説明

ホログラム記録媒体

【課題】 記録再生装置内で外縁部が保持されるホログラム記録媒体に対して構造の最適化及び小型化を図り、より正確に情報の記録再生を可能にするホログラム記録媒体を提供する。
【解決手段】 第1基板と、第1基板より大きな寸法を有する第2基板と、第1基板及び第2基板の間に設けられた情報記録層とを備え、第2基板が第1基板より外側に上記記録再生装置に支持される支持部を有するホログラム記録媒体を提供することにより、上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホログラム記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、体積当たりの情報量を増大させるために、情報記録媒体の高密度記録化及び小型化に関する種々な技術が提案されている。その中で、近年、高記録容量、高転送レート及びランダムアクセス可能という特徴を有するホログラム記録媒体(ホログラム情報記憶媒体)が注目されている。
【0003】
ホログラム記録媒体では、従来の光ディスクとは異なり、2つの光(記録光と参照光)を記録層に照射してその厚み方向に記録光と参照光の干渉パターンを形成することにより情報が記録される。そして、例えば、記録光(信号光または物体光とも言われる)と参照光との間の角度を変化させることにより、干渉パターン(ホログラム)を変化させることができるので、所定の領域に異なる干渉パターンを重ねて記録することができ、高密度記録が可能となる。また、そのようにして記録された情報(干渉パターン)は、参照光(再生光とも言われる)の角度を変えて照射することにより、その参照光の角度に対応した干渉パターンが検出され情報再生が行われる。
【0004】
ホログラム記録媒体の構造としては、2つの基板の間に記録層が挟まれたサンドイッチ構造の媒体が知られている(例えば、特許文献1参照)。この構造のホログラム記録媒体では、記録層として2液混合型材料が用いられることが多い。
【0005】
また、ホログラム記録媒体は、通常、情報の記録再生時には、専用の記録再生装置に挿入して使用される。記録再生装置内には、情報の記録再生を正確に行うための位置決め装置が設けられており、ホログラム記録媒体が記録再生装置に装着された際には、ホログラム記録媒体が位置決め装置等により保持され記録再生が行われる。また、従来、積層導波路型ホログラムの例として、光メモリ素子を一回り大きなサイズの筐体(カートリッジ)に装着し、その筐体により位置決めを行っている例もある(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2005−17589号公報
【特許文献2】特開2004−103196号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ホログラム記録媒体は、上述のように、高記録容量、高転送レート及びランダムアクセス可能という特徴を有するため、様々な用途に適用可能である。それゆえ、ホログラム記録媒体に対する注目が高まっており、ホログラム記録媒体のさらなる構造の最適化及び小型化が要望されている。
【0008】
また、ホログラム記録媒体は、上述のように、情報記録層の厚み方向に記録光(信号光)と参照光の干渉パターン(ホログラム)を形成することにより情報が記録されるので、ホログラム記録媒体の記録再生特性は外力等に対して変動しやすい。それゆえ、ホログラム記録媒体では、できるかぎり外力等から情報記録層を保護する必要がある。
【0009】
本発明は上記要望に応えるためになされたものであり、本発明の目的は、様々な用途に適用可能なホログラム記録媒体の構造の最適化を図り、且つ、より正確に情報の記録再生が可能なホログラム記録媒体を提供することである。特に、ホログラム記録媒体が記録再生装置に装着された際に、ホログラム記録媒体の外縁部が保持されるホログラム記録媒体に対して、構造の最適化及び小型化を図り、且つ、より正確に情報の記録再生を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様に従えば、記録再生装置に装着されて情報の記録再生が行われるホログラム記録媒体であって、第1基板と、第1基板より大きな寸法を有する第2基板と、第1基板及び第2基板の間に設けられた情報記録層とを備え、第2基板が第1基板より外側に上記記録再生装置に支持される支持部を有するホログラム記録媒体が提供される。
【0011】
本発明の第1の態様に従うホログラム記録媒体では、第2基板が、その両面に上記支持部を有することが好ましい。
【0012】
なお、本明細書でいう「ホログラム記録媒体」(ホログラム情報記憶媒体)には、2枚の基板と、その間に設けられた情報記録層(ホログラム記録層)とを備えるもの(以下、記録媒体本体ともいう)だけでなく、記録媒体本体と、後述する記録媒体本体を保持するカートリッジとを備えたものも含む。
【0013】
また、本明細書でいう「記録再生装置に支持される支持部」とは、ホログラム記録媒体が記録再生装置に装着された際に、記録再生装置内の支持装置(位置決め装置等)により直接または間接的に圧力等を加えて支持される部分のことをいう。間接的に圧力等をかけて支持される例としては、例えば、後述するようなカートリッジ等を介して第2基板の支持部に圧力を加えて支持する場合がある。また、本発明のホログラム記録媒体において、記録再生装置内の支持装置で第2基板の両面を支持する場合には、両面を支持装置で直接支持しても良いし、間接的に支持しても良い。また、支持装置で、第2基板の一方の面の支持部を直接支持し、他方の面の支持部を間接的に支持しても良い。
