説明

ヨーヨー紐巻付補助装置

【課題】
ヨーヨー紐の機能を損なうことなくヨーヨー紐に装着でき、年少者及び初心者でも簡単にヨーヨーを手元に引き戻すことができるヨーヨー紐巻付補助装置を提供する。
【解決手段】
ヨーヨー紐巻付補助装置3は、一対の回転体10,60と、一対の回転体10,60の中心部間に設けられた主軸26に回動可能に設けられた回転軸122とからなるヨーヨー1の回転軸122に巻き付けられるヨーヨー紐2に取り付けられる構成である。装置本体4はヨーヨー紐2を挿通することが可能な内径4aと一対の回転体10,60の隙間よりも狭い外径4bを有するパイプ状に形成され、ヨーヨー紐2と共に撓む弾力性を備え、ヨーヨー紐2に対して摺動可能且つ摩擦抵抗により所定位置で保持可能であり、回転中の回転体10,60の側面18,18に接触することによりヨーヨー紐2を回転軸122に巻き付けていく。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転軸にヨーヨー紐の下端を取り付け、回転軸にヨーヨー紐を巻き付けながら上昇し、回転軸からヨーヨー紐を解きながら下降するヨーヨーのヨーヨー紐に取り付け、ヨーヨー回転中の回転軸にヨーヨー紐を容易に巻き付けられるようしたヨーヨー紐巻付補助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のヨーヨーは、一対の回転体と、一対の回転体の中心部間に設けられた主軸とからなる。この従来のヨーヨーは、次のようにして遊ぶことができる。主軸にヨーヨー紐の下部を取り付け、ヨーヨー紐の上部に中指を通すためのループを形成し、主軸にヨーヨー紐を巻き付けてからループに中指を通して一対の回転体を把持し、一対の回転体を下方に放り投げるように落下させる。ヨーヨーは、ヨーヨー紐を解きながら下降し、最下位置で主軸が空回りして空転する。ヨーヨー紐を軽く上方に引っ張ると、ヨーヨー紐が弛緩し、一対の回転体の側面に設けられた溝とヨーヨー紐との摩擦抵抗により主軸にヨーヨー紐を巻き付けながら上昇する(例えば、特許文献1)。
【0003】
また近年のヨーヨーは、一対の回転体と、一対の回転体の中心部間に設けられた主軸と、前記主軸に回動可能に設けられた回転軸とからなる。前述した従来のヨーヨーを改良した構成であり、ヨーヨー紐を主軸に直接取り付けるのではなく、ヨーヨー紐を回転軸に取り付けて、空転時の慣性力を向上させ、多彩な技を駆使できるようにしている。この近年のヨーヨーは、次のようにして遊ぶことができる。回転軸にヨーヨー紐の下部を取り付け、ヨーヨー紐の上部に中指を通すためのループを形成し、回転軸にヨーヨー紐を巻き付けてからループに中指を通して一対の回転体を把持し、一対の回転体を下方に放り投げるように落下させる。ヨーヨーは、ヨーヨー紐を解きながら下降し、最下位置で回転軸が空回りして空転する。ヨーヨー紐を軽く上方に引っ張ると、ヨーヨー紐が弛緩し、一対の回転体の側面に設けられた溝とヨーヨー紐との摩擦抵抗により回転軸にヨーヨー紐を巻き付けながら上昇する(例えば、特許文献2,3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公昭57−12633号公報
【特許文献2】特開2000−35564号公報
【特許文献3】特開2003−135859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ヨーヨーは、最下位置でぶら下げた空転状態において、例えば、「犬の散歩」、「スリーパー」、「ブランコ」、「ブレークアウェイ」等の技を展開した後に、手に引き戻すことで技の終了となる。この空転状態から紐巻き付け状態に移行させて手に引き戻すには、ヨーヨー紐を軽く上方に引っ張ることにより行うことができ、弛緩したヨーヨー紐と回転体の側面に設けられた溝との摩擦抵抗により回転軸又は主軸にヨーヨー紐が巻き付けられる。この空転状態から紐巻き付け状態に移行される技術は、弛緩した紐と回転体の側面との間で巻き付ける程度の摩擦抵抗を発生させられるか否かによるが、ヨーヨー紐自体抵抗が小さくて滑りやすいため、年少者や初心者にとっては極めて難しく、慣れている者であってもできないことがあるという問題点があった。手元に引き戻すことができないヨーヨーは、次第に慣性力が減衰し、回転を停止させることになる。そのため、またヨーヨー紐を巻き付けなければならず極めて面倒であるという問題点があった。また、何度やってもなかなか手元に引き戻すことができないと、飽きてしまい、ヨーヨー遊びそのものに興味を失ってしまうという問題点があった。
【0006】
本願発明は、上記問題点に鑑み案出したものであって、ヨーヨー紐の機能を損なうことなくヨーヨー紐に装着でき、簡単に回転体の側面とでヨーヨー紐を巻き付ける程度の摩擦抵抗を発生させられるので、年少者及び初心者でも簡単にヨーヨーを手元に引き戻すことができ、飽きずにヨーヨー遊びを楽しむことができるヨーヨー紐巻付補助装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願請求項1記載のヨーヨー紐巻付補助装置は、上記目的を達成するため、一対の回転体と、一対の回転体の中心部間に設けられた主軸と、前記主軸に回動可能に設けられた回転軸とからなるヨーヨーの回転軸に巻き付けられるヨーヨー紐に取り付けられるヨーヨー紐巻付補助装置であって、装置本体は前記ヨーヨー紐を挿通することが可能な内径と一対の回転体の隙間よりも狭い外径を有するパイプ状に形成され、ヨーヨー紐と共に撓む弾力性を備え、ヨーヨー紐に対して摺動可能且つ摩擦抵抗により所定位置で保持可能であり、回転中の回転体の側面に接触することによりヨーヨー紐を回転軸に巻き付けていくことを特徴とする。
【0008】
本願請求項2記載のヨーヨー紐巻付補助装置は、上記目的を達成するため、一対の回転体と、一対の回転体の中心部間に設けられた主軸とからなるヨーヨーの主軸に巻き付けられるヨーヨー紐に取り付けられるヨーヨー紐巻付補助装置であって、装置本体は前記ヨーヨー紐を挿通することが可能な内径と一対の回転体の隙間よりも狭い外径を有するパイプ状に形成され、ヨーヨー紐と共に撓む弾力性を備え、ヨーヨー紐に対して摺動可能且つ摩擦抵抗により所定位置で保持可能であり、回転中の回転体の側面に接触することによりヨーヨー紐を主軸に巻き付けていくことを特徴とする。
【0009】
本願請求項3記載のヨーヨー紐巻付補助装置は、上記目的を達成するため、前記装置本体は、回転体の半径よりも短く形成されていることを特徴とする。また、本願請求項4記載のヨーヨー紐巻付補助装置は、上記目的を達成するため、前記装置本体は、拡開可能な切り溝が軸方向に向かって直線状に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本願発明に係るヨーヨー紐巻付補助装置は、ヨーヨー紐を挿通することが可能な内径と一対の回転体の隙間よりも狭い外径を有するパイプ状に形成され、ヨーヨー紐と共に撓む弾力性を備えている。当該ヨーヨー巻付補助装置は、ヨーヨー紐を挿通することによって使用される。ヨーヨーは、ヨーヨー紐の下部をヨーヨーの主軸に回動可能に設けられた回転軸に取り付け、さらにヨーヨー紐の上部に中指を通すためのループを形成した後、ヨーヨー紐を回転軸に巻き付けてからループに中指を通して把持し、下方に放り投げるように落下させると、ヨーヨー紐を解きながら下降し、最下位置で回転軸に対して主軸が空回りして空転する。
【0011】
