ロボットの関節機構及びロボット
【課題】人体の肩甲骨関節の動作再現性が高いロボットの関節機構を提供する。
【解決手段】本発明の一形態に係るロボットの関節機構は、ロボットの肩甲骨関節機構105であって、第1の軸と、第2の軸と、第3の軸と、で3次元空間を形成し、第1の軸と平行な方向に駆動軸が延在する回転駆動手段5と、回転駆動手段5によって第1の軸と平行な軸回りに回転し、第2の軸と平行な方向に並進部材64cが並進する並進駆動手段6と、鎖骨リンク71と、肩甲骨リンク72と、を有し、鎖骨リンク71の一方の端部が第3の軸と平行な軸回りに回転可能に回転駆動手段5の駆動軸に連結され、鎖骨リンク71の他方の端部が第3の軸と平行な軸回りに回転可能に肩甲骨リンク72の一方の端部に連結され、肩甲骨リンク72の他方の端部は第3の軸と平行な軸回りに回転可能に並進部材64cに連結される3節リンク機構7と、を備える。
【解決手段】本発明の一形態に係るロボットの関節機構は、ロボットの肩甲骨関節機構105であって、第1の軸と、第2の軸と、第3の軸と、で3次元空間を形成し、第1の軸と平行な方向に駆動軸が延在する回転駆動手段5と、回転駆動手段5によって第1の軸と平行な軸回りに回転し、第2の軸と平行な方向に並進部材64cが並進する並進駆動手段6と、鎖骨リンク71と、肩甲骨リンク72と、を有し、鎖骨リンク71の一方の端部が第3の軸と平行な軸回りに回転可能に回転駆動手段5の駆動軸に連結され、鎖骨リンク71の他方の端部が第3の軸と平行な軸回りに回転可能に肩甲骨リンク72の一方の端部に連結され、肩甲骨リンク72の他方の端部は第3の軸と平行な軸回りに回転可能に並進部材64cに連結される3節リンク機構7と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットの関節機構及び当該関節機構を備えるロボットに関し、特にロボットの肩甲骨関節機構及び当該肩甲骨関節機構を備えるロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人間型ロボットを用いて人間の動作を模倣する等、人間型ロボットの表現力を高める技術が盛んに開発されている。このとき、人間の自然な動作を再現する上で、人体の肩甲骨関節の動きを再現することが重要である。
ここで、特許文献1の関節機構は、胴体と肩関節との間に当該肩関節を動かすための並進機構を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−274202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の関節機構は、胴体と肩関節との間に当該肩関節を動かすための並進機構を備えているので、細かい動きが可能である。しかし、人体の肩甲骨関節構造とは異なり、人体の肩甲骨関節の動きを再現することはできない。
【0005】
本発明の目的は、このような問題を解決するためになされたものであり、人体の肩甲骨関節の動作再現性が高いロボットの関節機構及びそれを備えるロボットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係るロボットの関節機構は、ロボットの肩甲骨関節機構であって、第1の軸と、第2の軸と、第3の軸と、で3次元空間を形成し、前記第1の軸と平行な方向に駆動軸が延在する回転駆動手段と、前記回転駆動手段によって前記第1の軸と平行な軸回りに回転し、前記第2の軸と平行な方向に並進部材が並進する並進駆動手段と、鎖骨リンクと、肩甲骨リンクと、を有し、前記鎖骨リンクの一方の端部が前記第3の軸と平行な軸回りに回転可能に前記回転駆動手段の駆動軸に連結され、前記鎖骨リンクの他方の端部が前記第3の軸と平行な軸回りに回転可能に前記肩甲骨リンクの一方の端部に連結され、前記肩甲骨リンクの他方の端部は前記第3の軸と平行な軸回りに回転可能に前記並進部材に連結される3節リンク機構と、を備える。
本発明の一形態に係るロボットは、上記のロボットの関節機構を備える。
【発明の効果】
【0007】
以上、説明したように、本発明によると、人体の肩甲骨関節の動作再現性が高いロボットの関節機構及びそれを備えるロボットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態に係るロボットを示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るロボットの各関節を説明する図である。
