説明

ワーク固定装置

【課題】ワーク固定装置において、簡単な構成により、ワークを擦って傷つけることなく、また、複数のワークを均等な力で固定可能とし、さらに、流れ作業的に一方方向に移動するワークを固定可能とする。
【解決手段】ワーク固定装置1は、ワークWが載置されるテーブル10と、テーブル10に載置されるワークWの側面に対向する壁体2と、壁体2に対向するベルト3を有しそのベルト3を張力を保った状態で壁体2に向けて移動させるクランプ部6と、を備えている。テーブル10上に載置されたワークWは、クランプ部6の作動によって移動させたベルト3と壁体2との間に挟持して固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークをベルトと壁体とで狭持して固定するワーク固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ワークを固定する方法として、例えば、テーブルに立てたねじピン、孔を有してその孔にねじピンを貫通させた押え板、及びねじピンのねじに螺合させるナットを用いる方法や、ナットの代わりにカムを用いる方法がある。前者の場合、テーブルに載置したワークの端部にねじピンを配置し、押え板でワークの端部を抑えると共にねじピンとナットとによって、押え板をテーブルに向けて締め付けてワークが固定され、後者の場合、ナットの代わりにカムによって押え板を締め付けてワークが固定される(例えば、非特許文献1の2偏−機械設計、図15・28(a)、図15・39(a)〜(f)参照)。
【0003】
しかし、上述のようなねじピンや押え板を用いる固定方法は、ワークの固定と取り外しが煩雑であり、また、ねじピンの位置の変更がワークの形状や大きさが変わる度に必要となり、その作業がやはり煩雑である。
【0004】
そこで、異なる種類のワークを共通のパレット上にワンタッチ式にセットして固定できるように、パレットを略四角形の配置スペースとし、その一つのコーナ部に規準部を直交配置し、他の3つのコーナ部にそれぞれベルト支持部を設け、ベルトの中間部を配置スペースの外方へ引っ張るように付勢し、ベルトの一端をパレットの端末固定ブロックに固定し、他端を巻き取り手段により巻き取り、巻き戻し自在に構成したワーク固定装置がある。この固定装置は、ベルトを巻き取ると、ワークの側面をベルトと規準部で固定でき、ベルトを弛めると、ベルトがベルト支持部により配置スペースの外へ引き出され、配置スペースが広く開放される(例えば、特許文献1参照)。
【非特許文献1】新機械工学便覧編集委員会偏 「新機械工学便覧 改訂版」理工学社 1990年
【特許文献1】特開2005−111577号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に示されるようなベルトを用いたワーク固定装置においては、ワークを固定する際にベルトがワークを擦りながら移動するので、ワークを傷つけるという問題がある。さらに、複数のワークを同時に固定したい場合に、同時に多くの部品を均等な力で固定することができない。また、上述の装置において、ベルトと基準部とによって囲まれた配置スペースが広く解放されるものの、ワークの投入と取り出しは、上方からパレット上に下ろし、パレットから上方に取り上げるという往復運動であり、ワークを一方方向に移動する流れ作業的な扱いをすることができない。
【0006】
本発明は、上記課題を解消するものであって、簡単な構成により、ワークを擦ることなく固定でき、また、複数のワークを均等な力で固定でき、さらに、流れ作業的に一方方向に移動するワークを固定できるワーク固定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、ワークを固定するためのワーク固定装置において、ワークが載置されるテーブルと、前記テーブルに載置されるワークの側面に対向する壁体と、前記壁体に対向するベルトを有しそのベルトを張力を保った状態で前記壁体に向けて移動させるクランプ部と、を備え、前記テーブル上に載置されたワークを前記クランプ部の作動によって移動させたベルトと前記壁体との間に挟持して固定するものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載のワーク