【0014】
通常、ホログラム記録媒体は記録再生装置に装着されると、ホログラム記録媒体は、記録再生装置内の位置決め装置等の支持装置により所定位置に保持される。支持装置としては、例えば、ピン、バネ等が用いられ、その支持装置の圧力(弾性力)等によりホログラム記録媒体が所定位置に支持される。それゆえ、支持装置の構造及び支持方法によっては、2枚の基板間に挟まれた情報記録層に圧力が加わり、情報記録層に歪みが生じる恐れがある。情報記録層に歪みが生じると、情報記録層の干渉パターンが変化するので、正確に情報の記録再生をすることができなくなる。
【0015】
また、記録媒体本体を保持するカートリッジを備え、カートリッジを支持装置で保持するホログラム記録媒体に対しても、支持装置の構造及び支持方法によっては、ホログラム記録媒体を記録再生装置内に装着した際に情報記録層に圧力が加わり、情報記録層に歪みが生じる恐れもある。また、カートリッジの構造によっては、記録媒体本体をカートリッジで保持した時点で情報記録層に圧力が加わる恐れもある。さらに、カートリッジの構造によっては(例えば、記録媒体本体を完全に覆うような構造であるような場合)、外部環境に熱変化が生じた際に、記録媒体本体の熱膨張収縮変形がカートリッジに抑制され、情報記録層に応力歪変形が生じる恐れがある。上述のように、記録媒体本体を保持するカートリッジを備えたホログラム記録媒体に対しても、情報記録層に応力歪変形が発生する恐れがあり、情報の誤記録,誤再生を引き起こす可能性がある。
【0016】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明のホログラム記録媒体では、2枚の基板のうち、一方の基板(第2基板)の寸法を他方の基板(第1基板)より大きくし、ホログラム記録媒体が記録再生装置に装着された際に、第1基板より外側にはみ出した第2基板の少なくとも一部(支持部)が、記録再生装置の位置決め装置等により支持される構造とした。本発明のホログラム記録媒体では、第2基板のみが記録再生装置内で支持されるので、ホログラム記録媒体を記録再生装置に装着した際に、2枚の基板間に挟まれた情報記録層に圧力が加わらない。それゆえ、情報記録層に歪みが生じないので、より正確に情報の記録再生が可能となる。
【0017】
本発明の第1の態様に従うホログラム記録媒体では、ホログラム記録媒体を記録再生装置に装着した際に、第2基板のみが支持される構造にすれば良いので、記録媒体本体を覆うようなカートリッジは必ずしも必要ではない。それゆえ、本発明の第1の態様に従うホログラム記録媒体では、小型化も可能となる。
【0018】
情報記録層の保護及びホログラム記録媒体のハンドリングの容易さを考慮すると、本発明の第1の態様に従うホログラム記録媒体では、さらに、第2基板を保持するカートリッジを備えることが好ましい。このような構造のカートリッジを有するホログラム記録媒体では、ホログラム記録媒体を記録再生装置に装着した際に位置決め装置等の支持装置によりカートリッジに圧力が加わっても、カートリッジが第2基板のみを保持する構造であるので、直接2枚の基板間に挟まれた情報記録層に圧力は加わらない。それゆえ、情報記録層に歪みが生じないので、より正確に情報の記録再生が可能となる。
【0019】
本発明の第1の態様に従うホログラム記録媒体では、第2基板の外縁部に、上記カートリッジに保持される保持部が設けられており、該保持部の厚さが第2基板の中央部の厚さより薄く、該保持部の上記情報記録層側と反対側の表面が第2基板の中央部の上記情報記録層側と反対側の表面より上記情報記録層側に位置し、該保持部の両面が上記カートリッジに保持されることが好ましい。
【0020】
本発明の第1の態様に従うホログラム記録媒体では、カートリッジで第2基板の外縁部の一方の面のみを保持しても良いが、その場合には、保持している面の側から何らかの力(衝撃、振動等)が加われば、第2基板がカートリッジから外れてしまう恐れもある。それゆえ、衝撃や振動等に対するホログラム記録媒体の耐性を向上させ、安定した記録再生を実現するためには、第2基板の外縁部の両面がカートリッジで保持されることが好ましい。その際、第2基板のカートリッジで保持される部分(保持部)の厚さを薄くし、且つ、保持部の情報記録層側と反対側の表面が第2基板の中央部の情報記録層側と反対側の表面より情報記録層側に位置するような構造にすると、カートリッジの厚さも薄肉化することができ、ホログラム記録媒体の小型化を図ることができる。
【0021】
本発明の第1の態様に従うホログラム記録媒体では、第2基板の中央部の上記情報記録層側とは反対側の表面と、上記カートリッジの第2基板側の最表面とが面一であることが好ましい。このような構造にすることにより、カートリッジの厚さを記録媒体本体とほぼ同じ厚さにすることができるので、ホログラム記録媒体の小型化を図ることが可能となる。なお、本発明のホログラム記録媒体では、第2基板の情報記録層側とは反対側の表面と、カートリッジの第2基板側の最表面とが面一でなく、第2基板の情報記録層側とは反対側の表面が、カートリッジの第2基板側の最表面よりも、情報記録層側に位置するような構造にしても良い。このような構造にすると、例えば、ホログラム記録媒体を机上等に置いた場合であっても第2基板が机等に直接接触しないので、情報記録層の保護性を向上させることができる。
