説明

リールシート及びリールシート付き釣り竿

【課題】 可動フードのリール脚を保持する保持機構に、簡単な変更を加えることによって、持ち重り感の少ない、重量バランスの崩れが少ないリールシートを提供する。
【解決手段】 内部空間の側壁面に、入口側から奥側に向けて導入部10dを形成し、導入部10dの更に奥側に保持傾斜面部10aを形成する。導入部10d及び保持傾斜面部10aの傾斜角度を、相手側壁面に形成した保持傾斜面部10aとの間隔を奥側ほど短い間隔となるように傾斜させており、保持傾斜面部10aの傾斜角度が導入部の傾斜角度θ1より大である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リール脚保持部の内部空間にリール脚を保持する保持機構を形成してある可動フードを備えてあるリールシート及びリールシート付き釣り竿に関する。
【背景技術】
【0002】
前記保持機構を構成するに、リール脚保持部の内部空間に、開口縁から奥側に向かって徐々に縮径するテーパ筒状面を形成していた(特許文献1)。
【特許文献1】特開2006−6280号公報(段落〔0017〕,図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
可動フードのリール脚保持部に設ける保持機構を、上記したように、一つのテーパ筒状面だけで構成する場合には、図7(ロ)でも示すように、傾斜角度が一定の角度でテーパ筒状面が形成されるので、傾斜角度が比較的緩やかなものであり、リールの仕様が異なりリール脚の幅が異なると、テーパ筒状面で受け止める位置が奥行き方向で大きく変動することになり、リール仕様が異なるとリールシートにおけるリールの固定位置が大きく変動することになっていた。
その為に、釣り竿を支持する場合の持ち重り感や、リールから穂先竿先端までの重量と、リールから元竿の竿尻端までの重量とのバランスが変動することになり、釣り操作に影響を与えることとなっていた。
【0004】
本発明の目的は、可動フードのリール脚を保持する保持機構に、簡単な変更を加えることによって、持ち重り感の少ない、重量バランスの崩れが少ないリールシート及びリールシート付き釣り竿を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
〔構成〕
本第1発明の特徴構成は、前記内部空間の側壁面に、入口側から奥側に向けて導入部を形成し、前記導入部の更に奥側に保持傾斜面部を形成し、前記導入部及び前記保持傾斜面部の傾斜角度を、前記した相手側壁面との間隔を奥側ほど短い間隔となるように傾斜させ、前記保持傾斜面部の傾斜角度を前記導入部の傾斜角度より大きくしてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0006】
〔作用〕
保持機構を構成するに、まず、二つの傾斜面を奥行き方向に連設し、奥側に形成した保持傾斜面部を傾斜角度の大きなものにした。
このような構成によって、装着されるリール脚は、導入部に接触して奥側に案内されながら、保持傾斜面部に至って受け止められる。この保持傾斜面部は傾斜角が大きなものに構成されているので、リール脚の幅が異なる二種類のリールを取付ける場合であっても、図7(イ)に示すように、リール脚の固定位置が大きく変動しないものとなる。
【0007】
〔効果〕
上記したように、二つの傾斜面を奥行き方向に連設し、奥側に傾斜角度の大きな保持傾斜面部を配置する構成によって、仕様の異なるリール脚幅の異なるものであっても、リール脚の固定位置が大きく変動しないものとなる。
したがって、持ち重り感の少ない、重量バランスの崩れが少ないリールシートを提供することができた。
【0008】
〔構成〕
本第2発明の特徴構成は、前記保持傾斜面部の更に奥側に奥側孔部が所定の奥行き長さで形成してあり、この奥側孔部での前記傾斜角度は前記保持傾斜面部の傾斜角度より小さくしてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0009】
〔作用効果〕
リール脚部の長手方向中間部分を、保持傾斜面部と奥側孔部との接続部位で受止固定されたリール脚の先端部は奥側孔部内に位置する。これによって、リール脚の先端幅が保持傾斜面部間の間隔より狭いものであっても、リール脚部の長手方向中間部分を保持傾斜面部によって、受け止めることができ、この可動フードで受け止めることのできるリールの仕様範囲を大きくできる。