固定装置において、前記クランプ部は、互いに離間して配置された2つの軸の各々の回りに2つのプーリが一定間隔をおいて配置された2つのプーリ対を備え、前記ベルトは前記2つのプーリ対を内包するように架けられた環状ベルトとされ、前記2つの軸を結ぶ直線上に前記4つのプーリが配置された状態から、前記2つのプーリ対を各々の軸の回りに回転させることにより前記環状ベルトの前記壁体に対向する部分を当該壁体に向けて移動させるものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2に記載のワーク固定装置において、前記壁体は、前記クランプ部の両側に備えられ、前記クランプ部は、前記環状ベルトの前記壁体のそれぞれに対向する側でワークを挟持して固定するものである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項2又は請求項3に記載のワーク固定装置において、前記クランプ部は、前記2つのプーリ対をそれらの軸回りに回転させるモータと、前記各プーリ対の回転をそれぞれ一方向に規制する回転方向規制手段と、前記2つのプーリ対の回転を同期させる回転同期手段と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、クランプ部によってベルトをその張力を保った状態で壁体に向けて移動させて、壁体とベルトとによってワークを挟持して固定するので、ベルトによってワークを擦らず、従って、ワークを傷つけることなく固定でき、また、複数のワークを均等な力で固定できる。さらに、壁体とベルトとを、互いに略平行に空間を開けて配置することができるので、その平行空間において、ワークを一方方向から移動させて投入し、固定し、解放し、他方向から回収する、流れ作業的な処理が可能である。また、ワークは、移動テーブルに載置して移動したり、ベルトコンベアで移動させたり、上方のチェーンコンベアからぶら下げて移動したりして、前記平行空間に投入し、そこから回収することができる。
【0012】
請求項2の発明によれば、2つのプーリ対を2つの軸の回りに90゜公転させる毎に、ワークの固定状態と非固定状態を繰り返すことができ、操作が容易で、従来よりも作業効率が向上する。
【0013】
請求項3の発明によれば、クランプ部の両側でワークを固定するので、装置がコンパクトとなる上、大量のワークを同時に固定できる。
【0014】
請求項4の発明によれば、2つのプーリ対を2つの軸の回りに90゜公転させる毎に、ワークの固定状態と非固定状態を繰り返すことができるので、モータを正転、反転させることなく、一方向に間欠的に回転させるだけで、複雑なモータ制御も必要なく簡単にワーク固定装置の機構、及び制御システムを実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るワーク固定装置について、図面を参照して説明する。図1(a)は本発明の第1の実施形態に係るワーク固定装置1を示し、図1(b)は同装置1にワークWを配置した状態を示し、図1(c)は同装置1を作動させてワークWを固定した使用状態を示し、図2(a)(b)はそれぞれ図1(b)(c)に対応する平面図を示す。
【0016】
ワーク固定装置1は、ワークWが載置されるテーブル10と、テーブル10に載置されるワークWの側面に対向する壁体2と、壁体2に対向するベルト3を有しそのベルト3を張力を保った状態で壁体2に向けて移動させるクランプ部6と、を備えている。テーブル10上に載置されたワークWは、クランプ部6の作動によって移動させたベルト3と壁体2との間に挟持して固定される。この被固定物であるワークWは、例えば、テーブル10に載置され固定されて加工や処理が行われる材料や部品である。また、ワークWは、他の例では、テーブル10に載置され固定されて移動される被搬送物である。ワークWが、被搬送物の場合、テーブル10は、搬送装置、例えば、自律移動装置に設けられた載置用の台である。そして、被搬送物としてのワークWは、例えば、工場や病院などにおける、サンプル、試験体、部品などである。これらは、ワーク固定装置1を備えた搬送装置によって、例えば、単品で、又は、複数個をトレイに入れた状態でワークWとして固定され、搬送される。
【0017】