【0022】
本発明の第1の態様に従うホログラム記録媒体では、上記記録再生装置が上記ホログラム記録媒体に情報を記録再生する記録再生ヘッドを有し、上記ホログラム記録媒体が上記記録再生装置に装着された際に、第2基板が上記記録再生ヘッド側に位置することが好ましい。本発明のホログラム記録媒体は、上述のように記録再生装置に装着された際に、第2基板が保持されるので、ホログラム記録媒体の厚さ方向の位置決めの基準は第2基板となる。それゆえ、記録再生ヘッドが第2基板側に位置する場合、情報記録層に照射される光の焦点位置をより正確にあわせることが可能になる。
【0023】
本発明の第2の態様に従えば、記録再生装置に装着されて情報の記録再生が行われるホログラム記録媒体であって、第1基板と、第1基板より大きな寸法を有する第2基板と、第1基板及び第2基板の間に設けられた情報記録層と、第2基板を保持するカートリッジとを備え、上記カートリッジが、上記記録再生装置内で上記ホログラム記録媒体を支持するための支持部を有することを特徴とするホログラム記録媒体が提供される。
【0024】
本発明の第2の態様に従うホログラム記録媒体では、ホログラム記録媒体が記録再生装置に装着された際に、カートリッジの支持部が支持されるので、直接、情報記録層並びにそれを挟み込む第1及び第2基板に圧力が加わらない。それゆえ、情報記録層に歪みが生じないので、より正確に情報の記録再生が可能になる。
【0025】
本発明のホログラム記録媒体では、第1基板の上記情報記録層側とは反対側の表面が、上記カートリッジの第1基板側の最表面より上記情報記録層側に位置することが好ましい。
【0026】
本発明のホログラム記録媒体では、上記ホログラム記録媒体を上記記録再生装置に装着した際に、第1基板が上記記録再生装置と接触しないことが好ましい。また、本発明のホログラム記録媒体では、第1基板が上記カートリッジと接触していないことが好ましい。本発明のホログラム記録媒体では、上記カートリッジが第2基板のみを保持することが好ましい。
【発明の効果】
【0027】
本発明の第1の態様に従うホログラム記録媒体によれば、ホログラム記録媒体を記録再生装置に装着した際に、第2基板の第1基板より外側にはみ出した部分、すなわち、支持部のみが記録再生装置内で支持されるので、2枚の基板間に挟まれた情報記録層に圧力が加わらない。それゆえ、情報記録層に歪みが発生せず、より正確に情報の記録再生が可能となる。
【0028】
また、本発明の第1の態様に従うホログラム記録媒体によれば、ホログラム記録媒体を記録再生装置に装着した際に、第2基板が直接支持される構造にすることが可能であり、その場合には、記録媒体本体を保持するカートリッジは必ずしも必要ではない。また、本発明のホログラム記録媒体では、カートリッジを備えていても、上述のように、カートリッジの厚さを薄くすることができる。それゆえ、本発明のホログラム記録媒体では、小型化も可能となる。
【0029】
本発明の第2の態様に従うホログラム記録媒体によれば、ホログラム記録媒体を記録再生装置に装着した際に、カートリッジの支持部のみが記録再生装置内で支持されるので、直接、情報記録層並びにそれを挟み込む第1及び第2基板に圧力が加わらない。それゆえ、情報記録層に歪みが生じないので、より正確に情報の記録再生が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下に、本発明のホログラム記録媒体(ホログラム情報記憶媒体)の実施例を図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
【実施例1】
【0031】
実施例1のホログラム記録媒体の概略構成を図1に示した。図1(a)は、この例のホログラム記録媒体の平面図であり、図1(b)は側面図である。この例のホログラム記録媒体10は、図1(a)に示すように、カートリッジ1と、記録媒体本体2とから構成される。なお、この例のホログラム記録媒体10は、記録再生装置に装着された際に、その外縁部が記録再生装置の位置決め装置等の支持装置により支持されるホログラム記録媒体である。
【0032】
カートリッジ1は、図1(a)に示すように、略平板状の形状を有し、後述する記録再生装置に挿入される挿入部1aと、記録再生装置に挿入する際にユーザーが把持する部分となる把持部1cとからなり、挿入部1aの中央にはその厚さ方向に貫通した正方形状の貫通穴1bが形成されている。貫通穴1bは後述する記録媒体本体2の第2基板22とほぼ同じ形状及び寸法を有し、その貫通穴1bを画成する側壁により記録媒体本体2が保持されている。また、把持部1cの厚さは、図1(b)に示すように、ユーザーが持ちやすいように挿入部1aより厚くなっている。それゆえ、この例のホログラム記録媒体10を側面から見ると、図1(b)に示すように、略T字状の形状をしている。
【0033】
記録媒体本体2の概略構成を図2に示した。図2(a)はこの例の記録媒体本体2の側面図であり、図2(b)は後述する第1基板21側から見た平面図である。記録媒体本体2は、図2(a)に示すように、第1基板21と、第1基板21より大きな寸法を有する第2基板22と、第1基板21及び第2基板22の間に形成された情報記録層23(ホログラム記録層)とから構成される。
【0034】
