説明

ポリシロキサン及びその製造方法

【課題】 分子量分布が極めて狭い状態に制御され、重合体として充分な高分子量を有するポリシロキサンを提供すること。
【解決手段】 重量平均分子量[Mw]が2500より大きく、分子量分布(重量平均分子量[Mw]と数平均分子量[Mn]との比)Mw/Mnが1.0〜2.5であることを特徴とするポリシロキサン。該ポリシロキサンは、アルコキシシラン化合物及び/又はクロロシラン化合物の加水分解−重縮合反応を、常に塩基性条件下で行なうことにより得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分子量分布の狭いポリシロキサン及び該ポリシロキサンの製造方法に関するものである。該ポリシロキサンは、硬化性材料、有機−無機ハイブリッド(複合)材料、絶縁材料等に有用なものである。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体の微細化、薄型表示材料の画質向上等に伴い、これらの製造工程上、耐熱性及び高透明性を有するポリマーの出現が望まれている。これらの物性を満足する材料としては、シリコーン樹脂あるいはシリコーン樹脂を利用した有機−無機ハイブリッド材料が考えられる。このシリコーン樹脂の機械的物性を支配する最大の因子は、ポリマーの分子量分布にあり、これが狭いほど良好な物性の樹脂となる。
【0003】
しかし、従来のシリコーン樹脂は、分子量分布が広いため、たとえ透明性や耐熱性が満足できるものであっても、機械的物性が劣る結果、薄膜化後あるいはポッティング後等に、基材からのハガレやワレが生じる問題があった。
【0004】
シリコーン樹脂のひとつとして、アルコキシシランの加水分解−重縮合反応によって得られるポリシロキサンが挙げられる。アルコキシシランの加水分解−重縮合反応は、酸又は塩基性触媒により進行するが、その制御が困難であり、特に分子量分布が広い重合体が生成する問題があった。この問題を解決すべく、水性溶媒中、塩基性触媒の存在下に、アルコキシシランの加水分解−重縮合反応を行う工程において、生成した液滴状粒子の粒径成長の状態により反応を制御する方法が提案されている(特許文献1参照)。しかし、この方法では、分子量分布は狭いが、分子量が2500以下のオリゴマーしか得ることができないため、その物性や用途が制限される。また、この方法では、反応時に水性溶媒を使用するため、原料となるアルコキシシランの種類が制限され、さらには、反応進行とともに生成する液滴状粒子の粒径の成長を、光学顕微鏡又はコールターカウンターによって10分間隔で観察しなければならず、製造に手間がかかり、現実的ではなかった。
【0005】
【特許文献1】特開2004−99872号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、分子量分布が極めて狭い状態に制御され、重合体として充分な高分子量を有するポリシロキサンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、アルコキシシラン化合物及び/又はクロロシラン化合物の加水分解−重縮合反応において、その反応終了時まで、常に塩基性条件下で、反応を行なうことにより、分子量分布の狭いポリオルガノシロキサンが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、重量平均分子量[Mw]が2500より大きく、分子量分布(重量平均分子量[Mw]と数平均分子量[Mn]との比)Mw/Mnが1.0〜2.5であることを特徴とするポリシロキサンを提供するものである。
また、本発明は、アルコキシシラン化合物及び/又はクロロシラン化合物の加水分解−重縮合反応を、反応終了時まで、常に塩基性条件下で行なうことにより得られることを特徴とする上記ポリシロキサンを提供するものである。
また、本発明は、直鎖状であることを特徴とする上記ポリシロキサンを提供するものである。
また、本発明は、上記ポリシロキサンの製造方法であって、アルコキシシラン化合物及び/又はクロロシラン化合物の加水分解−重縮合反応を、反応終了時まで、常に塩基性条件下で行なう工程を有することを特徴とするポリシロキサンの製造方法を提供するものである。
また、本発明は、上記加水分解−重縮合反応を、芳香族系溶媒又は非極性有機溶媒と、水とを含有する混合溶媒中で行なうことを特徴とする上記ポリシロキサンの製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、分子量分布が極めて狭い状態に制御され、重合体として充分な高分子量を有するポリシロキサンを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のポリシロキサンは、重量平均分子量[Mw]が2500より大きく、分子量分布(重量平均分子量[Mw]と数平均分子量[Mn]との比)Mw/Mnが1.0〜2.5であることを特徴とするポリシロキサンである。
