説明

下水システム

【課題】低ランニングコストで、硫化水素ガスの発生を効果的に抑制可能な下水システムを提供する。
【解決手段】汚水が圧送される圧送管14と、圧送管14の下流端に設けられ、汚水に空気を混入させた後に吐出する混気装置3と、を備える。混気装置3は、エゼクタ効果によって吸気管31から吸引した空気を汚水に混入させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硫化水素ガスの発生を抑制する圧送式の下水システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ポンプ等によって汚水を圧送する圧送式の下水処理施設においては、汚水中に含まれている硫黄化合物(硫酸イオン)が嫌気的条件下で細菌の作用によって硫化水素となり、近年、その硫化水素による臭気や腐食が問題となっている。
【0003】
例えば特許文献1には、硫化水素ガスの発生を抑制するために、圧送管の下流端部でその圧送管内に硫化水素の除去薬品を注入することによって、硫化水素ガスの発生を抑制する方法が開示されている。
【特許文献1】特開2000−229291号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献に開示された方法では、薬品を注入するため下水システムのランニングコストが高くなると共に環境負荷の問題が生じる。また、上記方法ではポンプ場から離れた圧送管の下流端部において、供給ポンプによって薬品を注入するため、供給ポンプの設置スペースの確保の問題や、供給ポンプへの受電確保の問題があると共に、供給ポンプの運転に伴うランニングコストの増大の問題が生じる。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低ランニングコストで、硫化水素ガスの発生を効果的に抑制可能な下水システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の下水システムは、汚水が圧送される圧送管と、上記圧送管の下流端に設けられ、上記汚水に空気を混入させた後に吐出する混気装置と、を備える。
【0007】
この構成によると、混気装置によって汚水に空気を混入させることにより、嫌気化した汚水が好気化される。それによって硫化水素ガスの発生が抑制される。特に上記混気装置は、圧送管の下流端に設けられるため、圧送管内で嫌気化した汚水を好気化して吐出することができ、硫化水素ガスの発生を抑制する上で効果的である。また、除去薬品を使用しないため、下水システムのランニングコストが低減すると共に、環境負荷が少ない。
【0008】
ここで、上記混気装置は、吸気管を含むエゼクタ機構を有していて、該エゼクタ機構のエゼクタ効果によって上記吸気管から吸引した空気を上記汚水に混入させる、とすることが好ましい。
【0009】
つまり、上記混気装置は、圧送される汚水の速度エネルギの一部を圧力エネルギに変換し、当該圧力エネルギによって吸気管から空気を吸引して、汚水に気泡を混入させる(エゼクタ効果)。このことにより、嫌気化した汚水を瞬時に好気化することができる。また、上記エゼクタ機構を有する混気装置は、汚水に空気を混入させるための動力源が不要であるため、小型化されると共に受電が必要なくなり、その設置が容易である上に、ランニングコストの低減化が図られる。
【0010】
上記混気装置の吐出口は、上記圧送管の下流端が接続されるマンホール内で水没している、とすることが好ましい。
【0011】
こうすることで、混気装置において汚水に空気を混入した後、汚水と空気とが混合して嫌気化した汚水を好気化させるだけの時間が十分に確保されるため、硫化水素ガスの抑制効果が向上する。
【0012】
ここで、上記マンホールがポンプ場であるときには、混気装置の吐出口をポンプ停止水位よりも下に配置させれば、吐出口を水没させることになる。また、上記マンホールがポンプ場でないとき(例えば圧送先のマンホールであるとき)には、混気装置の吐出口とマンホールの排出口(自然流下管)との間に堰を設けることによって、混気装置の吐出口を水没させることが可能である。
【0013】
この場合上記吸気管は、上記マンホール内の水位よりも上方位置で開口している、とすればよい。
【0014】