【0010】
〔構成〕
本第3発明の特徴構成は、前記保持傾斜面部の傾斜角度を5°〜15°の範囲に設定してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0011】
〔作用効果〕
リール脚の横側面に形成されている傾斜角度が0°から1°の範囲にあると考えられる。これに対して、保持傾斜面部の傾斜角度を5°から15°に設定したので、リール脚の幅が異なるリールを取り付ける場合であっても、保持傾斜面部で固定されるリール脚の位置に大きな変動はなく、請求項1に記載した、持ち重り感の少ない、重量バランスの崩れが少ないリールシートを提供することができる。
【0012】
〔構成〕
本第4発明の特徴構成は、請求項1から3のうちのいずれかひとつに記載のリールシートを備えた釣り竿を提供する点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0013】
〔作用効果〕
請求項1〜3に対応する作用効果の項で記載したように、握り易く、装着リールの仕様範囲を広くして兼用化の高いリールシートを装着することができ、持ち重り感が少なく、重量バランスの崩れが少ない釣り竿を提供できるに至った。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
船釣りに使用される釣り竿Aについて説明する。図1及び図6に示すように、釣り竿Aは、筒状細径のブランク1にフロントグリップ2を装着し、フロンドグリップ2の竿尻側にリールシート3を取り付け、リールシート3の竿尻側にリアグリップ4を取り付けて構成してある。
【0015】
リールシート3の構造について説明する。リールシート3は、竿尻側(元側)に配置した固定フード5、その固定フード5及びトリガー6を一体に形成したシートベース7、シートベース7の竿先端部(先側)に形成したネジ部7Aに螺合するナット部材8と、そのナット部材8によって駆動移動される可動フード10とを装備して、構成してある。
【0016】
シートベース7について説明する。図1及び図2に示すように、シートベース7は、竿先側に形成したネジ部7Aから竿尻側に掛けて筒状体を基本とした構成を採っており、竿尻側に固定フード5及びその下方にトリガー6を延出して構成してある。
シートベース7は、ABS樹脂、ナイロン、ポリカーボネート等の合成樹脂を射出成形して、製造される。
【0017】
シートベース7における可動フード10の装着部位と固定フード5との間には、リール脚取付部が形成してある。リール脚取付部においては、可動フード10に近い側に円形外周面部7Bを設けてあり、円形外周面部7Bの竿尻側にリール脚Raを載置する平面状のリール脚載置部7Cを設けてある。
【0018】
リール脚載置部7Cは、軸線方向において一定の長さを有しているが、軸線方向に直交する左右方向では、後記する円周面部7Hを挾んで両側に平坦面部を形成しており、前記平坦面部は軸線方向での竿先側端(先側端)と竿尻側端(元側端)とが広い幅Wでかつ中間位置が狭い幅wに設定されている。
上記のような構成を採るのは、小型の両軸受リールRであってスプールの両側方に配置される両ケース部Rbの間隔が小さなものであっても、両ケース部Rbを狭い幅wの両側方に位置させて、両軸受けリールRを取り付けることができるようにするためである。
【0019】
つまり、図1及び図2に示すように、リール脚載置部7Cの横側方下方に、下端側ほど横外側に広がる傾斜面部7Dを形成する。この傾斜面部7Dの上端とリール脚載置部7Cの横側端との接続部位に形成される二本の境界線Dが、平面視で、リール脚載置部7Cの竿先側端と竿尻側端との中間に位置するほど、竿軸線Xに対して近接する曲線に形成してある。
【0020】
これによって、二本の境界線Dが最も近接する位置で、リール脚載置部7Cの横側端同士の間隔が小さくなるので、両軸受リールRのケース部Rbと突出面部及び傾斜面部7Dとの干渉を回避して、小型の両軸受リールRであっても装着可能である。
【0021】
図2及び図6に示すように、リール脚載置部7Cの左右幅方向の中間位置には円周面部7Hが形成してあり、この円周面部7Hはリール脚載置部7Cの左右側方部分に形成された平坦部より若干盛り上がった円弧状態に形成されている。この円周面部7Hは円形外周面部7Bと同一周面上にあり、リール脚Raの裏面側に設けられている湾曲状態に沿うべく構成してある。円周面部7Hの中ほどには、平面視で長方形状の浅い凹部7bが形成されており、リール脚Raの裏面との接触面積の低減化を図っている。これによって、リール脚Raの裏面と円周面部7Hでの接触が良好になり、リールRの載置状態が安定する。
