リアクトル装置
【課題】 リアクトルに生じる振動がケースに伝播して発生する騒音を低く抑える。
【解決手段】 リアクトル1とケース2を構成する板材の間に、金属板4によって複数層3a,3bに分割されている樹脂層3を介在させる。層3a,3b毎に振動の減衰効果が得られることから、複数層に分割されていない場合に比して、振動減衰効果が顕著に改善される。リアクトルとケースの間に、複数枚の薄い金属板を積層したものを介在させてもよい。
【解決手段】 リアクトル1とケース2を構成する板材の間に、金属板4によって複数層3a,3bに分割されている樹脂層3を介在させる。層3a,3b毎に振動の減衰効果が得られることから、複数層に分割されていない場合に比して、振動減衰効果が顕著に改善される。リアクトルとケースの間に、複数枚の薄い金属板を積層したものを介在させてもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リアクトルをケースに収容したリアクトル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
DC−DCコンバータなどにリアクトルが利用される。本明細書でいうリアクトルは、回路にリアクタンスを導入する機器であり、電線がコイル状に巻かれている機器をいう。本明細書でいうリアクトルは、そのなかでも芯の周りに電線が巻かれている機器をいう。
【0003】
本明細書では、リアクトルをケースに収容した装置をリアクトル装置という。リアクトルには高周波電圧が印加されることから、リアクトルに高周波振動が発生し、その高周波振動がケースに伝播することがある。高周波振動がケースに伝播するために、リアクトル装置から騒音が発生することがある。
【0004】
特許文献1に、リアクトルとケースの間に樹脂層を充填する技術が開示されている。その樹脂層は粘弾性体であり、ポッティング材と呼ばれることが多い。リアクトルとケースの間に樹脂層を充填すると、リアクトルに発生した振動がケースに伝播するのを抑制し、リアクトル装置が発生する騒音のレベルが低下させることができる。
【0005】
樹脂層が収縮すると、樹脂層とケースの間に空隙が形成される。樹脂層とケースの間に空隙が形成されると、リアクトルからケースに至るまでの熱伝導率が低下し、リアクトルを効率的に冷却するのが困難となる。そこで、特許文献2に、樹脂層の表面であってケースに接する面に、金属板を設ける技術が開示されている。樹脂層と金属板は一体に形成される。
【0006】
特許文献3に、リアクトルとケースの間にばね材を介在させて、リアクトルをケースの底面から浮かせた状態で支持する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−27000号公報
【特許文献2】特開2007−227640号公報
【特許文献3】特開2006−351654号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載されているように、リアクトルとケースの間に樹脂層を充填すると、リアクトルで発生した振動がケースに伝播するのを抑制することができる。ただし、伝播現象の抑制効果が十分でなく、騒音の発生を十分抑制できないことがある。
特許文献2に記載されているように、樹脂層の表面に金属板を一体に形成すれば、リアクトルからケースに至るまでの熱伝導率が低下することを防止できる。しかしながら樹脂層の表面に金属板を形成しても、振動の伝播を抑制する性能には影響しない。特許文献1の技術でも、伝播現象の抑制効果が十分でなく、騒音の発生を十分抑制できないことがある。
特許文献3では、ばね材によってリアクトルをケースから浮かせた状態で支持するために、リアクトルからケースに至るまでの熱伝導率が低下してしまう。リアクトルに発生する熱をケースに効率的に伝熱することが難しい。
【0009】
本発明では、リアクトルに発生した振動がケースに伝播するのを十分に抑制することができ、しかもリアクトルからケースに至るまでの熱伝導率を高く維持することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、リアクトルをケースに収容したリアクトル装置に関する。本発明のリアクトル装置は、リアクトルとケースを構成する板材の間に、ケースを構成する板材と平行に伸びる少なくとも1枚の金属板で複数層に分割されている樹脂層が介在している。
【0011】
樹脂層は粘弾性体の性質を備えており、振動を減衰させる。リアクトルとケースの間に樹脂層を介在させれば、リアクトルに発生した振動がケースに伝播するのを抑制することができる。樹脂層が複数層に分割されていると、各層において振動減衰効果が得られることから、樹脂層の全体によって顕著な振動減衰効果が得られる。少なくとも1枚の金属板を利用して樹脂層を複数層に分割すると、リアクトルで発生した振動がケースに伝播するのを十分に抑制することができ、騒音の発生を十分に抑制することができる。またリアクトルの広い面積が樹脂層を介してケースに接続される。リアクトルからケースに至るまでの熱伝導率を高く維持することができる。