本発明のポリシロキサンの重量平均分子量、数平均分子量及び分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリスチレン換算によって求めればよい。
【0011】
上記重量平均分子量[Mw]は、2500より大きい範囲から、ポリシロキサンの用途等に応じて適宜選択され、その上限は、特に制限されるものではないが、通常50000程度である。
【0012】
上記分子量分布(Mw/Mn)は、1.0〜2.5の範囲であり、好ましくは1.0〜2.0の範囲である。即ち、本発明のポリシロキサンは、分子量分布が極めて狭く、均一な重縮合度を有するものである。また、本発明のポリシロキサンは、分子量分布が狭いため、樹脂硬化物等に利用した場合、伸び、強度等の物性が向上して好ましい。
【0013】
また、本発明のポリシロキサンは、直鎖状であることが好ましい。
【0014】
本発明のポリシロキサンは、アルコキシシラン化合物及び/又はクロロシラン化合物の加水分解−重縮合反応により得ることができる。該加水分解−重縮合反応は、その反応終了時まで、反応系内を常に塩基性条件下として行なう。
【0015】
上記アルコキシシラン化合物としては、例えば、下記の一般式(I)で表されるものを
用いることができる。
【0016】
〔化1〕
1nSi(OR24-n 一般式(I)
【0017】
上記一般式(I)において、R1は、炭素数1〜20のアルキル基、(メタ)アクリロ
イルオキシ基若しくはエポキシ基を有する炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜20のアラルキル基を示す。
【0018】
上記の炭素数1〜20のアルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、また、このアルキル基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよい。このアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
上記の(メタ)アクリロイルオキシ基若しくはエポキシ基(以下、単に置換基ともいう)を有する炭素数1〜20のアルキル基としては、上記置換基を有する炭素数1〜10のものが好ましく、また、このアルキル基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよい。この置換基を有するアルキル基の例としては、γ−アクリロイルオキシプロピル基、γ−メタクリロイルオキシプロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシル基等が挙げられる。
上記の炭素数2〜20のアルケニル基としては、炭素数2〜10のものが好ましく、また、このアルケニル基は、直鎖状及び分岐状のいずれであってもよい。このアルケニル基の例としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基等が挙げられる。
上記の炭素数6〜20のアリール基としては、炭素数6〜10のものが好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等が挙げられる。
上記の炭素数7〜20のアラルキル基としては、炭素数7〜10のものが好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。
上記一般式(I)におけるR1は、これらの中でも、特にメチル基又はフェニル基であることが好ましい。
【0019】
また、上記一般式(I)におけるR2は、炭素数1〜6のアルキル基を表し、該アルキル基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよい。その例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。これらの中でも、R2は、特にメチル基又はエチル基であることが好ましい。
【0020】
また、上記一般式(I)におけるnは、0〜3の整数を表す。nが2又は3である場合、即ちR1が複数ある場合、各R1は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、nが0〜2である場合、即ちOR2が複数ある場合、各OR2は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。nは、分子量分布の狭い直鎖状のポリシロキサンを得ることができる点で、2であることが好ましい。