本願発明に係るヨーヨー巻付補助装置は、ヨーヨー紐を挿通すると、ヨーヨー紐に対して摺動可能且つ摩擦抵抗により所定位置で保持可能であるので、ヨーヨー紐のどの位置でも定着することができる。当該ヨーヨー巻付補助装置は、ヨーヨー紐のループ側に位置させておくと、最下位置で空転しているヨーヨーの回転体と接触することがないので、ヨーヨーの巻き付け上昇に何等影響を与えることがなく、年少者や初心者には困難な通常のヨーヨー遊びを提供することができる。当該ヨーヨー巻付補助装置は、一対の回転体側に位置させておくと、最下位置で空転しているヨーヨーの回転体の側面と接触可能となり、ヨーヨー紐を軽く上方に引っ張ると、ヨーヨー紐が弛緩して回転体の側面に接触し、回転体の側面との摩擦抵抗により回転軸にヨーヨー紐を巻き付けながらヨーヨーが上昇するので、ヨーヨーの巻き付け上昇を簡単且つ確実に行わせることができ、年少者や初心者でも容易なヨーヨー遊びを提供することができるという効果がある。本願発明に係るヨーヨー巻付補助装置は、年少者及び初心者でも簡単にヨーヨーを手元に引き戻すことができるようになるので、飽きずにヨーヨー遊びを楽しむことができるという効果がある。
【0012】
又、本願発明に係るヨーヨー紐巻付補助装置は、回転軸を備えていない次のヨーヨーでも使用することができる。次のヨーヨーは、ヨーヨー紐の下部をヨーヨーの主軸に回動可能に取り付け、さらにヨーヨー紐の上部に中指を通すためのループを形成した後、ヨーヨー紐を主軸に巻き付けてからループに中指を通して把持し、下方に放り投げるように落下させると、ヨーヨー紐を解きながら下降し、最下位置で主軸が空回りして空転する。
【0013】
本願発明に係るヨーヨー巻付補助装置は、ヨーヨー紐のループ側に位置させておくと、最下位置で空転しているヨーヨーの回転体と接触することがないので、ヨーヨーの巻き付け上昇に何等影響を与えることがなく、年少者や初心者には困難な通常のヨーヨー遊びを提供することができる。当該ヨーヨー巻付補助装置は、一対の回転体側に位置させておくと、最下位置で空転しているヨーヨーの回転体の側面と接触可能となり、ヨーヨー紐を軽く上方に引っ張ると、ヨーヨー紐が弛緩して回転体の側面に接触し、回転体の側面との摩擦抵抗により主軸にヨーヨー紐を巻き付けながらヨーヨーが上昇するので、ヨーヨーの巻き付け上昇を簡単且つ確実に行わせることができ、年少者や初心者でも容易なヨーヨー遊びを提供することができるという効果がある。
【0014】
本願発明に係るヨーヨー巻付補助装置は、回転体の半径よりも短く形成されていると、一対の回転体の内側に隠れてしまうため、見栄えが良いと共に、年少者や初心者が簡単にヨーヨー遊び行っていることに対して不思議感を与え、観ている者を驚かすことができるという効果がある。また、本願発明に係るヨーヨー紐巻付補助装置は、拡開可能な切り溝が軸方向に向かって直線状に形成されていると、ヨーヨー紐を挿通させないで、ヨーヨー紐に簡単に脱着することができるので、既にヨーヨーに取り付けてあるヨーヨー紐であっても容易に装着することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】電動ヨーヨー玩具の全体説明図であって、(a)が一方向から視た全体側面断面図、(b)が一部省略した他方向から視た側面断面図、(c)がさらに他方向から視た全体側面断面図である。
【図2】電動ヨーヨー玩具の一方の回転体の説明図であって、(a)が一方の回転体の全体正面図、(b)が検出装置の正面図、(c)が検出装置の側面図である。
【図3】電動ヨーヨー玩具の他方の回転体の説明図であって、(a)が全体正面図、(b)が側面図である。
【図4】一方の回転体の回転ケースの説明図であって、(a)が全体正面図、(b)が矢視A方向の断面図、(c)が側面図、(d)が全体背面図、(e)が矢視B方向の断面図、(f)が矢視C方向の断面図である。
【図5】一方の回転体の外カバーの説明図であって、(a)が全体正面図、(b)が矢視A方向の断面図、(c)が右側面図、(d)が全体背面図、(e)が矢視B方向の断面図、(f)が矢視C方向の断面図、(g)が下面図である。
【図6】一方の回転体の主軸部材の説明図であって、(a)が全体正面図、(b)が右側面図、(c)が矢視A方向の断面図、(d)が全体背面図、(e)が矢視B方向の断面図である。
【図7】一方の回転体のモーター取付板の説明図であって、(a)が全体正面図、(b)が右側面断面図、(c)が右側面図、(d)が全体背面図である。
【図8】他方の回転体の回転ケースの説明図であって、(a)が全体正面図、(b)が矢視A方向の断面図、(c)が矢視B方向の断面図、(d)が右側面図、(e)が全体背面図、(f)が矢視C方向の断面図、(g)が矢視D方向の断面図、(h)が矢視G方向の断面図、(i)が矢視E方向の断面図、(j)が矢視F方向の断面図である。
【図9】他方の回転体の外カバーの説明図であって、(a)が全体正面図、(b)が右側面図、(c)が矢視A方向の断面図、(d)が全体背面図、(e)が矢視B方向の断面図である。
【図10】他方の回転体の蓋体の説明図であって、(a)が全体正面図、(b)が矢視A方向の断面図、(c)が右側面図、(d)が全体背面図、(e)が矢視B方向の断面図、(f)が下面図である。
【図11】回転軸の説明図であって、(a)が左側面図、(b)が正面図、(c)が断面図、(d)が右側面図である。
【図12】第1の固定接触板を取り付ける取付板の説明図であって、(a)が正面図、(b)が上面図、(c)が下面図、(d)が左側面断面図、(e)が左側面図、(f)が背面図である。
【図13】電動ヨーヨー玩具の部品の説明図であって、(a)が駆動歯車、(b)が中間軸、(c)が固定軸(内伝導軸)、(d)が他方の回転体側の金属舌片、(e)が一方の回転体側の金属舌片、(f)が第1の固定接触板、(g)が導通帯である。
【図14】第1の固定接触板を取り付ける取付板の他の説明図であって、(a)が正面図、(b)が上面図、(c)が下面図、(d)が左側面断面図、(e)が左側面図、(f)が背面図、(g)が使用形態を示す正面図、(h)が使用形態を示す側面図である。
【図15】電動ヨーヨー玩具の電気構成図である。
【図16】電動ヨーヨー玩具の一方の回転体の他の説明図であって、(a)が一方の回転体の全体正面図、(b)が検出装置の正面図、(c)が検出装置の側面図である。
【図17】第1の固定接触板を取り付ける取付板の他の説明図であって、(a)が正面図、(b)が上面図、(c)が下面図、(d)が左側面断面図、(e)が左側面図、(f)が背面図である。
【図18】電動ヨーヨー玩具の部品の他の説明図であって、(a)が揺動接触子、(b)が接触片である。
【図19】電動ヨーヨー玩具の他の電気構成図である。
【図20】電動ヨーヨー玩具の他の全体説明図である。
【図21】本願発明に係るヨーヨー紐巻付補助装置の使用形態を示す説明図である。
【図22】本願発明に係るヨーヨー紐巻付補助装置の使用形態を示す説明図である。
【図23】本願発明に係るヨーヨー紐巻付補助装置の全体斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本願発明の一つの実施の形態の概要を図21至図23に基づいて説明する。ヨーヨー紐巻付補助装置3は、一対の回転体10,60と、一対の回転体10,60の中心部間に設けられた主軸26と、前記主軸26に回動可能に設けられた回転軸122とからなるヨーヨー1の回転軸122に巻き付けられるヨーヨー紐2に取り付けられる構成である。装置本体4は前記ヨーヨー紐2を挿通することが可能な内径4aと一対の回転体10,60の隙間よりも狭い外径4bを有するパイプ状に形成され、ヨーヨー紐2と共に撓む弾力性を備え、ヨーヨー紐2に対して摺動可能且つ摩擦抵抗により所定位置で保持可能であり、回転中の回転体10,60の側面18,18に接触することによりヨーヨー紐2を回転軸122に巻き付けていく。
【0017】
ヨーヨー紐巻付補助装置3は、ヨーヨー紐2を挿通することによって使用される。ヨーヨー1は、ヨーヨー紐2の下部をヨーヨー1の主軸26に回動可能に設けられた回転軸122に取り付け、さらにヨーヨー紐2の上部に中指を通すためのループを形成した後、ヨーヨー紐2を回転軸122に巻き付けてからループに中指を通して把持し、下方に放り投げるように落下させると、ヨーヨー紐2を解きながら下降し、最下位置で回転軸122に対して主軸26が空回りしてヨーヨー1が空転する。
