説明

マイクロミラーアレイ

【課題】 出力ポート等に入射するノイズ(クロストーク)を減らす。
【解決手段】 複数のミラー10と、複数のミラー10をそれぞれの回転軸15を基準にして回動可能に支持するミラー支持体20と、を備えている。ミラー支持体20のミラー10の背後の面23は、複数のミラーに対する入射光の光軸(Z方向)及び回転軸15(Y方向)に対して傾いている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のミラーと、複数の該ミラーのそれぞれを回動可能に支持するミラー支持体とを備えているマイクロミラーアレイに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、波長選択スイッチや光アド・ドロップマルチプレクサ等の装置では、複数の波長域の各光をそれぞれ所望の方向に向けるために、一般的に、MEMS(Mycro Electro Mechanical System)と呼ばれているマイクロミラーアレイが用いられている。
【0003】
このマイクロミラーアレイは、以下の特許文献1に記載されているように、複数のミラーと、複数の該ミラーのそれぞれを回動可能に支持するミラー支持体と、を備えている。このマイクロミラーアレイは、前述の波長選択スイッチ等の装置で、外部からの光を各波長域の光に分光するグレーティングとの組み合わせで用いられることが多い。この場合、マイクロミラーアレイは、グレーティングで分光された各波長域の光を、各波長域の光に対応するミラーを傾けて、所望の出力ポート等に向わせている。
【0004】
【特許文献1】US6,657,770
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、グレーティングからの光は、ガウシアン分布を成すので、全て、マイクロミラーアレイの複数のミラーに至るわけではなく、ガウシアン分布の裾の部分の微小な光は、ミラーの反射面を除く部分、例えば、複数のミラーの相互間や、ミラーの側面等にも至る。このため、従来技術では、これらの箇所に至った光がそこで反射して、出力ポート等に入射してしまい、クロストークになることがあるという問題点がある。
【0006】
本発明は、このような従来技術の問題点に着目し、ノイズを減らすことができるマイクロミラーアレイを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記問題点を解決するための請求項1に係る発明のマイクロミラーアレイは、
互いに隣接して配置され、入射光を任意の方向にそれぞれ反射する複数のミラーと、
複数の前記ミラーをそれぞれ独立して回転可能に支持するミラー支持体と、
前記入射光のうち、隣接するミラー相互間に向う光が、該ミラーによって反射された光の方向に向うのを防止する防止手段と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明のマイクロミラーアレイは、
請求項1に記載のマイクロミラーアレイにおいて、
複数の前記ミラーには、それぞれ、回転軸が設けられ、
前記ミラー支持体は、複数の前記ミラーの裏面に対向するミラー対向面を有し、複数の前記回転軸の回りにそれぞれの該ミラーが回動可能に、複数の該ミラーを支持し、
前記ミラー支持体の前記ミラー対向面のうち、少なくとも、複数の前記ミラー相互間の隙間を通過した光が照射される部分は、複数の該ミラー相互間の隙間を通過した光が該ミラーの裏面に向うよう、又は、複数の該ミラー相互間の隙間を通過した光が、前記回転軸に対して垂直な面を基準にして、複数のミラーがそれぞれ入射光を反射する角度よりも大きな角度で反射されるよう、傾いて形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明のマイクロミラーアレイは、
互いに隣接して配置され、入射光を任意の方向にそれぞれ反射する複数のミラーと、
複数の前記ミラーを、それぞれのミラーに設けられた回転軸の回りにそれぞれ独立して回転可能に支持するミラー支持体と、
前記入射光のうち、隣接するミラー相互間に向う光を遮蔽する遮蔽手段と、を備えていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明のマイクロミラーアレイは、
請求項3に記載のマイクロミラーアレイにおいて、