【0021】
前記一般式(I)で表されるアルコキシシラン化合物の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、トリルトリメトキシシラン、トリルトリエトキシシラン、べンジルトリメトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、エチルフェニルジメトキシシラン、エチルフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジアリルジメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジアリルジエトキシシラン、ブテニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、トリビニルメトキシシラン、トリビニルエトキシシラン、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、エチルジメトキシシラン、エチルジエトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、フェニルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジエチルメトキシシラン、ジエチルエトキシシラン、ジフェニルメトキシシラン、ジフェニルエトキシシラン、メチルメトキシシラン、メチルエトキシシラン、エチルメトキシシラン、エチルエトキシシラン、フェニルメトキシシラン、フェニルエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等が挙げられるほか、これらアルコキシシラン化合物の持つ水素原子の全部又は一部が、重水素に置換されている重水素化物、あるいはフッ素原子に置換されているフッ素化物等も挙げられる。これらのアルコキシシラン化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。前記一般式(I)で表されるこれらのアルコキシシラン化合物の中でも、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランが好ましい。これらの好ましいアルコキシシラン化合物を用いることにより、分子量分布の狭い直鎖状のポリシロキサンを得ることができる。
【0022】
また、前記クロロシラン化合物としては、例えば、下記一般式(II)で表されるものを用いることができる。
【0023】
〔化2〕
3mSiCl4-m 一般式(II)
【0024】
上記一般式(II)において、R3は炭素数1〜20のアルキル基、(メタ)アクリロイルオキシ基若しくはエポキシ基を有する炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜20のアラルキル基を示す。
【0025】
上記の炭素数1〜20のアルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、また、このアルキル基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよい。このアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
上記の(メタ)アクリロイルオキシ基若しくはエポキシ基を有する炭素数1〜20のアルキル基としては、上記置換基を有する炭素数1〜10のものが好ましく、また、このアルキル基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよい。この置換基を有するアルキル基の例としては、γ−アクリロイルオキシプロピル基、γ−メタクリロイルオキシプロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシル基等が挙げられる。
上記の炭素数2〜20のアルケニル基としては、炭素数2〜10のものが好ましく、また、このアルケニル基は、直鎖状及び分岐状のいずれであってもよい。このアルケニル基の例としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基等が挙げられる。
上記の炭素数6〜20のアリール基としては、炭素数6〜10のものが好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等が挙げられる。
上記の炭素数7〜20のアラルキル基としては、炭素数7〜10のものが好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。