【0018】
ヨーヨー巻付補助装置3は、ヨーヨー紐2を挿通すると、ヨーヨー紐2に対して摺動可能且つ摩擦抵抗により所定位置で保持可能であるので、ヨーヨー紐2のどの位置でも定着することができる。当該ヨーヨー巻付補助装置3は、ヨーヨー紐2のループ側に位置させておくと、最下位置で空転しているヨーヨー1の回転体10,60と接触することがないので、ヨーヨー1の巻き付け上昇に何等影響を与えることがなく、年少者や初心者には困難な通常のヨーヨー遊びとなる。当該ヨーヨー巻付補助装置3は、一対の回転体10,60側に位置させておくと、最下位置で空転しているヨーヨー1の回転体10,60の側面18,18と接触可能となり、ヨーヨー紐2を軽く上方に引っ張ると、ヨーヨー紐2が弛緩して回転体10,60の側面18,18に接触し、回転体10,60の側面18,18との摩擦抵抗により回転軸122にヨーヨー紐2を巻き付けながらヨーヨー1が上昇するので、ヨーヨー1の巻き付け上昇を簡単且つ確実に行わせることができ、年少者や初心者でも容易なヨーヨー遊びとなる。このように、ヨーヨー巻付補助装置3は、年少者及び初心者でも簡単にヨーヨー1を手元に引き戻すことができるようになるので、飽きずにヨーヨー遊びを楽しむことができる。
【0019】
ヨーヨー巻付補助装置3は、一対の回転体10,60と、一対の回転体10,60の中心部間に設けられた主軸26とからなるヨーヨー1の主軸26に巻き付けられるヨーヨー紐2に取り付けられる構成であっても良い。装置本体4は前記ヨーヨー紐2を挿通することが可能な内径4aと一対の回転体10,60の隙間よりも狭い外径4bを有するパイプ状に形成され、ヨーヨー紐2と共に撓む弾力性を備え、ヨーヨー紐2に対して摺動可能且つ摩擦抵抗により所定位置で保持可能であり、回転中の回転体10,60の側面18,18に接触することによりヨーヨー紐2を主軸26に巻き付けていく。
【0020】
当該ヨーヨー1は、ヨーヨー紐2の下部をヨーヨー1の主軸26に回動可能に取り付け、さらにヨーヨー紐2の上部に中指を通すためのループを形成した後、ヨーヨー紐2を主軸26に巻き付けてからループに中指を通して把持し、下方に放り投げるように落下させると、ヨーヨー紐2を解きながら下降し、最下位置で主軸26が空回りして空転する。
【0021】
ヨーヨー巻付補助装置3は、ヨーヨー紐2のループ側に位置させておくと、最下位置で空転しているヨーヨー1の回転体10,60と接触することがないので、ヨーヨー1の巻き付け上昇に何等影響を与えることがなく、年少者や初心者には困難な通常のヨーヨー遊びとなる。ヨーヨー巻付補助装置3は、一対の回転体10,60側に位置させておくと、最下位置で空転しているヨーヨー1の回転体10,60の側面18,18と接触可能となり、ヨーヨー紐2を軽く上方に引っ張ると、ヨーヨー紐2が弛緩して回転体10,60の側面18,18に接触し、回転体10,60の側面18,18との摩擦抵抗により主軸26にヨーヨー紐2を巻き付けながらヨーヨー1が上昇するので、ヨーヨー1の巻き付け上昇を簡単且つ確実に行わせることができ、年少者や初心者でも容易なヨーヨー遊びとなる。
【0022】
ヨーヨー巻付補助装置3は、回転体10,60の半径よりも短く形成されていると、一対の回転体10,60の内側に隠れてしまうため、見栄えが良いと共に、年少者や初心者が簡単にヨーヨー遊び行っていることに対して不思議感を与え、観ている者を驚かすことができる。また、ヨーヨー紐巻付補助装置3は、拡開可能な切り溝5が軸方向に向かって直線状に形成されていると、ヨーヨー紐2を挿通させないで、図23(b)に示すように、切り溝5を拡開して、ヨーヨー紐2に簡単に脱着することができるので、既にヨーヨー1に取り付けてあるヨーヨー紐2であっても容易に装着することができる。
【0023】
電動ヨーヨー玩具1の概要を図1乃至図15に基づいて説明する。電動ヨーヨー玩具1は、一対の回転体10,60と、一対の回転体10,60の中心部間に設けられた主軸26と、前記主軸26に回動可能に設けられ、紐部材(ヨーヨー紐)2を巻き付ける回転軸122とからなる。一方の回転体10には、駆動モータ130と、駆動モータ130の回転を回転軸122に伝達する歯車機構140と、回転体10の回転を検出する検出装置100が設けられている。他方の回転体60には、電源81,82が設けられている。主軸26には、一方の回転体10の駆動モータ130及び検出装置100と、他方の回転体60の電源81,82を電気的に接続する伝導手段40が設けられている。
【0024】
電動ヨーヨー玩具1は、上記したように、他方の回転体60に設けられた電源81,82と一方の回転体10に設けられた駆動モータ130及び検出装置100が、一対の回転体10,60の中心部間に設けられた主軸26に配置された伝導手段40によって電気的に接続されて電気回路を構成しているので、左右の回転体10,60に重量がバランス良く配分されており、軽量化及びコンパクト化を図ることができ、年少者や初心者でも取り扱いが容易である。
【0025】
電動ヨーヨー玩具1は、前記伝導手段40が、主軸26の内側に設けられた内伝導軸41と、主軸26の外側に設けられた外伝導軸121とからなる。そのため、電動ヨーヨー玩具1は、内伝導軸41と外伝導軸121が接触することなく、安全な電気回路を構成することができる。
【0026】
電動ヨーヨー玩具1は、前記外伝導軸121が筒状に形成されて主軸26の外側に設けられ、当該外伝導軸121に回転軸122が回動可能に設けられている。そのため、電動ヨーヨー玩具1は、外伝導軸121が金属製の導電素材で形成されるので、外伝導軸121の摩擦抵抗が小さいく、回転軸122のスムーズな回転を期待することができ、しかも外伝導軸121の摩耗が極めて少ないため、商品寿命が長い。
【0027】
電動ヨーヨー玩具1は、前記内伝導軸41が主軸26内に挿通されて一対の回転体10,60を固定する固定軸となる。そのため、電動ヨーヨー玩具1は、一対の回転体10,60を固定して一体化する手段を別途設ける必要がなく、部品点数を減らして安価且つコンパクトに製造することができる。また固定軸をネジで構成すれば、一方の回転体10と他方の回転体60が容易に分解可能になり、紐の絡みを簡単にはずすことができる。
【0028】
電動ヨーヨー玩具1の前記検出装置100は、第1の固定接触板103と、前記第1の固定接触板103から離して設けられた第2の固定接触板105と、前記第1の固定接触板103と前記第2の固定接触板105に略同時に接触する接触位置と、第1の固定接触板103と第2の固定接触板105の少なくとも一方に接触しない非接触位置に転動する転動接触子101と、前記転動接触子101を非接触位置で保持する磁石115とからなる。電動ヨーヨー玩具1は、前記転動接触子101が、回転体10の回転による慣性力により、磁石115の磁力に抗して転動し、第1の固定接触板103と第2の固定接触板105に略同時に接触して、遠心力で接触し続け、駆動モータ130を駆動するように構成されている。従って、電動ヨーヨー玩具1は、確実且つ迅速に回転を検出することができる。
【0029】
電動ヨーヨー玩具1は、前記第2の固定接触板105が前記第1の固定接触板103の両側に設けられ、前記転動接触子101が第1の固定接触板103と一方の第2の固定接触板105に接触すると駆動モータ130が一方向に駆動し、第1の固定接触板103と他方の第2の固定接触板105に接触すると駆動モータ130が他方向に駆動するように構成されている。電動ヨーヨー玩具1は、検出した回転体10の回転方向へ駆動モータ130により回転体10を強制的に回転させることができ、スムーズな遊びを提供することができる。
【0030】