第1基板21は、図2(a)及び(b)に示すように、正方形の板状部材であり、この例では、非晶性オレフィン樹脂で形成した。また、第1基板21の寸法は、25mm×25mm×1mmとした。
【0035】
第2基板22は、図2(a)及び(b)に示すように、正方形の板状部材であり、この例では、第1基板21と同様に、非晶性オレフィン樹脂で形成した。また、第2基板22の寸法は、30mm×30mm×1mmとした。また、第2基板22の第1基板21側とは反対側の表面の外縁部には段差を設けた(第2基板22の外縁部の厚さを第2基板22の中央部の厚さより薄くした)。段差部分22aの厚さはカートリッジ1の嵌合部1eとほぼ同じ程度の厚さにすることが好ましい。この例では、この段差部分22aの厚さを約0.5mmとした。段差部分22aは、後述するように、記録媒体本体2をカートリッジ1に装着した際に、カートリッジ1の貫通穴1bを画成する側壁部で保持される部分であり、この例では、この段差部分の上下面がカートリッジ1に保持される。ここでは、第2基板22の薄厚の段差部分22aを保持部22aと称す。なお、保持部22aの形状は、保持部22aの上下面がカートリッジ1に保持されるような形状であれば任意であり、用途や記録再生装置の保持構造等により適宜変更可能である。例えば、第2基板22の外周端に向かってテーパー状に、保持部22aの厚さが徐々に薄くなる形状にしても良いし、あるいは、場合によっては、段差をつけなくても(保持部22aの厚さを第2基板22の中央部の厚さと同じであっても)良い。また、図2(a)中に示した第2基板22の第1基板21と対向する領域の外側に位置し且つ保持部22aに隣接する部分22bは、後述するように、ホログラム記録媒体10を記録再生装置に装着した際に、記録再生装置内のガイドピン32及び板バネ33にそれぞれ直接的及び間接的に支持される部分(以下、支持部22bともいう)となる。
【0036】
情報記録層23は、感光性重合体で形成した。情報記録層23の寸法は、24mm×24mm×1.5mmとした。すなわち、情報記録層の23の上下面の寸法を第1基板21の上下面の寸法より若干小さくなるように形成した。
【0037】
なお、この例の記録媒体本体2は、図2(a)及び(b)に示すように、第1基板21、第2基板22及び情報記録層23の各中心が同軸上に並ぶように形成し、且つ、第1基板21に対して第2基板22のはみ出している外縁部の幅が均等となるように形成した。
【0038】
記録媒体本体2をカートリッジ1に装着した全体図が図1であり、図1中のA−A’断面を示したのが図3である。この例のホログラム記録媒体では、図3に示すように、カートリッジ1の貫通穴1bを画成する側壁部が、記録媒体本体2の外縁部に形成された保持部22aを挟持する構造、すなわち、第2基板22のみがカートリッジで保持される構造になっている。具体的に説明すると、記録媒体本体2の側面と対向するカートリッジ1の貫通穴1bを画成する側壁部には、図3に示すように、貫通穴1bの外縁に沿って延在した凹部1fが形成されており、その凹部1fの下側の側面には、カートリッジ1の嵌合部1eに向かって突出した突起部1dが形成されている。また、この突起部1dは貫通穴1bの外縁に沿って延在して形成されている。なお、ここでいう凹部とは、側面及び底面により画成される空間のみならず、その凹部を画成している側面及び底面も含む意味である。そして、記録媒体本体2がカートリッジ1に装着された際には、図3に示すように、カートリッジ1の嵌合部1eの下面により第2基板22の保持部22aの上面が支持され、凹部1fの下側の側面に形成された突起部1dの上面により第2基板22の支持部22bの下面が支持される。すなわち、この例では、記録媒体本体2の第2基板22の外縁部(保持部22a及び支持部22bを含む領域)をカートリッジ1の嵌合部1eと凹部1fの下側の側面に形成された突起部1dとの間に挟みこんで保持している。
【0039】
また、この例のホログラム記録媒体10では、図3に示すように、第2基板22のみをカートリッジ1で保持する構造であり、第1基板21とカートリッジ1とが直接接触しない(非接触)構造とした。また、第1基板21の下面がカートリッジ1の下面より情報記録層23側に位置するような構造(カートリッジ1の下面と第1基板21の下面とが面一でない)とした。すなわち、ホログラム記録媒体10を記録再生装置30に装着した際に、記録再生装置30と第1基板21とが非接触の状態になるような構造にした。これは、後述するように、ホログラム記録媒体10を記録再生装置30に装着して板バネ33によりカートリッジ1の下面が支持された際に、板バネ33と第1基板21とが接触しないようにして第1基板21(情報記録層23)に圧力が加わらないようにするためである。第1基板21の下面とカートリッジ1の下面との段差は0.1〜0.6mm程度にすることが好ましく、この例では、0.1〜0.2mmとした。
【0040】
上述のように、この例では、記録媒体本体2の第2基板22のみをカートリッジ1で保持することにより、記録媒体本体2全体をカートリッジ1で保持している。それゆえ、この例では、情報記録層23をカートリッジ1で直接保持する構造となっていないので、記録媒体本体2をカートリッジ1に装着しても、情報記録層23に圧力は加わらず、応力歪みも生じない。
【0041】