【0012】
リアクトルとケースを構成する板材の間に、板材と平行に伸びる複数枚の金属板を積層したものを介在されてもよい。
この場合、リアクトルに振動が発生すると、金属板同士の間にすべりが生じて摩擦力が作用する。その摩擦力によって振動が減衰する。金属板を積層したものを利用しても、リアクトルで発生した振動がケースに伝播するのを十分に抑制することができ、騒音の発生を十分に抑制することができる。またリアクトルの広い面積が金属板の積層を介してケースに接続される。リアクトルからケースに至るまでの熱伝導率を高く維持することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、リアクトルで発生した振動がケースに伝播するのを効率的に抑制することによってリアクトル装置が発生する騒音のレベルを効果的に低下させることと、リアクトルで発生した熱がケースに効率的に伝播してリアクトルを効率的に冷却することの両立が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施例1のリアクトル装置の平面図。
【図2】図1のII−II線断面図。
【図3】実施例1のコアの平面図。
【図4】実施例1のコアの側面図。
【図5】実施例1のリアクトル装置の分解斜視図。
【図6】金属板を支える部品を例示する図。
【図7】金属板を支える部品と、金属板が支えられる高さの関係を示す図。
【図8】実施例1のリアクトル装置の振動減衰機構をモデル化した図。
【図9】実施例1のリアクトル装置が発生する騒音レベルを示す図。
【図10】実施例2のリアクトル装置の平面図。
【図11】図10のXI−XI線断面図。
【図12】実施例2のリアクトル装置の振動減衰機構をモデル化した図。
【図13】実施例3のリアクトル装置の平面図。
【図14】図13のXIV−XIV線断面図。
【図15】実施例4のリアクトル装置の平面図。
【図16】図15のXVI−XVI線断面図。
【図17】実施例4のリアクトル装置の振動減衰機構をモデル化した図。
【図18】実施例4のリアクトル装置が発生する騒音レベルを示す図。
【図19】従来のリアクトル装置の平面図。
【図20】図19のXX−XX線断面図。
【図21】従来のリアクトル装置の振動減衰機構をモデル化した図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
下記に示す実施例の主要な特徴を列記する。
(特徴1)ケース底面上に金属板支持部品を置き、金属板支持部品によって金属板を支持する。金属板は、ケース底面から間隙を隔てた位置に支持される。
(特徴2)特徴1によって金属板が支持されると、金属板がケース底面と平行に伸びる。
(特徴3)リアクトルの側面に当接するばねによって、リアクトルをケース底面から間隙を隔てた位置に支持する。
(特徴4)特徴1によって金属板が支持され、特徴3によってリアクトルが支持されている状態で、ケース底面とリアクトルの間に金属板が位置する。
(特徴5)特徴1によって金属板が支持され、特徴3によってリアクトルが支持されている状態で、ケース内に液状樹脂を流し込んで硬化させる。少なくともリアクトルの下面に樹脂が接するまで液状樹脂を流し込む。
(特徴6)金属板に貫通孔を設けておいて液状樹脂を流し込む。
【実施例】
【0016】
図1は、実施例1のリアクトル装置の平面図である。図2は、実施例1のリアクトル装置の断面図である。
参照符号2は、ケースを示す。ケース2は、長方形の底面2eと、4枚の側面2a,2b,2c,2dで形成されている。本実施例では、ケース2の上面が解放されているが、上面に蓋がかぶっていてもよい。
参照符号1は、ケース2内に収容されているリアクトルを示す。リアクトル1は、コア101と、コア101に巻きついている電線(以下ではコイル)301を備えている。参照符号201は、コイル301の端面を覆っているボビンである。
参照符号5は、板ばねを示している。参照符号6は、板ばね5の根元をケース2に固定しておくねじである。図2に示すように、板ばね5は、ボビン201の端面に当接している。板ばね5の先端は、ボビン201に形成されている凹所にはめ込まれている。板ばね5は、リアクトル1をケース2の底面から浮かしている。また板ばね5は、ボビン201の端面に当接し、リアクトル1をケース2の側面2a,2b,2c,2dから離反させている。
【0017】
図3と図4は、コア101のみを示している。101a,101b,102a,102bは、圧粉で形成された磁心である。202a,202b,202c,202dは、非磁性体のスペーサである。
【0018】