本願発明の他の実施の形態の概要を図16乃至図19に基づいて説明する。電動ヨーヨー玩具1の他の検出装置150は、一端が枢着され、振り子状に揺動可能な揺動接触子151と、前記揺動接触子151から離して設けられ、揺動接触子151の揺動時に接触する固定接触板105と、前記揺動接触子151を固定接触板105との非接触位置で保持する磁石165とからなる。前記揺動接触子151は、回転体10の回転による慣性力により、磁石165の磁力に抗して揺動し、固定接触板105に接触して、遠心力で接触し続け、駆動モータ130を駆動するように構成されている。この電動ヨーヨー玩具1は、確実且つ迅速に回転を検出することができ、しかも、部品点数が少なくて安価である。
【0031】
電動ヨーヨー玩具1は、前記固定接触板105は、前記揺動接触子151の両側に設けられ、前記揺動接触子151が一方の固定接触板105に接触すると駆動モータ130が一方向に駆動し、他方の固定接触板105に接触すると駆動モータ130が他方向に駆動するように構成されている。電動ヨーヨー玩具1は、検出した回転体10の回転方向へ駆動モータ130により回転体10を強制的に回転させることができ、スムーズな遊びを提供することができる。
【0032】
電動ヨーヨー玩具1は、検出装置100,100、150,150が一方の回転体10に対向して一対設けられ、両検出装置100,100、150,150が回転を検出することによって駆動モータ130が駆動するように構成されている。電動ヨーヨー玩具1は、一方の検出装置100,150が検出するだけでは駆動モータ130が駆動せず、従って不用意に突然駆動モータ130が駆動してしまうことを回避することができる。
【0033】
さらに、電動ヨーヨー玩具について図1乃至図15に基づいて詳細に説明する。図1に示すように、電動ヨーヨー玩具1は、円盤状に形成された一対の回転体10,60と、一対の回転体10,60の中心部間に設けられた主軸26とを有する。一方の回転体10は、回転ケース11と回転ケース11にネジ止めされる外カバー22とで構成されている。
【0034】
図4に示すように、回転ケース11は、合成樹脂によって一体成形され、側壁12と、側壁12の周囲に連接された湾曲壁13と、湾曲壁13の周囲に形成された周壁15とで椀状に形成されている。側壁12の略中心には、開口16が形成されている。側壁12の外側面12aであって、開口16の周囲には、環状の凹部17が形成されている。図1に示すように、凹部17には、リング状の抵抗板18が嵌着されている。
【0035】
側壁12の内側面12bには、開口16を中心として4つの取付ボス21・・が設けられている。図1に示すように、当該取付ボス21には、主軸部材25がネジ等により取り付けられる。図6に示すように、主軸部材25は、合成樹脂によって一体成形され、主軸26と、主軸26の一端に形成された矩形状の取付板27とからなる。取付板27には、前記取付ボス21・・の位置と合致する位置に透孔28が形成されている。主軸26は、筒状に形成され、内部に固定軸(内伝導軸)41を挿通する挿通孔29が設けられている。図13(c)に示すように、固定軸(内伝導軸)41は、金属等の導電性素材で形成され、軸部42とフランジ部43とからなり、軸部42にネジ45が形成されている。
【0036】
取付板27の表面27aには、図13(e)に示す、金属舌片30を嵌着する嵌着凹部31が形成され、前記挿通孔29が嵌着凹部31を貫通している。また、取付板27には、図13(g)に示す、主軸26に取り付けられるリング状導通帯36の折曲片37を差し込む差込孔32が形成されている。さらに取付板27の対向する両側縁には、矩形状のガイド凹部33,33が形成され、他の対向する両側縁には、歯車を挿通させる半円状の切り欠き凹部35,35が形成されている。
【0037】
また、図1に示すように、前記取付ボス21・・には、モータ取付板50がネジ等により取り付けられている。図7に示すように、モータ取付板50の一方の面50aには、前記取付ボス21・・の位置と合致する位置に位置決め管51が設けられ、この位置決め管51の位置に連通孔52が形成されている。また、モータ取付板50は、他方の面50bにモータ取付凹部53が形成され、さらに駆動モータ130の駆動軸131を挿通する開口55が形成されている。さらにモータ取付板50の対向する両側縁には、矩形状のガイド凹部57,57が形成され、他の対向する両側縁の近傍には、軸受け孔56,56が形成されている。
【0038】
他方の回転体60は、図1に示すように、回転ケース61と回転ケース61にネジ止めされる外カバー90とで構成されている。図8に示すように、回転ケース61は、合成樹脂によって一体成形され、側壁62と、側壁62の周囲に連接された湾曲壁63と、湾曲壁63の周囲に形成された周壁65とで椀状に形成されている。側壁62の略中心には、軸受け穴66が形成されている。側壁62の外側面62aであって、軸受け穴66の周囲には、軸筒部64が形成され、軸筒部64の周囲には環状の凹部67が形成されている。図1に示すように、凹部67には、リング状の抵抗板18が嵌着されている。
【0039】
側壁62の内側面62bには、軸受け穴66を中心として、図13(d)に示す金属舌片70を嵌着する略C字状のガイド壁69が形成されている。側壁62には、図13(g)に示す、軸筒部64に取り付けられるリング状導通帯36の折曲片37を差し込む差込孔72が形成されている。さらに回転ケース61の内側面62b側には、一対の電池(電源)81,82を装着する装着凹部73と(図3(b)参照)、電池81,82の正極及び負極が接触する接触端子85,86,87を取り付ける取付凹部75,76,77が形成されている。図9に示すように、外カバー90には、電池81,82を装着凹部73から着脱する開口91が形成されている。この開口91には、図10に示すように、蓋体92が開閉可能に取り付けられる。
【0040】
図2に示すように、一方の回転体10に取り付けられる検出装置100は、金属製球体(転動接触子)101と、金属製球体101を案内する案内部材102と(図12参照)、案内部材102に固定される第1の固定接触板103と、第1の固定接触板103の両側に離して設けられた第2の固定接触板105とからなる。案内部材102は、取付板106と、取付板106の一方に突設された半円状の突起107と、突起107を中心として湾曲したガイド壁109と、取付板106の他方に形成され、ガイド壁109の略中間部に位置する磁石取付枠110とからなる。磁石取付枠110には、磁石115が取り付けられている。突起107の略中心には、軸孔108が形成されている。
【0041】
案内部材102は、回転ケース11の内側面12b側に対向して配置され、図4(a)に示す回転ケース11に対向して形成された突起23のネジ穴23aに軸孔108を合わせ、ネジ111を軸孔108に挿通してネジ穴23aに螺合することにより、回転ケース11の内側面12b側に対向して固定される。なお、案内部材102は、磁石取付枠110が前記主軸部材25の取付板27のガイド凹部33とモータ取付板50のガイド凹部57に嵌合するので、ネジ111により回動不能に固定される。
【0042】
また、ネジ111で案内部材102が回転ケース11に固定される際、このネジ111により第1の固定接触板103が突起107に固定される。図13(f)に示すように、第1の固定接触板103は、突起107の外周から突出するように形成された略半円状のガイド板112とガイド板112の一端で略直角に折り曲げられた折曲片113とからなる。前記金属製球体101は、図2(b)に示すように、ガイド板112の周縁とガイド壁109の間を転動するようになっており、前記した磁石115によりガイド壁109の略中心で安定して保持される。この保持状態を一層確実にするため、図14に示すように、ガイド壁109に金属製球体101を係合する係合凹部116を形成しても良い。
