説明

ブリッジ部材および減衰要素を有するゴルフ・クラブ・ヘッド

【課題】過度の振動を弱め、プレーヤーの手または関節に対する不要な応力を防止し、しかも良好な飛距離および精度を実現する。
【解決手段】ブリッジ部材(34)は、第1のリア・キャビティ(32)を横切って延びて、ゴルフ・クラブ・ヘッド(14)のヒールおよびトウを接続し、ゴルフ・ボールの軌跡を制御する。より長いアイアン・クラブの場合、減衰要素(57)は、キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッド(14)のソール部からブリッジ部材(34)まで延びて第2のキャビティを形成し、ゴルフ・ボールの軌跡にさらに影響を与える。より短いアイアン・クラブの場合、減衰部材(57)は、キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッド(14)のトップ部からブリッジ部材(34)まで延びる。減衰部材(57)は、ゴルフ・ボールにぶつかったときにゴルフ・クラブ・ヘッド(14)の振動および音を低減させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、ゴルフ・クラブに関する。特に、本発明は、リア・キャビティを横切って延びるブリッジ部材を有するキャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドに関する。本発明は、ゴルフ・クラブ・ヘッドがゴルフ・ボールにぶつかったときにゴルフ・ショットの精度、感触、および音を向上させる減衰部材をキャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドのリア・キャビティに設ける。
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2004年8月4日に出願された米国特許出願第10/910,916号の優先権を主張する。米国特許出願第10/910,916号は、2003年12月19日に出願された米国特許出願第10/707,522号(現在の米国特許第6,918,840号)の一部継続出願である。米国特許出願第10/707,522号は、2003年12月15日に出願された国際特許出願PCT/IB03/05942の継続出願である。PCT/IB03/05942は、2003年9月19日に出願された米国特許出願第10/666,346号(現在の米国特許第6,923,732号)の継続出願である。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
様々なゴルフ・クラブ・ヘッドは、ゴルフのプレーヤーがクラブ・ヘッド・フェースをゴルフ・ボールにスクエアにぶつけるのを助けることによってプレーヤーの精度を向上させるように構成されている。多くのこのようなゴルフ・クラブ・ヘッドでは、重心位置を変化させるようにゴルフ・クラブ・ヘッドの重りの位置が変更されている。ゴルフ・クラブ・ヘッドの重心の位置は、ゴルフ・ボールが意図した方向に飛ばされるかどうかを決定する1つの要因である。重心が接触面上の係合点の後方に位置していると、ゴルフ・ボールは概ね真っ直ぐな経路を辿る。しかし、重心が係合点の横にずれていると、ゴルフ・ボールは、フックまたはスライスと呼ばれることが多い、左または右に曲がった経路を辿ることがある。同様に、重心が係合点よりも上または下にずれていると、ゴルフ・ボールの経路は、低すぎるかまたは高すぎる軌跡を示すことがある。
【0004】
ゴルフ・クラブ・ヘッドは、ゴルフ・ボールにぶつかる際、ゴルフ・ボールとの接触時に振動して硬い感触をもたらし硬質の音を発する傾向がある。ゴルフ・ボールとぶつかった時の硬い感触および硬質の音は、プレーヤーによって、かなり飛距離が出た結果と認識することができる。しかし、過度の振動は、ゴルフ・ショットの精度に影響を与え、プレーヤーの手または関節に不要な応力をかけることがある。経験のあるプレーヤーは、クラブ・ヘッドがゴルフ・ボールに接触する際により柔らかい感触がもたらしかつ軟質の音を発することを好む。したがって、当技術分野では、ゴルフ・ボールにぶつかったときに、より正確な制御されたゴルフ・ショットを示すより柔らかい感触およびより軟質の音を生じさせるゴルフ・クラブ・ヘッドが必要である。ゴルフ・クラブ・ヘッドは、過度の振動を弱め、プレーヤーの手または関節に対する不要な応力を防止し、しかも良好な飛距離および精度を実現すべきである。
【発明の概要】
【0005】
当技術分野における上記の要件の1つまたは複数は、本発明の開示されるゴルフ・クラブ・ヘッドによって実現される。本発明の第1の局面では、ゴルフ・クラブ・ヘッドは、ヒール、トウ、トップ部、およびソール部を含む。キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドは、第1のリア・キャビティを横切って延び、ゴルフ・クラブ・ヘッドのヒールとトウを接続するブリッジ部材をさらに含む。減衰部材は、ゴルフ・クラブ・ヘッドのソール部からブリッジ部材まで延びて第2のリア・キャビティを形成する。減衰部材は、ゴルフ・ボールにぶつかったときに振動および音を低減させることができる。第2のリア・キャビティおよびブリッジ部材は、ゴルフ・ボールの軌跡に影響を与えるようにストライキング・フェースに対するゴルフ・クラブ・ヘッドの重心を変化させる。
