パネル開閉機構
【課題】 各種電子・電気機器において、筐体に回動自在に取り付けたパネルを開閉するために使用されるパネル開閉機構に関し、操作パネルを開放姿勢にするため開く時(倒れる方向に回動させる時)、つまり操作パネルを自重による荷重が増す方向に回動させる時に、操作パネルが倒れ始めてから90度近く倒れる終速時まで等速感をもたせるパネル開閉機構を提供すること。
【解決手段】 本発明のパネルの開閉機構は、バネの付勢力をパネル5を倒す方向に作用させ、ダンパ8により速度を制御しながらパネル5を開閉する機器のパネル開閉機構において、パネル5を自重による荷重が増す方向に回動させる時、該荷重を打ち消す方向に負荷を与える抵抗体17を、パネル5を支持する筐体に取り付けたものである。
【解決手段】 本発明のパネルの開閉機構は、バネの付勢力をパネル5を倒す方向に作用させ、ダンパ8により速度を制御しながらパネル5を開閉する機器のパネル開閉機構において、パネル5を自重による荷重が増す方向に回動させる時、該荷重を打ち消す方向に負荷を与える抵抗体17を、パネル5を支持する筐体に取り付けたものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種電子・電気機器において、筐体に回動自在に取り付けたパネルを開閉するために使用されるパネル開閉機構に関し、詳しくはパネルを開く時(特に開く過程における動作時)における回動速度を制御するパネル開閉機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、機器の筐体に回動自在に取着された扉やパネルを開閉する機構において、バネの付勢力をパネルを倒す方向に作用させるとともに、回転ダンパやシリンダとピストンを組み合わせたエアダンパ(直線形ダンパ)等を設けて速度を制御しながらパネルを開閉させる手段が多用されている。
【0003】
例えば、特許文献1(特開平8−307066号公報)に開示されたパネル開閉装置は、操作パネルが回転軸を支点として、装置本体の前面を覆う閉鎖姿勢と、90度前方へ倒れる開放姿勢との間を回動できるように支持されているものであって、操作パネルはバネの力で開放姿勢へ付勢されるが、回転軸に速度調整部材として回転ダンパが設けられていて、操作パネルを開く時(開く過程における動作時)における回動速度を減速させることができるものである。
【0004】
【特許文献1】特開平8−307066号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、回転ダンパにより操作パネルの回動速度はある程度制御されるが、下部を支軸として垂直に立設している操作パネルを開放姿勢にするため開く時(倒れる方向に回動させる時)には、操作パネルを自重による荷重が増す方向(倒れる方向)に回動させることになるため、90度近く倒れる終速時に荷重がMAXになって、回動する速度が最も速くなり高級感を損なっていた。
【0006】
また、機器は机や床に設置する場合の他、機器を天井から吊して設置する場合があり、その場合には、机や床に設置する場合とは180度反転させて機器を設置することがある。つまり、机上に設置する場合と天井から吊す場合では、開放姿勢にするため開く時、前者は操作パネルが倒れることになり、後者は操作パネルが持ち上がることになるため、両者で操作パネルの自重による荷重がかかる方向が変わることになる。従って、操作パネルが自重による荷重がかかる方向に開く時、等速にするため荷重を押さえる抵抗を付加すると、天井に吊す場合はその抵抗によって回動する速度を遅くしてしまうため、両者間での速度の違和感が大きすぎて、高級感を損なうという問題が発生した。
【0007】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決することを課題とするものであり、操作パネルを開放姿勢にするため開く時(倒れる方向に回動させる時)、つまり操作パネルを自重による荷重が増す方向に回動させる時に、操作パネルが倒れ始めてから90度近く倒れる終速時まで等速感をもたせるパネル開閉機構を提供することを目的とする。
【0008】
また、操作パネルを自重による荷重が増す方向に回動させる時と、操作パネルを自重による荷重が働かない方向に回動させる時、等速感があって両者間での速度の違和感が少ないパネル開閉機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、この目的を達成するため次のような構成を採用している。
【0010】
つまり、本発明のパネルの開閉機構は、バネの付勢力をパネルを倒す方向に作用させ、ダンパにより速度を制御しながらパネルを開閉する機器のパネル開閉機構において、パネルを自重による荷重が増す方向に回動させる時、該荷重を打ち消す方向に負荷を与える抵抗体を、パネルを支持する筐体に取り付けたものである。
【0011】
また、前記抵抗体を、前記パネルを支持する筐体に斜め方向にスライド自在に取り付け、パネルを自重による荷重が働かない方向に回動させる時、前記抵抗体が自重で斜め方向にスライドして前記負荷を与えない位置に移動するようにしたものである。