前記遮蔽手段は、前記入射光の向う方向又は前記ミラーの前記回転軸に対して傾いて配置され、前記入射光のうち、複数の前記ミラーに入射する光を通過させる開口が形成されている遮蔽板であることを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明のマイクロミラーアレイは、
請求項1から4のいずれか一項に記載のマイクロミラーアレイにおいて、
複数の前記ミラーのそれぞれの裏面には、光吸収材が施されていることを特徴とする。
【0012】
また、前記問題点を解決するための他の発明のマイクロミラーアレイは、
複数のミラーと、複数の該ミラーをそれぞれの回転軸を基準にして回動可能に支持するミラー支持体と、を備えているマイクロミラーアレイにおいて、
前記ミラー支持体の複数の前記ミラーの背後の面のうち、少なくとも複数の前記ミラーの相互間に相当する部分は、複数の該ミラーに対する入射光の光軸及び前記回転軸に対して傾いている、又は、回転可能角度範囲内のいずれの角度の前記ミラーに対しても傾いていることを特徴とする。
【0013】
前記問題点を解決するためのさらに他の発明のマイクロミラーアレイは、
複数のミラーと、複数の該ミラーのそれぞれを回動可能に支持するミラー支持体と、を備えているマイクロミラーアレイにおいて、
前記ミラー支持体の複数の前記ミラーの背後の面のうち、複数の前記ミラーの相互間に相当する部分は、該ミラーに対する入射光のうち、該ミラーの相互間を通過した光が、該ミラーの裏面に向うように、傾いていることを特徴とする。
【0014】
前記問題点を解決するためのさらに他の発明のマイクロミラーアレイは、
複数のミラーと、複数の該ミラーのそれぞれを回動可能に支持するミラー支持体と、を備えているマイクロミラーアレイにおいて、
前記ミラー支持体の複数の前記ミラーの背後の面のうち、少なくとも複数の前記ミラーの相互間に相当する部分は、光吸収材が施されていることを特徴とする。
【0015】
前記問題点を解決するためのさらに他の発明のマイクロミラーアレイは、
複数のミラーと、複数の該ミラーのそれぞれを回動可能に支持するミラー支持体と、を備えているマイクロミラーアレイにおいて、
複数の前記ミラーは、それぞれ、反射面と、該反射面に隣接する一対の側面と、を有し、前記一対の側面は、前記反射面に対する角度が鋭角であることを特徴とする。
【0016】
前記問題点を解決するためのさらに他の発明のマイクロミラーアレイは、
複数のミラーと、複数の該ミラーのそれぞれを回動可能に支持するミラー支持体と、を備えているマイクロミラーアレイにおいて、
複数の前記ミラーは、それぞれ、反射面と、該反射面に対する裏面と、を有し、前記裏面には、光吸収材が施されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、マイクロミラーアレイに入射する光のうち、複数のミラーの反射面を除く箇所に至った光が、ミラーの反射面で反射した光が向う場所、例えば、出力ポート等に至ることが少なくなるので、クロストークを少なくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係るマイクロミラーアレイの各種実施形態について、図面を用いて説明する。
【0019】
まず、図1を用いて、本発明に係るマイクロミラーアレイの第1実施形態について説明する。なお、図1において、同図(a)は本実施形態のマイクロミラーアレイの正面図、同図(b)は(a)のI矢視図、同図(c)は(a)のII−II断面図、同図(d)は(c)のIII部拡大図である。
【0020】
本実施形態のマイクロミラーアレイは、1次元的に並んでいる複数のミラー10と、複数のミラー10のそれぞれを回動可能に支持するミラー支持体20と、を備えている。各ミラー10には、複数のミラー10が並んでいる方向に対して垂直な方向に伸びている回転軸15が固定されている。各ミラー10の各回転軸15は、互いに平行である。ミラー支持体20は、このミラー10の回転軸15を回転可能に支持している。なお、以下では、説明の都合上、複数のミラー10が1次元的に並んでいる方向をX方向、各ミラー10の各回転軸15が伸びている方向、つまりX方向に垂直な方向をY方向、X方向及びY方向に垂直な方向をZ方向とする。また、このZ方向が、マイクロミラーアレイの各ミラー10に対する光の入射方向であるとする。
【0021】