【0006】
本発明の第2の局面では、ゴルフ・クラブ・ヘッドは、ヒール、トウ、トップ部、およびソール部を含む。キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドは、第1のリア・キャビティを横切って延び、ゴルフ・クラブ・ヘッドのヒールとトウを接続するブリッジ部材をさらに含む。第1のリア・キャビティは、ゴルフ・ボールにぶつかったときに振動および音を低減させる減衰部材を含んでよい。ゴルフ・クラブ・ヘッドのトップ部からブリッジ部材まで延びる壁が、第2のリア・キャビティを形成する。第2のリア・キャビティおよびブリッジ部材は、ゴルフ・ボールの軌跡に影響を与えるようにストライキング・フェースに対するゴルフ・クラブ・ヘッドの重心を変化させる。
【0007】
本発明の第3の局面では、ロング・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドは、トウ、ヒール、トップ部、ソール部、ストライキング・フェース、およびストライキング・フェースの反対側のリア・フェースを含む。ロング・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドは、第1のリア・キャビティ、および第1のリア・キャビティを横切って延びトウをヒールに接続する単一のブリッジ部材も含む。第1のリア・キャビティは、ゴルフ・ボールにぶつかったときに振動および音を低減させる減衰要素を有する。ブリッジ部材をロング・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドのソール部に接続する壁によって第2のリア・キャビティを形成することができる。第2のリア・キャビティおよび単一のブリッジ部材は、ゴルフ・ボールの軌跡に影響を与えるようにストライキング・フェースに対するロング・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドの重心を変化させる。
【0008】
本発明の他の局面では、ショート・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドは、トウ、ヒール、トップ部、ソール部、ストライキング・フェース、およびストライキング・フェースの反対側のリア・フェースを含む。ショート・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドは、第1のリア・キャビティ、および第1のリア・キャビティを横切って延びトウをヒールに接続する単一のブリッジ部材も含む。第1のリア・キャビティは、ゴルフ・ボールにぶつかったときに振動および音を低減させる減衰要素を有する。単一のブリッジ部材をショート・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドのトップ部に接続する壁は、第2のリア・キャビティを形成することができる。第2のリア・キャビティおよび単一のブリッジ部材は、ゴルフ・ボールの軌跡に影響を与えるようにストライキング・フェースに対するショート・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドの重心を変化させる。
【0009】
本発明を特徴付ける新規の利点および特徴は特に、添付の特許請求の範囲で指摘されている。しかし、新規の利点および特徴をよりよく理解するために、本発明に関する様々な態様および概念を説明し例示する以下の説明および添付の図面を参照することができる。
【0010】
本発明は、一例として示されており、添付の図面に限定されない。図面において、同じ符番は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明によるゴルフ・クラブ・ヘッドを有するゴルフ・クラブの立面図を示す。
【図2】本発明によるゴルフ・クラブの正面図を示す。
【図3】本発明によるゴルフ・クラブ・ヘッドの背面図を示す。
【図4】本発明によるゴルフ・クラブ・ヘッドの断面図を示す。
【図5】本発明によるゴルフ・クラブ・ヘッドの他の断面図を示す。
【図6】本発明によるヘッドを有するゴルフ・クラブの他の態様の立面図を示す。
【図7】本発明によるゴルフ・クラブ・ヘッドの他の態様の正面図を示す。
【図8】本発明によるゴルフ・クラブ・ヘッドの他の態様の背面図を示す。
【図9】本発明によるゴルフ・クラブ・ヘッドの他の態様の断面図を示す。
【図10】本発明によるゴルフ・クラブ・ヘッドの他の態様の他の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
発明の詳細な説明
以下の議論および添付の図面は、本発明による様々なゴルフ・クラブ・ヘッドを開示している。たとえば、本発明のゴルフ・クラブ・ヘッドは、ロング・アイアン・クラブ、すなわちツー・アイアン〜ファイブ・アイアン、およびショート・アイアン・クラブ、すなわちシックス・アイアン〜ピッチング・ウェッジに利用することができる。本発明のこの説明では、図1〜5は、本発明を含むロング・アイアン・クラブを表し、一方、図6〜10は、本発明を含むショート・アイアン・クラブを表す。
【0013】