【0012】
また、前記パネルを開閉するため、一端が枢軸を介して前記筐体にリンク結合され、他端側が前記パネルとリンク結合された第一のリンク部材と、一端が枢軸を介して前記筐体にリンク結合され、他端側が前記パネルとリンク結合された第二のリンク部材とを有してなるリンク機構とを備え、前記ダンパが筐体に取り付けられた回転ダンパであり、前記抵抗体がバネ力により外方に向けて押圧される移動子を備えるものであって、第一のリンク部材には枢軸と同軸上に該回転ダンパと噛み合う増速歯車を一体に形成するとともに、第二のリンク部材にはパネルを90度近く開いた時に前記抵抗体の移動子に接触するように形成された突片を形成したものである。
【発明の効果】
【0013】
この構成によれば、下部を支軸として垂直に立設しているパネルを開放姿勢にするためパネルの自重による荷重が増す方向(倒れる方向)に回動させる時には、90度近く倒れる時に荷重がMAXになって、ダンパだけでは取りきれない回動速度の増加が発生するが、この荷重を打ち消す方向に負荷を与える抵抗体を備えているので、回動速度が増加することを防止して等速感をもたせたパネル開閉機構を提供することができる。
【0014】
さらに、下部を支軸として垂直に立設しているパネルを開放姿勢にするため自重による荷重が増す方向(倒れる方向)に回動させる時には、90度近く倒れる時に荷重がMAXになるが、この荷重がMAXになる時、荷重を打ち消す方向に負荷を与える抵抗体が、筐体を反転させると自重で斜めにスライドして、負荷を与えない位置に移動して負荷を与えなくなるため、パネルを自重による荷重が働かない方向に回動させる時、終速時における回動速度が遅くなることを防止する。そのため、パネルを自重による荷重が増す方向に回動させる時と、パネルを自重による荷重が働かない方向に回動させる時、等速感があって両者間での速度の違和感が少ないパネル開閉機構を提供することができる。
【0015】
また、回転ダンパと増速歯車の組み合わせにより、ある程度速度を制御しながらパネルを開閉することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に本発明に係るパネル開閉機構の実施の形態(以下、実施例という)を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は本発明実施例のパネル開閉機構の正面図であり、図2は図1の一部(抵抗体17とその取付部等)を省略した背面図であり、図3〜図7は図1の右側面図であり、図3の閉じた状態から図7の90度開き終わるまでの状態を順に示し、図8は図2の省略した部分を追加した背面図の一部であり、図9は図6の一部(ダンパ等)を省略した右側面図、図10は図1を反転させた状態の正面図であり、図11から図15は図10の右側面図であり、図11の閉じた状態から図15の90度開き終わるまでの状態を順に示し、図16は図9の背面図の一部であり、図17は図14の一部を省略した右側面図である。
【0018】
本発明実施例に係わるパネルの開閉機構の一実施例を、例えば電子機器のキャビネット(図示せず)の一側面に取着された操作パネルの扉開閉に使用する場合について説明する。図1に示したように、電子機器のキャビネット(図示せず)に取着するための筐体2に、下部を支軸3,4として垂直に立設している操作パネル5が操作面6の裏面7を表側になるように取り付けられている。通常は図3に示したように操作パネル5は閉じた状態である閉鎖姿勢に位置している。
【0019】
該操作パネル5を操作しやすい上方の位置まで移動するように開閉するため、一端が枢軸14を介して前記筐体2にリンク結合され、他端側が前記操作パネル5の下部支軸3とリンク結合された第一のリンク部材11と、第一のリンク部材11の下方に配置され、一端が枢軸15を介して前記筐体2にリンク結合され、他端側が前記操作パネル5の下部支軸4とリンク結合された第二のリンク部材12とを有してなるリンク機構とを備えている。本実施例は、以下、このリンク運動により操作パネル5を開く場合について説明するが、本発明はリンク運動に限られるわけではなく、操作パネルが回転軸を支点として、装置本体の前面を覆う閉鎖姿勢と、90度前方へ倒れる開放姿勢との間を回動できるように支持されているような回転運動により操作パネルを開く場合であっても適用できる。要は、操作パネルを自重による荷重が増す方向に回動させる時、後述するように操作パネル5の自重による荷重を打ち消す方向に負荷を与える抵抗体を筐体2に備えていれば良い。
【0020】
前記筐体2には、ダンパである回転ダンパ8を取り付けるとともに、第一のリンク部材11には枢軸14と同軸上に該回転ダンパ8の歯車9と噛み合う扇形の増速歯車10を一体に形成している。
【0021】
筐体2に軸支された第一リンク部材11、第二リンク部材12の各軸14,15に操作パネル5を開放側に押圧するねじりバネ(図示せず)を備えている。つまり、ねじりバネの付勢力をパネル5を倒す方向に作用させている。但し、筐体2には、操作パネル5を閉じた状態で操作パネル5に係合するロック装置(図示せず)を設けて、操作パネル5を閉じた状態では操作パネル5が開閉しない(倒れない)ように形成している。
