【0022】
電源IC5Bは3端子レギュレータを構成するICで、外付けのコンデンサC1及びC2とともに定電圧電源回路を構成し、バッテリ2の両端の電圧を降圧して、温度センサを構成するICの電源端子5cに一定の直流電圧(5V)を印加する。
【0023】
本実施形態に係わるバッテリ充電装置においては、バッテリ2の両端の電圧が設定値以下のときに、交流発電機1の出力が制御整流回路3により整流されてバッテリ2に供給されることによりバッテリ2が充電される。
【0024】
上記のバッテリ充電装置において、回路基板の温度が設定値未満であるとし、バッテリ2の両端の電圧が設定値以下であるとする。このとき、温度センサ5Aの出力スイッチはオフ状態にあるため、トランジスタTR3はオフ状態にある。またバッテリ2の両端の電圧が設定値以下であるときには、ツェナーダイオードZDがオフ状態にあり、電圧検出回路4B1はバッテリ電圧が設定値以下であることを検出している。このときトランジスタTR2にベース電流が流れず、トランジスタTR2がオフ状態にある。この状態では、バッテリ2からトランジスタTR1のエミッタ・ベース間と抵抗R3とを通してトランジスタTR1にベース電流が流れるため、トランジスタTR1がオン状態になり(トリガ信号供給用スイッチ回路4Aがオン状態になり)、交流発電機1側からサイリスタThxまたはThyにトリガ信号が与えられる。サイリスタThx及びThyのうち、トリガ信号が与えられた方のサイリスタがオン状態になり、交流発電機1から制御整流回路3を通してバッテリ2に充電電流が供給される。
【0025】
バッテリ2の充電が進み、バッテリ2の両端の電圧が設定値を超えると、ツェナーダイオードZDがオン状態になり、電圧検出回路4B1は、バッテリ電圧が設定値を超えたことを検出する。このときトランジスタTR2にベース電流が流れ、該トランジスタがオン状態なる。トランジスタTR2がオン状態になると、トランジスタTR1のコレクタベース間が短絡されるため、トランジスタTR1にベース電流が流れなくなり、トランジスタTR1がオフ状態になる(トリガ信号供給用スイッチ回路4Aがオフ状態になる)。従って、サイリスタThx及びThyへのトリガ信号の供給が停止し、サイリスタThx及びThyはオン状態になることができなくなるため、バッテリ2の充電が停止する。
【0026】
バッテリ2の充電が停止した後、バッテリ2の両端の電圧が設定値以下になると、ツェナーダイオードZDがオフ状態になり(バッテリ電圧が設定値以下になったことが検出され)、トランジスタTR2がオフ状態になるため、再びサイリスタThx及びThyにトリガ信号が供給されるようになり、バッテリ2の充電が再開される。上記の動作が繰り返されることにより、バッテリ2の両端の電圧が設定値付近に保たれる。
【0027】
制御整流回路3を構成する半導体素子からの発熱により回路基板の温度が上昇し、その温度が設定値以上になると、温度センサ5A内の出力スイッチがオン状態になるため、バッテリ2からトランジスタTR3のエミッタ・ベース間と抵抗R6と温度センサ5A内の出力スイッチとを通して電流が流れ、トランジスタTR3がオン状態になる。トランジスタTR3がオン状態になると、トランジスタTR1にベース電流が流れなくなるため、トランジスタTR1がオフ状態になり、サイリスタThx及びThyにトリガ信号が与えられなくなる。これによりバッテリの充電が停止され、制御整流回路3のダイオード及びサイリスタに電流が流れなくなるため、該ダイオード及びサイリスタからの発熱がなくなる。これにより回路基板の温度が低下していく。回路基板の温度が設定値未満になると、温度センサ5A内の出力スイッチがオフ状態になるため、トランジスタTR3がオフ状態になり、バッテリ充電装置は正常な状態に復帰する。
【0028】
上記の実施形態では、制御整流回路3のブリッジの下辺をサイリスタにより構成し、制御整流回路のブリッジの上辺をダイオードにより構成したが、制御整流回路3のブリッジの下辺をダイオードにより構成し、制御整流回路のブリッジの上辺をサイリスタにより構成する場合や、制御整流回路のブリッジの下辺及び上辺を共にサイリスタにより構成する場合にも本発明を適用することができる。
【0029】