上述のクランプ部6は、互いに離間して配置された2つの公転軸5の各々の回りに2つのプーリ4が一定間隔をおいて配置された2つのプーリ対12を備え、ベルト3は環状ベルトであって、2つのプーリ対12を内包するように各プーリ4に架けられている。各プーリ4はそれぞれの自転軸4aの回りに回転する。
【0018】
また、クランプ部6は、2つの公転軸5を結ぶ直線上に4つのプーリ4の自転軸が配置された状態から、2つのプーリ対12を各々の公転軸5の回りに、互いに逆向きに回転させることにより、環状ベルト3の壁体2に対向する固定用ベルト部30を壁体2の対向壁面2aに向けて平行に移動させることができる。
【0019】
本発明のワーク固定装置1は、クランプ部6によってベルト3をその張力を保った状態で壁体2に向けて略平行に移動させて、壁体2とベルト3とによってワークWを挟持して固定するので、ベルト3によってワークWを擦らず、従って、ワークWを傷つけることなく固定できる。さらに、壁体2とベルト3とを、互いに略平行に空間を開けて配置することができるので、図1(a)に示すように、その平行空間11において、ワークWを矢印x1の方向から移動させて投入し、固定し、解放し、矢印x2の方向から回収する、流れ作業的な処理が可能である。
【0020】
クランプ部6の構造と動作について、図3を参照して、さらに詳述する。図3(a)(b)(c)はそれぞれワーク固定装置1のクランプ部6の作動前の状態、作動途中の状態、作動してワークWを固定する状態を示す。
【0021】
クランプ部6によって、ベルト3を平行移動させるために、2つのプーリ対12は、2つのプーリ4を公転軸5の回りに互いの自転軸4aが対称になるように固定して形成される。クランプ部6は、このような2つのプーリ対12を、各公転軸5と壁体2との間隔が同じになるように(図1(a)参照)、互いに離して配置すると共に壁体2に対してその公転軸5の位置が固定されて形成される。
【0022】
環状ベルトからなるベルト3は、2つのプーリ対12の4つのプーリ4を内包するようにそれらのプーリ4に懸架されている。このような構造のベルト3は、プーリ対12が互いに同期してその公転軸5の回りに互いに逆回転する場合に、伸び縮みすることなく、そのベルト3の外形形状が変形する。これは、次のように示される。
【0023】
図3(a)に示すように、2つのプーリ対12の公転軸5によって定まる直線上に4つのプーリ4の自転軸4aが配置された状態において、ベルト3の周長は、異なるプーリ対12に属する互いに隣接するプーリ4の自転軸間の距離dの部分と、1つのプーリ対12に属するプーリ4の自転軸間の距離a,cの部分と、最外のプーリ4を半周する円周距離bの部分と、に区分される。
【0024】
プーリ対12が、図3(b)に示すように、互いに逆向きに公転した途中の状態において、図中に示したベルト3の各部分は、その構造の対称性から、a=a1+a2,b=b1+b2、の関係を満たすことが分かる。この関係は、図3(c)に示すように、プーリ対12が、公転軸の回りに90゜回転した状態においても成り立っていることが分かる。これらの等式は、幾何学的な考察において、ベルト3が伸び縮みしていないことを示す。なお、ベルト3の材質は、固定対象となるワークWの材質に応じて、ワークWを柔軟に固定できるように、弾力性を持たせることが好ましい。
【0025】
また、クランプ部6において、左右対称に配置したプーリ対12を、互いに逆向きに公転させることは、クランプ部6の作動中に、その左右方向(2つの公転軸5をむすぶ直線方向)の中央線におけるベルト3の部分が、左右方向に移動しないことを意味する。結局、クランプ部6の作動中のベルト3の全体について、左右方向の移動が発生しないことが分かる。すなわち、ワークWを固定する際に、ワークWがベルト3によって擦られることがなく、本発明のワーク固定装置1によると、ワークWに擦り傷をつけることなく、ワークを固定することができる。
【0026】