【0022】
前記ダンパである回転ダンパ8により、ある程度速度を制御しながら操作パネル5を開閉することができる。さらに第一のリンク部材11には回転ダンパ8の歯車9と噛み合う増速歯車10を備えているので、より速度を均一に開閉することができる。しかし、90度開く直前の終速に近い状態で操作パネル5の自重による荷重はMAXに近くなっていて、前述の回転ダンパ8と増速歯車10の組み合わせだけでは取りきれない速度の増加が発生する。
【0023】
この取りきれない速度の増加を防止するため抵抗体17を筐体2に取り付けている。この抵抗体17は開口部を有するケース18内に底側にバネ(図示せず)を収納するとともにケース18の開口部側に移動子19をケース内を摺動可能でかつ先端部が開口部から外に向かって突出するように収納し、バネ力により移動子19を外方に向けて押圧するように構成したものであって、第二リンク部材12の軸部15に操作パネル5と反対方向に向かって突片16を延設するとともに、抵抗体17を、操作パネル5を開放する時に開放し終わる直前に突片16が移動子の先端に当接するように筐体2に取り付けている。つまり、操作パネル5の自重による荷重がMAX近くになった時、抵抗体17が操作パネル5の自重による荷重を打ち消す負荷を与えて、速度が増加することを防止している。
【0024】
さらに、この抵抗体17は、ケース18を筐体2に取り付けるためケース18に一体に形成したフランジ20に一対の平行な摺動溝21を斜めに形成し、筐体2に前記フランジ20の各摺動溝21が嵌る一対の案内リブ22を摺動溝21に合わせて斜めに設けることにより、重力により、斜め方向に移動するように取り付けられている。従って、電子機器のキャビネットを天井から吊して設置(図1とは180度反転させて設置)する場合などのように操作パネル5を自重による荷重が働かない方向に回動させる時、前記抵抗体17が自重で斜め方向にスライドして第二リンク部材12の突片16と移動子19の先端が当接しない位置に移動するようにしている。なお、本実施例では、抵抗体17はバネ力によるものを示したが、本発明はこれに限られるわけではなく、抵抗体17は荷重変化を吸収する負荷を与えることができるものであればよいので、例えばバネ力に変えて、クッション、摩擦、オイルダンパ、グリースダンパ、エアダンパ等を適用することができる。
【0025】
第一リンク部材11と、第二リンク部材12とは左右にそれぞれ設けられ、左右の第一リンク部材11,11を軸24で連結して、左右の第一リンク部材11,11が連動するように形成することが望ましい。
【0026】
なお、操作パネル5が90度開いた時点で第一リンク部材11が他部材(例えば筐体2)に当接することにより、90度開いた時点で停止するようにしている。この他部材が筐体2に設けたストッパ23であっても良い。この90度開いた位置を開放姿勢としている。
【0027】
このように構成されたパネル開閉機構は、筐体2に回転ダンパ8、第一リンク部材11、第二リンク部材12、抵抗体17、操作パネル5が順次組み込まれてユニット化され、一体化した状態で取り扱われ、例えばプロジェクタのような電子機器に取着される。
【0028】
以下、使用方法について説明する。
【0029】
まず、機器は机や床に設置する場合について説明する。パネル開閉機構1は、図1、図3に示したように、下部を支軸3,4として垂直に立設している操作パネル5を閉止位置に位置するように筐体2にロックした状態で電子機器(図示せず)に取り付けられている。
【0030】
このロック状態から、ロック解除ボタン23を押して操作パネル3と筐体2とのロックを解除すると、ねじりバネ(図示せず)の付勢力は、操作パネル5を開放姿勢に向けて倒す方向に作用するので、操作パネル5は回転ダンパ8により速度制御されつつ、第一リンク部材11と第二リンク部材12の協働作用で上方向に移動するように姿勢制御されつつ、図4に示したように開き始める。
【0031】
さらに、操作パネル5は図5に示したように約45度開いた状態を経て、開放姿勢に向けてさらに開いていくが、この時点で操作パネル5の自重による荷重はそれほど大きくなく、突片16と移動子19の先端は接触していない。また、増速歯車10と該増速歯車10と噛み合う回転ダンパ8の歯車9とのギア比を図4等に示したように大きくとる(図4では10対1)ことにより初速から終速近くまで等速感を得ることができるようにしている。
【0032】
さらに、図6に示したように操作パネル5が90度開く直前の終速に近い状態を経て、さらに開いていくが、この時点で操作パネル5の自重による荷重はMAXに近くなっていて、前述の回転ダンパ8と増速歯車10の組み合わせだけでは取りきれない速度の増加が発生する。しかし図6の一部(回転ダンパ8等)を省略した図9に示すように突片16と移動子19の先端が接触して、該荷重を打ち消す方向に負荷を与えるので、終速での速度が増加することを防止できる。
【0033】
やがて、図7に示すように操作パネル5が90度開き終わった開放位置で停止する。前述のように操作パネル5が90度開いた時点で、第一リンク部材11が他部材(例えば筐体2)に当接して停止する。