【0043】
第2の固定接触板105は、帯状に形成され、回転ケース11の内側面12b側に形成されたガイド突起117と118によって半環状に湾曲した状態で保持されている。第2の固定接触板105は、両端が折曲して当接部120が形成されている。当接部120,120は、ガイド板112の両側に設けられ、金属製球体101が一方に転動すると一方の当接部120とガイド板112に接触し、金属製球体101が他方に転動すると他方の当接部120とガイド板112に接触する。
【0044】
外カバー22には、前述したように、回転ケース11にネジ止めされ、図5に示すように、前記金属球体101がガイド板112の周縁とガイド壁109の間を転動するように案内する半環状のガイド突起46が形成されている。さらに外カバー22には、略中央に駆動モータ130を覆う山状の凸部47が形成されている。
【0045】
図1に示すように、一方の回転体10は、回転ケース11の取付ボス21に主軸部材25の取付板27の透孔28とモータ取付板50の位置決め管51を順番に重ね合わせ、ネジ58を連通孔52、透孔28を通して取付ボス21に螺合することにより、主軸部材25及びモータ取付板50が固定される。前記主軸26は、回転ケース11の開口16から外側に突出する。主軸26には、前述したように、リング状導通帯36が取り付けられ、リング状導通帯36の折曲片37が取付板27の差込孔32に差し込まれて内側に突出する。
【0046】
主軸26には、伝導性筒体(外伝導軸)121が設けられている。伝導性筒体(外伝導軸)121は、一端が一方の回転体10側の導通帯36に接触し、他端が他方の回転体60側の導通帯36に接触している。伝導性筒体(外伝導軸)121には、非伝導素材、例えば合成樹脂によって形成された回転軸122が回動可能に設けられている。図11に示すように、回転軸122は、紐巻き付け溝123と従動歯車124が形成されている。紐巻き付け溝123は、一方の回転体10と他方の回転体60の略中間に位置する。従動歯車124は、一方の回転体10内に配置されている。
【0047】
駆動モータ130は、前記したモータ取付板50のモータ取付凹部53に取り付けられ、駆動軸131が開口55からモータ取付板50と取付板27間に突出する。この駆動軸131には、図13(a)に示す駆動歯車132が固定して取り付けられている。当該駆動歯車132は、図13(b)に示す中間軸133の一方に固定された平歯車135と噛み合っている。また、前記回転軸122の従動歯車124は、中間軸133の他方に固定された小歯車136と噛み合っている。中間軸133は、モータ取付板50の軸受け穴56と回転ケース11に形成された軸受け穴19に回動可能に取り付けられている。この駆動歯車132と、平歯車135と、小歯車136と、従動歯車124とによって、駆動モータ130の回転を回転軸122に伝達する歯車機構140を構成している。
【0048】
電動ヨーヨー玩具1は、以下のように組み立てられる。主軸部材25の主軸26にリング状導通帯36を装着し、リング状導通帯36の折曲片37を取付板27の差込孔32に差し込んで固定する。主軸26に伝導性筒体(外伝導軸)121を取り付けると、伝導性筒体(外伝導軸)121の一端が導通帯36に当接する。伝導性筒体(外伝導軸)121に回転軸122を回動可能に取り付ける。なお、回転軸122の従動歯車124は、取付板27側に位置させる。主軸部材26の取付板27の嵌着凹部31に金属舌片30を嵌着し、固定軸(内伝導軸)41を主軸26の挿通孔29に挿通しておく。固定軸(内伝導軸)41のフランジ部43が金属舌片30に接触する。
【0049】
駆動モータ130をモータ取付板50のモータ取付凹部53に取り付けると、駆動軸131がモータ取付板50の開口55から突出し、この突出した駆動軸131に駆動歯車132を固定する。回転ケース11の取付ボス21に主軸部材25の取付板27の透孔28とモータ取付板50の位置決め管51を順番に重ね合わせ、ネジ58を連通孔52、透孔28を通して取付ボス21に螺合することにより、主軸部材25及びモータ取付板50が回転ケース11に固定される。
【0050】
なお、この時同時に中間軸133をモータ取付板50の軸受け穴56と回転ケース11に形成された軸受け穴19に回動可能に取り付ける。駆動歯車132に中間軸133の平歯車135が噛み合い、回転軸122の従動歯車124に中間軸133の小歯車136が噛み合う。一対の第2の固定接触板105及び案内部材102を回転ケース11の所定位置に取り付けた後、回転ケース11に外カバー22を固定する。
【0051】
他方の回転体60の回転ケース61の軸筒部64にリング状導通帯36を装着し、リング状導通帯36の折曲片37を回転ケース61の差込孔72に差し込んで固定する。回転ケース61のガイド壁69に金属舌片70を嵌着する。一方の回転体10に取り付けられた固定軸(内伝導軸)41を回転ケース61の軸受け穴66に挿通し、固定軸(内伝導軸)41のネジ45にナット48を螺合すると、一方の回転体10に回転ケース61が固定される。伝導性筒体(外伝導軸)121の他端が回転ケース61の導通帯36に当接する。固定軸(内伝導軸)41のネジ45及びナット48に金属舌片70が接触する。回転ケース61の装着凹部73に電池81,82を装着した後、回転ケース61に外カバー90を固定する。電池81,82は、外カバー90の蓋体92を外すことによっても着脱することができる。
【0052】
電動ヨーヨー玩具1の電気構成は、以下のようになっている。図15に示すように、電池81,82の正極接触端子85は、他方の回転体60の導通帯36、伝導性筒体(外伝導軸)121、一方の回転体10の導通帯36を介して一方の第2の固定接触板105aに接続されている。電池81,82の負極接触端子87は、他方の回転体60の金属舌片70、固定軸(内伝導軸)41、一方の回転体10の金属舌片30を介して他方の第2の固定接触板105bに接続されている。一方の第1の固定接触板103aは、駆動モータ130の一方の端子130aに接続され、他方の第1の固定接触板103bは、駆動モータ130の他方の端子130bに接続されている。この伝導性筒体(外伝導軸)121と固定軸(内伝導軸)41とによって、一方の回転体10の駆動モータ130及び検出装置100と他方の回転体60の電源81,82を電気的に接続する伝導手段40を構成する。
【0053】
電動ヨーヨー玩具1は、次のように使用することができる。図15に示すように、電動ヨーヨー玩具1は、無回転の時、金属製球体101が磁石115によって、第2の固定接触板105の当接部120から離れた位置(非接触位置)P0で保持されており、電池81,82の電流が駆動モータ130に流れていないので、駆動モータ130は非駆動状態である。図21、22に示すように、回転軸122に紐部材(ヨーヨー紐)2の下部を連結し、紐部材(ヨーヨー紐)2を回転軸122に巻き付ける。紐部材(ヨーヨー紐)2の上部に形成されたループに中指を通して電動ヨーヨー玩具1を掴持し、この電動ヨーヨー玩具1を下方に押し出すと、一対の回転体10,60が回転軸122から紐部材(ヨーヨー紐)2を解きながら回転して下降する。
【0054】
回転体10が回転すると、駆動モータ130が作動する。即ち、図15において、回転体10が時計方向に回転すると、慣性力により金属製球体101が磁石115の磁力に抗して反時計方向に転動し、上方に位置する金属製球体101aが一方の第1の固定接触板103aと一方の第2の固定接触板105aに同時に接触する接触位置P1に移動し、下方に位置する金属製球体101bが他方の第1の固定接触板103bと他方の第2の固定接触板105bに同時に接触する接触位置P1に移動する。
【0055】