上記の実施形態では、温度センサとして出力スイッチを備えたもの(出力段がスイッチからなっているもの)を用いたが、温度センサとして、検出している温度に比例した大きさのアナログ出力を発生するものを用いて、該温度センサの出力信号を設定温度を与える基準信号と比較し、温度センサの出力信号の大きさが基準信号の大きさ以上になったときにトリガ信号供給用スイッチ回路4Aをオフ状態にするように保護回路5を構成しても良い。
【0030】
上記の実施形態では、保護回路5にトランジスタTR3を設けて、温度センサにより検出された温度が設定値以上になったときにトランジスタTR3をオン状態にすることにより、トリガ信号供給用スイッチ回路4Aをオフ状態にするようにしたが、保護回路5は、温度センサにより検出された温度が設定値以上になったときに制御整流回路3のサイリスタへのトリガ信号の供給を禁止するように構成すれば良く、その構成は上記実施形態のものに限定されない。
【0031】
例えば、上記実施形態において、トランジスタTR3を省略して、温度センサ5Aの出力端子5aを抵抗R6を通してトランジスタTR2のベースに接続し、温度センサが検出している温度が設定値以上になって該温度センサの出力スイッチがオン状態になったときにトランジスタTR2のエミッタ・ベース間と抵抗R6と温度センサ5Aとを通してトランジスタTR2にベース電流を流すことにより、トランジスタTR2をオン状態にして、トリガ信号供給用スイッチ回路4Aをオフ状態にするようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態の構成を示した回路図である。
【符号の説明】
【0033】
1 磁石式交流発電機
2 バッテリ
3 制御整流回路
4 サイリスタ制御回路
4A トリガ信号供給用スイッチ回路
4B 電圧検出回路
4C スイッチ制御回路
5 保護回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブリッジ回路の上辺または下辺を構成する整流素子がサイリスタからなっていて交流入力端子間に磁石式交流発電機の出力が印加され、直流出力端子間にバッテリが接続されるブリッジ形の制御整流回路と、前記バッテリの両端の電圧を設定値に保つように前記サイリスタへのトリガ信号の供給を制御するサイリスタ制御回路とを備えたバッテリ充電装置において、
前記制御整流回路が取付けられた回路基板の温度を検出する温度センサを備えて、該温度センサにより検出された温度が設定値以上になったときに前記制御整流回路のサイリスタへのトリガ信号の供給を禁止する保護回路と、
を備えたことを特徴とするバッテリ充電装置。
【請求項2】
前記サイリスタ制御回路は、前記制御整流回路の正極側直流出力端子と各サイリスタのゲートとの間に設けられてオン状態にあるときに前記交流発電機側から前記サイリスタにトリガ信号を供給するトリガ信号供給用スイッチ回路と、前記バッテリの両端の電圧を検出して、検出した電圧が設定値以下のときに前記トリガ信号供給用スイッチ回路をオン状態にし、検出した電圧が設定値を超えたときに前記トリガ信号供給用スイッチ回路をオフ状態にするように前記トリガ信号供給用スイッチ回路を制御するスイッチ制御回路とを備え、
前記温度センサは、検出している温度が設定値未満のときにオフ状態を保持し、検出している温度が設定値以上であるときにオン状態になる出力スイッチを備え、
前記保護回路は、前記温度センサの出力スイッチがオフ状態にあるときに前記トリガ信号供給用スイッチがオン状態になるのを許容し、前記温度センサの出力スイッチがオン状態になったときに前記トリガ信号供給用スイッチ回路がオン状態になるのを阻止するように構成されていること、
を特徴とする請求項1に記載のバッテリ充電装置。

【図1】
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【公開番号】特開2010−35371(P2010−35371A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−196573(P2008−196573)
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【出願人】(000001340)国産電機株式会社 (191)
【Fターム(参考)】