【0034】
次に、天井から吊して設置する場合について説明する。パネル開閉機構1は、図10に示したように、上部を支軸3,4として垂直に立設している操作パネル5は筐体2にロックされた状態で電子機器(図示せず)に取り付けられている。つまり、机や床や設置した状態とは180度反転させて設置することになる。この電子機器を180度反転させて設置した状態で抵抗体17は、重力により、斜め下方向にスライドする。従って、操作パネル5を自重による荷重が働かない方向に回動させる時、前記抵抗体17が自重で斜め下方向にスライドして、図16に示したように突片16と移動子19の先端が当接しない位置に移動するので、負荷を与えなくなる。
【0035】
このロック状態から、ロック解除ボタン23を押して操作パネル3と筐体2とのロックを解除すると、ねじりバネの付勢力は、操作パネル5を倒す方向に作用するので、操作パネル5は回転ダンパ8と増速歯車10の組み合わせにより速度制御されつつ、第一リンク部材11と第二リンク部材12の協働作用で下方向に移動するように姿勢制御されつつ、図12に示したように開き始める。
【0036】
さらに、図13に示したように約45度開いた状態を経て、さらに開いていくが、この時点で操作パネル5の自重による荷重はそれほど大きくなく、増速歯車10と該増速歯車10と噛み合う回転ダンパ8の歯車9とのギア比を図4等に示したように大きくとる(図4では10対1)ことにより初速から終速まで等速感を得ることができるようにしている。
【0037】
さらに、図14に示したように90度開く直前の終速に近い状態を経て、さらに開いていくが、図14の一部(回転ダンパ8等)を省略した図17に示すように突片16と移動子19の先端は当接しない位置に移動しているので、抵抗体17が操作パネルに負荷を与えることがなく、終速での速度が遅くなることを防止できる。従って、操作パネル5を自重による荷重が増す方向に回動させる時と、操作パネル5を自重による荷重が働かない方向に回動させる時、等速感があって両者間での速度の違和感が少ないパネル開閉機構を提供することができる。
【0038】
やがて、図15に示すように操作パネル5が90度開き終わった状態で、第一リンク部材11が他部材(例えば筐体2)に当接して開放姿勢となって開閉が停止する。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、プロジェクタや車載用機器などの設置方向が変化するものに特に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明実施例の正面図である。
【図2】図1の一部を省略した背面図である。
【図3】図1の右側面図であり、閉じた状態を示す。
【図4】図1の右側面図であり、少し開いた状態を示す。
【図5】図1の右側面図であり、約45度開いた状態を示す。
【図6】図1の右側面図であり、90度開く直前の状態を示す。
【図7】図1の右側面図であり、90度開き終わった状態を示す。
【図8】図2の省略した部分を追加した背面図の一部である。
【図9】図6の一部を省略した右側面図図である。
【図10】図1を反転させた状態の正面図である。
【図11】図10の右側面図であり、閉じた状態を示す。
【図12】図10の右側面図であり、少し開いた状態を示す。
【図13】図10の右側面図であり、約45度開いた状態を示す。
【図14】図10の右側面図であり、90度開く直前の状態を示す。
【図15】図10の右側面図であり、90度開き終わった状態を示す。
【図16】図10の背面図の一部である。
【図17】図14の一部を省略した右側面図である。
【符号の説明】
【0041】
2 筐体
3 支軸
4 支軸
5 操作パネル
6 操作面
8 回転ダンパ
10 増速歯車
11 第一リンク部材
12 第二リンク部材
16 突片
17 抵抗体
18 ケース
19 移動子
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種電子・電気機器において、筐体に回動自在に取り付けたパネルを開閉するために使用されるパネル開閉機構に関し、詳しくはパネルを開く時(特に開く過程における動作時)における回動速度を制御するパネル開閉機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、機器の筐体に回動自在に取着された扉やパネルを開閉する機構において、バネの付勢力をパネルを倒す方向に作用させるとともに、回転ダンパやシリンダとピストンを組み合わせたエアダンパ(直線形ダンパ)等を設けて速度を制御しながらパネルを開閉させる手段が多用されている。
【0003】
例えば、特許文献1(特開平8−307066号公報)に開示されたパネル開閉装置は、操作パネルが回転軸を支点として、装置本体の前面を覆う閉鎖姿勢と、90度前方へ倒れる開放姿勢との間を回動できるように支持されているものであって、操作パネルはバネの力で開放姿勢へ付勢されるが、回転軸に速度調整部材として回転ダンパが設けられていて、操作パネルを開く時(開く過程における動作時)における回動速度を減速させることができるものである。
【0004】