【図3】本発明に係る関節機構の原理を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る関節機構の原理を示す正面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る関節機構を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る関節機構を示す異なる斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る関節機構を示す異なる斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る関節機構における、肩甲骨が内転した状態を再現した斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る関節機構における、肩甲骨が内転した状態を再現した異なる斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る関節機構における、肩甲骨が内転した状態を再現した異なる平面図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る関節機構における、肩甲骨が外転した状態を再現した斜視図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る関節機構における、肩甲骨が外転した状態を再現した異なる斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る関節機構における、肩甲骨が外転した状態を再現した異なる平面図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る関節機構における、肩甲骨が上方回旋する動作を再現する前の状態を示す正面図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る関節機構における、肩甲骨が上方回旋する動作を再現した後の状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。但し、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
【0010】
本実施の形態のロボットは、図1に示すように、頭1、胴体2、左右の腕3L及び3R、左右の脚4L及び4Rを備えている。頭1と胴体2との間には、図2に示すように首関節101が配置されている。左右の腕3L及び3Rは、肩関節102、肘関節103及び手首関節104を備えている。この腕3L及び3Rと胴体2との間には、肩甲骨関節105が配置されている。また、左右の脚4L及び4Rは、膝関節106及び足首関節107を備えている。この脚4L及び4Rと胴体2との間には、腿関節108が配置されている。つまり、本実施の形態のロボットは、一般的な人間型ロボットと略同様の構成とされているが、腕3L及び3Rと胴体2との間に肩甲骨関節105を備えている。なお、肩甲骨関節105以外の要素は、本願発明の本質的部分でないので説明を省略し、以下、肩甲骨関節105の構成を詳細に説明する。なお、以下の説明においては、第1の軸、第2の軸、第3の軸で3次元空間を形成し、当該3次元空間に基づいて説明する。
【0011】
先ず、本実施の形態の肩甲骨関節105の構成の基本思想を説明する。人体の肩甲骨関節は、図3に示すように、近似的に肩甲骨と鎖骨とで構成された3節リンク機構のような構造で模擬することができる。そこで、図3及び図4に示すように、鎖骨の根元を通るように前後方向に設定された第1の軸を中心に当該3節リンク機構を駆動することによって肩甲骨の上方回旋及び下方回旋を実現し、背中側に配置した並進駆動部によって当該3節リンク機構を駆動することによって肩甲骨の内転及び外転を実現した。
【0012】
次に、肩甲骨関節105の構成を詳細に説明する。肩甲骨関節105は、図5乃至図7に示すように、回転駆動部5、並進駆動部6、3節リンク機構7、固定冶具8を備えている。
【0013】
回転駆動部5は、図5乃至図7に示すように、固定冶具8に搭載されている。固定冶具8は、例えば胴体2に固定される。固定冶具8は、側部81及び82、底部83、補強部84を備えている。側部81と82とは、第1の軸と平行な方向に間隔を開けて配置されている。底部83は、側部81の下端部と側部82の下端部とを連結している。さらに補強部84は、側部81と側部82と底部83とを一体的に連結している。本実施の形態の補強部84は、第2の軸方向から見ると、T字形状に形成されている。補強部84の第1の軸と平行な方向に延在する部分の一方の端部は、側部81に連結されている。補強部84の第1の軸方向に延在する部分の他方の端部は、側部82に連結されている。補強部84の第3の軸と平行な方向に延在する部分の下端部は、底部83に連結されている。つまり、補強部84は、補強リブとして機能する。
【0014】
回転駆動部5は、図5乃至図7に示すように、駆動源51、動力伝達部52、減速器53を備えている。駆動源51は、例えば駆動モータである。駆動源51は、固定冶具8の底部83に設けられている。駆動源51の駆動軸(図示を省略)は、第1の軸と平行に配置されている。駆動源51の駆動力は、動力伝達部52に伝達される。
【0015】
動力伝達部52は、第1のプーリ52a、第2のプーリ52b、ベルト52cを備えている。第1のプーリ52aは、駆動源51の駆動軸に設けられている。第2のプーリ52bは、減速器53の入力軸(図示を省略)に設けられている。ベルト52cは、第1のプーリ52aと第2のプーリ52bとに渡されている。ちなみに、本実施の形態のベルト52cは、固定冶具8の補強部84に形成された切り欠き部84aに通されている。
【0016】