ミラー支持体20は、各ミラー10の各回転軸15の両端をそれぞれ支持する一対の軸受部21a,21bと、一対の軸受部21a,21bを連結する本体部22と、を有している。この本体部22は、ミラー10の背後側に位置している。この本体部22には、各種配線26と、各ミラー10毎に設けられている一対の電極25a,25bとが設けられている。各ミラー10毎との一対の電極25a,25bは、入射光による当該ミラー10の投影面内に設けられている。また、各種配線26は、複数のミラー10の相互間に対応する位置、言い換えると、一対の電極25a,25bと隣りの一対の電極25a,25bとの間の位置に設けられている。
【0022】
ミラー10は、このミラー10に対する一対の電極25a,25bのそれぞれとミラー10との間に電圧が印加されることで所定量傾く。すなわち、電極25aとミラー10との間に同極性の電圧が印加されると、ミラー10と電極25aとの間に発生する電界により、ミラー10は電極25aから離れる方向に回転し、電極25aとミラー10との間に逆極性の電圧が印加されると、ミラー10は電極25aに近づく方向に回転する。
【0023】
ミラー支持体20の各種配線26は、絶縁材28で覆われ、各電極25a,25bは,それぞれ導電材27,27で覆われている。また、一対の電極25a,25bを構成する一方の電極25aと他方の電極25bとの間には絶縁材28が配置されている。これら、絶縁材28及び導電材27により、ミラー10に対する本体部22の背後面23を形成している。なお、各種配線26及び電極25a,25bを、透磁率の高い絶縁材で覆うようにしてもよい。この背後面23は、平坦且つ滑らかな鏡面を形成し、ミラー10の回転軸15が伸びているY方向及び光の入射方向であるZ方向に対して傾いている。
【0024】
ところで、複数のミラー10に向う光Lのうち、各ミラー10の反射面に至った光は、この反射面で反射されて、各種光学素子等を介して目標の出力ポート等へ向う。一方、複数のミラー10の相互間の隙間を通過した光は、ミラー支持体20の背後面23に至る。この背後面23は、鏡面であるため、ここに入った光のほとんどは拡散することなく反射される。この背後面23で反射された光は、この背後面23がミラー10の回転軸15及び光の入射方向に対して傾いているため、光の入射方向にも、さらに、目標の出力ポート等の方向にも、向うことはほとんどない。
【0025】
従って、本実施形態では、入射光Lのうち、複数のミラー10の相互間の隙間を通過した光が、目標出力ポート等以外の出力ポート等に入射してしまうことを軽減でき、クロストークを減らすことができる。
【0026】
なお、以上では、ミラー支持体20の背後面23をミラー10の回転軸15及び光の入射方向に対して傾けたが、この背後面23をミラー10の回転軸15に対して平行にしてもよい。この場合、光の入射方向及びいずれの出力ポートの方向にも反射光が向わないようにするためには、目標出力ポートへの方向付けに必要な最大回転角度範囲内のいずれの角度にあるミラー10に対しても、背後面23が傾いている必要がある。具体的には、図2に示すように、X方向に平行な軸を基準にして、ミラー10の最大回転角度が、時計回りに方向にθで半時計回り方向にもθとすると、背後面23aを、X方向に平行な軸を基準にして、θ(>θ)傾けるとよい。但し、この背後面23aを一平面上に連なるように形成すると、各電極25a,25b上の導電材27の厚さが、X方向の一方の端部側に存在する電極上の導電材27の厚さと、X方向の他方の端部側に存在する電極上の導電材27の厚さとが大きく異なってしまうので、各電極25a,25b毎に断続的に背後面23aを形成する必要がある。
【0027】
なお、以上の方法は、ミラー10の回転軸として、Y方向に伸びる第1回転軸と、X方向に伸びる第2回転軸とがある場合に有効である。
【0028】
次に、本発明に係るマイクロミラーアレイの第2実施形態について、図3を用いて説明する。
【0029】
本実施形態のマイクロミラーアレイは、ミラー支持体20の背後面23のうち、各種配線26が設けられている部分(複数のミラー10の相互間に相当する部分)23bを、複数のミラー10の相互間を通過した光Lが、この部分23bでの反射でミラー10の裏面12に向うように、傾けている。さらに、本実施形態では、ミラー10の反射面11の裏面12、ミラー10の側面13に、黒体等の光吸収材Bを塗布している。ミラー支持体20の背後面23のうちの部分23bは、第1実施形態の背後面23と同様に、平坦且つ滑らかな鏡面を形成している。
【0030】