【特許文献1】特開平8−307066号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、回転ダンパにより操作パネルの回動速度はある程度制御されるが、下部を支軸として垂直に立設している操作パネルを開放姿勢にするため開く時(倒れる方向に回動させる時)には、操作パネルを自重による荷重が増す方向(倒れる方向)に回動させることになるため、90度近く倒れる終速時に荷重がMAXになって、回動する速度が最も速くなり高級感を損なっていた。
【0006】
また、機器は机や床に設置する場合の他、機器を天井から吊して設置する場合があり、その場合には、机や床に設置する場合とは180度反転させて機器を設置することがある。つまり、机上に設置する場合と天井から吊す場合では、開放姿勢にするため開く時、前者は操作パネルが倒れることになり、後者は操作パネルが持ち上がることになるため、両者で操作パネルの自重による荷重がかかる方向が変わることになる。従って、操作パネルが自重による荷重がかかる方向に開く時、等速にするため荷重を押さえる抵抗を付加すると、天井に吊す場合はその抵抗によって回動する速度を遅くしてしまうため、両者間での速度の違和感が大きすぎて、高級感を損なうという問題が発生した。
【0007】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決することを課題とするものであり、操作パネルを開放姿勢にするため開く時(倒れる方向に回動させる時)、つまり操作パネルを自重による荷重が増す方向に回動させる時に、操作パネルが倒れ始めてから90度近く倒れる終速時まで等速感をもたせるパネル開閉機構を提供することを目的とする。
【0008】
また、操作パネルを自重による荷重が増す方向に回動させる時と、操作パネルを自重による荷重が働かない方向に回動させる時、等速感があって両者間での速度の違和感が少ないパネル開閉機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、この目的を達成するため次のような構成を採用している。
【0010】
つまり、本発明のパネルの開閉機構は、バネの付勢力をパネルを倒す方向に作用させ、ダンパにより速度を制御しながらパネルを開閉する機器のパネル開閉機構において、パネルを自重による荷重が増す方向に回動させる時、該荷重を打ち消す方向に負荷を与える抵抗体を、パネルを支持する筐体に取り付けたものである。
【0011】
また、前記抵抗体を、前記パネルを支持する筐体に斜め方向にスライド自在に取り付け、パネルを自重による荷重が働かない方向に回動させる時、前記抵抗体が自重で斜め方向にスライドして前記負荷を与えない位置に移動するようにしたものである。
【0012】
また、前記パネルを開閉するため、一端が枢軸を介して前記筐体にリンク結合され、他端側が前記パネルとリンク結合された第一のリンク部材と、一端が枢軸を介して前記筐体にリンク結合され、他端側が前記パネルとリンク結合された第二のリンク部材とを有してなるリンク機構とを備え、前記ダンパが筐体に取り付けられた回転ダンパであり、前記抵抗体がバネ力により外方に向けて押圧される移動子を備えるものであって、第一のリンク部材には枢軸と同軸上に該回転ダンパと噛み合う増速歯車を一体に形成するとともに、第二のリンク部材にはパネルを90度近く開いた時に前記抵抗体の移動子に接触するように形成された突片を形成したものである。
【発明の効果】
【0013】
この構成によれば、下部を支軸として垂直に立設しているパネルを開放姿勢にするためパネルの自重による荷重が増す方向(倒れる方向)に回動させる時には、90度近く倒れる時に荷重がMAXになって、ダンパだけでは取りきれない回動速度の増加が発生するが、この荷重を打ち消す方向に負荷を与える抵抗体を備えているので、回動速度が増加することを防止して等速感をもたせたパネル開閉機構を提供することができる。
【0014】
さらに、下部を支軸として垂直に立設しているパネルを開放姿勢にするため自重による荷重が増す方向(倒れる方向)に回動させる時には、90度近く倒れる時に荷重がMAXになるが、この荷重がMAXになる時、荷重を打ち消す方向に負荷を与える抵抗体が、筐体を反転させると自重で斜めにスライドして、負荷を与えない位置に移動して負荷を与えなくなるため、パネルを自重による荷重が働かない方向に回動させる時、終速時における回動速度が遅くなることを防止する。そのため、パネルを自重による荷重が増す方向に回動させる時と、パネルを自重による荷重が働かない方向に回動させる時、等速感があって両者間での速度の違和感が少ないパネル開閉機構を提供することができる。
【0015】