図1を参照すると、ゴルフ・クラブ10は、シャフト12およびゴルフ・クラブ・ヘッド14を含んでいる。図1のゴルフ・クラブ・ヘッド14は、本発明のツー・アイアン・ゴルフ・クラブ・ヘッドを表すことができる。ゴルフ・クラブ10のシャフト12は、スチール、チタン、黒鉛、または複合材料のような様々な材料で形成することができる。ゴルフ・クラブ10を握るための滑り抵抗面をプレーヤーに与えるグリップ16がシャフト12上に位置している。
【0014】
図2に示されているように、ゴルフ・クラブ・ヘッド14は、ヒール21およびトウ23を含む本体15を含んでいる。ヒール21は、図1のシャフト12をゴルフ・クラブ・ヘッド14に接続するホーゼル22に取り付けられている。本体15は、トップ部24およびソール部25も含んでいる。トップ部24とソール部25との間、およびトウ23とヒール21との間にストライキング・フェース26が接続されている。ストライキング・フェース26は、ゴルフ・ボールに当たってゴルフ・ボールを意図された方向に飛ばす接触領域を形成する。ストライキング・フェース26は、ストライキング・フェース26から水および草を除去する水平溝27を含んでいる。ゴルフ・クラブ・ヘッド14の本体15は、スチール、チタン、アルミニウム、タングステン、黒鉛、ポリマー、または複合材料のような様々な材料で構成することができる。
【0015】
図3は、ゴルフ・クラブ・ヘッド14の背面図を示している。本発明のゴルフ・クラブ・ヘッド14は、ストライキング・フェース26の反対側に位置するリア・フェース30を含んでいる。リア・フェース30は、リア・フェース30の方へ延びる大きな開口部を有する第1のリア・キャビティ32を形成している。ヒール21をトウ23に接続することのできるブリッジ部材34が、第1のリア・キャビティ32を横切って延びている。たとえば、2002年9月17日に発行され、参照により本明細書に全体的に組み入れられる米国特許第6,450,897号に示されているように、ブリッジ部材34を第1のリア・キャビティ32を横切って延ばし、ゴルフ・クラブ・ヘッド14上の他の様々な位置に接続することもできる。ブリッジ部材34は、矩形、楕円、三角形、台形、方形、または他の対称的もしくは非対称的な形状のような様々な形状で作ることができる。ブリッジ部材34は、その全長にわたって非一様な幅または厚さを有してもよい。
【0016】
ブリッジ部材34は、ねじ35を使用してトウ23およびヒール21に接続することができる。当業者には、これよりも少ない接続点または追加的な接続点を使用し、本発明の範囲内の他の多数の接続手段によって、ブリッジ部材34をトウ23およびヒール21に接続できることが認識されよう。たとえば、ブリッジ部材34をゴルフ・クラブ・ヘッド14と一緒に単一のケーシング内に形成し、ゴルフ・クラブ・ヘッド14と一体的なブリッジ部材34を作ることもできる。
【0017】
第2のリア・キャビティ38が、図3の、ブリッジ部材34の下方に示されている。図4を参照すると、ゴルフ・クラブ・ヘッド14の断面図が示されている。壁40がソール部25からブリッジ部材34まで延びている。壁40は、ブリッジ部材34の下方に位置する開口部を有する第2のリア・キャビティ38を形成している。壁40は、正面43、後面44、頂面45、および底面46を含んでよい。壁40の後面44とゴルフ・クラブ・ヘッド14のリア・フェース30との間に空間47が存在してよい。
【0018】
壁40をクラブ・ヘッド14およびブリッジ部材34と一体的に形成し、ブリッジ部材34に追加的な支持および剛性を与えることができる。壁40は、ブリッジ部材34の形状に応じて直線状であっても曲線状であってもよい。一体的に形成されたクラブ・ヘッド14、壁40、およびブリッジ部材34は、ステンレススチール、チタン、黒鉛、プラスチック、ポリマー、または複合材料のような様々な材料で作ることができる。ブリッジ部材34への追加的な支持および剛性によってブリッジ部材34がゴルフ・ボールに接触したときにあらゆる変形を防止することができる。さらに、壁40は、ストライキング・フェース26がゴルフ・ボールにぶつかったときに振動減衰効果をもたらすことができる。
【0019】
他の態様では、接着剤を使用して壁40の正面43および底面46をブリッジ部材34およびソール部25に固定することができる。当業者には、正面43および底面46をそれぞれブリッジ部材34およびソール部25に取り付ける他の多数の方法が存在することが認識されよう。このような他の多数の取付け方法が考えられ、本発明の範囲内である。
【0020】
ゴルフを行っている間、プレーヤーは、グリップ16を握り、ゴルフ・クラブ・ヘッド14が概ね弧状の経路を辿ってゴルフ・ボールにぶつかるようにゴルフ・クラブ10を振る。ゴルフ・クラブ10の慣性の一部、特に、クラブ・ヘッド14の慣性がゴルフ・ボールに伝達され、ゴルフ・ボールが意図された目標に飛んでいく。ヘッド14の重心の位置は、ゴルフ・ボールが右に曲がるか、左に曲がるか、または概ね真っ直ぐな経路を辿るかに影響を与える。具体的には、ゴルフ・ボールは、重心がストライキング・フェース26上の係合点の後方に位置するときには概ね真っ直ぐな経路を辿る。しかし、重心が係合点から横にずれていると、ゴルフ・ボールは左または右に曲がる経路を辿ることがある。ゴルフ・クラブ・ヘッド14の重心の位置は、重心がストライキング・フェース26上の係合点から上にずれているかまたは下にずれているかに応じて、ゴルフ・ボールが低すぎる軌跡を示すかまたは高すぎる軌跡を示すかにも影響を与える。