減速器53は、駆動源51から動力伝達部52を介して伝達される駆動力を増幅する。減速器53としては、例えばハーモニック減速器を用いることができる。つまり、減速器53は、図示を省略した入力軸、減速ギヤ部53a、出力軸53bを備えている。
【0017】
入力軸には、上述したように第2のプーリ52bが設けられている。入力軸は、第2のプーリ52bから入力される駆動力を減速ギヤ部53aに出力する。
【0018】
減速ギヤ部53aは、入力軸から入力される駆動力を増幅する。減速ギヤ部53aは、図5乃至図7に示すように、固定冶具8の側部81に設けられている。減速ギヤ部53aは、増幅した駆動力を出力軸53bに出力する。なお、減速ギヤ部53aの具体的な構成については本願発明の本質的部分でないので省略する。
【0019】
出力軸53bは、減速ギヤ部53aで増幅された第1の軸と平行な軸回りの回転駆動力を3節リンク機構7に出力する。出力軸53bは、固定冶具8の側部81に設けられた貫通孔81aに通されている。なお、3節リンク機構7の構成は後述する。
【0020】
ちなみに、本実施の形態では、駆動源51と減速器53とを第3の軸方向に重ねて配置している。そのため、回転駆動部5における第2の軸方向の幅寸法を小さくすることができる。
【0021】
並進駆動部6は、図6に示すように、支持アーム61、駆動源62、動力伝達部63、送り機構64を備えている。支持アーム61は、駆動源62、動力伝達部63及び送り機構64を固定冶具8の側部82に支持させる。
【0022】
つまり、支持アーム61の一方の端部は、固定冶具8の側部82に回転可能に連結されている。このとき、支持アーム61は、第1の軸と平行な軸回りに回転可能とされる。そして、支持アーム61の回転中心と減速器53の出力軸53bの回転中心とは、第1の軸と平行な同一軸上に配置される。支持アーム61の他方の端部には、駆動源62及び送り機構64が設けられている。
【0023】
駆動源62は、例えば駆動モータである。駆動源62は、図6に示すように、固定冶具65を介して支持アーム61に連結されている。駆動源62の駆動軸62aは、第2の軸と平行に配置されている。駆動源62の駆動力は、動力伝達部63に出力される。
【0024】
動力伝達部63は、駆動源62の駆動力を送り機構64に伝達する。動力伝達部63は、図6に示すように、第1のプーリ63a、第2のプーリ63b、ベルト63cを備えている。第1のプーリ63aは、駆動源62の駆動軸62aに設けられている。第2のプーリ63bは、送り機構64のボールネジ64aに設けられている。ベルト63cは、第1のプーリ63aと第2のプーリ63bとに渡されている。
【0025】
送り機構64は、図5乃至図7に示すように、ボールネジ64a、支持部64b、並進部64cを備えている。ボールネジ64aは、一般的なボールネジと同様の構成とされている。ボールネジ64aは、第2の軸と平行に配置されている。ボールネジ64aは、支持部64bに支持されている。
【0026】
支持部64bは、図5乃至図7に示すように、リニアガイド64b1、支持部材64b2及び64b3を備えている。リニアガイド64b1は、並進部64cの並進方向を規定すると共に、並進部64cがボールネジ64aと共回りすることを防ぐ。リニアガイド64b1は、第2の軸と平行に配置されている。リニアガイド64b1は、支持アーム61に連結されている。
【0027】
支持部材64b2は、ボールネジ64aの一方の端部を回転可能に支持する。また、支持部材64b2は、リニアガイド64b1の一方の端部を支持する。
【0028】
支持部材64b3は、ボールネジ64aの他方の端部を回転可能に支持する。また、支持部材64b3は、リニアガイド64b1の他方の端部を支持する。支持部材64b3は、支持アーム61に連結されている。ここで、ボールネジ64aの一方の端部は、図6に示すように、支持部材64b3に形成された貫通孔(図示を省略)に通され、支持部材64b3から突出している。このボールネジ64aにおける当該突出部分に動力伝達部63の第2のプーリ63bが設けられている。
【0029】
並進部64cは、貫通孔の内周部に雌ネジ(図示を省略)が形成されている。この雌ネジはボールネジ64aに螺合されている。そして、並進部64cは、図5乃至図7に示すように、リニアガイド64b1に沿って摺動可能な嵌合部64c1を備えている。詳細には、嵌合部64c1には、リニアガイド64b1のレール部分に嵌合される切り欠き部(図示を省略)が形成されている。この切り欠き部がリニアガイド64b1のレール部分に嵌め込まれることで、並進部64cの並進方向を規定すると共に、並進部64cとボールネジ64aとの共回りを防ぐ。
【0030】
これにより、駆動源62が駆動してボールネジ64aが回転すると、並進部64cがボールネジ64aに沿って、第2の軸と平行な方向に移動する。並進部64cは、第2の軸と平行な方向への駆動力を3節リンク機構7に伝達する。
【0031】
ちなみに、本実施の形態では、駆動源62と送り機構64とを第3の軸方向に重ねて配置している。そのため、並進駆動部6の第1の軸方向の幅寸法を小さくすることができる。
【0032】