また、回転ダンパと増速歯車の組み合わせにより、ある程度速度を制御しながらパネルを開閉することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に本発明に係るパネル開閉機構の実施の形態(以下、実施例という)を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は本発明実施例のパネル開閉機構の正面図であり、図2は図1の一部(抵抗体17とその取付部等)を省略した背面図であり、図3〜図7は図1の右側面図であり、図3の閉じた状態から図7の90度開き終わるまでの状態を順に示し、図8は図2の省略した部分を追加した背面図の一部であり、図9は図6の一部(ダンパ等)を省略した右側面図、図10は図1を反転させた状態の正面図であり、図11から図15は図10の右側面図であり、図11の閉じた状態から図15の90度開き終わるまでの状態を順に示し、図16は図9の背面図の一部であり、図17は図14の一部を省略した右側面図である。
【0018】
本発明実施例に係わるパネルの開閉機構の一実施例を、例えば電子機器のキャビネット(図示せず)の一側面に取着された操作パネルの扉開閉に使用する場合について説明する。図1に示したように、電子機器のキャビネット(図示せず)に取着するための筐体2に、下部を支軸3,4として垂直に立設している操作パネル5が操作面6の裏面7を表側になるように取り付けられている。通常は図3に示したように操作パネル5は閉じた状態である閉鎖姿勢に位置している。
【0019】
該操作パネル5を操作しやすい上方の位置まで移動するように開閉するため、一端が枢軸14を介して前記筐体2にリンク結合され、他端側が前記操作パネル5の下部支軸3とリンク結合された第一のリンク部材11と、第一のリンク部材11の下方に配置され、一端が枢軸15を介して前記筐体2にリンク結合され、他端側が前記操作パネル5の下部支軸4とリンク結合された第二のリンク部材12とを有してなるリンク機構とを備えている。本実施例は、以下、このリンク運動により操作パネル5を開く場合について説明するが、本発明はリンク運動に限られるわけではなく、操作パネルが回転軸を支点として、装置本体の前面を覆う閉鎖姿勢と、90度前方へ倒れる開放姿勢との間を回動できるように支持されているような回転運動により操作パネルを開く場合であっても適用できる。要は、操作パネルを自重による荷重が増す方向に回動させる時、後述するように操作パネル5の自重による荷重を打ち消す方向に負荷を与える抵抗体を筐体2に備えていれば良い。
【0020】
前記筐体2には、ダンパである回転ダンパ8を取り付けるとともに、第一のリンク部材11には枢軸14と同軸上に該回転ダンパ8の歯車9と噛み合う扇形の増速歯車10を一体に形成している。
【0021】
筐体2に軸支された第一リンク部材11、第二リンク部材12の各軸14,15に操作パネル5を開放側に押圧するねじりバネ(図示せず)を備えている。つまり、ねじりバネの付勢力をパネル5を倒す方向に作用させている。但し、筐体2には、操作パネル5を閉じた状態で操作パネル5に係合するロック装置(図示せず)を設けて、操作パネル5を閉じた状態では操作パネル5が開閉しない(倒れない)ように形成している。
【0022】
前記ダンパである回転ダンパ8により、ある程度速度を制御しながら操作パネル5を開閉することができる。さらに第一のリンク部材11には回転ダンパ8の歯車9と噛み合う増速歯車10を備えているので、より速度を均一に開閉することができる。しかし、90度開く直前の終速に近い状態で操作パネル5の自重による荷重はMAXに近くなっていて、前述の回転ダンパ8と増速歯車10の組み合わせだけでは取りきれない速度の増加が発生する。
【0023】
この取りきれない速度の増加を防止するため抵抗体17を筐体2に取り付けている。この抵抗体17は開口部を有するケース18内に底側にバネ(図示せず)を収納するとともにケース18の開口部側に移動子19をケース内を摺動可能でかつ先端部が開口部から外に向かって突出するように収納し、バネ力により移動子19を外方に向けて押圧するように構成したものであって、第二リンク部材12の軸部15に操作パネル5と反対方向に向かって突片16を延設するとともに、抵抗体17を、操作パネル5を開放する時に開放し終わる直前に突片16が移動子の先端に当接するように筐体2に取り付けている。つまり、操作パネル5の自重による荷重がMAX近くになった時、抵抗体17が操作パネル5の自重による荷重を打ち消す負荷を与えて、速度が増加することを防止している。
【0024】
さらに、この抵抗体17は、ケース18を筐体2に取り付けるためケース18に一体に形成したフランジ20に一対の平行な摺動溝21を斜めに形成し、筐体2に前記フランジ20の各摺動溝21が嵌る一対の案内リブ22を摺動溝21に合わせて斜めに設けることにより、重力により、斜め方向に移動するように取り付けられている。従って、電子機器のキャビネットを天井から吊して設置(図1とは180度反転させて設置)する場合などのように操作パネル5を自重による荷重が働かない方向に回動させる時、前記抵抗体17が自重で斜め方向にスライドして第二リンク部材12の突片16と移動子19の先端が当接しない位置に移動するようにしている。なお、本実施例では、抵抗体17はバネ力によるものを示したが、本発明はこれに限られるわけではなく、抵抗体17は荷重変化を吸収する負荷を与えることができるものであればよいので、例えばバネ力に変えて、クッション、摩擦、オイルダンパ、グリースダンパ、エアダンパ等を適用することができる。
【0025】