また、この例では、図3に示すように、第2基板22の外縁部をカートリッジ1の貫通穴1bを画成する側壁部に形成された凹部1fの上下の側面で挟み込むようにして保持するので、ホログラム記録媒体10の上面側または下面側から何らかの外力(振動、衝撃等)が与えられても、記録媒体本体2がカートリッジ1から外れることはない。それゆえ、この例のホログラム記録媒体10では、振動や衝撃等に対する耐性を向上させることができ、安定した情報の記録再生が可能になる。
【0042】
さらに、この例では、第2基板22の外縁部に薄厚の保持部22aを形成したので、図3に示すように、カートリッジ1の上面と第2基板22の上面とを面一にすることができる。それゆえ、この例では、カートリッジ1の厚さを薄肉化することができ、ホログラム記録媒体10の小型化が可能になる。
【0043】
この例の記録媒体本体2は、次のようにして作製した。まず、第1基板21上に、情報記録層23の形成材料である前述の感光性重合体を塗布した。そして、塗布した樹脂上に第2基板22を載置し、第1基板21と第2基板22との平行度を保ちながら樹脂を固化して情報記録層23を形成した。なお、本発明のホログラム記録媒体では、必要に応じて、第1及び第2基板のいずれかに反射膜(反射層)を形成しても良いし、あるいは、第1及び第2基板の両方に反射防止膜(反射防止層)を形成しても良い。但し、反射膜及び反射防止膜の形成位置は任意であり、用途等に応じて適宜変更し得る。
【0044】
次に、この例で用いた記録再生装置及びホログラム記録媒体10を記録再生装置に装着する際の様子を図4〜6を用いて説明する。図4に、この例で用いた記録再生装置の概略図を示した。図4(a)は記録再生装置の斜視図であり、図4(b)は、ホログラム記録媒体の挿入口31側からみた側面図である。なお、図4では、挿入口31が開いた状態を示している。
【0045】
この例の記録再生装置30の一つの側面には挿入口31が設けられており、この挿入口31を介して、ホログラム記録媒体10が着脱される。なお、この挿入口31の幅及び高さは、それぞれ、ホログラム記録媒体10の挿入部1aの幅及び厚さより大きくし、把持部1cの幅及び厚さより小さくした。
【0046】
また、この例の記録再生装置30は、図4(b)に示すように、その内部に、挿入されたホログラム記録媒体10を保持するための一対のガイドピン32及び一対の板バネ33(位置決め装置)が設けられている。一対のガイドピン32及び一対の板バネ33は、ともにホログラム記録媒体10の第2基板22の幅とほぼ同じ間隔で配置されており、且つ、ガイドピン32と板バネ33が対向するように配置されている。ホログラム記録媒体10が記録再生装置30に装着された際には、ホログラム記録媒体10の上下面が一対のガイドピン32と一対の板バネ33との間で挟みこまれ、板バネ33の弾性力によりホログラム記録媒体10をガイドピン32に押し付けることによりホログラム記録媒体10が支持される。それゆえ、ガイドピン32のホログラム記録媒体の支持位置が、情報を記録再生する際のホログラム記録媒体10の厚さ方向の基準位置となる。なお、図4(b)に示すように、この例の記録再生装置30の記録再生ヘッド34はガイドピン32側に配置されている。
【0047】
実際に、この例のホログラム記録媒体10を記録再生装置30に装着する際の様子を示したのが図5である。図5(a)及び(b)は、それぞれホログラム記録媒体10の装着前及び装着後の様子を示した図である。この例では、図5に示すように、ホログラム記録媒体10は、その挿入部1aの把持部1cとは反対側の端面から挿入口31を介して記録再生装置30に挿入される。そして、図5(b)に示すように、ホログラム記録媒体10の挿入部1aが完全に記録再生装置30内に収まるまでホログラム記録媒体10を押し込むことにより、ホログラム記録媒体10の装着が完了する。
【0048】
図5(b)の状態(ホログラム記録媒体10が記録再生装置30に装着された状態)における記録再生装置30内部の様子を示したのが図6である。図6(a)は図5(b)中のB−B’断面図であり、図6(b)は図5(b)中のC−C’断面図である。図6(a)及び(b)に示すように、ホログラム記録媒体10は、一対のガイドピン32と、一対の板バネ33との間に挟まれて支持される。より詳細に説明すると、ガイドピン32は、記録媒体本体2の第2基板22の保持部22aより内部側部分の上面の一部(支持部22bの上面)を支持しており、板バネ33は、第2基板22の下面の一部(支持部22bの下面)を保持している突起部1dに対応するカートリッジ1の下面領域付近を支持している。すなわち、この例では、記録媒体本体2の第2基板22の外縁部の上面の一部(支持部22bの上面)をガイドピン32で直接支持し、第2基板22の外縁部の下面の一部(支持部22bの下面)をカートリッジ1の突起部1dを介して板バネ33で間接的に支持することにより、ホログラム記録媒体10が記録再生装置30内で支持されている。なお、上述のように、この例では第1基板21の下面とカートリッジ1の下面との間に段差を設けたので、第1基板21の下面は板バネ33と接触しない。それゆえ、この例では、ホログラム記録媒体10を記録再生装置30に装着した際に、直接支持されるのは第2基板22であるので(情報記録層23は直接支持されないので)、情報記録層23に圧力は加わらない。その結果、情報記録層23には応力歪みが生じないので、正確に情報の記録再生が可能となる。
【0049】
[変形例1]