【0021】
ゴルフ・クラブを使用してゴルフ・ボールを意図された目標の方へ飛ばす概念は単純に見えるが、ゴルフ・ボールを実際に思ったとおりに飛ばすのはかなり複雑である。ゴルフ・ボールは、たとえば、プレーヤーが実際には真っ直ぐな経路に沿ってゴルフ・ボールを飛ばそうとしているのに常に右に曲がることがある。多くの従来のゴルフ・クラブ・ヘッドは、重心がストライキング・フェース26に配置されている。しかし、それぞれの異なるゴルフ・クラブごとにゴルフ・クラブ・ヘッド14の重心の位置を変化させると、多くのプレーヤーがクラブ・ヘッド・フェース14をゴルフ・ボールにスクエアに当てるうえで助けになる。重心をストライキング・フェース26から離してゴルフ・クラブ・ヘッド14の後部の方に位置させると、多くのプレーヤーのやり方および好みに合わせることができる。したがって、このようなプレーヤーは、本発明のゴルフ・クラブ・ヘッド14を使用することによってゴルフ・ボールの経路を補正または修正することができる。これは、他のゴルフ・クラブ・ヘッドとは異なり、ゴルフ・クラブ・ヘッド14の重心がストライキング・フェース26に対して変化するためである。
【0022】
ゴルフ・クラブ・ヘッド14の重心は、質量の中心と呼ばれることもあり、均衡点として定義される。具体的には、ゴルフ・クラブ・ヘッド14の重心は、ゴルフ・クラブ・ヘッド14の全重量が集中しているとみなされる点であり、この点で支持された場合、あらゆる位置で静的平衡する。ゴルフ・クラブ・ヘッド14の重心は、ゴルフ・クラブ・ヘッド14の重量分布をストライキング・フェース26から離れるように変えることによって変化させることができる。ゴルフ・クラブ・ヘッド14の修正は、ブリッジ部材34および壁40を使用して行うことができる。
【0023】
ブリッジ部材34は、ゴルフ・クラブ・ヘッド14のストライキング・フェース26に対するゴルフ・クラブ・ヘッド14の後部の重量を増大させる。このようにゴルフ・クラブ・ヘッド14の後部に向かって重量が増大することによってゴルフ・クラブ・ヘッド14の重心が変化する。重心を低くしゴルフ・クラブ・ヘッドの後部の方へ移動させることによって、ゴルフ・クラブ10はゴルフ・ボールにぶつかったときにロフトを増す傾向がある。さらに、ブリッジ部材34の形状および位置もゴルフ・クラブ・ヘッド14の重心の位置に影響を与えることができる。たとえば、より長いアイアン・クラブ、すなわち、ツー・アイアン〜ファイブ・アイアンでは、より短いアイアン・クラブよりも重心を低くすることが望ましい。より長いアイアン・クラブでは、重心を低くすると、プレーヤーがゴルフ・ショットでロフトを増すうえで助けになる。より長いアイアン・クラブのブリッジ部材34は、より短いアイアン・クラブ上のブリッジ部材34と比べてゴルフ・クラブ・ヘッド本体14の後部上のより低い位置に位置する。
【0024】
壁40を使用してもゴルフ・クラブ・ヘッド14の重心を低くすることができる。壁40は、ストライキング・フェース26に対するゴルフ・クラブ・ヘッド14の後部の重量を増大させる。このように、ストライキング・フェース26に対するゴルフ・クラブ・ヘッド14の後部の重量を増大させると、ゴルフ・クラブ・ヘッド14の重心が低くなり、したがって、ゴルフ・クラブ・ヘッドはゴルフ・ボールをより高い軌跡を描くように飛ばすことができる。さらに、壁40は、ブリッジ部材34の支持を増強し、ゴルフ・ボールとの接触時にブリッジ部材34のあらゆる変形を防止することができる。支持が増強されると、ゴルフ・ボールにぶつかったときにゴルフ・ボールが走行する距離が延びる傾向がある。さらに、壁40は、ストライキング・フェース26がゴルフ・ボールにぶつかったときに振動減衰効果をもたらすことができる。
【0025】
図5を参照すると、第2のリア・キャビティ38にある材料を入れてリア・キャビティ38を少なくとも部分的に充填することによって、重心の位置を修正することもできる。第2のリア・キャビティ38を少なくとも部分的に充填するのに使用される材料にはエポキシまたはタングステン53などの高密度材料を含めてよい。第2のリア・キャビティ38を少なくとも部分的に充填するのに使用される材料は、ゴルフ・クラブ・ヘッド14のストライキング・フェースがゴルフ・ボールにぶつかったときに振動を弱める減衰材料を含んでよい。減衰材料は消音特性を含んでもよい。第2のリア・キャビティ38を充填することによって、ストライキング・フェースに対するゴルフ・クラブ・ヘッド14の位置が変化する。特に、ストライキング・フェース26に対するゴルフ・クラブ・ヘッド14の重心が低くなり、プレーヤーがゴルフ・ショットの追加的なロフトを得る助けになる。
【0026】
