説明

リール脚固定装置

【課題】竿杆に対するリールの取付脚部の取り付けガタ、特に竿杆の軸長方向と直交する方向のガタ付きを防止してリールを竿杆に確実に固定できるリール脚固定装置の提供を目的としている。
【解決手段】本発明の一実施形態に係るリール脚固定装置1では、移動フード6が螺合するシート本体4の細径部4bに、リールの取付脚部の他方側端部5bの幅よりも広い幅を有して他方側端部5bを受け入れるスリット80が設けられるとともに、シート本体4の細径部4bの内周面両側側壁部が移動フード6側から固定フード10側へと肉厚が増加する領域(肉付け部50)を有している。そのため、前記領域の介在によって細径部4bと竿杆2との間に形成される隙間Sの存在に起因して、細径部4bを移動フード6の締め付け力により縮径させることができ、それにより、スリット80内において他方側端部5bを横方向で細径部4b(切り欠き端面72)により挟持できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣竿に用いるリール脚固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、釣竿(竿杆)に魚釣用リールを取付けるリール脚固定装置は、リールの取付脚部を載置するリール脚載置面をシート本体に形成し、このリール脚載置面の長手方向に沿って対向配置した一対のフードにより、リールの取付脚部をこのリール脚載置面上に保持する。これらの一対のフードは、それぞれが取付脚部を受け入れる開口部を有し、かつ、一方がリール脚載置面に対して移動し、所要位置に固定可能な移動フードとして形成され、これらの一対のフード間に取付脚部を挟持させることにより、リールを釣竿に装着する。このようなリール脚固定装置には、レバーの起伏操作によって移動フードを移動および固定するレバー式のもの、あるいは、ナット部材の締付け動作によって移動フードを移動および固定するナット式のもの等、従来から様々なタイプのものが知られている。また、そのようなリール脚固定装置の中には、竿杆の軸長方向でその取り付け位置を自在に調整できるものも知られている(例えば、特許文献1参照)。更に、リール脚載置面に関しても、リング状あるいは板状等の各種の形状でシート本体に設けられたものや、竿杆自体をリール脚載置面としたものなど、様々な形態のものが知られている。
【特許文献1】特開昭50−121091号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、軸長方向に移動可能なリール脚固定装置では、一対のフードによりリールの取付脚部をリール脚載置面へと押圧する方向に圧着力が働く。言い換えると、リール脚固定装置によるリール取付脚部の固定方向は、リール取付脚部をリール脚載置面に対して押し付ける一方向のみである。そのため、固定力が不足するとともに、時としてリールの取付脚部が横方向(竿杆の軸長方向と直交する方向)にガタ付き易い。
【0004】
本発明は、前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、取り付け位置を軸長方向で調整できるとともに、竿杆に対するリールの取付脚部の取り付けガタ、特に竿杆の軸長方向と直交する方向のガタ付きを防止してリールを竿杆に確実に固定できるリール脚固定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、本発明の第1の態様では、竿杆の軸長方向に取り付け位置が調整可能で且つリールの取付脚部の一方側端部を受け入れ固定する固定フードを有する筒状リールシート本体と、この筒状リールシート本体に螺合してその軸長方向に移動できるとともにリールの取付脚部の他方側端部を受け入れ固定する移動フードとを有するリール脚固定装置であって、前記移動フードが螺合する前記筒状リールシート本体の螺合部には、リールの取付脚部の前記他方側端部の幅よりも広い幅を有して当該他方側端部を受け入れるスリットが設けられ、前記筒状リールシート本体の前記螺合部の内周面両側側壁部は、前記移動フード側から前記固定フード側へと肉厚が増加する領域を有していることを特徴とするリール脚固定装置が提供される。
【0006】
また、本発明の第2の態様では、竿杆の軸長方向に取り付け位置が調整可能で且つリールの取付脚部の一方側端部を受け入れ固定する固定フードを有する筒状リールシート本体と、この筒状リールシート本体に螺合してその軸長方向に移動できるとともにリールの取付脚部の他方側端部を受け入れ固定する移動フードとを有するリール脚固定装置であって、前記移動フードが螺合する前記筒状リールシート本体の螺合部には、リールの取付脚部の前記他方側端部の幅よりも広い幅を有して当該他方側端部を受け入れるスリットが設けられ、前記筒状リールシート本体の前記螺合部の内周面両側側壁部には、前記移動フード側から前記固定フード側へと徐々に高くなる突起が延設されていることを特徴とするリール脚固定装置が提供される。