図2に示すように、リアクトル1とケース2の間には、樹脂層3が充填されている。樹脂層3は、リアクトル1の下面1aを超えた高さにまで伸びている。樹脂層3の中間深さに、金属板4が埋設されている。金属板4の厚みは1mmである。金属板4によって、樹脂層3は、上層3aと下層3bに分割されている。図8は、リアクトル1とケース2の間の振動伝播モデルを示している。上層3aと下層3bの各々が粘弾性体であり、上層3aと下層3bの各々が、振動減衰体として機能する。
【0019】
図19と図20に、従来のリアクトル装置を示す。図1と図2に示す実施例1のリアクトル装置と、図19と図20に示す従来のリアクトル装置は、金属板4が埋設されているのかいないのかの点、それによって樹脂層3が複数層に分割されているのかいないのかの点で相違している。図21は、樹脂層3が複数層に分割されていない場合の振動伝播モデルを示している。図8に示されているように、実施例1の場合、2箇所で粘性によるダンパー効果が得られる。それに対して、図21に示されるように、従来技術の場合、1箇所でしか粘性によるダンパー効果が得られない。また、粘性によるダンパー効果の強弱に、樹脂層の厚みが影響しない。図20の樹脂層3の厚みに比して、図2の上層3aの厚みはほぼ半分である。しかしながら、樹脂層3による振動減衰効果と、上層3aによる振動減衰効果はほぼ同じである。同様に、図20の樹脂層3の厚みに比して、図2の下層3bの厚みはほぼ半分である。しかしながら、樹脂層3による振動減衰効果と、下層3bによる振動減衰効果はほぼ同じである。実施例1の場合、上層3aによる振動減衰効果と下層3bによる振動減衰効果の両者が得られることから、2層に分割されていない樹脂層3による場合に比して、ほぼ2倍の振動減衰効果を得ることができる。
図2において、金属板4の厚みt4は1mmである。上層3aの厚みt3aと下層3bの厚みt3bは、それぞれ2.5mmである。上層3aの厚みt3aと下層3bの厚みt3bの各々は、図20の樹脂層3の厚みtpの半分である。金属板4が埋設されている樹脂層3の厚みは6mmであり、図20の樹脂層3の厚み5mmよりも1mm厚いだけである。それにも係わらず、金属板4が埋設されている図2の樹脂層3によると、金属板が埋設されていない図20の樹脂層3による場合に比して、ほぼ倍の振動減衰効果を得ることができる。
【0020】
図9は、リアクトル装置に高周波を印加したときにリアクトル装置から生じる騒音レベルを示している。破線で示すグラフ90が図20の従来のリアクトル装置による騒音レベルを示し、実線で示すグラフ92が図2の実施例1のリアクトル装置による騒音レベルを示している。騒音レベルが広い周波数大域で顕著に低下することがわかる。特に9〜10kHzの周波数域では、30db程度の静粛化が得られる。金属板4を利用して上層3aと下層3bに分割することで、リアクトル装置の作動音を顕著に静粛化することができる。
【0021】
図5は、実施例1のリアクトル装置の製造工程を模式的に示している。樹脂層を2層に分割する金属板4の四隅に穴401a,401b,401c,401dを形成しておく。金属板4の中央には空気抜き用の穴402を形成しておく。ケース2の底面2e上に、4個の支持部品7a,7b,7c,7dを配置しておく。4個の支持部品7a,7b,7c,7dは、4個の穴401a,401b,401c,401dに対応する位置においておく。支持部品7a,7b,7c,7dのそれぞれは円錐形をしている。穴401a,401b,401c,401dのそれぞれの直径は、支持部品7a,7b,7c,7dの底面の直径よりも短い。その状態で、金属板4をケース2内に置くと、支持部品7aの上半部が穴401aを通過し、支持部品7aの中間高さで金属板4が支持される。同様の現象が支持部品7bと穴401bの間、支持部品7cと穴401cの間、支持部品7dと穴401dの間でも生じる。結局、金属板4は、ケース2の底面2eから距離を隔てた位置において底面2aと平行に伸びる姿勢で支持される。
【0022】
図7は、支持部品7a,7b,7c,7dの底面の直径をDとし、支持部品7a,7b,7c,7dの高さをHとし、穴401a,401b,401c,401dの直径をdとしたときに、底面2eと金属板4の間に確保される距離t3b(下層3bの厚みになる)の関係を示している。D,H,dを調整することで、下層3bの厚みt3bを決定することができる。
図5では、図示が省略されているが、リアクトル1のコイル301の端面はボビンで被覆されており、そのボビンに板ばね5の先端と係合する凹所が形成されている。ねじ6でケース2の固定された板バネ5の先端に、ボビンに形成されている凹所を係合させれば、リアクトル1はケース2内において宙に置いた状態で支持される。この状態で、金属板4とリアクトル1の底面1aとの間に距離t3a(上層3aの厚みになる)が確保される。
本実施例では、上層3aの厚みt3a=下層3bの厚みt3bの関係を得ている。樹脂層3を金属板4で2分割する際に、上層3aの厚みt3a=下層3bの厚みt3bの関係で分割すると、分割することで得られる騒音静粛化効果が最大化される。
【0023】