従って、本実施形態では、複数のミラー10の相互間を通過した光Lは、ミラー支持体20の背後面23のうちの部分23bで反射し、ミラー10の裏面12に向かい、そこで吸収されるので、クロストークを減らすことができる。
【0031】
なお、本実施形態において、ミラー支持体10の背後面23のうちで鏡面を形成する部分23b、及び第1実施形態で鏡面を形成する背後面23に、黒体等の光吸収材Bを施していもよい。この場合、この光吸収材Bに至った光のほとんどは、光吸収材Bに吸収されるので、入射光Lのうち、複数のミラー10の相互間を通過した光が、目標出力ポートに向うことがほとんどなくなる。
【0032】
また、本実施形態のようなミラー10の裏面12及び側面13に対する光吸収材15の塗布は、第1実施形態のミラー10の裏面及び側面に対して行ってもよい。
【0033】
次に、図4を用いて、本発明に係るマイクロミラーアレイの第3実施形態について説明する。
【0034】
本実施形態のマイクロミラーアレイは、ミラー支持体20の背後面23cの全体に、絶縁性の光吸収材Bを塗布すると供に、各ミラー10の反射面11に対してミラー10側面13bの角度を鋭角にしたものである。なお、本実施形態では、ミラー支持体20の本体部22に設けられている各種配線26及び各電極25a,25bに直接光吸収材Bを施している。この場合、各電極25a,25b上にも、絶縁性の光吸収材Bが塗布されることになるが、この光吸収材Bを極めて薄く塗布すれば、この光吸収材Bによる、ミラー10を駆動するための各電極25a,25bの電界の低減が、ほとんど無視できるものになるため、ミラー10の回転角は、光吸収材Bを施さない場合とほとんど同じである。特に、光吸収材Bとして、絶縁性を有し且つ高透磁率のものを用いれば、何ら問題はない。また、絶縁性の光吸収材Bの換わりに、各電極25a,25b上にのみ、導電性の光吸収材を塗布してもよいことは言うまでもない。
【0035】
本実施形態では、ミラー支持体20の背後面23cの全体に絶縁性の光吸収材Bを施したので、複数のミラー10の相互間を通過した光Lを、この背後面23cで吸収することができる。さらに、本実施形態では、各ミラー10の反射面11に対してミラー10側面13bの角度を鋭角にしたので、ミラー10が傾いたとしても、ミラー10の側面13cに光が入射することを回避することできる。従って、本実施形態でも、入射光Lのうち、複数のミラー10の相互間を通過した光が、目標出力ポートに向うことがほとんどなくなる。
【0036】
なお、本実施形態では、ミラー支持体20の本体部22に設けられている各種配線26及び各電極25a,25bに直接光吸収材Bを施したが、以上の第1実施形態及び第2実施形態のように、各種配線26及び各電極25a,25bを絶縁材26や導電材27等で覆った上から、光吸収材Bを施してもよい。
【0037】
また、本実施形態のようなミラー10の側面処理は、第1実施形態のミラー10の側面に対して行ってもよい。
【0038】
次に、本発明に係るマイクロミラーアレイの第4実施形態について、図5を用いて説明する。
【0039】
本実施形態のマイクロミラーアレイは、1次元的に並んでいる複数のミラー10と、複数のミラー10のそれぞれを回動可能に支持するミラー支持体20と、複数のミラー10の相互間に向う光を遮る遮蔽板30と、を備えている。
【0040】
遮蔽板30は、この遮蔽板30への光の入射方向に対して対向する正面31と、その裏面32とを有し、この正面31は、第1実施形態の背後面23と同様に、平坦且つ滑らかな鏡面を成し、ミラー10の回転軸15が伸びているY方向及び光の入射方向であるZ方向に対して傾いている。また、この遮蔽板30には、複数のミラー10の位置と対応する位置に、ミラー10と同じ又はミラー10より僅かに小さい開口33が形成されている。
【0041】
入射光は、遮蔽板30の開口33を通過して、ミラー10に向かい、そこで反射され、再び、この開口33を通過して、出力ポート等に向う。ミラー10が傾いた場合には、このミラー10で反射された光が向う方向と、このミラー10に対する光の入射方向とが変わる。このため、ミラー10からの反射光の一部が遮蔽板30の裏面32で遮られることがある。そこで、本実施形態では、遮蔽板30をできる限りミラー10に近い位置に配して、光が遮られる量を少なくすると共に、遮蔽板30の裏面32に光吸収材Bを施して、遮蔽板30の裏面32に至った光を吸収するようにしている。