電池81,82の電流が、正極接触端子85、他方の回転体60の導通帯36、伝導性筒体(外伝導軸)121、一方の回転体10の導通帯36、一方の第2の固定接触板105a、金属製球体101a、一方の第1の固定接触板103a、駆動モータ130の端子130a、駆動モータ130の端子130b、他方の第1の固定接触板103b、金属製球体101b、他方の第2の固定接触板105b、一方の回転体10の金属舌片30、固定軸(内伝導軸)41、他方の回転体60の金属舌片70を介して電池81,82の負極接触端子87に流れ、駆動モータ130の駆動軸131が反時計方向に回転する。
【0056】
駆動軸131が反時計方向に回転すると、駆動軸131に取り付けられた駆動歯車132、駆動歯車132と噛み合う平歯車135、平歯車135を固定する中間軸133、中間軸133に固定された小歯車136、小歯車136と噛み合う従動歯車124が回転し、回転軸122が反時計方向に回転しようとする。回転軸122は、紐部材(ヨーヨー紐)2の下部に連結・固定されているので回転せず、従って回転体10が回転軸122を中心として時計方向に高速回転する。
【0057】
回転体10が回転している限り、遠心力で、金属製球体101aが一方の第1の固定接触板103aと一方の第2の固定接触板105aに同時に接触し、金属製球体101bが他方の第1の固定接触板103bと他方の第2の固定接触板105bに接触し続けるので、回転体10の高速回転が保持される。電動ヨーヨー玩具1は、紐部材(ヨーヨー紐)2にぶら下げた状態で、一対の回転体10,60が回転し続けるので、多種多様な技を展開することができる。
【0058】
電動ヨーヨー玩具1は、一対の回転体10,60が回転し続けながら紐部材(ヨーヨー紐)2にぶら下げられている状態において、僅かに紐部材(ヨーヨー紐)2を上方に引っ張ると、紐部材(ヨーヨー紐)2が弛んで回転体10,60に固定されている抵抗板18,18に接触し、紐部材(ヨーヨー紐)2と抵抗板18の摩擦抵抗により回転体10,60が紐部材(ヨーヨー紐)2を巻き付けながら上昇する。上昇時に一対の回転体10,60が手によって把持されるので、一対の回転体10,60の回転が停止する。回転体10は、回転を停止すると、金属製球体101に遠心力が働かなくなり、金属製球体101が磁石115の磁力によって、第2の固定接触板105の当接部120から離れた非接触位置に戻り、駆動モータ130の駆動が停止する。
【0059】
また、電動ヨーヨー玩具1を下方に押し出すと、一対の回転体10,60が回転軸122から紐部材(ヨーヨー紐)2を解きながら反時計回転して下降する。図15において、回転体10が反時計方向に回転すると、慣性力により金属製球体101が磁石115の磁力に抗して時計方向に転動し、上方に位置する金属製球体101aが一方の第1の固定接触板103aと他方の第2の固定接触板105bに同時に接触する接触位置P2に移動し、下方に位置する金属製球体101bが他方の第1の固定接触板103bと一方の第2の固定接触板105aに同時に接触する接触位置P2に移動する。
【0060】
電池81,82の電流が、正極接触端子85、他方の回転体60の導通帯36、伝導性筒体(外伝導軸)121、一方の回転体10の導通帯36、一方の第2の固定接触板105a、金属製球体101b、他方の第1の固定接触板103b、駆動モータ130の端子130b、駆動モータ130の端子130a、一方の第1の固定接触板103a、金属製球体101a、他方の第2の固定接触板105b、一方の回転体10の金属舌片30、固定軸(内伝導軸)41、他方の回転体60の金属舌片70を介して電池81,82の負極接触端子87に流れ、駆動モータ130の駆動軸131が時計方向に回転する。
【0061】
駆動軸131が時計方向に回転すると、駆動軸131に取り付けられた駆動歯車132、駆動歯車132と噛み合う平歯車135、平歯車135を固定する中間軸133,中間軸133に固定された小歯車136、小歯車136と噛み合う従動歯車124が回転し、回転軸122が時計方向に回転しようとする。回転軸122は、紐部材(ヨーヨー紐)2の下部に連結・固定されているので回転せず、従って回転体10が回転軸122を中心として反時計方向に高速回転する。
【0062】
回転体10が回転している限り、遠心力で、金属製球体101aが一方の第1の固定接触板103aと他方の第2の固定接触板105bに同時に接触し、金属製球体101bが他方の第1の固定接触板103bと一方の第2の固定接触板105aに接触し続けるので、回転体10の高速回転が保持される。前述したのと同様に、電動ヨーヨー玩具1は、紐部材(ヨーヨー紐)2にぶら下げた状態で、一対の回転体10,60が回転し続けるので、多種多様な技を展開することができる。
【0063】
電動ヨーヨー玩具1は、一対の回転体10,60が回転し続けながら紐部材(ヨーヨー紐)2にぶら下げられている状態において、僅かに紐部材(ヨーヨー紐)2を上方に引っ張ると、紐部材(ヨーヨー紐)2が弛んで回転体10,60に固定されている抵抗板18,18に接触し、紐部材(ヨーヨー紐)2と抵抗板18の摩擦抵抗により回転体10,60が紐部材(ヨーヨー紐)2を巻き付けながら上昇する。上昇時に一対の回転体10,60が手によって把持されるので、一対の回転体10,60の回転が停止する。回転体10は、回転を停止すると、金属製球体101に遠心力が働かなくなり、金属製球体101が磁石115の磁力によって、第2の固定接触板105の当接部120から離れた非接触位置に戻り、駆動モータ130の駆動が停止する。
【0064】
上記検出装置100は、金属製球体を利用した転動接触子101で説明したが、図16乃至図19に説明するように、金属製の揺動接触子151で構成しても構わない。一方の回転体10に取り付けられる検出装置150は、揺動接触子151と、揺動接触子151を揺動可能に枢着する案内部材152と、揺動接触子151の両側に離して設けられた固定接触板105とからなる。図17に示すように、案内部材152は、取付板156と、取付板156の一方に形成された軸穴157と、取付板156の他方に形成された磁石取付枠160とからなる。磁石取付枠160には、磁石165が取り付けられている。
【0065】
案内部材152は、回転ケース11の内側面12b側に対向して配置され、図16(a)に示す回転ケース11に対向して形成された突起23のネジ穴23aに軸穴157を合わせ、支軸153のネジ部154を軸穴157に挿通してネジ穴23aに螺合することにより、回転ケース11の内側面12b側に対向して固定される。なお、案内部材152は、磁石取付枠160が前記主軸部材25の取付板27のガイド凹部33とモータ取付板50のガイド凹部57に嵌合するので、支軸153により回動不能に固定される。図18(a)に示すように、前記揺動接触子151は、支軸153に揺動可能に取り付けられている。
【0066】
また、支軸153で案内部材152が回転ケース11に固定される際、この支軸153により接触片166が案内部材152に固定される。図18(b)に示すように、接触片板166は、略半円状の基板167と基板167の一端で略直角に折り曲げられた折曲片168とからなる。前記揺動接触子151は、金属支軸153,ネジ部154を通じて基板167(接触片166)と常時接触するようになっており、前部163が前記磁石165により略中心で安定して保持され、通常は両側の固定接触板105と接触しないようになっている。なお、固定接触板105は、前述した通りである。
【0067】
この電動ヨーヨー玩具1の電気構成は、以下のようになっている。図19に示すように、電池81,82の正極接触端子85は、他方の回転体60の導通帯36、伝導性筒体(外伝導軸)121、一方の回転体10の導通帯36を介して一方の固定接触板105aに接続されている。電池81,82の負極接触端子87は、他方の回転体60の金属舌片70、固定軸(内伝導軸)41、一方の回転体10の金属舌片30を介して他方の固定接触板105bに接続されている。一方の接触片166aは、駆動モータ130の一方の端子130aに接続され、他方の接触片166bは、駆動モータ130の他方の端子130bに接続されている。