リア・フェース30とブリッジ部材34との間に減衰材料57を配置することもできる。壁40を含まない態様では、減衰要素57は第1および第2のキャビティを形成することができる。もちろん、振動減衰の増強のような他の利点をもたらすように壁40を含めてよい。減衰材料57は、ゴルフ・クラブ・ヘッド14のストライキング・フェースがゴルフ・ボールにぶつかったときに振動を弱めるのに使用することができる。さらに、減衰材料57は、ゴルフ・クラブ・ヘッド14のストライキング・フェースがゴルフ・ボールにぶつかったときにゴルフ・ショットの音を小さくすることもできる。減衰材料57は、より制御されたゴルフ・ショットを示すより柔らかな感触および音をゴルフ・ショットに与えることもできる。減衰部材57は、熱可塑性エラストマまたは高密度ポリマー樹脂などのポリマーであってよい。高密度ポリマー樹脂を使用すると、ストライキング・フェースに対するゴルフ・クラブ・ヘッドの重心を変化させることもできる。減衰材料57は直接リア・フェース30とブリッジ部材34との間から第1のリア・キャビティ32および/または第2のリア・キャビティ38に注ぎ込み硬化させることができる。または、減衰要素57の所望の全体形状および構成を有する型にポリマーを入れ、減衰要素インサートを形成することができる。当業者には、ブロー成形のような様々な製造プロセスを使用してゴルフ・クラブ・ヘッド14の第1のリア・キャビティ32に入れるべき減衰要素インサートを形成できることが認識されよう。同様に、減衰要素インサートを形成しゴルフ・クラブ・ヘッド14の第2のリア・キャビティ38に入れることができる。
【0027】
本発明のいくつかの態様では、事前に形成された減衰要素を使用して既存のゴルフ・クラブの性能を向上させることができる。減衰要素をリア・フェースとブリッジ部材との間に挿入して性能を向上させることができる。
【0028】
本発明の他の態様において、図6は、シャフト62および図1と同様のゴルフ・クラブ・ヘッド64を含むゴルフ・クラブ60を示している。図6のゴルフ・クラブ・ヘッド64は、本発明のピッチング・ウェッジを表すことができる。ゴルフ・クラブ・ヘッド60のシャフト62は、スチール、チタン、黒鉛、または複合材料のような様々な材料で作ることができる。ゴルフ・クラブ60を握るための滑り抵抗面をプレーヤーに与えるグリップ66がシャフト62上に位置している。
【0029】
図7に示されているように、ゴルフ・クラブ・ヘッド64は、ヒール71およびトウ73を含む本体65を含んでいる。ヒール71は、図6のシャフト62をゴルフ・クラブ・ヘッド64に接続するホーゼル72に取り付けられている。本体65は、トップ部74およびソール部75も含んでいる。トップ部74とソール部75との間、およびトウ73とヒール71との間にストライキング・フェース76が接続されている。ストライキング・フェース76は、ゴルフ・ボールに当たってゴルフ・ボールを意図された方向に飛ばす接触領域を形成する。ストライキング・フェース76は、ストライキング・フェース76から水および草を除去する水平溝77を含んでいる。ゴルフ・クラブ・ヘッド64の本体75は、スチール、チタン、アルミニウム、タングステン、黒鉛、ポリマー、または複合材料のような様々な材料で構成することができる。
【0030】
図8は、ゴルフ・クラブ・ヘッド64の背面図を示している。本発明のゴルフ・クラブ・ヘッド64は、ストライキング・フェース76の反対側に位置するリア・フェース80を含んでいる。リア・フェース80は、リア・フェース80の方へ延びる大きな開口部を有する第1のリア・キャビティ82を形成している。ヒール71をトウ73に接続するブリッジ部材84が、第1のリア・キャビティ82を横切って延びている。たとえば、2002年9月17日に発行され、参照により本明細書に全体的に組み入れられる米国特許第6,450,897号に示されているように、ブリッジ部材84を第1のリア・キャビティ82を横切って延ばし、ゴルフ・クラブ・ヘッド64上の他の様々な位置に接続することもできる。ブリッジ部材84は、矩形、楕円、三角形、台形、方形、または他の対称的もしくは非対称的な形状のような様々な形状で作ることができる。ブリッジ部材84は、その全長にわたって非一様な幅または厚さを有してもよい。
【0031】
ブリッジ部材84は、ねじ85を使用してトウ73およびヒール71に接続することができる。当業者には、これよりも少ない接続点または追加的な接続点を使用し、本発明の範囲内の他の多数の接続手段によって、ブリッジ部材84をトウ73およびヒール71に接続できることが認識されよう。たとえば、ブリッジ部材84をゴルフ・クラブ・ヘッド64と一緒に単一のケーシング内に形成し、ゴルフ・クラブ・ヘッド64と一体的なブリッジ部材84を作ることもできる。
【0032】
第2のリア・キャビティ88が、図8においてブリッジ部材84の上方に示されている。図9を参照すると、ゴルフ・クラブ・ヘッド64の断面図が示されている。壁90はトップ部74からブリッジ部材84まで延びることができる。壁90は、ブリッジ部材84の上方に位置する開口部を有する第2のリア・キャビティ88を形成している。壁90は、正面93、後面94、頂面95、および底面96を含んでよい。壁90の後面94とゴルフ・クラブ・ヘッド64のリア・フェース80との間に空間97が存在してよい。
【0033】
壁90をクラブ・ヘッド64およびブリッジ部材84と一体的に形成し、ブリッジ部材84に追加的な支持および剛性を与えることができる。壁90は、ブリッジ部材84の形状に応じて直線状であっても曲線状であってもよい。一体的に形成されたクラブ・ヘッド64、壁90、およびブリッジ部材84は、ステンレススチール、チタン、黒鉛、プラスチック、ポリマー、または複合材料のような様々な材料で作ることができる。ブリッジ部材84への追加的な支持および剛性によってブリッジ部材84がゴルフ・ボールに接触したときにあらゆる変形を防止することができる。さらに、壁90は、ストライキング・フェース76がゴルフ・ボールにぶつかったときに振動減衰効果をもたらすことができる。