これとは異なり、上記混気装置は、上記汚水に空気を混入させる本体部と、該本体部の下流側に設けられた吐出管部とを備え、上記吐出管部は、上向きに凸となった逆U字状部を有している、としてもよい。
【0015】
こうすることによって、逆U字状部内において、上昇した水面を形成することができるため、吐出管部の吐出口を水没させた場合と同様に、混気装置において汚水に空気を混入した後、汚水と空気とが混合して嫌気化した汚水を好気化させるだけの時間が十分に確保される。
【0016】
これとは異なり、上記混気装置は、上記汚水に空気を混入させる本体部と、該本体部の下流側に設けられた吐出管部とを備え、上記吐出管部は、空気中の酸素が汚水に溶解する長さ以上に設定されている、としてもよい。
【0017】
こうすることによって、吐出管部の吐出口を水没させた場合と同様に、混気装置において汚水に空気を混入した後、汚水と空気とが混合し、空気中の酸素が汚水に溶解して嫌気化した汚水を好気化させるだけの時間が十分に確保されるため、硫化水素ガスの抑制効果が向上する。
【0018】
上記圧送管の下流端が接続されるマンホールには、自然流下管が接続されており、上記混気装置の吐出管部は、上記自然流下管に向かって開口するように配設されている、とすることが望ましい。こうすることによって、遮集能力が低下せず、例えば溢水等が回避される。
【0019】
上記圧送管は、その吐出口がマンホール内に開口しており、上記混気装置は、上記圧送管の吐出口に内挿される内挿部と、取付ブラケットと、を備えていて、上記内挿部が上記圧送管の吐出口に内挿された状態で、上記取付ブラケットを介してマンホールの内壁に着脱可能に固定されている、としてもよい。
【0020】
つまり、上記混気装置を、既設の圧送管に後付け可能にしてもよい。また、混気装置を、取付ブラケットを介してマンホールの内壁に着脱可能に固定することによって、混気装置のメンテナンス性が向上する。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明の下水システムによると、圧送管の下流端に設けた混気装置によって汚水に空気を混入させることにより、圧送管内で嫌気化した汚水を好気化して吐出することができる。また、除去薬品を使用しないため、下水システムのランニングコストが低減すると共に、環境負荷が少ない。その結果、低ランニングコストで、硫化水素ガスの発生を効果的に抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0023】
(実施形態1)
図1は、圧送式の下水システムの概要図であり、同図において、符号11は水中ポンプ23,23が設置されたポンプ場、12は圧送先のマンホール、13は上記ポンプ場11とマンホール12との間で地中に埋設されポンプ場11からの汚水が圧送される(第1の)圧送管、14は上記ポンプ場11よりも上流側のポンプ場(図示省略)から汚水が圧送される(第2の)圧送管、15は上記マンホール12から下流に汚水を流す自然流下管である。
【0024】
上記ポンプ場11は、図2,3に示すように、地中に埋め込まれていて、その下端が閉塞される一方、上端が開口した有底筒状のマンホール本体部21と、このマンホール本体部21の上端開口を塞ぐマンホール蓋22とで構成されている。そして、ポンプ場11には、汚水を汲み上げて排出する水中ポンプ23が、マンホール本体部21の底部近傍に設置されており、この水中ポンプ23は、逆止弁24及び仕切弁25を介して第1の圧送管13に接続されている。尚、水中ポンプ23、逆止弁24及び仕切弁25はそれぞれ、左右対称に2つずつ配置されており、同一の構造の部材については同一の符号を付す。
【0025】
ポンプ場11の内部にはまた、図示は省略するが、汚水の水位を検出するための水位計が設けられており、この水位計によって検出された水位に従って、水中ポンプの作動が制御される。つまり図2に示すように、漕内水位がポンプ起動水位W1に達すると、水位計からの出力信号を入力している図示省略の制御装置がそのことを検知し、水中ポンプ23に対して起動指令を発する。それによって、各水中ポンプ23は駆動を開始する。水中ポンプ23の駆動によって、漕内水位がポンプ停止水位W2に達すれば、制御装置が水位計からの出力信号に基づいてそのことを検知し、水中ポンプ23に対して停止指令を発する。それによって、各水中ポンプ23は駆動を停止する。