【0007】
更に、本発明の第3の態様では、竿杆の軸長方向に取り付け位置が調整可能で且つリールの取付脚部の一方側端部を受け入れ固定する固定フードを有する筒状リールシート本体と、この筒状リールシート本体に螺合してその軸長方向に移動できるとともにリールの取付脚部の他方側端部を受け入れ固定する移動フードとを有するリール脚固定装置であって、前記移動フードが螺合する前記筒状リールシート本体の螺合部には、リールの取付脚部の前記他方側端部の幅よりも広い幅を有して当該他方側端部を受け入れるスリットが設けられ、前記螺合部は、前記移動フードと螺合するその外周面のねじの谷部深さが移動フード側から固定フード側に向かって徐々に浅くなる領域または前記ねじの山部高さが移動フード側から固定フード側に向かって徐々に高くなる領域を有していることを特徴とするリール脚固定装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明のリール脚固定装置によれば、取り付け位置を軸長方向で調整できるとともに、竿杆に対するリールの取付脚部の取り付けガタ、特に竿杆の軸長方向と直交する方向のガタ付きを防止してリールを竿杆に確実に固定できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る釣竿のリール脚固定装置について説明する。
【0010】
図1に示されるように、リール脚固定装置としてのリールシート1は釣竿の竿杆2の手元部に設けられている。リールシート1は内部に竿杆2が貫通して装着されるようにしたナイロン、ABS等の硬質な合成樹脂からなる略筒状(パイプ状)のシート本体4と、このシート本体4の竿先側の外周に装着され且つシート本体4の軸長方向に沿って移動可能な移動フード6とを備えて構成されている。この場合、移動フード6は、シート本体4に螺着されるナット部材として構成されている。
【0011】
なお、後述するが、リールシート1(シート本体4)は、竿杆2に対してその軸長方向に摺動自在に装着されており、軸長方向に沿う所望の位置で移動フード6をシート本体4に対して締め付けることにより、竿杆2に対して固定されるようになっている。すなわち、本実施形態のリールシート1は、竿杆2の軸長方向でその取り付け位置を自在に調整できるようになっている。
【0012】
シート本体4の手元側部分には両軸リールなどの魚釣用リールRにおける取付脚部の一方側端部5aを受けてこれを係止させる(より正確には、取付脚部の一方側端部5aの傾斜面90を押圧して係止させる)第1の係止部としての固定フード10が形成されている。この固定フード10は魚釣用リールにおける取付脚部の一方側端部5aが挿入される空間を有し、この空間の前面には前記取付脚部の一方側端部5aを導入するための開口12が形成されている。
【0013】
また、シート本体4には、リールRの取付脚部(5a,5b)を受け入れるための切り欠き35が形成されており、この切り欠き35を通じて竿杆2が露出されている。また、切り欠き35を通じて露出する竿杆2の露出部位は、リールRの取付脚部を載置するためのリール脚載置部14を形成している。
【0014】
また、シート本体4は、固定フード10を形成する手元側の太径部4aと移動フード6が摺動自在に螺合する先端側の細径部(螺合部)4bとを有しているが、細径部4bの外周面には移動フード6の内周面に形成された雌ネジが螺合する雄ネジ22が形成されている。また、細径部4bには、これをその長手方向にわたって所定幅で切り欠いて形成されるスリット80(図2参照)が設けられている。このスリット80は、釣用リールRにおける取付脚部の他方側端部5bを受け入れるべく他方側端部5bの幅よりも広い幅を有して形成されるとともに、細径部4bの軸長方向の途中で終端している。
【0015】
一方、移動フード6は、釣用リールRにおける取付脚部の他方側端部5bを受けてこれを係止させる(より正確には、取付脚部の他方側端部5bの傾斜面92を押圧して係止させる)第2の係止部を有している。具体的に、本実施形態において、この第2の係止部は、シート本体4の細径部4bに形成されたスリット80を通じてシート本体4から露出する竿杆2の露出部位2a(図2参照)と移動フード6の内周面との間に形成される間隙s(図1参照)によって形成されている。
【0016】