3節リンク機構7は、鎖骨リンク71、肩甲骨リンク72を備えている。鎖骨リンク71の一方の端部は、図5に示すように、第3の軸と平行な軸回りに回転可能に減速器53の出力軸53bに連結されている。鎖骨リンク71の他方の端部は、第3の軸と平行な軸回りに回転可能に肩甲骨リンク72の一方の端部に連結されている。肩甲骨リンク72の他方の端部は、第3の軸と平行な軸回りに回転可能に送り機構64の並進部64cに連結されている。ちなみに、鎖骨リンク71及び肩甲骨リンク72の長さ等は、適宜設定される。
【0033】
このような構成の肩甲骨関節105は、図3及び図4に対応するようにロボット内において配置される。
【0034】
次に、上述の肩甲骨関節105の動作を説明する。ここで、上述した第1の軸、第2の軸、第3の軸から成る3次元空間は、回転駆動部5の回転に伴って第2の軸及び第3の軸も回転する。つまり、3次元空間が回転駆動部5の回転に伴って回転する。
【0035】
先ず、人体の肩甲骨が内転及び外転する動作の再現について説明する。図8乃至図10に示すように、肩甲骨リンク72の他方の端部を送り機構64によって最も引き込んだ状態(図10では左側に配置した状態)から、駆動源62を駆動させると、駆動源62の駆動軸62aと共に第1のプーリ63aが回転し、ベルト63cを介して駆動源62の回転駆動力が第2のプーリ63bに伝達される。それに伴って、ボールネジ64aが回転し、並進部64cを第2の軸方向に送る。このとき、並進部64cはリニアガイド64b1に案内されて移動する。並進部64cの並進に伴って、肩甲骨リンク72の他方の端部が押し出され、図11乃至図13に示すように、鎖骨リンク71と肩甲骨リンク72との連結部が前方に押し出される。上述の動作は、人間が胸を張って肩甲骨が内転した状態から、例えば腕を前方に伸ばそうとして肩甲骨が外転した状態に移行する動作を再現することになる。つまり、駆動源62を駆動させて送り機構64の並進部64cを第2の軸方向に並進させることで、人体の肩甲骨が内転及び外転する動作を再現することができる。
【0036】
次に、人体の肩甲骨が上方回旋及び下方回旋する動作の再現について説明する。図14に示す3節リンク機構7の状態から、回転駆動部5の駆動源51を駆動させると、駆動源51の駆動軸と共に第1のプーリ52aが回転し、ベルト52cを介して駆動源51の回転駆動力が第2のプーリ52bに伝達される。それに伴って、図15に示すように、3節リンク機構7は第1の軸と平行な軸回りに回転する。上述の動作は、人間が腕を下げて肩甲骨がほぼ通常の状態から、腕を挙げて肩甲骨が上方回旋した状態に移行する動作を再現することになる。つまり、駆動源51を駆動させて3節リンク機構7を第1の軸と平行な軸回りに回転させることで、人体の肩甲骨が上方回旋及び下方回旋する動作を再現することができる。
【0037】
ちなみに、人体の肩甲骨が拳上及び下降する動作は、上方回旋及び下方回旋で代替しても殆ど動作に違和感が無いので、機構上省略することができる。
【0038】
このような構成の肩甲骨関節及びそれを備えるロボットは、人体の肩甲骨が内転及び外転、上方回旋及び下方回旋する動作を再現することができる。そのため、自然な動作で人間の動作を模倣することができる。
【0039】
しかも回転駆動部5、並進駆動部6及び3節リンク機構7で肩甲骨関節を構成している。つまり、本実施の形態の肩甲骨関節は、回転駆動部5及び並進駆動部6の制御に基づいて肩甲骨関節の角度を機械的(剛)に制御する。そのため、肩甲骨関節の角度を高い精度で制御することができる。
【0040】
以上、本発明に係るロボットの関節機構及びそれを備えるロボットの実施の形態を説明したが、上記に限らず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、変更することが可能である。
【0041】
例えば、上記実施の形態では、並進機構としてボールネジを用いた構成とされているが、要するに3節リンク機構7の肩甲骨リンク72の他方の端部を第2の軸と平行な方向に移動することができれば良く、構成は特に限定されない。
【符号の説明】
【0042】
1 頭
2 胴体
3L、3R 腕
4L、4R 脚
5 回転駆動部
51 駆動源
52 動力伝達部、52a 第1のプーリ、52b 第2のプーリ、52c ベルト
53 減速器、53a 減速ギヤ部、53b 出力軸
6 並進駆動部
61 支持アーム
62 駆動源、62a 駆動軸
63 動力伝達部、63a 第1のプーリ、63b 第2のプーリ、63c ベルト
64 送り機構、64a ボールネジ、64b 支持部、64b1 リニアガイド、64b2、64b3 支持部材、64c 並進部、64c1 嵌合部、65 固定冶具
7 3節リンク機構、71 鎖骨リンク、72 肩甲骨リンク
8 固定冶具
81 側部、81a 貫通孔、
82 側部
83 底部
84 補強部、84a 切り欠き部
101 首関節、102 肩関節、103 膝関節、104 手首関節、105 肩甲骨関節、106 膝関節、107 足首関節、108 腿関節
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットの関節機構及び当該関節機構を備えるロボットに関し、特にロボットの肩甲骨関節機構及び当該肩甲骨関節機構を備えるロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人間型ロボットを用いて人間の動作を模倣する等、人間型ロボットの表現力を高める技術が盛んに開発されている。このとき、人間の自然な動作を再現する上で、人体の肩甲骨関節の動きを再現することが重要である。