また、クランプ部6の作動によって、ベルト3を、その壁体2に面する部分を平行に保ったまま、壁体2に向けて、従ってワークWに向けて、移動させることができる。図4は、このような特性を有する本発明のワーク固定装置1を、複数のワークWを一括して固定するために用いた使用例を示す。他の使用例として、例えば、小分けした部品(ワークW)をトレイに並べて詰めておき、これらの複数の小分けしたトレイ上の部品を一度に1つの機構(クランプ部6のベルト3)で固定することができる。なお、トレイを用いる場合、トレイそのものをワークWとして固定することもできる。ベルト3を利用しているので、柔軟に各部品に倣って、各部品を固定することができ、また、柔らかいベルトを用いることにより、傷をつけずに柔らかく固定できる。
【0027】
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態に係るワーク固定装置のクランプ部6とその駆動系を示す。このクランプ部6は、2つのプーリ対12をそれらの公転軸5回りに回転させるモータMと、各プーリ対12の回転をそれぞれ一方向に規制する回転方向規制手段40と、2つのプーリ対12の回転を同期させる回転同期手段と、を備えている。回転方向規制手段40は、例えば、それぞれのプーリ対12の1つのプーリ4に設けられたワンエイクラッチからなる。また、回転同期手段は、例えば、一方側の公転軸5に接続されたモータMの動力を、他方側の公転軸5に伝達するためのタイミングベルトTBと、このタイミングベルトTBが架けられたプーリとから構成される。他方側の公転軸5とタイミングベルトTB用のプーリ軸との間には、両公転軸5の回転方向を互いに逆転させるための、例えば、歯車機構が設けられている。
【0028】
上述のような構成のクランプ部6を用いたワーク固定装置によれば、2つのプーリ対12を2つの公転軸5の回りに90゜公転させる毎に、ワークの固定状態と非固定状態を繰り返すことができるので、モータMを正転、反転させることなく一方向に間欠的に回転させるだけで、複雑なモータ制御も必要なく簡単にワーク固定装置1の機構、及び制御システムを実現できる。
【0029】
(第3の実施形態)
図6は本発明の第3の実施形態に係るワーク固定装置1を示し、図7(a)はワーク固定装置1にワークWを配置した状態を示し、図7(b)はワークWを固定した状態を示す。本実施形態のワーク固定装置1は、壁体2がクランプ部6の両側に備えられている。そして、クランプ部6は、公転軸5を結ぶ直線に関して対称に形成されているので、環状ベルト3の壁体2のそれぞれに対向する側で、同じようにワークWを挟持して固定することができる。
【0030】
従って、このような本発明の構成によれば、クランプ部6の両側でワークWを固定するので、装置がコンパクトとなる上、大量のワークWを同時に固定できる。また、本発明の全ての実施形態に共通する利点として、クランプ部6の幅が、プーリ4の直径程度の幅で構成されるので、非常に幅の狭い、小型のワーク固定装置を形成できる。また、公転軸5間の距離と環状ベルト3の周長とを長くすることにより、ワークWを固定する有効範囲を広くとれるという利点がある。
【0031】
(第4の実施形態)
図8(a)は本発明の第4の実施形態に係るワーク固定装置1と固定前のワークWとを示し、図8(b)は同装置でワークWを固定した様子を示す。本実施形態のワーク固定装置1は、第1の実施形態におけるテーブル10に代えて、ワークWを上方から吊り下げて水平移動するレール13を備えている。このようなレール13を備えたワーク固定装置1は、ワークWを吊り下げた状態で一方方向から移動させ、ワーク固定装置1に投入し、固定し、解放し、他の方向に回収する、という流れ作業的な処理の中で、ワークWを固定することを可能とする。
【0032】
(第5の実施形態)
図9(a)は本発明の第5の実施形態に係るワーク固定装置1と固定前のワークWとを示し、図9(b)は同装置でワークWを固定した様子を示す。本実施形態のワーク固定装置1は、第1の実施形態におけるテーブル10に代えて、移動する台車やコンベアベルトなどの搬送台14を備えている。このような搬送台14を備えたワーク固定装置1は、ワークWを載置した状態で一方方向から移動させ、ワーク固定装置1に投入し、固定し、解放し、他の方向に回収する、という流れ作業的な処理の中で、ワークWを固定することを可能とする。
【0033】