また、本実施形態において、シート本体4の細径部4bの内周面の一部には、細径部4bの肉厚を増大させるように竿杆2に向かって膨出する肉付け部50が形成されている。本実施形態において、肉付け部50は、細径部4bの内周面の両側(内周面両側側壁部)、具体的にはスリット80の幅方向の中心に対してほぼ左右対称に(互いに周方向に略180度の角度を隔てて)一対設けられており、竿杆2と細径部4bとの間に挟みこまれた状態で位置されている。したがって、肉付け部50の両側には、移動フード6が細径部4bを締め付けていない図4の状態で、竿杆2と細径部4bとの間に所定の隙間Sが形成される。
【0017】
また、肉付け部50は、図3に示されるように、シート本体4の細径部4bの先端側から固定フード10側に向かって(移動フード6側から固定フード10側に向かって)次第に肉厚が増大するように形成されている(肉厚が増大する領域として形成されている)。
【0018】
次に、上記構成のリールシート1を用いて、魚釣用リールRを釣竿(竿杆2)に装着する方法について説明する。
【0019】
まず、リールシート1を竿杆2の軸長方向に沿う所望の位置に位置決めし、その状態で、魚釣用リールRの取付脚部をリール脚載置部14上に位置決め載置すると共に、取付脚部の一方側端部5aを固定フード10に挿入して係止させる。ここで、図4に示されるように、移動フード6が細径部4bを締め付けていない状態では、肉付け部50の両側において竿杆2と細径部4bとの間に所定の隙間Sが形成されている。また、スリット80内に位置された釣用リールRの取付脚部の他方側端部5bとシート本体4の細径部4bの両側の切り欠き端面72との間にはスリット80の幅に対応して隙間yが形成されている。
【0020】
続いて、この状態から、移動フード6を締付け方向に回転操作して固定フード10に近づけるように手元側(竿元側)へ移動させる。この時、図5に示されるように、移動フード6による径方向内側への締め付け力により隙間Sの存在に起因して細径部4bが径方向内側に縮径するように変形されるとともに、細径部4bが両側から竿杆2を径方向内側に押圧し、それにより、隙間Sが埋められるとともに、隙間yが狭められ、細径部4bの両側の切り欠き端面72が釣用リールRの取付脚部の他方側端部5bの側面に当て付くようになる(図5参照)。また、この移動フード6による細径部4bの締め込み時には、移動フード6の締め込み量に応じて、細径部4bが竿杆2を径方向内側に押圧する押圧力が次第に強くなる。これは、肉付け部50が、図3に示されるように、移動フード6側から固定フード10側に向かって次第に肉厚が増大するように形成されているからである。
【0021】
更に移動フード6を締め付け方向に移動させると、釣用リールRの取付脚部の斜面90,92を介したリール脚載置面14側への押圧力により、取付脚部がリールシート1の移動フード6と固定フード10の間で軸長方向にきつく挟持されるとともに横方向(軸長方向と直交する方向)においても切り欠き端面72間で強固に保持される。また、このような移動フード6による細径部4bの締め付けにより細径部4bが竿杆2の外周に圧着し、リールシート1が竿杆2に対して固定される。
【0022】
以上説明したように、上記構成によれば、移動フード6が螺合する筒状リールシート本体4の細径部(螺合部)4bに、リールの取付脚部の他方側端部5bの幅よりも広い幅を有して他方側端部5bを受け入れるスリット80が設けられるとともに、筒状リールシート本体4の細径部4bの内周面両側側壁部が移動フード6側から固定フード10側へと肉厚が増加する領域(肉付け部50・・・細径部4bと竿杆2との間に介在して細径部4bの縮径を可能にする部分)を有しているため、当該領域の介在によって細径部4bと竿杆2との間に形成される隙間Sの存在に起因して、細径部4bを移動フード6の締め付け力により径方向内側に縮径させることができ、それにより、スリット80内においてリールの取付脚部の他方側端部5bを横方向(竿杆2の軸長方向と直交する方向)で細径部4b(切り欠き端面72)により挟持することができる。すなわち、竿杆2に対するリールの取付脚部の取り付けガタ、特に竿杆2の軸長方向と直交する方向のガタ付きを防止してリールを竿杆2に確実に固定できるようになる。
【0023】
また、上記構成では、リールシート1が竿杆2に対して摺動自在であるとともに、移動フード6による細径部4bの締め付けにより細径部4bおよびリールの取付脚部が竿杆2の外周に圧着して、リールシート1が竿杆2に対して固定されるようになっている。すなわち、本実施形態のリールシート1は、竿杆2の軸長方向でその取り付け位置を自在に調整できる。
【0024】