【0022】
リール脚載置部7Cの周辺部分について説明する。図1及び図2,図6に示すように、シートベース部分においては、上面にリール脚載置部7Cを備えており、リール脚載置部7Cの左右両端から下向きに左右の前記した傾斜面部7Dを設けてある。この傾斜面部7Dは、下側程左右に広がる傾斜状態を呈している。
【0023】
図5に示すように、傾斜面部7Dの下端位置には、横側方に突出する左右の突出面部7Eを形成してある。傾斜面部7Dの下端と突出面部7Eの上端との接続部分が、固定フード5の外周面より横側方に突出させてあり、この横側方に突出した部分を、左右の突出面部7Eにおける突出端7aという。左右の突出面部7Eと、竿軸芯Xを挟んで前記リール脚載置部存在側とは反対側に位置する指当て周部7Gとに亘って、径方向外向きに膨出する膨出面部7Fを配置して、突出面部7Eから膨出面部7Fを介して指当て周部7Gに亘る範囲で連続曲面を形成してある。
【0024】
以上のような構成を採るのは、次ぎのような理由による。つまり、両軸受けリールRを握った釣り人の指がシートベース部分を握り易くするためである。図5に示すように、リール脚Raをリール脚載置部7Cに載置して両軸受リールRを取り付けた場合に、両側に位置するケース部Rbの下端から指当て周部7Gに指を回していく際に、指で安定して握り易いように、丸みを帯びた曲面を形成してある。
【0025】
さらに詳しく説明すると、シートベースにおけるリール脚載置部7Cを形成している部分に左右の突出面部7Eを形成している。この左右の突出面部7Eは突出端7aが固定フード5の外周面よりも横側方に突出する状態にあるので、両軸受リールRをリール脚載置部7Cに取り付けた状態で、両軸受リールRの両側部に位置するケース部Rbの下端に、左右の突出面部7Eの突出端7aを近接させることができる。
【0026】
これに加えて、左右の突出面部7Eと、竿軸芯Xを挟んで前記リール脚載置部存在側とは反対側に位置する指当て周部7Gとに間に、径方向外向きに膨出する膨出面部7Fを配置して、突出面部7Eから膨出面部7Fを介して指当て周部7Gに亘る範囲で連続した曲面を形成してあるので、ケース部Rbの側面から突出面部7E、膨出面部7Fを介して指当て周部7Gに至る連続する面を想定することができ、手指が強く圧迫される角部の存在をなくして、自然な手指の状態でシートベース部分を握ることができる。
【0027】
したがって、両軸受リールRのケース部Rbの側面にあてがった手の掌から下方に延出された手指部分は、ケース部Rbの下端から突出面部7Eにあてがうのに、ケース部Rbの側面にあてがった姿勢から大きく屈折させることなく延出させるだけで、突出面部7Eにあてがうことが可能である。
そして、その突出面部7Eにあてがった手指の指先は、連続曲面として形成された膨出面部7Fから指当て周部7Gに沿ってあてがわれるので、握る際の痛みや圧迫感を感じることが少ない。
【0028】
図1及び図2に示すように、突出面部7Eの上端と傾斜面部7Dとの接続部位が左右に突出する突出端7aとなっている点に言及したが、この突出端7aは竿軸線方向において所定長さに亘って形成されている。
【0029】
つまり、突出面部7Eと傾斜面部7Dとは、竿の軸線方向に沿った所定長さで形成されており、突出面部7Eの上端と傾斜面部7Dの下端との接続部位も竿軸線方向に沿って一定の線分を形成している。この線分が前記した突出端7aを連ねた突出端線Eを形成する。突出端線Eは、平面視において、竿軸線方向での中間部ほど横外側に膨出する湾曲形状に形成してある。これによって、トリガー6の前面に接させる中指等が突出端線Eの中膨れ頂点部位に接触して、竿先側への移動が規制され、握りが安定するものとなる。
【0030】
図3及び図4に示すように、リアグリップ4におけるブランク1の取付位置は、リアグリップ4の竿軸線Xに対して下側に偏芯した位置に形成されている。それを受けて、固定フード5、及び、シートベース7においても、竿軸線Xに対して偏芯した位置にある。
このように、ブランク1の挿通位置が下側に偏芯した位置にあるので、つぎのようなことが言える。
【0031】