上記一般式(II)におけるR3は、これらの中でも、特にメチル基又はフェニル基であることが好ましい。
【0026】
また、上記一般式(II)におけるmは、0〜3の整数を表す。mが2又は3である場合、即ちR3が複数ある場合、各R3は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。mは、分子量分布の狭い直鎖状のポリシロキサンを得ることができる点で、2が好ましい。
【0027】
前記一般式(II)で表されるクロロシラン化合物の具体例としては、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、プロピルトリクロロシラン、ブチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、トリルトリクロロシラン、べンジルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、エチルフェニルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリクロロシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリクロロシラン、γ−グリシドキシプロピルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ジアリルジクロロシラン、アリルトリクロロシラン、ブテニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ジビニルジクロロシラン、トリビニルクロロシラン、ジクロロシラン、トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、エチルジクロロシラン、フェニルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、ジメチルクロロシラン、ジエチルクロロシラン、ジフェニルクロロシラン、メチルクロロシラン、エチルクロロシラン、フェニルクロロシラン、テトラクロロシラン等が挙げられるほか、これらのクロロシラン化合物の持つ水素原子の全部又は一部が、重水素に置換されている重水素化物、あるいはフッ素原子に置換されているフッ素化物等も挙げられる。これらのクロロシラン化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0028】
本発明のポリシロキサン化合物を得るために使用されるのは、前記アルコキシシラン化合物及び前記クロロシラン化合物のいずれでもよいが、特に分子量分布の狭いポリシロキサンが得られるため、クロロシラン化合物が好ましい。また、クロロシラン化合物は、加水分解速度がアルコキシシラン化合物よりも速いため、製造時間短縮という観点からも、クロロシラン化合物が好ましい。
【0029】
本発明のポリシロキサン化合物は、前記アルコキシシラン化合物及び/又は前記クロロシラン化合物の加水分解−重縮合反応を、常に塩基性の条件下で行なうことにより得ることができる。ここでいう塩基性条件とは、反応開始から反応終了時まで、反応液の水層のpHが7より大きいことを意味し、好ましくは反応終了の時点でpH8〜14である。塩基性条件にするためには、加水分解−重縮合反応の触媒として、塩基性触媒を使用すればよく、その使用量は、反応終了時に、反応液の水層のpHが塩基性である量であればよい。
【0030】
上記塩基性触媒としては、アルカリ金属水酸化物、アンモニア、アミン等が挙げられるが、特に水溶性のものが好ましい。該アルカリ金属水酸化物の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等が挙げられ、該アミンの例としては、モノメチルアミン、ジメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン等が挙げられる。これらの塩基性触媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0031】
次に、本発明のポリシロキサンの好ましい製造方法についてさらに詳細に説明する。
本発明のポリシロキサンを製造するためには、アルコキシシラン化合物及び/又はクロロシラン化合物を、溶媒中、塩基性触媒を用いて、前記でも説明したように、加水分解−重縮合反応を、反応開始から反応終了時まで、塩基性条件下で行なえばよい。
【0032】
上記アルコキシシラン化合物及び上記クロロシラン化合物としては、前述したものを用いることができ、目的とするポリシロキサンの構造によって適宜一種又は二種以上選択すればよい。分子量分布の一層狭いポリシロキサンを得るためには、クロロシラン化合物を使用することが好ましく、特に直鎖状のポリシロキサンを得るためには、二官能のクロロシラン化合物を使用することが好ましい。