また、上記構成では、細径部4bに設けられたスリット80が細径部4bの軸長方向の途中で終端しているが、このようなスリット80の形成形態は幾つかの利点を有している。すなわち、第1に、細径部4bの全長にわたってスリット80が完全に貫いて形成されていると、移動フード6による細径部4bの締め付けにより細径部4bが大きく撓むようになり竿杆2に対するリールシート1の固定強度が低下してしまうが、本実施形態のようにスリット80が細径部4bの軸長方向の途中で終端していれば細径部4bを大きく撓ませることなく竿杆2に対する固定強度を大きく確保できる。また、第2に、細径部4bの全長にわたってスリット80が完全に貫いて形成されていると、細径部4bが大きく撓み易いことから、移動フード6を締め付け方向に移動させるにつれて肉付け部50の肉厚変動も手伝って移動フード6の軸長方向で細径部4bの縮径度合が一定しなくなり、したがって、細径部4bの雄ネジ22と移動フード6との螺合度合いも移動フード6の軸長方向で一定しなくなる(ネジとびが発生してしまう)。そのため、細径部4bと移動フード6との安定した嵌合力が得られなくなる。しかしながら、本実施形態の構成では、スリット80が細径部4bの軸長方向の途中で終端しているため、そのような問題は発生せず、細径部4bと移動フード6との安定した嵌合力を得て、竿杆2に対するリールシート1およびリール取付脚部の固定強度を十分に得ることができる。第3に、スリット80が細径部4bの軸長方向の途中で終端していれば、リールシート1の竿杆2に対する軸長方向の移動がスムーズになる。すなわち、通常、このような移動可能なリールシート1が装着される竿杆2の外面は、握持部領域であることから、コルク、EVA、ゴム製被覆チューブなどで形成されており、そのため、スリット80が長ければ長いほどスリット80の切り欠き部分が摩擦を生んでリールシート1の円滑な摺動を妨げる虞がある。したがって、本実施形態のようにスリット80が細径部4bの軸長方向の途中で終端していれば、リールシート1の摺動抵抗を極力抑えて円滑な動きを実現できるようになる。
【0025】
図6および図7には肉付け部の変形例が示されている。図示のように、この変形例における肉付け部は複数のリブ(突起)65として設けられている。具体的には、細径部4bの内周面の両側に、スリット80に対して一方側と他方側とに分かれて、複数のリブ65が形成されている。したがって、図7に示されるように、リブ65の両側には、移動フード6が細径部4bを締め付けていない状態で、竿杆2と細径部4bとの間に所定の隙間Sが形成される。また、特に本変形例では、各側にそれぞれ複数(図では3個ずつ)のリブ65が設けられており、各リブ65は、その高さが細径部4bの先端側から固定フード10側に向かって(移動フード6側から固定フード10側に向かって)次第に高くなるように形成されている。
【0026】
したがって、このような構成によっても先の実施形態と同様の作用効果が得られることは言うまでもないが、特に、本構成にあっては、前述した実施形態のように肉付け部が細径部4bの内周面に沿って所定の長さで連続的に延在するのではなく局所的に点在して設けられ、細径部4bの周方向にわたって隙間Sが分配されているため、移動フード6による締め付けにより細径部4bをほぼ全周にわたって全体的に縮径させることができ、したがって、竿杆2に対するリールシート1の固定強度およびリールの取付脚部の固定強度を更に高めることができる。
【0027】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されず、その要旨を変更しない範囲で種々変形して実施できることは言うまでもない。例えば、前述した実施形態および変形例では、肉付け部(50,65)がシート本体4の細径部4b側に設けられているが、竿杆2側に設けられていても良い。また、前述した実施形態では、移動フード6による径方向内側への締め付け力により隙間yが狭められて細径部4bの両側の切り欠き端面72が釣用リールRの取付脚部の他方側端部5bの側面に当て付くようになっているが、最終的な移動フード6の締め付けによって切り欠き端面72が釣用リールR他方側端部5bの側面に完全に当てつかなくても或いは若干の隙間を残していても構わない。そのような場合でも、隙間yが狭められることによりリールの取付脚部の横方向(竿杆2の軸長方向と直交する方向)のガタを抑制することができる。また、前述した実施形態および変形例では、シート本体4の細径部4bの内周面に肉付け部を設けているが、細径部4bを径方向内側に変形させることができる(スリット80の幅を狭めることができる)隙間が竿杆2とシート本体4の細径部4bとの間に確保されてさえいれば、細径部4bを径方向内側に変形させるための作用部が細径部4bの外周面に設けられていても構わない。そのような実施例としては、例えば、細径部4bの外周面に形成される雄ネジ22の谷部深さが移動フード6側から固定フード10側に向かって徐々に浅くなるような領域を細径部4bに設けたり、あるいは、雄ネジ22の山部高さが移動フード6側から固定フード10側に向かって徐々に高くなるような領域を細径部4bに設けることが考えられる。そのような構成でも前述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態に係るリール脚固定装置の側面図である。