ここで、特許文献1の関節機構は、胴体と肩関節との間に当該肩関節を動かすための並進機構を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−274202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の関節機構は、胴体と肩関節との間に当該肩関節を動かすための並進機構を備えているので、細かい動きが可能である。しかし、人体の肩甲骨関節構造とは異なり、人体の肩甲骨関節の動きを再現することはできない。
【0005】
本発明の目的は、このような問題を解決するためになされたものであり、人体の肩甲骨関節の動作再現性が高いロボットの関節機構及びそれを備えるロボットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係るロボットの関節機構は、ロボットの肩甲骨関節機構であって、第1の軸と、第2の軸と、第3の軸と、で3次元空間を形成し、前記第1の軸と平行な方向に駆動軸が延在する回転駆動手段と、前記回転駆動手段によって前記第1の軸と平行な軸回りに回転し、前記第2の軸と平行な方向に並進部材が並進する並進駆動手段と、鎖骨リンクと、肩甲骨リンクと、を有し、前記鎖骨リンクの一方の端部が前記第3の軸と平行な軸回りに回転可能に前記回転駆動手段の駆動軸に連結され、前記鎖骨リンクの他方の端部が前記第3の軸と平行な軸回りに回転可能に前記肩甲骨リンクの一方の端部に連結され、前記肩甲骨リンクの他方の端部は前記第3の軸と平行な軸回りに回転可能に前記並進部材に連結される3節リンク機構と、を備える。
本発明の一形態に係るロボットは、上記のロボットの関節機構を備える。
【発明の効果】
【0007】
以上、説明したように、本発明によると、人体の肩甲骨関節の動作再現性が高いロボットの関節機構及びそれを備えるロボットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態に係るロボットを示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るロボットの各関節を説明する図である。
【図3】本発明に係る関節機構の原理を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る関節機構の原理を示す正面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る関節機構を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る関節機構を示す異なる斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る関節機構を示す異なる斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る関節機構における、肩甲骨が内転した状態を再現した斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る関節機構における、肩甲骨が内転した状態を再現した異なる斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る関節機構における、肩甲骨が内転した状態を再現した異なる平面図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る関節機構における、肩甲骨が外転した状態を再現した斜視図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る関節機構における、肩甲骨が外転した状態を再現した異なる斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る関節機構における、肩甲骨が外転した状態を再現した異なる平面図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る関節機構における、肩甲骨が上方回旋する動作を再現する前の状態を示す正面図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る関節機構における、肩甲骨が上方回旋する動作を再現した後の状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。但し、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
【0010】