【0033】
上記アルコキシシラン化合物及び/又は上記クロロシラン化合物の配合量は、目的とするポリシロキサンの構造、目的とする収量等によって、適宜選択すればよい。
【0034】
また、反応を停止させる目的や、ポリシロキサンの反応末端(シラノール基、アルコキシ基、クロロ基)を封鎖して得られるポリシロキサンを安定化させる目的で、一官能のアルコキシシラン化合物及び/又はクロロシラン化合物を使用してもよい。一官能のアルコキシシラン化合物及び/又はクロロシラン化合物としては、例えば、トリメチルクロロシラン、トリメチルアルコキシシラン等が挙げられ、これらは一種又は二種以上で用いることができる。一官能のアルコキシシラン及び/又はクロロシラン化合物以外に、加水分解によってトリメチルシラノールを生成する化合物、例えばヘキサメチルジシロキサン等も使用でき、さらには、加水分解性エステル化合物を使用して、ポリシロキサンの反応末端を処理してもよい。該加水分解性エステル化合物の例としては、オルト蟻酸エステル、オルト酢酸エステル、テトラアルコキシメタン及び炭酸エステル等が挙げられ、これらは一種又は二種以上で用いることができる。
【0035】
本発明のポリシロキサンの製造方法で使用される上記塩基性触媒としては、前述したアルカリ金属水酸化物、アンモニア、アミン等の一種又は二種以上を使用すればよい。上記塩基性触媒は、加水分解−重縮合反応の反応開始から反応終了まで、反応系内が常に塩基性の状態となる量で使用する。反応系内は、反応開始から反応終了時まで、反応液の水層のpHが7より大きくなるようにし、好ましくは反応終了の時点で水層がpH8〜14、より好ましくはpH8〜13となるようにする。
【0036】
本発明のポリシロキサンの製造方法では、上記加水分解−重縮合反応を行うために、水を使用する。水は反応溶媒として使用することも好ましい。反応開始前に配合する水の量は、反応に関与する官能基当量以上となる範囲から適宜選択すればよいが、上記アルコキシシラン化合物及び/又は上記クロロシラン化合物100重量部に対して、120〜150重量部配合することが好ましく、130〜140重量部がより好ましい。水の量は、反応に関与する官能基当量以上であれば少なくても問題はないが、例えば上記塩基性触媒(例えば水酸化ナトリウム)がハンドリング可能な濃度となる量であることが必要であり、また、水の量が多いと大きな反応槽が必要となる。また、上記クロロシラン化合物、及び上記塩基性触媒として水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物を使用した場合、反応が進むにつれて、塩化ナトリウム等の塩が生成するが、この塩を完全に溶解するだけの水が系内に存在すると、目的物の収率が悪くなる傾向があるので好ましくない。
【0037】
本発明のポリシロキサンの製造方法では、上記加水分解−重縮合反応の反応時に、水以外の溶媒を併用してもよく、特に、芳香族系溶媒又は非極性有機溶媒を使用し、水と、芳香族系溶媒又は非極性有機溶媒とを含有する混合溶媒中で、加水分解−重縮合反応を行なうのが好ましい。水と、芳香族系溶媒又は非極性有機溶媒とを併用した場合、反応系が水層と芳香族系溶媒層又は非極性有機溶媒層との2層に分離する場合もあるが、その場合は、強制撹拌により槽内の反応系を乳化することが好ましい。上記芳香族系溶媒又は上記非極性有機溶媒の例としては、トルエン、キシレン、n−ヘキサン等が挙げられるが、特にトルエンが好ましい。トルエン等の芳香族系溶媒又は非極性有機溶媒の配合量は、特に限定されないが、前記アルコキシシラン化合物及び/又は前記クロロシラン化合物に対して1〜100重量%が好ましく、1〜50重量%がより好ましい。
【0038】
本発明のポリシロキサンの製造方法において、上記加水分解−重縮合反応の反応温度は、特に限定されるものではないが、好ましくは90〜98℃であり、トルエンを使用した場合には、トルエンの還流温度で反応を行なえばよい。反応時間は、特に限定されず、目的とする分子量に応じ、反応温度を考慮して適宜選択すればよいが、好ましくは5分〜20時間の範囲から選択する。例えば、トルエンを使用する場合、重量平均分子量が2500より大きく5000未満のポリシロキサンを得るためには、トルエンの還流温度で10分〜1時間の反応時間が好ましく、重量平均分子量が5000以上10000未満のポリシロキサンを得るためには、トルエンの還流温度で1〜3時間の反応時間が好ましい。
【0039】
また、本発明のポリシロキサンの製造方法においては、上記加水分解−重縮合反応終了後若しくは反応中に、水層を分液して除去することが好ましい。また、水層を除去した後には、イオン交換水を用いて反応液を数回水洗するのが好ましい。
【0040】