【0068】
電動ヨーヨー玩具1は、次のように使用することができる。電動ヨーヨー玩具1は、無回転の時、揺動接触子151が磁石165によって、固定接触板105の当接部120から離れた位置(非接触位置)で保持されており、電池81,82の電流が駆動モータ130に流れていないので、駆動モータ130は非駆動状態である。図21、22に示すように、回転軸122に紐部材(ヨーヨー紐)2の下部を連結・固定し、紐部材(ヨーヨー紐)2を回転軸122に巻き付ける。紐部材(ヨーヨー紐)2の上部に形成されたループに中指を通して電動ヨーヨー玩具1を掴持し、この電動ヨーヨー玩具1を下方に押し出すと、一対の回転体10,60が回転軸122から紐部材(ヨーヨー紐)2を解きながら回転して下降する。
【0069】
回転体10が回転すると、駆動モータ130が作動する。即ち、図19において、回転体10が時計方向に回転すると、慣性力により揺動接触子151が磁石165の磁力に抗して揺動し、上方に位置する揺動接触子151aが一方の固定接触板105aに接触し、下方に位置する揺動接触子151bが他方の固定接触板105bに接触する。
【0070】
電池81,82の電流が、正極接触端子85、他方の回転体60の導通帯36、伝導性筒体(外伝導軸)121、一方の回転体10の導通帯36、一方の固定接触板105a、揺動接触子151a、一方の接触片166a、駆動モータ130の端子130a、駆動モータ130の端子130b、他方の接触片166b、揺動接触子151b、他方の固定接触板105b、一方の回転体10の金属舌片30、固定軸(内伝導軸)41、他方の回転体60の金属舌片70を介して電池81,82の負極接触端子87に流れ、駆動モータ130の駆動軸131が反時計方向に回転する。駆動軸131が反時計方向に回転すると、前述したように、回転体10が回転軸122を中心として時計方向に高速回転する。
【0071】
回転体10が回転している限り、遠心力で、揺動接触子151aが一方の固定接触板105aに接触し、揺動接触子151bが他方の固定接触板105bに接触し続けるので、回転体10の高速回転が保持される。電動ヨーヨー玩具1は、紐部材(ヨーヨー紐)2にぶら下げた状態で、一対の回転体10,60が回転し続けるので、多種多様な技を展開することができる。
【0072】
電動ヨーヨー玩具1は、一対の回転体10,60が回転し続けながら紐部材(ヨーヨー紐)2にぶら下げられている状態において、僅かに紐部材(ヨーヨー紐)2を上方に引っ張ると、紐部材(ヨーヨー紐)2が弛んで回転体10,60に固定されている抵抗板18、18に接触し、紐部材(ヨーヨー紐)2と抵抗板18の摩擦抵抗により回転体10,60が紐部材(ヨーヨー紐)2を巻き付けながら上昇する。上昇時に一対の回転体10,60が手によって把持されるので、一対の回転体10,60の回転が停止する。回転体10は、回転を停止すると、揺動接触子151に遠心力が働かなくなり、揺動接触子151が磁石165の磁力によって、固定接触板105の当接部120から離れた非接触位置に戻り、駆動モータ130の駆動が停止する。
【0073】
また、電動ヨーヨー玩具1を下方に押し出すと、一対の回転体10,60が回転軸122から紐部材(ヨーヨー紐)2を解きながら反時計回転して下降する。図19において、回転体10が反時計方向に回転すると、慣性力により揺動接触子151が磁石165の磁力に抗して揺動し、上方に位置する揺動接触子151aが他方の固定接触板105bに同時に接触し、下方に位置する揺動接触子151bが一方の固定接触板105aに接触する。
【0074】
電池81,82の電流が、正極接触端子85、他方の回転体60の導通帯36、伝導性筒体(外伝導軸)121、一方の回転体10の導通帯36、一方の固定接触板105a、揺動接触子151b、他方の接触片166b、駆動モータ130の端子130b、駆動モータ130の端子130a、一方の接触片166a、揺動接触子151a、他方の固定接触板105b、一方の回転体10の金属舌片30、固定軸(内伝導軸)41、他方の回転体60の金属舌片70を介して電池81,82の負極接触端子87に流れ、駆動モータ130の駆動軸131が時計方向に回転する。駆動軸131が時計方向に回転すると、前述したように、回転体10が回転軸122を中心として反時計方向に高速回転する。
【0075】
回転体10が回転している限り、遠心力で、揺動接触子151aが他方の固定接触板105bに接触し、揺動接触子151bが一方の固定接触板105aに接触し続けるので、回転体10の高速回転が保持される。前述したのと同様に、電動ヨーヨー玩具1は、紐部材(ヨーヨー紐)2にぶら下げた状態で、一対の回転体10,60が回転し続けるので、多種多様な技を展開することができる。
【0076】
電動ヨーヨー玩具1は、一対の回転体10,60が回転し続けながら紐部材(ヨーヨー紐)2にぶら下げられている状態において、僅かに紐部材(ヨーヨー紐)2を上方に引っ張ると、紐部材(ヨーヨー紐)2が弛んで回転体10,60に固定されている抵抗板18に接触し、紐部材(ヨーヨー紐)2と抵抗板18の摩擦抵抗により回転体10,60が紐部材(ヨーヨー紐)2を巻き付けながら上昇する。上昇時に一対の回転体10,60が手によって把持されるので、一対の回転体10,60の回転が停止する。回転体10は、回転を停止すると、揺動接触子151に遠心力が働かなくなり、揺動接触子151が磁石165の磁力によって、固定接触板105の当接部120から離れた非接触位置に戻り、駆動モータ130の駆動が停止する。
【0077】
上記実施の形態では、駆動モータ130の形状から、回転ケース10,60の外カバー22の形状が外側に突出した形状となっているが、図20に示すように、駆動モータ130の形状を変えることにより、回転ケース10,60の外カバー22の形状を突出高さを押さえることができ、回転体10,60をより軽量にし、且つコンパクトにすることができる。
【0078】
上記したように、電動ヨーヨー玩具1は、内部に収納された駆動モータ130により回転体10,60を強制的に回転させるので、年少者や初心者でも難易度の高い技を繰り出すことができるものである。難易度の高い技として、例えば、「犬の散歩」、「スリーパー」、「ブランコ」、「ブレークアウェイ」等がある。これらの難易度の高い技は、紐部材(ヨーヨー紐)にぶら下げた状態で回転体10,50を高速回転させて行うことが基本であり、この回転体10,50の高回転は、前述したように駆動モータ130により達成することができる。電動ヨーヨー玩具1は、前述した技を展開した後に、手に引き戻すことで技の終了となる。
【0079】
電動ヨーヨー玩具1は、一対の回転体10,60が回転し続けながら紐部材(ヨーヨー紐)2にぶら下げられている緊張状態において、僅かに紐部材(ヨーヨー紐)2を上方に引っ張ると、紐部材(ヨーヨー紐)2が弛んで回転体10,60に固定されている抵抗板18,18に接触し、紐部材(ヨーヨー紐)2と抵抗板18の摩擦抵抗により回転体10,60が紐部材(ヨーヨー紐)2を巻き付けながら上昇する。この僅かに紐部材(ヨーヨー紐)2を上方に引っ張って、紐部材(ヨーヨー紐)2と抵抗板18に摩擦抵抗を発生させる動作は、年少者及び初心者に極めて難しいものである。つまり、電動ヨーヨー玩具1に用いられる紐部材(ヨーヨー紐)2は、滑りやすい性質を有し、抵抗板18と摺接しても摩擦抵抗が発生し難いからである。
【0080】