本実施の形態のロボットは、図1に示すように、頭1、胴体2、左右の腕3L及び3R、左右の脚4L及び4Rを備えている。頭1と胴体2との間には、図2に示すように首関節101が配置されている。左右の腕3L及び3Rは、肩関節102、肘関節103及び手首関節104を備えている。この腕3L及び3Rと胴体2との間には、肩甲骨関節105が配置されている。また、左右の脚4L及び4Rは、膝関節106及び足首関節107を備えている。この脚4L及び4Rと胴体2との間には、腿関節108が配置されている。つまり、本実施の形態のロボットは、一般的な人間型ロボットと略同様の構成とされているが、腕3L及び3Rと胴体2との間に肩甲骨関節105を備えている。なお、肩甲骨関節105以外の要素は、本願発明の本質的部分でないので説明を省略し、以下、肩甲骨関節105の構成を詳細に説明する。なお、以下の説明においては、第1の軸、第2の軸、第3の軸で3次元空間を形成し、当該3次元空間に基づいて説明する。
【0011】
先ず、本実施の形態の肩甲骨関節105の構成の基本思想を説明する。人体の肩甲骨関節は、図3に示すように、近似的に肩甲骨と鎖骨とで構成された3節リンク機構のような構造で模擬することができる。そこで、図3及び図4に示すように、鎖骨の根元を通るように前後方向に設定された第1の軸を中心に当該3節リンク機構を駆動することによって肩甲骨の上方回旋及び下方回旋を実現し、背中側に配置した並進駆動部によって当該3節リンク機構を駆動することによって肩甲骨の内転及び外転を実現した。
【0012】
次に、肩甲骨関節105の構成を詳細に説明する。肩甲骨関節105は、図5乃至図7に示すように、回転駆動部5、並進駆動部6、3節リンク機構7、固定冶具8を備えている。
【0013】
回転駆動部5は、図5乃至図7に示すように、固定冶具8に搭載されている。固定冶具8は、例えば胴体2に固定される。固定冶具8は、側部81及び82、底部83、補強部84を備えている。側部81と82とは、第1の軸と平行な方向に間隔を開けて配置されている。底部83は、側部81の下端部と側部82の下端部とを連結している。さらに補強部84は、側部81と側部82と底部83とを一体的に連結している。本実施の形態の補強部84は、第2の軸方向から見ると、T字形状に形成されている。補強部84の第1の軸と平行な方向に延在する部分の一方の端部は、側部81に連結されている。補強部84の第1の軸方向に延在する部分の他方の端部は、側部82に連結されている。補強部84の第3の軸と平行な方向に延在する部分の下端部は、底部83に連結されている。つまり、補強部84は、補強リブとして機能する。
【0014】
回転駆動部5は、図5乃至図7に示すように、駆動源51、動力伝達部52、減速器53を備えている。駆動源51は、例えば駆動モータである。駆動源51は、固定冶具8の底部83に設けられている。駆動源51の駆動軸(図示を省略)は、第1の軸と平行に配置されている。駆動源51の駆動力は、動力伝達部52に伝達される。
【0015】
動力伝達部52は、第1のプーリ52a、第2のプーリ52b、ベルト52cを備えている。第1のプーリ52aは、駆動源51の駆動軸に設けられている。第2のプーリ52bは、減速器53の入力軸(図示を省略)に設けられている。ベルト52cは、第1のプーリ52aと第2のプーリ52bとに渡されている。ちなみに、本実施の形態のベルト52cは、固定冶具8の補強部84に形成された切り欠き部84aに通されている。
【0016】
減速器53は、駆動源51から動力伝達部52を介して伝達される駆動力を増幅する。減速器53としては、例えばハーモニック減速器を用いることができる。つまり、減速器53は、図示を省略した入力軸、減速ギヤ部53a、出力軸53bを備えている。
【0017】
入力軸には、上述したように第2のプーリ52bが設けられている。入力軸は、第2のプーリ52bから入力される駆動力を減速ギヤ部53aに出力する。
【0018】
減速ギヤ部53aは、入力軸から入力される駆動力を増幅する。減速ギヤ部53aは、図5乃至図7に示すように、固定冶具8の側部81に設けられている。減速ギヤ部53aは、増幅した駆動力を出力軸53bに出力する。なお、減速ギヤ部53aの具体的な構成については本願発明の本質的部分でないので省略する。
【0019】
出力軸53bは、減速ギヤ部53aで増幅された第1の軸と平行な軸回りの回転駆動力を3節リンク機構7に出力する。出力軸53bは、固定冶具8の側部81に設けられた貫通孔81aに通されている。なお、3節リンク機構7の構成は後述する。
【0020】
ちなみに、本実施の形態では、駆動源51と減速器53とを第3の軸方向に重ねて配置している。そのため、回転駆動部5における第2の軸方向の幅寸法を小さくすることができる。
【0021】
並進駆動部6は、図6に示すように、支持アーム61、駆動源62、動力伝達部63、送り機構64を備えている。支持アーム61は、駆動源62、動力伝達部63及び送り機構64を固定冶具8の側部82に支持させる。
【0022】
つまり、支持アーム61の一方の端部は、固定冶具8の側部82に回転可能に連結されている。このとき、支持アーム61は、第1の軸と平行な軸回りに回転可能とされる。そして、支持アーム61の回転中心と減速器53の出力軸53bの回転中心とは、第1の軸と平行な同一軸上に配置される。支持アーム61の他方の端部には、駆動源62及び送り機構64が設けられている。
【0023】
駆動源62は、例えば駆動モータである。駆動源62は、図6に示すように、固定冶具65を介して支持アーム61に連結されている。駆動源62の駆動軸62aは、第2の軸と平行に配置されている。駆動源62の駆動力は、動力伝達部63に出力される。