本発明のホログラム記録媒体では、上述のように、情報記録層を保持する2枚の基板のうち一方の基板(第2基板)を他方の基板(第1基板)より大きくするので、ホログラム記録媒体を構成した際に、第2基板の外縁部が第1基板に対して外側にはみ出した状態となる。それゆえ、そのはみ出した第2基板の外縁部は情報の記録再生に関係のない部分であるので、この部分を直接ユーザーが担持して記録再生装置に脱着させることもできる。変形例1では、そのような構造のホログラム記録媒体の一例を説明する。
【0050】
変形例1のホログラム記録媒体の概略断面図を図7に示した。この例のホログラム記録媒体60は、図7に示すように、第1基板61と、第1基板61より寸法の大きい第2基板62と、第1基板61と第2基板62との間に形成された情報記録層63とからなる。この例では、実施例1のようにカートリッジを設けなかった。また、第2基板62の外縁部に保持部も設けなかった。それ以外は実施例1の媒体本体と同様の構成とした。この例では、第2基板62の第1基板61と対向する領域の外側の部分62bが、記録再生装置内の位置決め装置等(ガイドピン、板バネ等)により支持される支持部となる。
【0051】
この例のホログラム記録媒体60では、記録再生装置に装着された際には、第2基板62の第1基板61より外側部分(支持部62b)の上下面の一部が直接記録再生装置内の位置決め装置等(ガイドピン、板バネ等)により支持される(図7中の白抜き矢印)。それゆえ、この例のホログラム記録媒体60においても、ホログラム記録媒体60を記録再生装置に装着した際に、情報記録層63が位置決め装置等に直接支持されないので、情報記録層63に圧力は加わらず、応力歪みも生じないので、より正確な情報の記録再生が可能になる。
【0052】
また、この例のホログラム記録媒体60では、実施例1のようにカートリッジを必要としないので、一層の小型化が可能になる。また、この例のホログラム記録媒体60を実施例1のホログラム記録媒体全体のサイズと同サイズで作製した場合には、カートリッジが無い分だけ、記録エリアを大きくすることができ、記録容量さらに増大させることも可能となる。また、この例のホログラム記録媒体60は、実施例1に比べて、構造が簡単であり、且つ、カートリッジも必要ないことから、低コストで且つ量産性に優れたホログラム記録媒体である。
【0053】
[変形例2]
変形例2のホログラム記録媒体の概略断面図を図8に示した。この例では、実施例1と同様に、カートリッジを有するホログラム記録媒体の変形例を説明する。
【0054】
この例のホログラム記録媒体70は、図8に示すように、記録媒体本体75と、記録媒体本体75を保持するカートリッジ74とから構成される。この例のホログラム記録媒体70では、図8に示すように、カートリッジ74の貫通穴を画成する側壁部の底面に形成した突起部74aの上面で第2基板72の外縁部(支持部72b)の下面を支持することにより記録媒体本体75を保持している。すなわち、この例では、実施例1のようにカートリッジで第2基板の外縁部を挟み込んで保持する構造ではなく、第2基板72の外縁部(支持部72b)の下面のみをカートリッジ74で保持する構造となっている。また、この例では、ホログラム記録媒体70の下面側から何らかの外力(振動、衝撃等)が与えられた場合の強度を補強するために、カートリッジ74の突起部74aの上面と、それと接する第2基板72の外縁部(支持部72b)の下面領域を接着固定している。なお、記録媒体本体75は変形例2と同様の構造とし、それ以外は、実施例1と同様の構造とした。また、この例のホログラム記録媒体では、図8に示すように、実施例1と同様に、第1基板71とカートリッジ74とが非接触となるような構造にした。
【0055】
この例のホログラム記録媒体70では、記録再生装置に装着された際には、実施例1と同様に、記録媒体本体75の第2基板72の第1基板71より外側部分(支持部72b)の上面の一部が直接記録再生装置内の位置決め装置等(ガイドピン、板バネ等)により支持され、第2基板72の第1基板71より外側部分(支持部72b)の下面の一部がカートリッジの突起部74aを介して間接的に位置決め機構等により支持される(図8中の白抜き矢印)。それゆえ、この例のホログラム記録媒体70においても、ホログラム記録媒体70を記録再生装置に装着した際には、情報記録層73が位置決め装置等により直接支持されないので、情報記録層73に圧力は加わらず、応力歪みも生じないので、より正確な情報の記録再生が可能になる。
【0056】
[変形例3]
上記実施例1及び変形例2では、第2基板の支持部の上面を記録再生装置の位置決め装置により直接的に支持し、且つ、第2基板の支持部の下面をカートリッジを介して間接的に支持する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、カートリッジのみを記録再生装置の位置決め装置により直接支持して、間接的に記録媒体本体を支持してもよい。この例では、ホログラム記録媒体のカートリッジのみを記録再生装置の位置決め装置により直接支持する例を説明する。
【0057】
この例のホログラム記録媒体の概略断面図を図9に示した。この例のホログラム記録媒体70では、図9に示すように、変形例2のホログラム記録媒体と同様に構造とし、カートリッジ74の外縁部74bの上下面を記録再生装置の位置決め装置により支持する(図9中の白抜き矢印)構造にした。すなわち、この例のホログラム記録媒体では、カートリッジ74の外縁部74bが支持部となる。