本願発明に係る電動ヨーヨー玩具1は、図21乃至23に示すように、これを取り扱う紐部材(ヨーヨー紐)2に可撓性パイプ3が摺動可能に取り付けられている。可撓性パイプ3は、弾力性、復元性、フレキシブル性を備えた、軟質合成樹脂、ウレタン、ゴム等の素材で形成されることが望ましい。このような素材であれば、可撓性パイプ3は、紐部材(ヨーヨー紐)2と共に回転軸122に巻き付けられたり、引き伸ばされたりしても紐部材(ヨーヨー紐)2に追随した動きを行うことができ、電動ヨーヨー玩具1の動作に何等悪影響を及ぼすことがない。可撓性パイプ3は、紐部材(ヨーヨー紐)2に被せて使用し、紐部材(ヨーヨー紐)2に対して摺動可能であり、所望する位置に摺動させて、摩擦抵抗によりその摺動させた位置で保持させることができる。
【0081】
可撓性パイプ3は、図21(a),図22(a)に示すように、一対の回転体10,60が紐部材(ヨーヨー紐)2にぶら下げられた緊張状態において、一対の回転体10,60から離れた位置に摺動させた場合には、一対の回転体10,60の抵抗板18,18と接触しないので、電動ヨーヨー玩具1を手に引き戻すのに技術や慣れが必要となる。
【0082】
可撓性パイプ3は、図21(b),図22(b)に示すように、一対の回転体10,60が紐部材(ヨーヨー紐)2にぶら下げられた緊張状態において、一対の回転体10,60の近傍位置となるまで摺動させた場合には、一対の回転体10,60の抵抗板18,18と接触可能となるので、電動ヨーヨー玩具1を容易に手に引き戻すことが可能となる。なお、係る場合においても、可撓性パイプ3は、一対の回転体10,60が紐部材(ヨーヨー紐)2にぶら下げられた緊張状態において、両回転体10,60と接触することなく、回転体10と回転体60の間の空間に位置する。
【0083】
電動ヨーヨー玩具1は、一対の回転体10,60が回転し続けながら紐部材(ヨーヨー紐)2にぶら下げられている緊張状態において、僅かに紐部材(ヨーヨー紐)2を上方に引っ張ると、紐部材(ヨーヨー紐)2が弛んで可撓性パイプ3が回転体10又は/及び回転体60の抵抗板18,18に接触し、可撓性パイプ3と抵抗板18の摩擦抵抗により回転体10,60が紐部材(ヨーヨー紐)2を巻き付けながら上昇する。可撓性パイプ3と抵抗板18,18には大きな摩擦抵抗が発生するので、年少者及び初心者であっても容易に引き戻すことができる。なお、可撓性パイプ3は、電動ヨーヨー玩具に限定されず、通常のヨーヨー玩具の紐部材(ヨーヨー紐)にも利用できるのは勿論である。
【0084】
可撓性パイプ3は、図23(a)に示すように、ヨーヨー紐2を挿通することが可能な内径4aと一対の回転体10,60の隙間よりも狭い外径4bを有するパイプ状に形成され、ヨーヨー紐2と共に撓む弾力性を備え、ヨーヨー紐2に対して摺動可能且つ摩擦抵抗により所定位置で保持可能である。可撓性パイプ3は、回転体10,60の半径よりも短く形成されていると、一対の回転体10,60の内側に隠れてしまうため、見栄えが良いと共に、年少者や初心者が簡単にヨーヨー遊び行っていることに対して不思議感を与え、観ている者を驚かすことができる。また、可撓性パイプ3は、図23(b)に示すように、拡開可能な切り溝5が軸方向に向かって直線状に形成されていると、ヨーヨー紐2を挿通させないで、切り溝5を拡開してヨーヨー紐2に簡単に脱着することができるので、既にヨーヨー1に取り付けてあるヨーヨー紐2であっても容易に装着することができる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本願発明は、ヨーヨーの回転軸に巻き付けられるヨーヨー紐に利用可能である。
【符号の説明】
【0086】
1 電動ヨーヨー玩具(ヨーヨー)
2 紐部材(ヨーヨー紐)
3 ヨーヨー紐巻付補助装置(可撓性パイプ、ゴムパイプ)
4 装置本体
4a 内径
4b 外径
5 切り溝
10 一方の回転体
11 回転ケース
12 側壁
12a 外側面
12b 内側面
13 湾曲壁
15 周壁
16 開口
17 凹部
18 抵抗板(側面)
19 軸受け穴
21 取付ボス
22 外カバー
23 突起
23a ネジ穴
25 主軸部材
26 主軸
27 取付板
27a 表面
28 透孔
29 挿通孔
30 金属舌片
31 嵌着凹部
32 差込孔
33 ガイド凹部
35 切り欠き凹部
36 導通帯
37 折曲片
40 伝導手段
41 固定軸(内伝導軸)
42 軸部
43 フランジ部
45 ネジ
46 ガイド突起
47 凸部
48 ナット
50 モータ取付板
50a 一方の面
50b 他方の面
51 位置決め管
52 連通孔
53 モータ取付凹部
55 開口
56 軸受け孔
57 ガイド凹部
58 ネジ
60 他方の回転体
61 回転ケース
62 側壁
62a 外側面
62b 内側面
63 湾曲壁
64 軸筒部
65 周壁
66 軸受け穴
67 凹部
69 ガイド壁
70 金属舌片
72 差込孔
73 装着凹部
75 取付凹部
76 取付凹部
77 取付凹部
81 電池(電源)
82 電池(電源)
85 接触端子
86 接触端子
87 接触端子
90 外カバー
91 開口
92 蓋体
100 検出装置
101 金属製球体(転動接触子)
102 案内部材
103 第1の固定接触板
105 第2の固定接触板
106 取付板
107 突起
108 軸孔
109 ガイド壁
110 磁石取付枠
111 ネジ
112 ガイド板
113 折曲片
115 磁石
116 係合凹部
117 ガイド突起
118 ガイド突起
120 当接部
121 伝導性筒体(外伝導軸)
122 回転軸
123 紐巻き付け溝
124 従動歯車
130 駆動モータ
130a 端子
130b 端子
131 駆動軸
132 駆動歯車
133 中間軸
135 平歯車
136 小歯車
140 歯車機構
150 検出装置
151 揺動接触子
152 案内部材
153 支軸
154 ネジ部
156 取付板
157 軸穴
160 磁石取付枠
162 後端部
163 前部
165 磁石
166 接触片
167 基板
168 折曲片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の回転体と、
一対の回転体の中心部間に設けられた主軸と、
前記主軸に回動可能に設けられた回転軸とからなるヨーヨーの回転軸に巻き付けられるヨーヨー紐に取り付けられるヨーヨー紐巻付補助装置であって、
装置本体は前記ヨーヨー紐を挿通することが可能な内径と一対の回転体の隙間よりも狭い外径を有するパイプ状に形成され、ヨーヨー紐と共に撓む弾力性を備え、ヨーヨー紐に対して摺動可能且つ摩擦抵抗により所定位置で保持可能であり、回転中の回転体の側面に接触することによりヨーヨー紐を回転軸に巻き付けていくことを特徴とするヨーヨー紐巻付補助装置。
【請求項2】
一対の回転体と、
一対の回転体の中心部間に設けられた主軸とからなるヨーヨーの主軸に巻き付けられるヨーヨー紐に取り付けられるヨーヨー紐巻付補助装置であって、
装置本体は前記ヨーヨー紐を挿通することが可能な内径と一対の回転体の隙間よりも狭い外径を有するパイプ状に形成され、ヨーヨー紐と共に撓む弾力性を備え、ヨーヨー紐に対して摺動可能且つ摩擦抵抗により所定位置で保持可能であり、回転中の回転体の側面に接触することによりヨーヨー紐を主軸に巻き付けていくことを特徴とするヨーヨー紐巻付補助装置。
【請求項3】
前記装置本体は、回転体の半径よりも短く形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のヨーヨー紐巻付補助装置。
【請求項4】
前記装置本体は、拡開可能な切り溝が軸方向に向かって直線状に形成されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のヨーヨー紐巻付補助装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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