【0024】
動力伝達部63は、駆動源62の駆動力を送り機構64に伝達する。動力伝達部63は、図6に示すように、第1のプーリ63a、第2のプーリ63b、ベルト63cを備えている。第1のプーリ63aは、駆動源62の駆動軸62aに設けられている。第2のプーリ63bは、送り機構64のボールネジ64aに設けられている。ベルト63cは、第1のプーリ63aと第2のプーリ63bとに渡されている。
【0025】
送り機構64は、図5乃至図7に示すように、ボールネジ64a、支持部64b、並進部64cを備えている。ボールネジ64aは、一般的なボールネジと同様の構成とされている。ボールネジ64aは、第2の軸と平行に配置されている。ボールネジ64aは、支持部64bに支持されている。
【0026】
支持部64bは、図5乃至図7に示すように、リニアガイド64b1、支持部材64b2及び64b3を備えている。リニアガイド64b1は、並進部64cの並進方向を規定すると共に、並進部64cがボールネジ64aと共回りすることを防ぐ。リニアガイド64b1は、第2の軸と平行に配置されている。リニアガイド64b1は、支持アーム61に連結されている。
【0027】
支持部材64b2は、ボールネジ64aの一方の端部を回転可能に支持する。また、支持部材64b2は、リニアガイド64b1の一方の端部を支持する。
【0028】
支持部材64b3は、ボールネジ64aの他方の端部を回転可能に支持する。また、支持部材64b3は、リニアガイド64b1の他方の端部を支持する。支持部材64b3は、支持アーム61に連結されている。ここで、ボールネジ64aの一方の端部は、図6に示すように、支持部材64b3に形成された貫通孔(図示を省略)に通され、支持部材64b3から突出している。このボールネジ64aにおける当該突出部分に動力伝達部63の第2のプーリ63bが設けられている。
【0029】
並進部64cは、貫通孔の内周部に雌ネジ(図示を省略)が形成されている。この雌ネジはボールネジ64aに螺合されている。そして、並進部64cは、図5乃至図7に示すように、リニアガイド64b1に沿って摺動可能な嵌合部64c1を備えている。詳細には、嵌合部64c1には、リニアガイド64b1のレール部分に嵌合される切り欠き部(図示を省略)が形成されている。この切り欠き部がリニアガイド64b1のレール部分に嵌め込まれることで、並進部64cの並進方向を規定すると共に、並進部64cとボールネジ64aとの共回りを防ぐ。
【0030】
これにより、駆動源62が駆動してボールネジ64aが回転すると、並進部64cがボールネジ64aに沿って、第2の軸と平行な方向に移動する。並進部64cは、第2の軸と平行な方向への駆動力を3節リンク機構7に伝達する。
【0031】
ちなみに、本実施の形態では、駆動源62と送り機構64とを第3の軸方向に重ねて配置している。そのため、並進駆動部6の第1の軸方向の幅寸法を小さくすることができる。
【0032】
3節リンク機構7は、鎖骨リンク71、肩甲骨リンク72を備えている。鎖骨リンク71の一方の端部は、図5に示すように、第3の軸と平行な軸回りに回転可能に減速器53の出力軸53bに連結されている。鎖骨リンク71の他方の端部は、第3の軸と平行な軸回りに回転可能に肩甲骨リンク72の一方の端部に連結されている。肩甲骨リンク72の他方の端部は、第3の軸と平行な軸回りに回転可能に送り機構64の並進部64cに連結されている。ちなみに、鎖骨リンク71及び肩甲骨リンク72の長さ等は、適宜設定される。
【0033】
このような構成の肩甲骨関節105は、図3及び図4に対応するようにロボット内において配置される。
【0034】
次に、上述の肩甲骨関節105の動作を説明する。ここで、上述した第1の軸、第2の軸、第3の軸から成る3次元空間は、回転駆動部5の回転に伴って第2の軸及び第3の軸も回転する。つまり、3次元空間が回転駆動部5の回転に伴って回転する。
【0035】
先ず、人体の肩甲骨が内転及び外転する動作の再現について説明する。図8乃至図10に示すように、肩甲骨リンク72の他方の端部を送り機構64によって最も引き込んだ状態(図10では左側に配置した状態)から、駆動源62を駆動させると、駆動源62の駆動軸62aと共に第1のプーリ63aが回転し、ベルト63cを介して駆動源62の回転駆動力が第2のプーリ63bに伝達される。それに伴って、ボールネジ64aが回転し、並進部64cを第2の軸方向に送る。このとき、並進部64cはリニアガイド64b1に案内されて移動する。並進部64cの並進に伴って、肩甲骨リンク72の他方の端部が押し出され、図11乃至図13に示すように、鎖骨リンク71と肩甲骨リンク72との連結部が前方に押し出される。上述の動作は、人間が胸を張って肩甲骨が内転した状態から、例えば腕を前方に伸ばそうとして肩甲骨が外転した状態に移行する動作を再現することになる。つまり、駆動源62を駆動させて送り機構64の並進部64cを第2の軸方向に並進させることで、人体の肩甲骨が内転及び外転する動作を再現することができる。
【0036】