ここでは、比較のために、リアグリップ4の軸線位置にブランク1を挿通したものを、図4(ロ)に記載する。まず、図4(イ)に示すように、リアグリップ4及びシートベース7において、共通の竿軸線Xに対してリール脚載置部7Cとは反対側に偏芯した状態でブランク1が存在する。ブランク1は偏芯した軸線Yに沿って配置してある。
【0032】
図4(イ)に示すように、リール脚載置部7CにリールRを載置し、固定フード5の外周面からリールRの上端位置までの間隔をL1とする。これに対して、図4(ロ)に示すように、ブランク1が固定フード5の軸線Xと一致した軸芯上に配置してある場合に、リール脚載置部7CにリールRを載置し、固定フード5の外周面からリールRの上端位置までの間隔をL2とする。
【0033】
上記した場合において、ブランク1の取付位置がリアグリップ4及び固定フード5の軸線Xから偏芯した位置でかつリール脚載置部7Cから離れる方向に偏芯しているので、リール脚載置部7Cがリアグリップ4及び固定フード5の軸線Xに近接する方向に形成されることとなり、上記したように、リールRの上端位置とリアグリップ4の外周面との間隔L1が、ブランク1がリアグリップ4の竿軸線Xと一致した軸芯上に配置してある場合の前記間隔L2より短くなっている。
【0034】
前記したように、リールRの上端位置と固定フード5の外周面との間隔L1が小さくなっているので、握り易い構造となっている。例えば、親指をリールRの上端面にあてがい、リールRの一側面を覆うよう手指をあてがいシートベース7の下方に手指を回して、中指と薬指とでトリガー9を挟み込む状態でリールRとシートベース7とを伴握りして、仕掛けのキャスティングやリーリングを行う。このように、キャスティングやリーリングの際に、リールRが握り易くなっているので、リールRを保持する負担が軽減されて、手に痛みを感ずることが少ない。
【0035】
可動フード10について説明する。図6(イ)(ロ)に示すように、可動フード10は、シートベース7に外嵌される3/4円筒状のフード本体部10Aと、そのフード本体部10Aの上方に位置しリール脚Raを保持するリール脚保持部10Bとを一体で構成してある。
フード本体部10Aの内周面に突設されている突条10cは、図示してはいないが、シートベース7のネジ部7Aに形成したガイド溝に係合することによって、可動フード10がシートベース7の軸線方向に沿ってスライド移動することを可能とさせている。
【0036】
リール脚保持部10Bは、内部空間内にリール脚Raを内装して保持する保持機構Bを有しており、保持機構Bはリール脚Raの両側端aを挾持すべく内部空間の両側壁に形成された挾持部と、リール脚Raの上面を保持する天井保持部10bとを備えている。
天井保持部10bは内部空間の奥側ほど、天井面が低くなる傾斜面に形成されている。
【0037】
挾持部の構成について説明する。図6及び図7(イ)に示すように、挾持部は、可動フード10のリール脚挿入用入口部分から僅かに内向きに傾斜する導入部10dを所定長さだけ設け、その導入部10dの奥側に急傾斜角度の保持傾斜面部10a、10aを設け、更に、奥側に導入部10dと同様の傾斜角度を呈する奥側孔部10eを配して、構成してある。
保持傾斜面部10a、10aは、内部空間の奥側ほど両側壁に形成された保持傾斜面部10a、10aの間隔が狭くなるように、大きな傾斜角度の傾斜面に構成されており、リール脚Raの長さや幅が異なるリール脚Raに対しても取付固定できるように構成してある。
【0038】
保持傾斜面部10aの傾斜角度θは角度が急なものに設定してある。この傾斜角度θは、5°から15°の範囲に設定されている。これによって、次ぎのようなことが言える。
ここで、比較の対象になる従来の可動フード10の挾持部の形状は、図7(ロ)に示すように、入口部から奥壁まで、一定の傾斜角度を呈するものにされている。
【0039】
ここで、緩やかな傾斜角度θ2を呈する従来のものと、急な傾斜角度θ1を呈する本願発明のものとの違いを説明する。図7(イ)で示す傾斜角度θ1が急な場合においては、幅P1の狭い脚部Ra1は奥側の位置cで挾持保持されるが、幅P2の広い脚部Ra2は位置cより入口側に近い方の位置dで挾持保持される。図7(ロ)で示す傾斜角度θ2が緩やかな場合においては、幅P1の狭い脚部Ra1は奥側の位置eで挾持保持されるが、幅P2の広い脚部Ra2は位置eより入口側に近い方の位置fで挾持保持される。
【0040】
図7(イ)の場合と図7(ロ)の場合とを比べてみると、図7(イ)の場合の方がリール脚Raの幅の違いによる保持位置の変動が少ない。このことは、リール脚Ra等の仕様が異なるリールRであっても、可動フード10での保持位置の変動が少ないと言える。