リアクトル装置の製造時には、ケース2内に液状樹脂を流しこむ。この際に、図2に示すように、リアクトル1の底面1aが樹脂に覆われ、さらに、コイル301から露出してコア1の底面が樹脂で覆われるまで、液状樹脂を流し込む。その際に、穴402が空気抜きとなり、樹脂層3内に気泡が形成されるのを防止する。その後に液状樹脂を硬化させることで、リアクトル装置が製造される。
支持部品7a,7b,7c,7dは、硬化後の樹脂層3と同一の機械的性質を持つ材料で形成することが好ましい。
なお図1、図2等では、金属板4に形成されている穴の図示が省略され、支持部品7a,7b,7c,7dの図示が省略されている。
【0024】
金属板4の支持部品は、図6に示す様々な形状のものを利用できる。上から下に観察したときに断面が拡大する形状を備えていれば、それを支持部品とすることができる。支持部品は、硬化後の樹脂層3と同一の機械的性質を持つ材料で形成することが好ましい。
【0025】
図10と図11は実施例2のリアクトル装置を示している。以下では、相違点のみを説明する。実施例2のリアクトル装置では、リアクトル1とケース2の間に2枚の金属板4a,4bが挿入されており、樹脂層3が、上層3c、中層3d、下層3eに分割されている。図12は、実施例2の振動減衰機構のモデルを示している。3箇所で振動減衰効果が得られる。上層3cと中層3dと下層3eの合計厚みは、図20の樹脂層3の厚みに等しい。それにもかかわらず、上層3c、中層3d、下層3eに分割されていることから、上層3c、中層3d、下層3eのそれぞれで図20の樹脂層3による振動減衰効果を得ることができる。実施例2によると、図20のものに比して、振動減衰効果が顕著であり、リアクトル装置の作動音が顕著に静粛化される。
【0026】
図14は、実施例3のリアクトル装置を示している。実施例3では、ケース2の側面2bとリアクトル1の間に、側面2bと平行に伸びる金属板4cを挿入して、側面2bとリアクトル1の間にある樹脂層3を2層に分割している。同様に、ケース2の側面2dとリアクトル1の間に、側面2dと平行に伸びる金属板4dを挿入して、側面2dとリアクトル1の間にある樹脂層3を2層に分割している。実施例3によっても、リアクトル装置の作動音を顕著に静粛化することができる。
【0027】
実施例3の場合、ケース2の側面2aとリアクトル1の間に、側面2aと平行に伸びる金属板を挿入してもよい。同様に、ケース2の側面2cとリアクトル1の間に、側面2cと平行に伸びる金属板を挿入してもよい。実施例1と実施例3を組み合わせてもよい。あるいは実施例2と実施例3を組み合わせてもよい。
【0028】
図15から図18は、実施例4のリアクトル装置を示している。実施例4では、樹脂層3を利用しない。図16の示すように、実施例4では、ケース2の底面2eとリアクトル1の間に、複数枚の金属板を積層した積層体41を介在させる。本実施例では、0.3mmの薄板を積層した積層体41を利用した。積層体41を形成する金属板同士の間は接着されておらず、すべることができる。
図17は、実施例4の振動減衰モデルを示している。金属板同士がすべる際に発生する摩擦力によって、リアクトル1に発生した振動が減衰される。
【0029】
図18の実線182は、実施例4のリアクトル装置の作動時に発生する騒音レベルを示し、破線180は従来のリアクトル装置の作動音を示している。グラフ180は、図9のグラフ90と同じである。実施例4によっても、リアクトル装置の作動音を顕著に静粛化することができる。実施例4の場合、樹脂を用いないことから、組み立て作業が短時間で済み、作業環境を良好に維持しやすい。また樹脂を使用しないことから材料費が節約できる。さらに、リアクトル1の広い面が金属41を介してケース2に接触することから、リアクトル1に発生した熱がケース2に伝熱しやすい。リアクトル装置を冷却しやすい。
【0030】
実施例3と同じように、ケース2の側面とリアクトルの間に金属板の積層体を介在させてもよい。
【0031】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず特許請求の範囲を限定するものではない。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0032】
1:リアクトル
101:コア
301:コイル
2:ケース
2a,2b,2c,2d:側面
2e:底面
3:樹脂層
3a:上層
3b:下層
3c:上層
3d:中層
3e:下層
4:金属板
4a,4b:金属板
41:金属板の積層
【技術分野】
【0001】
本発明は、リアクトルをケースに収容したリアクトル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
DC−DCコンバータなどにリアクトルが利用される。本明細書でいうリアクトルは、回路にリアクタンスを導入する機器であり、電線がコイル状に巻かれている機器をいう。本明細書でいうリアクトルは、そのなかでも芯の周りに電線が巻かれている機器をいう。
【0003】
