説明

ビームセンサの防虫構造

【目的】簡単な構造で且つ低コストで、防虫効果を得る。
【構成】取付板2と、該取付板に固定された支持台3と、該支持台の上部に配設された端子台4と、端子台の近傍で前記取付板に設けられた配線口5と、支持台3の下部に水平方向および垂直方向に回動自在に装着された光学系ハウジング9と、前記取付板に着脱自在に装着されたカバー10とを備え、前記支持台3の端部3aの形状をカバー10の水平断面の形状に合わせた構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビームセンサの防虫構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ビームセンサは、投光器と受光器からなる防犯警報装置であり、投光器は赤外線発光素子及び凹面鏡、レンズ等の光学系を備え、受光器は赤外線受光素子及び凹面鏡、レンズ等の光学系を備えている。そして、投光器と受光器とを対向するように配置し、投光器から投光された赤外線ビームを受光器で検出し、その検出値が所定値以下の場合には侵入者有りとして警報を発するように構成している。
【0003】
上記ビームセンサは、通常、屋外に設置するため配線挿入孔を通って蟻などの虫が侵入してしまうという問題を有し、光学系に巣を作ってしまうと誤作動の原因となってしまう。特に投光器側は赤外線ビームを発光するため暖かい環境にありこの問題が深刻となっている。
【0004】
そこで、配線挿入孔をゴム等の材料で塞ぐことも考えられるが、配線の太さや本数によっては完全に塞ぐことは困難であり、また、長年の使用によりゴムが劣化し隙間が生じてしまう。また、特許文献1においては、配線挿入孔に害虫防除剤を塗布したシートを貼り付ける提案をしている。
【特許文献1】特開2000−222645
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1においては、長年の使用により害虫防除剤の効能が低下してしまうという問題を有している。
【0006】
本発明は、上記従来の問題を解決するものであって、簡単な構造で且つ低コストで、防虫効果を得ることができるビームセンサの防虫構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のビームセンサの防虫構造は、取付板と、該取付板に固定された支持台と、該支持台の上部に配設された端子台と、端子台の近傍で前記取付板に設けられた配線口と、前記支持台の下部に水平方向および垂直方向に回動自在に装着された光学系ハウジングと、前記取付板に着脱自在に装着されたカバーとを備え、前記支持台の端部の形状を前記カバーの水平断面の形状に合わせたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明においては、配線口から蟻などの虫が侵入しても、虫は支持台で遮られ光学系ハウジング内には入り込めない構造となるので、簡単な構造で且つ低コストで、防虫効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明のビームセンサの防虫構造の1実施形態を示し、図(A)は斜視図、図(B)は断面図である。
【0010】
ビームセンサ1は、取付板2と、取付板2に固定された支持台3と、支持台3の上部に配設された端子台4とからなり、端子台4の内部には電源回路及び駆動回路等の回路が収納されている。端子台4の近傍で取付板2には配線口5が設けられている。また、支持台3の下部には、ターンテーブル6が水平方向に回動自在に装着され、ターンテーブル6には一対の支持アーム7が固定され、一対の支持アーム7に光学系ハウジング9が垂直方向に回動自在に装着されている。光学系ハウジング9の内部にはミラー又はレンズおよび発光素子又は受光素子(図示せず)が設けられている。取付板2にはカバー10が着脱自在に装着される構成になっている。
【0011】
上記構成からなるビームセンサ1は、投光器と受光器の一対をそれぞれポールに固定し、60m〜200mの間隔を離して設置する。この場合、作業者は投光器および受光器の光学系ハウジング9が対向するようにターンテーブル6を水平方向に回動し、また、光学系ハウジング9を垂直方向に回動するようにしている。
【0012】
本発明においては、支持台3の端部3aの形状をカバー10の水平断面の形状、例えば断面略半円形状に合わせることにより、両者の間に隙間が生じないようにしている。従って、配線口5から蟻などの虫が侵入しても、虫は支持台3で遮られ光学系ハウジング9内には入り込めない構造となるので、ビームセンサの誤作動を防止することができる。なお、支持台3の端部3aとカバー10との間にゴム、スポンジ等のシール材を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明のビームセンサの防虫構造の1実施形態を示し、図(A)は斜視図、図(B)は断面図である。
【符号の説明】
【0014】
2…取付板、3…支持台、3a…端部、5…配線口、9…光学系ハウジング
10…カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付板と、該取付板に固定された支持台と、該支持台の上部に配設された端子台と、端子台の近傍で前記取付板に設けられた配線口と、前記支持台の下部に水平方向および垂直方向に回動自在に装着された光学系ハウジングと、前記取付板に着脱自在に装着されたカバーとを備え、前記支持台の端部の形状を前記カバーの水平断面の形状に合わせたことを特徴とするビームセンサの防虫構造。

【図1】
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【公開番号】特開2006−39627(P2006−39627A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−214204(P2004−214204)
【出願日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(000101400)アツミ電氣株式会社 (69)
【Fターム(参考)】