説明

ロゴ、文字等の入ったメタリック樹脂成形品及びその成形方法

【課題】 現在、自動車の乗降のためのステップ部分に使用されているサイドアウト、サイドステップと呼ばれる薄板は、その商品価値を高める為、金属製でロゴやデザイン等が描かれている。
その金属製板は、高価であり重量もある為、樹脂化を試みて金属粒子、パール粒子及び着色剤等を混練したメタリック樹脂を用いて、安価で軽量で金属質感の成形品を射出成形しているが、表面に樹脂の流れ模様であるウェルド等黒い線が発生するため、商品性の良好な成形品を得ていない。
【解決手段】本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、粒子の配向性、ベース樹脂の流動性を考慮したメタリック樹脂の組成、金型の改良及び成形の条件を総合的に検討し、最適化、数値化することにより、金属製と同等の光輝感、ウェルドラインの配向による黒い線がない外観を持つロゴ、文字等の入った薄板の商品性の良い成形品とその成形方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロゴ、文字等の入ったメタリック樹脂成形品及びその成形方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、自動車のドアの下に設けられ、乗降のためのステップ部分に使用されているサイドアウト、サイドステップと呼ばれる薄板は、その商品価値を高める為、アルミニウムやステンレスの金属製である。この薄板には、ロゴやデザイン、社名、車名などの文字が描かれている。
【0003】
しかし、その薄板は金属製であり高価であり重量もある為、樹脂化を試みて金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加材等を混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、安価で軽量で金属質感の成形品を射出成形したいのだが、表面に樹脂の流れ模様であるウェルドラインの配向による黒い線が発生するために、良好な成形品が得られていない。早急に良好なメタリック樹脂の成形品と成形の方法が求められている。
【0004】
そこで、メタリック樹脂の組成や成形条件を変化させ、金型を改良して射出成形を行い、金属質感の成形品を得る成形方法がいくつか報告されている。(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)
【0005】
特許文献1に開示された発明は、たとえ硬質の熱可塑性樹脂を用いても、アルミニウムの変形及び損傷を低減して、得られた成形品における乱反射を防止でき、高級なメタリック外観を得ることのできる、メタリック外観を有する成形品の製造方法に関するものである。特許文献2に開示された発明は、塗装品と同等で、視線の方向で色相が変化して見えるフリップフロップ性の、メタリック感のある熱可塑性樹脂成形品を得るために、フリップフロップ性メタリック感のある熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。特許文献3に開示された発明は、ウェルドマークの発生を防止するため磁力を利用し、射出成形する樹脂に磁性体金属フレークを混在させ、金型には磁石を配置させ、樹脂の流れを変化させて、製品の外観、強度及び応力割れを発生させないようにするとともに、メタリックな色調を出す製品においても、ウェルドマークの影響を少なくして、その外観が損なわれないようにさせる方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−188745号公報
【特許文献2】特開2006−009034号公報
【特許文献3】特開平10−095026号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記した先行技術例のように、これまでのメタリック樹脂の組成、成形条件の変化及び金型構造の改善を施しても、金属と同等な光輝感と外観品質を持つ射出成形品を得ることは難しいという問題がある。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、メタリック粒子の配向性、ベース樹脂の流動性を考慮したメタリック樹脂の組成、金型の改良及び成形の条件を総合的に検討し、最適化、数値化することにより、金属製と同等の光輝感、ウェルドラインの配向による黒い線がない外観品質を持つ、ロゴ、文字等の入った薄板の成形品とその成形方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、(1) 金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形した、金属製と同等の光輝感、ウェルドラインの配向による黒い線がない外観品質を持つことを特徴とする成形品とその成形方法であり、 (2)金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形した金属製と同等の光輝感、ウェルドラインの配向による黒い線がない外観品質を持つことを特徴とする薄板の厚さが1.5〜2.5mmが好ましく、1.8〜2.2mmがより好ましく、ロゴ及び文字等の浮き出しの高さは0〜0.8mmが好ましく、0.4〜0.6mmがより好ましく、ロゴ、文字等の表面はシボを施し、浮き出しの高さが0mmの場合はロゴ、文字等の部分以外の部分にシボを施し、その他の部分に光輝感を施し、当該シボの有無、異なるシボ等をほどこうことにより外観上の変化をつけることを特徴とする(1)記載の成形品とその成形方法であり、(3)金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形した、金属製と同等の光輝感、ウェルドラインの配向による黒い線がない外観品質を持つことを特徴とする薄板の、ロゴ及び文字等の浮き出しの凸部の立ち上がり角度は、45〜80度が好ましく、60〜70度がより好ましく、選択し金型を製作することを特徴とする(1)及び(2)の何れか少なくとも一項の記載の成形品とその成形方法であり、 (4) 金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形する金型のゲート位置は、長手方向に設置されるのが良く、ゲートサイズは薄板製品の肉厚に対してそれぞれ、幅は10〜20%が好ましく、17〜18%がより好ましく、厚みは35〜55%が好ましく、45〜49%がより好ましいことを特徴とする金型で成形した(1、2)及び(3)の何れか少なくとも一項の記載の成形品とその成形方法であり、(5) 金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形する条件では、樹脂温度は230〜290℃が好ましく、260〜280℃がより好ましく、樹脂を流す射出率は30〜60cm/秒が好ましく、45〜65cm/秒がより好ましく、金型内で樹脂を溶かすためのオープンホットランナーノズルの温度は230〜290℃が好ましく、260〜280℃がより好ましく、オープンホットランナーノズル先端の直径は5.5〜7.5mmが好ましく、直径6〜7mmがより好ましく、金型固定側ヒーター温度は40〜80℃が好ましく、50〜70℃がより好ましく、樹脂を金型に流す時間は5〜20秒/個が好ましく、5〜15秒/個がより好ましく、樹脂を固化とせる時間は50〜90秒/個が好ましく、60〜80秒/個がより好ましく、樹脂を練る機械のスクリューの回転数は50〜90rpmが好ましく、60〜80rpmがより好ましく、バックプレッシャーは0.5〜1.5MPaが好ましく、0.5〜1.0MPaがより好ましく、樹脂練りを良好に均一にする方法としてミキシングノズル、金型内オープンホットランナーノズルの両方を使用したことを特徴とする金型で成形した(1、2、3)及び(4)の何れか少なくとも一項の記載の成形品とその成形方法であり、(6) 金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形する金型のゲートから樹脂の侵入場所に設定するガス抜きは、ロゴ及び文字等のウェルド発生場所に設定することが好ましく、またランナー部の湯だまりに設定することが好ましく、その個数は1〜15個が好ましく、1〜5個がより好ましく、ガス抜きの圧力は0.5〜1.5MPaが好ましく、0.8〜1.1MPaがより好ましいことを特徴とする金型で成形した(1、2、3、4)及び(5)の何れか少なくとも一項の記載の成形品とその成形方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、メタリック粒子の配向性、ベース樹脂の流動性を考慮したメタリック樹脂の組成、金型改良及び成形条件を総合的に検討し、最適化、数値化することにより、金属製と同等の光輝感、ウェルドラインの配向による黒い線がない外観品質を持つ成形品と成形方法を得ることが出来る為、安価で軽量な成形品を自動車部品だけでなく、家電製品等の部品にも、また従来塗装をしているあらゆる分野にも応用可能であるので、市場への波及効果も大きい。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施について実施例1に具体的に説明する。
【0012】
本発明の実施は、透明ABSアルミニュウム配合の樹脂を用いた。
【実施例1】
【0013】
実施例1は、金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂で、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形した。当該薄板の厚さは2mmであり、ロゴ及び文字等の浮き出しの高さは0.5mmである。
【0014】
当該薄板の、ロゴ及び文字等の浮き出しの凸部の立ち上がり角度は、65度である。
【0015】
当該薄板を射出成形する金型のゲート位置は、長手方向に設置されるのが良く、ゲートサイズは薄板製品の肉厚に対してそれぞれ、幅は16%であり、厚みは47%である。
【0016】
当該薄板を射出成形する条件は、樹脂温度は270℃であり、樹脂を流す射出率は55cm/秒であり、金型内で樹脂を溶かすためのオープンホットランナーノズルの温度は270℃であり、オープンホットランナーノズル先端の直径は6.5mmであり、金型固定側ヒーター温度は60℃であり、樹脂を金型に流す時間は10秒/個であり、樹脂を固化させる時間は70秒/個であり、樹脂を練る機械のスクリューの回転数は70rpmであり、バックプレッシャーは1.1MPaであり、樹脂練りを良好に均一にする方法としてミキシングノズル、金型内オープンホットランナーノズルの両方を使用した。