重量平均分子量10000未満のポリシロキサンを得る場合には、その後無水硫酸塩等の脱水剤を投入し脱水し、該脱水剤を濾過して、反応末端がOH基であるポリシロキサンを得ることができる。
また、重量平均分子量10000以上のポリシロキサンを得る場合には、好ましくは水洗した後、そのまま加熱し(加熱しながら脱溶媒を行なってもよい)、更に重合反応を行なえばよい。加熱温度は、好ましくは70℃、特に100℃以上であるが、目標とする分子量によって、適宜調整すればよい。反応時間も同様である。重合反応が終了したら、冷却し(好ましくは100℃以下)、減圧しながら脱溶媒を行い、反応末端がOH基であるポリシロキサンを得ることができる。
【0041】
また、本発明のポリシロキサンの製造方法によって得られた反応末端がOH基であるポリシロキサンは、そのOH基を利用して、ビニル基等の各種官能基を有したポリシロキサンとすることができる。
【0042】
本発明のポリシロキサンの製造方法によれば、分子量分布Mw/Mnが1.0〜2.5であるポリシロキサンを得ることができる。前記アルコキシシラン化合物及び/又は前記クロロシラン化合物として、前述した好ましいものを用いた場合には、分子量分布Mw/Mnが特に狭い(Mw/Mn=1.0〜2.0)ポリシロキサンを得ることも可能である。
また、ポリシロキサンの収率は70%以上、特に80%以上であることが好ましいが、二官能のクロロシラン化合物を用いれば、このような高収率を達成することができる。
【0043】
本発明のポリシロキサンの製造方法では、二官能のクロロシラン化合物を用いることが、直鎖状のポリシロキサン(末端OH型の直鎖状ポリシロキサン)を高収率で得ることができ、特に副生成物である環状物(環状ポリシロキサン)の生成を抑えることができる点で好ましい。具体的には、副生成物である環状ポリシロキサンの生成量は5%以下、特に1%以下に抑えることが好ましいが、二官能のクロロシラン化合物を用いれば、環状ポリシロキサンの生成量をこの範囲内とすることが可能である。尚、この環状物(環状ポリシロキサン)は、精製により除くことが可能であり、1,4−ジオキサンやTHF等の極性溶媒及び水を、得られた直鎖状のポリシロキサン(末端OH型ポリシロキサン)に加え、環状物(環状ポリシロキサン)を水層に移行させて除去すればよい。
【0044】
また、本発明のポリシロキサンの製造方法は、反応を常に塩基性条件下で行なうため、SUS等の安価な材質の反応槽で反応を行なうことができる点で好ましい。
【0045】
以下に、本発明のポリシロキサンの製造方法の好ましい実施態様についてまとめる。
第1工程として、まず、原料のクロロシラン化合物及び/又はアルコキシシラン化合物、水、塩基性触媒(例えば水酸化ナトリウム)、及び芳香族系溶媒又は非極性有機溶媒(例えばトルエン)を反応槽内に仕込む。このとき、塩基性触媒は、水溶液として仕込むのが好ましい。また、直鎖状のポリシロキサンを得たい場合は、ジクロロシラン化合物を原料として仕込むことが好ましい。
【0046】
次に、第2工程として、反応系を攪拌・加熱して加水分解−重縮合反応を行なう。この反応の間、系内は常に塩基性条件下とする。具体的には、反応液の水層を常にpH>7とし、反応終了の時点で好ましくはpH8〜14、より好ましくはpH8〜13とする。反応時間及び反応温度は、目的とするポリシロキサンの重量平均分子量によって適宜選択すればよいが、例えば、トルエンを使用する場合、重量平均分子量が2500より大きく5000未満のポリシロキサンを得るためには、トルエンの還流温度で10分〜1時間の反応時間が好ましく、重量平均分子量が5000以上10000未満のポリシロキサンを得る場合には、トルエンの還流温度で1〜3時間反応させることが好ましい。また、重量平均分子量10000以上のポリシロキサンを得る場合には、例えばトルエンの還流温度で5〜20時間反応させるのが好ましい。
【0047】
次に、第3工程として、反応系を冷却した後、濾過し、次いで水層を分液して除去する。さらに、水層を除去した後には、イオン交換水を適量用いて数回水洗を行なうことが好ましい。
【0048】
第3工程の次の第4工程は、目的とするポリシロキサンの重量平均分子量によって2通りある。重量平均分子量が、2500より大きく5000未満のポリシロキサンあるいは5000以上10000未満のポリシロキサンを得る場合を第4A工程、重量平均分子量10000以上のポリシロキサンを得る場合を第4B工程とする。
【0049】
第4A工程では、水洗後の反応液に、無水硫酸塩等の脱水剤を投入し、反応液を脱水する。次いで、脱水剤を濾過した後、溶媒を減圧留去することにより、反応末端OH型のポリシロキサンを得ることができる。
【0050】