本明細書では、リアクトルをケースに収容した装置をリアクトル装置という。リアクトルには高周波電圧が印加されることから、リアクトルに高周波振動が発生し、その高周波振動がケースに伝播することがある。高周波振動がケースに伝播するために、リアクトル装置から騒音が発生することがある。
【0004】
特許文献1に、リアクトルとケースの間に樹脂層を充填する技術が開示されている。その樹脂層は粘弾性体であり、ポッティング材と呼ばれることが多い。リアクトルとケースの間に樹脂層を充填すると、リアクトルに発生した振動がケースに伝播するのを抑制し、リアクトル装置が発生する騒音のレベルが低下させることができる。
【0005】
樹脂層が収縮すると、樹脂層とケースの間に空隙が形成される。樹脂層とケースの間に空隙が形成されると、リアクトルからケースに至るまでの熱伝導率が低下し、リアクトルを効率的に冷却するのが困難となる。そこで、特許文献2に、樹脂層の表面であってケースに接する面に、金属板を設ける技術が開示されている。樹脂層と金属板は一体に形成される。
【0006】
特許文献3に、リアクトルとケースの間にばね材を介在させて、リアクトルをケースの底面から浮かせた状態で支持する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−27000号公報
【特許文献2】特開2007−227640号公報
【特許文献3】特開2006−351654号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載されているように、リアクトルとケースの間に樹脂層を充填すると、リアクトルで発生した振動がケースに伝播するのを抑制することができる。ただし、伝播現象の抑制効果が十分でなく、騒音の発生を十分抑制できないことがある。
特許文献2に記載されているように、樹脂層の表面に金属板を一体に形成すれば、リアクトルからケースに至るまでの熱伝導率が低下することを防止できる。しかしながら樹脂層の表面に金属板を形成しても、振動の伝播を抑制する性能には影響しない。特許文献1の技術でも、伝播現象の抑制効果が十分でなく、騒音の発生を十分抑制できないことがある。
特許文献3では、ばね材によってリアクトルをケースから浮かせた状態で支持するために、リアクトルからケースに至るまでの熱伝導率が低下してしまう。リアクトルに発生する熱をケースに効率的に伝熱することが難しい。
【0009】
本発明では、リアクトルに発生した振動がケースに伝播するのを十分に抑制することができ、しかもリアクトルからケースに至るまでの熱伝導率を高く維持することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、リアクトルをケースに収容したリアクトル装置に関する。本発明のリアクトル装置は、リアクトルとケースを構成する板材の間に、ケースを構成する板材と平行に伸びる少なくとも1枚の金属板で複数層に分割されている樹脂層が介在している。
【0011】
樹脂層は粘弾性体の性質を備えており、振動を減衰させる。リアクトルとケースの間に樹脂層を介在させれば、リアクトルに発生した振動がケースに伝播するのを抑制することができる。樹脂層が複数層に分割されていると、各層において振動減衰効果が得られることから、樹脂層の全体によって顕著な振動減衰効果が得られる。少なくとも1枚の金属板を利用して樹脂層を複数層に分割すると、リアクトルで発生した振動がケースに伝播するのを十分に抑制することができ、騒音の発生を十分に抑制することができる。またリアクトルの広い面積が樹脂層を介してケースに接続される。リアクトルからケースに至るまでの熱伝導率を高く維持することができる。
【0012】
リアクトルとケースを構成する板材の間に、板材と平行に伸びる複数枚の金属板を積層したものを介在されてもよい。
この場合、リアクトルに振動が発生すると、金属板同士の間にすべりが生じて摩擦力が作用する。その摩擦力によって振動が減衰する。金属板を積層したものを利用しても、リアクトルで発生した振動がケースに伝播するのを十分に抑制することができ、騒音の発生を十分に抑制することができる。またリアクトルの広い面積が金属板の積層を介してケースに接続される。リアクトルからケースに至るまでの熱伝導率を高く維持することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、リアクトルで発生した振動がケースに伝播するのを効率的に抑制することによってリアクトル装置が発生する騒音のレベルを効果的に低下させることと、リアクトルで発生した熱がケースに効率的に伝播してリアクトルを効率的に冷却することの両立が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施例1のリアクトル装置の平面図。
【図2】図1のII−II線断面図。
【図3】実施例1のコアの平面図。
【図4】実施例1のコアの側面図。
【図5】実施例1のリアクトル装置の分解斜視図。
【図6】金属板を支える部品を例示する図。