【0034】
他の態様では、接着剤を使用して壁90の正面93および頂面95をブリッジ部材84およびトップ部74に固定することができる。当業者には、正面93および頂面95をそれぞれブリッジ部材84およびトップ部74に取り付ける他の多数の方法が存在することが認識されよう。このような他の多数の取付け方法が考えられ、本発明の範囲内である。
【0035】
ブリッジ部材84は、ゴルフ・クラブ・ヘッド64のストライキング・フェース76に対するゴルフ・クラブ・ヘッド64の後部の重量を増大させる。このようにゴルフ・クラブ・ヘッド64の後部に向かって重量が増大することによってゴルフ・クラブ・ヘッド64の重心が変化する。重心を高くしゴルフ・クラブ・ヘッドの後部の方へ移動させることによって、ゴルフ・ボールをより低くより制御された軌跡を描くように飛ばすことができる。
【0036】
ブリッジ部材84の形状および位置もゴルフ・クラブ・ヘッド64の重心の位置に影響を与えることができる。たとえば、より短いアイアン・クラブ、すなわち、シックス・アイアンからピッチング・ウェッジでは、より長いアイアン・クラブよりも重心を高くすることが望ましい。より短いアイアン・クラブでは、重心を高くすると、プレーヤーがゴルフ・ボールの飛行をよりうまく制御することができる。より短いアイアン・クラブのブリッジ部材84は、より長いアイアン・クラブ上のブリッジ部材と比べてゴルフ・クラブ・ヘッド本体64の後部上のより高い位置に位置する。
【0037】
壁90を使用してもゴルフ・クラブ・ヘッド64の重心を高くすることができる。壁90は、ストライキング・フェース76に対するゴルフ・クラブ・ヘッド64の後部の重量を増大させる。このように、ストライキング・フェース76に対するゴルフ・クラブ・ヘッド64の後部の重量を増大させると、ゴルフ・クラブ・ヘッド64の重心が高くなり、したがって、ゴルフ・クラブ・ヘッドはゴルフ・ボールをより低くより制御された軌跡を描くように飛ばすことができる。
【0038】
図10を参照すると、第2のリア・キャビティ88にある材料を入れて第2のリア・キャビティ88を少なくとも部分的に充填することによって、重心の位置を修正することもできる。第2のリア・キャビティ88を少なくとも部分的に充填するのに使用される材料にはエポキシまたはタングステン103などの高密度材料を含めてよい。さらに、第2のリア・キャビティ88を少なくとも部分的に充填するのに使用される材料は、ゴルフ・クラブ・ヘッド64のストライキング・フェースがゴルフ・ボールにぶつかったときに振動を弱める減衰材料を含んでよい。減衰材料は消音特性を含んでもよい。第2のリア・キャビティ88を充填することによって、ストライキング・フェースに対するゴルフ・クラブ・ヘッド64の位置が変化する。特に、ストライキング・フェース76に対するゴルフ・クラブ・ヘッド64の重心が低くなり、プレーヤーがゴルフ・ショットの追加的なロフトを得る助けになる。
【0039】
第1のリア・キャビティ82に減衰材料107を入れて第1のリア・キャビティ82を部分的に充填することもできる。減衰材料107は、ゴルフ・クラブ・ヘッド64のストライキング・フェースがゴルフ・ボールにぶつかったときに振動を弱めるのに使用することができる。さらに、減衰材料107は、ゴルフ・クラブ・ヘッド64のストライキング・フェースがゴルフ・ボールにぶつかったときにゴルフ・ショットの音を小さくすることもできる。減衰材料107は、より制御されたゴルフ・ショットを示すより柔らかな感触および音をゴルフ・ショットに与えることもできる。減衰部材107は、熱可塑性エラストマまたは高密度ポリマー樹脂などのポリマーであってよい。高密度ポリマー樹脂を使用すると、ストライキング・フェースに対するゴルフ・クラブ・ヘッドの重心を変化させることもできる。減衰材料107は直接第1のリア・キャビティ82に注ぎ込み硬化させることができる。または、減衰要素107の所望の全体形状および構成を有する型にポリマーを入れ、減衰要素インサートを形成することができる。当業者には、ブロー成形のような様々な製造プロセスを使用してゴルフ・クラブ・ヘッド64の第1のリア・キャビティ82に入れるべき減衰要素インサートを形成できることが認識されよう。同様に、減衰要素インサートを形成しゴルフ・クラブ・ヘッド64の第2のリア・キャビティ88に入れることができる。
【0040】
上述のように、本発明の様々な態様は壁90(図9に示されている)などの壁を含まなくてよい。クラブのリア・フェースとブリッジ部材との間に減衰部材を挿入することができる。減衰部材を使用して第1および第2のキャビティ部を形成することができる。ある態様では、クラブのリア・フェースとブリッジ部材との間に挿入された減衰材料に加えて壁を使用して振動の低減のようなさらなる利点をもたらすことができる。
【0041】