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態によるワーク固定装置1では、ワークWを固定する力の強さは、壁体2とベルト3との距離やベルトの平行移動距離、及び、ワークWの固定方向幅(壁体2に垂直な方向のワークWの幅)、などによって決定される。そこで、本発明のワーク固定装置1に、異なる固定方向幅を有するワークWに対応する機能や、ワーク固定力の調整の機能を備えることができる。例えば、壁体2と公転軸5との間隔調整機構を備えることができる。また、この間隔調整機構に、バネなどの付勢手段を設けて、その付勢手段によって、ベルト3による固定力にバネなどの力を付加するようにしてもよい。また、ワークWの固定と解放の他の方法として、ワークWの固定に際し、プーリ対12を90゜回転せずに、例えば80゜で回転を止めてワークWを固定し、ワークWを解放するときは、固定するときとは逆にプーリ対12の回転を戻すようにしてもよい。この場合、プーリ対12の回転角度の調整で固定力を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態に係るワーク固定装置の斜視図、(b)は同装置にワークを配置した斜視図、(c)は同装置を作動させてワークを固定した使用状態の斜視図。
【図2】(a)は図1(b)に対応する平面図、(b)は図1(c)に対応する平面図。
【図3】(a)は同上ワーク固定装置のクランプ部の作動前の平面図、(b)は同クランプ部の作動途中の平面図、(c)は同クランプ部が作動してワークを固定する状態の平面図。
【図4】同上ワーク固定装置が分割された複数のワークを固定する様子を示す斜視図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るワーク固定装置のクランプ部とその駆動系を説明する側面図。
【図6】本発明の第3の実施形態に係るワーク固定装置の斜視図。
【図7】(a)同上ワーク固定装置にワークを配置した平面図、(b)は同装置で同ワークを固定した状態の平面図。
【図8】(a)は本発明の第4の実施形態に係るワーク固定装置と固定前のワークの斜視図、(b)は同装置でワークを固定した様子を示す斜視図。
【図9】(a)は本発明の第5の実施形態に係るワーク固定装置と固定前のワークの斜視図、(b)は同装置でワークを固定した様子を示す斜視図。
【符号の説明】
【0035】
1 ワーク固定装置
2 壁体
3 ベルト
4 プーリ
5 公転軸
6 クランプ部
10 テーブル
12 プーリ対
40 回転方向規制手段
M モータ
W ワーク
TB タイミングベルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを固定するためのワーク固定装置において、
ワークが載置されるテーブルと、
前記テーブルに載置されるワークの側面に対向する壁体と、
前記壁体に対向するベルトを有しそのベルトを張力を保った状態で前記壁体に向けて移動させるクランプ部と、を備え、
前記テーブル上に載置されたワークを前記クランプ部の作動によって移動させたベルトと前記壁体との間に挟持して固定することを特徴とするワーク固定装置。
【請求項2】
前記クランプ部は、互いに離間して配置された2つの軸の各々の回りに2つのプーリが一定間隔をおいて配置された2つのプーリ対を備え、前記ベルトは前記2つのプーリ対を内包するように架けられた環状ベルトとされ、
前記2つの軸を結ぶ直線上に前記4つのプーリが配置された状態から、前記2つのプーリ対を各々の軸の回りに回転させることにより前記環状ベルトの前記壁体に対向する部分を当該壁体に向けて移動させることを特徴とする請求項1に記載のワーク固定装置。
【請求項3】
前記壁体は、前記クランプ部の両側に備えられ、
前記クランプ部は、前記環状ベルトの前記壁体のそれぞれに対向する側でワークを挟持して固定することを特徴とする請求項2に記載のワーク固定装置。
【請求項4】
前記クランプ部は、前記2つのプーリ対をそれらの軸回りに回転させるモータと、前記各プーリ対の回転をそれぞれ一方向に規制する回転方向規制手段と、前記2つのプーリ対の回転を同期させる回転同期手段と、を備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のワーク固定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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