【0058】
この例のホログラム記録媒体70を記録再生装置30’に装着した際の記録再生装置30’内の様子を示した図が図10である。なお、図10は、実施例1の図6(b)に対応する図面である。この例のホログラム記録媒体70では、カートリッジ74の外縁部74bを記録再生装置30’の位置決め装置(ガイドピン32’及び板バネ33’)で支持するので、図10に示すように、ガイドピン32’及び板バネ33’は、図6(b)の例(実施例1)に比べて、記録再生装置30’の側壁側に移動した構造になる。
【0059】
このような構造にすると、記録媒体本体の第2基板もまた記録再生装置の位置決め装置に直接接触することはなく、カートリッジを介して間接的に記録再生装置の位置決め装置に支持される。それゆえ、情報記録層に圧力は加わらず、応力歪みも生じないので、より正確な情報の記録再生が可能になる。
【0060】
[変形例4]
この例のホログラム記録媒体の概略断面図を図11に示した。この例では、図11に示すように、実施例1のホログラム記録媒体と同様の構造(カートリッジで第2基板の外縁部を挟み込んで保持する構造)とし、カートリッジの挿入部1aの外縁部1gの上下面が記録再生装置の位置決め装置により支持される構造にした(図11中の白抜き矢印)。
【0061】
このような構造にした場合も、記録媒体本体の第2基板が記録再生装置の位置決め装置と直接接触することはなく、カートリッジを介して間接的に記録再生装置の位置決め装置に支持される。それゆえ、情報記録層に圧力は加わらず、応力歪みも生じないので、より正確な情報の記録再生が可能になる。
【0062】
[変形例5]
上記実施例1及び変形例1〜4のホログラム記録媒体では、第2基板の上面と、それを保持するカートリッジの挿入部の上面が面一である例を説明したが、本発明はこれに限定されない。第2基板の上面と、それを保持するカートリッジの挿入部の上面との間に段差があっても良い。その一例を図12に示した。図12のホログラム記録媒体70’では、第2基板72’の上面がカートリッジの挿入部74の上面より情報記録層73側に位置している。この構造は、第2基板72’を薄くするまたはカートリッジの挿入部74を厚くすることにより形成される。これ以外は、変形例2及び3と同様の構造とした。なお、第2基板の上面と、それを保持するカートリッジの挿入部の上面との間の段差は、第1基板の下面とカートリッジの挿入部の下面との段差と同程度(0.1〜0.6mm程度)であることが好ましく、この例では、0.1〜0.2mmにした。
【0063】
このような構造のホログラム記録媒体では、例えば、ホログラム記録媒体を机上等に置いた場合であっても、第2基板が直接、机等に接触しない。それゆえ、情報記録層の保護性を向上させることができる。
【0064】
[変形例6]
上記実施例1及び変形例1〜5のホログラム記録媒体及び媒体本体では、第1基板と第2基板がともに正方形の板状部材を用いた例を説明したが、本発明はこれに限定されない。用途、記録再生装置内の支持機構の構造等に応じて、適宜変更し得る。例えば、第1基板及び第2基板の形状を長方形、円形、楕円形、多角形等にしても良い。また、第1基板の形状と第2基板の形状を異ならせても良い。これらの一例を図13(a)、(b)及び(c)に示した。なお、図13(a)及び(c)は共に寸法の小さい第1基板側からみた平面図であり、図13(b)は図13(a)の側面図である。
【0065】
図13(a)及び(b)には、六角形状の第1基板81と、第1基板81より寸法が大きく且つ略三角形の形状を有する第2基板82と、第1基板81と第2基板82との間に形成された円形状の情報記録層83とから構成したホログラム記録媒体80である。また、図13(c)のホログラム記録媒体は、円形状の第1基板91と、第1基板91より径の大きい円形状の第2基板92と、第1基板91と第2基板92との間に形成された円形状の情報記録層93とから構成されている。なお、図13(a)及び(c)では、第1基板、第2基板及び情報記録層の各中心が同軸上に並ぶように形成されている。
【0066】
また、上記実施例1並びに変形例1〜6では、第1基板、第2基板及び情報記録層の各中心が同軸上に並ぶように形成されたホログラム記録媒体を説明したが、本発明はこれに限定されない。用途、記録再生装置内の保持機構の構造等に応じて、第1基板、第2基板及び情報記録層の各中心が同軸上に並ばないように構成しても良い。
【0067】
また、上記実施例1並びに変形例1〜6では、第2基板の支持部が平坦である場合を説明したが、本発明はこれに限定されない。支持部の形状は、記録再生装置の支持装置の構造や用途等に応じて適宜し得る。例えば、支持部を凹状にしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明のホログラム記録媒体では、記録再生装置に装着した際に、情報記録層に圧力は加わらず応力歪みも生じない。また、小型化も可能となる。さらに、用途に応じて適宜、その構造、形状等を変えても同様の効果が得られる。それゆえ、本発明のホログラム記録媒体は様々な用途に適用可能なホログラム記録媒体として好適である。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】図1は、実施例1のホログラム記録媒体の構成図であり、図1(a)は平面図であり、図1(b)は側面図である。