【0042】
なお、本実施形態では、遮蔽板30の正面31を鏡面にしたが、単に光吸収材Bを施してもよいし、鏡面の上に光吸収材Bを施してもよい。
【0043】
また、本実施形態では、遮蔽板30の正面31をミラー10の回転軸15及び光の入射方向に対して傾けたが、図2における背後面23aと同様に、回転可能角度範囲内のいずれの角度のミラー10に対しても、遮蔽板30の正面31が傾いているようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係る第1実施形態としてのマイクロミラーアレイを示す図で、同図(a)はマイクロミラーアレイの正面図、同図(b)は(a)のI矢視図、同図(c)は(a)のII−II断面図、同図(d)は(c)のIII部拡大図である。
【図2】本発明に係る第1実施形態としての変形例のマイクロミラーアレイの要部断面図である。
【図3】本発明に係る第2実施形態としてのマイクロミラーアレイを示す図で、同図(a)はマイクロミラーアレイの正面図、同図(b)は(a)のI矢視図、同図(c)は(a)のII−II断面図、同図(d)は(c)のIII部拡大図である。
【図4】本発明に係る第3実施形態としてのマイクロミラーアレイの要部断面図である。
【図5】本発明に係る第4実施形態としてのマイクロミラーアレイを示す図で、同図(a)はマイクロミラーアレイの正面図、同図(b)は(a)のI矢視図ある。
【符号の説明】
【0045】
10:ミラー 11:反射面
12:裏面 13,13c:側面
15:回転軸
20:ミラー支持体 22:本体部
23,23a,23c:背後面 23b:背後面の一部
25a,25b:電極 26:各種配線
27:導電材 28:絶縁材
30:遮蔽板 33:開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに隣接して配置され、入射光を任意の方向にそれぞれ反射する複数のミラーと、
複数の前記ミラーをそれぞれ独立して回転可能に支持するミラー支持体と、
前記入射光のうち、隣接するミラー相互間に向う光が、該ミラーによって反射された光の方向に向うのを防止する防止手段と、
を備えていることを特徴とするマイクロミラーアレイ。
【請求項2】
請求項1に記載のマイクロミラーアレイにおいて、
複数の前記ミラーには、それぞれ、回転軸が設けられ、
前記ミラー支持体は、複数の前記ミラーの裏面に対向するミラー対向面を有し、複数の前記回転軸の回りにそれぞれの該ミラーが回動可能に、複数の該ミラーを支持し、
前記ミラー支持体の前記ミラー対向面のうち、少なくとも、複数の前記ミラー相互間の隙間を通過した光が照射される部分は、複数の該ミラー相互間の隙間を通過した光が該ミラーの裏面に向うよう、又は、複数の該ミラー相互間の隙間を通過した光が、前記回転軸に対して垂直な面を基準にして、複数のミラーがそれぞれ入射光を反射する角度よりも大きな角度で反射されるよう、傾いて形成されている、
ことを特徴とするマイクロミラーアレイ。
【請求項3】
互いに隣接して配置され、入射光を任意の方向にそれぞれ反射する複数のミラーと、
複数の前記ミラーを、それぞれのミラーに設けられた回転軸の回りにそれぞれ独立して回転可能に支持するミラー支持体と、
前記入射光のうち、隣接するミラー相互間に向う光を遮蔽する遮蔽手段と、
を備えていることを特徴とするマイクロミラーアレイ。
【請求項4】
請求項3に記載のマイクロミラーアレイにおいて、
前記遮蔽手段は、前記入射光の向う方向又は前記ミラーの前記回転軸に対して傾いて配置され、前記入射光のうち、複数の前記ミラーに入射する光を通過させる開口が形成されている遮蔽板である、
ことを特徴とするマイクロミラーアレイ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のマイクロミラーアレイにおいて、
複数の前記ミラーのそれぞれの裏面には、光吸収材が施されている、
ことを特徴とするマイクロミラーアレイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−113249(P2006−113249A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−299832(P2004−299832)
【出願日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】