【0026】
そして、マンホール本体部21に接続された第2の圧送管14の下流端に、その第2の圧送管14内を圧送された汚水に対し空気を混入させた後に吐出する混気装置3が設けられている。
【0027】
混気装置3は、エゼクタ効果によって吸気管31から吸引した空気を、微細気泡として汚水に混入させるように構成されており、上記混気装置3は、上記第2の圧送管14の吐出口に設けられた先細ノズル32と、先細ノズル32の先端を覆うように設けられた中空の本体部33と、本体部33の下流側に取り付けられて微細気泡が混入した汚水を吐出する吐出管部34と、を備えている(エゼクタ機構)。
【0028】
上記吸気管31は、上下方向に延びて配設されて、その下端が上記本体部33の内部空間に開口しているのに対し、その上端開口は、少なくとも上記ポンプ起動水位W1よりも上方位置となるようにされている。
【0029】
上記吐出管部34は、本体部33から下方に向かって延びた後に、その下端部が略水平方向に屈曲しており、その吐出口34aは、図2に示すように、上記ポンプ停止水位W2よりも下方位置となるようにされて吐出口34aが常時水没するようになっていると共に、図3に示すように、マンホール本体部21の周壁に沿って汚水を吐出するようになっている(同図の矢印参照)。
【0030】
この構成によると、上記第2の圧送管14内において嫌気化した汚水は、上記混気装置3を通過して、マンホール本体部21内に流入することになるが、上記混気装置3においては、先細ノズル32によって汚水の流速が増大しかつ静圧が低下することに伴い、吸気管31から本体部33内に空気が吸引される。吸引された空気は、本体部33内で微細気泡として汚水に混合され、汚水と共に吐出管部34を介してマンホール本体部21内に吐出される。
【0031】
ここで、上記吐出管部34の吐出口34aがマンホール本体部21内で水没していることから、汚水に空気を混入した後、汚水と空気とが十分に混合して汚水が好気化する時間を確保することができ、硫化水素ガスの発生を効果的に抑制することができる。
【0032】
また、マンホール本体部21の周壁に沿って汚水を吐出することによって、マンホール本体部21内を撹拌することができ、汚泥堆積の抑制効果も得られる。
【0033】
このように、圧送管(第2の圧送管14)の下流端に混気装置3を設けることによって、第2の圧送管14で嫌気化した汚水を好気化して吐出することができ、硫化水素ガスの発生を効果的に抑制することができる。また、除去薬品を使用しないため、下水システムのランニングコストが低減すると共に、環境負荷が少ない。また、除去薬品を供給するための供給ポンプは不要であり、それの設置スペースを確保する必要もない。
【0034】
特に上記混気装置3は、エゼクタ効果によって上記吸気管31から吸引した空気を上記汚水に混入させるため、空気を汚水に混入させるための動力源が不要であり、小型化によりポンプ場11内に容易に配置すること可能であると共に、受電が必要なくなりその設置が容易である上に、ランニングコストの低減化を図ることができる。
【0035】
(実施形態2)
実施形態1は、混気装置3をポンプ場に設置した形態を示したが、実施形態2は、混気装置をポンプ場ではなく、圧送先のマンホール12に配設した形態である。
【0036】
図4は、実施形態2に係る下水システムにおけるマンホール12を示しており、このマンホール12には、上述したように、ポンプ場11からの圧送管(第1の圧送管13)が接続されると共に、自然流下管15が接続されている。
【0037】
そして、実施形態2においては、混気装置4が上記第1の圧送管13の下流端に設けられている。この混気装置4は、実施形態1の混気装置3と同様に、第1の圧送管13の吐出口に設けられた先細ノズル42と、先細ノズル42の先端を覆うように設けられた中空の本体部43と、本体部43に接続された吸気管41と、本体部43の下流側に取り付けられて微細気泡が混入した汚水を吐出する吐出管部44と、を備えているが、実施形態1の混気装置3とは異なり、吐出管部44が略水平方向に延びるように配設されている。
【0038】
そして、上記マンホール12内には、上記混気装置3と自然流下管15との間に、堰6が介設されており、これによってマンホール12内の水位を上昇させて、上記吐出管部44の吐出口44aを水没させるようになっている。尚、吸気管41の上端開口はその水位よりも上方になるようにされている。