次に、人体の肩甲骨が上方回旋及び下方回旋する動作の再現について説明する。図14に示す3節リンク機構7の状態から、回転駆動部5の駆動源51を駆動させると、駆動源51の駆動軸と共に第1のプーリ52aが回転し、ベルト52cを介して駆動源51の回転駆動力が第2のプーリ52bに伝達される。それに伴って、図15に示すように、3節リンク機構7は第1の軸と平行な軸回りに回転する。上述の動作は、人間が腕を下げて肩甲骨がほぼ通常の状態から、腕を挙げて肩甲骨が上方回旋した状態に移行する動作を再現することになる。つまり、駆動源51を駆動させて3節リンク機構7を第1の軸と平行な軸回りに回転させることで、人体の肩甲骨が上方回旋及び下方回旋する動作を再現することができる。
【0037】
ちなみに、人体の肩甲骨が拳上及び下降する動作は、上方回旋及び下方回旋で代替しても殆ど動作に違和感が無いので、機構上省略することができる。
【0038】
このような構成の肩甲骨関節及びそれを備えるロボットは、人体の肩甲骨が内転及び外転、上方回旋及び下方回旋する動作を再現することができる。そのため、自然な動作で人間の動作を模倣することができる。
【0039】
しかも回転駆動部5、並進駆動部6及び3節リンク機構7で肩甲骨関節を構成している。つまり、本実施の形態の肩甲骨関節は、回転駆動部5及び並進駆動部6の制御に基づいて肩甲骨関節の角度を機械的(剛)に制御する。そのため、肩甲骨関節の角度を高い精度で制御することができる。
【0040】
以上、本発明に係るロボットの関節機構及びそれを備えるロボットの実施の形態を説明したが、上記に限らず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、変更することが可能である。
【0041】
例えば、上記実施の形態では、並進機構としてボールネジを用いた構成とされているが、要するに3節リンク機構7の肩甲骨リンク72の他方の端部を第2の軸と平行な方向に移動することができれば良く、構成は特に限定されない。
【符号の説明】
【0042】
1 頭
2 胴体
3L、3R 腕
4L、4R 脚
5 回転駆動部
51 駆動源
52 動力伝達部、52a 第1のプーリ、52b 第2のプーリ、52c ベルト
53 減速器、53a 減速ギヤ部、53b 出力軸
6 並進駆動部
61 支持アーム
62 駆動源、62a 駆動軸
63 動力伝達部、63a 第1のプーリ、63b 第2のプーリ、63c ベルト
64 送り機構、64a ボールネジ、64b 支持部、64b1 リニアガイド、64b2、64b3 支持部材、64c 並進部、64c1 嵌合部、65 固定冶具
7 3節リンク機構、71 鎖骨リンク、72 肩甲骨リンク
8 固定冶具
81 側部、81a 貫通孔、
82 側部
83 底部
84 補強部、84a 切り欠き部
101 首関節、102 肩関節、103 膝関節、104 手首関節、105 肩甲骨関節、106 膝関節、107 足首関節、108 腿関節
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットの肩甲骨関節機構であって、
第1の軸と、第2の軸と、第3の軸と、で3次元空間を形成し、
前記第1の軸と平行な方向に駆動軸が延在する回転駆動手段と、
前記回転駆動手段によって前記第1の軸と平行な軸回りに回転し、前記第2の軸と平行な方向に並進部材が並進する並進駆動手段と、
鎖骨リンクと、肩甲骨リンクと、を有し、前記鎖骨リンクの一方の端部が前記第3の軸と平行な軸回りに回転可能に前記回転駆動手段の駆動軸に連結され、前記鎖骨リンクの他方の端部が前記第3の軸と平行な軸回りに回転可能に前記肩甲骨リンクの一方の端部に連結され、前記肩甲骨リンクの他方の端部は前記第3の軸と平行な軸回りに回転可能に前記並進部材に連結される3節リンク機構と、
を備えるロボットの関節機構。
【請求項2】
請求項1に記載のロボットの関節機構を備えるロボット。
【請求項1】
ロボットの肩甲骨関節機構であって、
第1の軸と、第2の軸と、第3の軸と、で3次元空間を形成し、
前記第1の軸と平行な方向に駆動軸が延在する回転駆動手段と、
前記回転駆動手段によって前記第1の軸と平行な軸回りに回転し、前記第2の軸と平行な方向に並進部材が並進する並進駆動手段と、
鎖骨リンクと、肩甲骨リンクと、を有し、前記鎖骨リンクの一方の端部が前記第3の軸と平行な軸回りに回転可能に前記回転駆動手段の駆動軸に連結され、前記鎖骨リンクの他方の端部が前記第3の軸と平行な軸回りに回転可能に前記肩甲骨リンクの一方の端部に連結され、前記肩甲骨リンクの他方の端部は前記第3の軸と平行な軸回りに回転可能に前記並進部材に連結される3節リンク機構と、
を備えるロボットの関節機構。
【請求項2】
請求項1に記載のロボットの関節機構を備えるロボット。
【図1】
【図2】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図3】
【図4】
【図2】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2013−111670(P2013−111670A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257388(P2011−257388)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]