【図2】図2は、実施例1のホログラム記録媒体本体の構成図であり、図2(a)は側面図であり、図2(b)は第1基板側から見た平面図である。
【図3】図3は、実施例1のホログラム記録媒体の断面図であり、図1中のA−A’断面図である。
【図4】図4は、実施例1で用いた記録再生装置の構成図であり、図4(a)は斜視図であり、図4(b)はホログラム記録媒体の挿入口側から見た側面図である。
【図5】図5は、実施例1のホログラム記録媒体を記録再生装置に装着する際の様子を示した図であり、図5(a)は装着前の図であり、図5(b)は装着後の図である。
【図6】図6は、実施例1のホログラム記録媒体を記録再生装置に装着した際の記録再生装置内部の様子を示した図であり、図6(a)は図5(b)中のB−B’断面図であり、図6(b)は図5(b)中のC−C’断面図である。
【図7】図7は、変形例1のホログラム記録媒体の側面図である。
【図8】図8は、変形例2のホログラム記録媒体の断面図である。
【図9】図9は、変形例3のホログラム記録媒体の断面図である。
【図10】図10は、変形例3のホログラム記録媒体を記録再生装置に装着した際の記録再生装置内の様子を示した図である。
【図11】図11は、変形例4のホログラム記録媒体の断面図である。
【図12】図12は、変形例5のホログラム記録媒体の断面図である。
【図13】図13は、変形例6のホログラム記録媒体の概略構成図であり、図13(a)及び(c)は変形例6のホログラム記録媒体の第1基板側から見た平面図であり、図13(b)は図13(a)の側面図である。
【符号の説明】
【0070】
1,74 カートリッジ
2,75 記録媒体本体
10,60,70,70’ ホログラム記録媒体
21,61,71 第1基板
22,62,72,72’ 第2基板
22a 保持部
22b,62b,72b,74b 支持部
23,63,73 情報記録層
30,30’ 記録再生装置
32,32’ ガイドピン
33,33’ 板バネ
34 記録再生ヘッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録再生装置に装着されて情報の記録再生が行われるホログラム記録媒体であって、
第1基板と、
第1基板より大きな寸法を有する第2基板と、
第1基板及び第2基板の間に設けられた情報記録層とを備え、
第2基板が第1基板より外側に上記記録再生装置に支持される支持部を有するホログラム記録媒体。
【請求項2】
第2基板が、その両面に上記支持部を有することを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録媒体。
【請求項3】
さらに、第2基板を保持するカートリッジを備える請求項1または2に記載のホログラム記録媒体。
【請求項4】
第2基板の外縁部に、上記カートリッジに保持される保持部が設けられており、該保持部の厚さが第2基板の中央部の厚さより薄く、該保持部の上記情報記録層側と反対側の表面が第2基板の中央部の上記情報記録層側と反対側の表面より上記情報記録層側に位置し、該保持部の両面が上記カートリッジに保持されることを特徴とする請求項3に記載のホログラム記録媒体。
【請求項5】
第2基板の中央部の上記情報記録層側とは反対側の表面と、上記カートリッジの第2基板側の最表面とが面一であることを特徴とする請求項3または4に記載のホログラム記録媒体。
【請求項6】
上記記録再生装置が上記ホログラム記録媒体に情報を記録再生する記録再生ヘッドを有し、上記ホログラム記録媒体が上記記録再生装置に装着された際に、第2基板が上記記録再生ヘッド側に位置することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のホログラム記録媒体。
【請求項7】
記録再生装置に装着されて情報の記録再生が行われるホログラム記録媒体であって、
第1基板と、
第1基板より大きな寸法を有する第2基板と、
第1基板及び第2基板の間に設けられた情報記録層と、
第2基板を保持するカートリッジとを備え、
上記カートリッジが、上記記録再生装置内で上記ホログラム記録媒体を支持するための支持部を有することを特徴とするホログラム記録媒体。
【請求項8】
第1基板の上記情報記録層側とは反対側の表面が、上記カートリッジの第1基板側の最表面より上記情報記録層側に位置することを特徴とする請求項3〜7のいずれか一項に記載のホログラム記録媒体。
【請求項9】
上記ホログラム記録媒体を上記記録再生装置に装着した際に、第1基板が上記記録再生装置と接触しないことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のホログラム記録媒体。
【請求項10】
第1基板が上記カートリッジと接触していないことを特徴とする請求項3〜9のいずれか一項に記載のホログラム記録媒体。
【請求項11】
上記カートリッジが第2基板のみを保持することを特徴とする請求項3〜10のいずれか一項に記載のホログラム記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−183933(P2007−183933A)
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−331331(P2006−331331)
【出願日】平成18年12月8日(2006.12.8)
【出願人】(000005810)日立マクセル株式会社 (2,366)
【Fターム(参考)】