本発明は、様々な態様を参照して上記および添付の図面に開示されている。しかし、この開示によって満たされる目的は、本発明に関する様々な特徴および概念の一例を提供することであり、本発明の範囲を限定することではない。当業者には、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱せずに上述の態様に多数の変形および修正を施せることが認識されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トップ部と、
ソール部と、
トップ部からソール部まで延び、ゴルフ・ボールに当たる接触領域を形成するストライキング・フェースと、
ストライキング・フェースの反対側のリア・フェースと、
リア・フェースを横切って延び、ゴルフ・クラブ・ヘッドの重心を変化させるブリッジ部材と、
リア・フェースとブリッジ部材との間に位置し、第1および第2のリア・キャビティを形成する減衰要素とを含むゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項2】
減衰要素とリア・フェースとの間に空間をさらに含む、請求項1記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項3】
第2のリア・キャビティは、ブリッジ部材とソール部との間に配置される、請求項1記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項4】
減衰要素は、ストライキング・フェースがゴルフ・ボールにぶつかったときに振動を弱める、請求項3記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項5】
減衰要素は、ストライキング・フェースがゴルフ・ボールにぶつかったときに音を小さくする、請求項3記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項6】
減衰要素はポリマーを含む、請求項3記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項7】
ポリマーは熱可塑性エラストマを含む、請求項6記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項8】
ポリマーは、高密度ポリマー樹脂を含み、ストライキング・フェースに対するゴルフ・クラブ・ヘッドの重心を変化させる、請求項6記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項9】
第2のリア・キャビティが、少なくとも部分的に減衰要素で充填される、請求項1記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項10】
第1のリア・キャビティが、少なくとも部分的に減衰要素で充填される、請求項1記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項11】
ソール部からブリッジ部材まで延びる壁をさらに含む、請求項1記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項12】
トップ部からブリッジ部材まで延びる壁をさらに含む、請求項1記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項13】
ゴルフ・クラブ・ヘッドはロング・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドを含む、請求項1記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項14】
ロング・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドはツー・アイアンを含む、請求項13記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項15】
ロング・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドはスリー・アイアンを含む、請求項13記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項16】
ロング・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドはフォー・アイアンを含む、請求項13記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項17】
ロング・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドはファイブ・アイアンを含む、請求項13記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項18】
ゴルフ・クラブ・ヘッドはショート・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドを含む、請求項1記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項19】
ショート・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドはシックス・アイアンを含む、請求項18記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項20】