【0041】
つまり、本願発明においては、保持傾斜面部10aの傾斜角度θを急なものとしてあるので、仕様の異なるリールRを装着した場合にも、リールRの取付位置の変動が少なく、釣り竿を支持する場合の持ち重り感や、リールRから穂先竿先端までの重量と、リールRから元竿の竿尻端までの重量とのバランスが変動することを少なくでき、操作し易い釣り竿を提供できるに至った。
【0042】
〔他の実施例〕
(1)可動フード10における奥側孔部10eは、小型のリール脚Raを装着する場合にリール脚Raの先端が入り込むことを許容する等の機能を果しているが、特に、設けなくともよい。
(2)奥側孔部10eを貫通孔として形成してもよい。
(3)上記した保持機構Bにおいては、可動フード10の上半部のリール脚保持部10Bに構成する形態を記載したが、筒状リールシートにおいて、内部空間の内周壁の全周に亘って、前記導入部10d、保持傾斜面部10a、奥側孔部10eを形成してもよい。
(4)板状リールシートの可動フード10に、前記導入部10d、保持傾斜面部10a、奥側孔部10eを形成してもよい。
(5)導入部10d、奥側孔部10eについては、傾斜をもって形成する必要はなく、リールシートの軸線に沿った壁面で形成してもよい。
(6)リールを支持する形態としては、一対の可動フード10で行っても良く、両軸受けリールRに適合するものであれば、固定フード5は使用する必要はない。
(7)トリガー6を有していないリールRに適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】リールシートを釣り竿に取り付けた状態を示す側面図
【図2】リールシートを釣り竿に取り付けた状態を示す平面図
【図3】(イ)固定フードとトリガーとを示す縦断正面図、(ロ)固定フードとトリガーとを示す側面図
【図4】(イ)リールを取り付けた固定フードとトリガーとを示し、ブランクをリールシートの軸線に対して偏芯させた状態で取り付けている場合を示す側面図、(ロ)リールを取り付けた固定フードとトリガーとを示し、ブランクをリールシートの軸線位置に一致させた状態で取り付けている場合を示す側面図
【図5】リールをリールシートに取り付けた状態を示す縦断正面図
【図6】(イ)可動フードを示す正面図、(ロ)可動フードのリール脚取付部を示す斜視図
【図7】(イ)可動フードにおけるリール脚保持部の傾斜角度を大きくしたものに幅の異なるリール脚を挿入した状態を示す横断平面図、(ロ)可動フードにおけるリール脚保持部の傾斜角度を小さくしたものに幅の異なるリール脚を挿入した状態を示す横断平面図
【図8】リールシートを示す斜視図
【符号の説明】
【0044】
10 可動フード
10B リール脚保持部
10a 保持傾斜面部
10d 導入部
10e 奥側導入部
Ra リール脚
θ1 傾斜角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リール脚保持部の内部空間にリール脚を保持する保持機構を形成してある可動フードを備えてあるリールシートであって、
前記内部空間の側壁面に、入口側から奥側に向けて導入部を形成し、前記導入部の更に奥側に保持傾斜面部を形成して前記保持機構を構成し、前記導入部及び前記保持傾斜面部の傾斜角度を、前記した相手側壁面との間隔を奥側ほど短い間隔となるように傾斜させ、前記保持傾斜面部の傾斜角度を前記導入部の傾斜角度より大きくしてあるリールシート。
【請求項2】
前記保持傾斜面部の更に奥側に奥側孔部が所定の奥行き長さで形成してあり、この奥側孔部での前記傾斜角度は前記保持傾斜面部の傾斜角度より小さくしてある請求項1記載のリールシート。
【請求項3】
前記保持傾斜面部の傾斜角度を5°〜15°の範囲に設定してある請求項1又は2記載のリールシート。
【請求項4】
請求項1から3のうちのいずれかひとつに記載のリールシートを備えた釣り竿。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−34035(P2009−34035A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−200918(P2007−200918)
【出願日】平成19年8月1日(2007.8.1)
【出願人】(000002439)株式会社シマノ (1,038)
【Fターム(参考)】