一方、第4B工程では、水洗後の反応液を再度加熱し、重縮合反応を行なう。反応時間及び反応温度は、目的とする重量平均分子量によって適宜選択すればよいが、好ましい温度は70℃以上である。このとき、重縮合反応をしながら脱溶媒を兼ねてもよい。反応後、脱溶媒を行って、反応末端OH型のポリシロキサンを得ることができる。尚、第4B工程での重縮合反応では、系内のpHは塩基性ではない。
【0051】
また、直鎖状のポリシロキサンを目的物とする場合、第5工程として、精製工程を行なうことも好ましい。この場合、第4工程で得られたポリシロキサンに、1,4−ジオキサンやTHF等の極性溶媒及び水を加え、環状のポリシロキサンを水層に移行させて除去すればよい。
【0052】
本発明のポリシロキサンは、硬化性材料、有機−無機ハイブリッド(複合)材料、絶縁材料等へ利用できる。具体的には、電気・電子材料分野における表示材料・光材料・記録材料・半導体等の封止材料、高電圧絶縁材料、絶縁・防振・防水・防湿を目的としたポッティング・シーリング材、プラスチック部品の試作母型、コーティング材料、層間絶縁膜、絶縁用パッキング、熱収縮ゴムチューブ、O−リング、表示デバイス用のシール剤・保護材、光導波路、光ファイバー保護材、光学レンズ、光学機器用接着剤、高耐熱性接着剤、高放熱性材料、高耐熱シール材、太陽電池・燃料電池用の部材、電池用固体電解質、絶縁被覆材、複写機用感光ドラム、ガス分離膜等に応用できる。また、土木・建材分野におけるコンクリート保護材、ライニング、土壌注入剤、シーリング剤、蓄冷熱材、ガラスコーティング等へも応用できる。さらに、医療用材料分野において、チューブ、シール材、コーティング材料、滅菌処理装置用シール材、コンタクトレンズ、酸素富化膜等に応用することも可能である。
【実施例】
【0053】
以下、実施例及び比較例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。尚、以下の実施例等において、「%」は重量基準によるものである。
【0054】
以下の実施例及び比較例において、重量平均分子量Mw、数平均分子量Mn及び分子量分布Mw/Mnは、以下の測定条件によるポリスチレン換算によるGPC測定により求めた。
(測定条件)
カラム:東ソー株式会社製TSK-GEL MULTIPORE HXL M、7.8mm×300mm、
展開溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
【0055】
〔実施例1〕
ジメチルジクロロシラン219.5g(1.70mol)、ジフェニルジクロロシラン48.1g(0.19mol)、水366.7g(20.37mol)、NaOH200g(5mol)、及びトルエン130.0gを氷冷下で反応槽内に仕込んだ。但し、NaOHは水に溶解させてから水溶液として仕込んだ。反応系を攪拌しながら、加水分解−重縮合反応を、90℃で1時間行なった。槽内の水層は、反応開始時のpHが7超であり、反応終了時のpHが11.2であった。反応終了後、反応系を冷却し、濾過してNaClを除去し、次いで水層を分液して除去して反応液を得た。該反応液に脱水剤として水硫酸ナトリウムを50.1g加え脱水した後、濾過して脱水剤を除去し、溶媒を減圧留去して、ポリシロキサンを139.2g得た。得られたポリシロキサンの収率は85%で、直鎖成分の純度は95.8%であった。尚、副生成物は環状のポリシロキサンであった。得られたポリシロキサンは、重量平均分子量Mwが4200であり、分子量分布Mw/Mnが1.8であった。
【0056】
〔実施例2〕
ジメチルジクロロシラン219.5g(1.70mol)、ジフェニルジクロロシラン48.1g(0.19mol)、水366.7g(20.37mol)、NaOH200g(5mol)、及びトルエン95.1gを氷冷下で反応槽内に仕込んだ。但し、NaOHは水に溶解させてから水溶液として仕込んだ。反応系を攪拌しながら、加水分解−重縮合反応を、90℃で3時間行なった。槽内の水層は、反応開始時のpHが7超であり、反応終了時のpHが11.1であった。反応終了後、反応系を冷却し、濾過してNaClを除去し、次いで水層を分液して除去して反応液を得た。該反応液に脱水剤として無水硫酸ナトリウムを50.0g加え脱水した後、濾過して脱水剤を除去し、溶媒を減圧留去して、ポリシロキサンを145.8g得た。得られたポリシロキサンの収率は89%で、直鎖成分の純度は96.2%であった。尚、副生成物は環状のポリシロキサンであった。得られたポリシロキサンは、重量平均分子量Mwが9600であり、分子量分布Mw/Mnが1.9であった。
【0057】
〔実施例3〕