【図7】金属板を支える部品と、金属板が支えられる高さの関係を示す図。
【図8】実施例1のリアクトル装置の振動減衰機構をモデル化した図。
【図9】実施例1のリアクトル装置が発生する騒音レベルを示す図。
【図10】実施例2のリアクトル装置の平面図。
【図11】図10のXI−XI線断面図。
【図12】実施例2のリアクトル装置の振動減衰機構をモデル化した図。
【図13】実施例3のリアクトル装置の平面図。
【図14】図13のXIV−XIV線断面図。
【図15】実施例4のリアクトル装置の平面図。
【図16】図15のXVI−XVI線断面図。
【図17】実施例4のリアクトル装置の振動減衰機構をモデル化した図。
【図18】実施例4のリアクトル装置が発生する騒音レベルを示す図。
【図19】従来のリアクトル装置の平面図。
【図20】図19のXX−XX線断面図。
【図21】従来のリアクトル装置の振動減衰機構をモデル化した図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
下記に示す実施例の主要な特徴を列記する。
(特徴1)ケース底面上に金属板支持部品を置き、金属板支持部品によって金属板を支持する。金属板は、ケース底面から間隙を隔てた位置に支持される。
(特徴2)特徴1によって金属板が支持されると、金属板がケース底面と平行に伸びる。
(特徴3)リアクトルの側面に当接するばねによって、リアクトルをケース底面から間隙を隔てた位置に支持する。
(特徴4)特徴1によって金属板が支持され、特徴3によってリアクトルが支持されている状態で、ケース底面とリアクトルの間に金属板が位置する。
(特徴5)特徴1によって金属板が支持され、特徴3によってリアクトルが支持されている状態で、ケース内に液状樹脂を流し込んで硬化させる。少なくともリアクトルの下面に樹脂が接するまで液状樹脂を流し込む。
(特徴6)金属板に貫通孔を設けておいて液状樹脂を流し込む。
【実施例】
【0016】
図1は、実施例1のリアクトル装置の平面図である。図2は、実施例1のリアクトル装置の断面図である。
参照符号2は、ケースを示す。ケース2は、長方形の底面2eと、4枚の側面2a,2b,2c,2dで形成されている。本実施例では、ケース2の上面が解放されているが、上面に蓋がかぶっていてもよい。
参照符号1は、ケース2内に収容されているリアクトルを示す。リアクトル1は、コア101と、コア101に巻きついている電線(以下ではコイル)301を備えている。参照符号201は、コイル301の端面を覆っているボビンである。
参照符号5は、板ばねを示している。参照符号6は、板ばね5の根元をケース2に固定しておくねじである。図2に示すように、板ばね5は、ボビン201の端面に当接している。板ばね5の先端は、ボビン201に形成されている凹所にはめ込まれている。板ばね5は、リアクトル1をケース2の底面から浮かしている。また板ばね5は、ボビン201の端面に当接し、リアクトル1をケース2の側面2a,2b,2c,2dから離反させている。
【0017】
図3と図4は、コア101のみを示している。101a,101b,102a,102bは、圧粉で形成された磁心である。202a,202b,202c,202dは、非磁性体のスペーサである。
【0018】
図2に示すように、リアクトル1とケース2の間には、樹脂層3が充填されている。樹脂層3は、リアクトル1の下面1aを超えた高さにまで伸びている。樹脂層3の中間深さに、金属板4が埋設されている。金属板4の厚みは1mmである。金属板4によって、樹脂層3は、上層3aと下層3bに分割されている。図8は、リアクトル1とケース2の間の振動伝播モデルを示している。上層3aと下層3bの各々が粘弾性体であり、上層3aと下層3bの各々が、振動減衰体として機能する。
【0019】
図19と図20に、従来のリアクトル装置を示す。図1と図2に示す実施例1のリアクトル装置と、図19と図20に示す従来のリアクトル装置は、金属板4が埋設されているのかいないのかの点、それによって樹脂層3が複数層に分割されているのかいないのかの点で相違している。図21は、樹脂層3が複数層に分割されていない場合の振動伝播モデルを示している。図8に示されているように、実施例1の場合、2箇所で粘性によるダンパー効果が得られる。それに対して、図21に示されるように、従来技術の場合、1箇所でしか粘性によるダンパー効果が得られない。また、粘性によるダンパー効果の強弱に、樹脂層の厚みが影響しない。図20の樹脂層3の厚みに比して、図2の上層3aの厚みはほぼ半分である。しかしながら、樹脂層3による振動減衰効果と、上層3aによる振動減衰効果はほぼ同じである。同様に、図20の樹脂層3の厚みに比して、図2の下層3bの厚みはほぼ半分である。しかしながら、樹脂層3による振動減衰効果と、下層3bによる振動減衰効果はほぼ同じである。実施例1の場合、上層3aによる振動減衰効果と下層3bによる振動減衰効果の両者が得られることから、2層に分割されていない樹脂層3による場合に比して、ほぼ2倍の振動減衰効果を得ることができる。