ショート・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドはセブン・アイアンを含む、請求項18記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項21】
ショート・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドはエイト・アイアンを含む、請求項18記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項22】
ショート・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドはナイン・アイアンを含む、請求項18記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項23】
ショート・アイアン・キャビティ・バック・ゴルフ・クラブ・ヘッドはピッチング・ウェッジを含む、請求項18記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項24】
ブリッジ部材は、第1のリア・キャビティを横切って延び、ブリッジ部材はヒールおよびトウを接続し、ブリッジ部材は、ブリッジ部材の端部の高さ寸法がブリッジ部材の中央部の高さ寸法よりも大きくなるように湾曲した上縁部および湾曲した下縁部を有する、請求項1記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項25】
ブリッジ部材は、第1のリア・キャビティを横切って延び、ブリッジ部材はヒールおよびトウを接続し、ブリッジ部材は、ヒールに隣接する領域における第1の高さ寸法、トウに隣接する第2の高さ寸法、およびヒールとトウとの間の第3の高さ寸法を有し、第3の高さ寸法は、第1の高さ寸法および第2の高さ寸法よりも小さい、請求項1記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項26】
ブリッジ部材は、第1のリア・キャビティを横切って延び、ブリッジ部材はヒールおよびトウを接続し、ブリッジ部材は、ブリッジ部材の端部の高さ寸法がブリッジ部材の中央部の高さ寸法よりも大きくなるように湾曲した上縁部および湾曲した下縁部を有し、ブリッジ部材は第1のリア・キャビティから外側に湾曲している、請求項1記載のゴルフ・クラブ・ヘッド。
【請求項27】
各アイアン・クラブが、シャフトおよびシャフトの端部上に位置するゴルフ・クラブ・ヘッドを有する、数を増やせる複数のアイアン・ゴルフ・クラブを含み、各アイアン・ゴルフ・クラブのゴルフ・クラブ・ヘッドが、
トップ部からソール部まで延び、ゴルフ・ボールに当たる接触領域を形成するストライキング・フェースと、
ストライキング・フェースの反対側のリア・フェースと、
リア・フェースを横切って延び、ゴルフ・クラブ・ヘッドの重心を変化させるブリッジ部材と、
リア・フェースとブリッジ部材との間に位置し、第1および第2のリア・キャビティを形成する減衰要素とを含む、アイアン・ゴルフ・クラブのセット。
【請求項28】
減衰要素はポリマーを含む、請求項27記載のアイアン・ゴルフ・クラブのセット。
【請求項29】
ポリマーは熱可塑性エラストマを含む、請求項28記載のアイアン・ゴルフ・クラブのセット。
【請求項30】
ポリマーは、高密度ポリマー樹脂を含み、ストライキング・フェースに対するゴルフ・クラブ・ヘッドの重心を変化させる、請求項28記載のアイアン・ゴルフ・クラブのセット。
【請求項31】
第2のリア・キャビティが、少なくとも部分的に減衰要素で充填される、請求項27記載のアイアン・ゴルフ・クラブのセット。
【請求項32】
ゴルフ・ボールにぶつかったときにゴルフ・クラブ・ヘッドの振動を弱める方法であって、以下の段階を含む方法:
ゴルフ・クラブ・ヘッドのリア・フェースとゴルフ・クラブ・ヘッドのリア・フェースを横切って延びるブリッジ部材との間に減衰部材を挿入する段階。
【請求項33】
減衰要素はポリマーを含む、請求項32記載の方法。
【請求項34】
ポリマーは熱可塑性エラストマを含む、請求項33記載の方法。
【請求項35】
ポリマーは、高密度ポリマー樹脂を含み、ストライキング・フェースに対するゴルフ・クラブ・ヘッドの重心を変化させる、請求項33記載の方法。
【請求項36】
リア・フェースに隣接する領域を減衰要素で少なくとも部分的に充填する段階をさらに含む、請求項32記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−131418(P2010−131418A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−23336(P2010−23336)
【出願日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【分割の表示】特願2007−524962(P2007−524962)の分割
【原出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
【Fターム(参考)】