【0017】
当該薄板を射出成形する金型のゲートから樹脂の侵入場所に設定するガス抜きは、ロゴ及び文字等のウェルド発生場所に設定し、またランナー部の湯だまりに設定し、その個数は3個であり、ガス抜きの圧力は1.1MPaであり、ガス抜きのタイミングは、樹脂を型内に流し始めてから、0.2秒後である。
【0018】
以上の実施例1により、当該薄板の目視において、金属製と同等の光輝感、ウェルドラインの配向による黒い線がない外観品質を持つ成形品の良好な結果が得られた。
【0019】
以上のことから、本発明の実施例1によれば、自動車用部品等の金属製品を、金属製と同等の光輝感、ウェルドラインの配向による黒い線がない外観品質を持つ、当該メタリック樹脂の成形品に交換できるため、軽量化と低価格化を実現することが出来る。
【0020】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明の範囲は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0021】
また、本発明は上述の発明を実施するための最良の形態に限らず本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0022】
金属部品が多く使用されている自動車用部品において、金属部品と同様の光輝感とウェルドラインの配向による黒い線がない外観品質が要求されるメタリック樹脂製品への交換の可能性は極めて大きい。また当該メタリック樹脂製品は、無塗装品であるため、環境にも優しいこともメリットである。さらに当該メタリック樹脂製品は、自動車業界のみならず家電製品等にも、また従来塗装をしているあらゆる分野にも応用が可能であるため、市場への影響も大きい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形した、金属製と同等の光輝感、ウェルドラインの配向による黒い線がない外観品質を持つことを特徴とする成形品。
【請求項2】
金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形した、金属製と同等の光輝感、ウェルドラインの配向による黒い線がない外観品質を持つことを特徴とする請求項1記載の成形品の成形方法。
【請求項3】
金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形した、金属製と同等の光輝感、ウェルドラインの配向による黒い線がない外観品質を持つことを特徴とする薄板の厚さが1.5〜2.5mmが好ましく、1.8〜2.2mmがより好ましく、ロゴ及び文字等の浮き出しの高さは0〜0.8mmが好ましく、0.4〜0.6mmがより好ましく、ロゴ、文字等の表面はシボを施し、浮き出しの高さが0mmの場合はロゴ、文字等の部分以外の部分にシボを施し、その他の部分に光輝感を施し、当該シボの有無、異なるシボ等をほどこうことにより外観上の変化をつけることを特徴とする請求項1、2及び3の何れか少なくとも一項の記載の成形品。
【請求項4】
金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形した、金属製と同等の光輝感、ウェルドラインの配向による黒い線がない外観品質を持つことを特徴とする薄板の厚さが1.5〜2.5mmが好ましく、1.8〜2.2mmがより好ましく、ロゴ及び文字等の浮き出しの高さは0〜0.8mmが好ましく、0.4〜0.6mmがより好ましく、ロゴ、文字等の表面はシボを施し、浮き出しの高さが0mmの場合はロゴ、文字等の部分以外の部分にシボを施し、その他の部分に光輝感を施し、当該シボの有無、異なるシボ等をほどこうことにより外観上の変化をつけることを特徴とする請求項1、2及び3の何れか少なくとも一項の記載の成形品の成形方法。
【請求項5】
金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形した、金属製と同等の光輝感、ウェルドラインの配向による黒い線がない外観品質を持つことを特徴とする薄板の、ロゴ及び文字等の浮き出しの凸部の立ち上がり角度は、45〜80度が好ましく、60〜70度がより好ましく、選択し金型を製作することを特徴とする請求項1、2、3及び4の何れか少なくとも一項の記載の成形品。
【請求項6】
金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形した、金属製と同等の光輝感、ウェルドラインの配向による黒い線がない外観品質を持つことを特徴とする薄板の、ロゴ及び文字等の浮き出しの凸部の立ち上がり角度は、45〜80度が好ましく、60〜70度がより好ましく、選択し金型を製作することを特徴とする請求項1、2、3、4及び5の何れか少なくとも一項の記載の成形品の成形方法。
【請求項7】