図2において、金属板4の厚みt4は1mmである。上層3aの厚みt3aと下層3bの厚みt3bは、それぞれ2.5mmである。上層3aの厚みt3aと下層3bの厚みt3bの各々は、図20の樹脂層3の厚みtpの半分である。金属板4が埋設されている樹脂層3の厚みは6mmであり、図20の樹脂層3の厚み5mmよりも1mm厚いだけである。それにも係わらず、金属板4が埋設されている図2の樹脂層3によると、金属板が埋設されていない図20の樹脂層3による場合に比して、ほぼ倍の振動減衰効果を得ることができる。
【0020】
図9は、リアクトル装置に高周波を印加したときにリアクトル装置から生じる騒音レベルを示している。破線で示すグラフ90が図20の従来のリアクトル装置による騒音レベルを示し、実線で示すグラフ92が図2の実施例1のリアクトル装置による騒音レベルを示している。騒音レベルが広い周波数大域で顕著に低下することがわかる。特に9〜10kHzの周波数域では、30db程度の静粛化が得られる。金属板4を利用して上層3aと下層3bに分割することで、リアクトル装置の作動音を顕著に静粛化することができる。
【0021】
図5は、実施例1のリアクトル装置の製造工程を模式的に示している。樹脂層を2層に分割する金属板4の四隅に穴401a,401b,401c,401dを形成しておく。金属板4の中央には空気抜き用の穴402を形成しておく。ケース2の底面2e上に、4個の支持部品7a,7b,7c,7dを配置しておく。4個の支持部品7a,7b,7c,7dは、4個の穴401a,401b,401c,401dに対応する位置においておく。支持部品7a,7b,7c,7dのそれぞれは円錐形をしている。穴401a,401b,401c,401dのそれぞれの直径は、支持部品7a,7b,7c,7dの底面の直径よりも短い。その状態で、金属板4をケース2内に置くと、支持部品7aの上半部が穴401aを通過し、支持部品7aの中間高さで金属板4が支持される。同様の現象が支持部品7bと穴401bの間、支持部品7cと穴401cの間、支持部品7dと穴401dの間でも生じる。結局、金属板4は、ケース2の底面2eから距離を隔てた位置において底面2aと平行に伸びる姿勢で支持される。
【0022】
図7は、支持部品7a,7b,7c,7dの底面の直径をDとし、支持部品7a,7b,7c,7dの高さをHとし、穴401a,401b,401c,401dの直径をdとしたときに、底面2eと金属板4の間に確保される距離t3b(下層3bの厚みになる)の関係を示している。D,H,dを調整することで、下層3bの厚みt3bを決定することができる。
図5では、図示が省略されているが、リアクトル1のコイル301の端面はボビンで被覆されており、そのボビンに板ばね5の先端と係合する凹所が形成されている。ねじ6でケース2の固定された板バネ5の先端に、ボビンに形成されている凹所を係合させれば、リアクトル1はケース2内において宙に置いた状態で支持される。この状態で、金属板4とリアクトル1の底面1aとの間に距離t3a(上層3aの厚みになる)が確保される。
本実施例では、上層3aの厚みt3a=下層3bの厚みt3bの関係を得ている。樹脂層3を金属板4で2分割する際に、上層3aの厚みt3a=下層3bの厚みt3bの関係で分割すると、分割することで得られる騒音静粛化効果が最大化される。
【0023】
リアクトル装置の製造時には、ケース2内に液状樹脂を流しこむ。この際に、図2に示すように、リアクトル1の底面1aが樹脂に覆われ、さらに、コイル301から露出してコア1の底面が樹脂で覆われるまで、液状樹脂を流し込む。その際に、穴402が空気抜きとなり、樹脂層3内に気泡が形成されるのを防止する。その後に液状樹脂を硬化させることで、リアクトル装置が製造される。
支持部品7a,7b,7c,7dは、硬化後の樹脂層3と同一の機械的性質を持つ材料で形成することが好ましい。
なお図1、図2等では、金属板4に形成されている穴の図示が省略され、支持部品7a,7b,7c,7dの図示が省略されている。
【0024】
金属板4の支持部品は、図6に示す様々な形状のものを利用できる。上から下に観察したときに断面が拡大する形状を備えていれば、それを支持部品とすることができる。支持部品は、硬化後の樹脂層3と同一の機械的性質を持つ材料で形成することが好ましい。
【0025】
図10と図11は実施例2のリアクトル装置を示している。以下では、相違点のみを説明する。実施例2のリアクトル装置では、リアクトル1とケース2の間に2枚の金属板4a,4bが挿入されており、樹脂層3が、上層3c、中層3d、下層3eに分割されている。図12は、実施例2の振動減衰機構のモデルを示している。3箇所で振動減衰効果が得られる。上層3cと中層3dと下層3eの合計厚みは、図20の樹脂層3の厚みに等しい。それにもかかわらず、上層3c、中層3d、下層3eに分割されていることから、上層3c、中層3d、下層3eのそれぞれで図20の樹脂層3による振動減衰効果を得ることができる。実施例2によると、図20のものに比して、振動減衰効果が顕著であり、リアクトル装置の作動音が顕著に静粛化される。