第一リンク部材11と、第二リンク部材12とは左右にそれぞれ設けられ、左右の第一リンク部材11,11を軸24で連結して、左右の第一リンク部材11,11が連動するように形成することが望ましい。
【0026】
なお、操作パネル5が90度開いた時点で第一リンク部材11が他部材(例えば筐体2)に当接することにより、90度開いた時点で停止するようにしている。この他部材が筐体2に設けたストッパ23であっても良い。この90度開いた位置を開放姿勢としている。
【0027】
このように構成されたパネル開閉機構は、筐体2に回転ダンパ8、第一リンク部材11、第二リンク部材12、抵抗体17、操作パネル5が順次組み込まれてユニット化され、一体化した状態で取り扱われ、例えばプロジェクタのような電子機器に取着される。
【0028】
以下、使用方法について説明する。
【0029】
まず、機器は机や床に設置する場合について説明する。パネル開閉機構1は、図1、図3に示したように、下部を支軸3,4として垂直に立設している操作パネル5を閉止位置に位置するように筐体2にロックした状態で電子機器(図示せず)に取り付けられている。
【0030】
このロック状態から、ロック解除ボタン23を押して操作パネル3と筐体2とのロックを解除すると、ねじりバネ(図示せず)の付勢力は、操作パネル5を開放姿勢に向けて倒す方向に作用するので、操作パネル5は回転ダンパ8により速度制御されつつ、第一リンク部材11と第二リンク部材12の協働作用で上方向に移動するように姿勢制御されつつ、図4に示したように開き始める。
【0031】
さらに、操作パネル5は図5に示したように約45度開いた状態を経て、開放姿勢に向けてさらに開いていくが、この時点で操作パネル5の自重による荷重はそれほど大きくなく、突片16と移動子19の先端は接触していない。また、増速歯車10と該増速歯車10と噛み合う回転ダンパ8の歯車9とのギア比を図4等に示したように大きくとる(図4では10対1)ことにより初速から終速近くまで等速感を得ることができるようにしている。
【0032】
さらに、図6に示したように操作パネル5が90度開く直前の終速に近い状態を経て、さらに開いていくが、この時点で操作パネル5の自重による荷重はMAXに近くなっていて、前述の回転ダンパ8と増速歯車10の組み合わせだけでは取りきれない速度の増加が発生する。しかし図6の一部(回転ダンパ8等)を省略した図9に示すように突片16と移動子19の先端が接触して、該荷重を打ち消す方向に負荷を与えるので、終速での速度が増加することを防止できる。
【0033】
やがて、図7に示すように操作パネル5が90度開き終わった開放位置で停止する。前述のように操作パネル5が90度開いた時点で、第一リンク部材11が他部材(例えば筐体2)に当接して停止する。
【0034】
次に、天井から吊して設置する場合について説明する。パネル開閉機構1は、図10に示したように、上部を支軸3,4として垂直に立設している操作パネル5は筐体2にロックされた状態で電子機器(図示せず)に取り付けられている。つまり、机や床や設置した状態とは180度反転させて設置することになる。この電子機器を180度反転させて設置した状態で抵抗体17は、重力により、斜め下方向にスライドする。従って、操作パネル5を自重による荷重が働かない方向に回動させる時、前記抵抗体17が自重で斜め下方向にスライドして、図16に示したように突片16と移動子19の先端が当接しない位置に移動するので、負荷を与えなくなる。
【0035】
このロック状態から、ロック解除ボタン23を押して操作パネル3と筐体2とのロックを解除すると、ねじりバネの付勢力は、操作パネル5を倒す方向に作用するので、操作パネル5は回転ダンパ8と増速歯車10の組み合わせにより速度制御されつつ、第一リンク部材11と第二リンク部材12の協働作用で下方向に移動するように姿勢制御されつつ、図12に示したように開き始める。
【0036】
さらに、図13に示したように約45度開いた状態を経て、さらに開いていくが、この時点で操作パネル5の自重による荷重はそれほど大きくなく、増速歯車10と該増速歯車10と噛み合う回転ダンパ8の歯車9とのギア比を図4等に示したように大きくとる(図4では10対1)ことにより初速から終速まで等速感を得ることができるようにしている。
【0037】
さらに、図14に示したように90度開く直前の終速に近い状態を経て、さらに開いていくが、図14の一部(回転ダンパ8等)を省略した図17に示すように突片16と移動子19の先端は当接しない位置に移動しているので、抵抗体17が操作パネルに負荷を与えることがなく、終速での速度が遅くなることを防止できる。従って、操作パネル5を自重による荷重が増す方向に回動させる時と、操作パネル5を自重による荷重が働かない方向に回動させる時、等速感があって両者間での速度の違和感が少ないパネル開閉機構を提供することができる。
【0038】
やがて、図15に示すように操作パネル5が90度開き終わった状態で、第一リンク部材11が他部材(例えば筐体2)に当接して開放姿勢となって開閉が停止する。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、プロジェクタや車載用機器などの設置方向が変化するものに特に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明実施例の正面図である。