【図2】図1のリール脚固定装置の移動フードを取り外した状態における平面図である。
【図3】図1のリール脚固定装置のシート本体の細径部の雄ネジにおける側断面図である。
【図4】リールをリール脚載置面上に載置した状態におけるシート本体の細径部の縦断面図である。
【図5】図4の状態からシート本体の細径部に移動フードを螺合して締め付けた状態を示す縦断面図である。
【図6】リール脚固定装置の変形例に係る一部断面を含む側面図である。
【図7】図6のリール脚固定装置の図4に対応する縦断面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 リールシート(リール脚固定装置)
2 竿杆
4 シート本体(筒状リールシート本体)
4b 細径部(螺合部)
5a,5b リールの取付脚部の端部
6 移動フード
10 固定フード
22 雄ネジ
50 肉付け部(領域)
65 リブ(突起)
80 スリット
R リール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
竿杆の軸長方向に取り付け位置が調整可能で且つリールの取付脚部の一方側端部を受け入れ固定する固定フードを有する筒状リールシート本体と、この筒状リールシート本体に螺合してその軸長方向に移動できるとともにリールの取付脚部の他方側端部を受け入れ固定する移動フードとを有するリール脚固定装置であって、
前記移動フードが螺合する前記筒状リールシート本体の螺合部には、リールの取付脚部の前記他方側端部の幅よりも広い幅を有して当該他方側端部を受け入れるスリットが設けられ、
前記筒状リールシート本体の前記螺合部の内周面両側側壁部は、前記移動フード側から前記固定フード側へと肉厚が増加する領域を有していることを特徴とするリール脚固定装置。
【請求項2】
竿杆の軸長方向に取り付け位置が調整可能で且つリールの取付脚部の一方側端部を受け入れ固定する固定フードを有する筒状リールシート本体と、この筒状リールシート本体に螺合してその軸長方向に移動できるとともにリールの取付脚部の他方側端部を受け入れ固定する移動フードとを有するリール脚固定装置であって、
前記移動フードが螺合する前記筒状リールシート本体の螺合部には、リールの取付脚部の前記他方側端部の幅よりも広い幅を有して当該他方側端部を受け入れるスリットが設けられ、
前記筒状リールシート本体の前記螺合部の内周面両側側壁部には、前記移動フード側から前記固定フード側へと徐々に高くなる突起が延設されていることを特徴とするリール脚固定装置。
【請求項3】
竿杆の軸長方向に取り付け位置が調整可能で且つリールの取付脚部の一方側端部を受け入れ固定する固定フードを有する筒状リールシート本体と、この筒状リールシート本体に螺合してその軸長方向に移動できるとともにリールの取付脚部の他方側端部を受け入れ固定する移動フードとを有するリール脚固定装置であって、
前記移動フードが螺合する前記筒状リールシート本体の螺合部には、リールの取付脚部の前記他方側端部の幅よりも広い幅を有して当該他方側端部を受け入れるスリットが設けられ、
前記螺合部は、前記移動フードと螺合するその外周面のねじの谷部深さが移動フード側から固定フード側に向かって徐々に浅くなる領域または前記ねじの山部高さが移動フード側から固定フード側に向かって徐々に高くなる領域を有していることを特徴とするリール脚固定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−295387(P2008−295387A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−146045(P2007−146045)
【出願日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(000002495)ダイワ精工株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】