ジメチルジクロロシラン219.5g(1.70mol)、ジフェニルジクロロシラン48.1g(0.19mol)、水366.7g(20.37mol)、NaOH200g(5mol)、及びトルエン130.0gを氷冷下で反応槽内に仕込んだ。但し、NaOHは水に溶解させてから水溶液として仕込んだ。反応系を攪拌しながら、加水分解−重縮合反応を、90℃で1時間行なった。槽内の水層は、反応開始時のpHが7超であり、反応終了時のpHが11.2であった。反応終了後、反応系を冷却し、濾過してNaClを除去し、次いで水層を分液して除去して反応液を得た。該反応液を再度加熱し、120℃で6時間脱溶媒を兼ねながら重縮合反応を行なった。重縮合反応終了後、120℃以下で減圧しながら脱溶媒を完了させ、ポリシロキサンを138.8g得た。得られたポリシロキサンの収率は85%で、直鎖成分の純度は95.7%であった。尚、副生成物は環状のポリシロキサンであった。得られたポリシロキサンは、重量平均分子量Mwが410000であり、分子量分布Mw/Mnが2.4であった。
【0058】
〔実施例4〕
実施例3で得られたポリシロキサン100.0gに、n−ヘキサン85.0g、1,4−ジオキサン(極性溶媒)20.0g、及び水20.0gを加え、室温下で15分強制撹拌した。撹拌終了後静置し、下部の水層を除去した上で、減圧下60℃で脱溶媒して、直鎖状ポリシロキサン精製物を得た。得られた直鎖状ポリシロキサンの純度は99.6%であった。得られた直鎖状ポリシロキサンは、重量平均分子量Mwが420000であり、分子量分布Mw/Mnが2.4であった。
【0059】
〔実施例5〕
ジメチルジメトキシシラン204.3g(1.70mol)、ジフェニルジメトキシシラン46.4g(0.19mol)、水366.7g(20.37mol)、NaOH200g(5mol)、及びトルエン130.0gを氷冷下で反応槽内に仕込んだ。但し、NaOHは水に溶解させてから水溶液として仕込んだ。反応系を攪拌しながら、加水分解−重縮合反応を、90℃で1時間行なった。槽内の水層は、反応開始時のpHが7超であり、反応終了時のpHが11.5であった。反応終了後、反応系を冷却し、濾過してNaClを除去し、次いで水層を分液して除去して反応液を得た。該反応液に脱水剤として無水硫酸ナトリウムを50.1g加え脱水した後、濾過して脱水剤を除去し、溶媒を減圧留去して、ポリシロキサンを106.5g得た。得られたポリシロキサンの収率は65%で、直鎖成分の純度は95.2%であった。尚、副生成物は環状のポリシロキサンであった。得られたポリシロキサンは、重量平均分子量Mwが4200であり、分子量分布Mw/Mnが1.8がであった。
【0060】
〔比較例1〕
ジメチルジクロロシラン219.5g(1.70mol)、ジフェニルジクロロシラン48.1g(0.19mol)、水102.1g(5.67mol)、及びトルエン130.0gを氷冷下で反応槽内に仕込んだ。反応系を攪拌しながら、加水分解−重縮合反応を、90℃で3時間行なった。槽内の水層は、反応終了時のpHが0未満であった。反応終了後、反応系を冷却し、水層を分液して除去して反応液を得た。該反応液に脱水剤として無水硫酸ナトリウムを50.1g加え脱水した後、濾過して脱水剤を除去し、溶媒を減圧留去して、ポリシロキサンを140.9g得た。得られたポリシロキサンの収率は86%で、直鎖成分の純度は58%であった。尚、副生成物は環状のポリシロキサンであった。得られたポリシロキサンは、重量平均分子量Mwが7000であり、分子量分布Mw/Mnが3.0であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重量平均分子量[Mw]が2500より大きく、分子量分布(重量平均分子量[Mw]と数平均分子量[Mn]との比)Mw/Mnが1.0〜2.5であることを特徴とするポリシロキサン。
【請求項2】
アルコキシシラン化合物及び/又はクロロシラン化合物の加水分解−重縮合反応を、反応終了時まで、常に塩基性条件下で行なうことにより得られることを特徴とする請求項1記載のポリシロキサン。
【請求項3】
直鎖状であることを特徴とする請求項1又は2記載のポリシロキサン。
【請求項4】
請求項1〜3に記載のポリシロキサンの製造方法であって、アルコキシシラン化合物及び/又はクロロシラン化合物の加水分解−重縮合反応を、反応終了時まで、常に塩基性条件下で行なう工程を有することを特徴とするポリシロキサンの製造方法。
【請求項5】
上記加水分解−重縮合反応を、芳香族系溶媒又は非極性有機溶媒と、水とを含有する混合溶媒中で行なうことを特徴とする請求項4記載のポリシロキサンの製造方法。

【公開番号】特開2006−143882(P2006−143882A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−335756(P2004−335756)
【出願日】平成16年11月19日(2004.11.19)
【出願人】(000000387)旭電化工業株式会社 (987)
【Fターム(参考)】