【図2】図1の一部を省略した背面図である。
【図3】図1の右側面図であり、閉じた状態を示す。
【図4】図1の右側面図であり、少し開いた状態を示す。
【図5】図1の右側面図であり、約45度開いた状態を示す。
【図6】図1の右側面図であり、90度開く直前の状態を示す。
【図7】図1の右側面図であり、90度開き終わった状態を示す。
【図8】図2の省略した部分を追加した背面図の一部である。
【図9】図6の一部を省略した右側面図図である。
【図10】図1を反転させた状態の正面図である。
【図11】図10の右側面図であり、閉じた状態を示す。
【図12】図10の右側面図であり、少し開いた状態を示す。
【図13】図10の右側面図であり、約45度開いた状態を示す。
【図14】図10の右側面図であり、90度開く直前の状態を示す。
【図15】図10の右側面図であり、90度開き終わった状態を示す。
【図16】図10の背面図の一部である。
【図17】図14の一部を省略した右側面図である。
【符号の説明】
【0041】
2 筐体
3 支軸
4 支軸
5 操作パネル
6 操作面
8 回転ダンパ
10 増速歯車
11 第一リンク部材
12 第二リンク部材
16 突片
17 抵抗体
18 ケース
19 移動子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バネの付勢力をパネルを倒す方向に作用させ、ダンパにより速度を制御しながらパネルを開閉する機器のパネル開閉機構において、パネルを自重による荷重が増す方向に回動させる時、該荷重を打ち消す方向に負荷を与える抵抗体を、パネルを支持する筐体に取り付けたことを特徴とするパネルの開閉機構。
【請求項2】
前記抵抗体を、前記パネルを支持する筐体に斜め方向にスライド自在に取り付け、パネルを自重による荷重が働かない方向に回動させる時、前記抵抗体が自重で斜め方向にスライドして前記負荷を与えない位置に移動することを特徴とする請求項1に記載のパネルの開閉機構。
【請求項3】
前記パネルを開閉するため、一端が枢軸を介して前記筐体にリンク結合され、他端側が前記パネルとリンク結合された第一のリンク部材と、一端が枢軸を介して前記筐体にリンク結合され、他端側が前記パネルとリンク結合された第二のリンク部材とを有してなるリンク機構とを備え、前記ダンパが筐体に取り付けられた回転ダンパであり、前記抵抗体がバネ力により外方に向けて押圧される移動子を備えるものであって、第一のリンク部材には枢軸と同軸上に該回転ダンパと噛み合う増速歯車を一体に形成するとともに、第二のリンク部材にはパネルを90度近く開いた時に前記抵抗体の移動子に接触するように形成された突片を形成した請求項1又は2に記載のパネルの開閉機構。
【請求項1】
バネの付勢力をパネルを倒す方向に作用させ、ダンパにより速度を制御しながらパネルを開閉する機器のパネル開閉機構において、パネルを自重による荷重が増す方向に回動させる時、該荷重を打ち消す方向に負荷を与える抵抗体を、パネルを支持する筐体に取り付けたことを特徴とするパネルの開閉機構。
【請求項2】
前記抵抗体を、前記パネルを支持する筐体に斜め方向にスライド自在に取り付け、パネルを自重による荷重が働かない方向に回動させる時、前記抵抗体が自重で斜め方向にスライドして前記負荷を与えない位置に移動することを特徴とする請求項1に記載のパネルの開閉機構。
【請求項3】
前記パネルを開閉するため、一端が枢軸を介して前記筐体にリンク結合され、他端側が前記パネルとリンク結合された第一のリンク部材と、一端が枢軸を介して前記筐体にリンク結合され、他端側が前記パネルとリンク結合された第二のリンク部材とを有してなるリンク機構とを備え、前記ダンパが筐体に取り付けられた回転ダンパであり、前記抵抗体がバネ力により外方に向けて押圧される移動子を備えるものであって、第一のリンク部材には枢軸と同軸上に該回転ダンパと噛み合う増速歯車を一体に形成するとともに、第二のリンク部材にはパネルを90度近く開いた時に前記抵抗体の移動子に接触するように形成された突片を形成した請求項1又は2に記載のパネルの開閉機構。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2007−35744(P2007−35744A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−213821(P2005−213821)
【出願日】平成17年7月25日(2005.7.25)
【出願人】(000226507)株式会社ニックス (96)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月25日(2005.7.25)
【出願人】(000226507)株式会社ニックス (96)
【Fターム(参考)】
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