金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形する金型のゲート位置は、長手方向に設置されるのが良く、ゲートサイズは薄板製品の肉厚に対してそれぞれ、幅は10〜20%が好ましく、17〜18%がより好ましく、厚みは35〜55%が好ましく、45〜49%がより好ましいことを特徴とする金型で成形した請求項1、2、3、4、5及び6の何れか少なくとも一項の記載の成形品。
【請求項8】
金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形する金型のゲート位置は、長手方向に設置されるのが良く、ゲートサイズは薄板製品の肉厚に対してそれぞれ、幅は10〜20%が好ましく、17〜18%がより好ましく、厚みは35〜55%が好ましく、45〜49%がより好ましいことを特徴とする金型で成形した請求項1、2、3、4、5、6及び7の何れか少なくとも一項の記載の成形品の成形方法。
【請求項9】
金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形する条件では、樹脂温度は230〜290℃が好ましく、260〜280℃がより好ましく、樹脂を流す射出率は30〜60cm/秒が好ましく、45〜65cm/秒がより好ましく、金型内で樹脂を溶かすためのオープンホットランナーノズルの温度は230〜290℃が好ましく、260〜280℃がより好ましく、オープンホットランナーノズル先端の直径は、5.5〜7.5mmが好ましく、直径6〜7mmがより好ましく、金型固定側ヒーター温度は40〜80℃が好ましく、50〜70℃がより好ましく、樹脂を金型に流す時間は5〜20秒/個が好ましく、5〜15秒/個がより好ましく、樹脂を固化とせる時間は50〜90秒/個が好ましく、60〜80秒/個がより好ましく、樹脂を練る機械のスクリューの回転数は50〜90rpmが好ましく、60〜80rpmがより好ましく、バックプレッシャーは0.5〜1.5MPaが好ましく、0.5〜1.0MPaがより好ましく、樹脂練りを良好に均一にする方法としてミキシングノズル、金型内オープンホットランナーノズルの両方を使用したことを特徴とする金型で成形した請求項1、2、3、4、5、6、7及び8の何れか少なくとも一項の記載の成形品。
【請求項10】
金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形する条件では、樹脂温度は230〜290℃が好ましく、260〜280℃がより好ましく、樹脂を流す射出率は30〜60cm/秒が好ましく、45〜65cm/秒がより好ましく、金型内で樹脂を溶かすためのオープンホットランナーノズルの温度は230〜290℃が好ましく、260〜280℃がより好ましく、オープンホットランナーノズル先端の直径は、5.5〜7.5mmが好ましく、直径6〜7mmがより好ましく、金型固定側ヒーター温度は40〜80℃が好ましく、50〜70℃がより好ましく、樹脂を金型に流す時間は5〜20秒/個が好ましく、5〜15秒/個がより好ましく、樹脂を固化させる時間は50〜90秒/個が好ましく、60〜80秒/個がより好ましく、樹脂を練る機械のスクリューの回転数は50〜90rpmが好ましく、60〜80rpmがより好ましく、バックプレッシャーは0.5〜1.5MPaが好ましく、0.5〜1.0MPaがより好ましく、樹脂練りを良好に均一にする方法としてミキシングノズル、金型内オープンホットランナーノズルのいずれかまたは両方を使用したことを特徴とする金型で成形した請求項1、2、3、4、5、6、7、8及び9の何れか少なくとも一項の記載の成形品の成形方法。
【請求項11】
金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形する金型のゲートから樹脂の侵入場所に設定するガス抜きは、ロゴ及び文字等のウェルド発生場所に設定することが好ましく、またランナー部の湯だまりに設定することが好ましく、その個数は1〜15個が好ましく、1〜5個がより好ましく、ガス抜きの圧力は0.5〜1.5MPaが好ましく、0.8〜1.1MPaがより好ましく、ガス抜きのタイミングは、樹脂を型内に流し始めてから、0.1〜0.5秒後が好ましく、0.1〜0.3秒後がより好ましいことを特徴とする金型で成形した請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10及び11の何れか少なくとも一項の記載の成形品。
【請求項12】
金属粒子、パール粒子及び着色剤、添加剤のすべて、又は何れかひとつ以上のものをベース樹脂に混練した、いわゆるメタリック樹脂を用いて、ロゴ及び文字等の入った薄板を射出成形する金型のゲートから樹脂の侵入場所に設定するガス抜きは、ロゴ及び文字等のウェルド発生場所に設定することが好ましく、またランナー部の湯だまりに設定することが好ましく、その個数は1〜15個が好ましく、1〜5個がより好ましく、ガス抜きの圧力は0.5〜1.5MPaが好ましく、0.8〜1.1MPaがより好ましく、ガス抜きのタイミングは、樹脂を型内に流し始めてから、0.1〜0.5秒後が好ましく、0.1〜0.3秒後がより好ましいことを特徴とする金型で成形した請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10及び11の何れか少なくとも一項の記載の成形品の成形方法。