【0026】
図14は、実施例3のリアクトル装置を示している。実施例3では、ケース2の側面2bとリアクトル1の間に、側面2bと平行に伸びる金属板4cを挿入して、側面2bとリアクトル1の間にある樹脂層3を2層に分割している。同様に、ケース2の側面2dとリアクトル1の間に、側面2dと平行に伸びる金属板4dを挿入して、側面2dとリアクトル1の間にある樹脂層3を2層に分割している。実施例3によっても、リアクトル装置の作動音を顕著に静粛化することができる。
【0027】
実施例3の場合、ケース2の側面2aとリアクトル1の間に、側面2aと平行に伸びる金属板を挿入してもよい。同様に、ケース2の側面2cとリアクトル1の間に、側面2cと平行に伸びる金属板を挿入してもよい。実施例1と実施例3を組み合わせてもよい。あるいは実施例2と実施例3を組み合わせてもよい。
【0028】
図15から図18は、実施例4のリアクトル装置を示している。実施例4では、樹脂層3を利用しない。図16の示すように、実施例4では、ケース2の底面2eとリアクトル1の間に、複数枚の金属板を積層した積層体41を介在させる。本実施例では、0.3mmの薄板を積層した積層体41を利用した。積層体41を形成する金属板同士の間は接着されておらず、すべることができる。
図17は、実施例4の振動減衰モデルを示している。金属板同士がすべる際に発生する摩擦力によって、リアクトル1に発生した振動が減衰される。
【0029】
図18の実線182は、実施例4のリアクトル装置の作動時に発生する騒音レベルを示し、破線180は従来のリアクトル装置の作動音を示している。グラフ180は、図9のグラフ90と同じである。実施例4によっても、リアクトル装置の作動音を顕著に静粛化することができる。実施例4の場合、樹脂を用いないことから、組み立て作業が短時間で済み、作業環境を良好に維持しやすい。また樹脂を使用しないことから材料費が節約できる。さらに、リアクトル1の広い面が金属41を介してケース2に接触することから、リアクトル1に発生した熱がケース2に伝熱しやすい。リアクトル装置を冷却しやすい。
【0030】
実施例3と同じように、ケース2の側面とリアクトルの間に金属板の積層体を介在させてもよい。
【0031】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず特許請求の範囲を限定するものではない。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0032】
1:リアクトル
101:コア
301:コイル
2:ケース
2a,2b,2c,2d:側面
2e:底面
3:樹脂層
3a:上層
3b:下層
3c:上層
3d:中層
3e:下層
4:金属板
4a,4b:金属板
41:金属板の積層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リアクトルをケースに収容したリアクトル装置であり、
リアクトルとケースを構成する板材の間に、板材と平行に伸びる少なくとも1枚の金属板で複数層に分割されている樹脂層が介在していることを特徴とするリアクトル装置。
【請求項2】
リアクトルをケースに収容したリアクトル装置であり、
リアクトルとケースを構成する板材の間に、板材と平行に伸びる複数枚の金属板が積層されていることを特徴とするリアクトル装置。
【請求項1】
リアクトルをケースに収容したリアクトル装置であり、
リアクトルとケースを構成する板材の間に、板材と平行に伸びる少なくとも1枚の金属板で複数層に分割されている樹脂層が介在していることを特徴とするリアクトル装置。
【請求項2】
リアクトルをケースに収容したリアクトル装置であり、
リアクトルとケースを構成する板材の間に、板材と平行に伸びる複数枚の金属板が積層されていることを特徴とするリアクトル装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2013−26533(P2013−26533A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−161618(P2011−161618)
【出願日】平成23年7月25日(2011.7.25)
【出願人】(000004695)株式会社日本自動車部品総合研究所 (1,981)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月25日(2011.7.25)
【出願人】(000004695)株式会社日本自動車部品総合研究所 (1,981)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
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