【0039】
この構成においても、上述したように、上記第1の圧送管13内において嫌気化した汚水は、上記混気装置4において空気が混入された後にマンホール12内に流入することになる。そのときに、上記吐出管部44の吐出口44aが水没していることから、汚水に空気を混入した後、汚水と空気とが十分に混合して汚水が好気化する時間を確保することができ、硫化水素ガスの発生を効果的に抑制することができる。
【0040】
また、上記混気装置4は、エゼクタ効果によって上記吸気管から吸引した空気を上記汚水に混入させるため、本実施形態の如く、ポンプ場11から離れた場所であって受電設備の無い場所であっても設置が可能である点で有用である。
【0041】
(変形例)
実施形態2においては、吐出管部44の吐出口44aを水没させるために、マンホール12内に堰6を設けたが、マンホール12の大きさ等の制限により、その内部に堰6を設けることが困難な場合には、例えば図5に示すように、吐出管部54の形状を変えることによって、水没させた場合と同様の効果が得られる。
【0042】
つまり、図5に示す混気装置5では、その吐出管部54が上方に凸となった逆U字状部54bを有しており、これによって吐出管部54内で本体部53よりも上方に水面を形成する。これによって、吐出管部の吐出口を水没させた場合と同様に、汚水に空気を混入した後に嫌気化した汚水が好気化するまで時間を十分に確保することができる。尚、混気装置5の先細ノズル52、吸気管51、本体部53の構成は、実施形態2の混気装置4のそれらと同じである。
【0043】
尚、上記吐出管部54の吐出口は、自然流下管15に向かって開口していることが望ましい。そうすることによって、遮集能力の低下を防止することができる。
【0044】
(実施形態3)
図6,7は、実施形態3に係る下水システムを適用したマンホール12を示しており、この形態は、既設のマンホール及び圧送管(第1の圧送管13)に対して混気装置を後付けする形態である。
【0045】
同図において、符号7は混気装置であり、この混気装置7は、圧送管の吐出口に内挿される内挿部72と、吸気管71が接続された本体部73と、吐出管部74と、が一体に形成されている。
【0046】
上記内挿部72は、第1の圧送管13の吐出口の周縁部に当接されるフランジと、第1の圧送管13の内周面との間でシールをするシール部とを備えていると共に、その内部には、第1の圧送管13の内径よりも縮小された縮径流路72aが形成されている。
【0047】
上記吸気管71は、上下方向に延びて配設されており、その下端が本体部73の内部空間に開口している一方、その上端がマンホール12内に開口している。そうして、上記縮径流路72aによって、汚水の流速を増大させて静圧を低下させ、吸気管71から本体部73内に空気を吸引する。
【0048】
上記吐出管部74は、その内部に比較的長い流路を有しており、これによって本体部73において空気が混入された後、汚水と空気とが十分に混合し、空気中の酸素が汚水に溶解して嫌気化した汚水が好気化する時間を確保するようにしている。また、吐出管部74は、図7に示すように、マンホール12に接続された自然流下管15に対して同軸となるように配設されており、これによって遮集能力の低下を防止している。
【0049】
そして、上記本体部73には、その両側外方に延びる取付ブラケット75,75が設けられており、このブラケット75,75が別のブラケット76,76にボルト結合されることによって、混気装置7がブラケット75,76を介してマンホール12の周面に固定されるようになっている。
【0050】
この構成においても、上述したように、上記第1の圧送管13内において嫌気化した汚水は、上記混気装置7において空気が混入された後にマンホール12内に流入することになる。そのときに、上記吐出管部74の長さが比較的長いことから、汚水に空気を混入した後、汚水と空気とが十分に混合して汚水が好気化する時間を確保することができ、硫化水素ガスの発生を効果的に抑制することができる。
【0051】
また、上記混気装置7は、エゼクタ効果によって上記吸気管から吸引した空気を上記汚水に混入させるため、本実施形態の如く、ポンプ場11から離れた場所であって受電設備の無い場所であっても設置が可能である点で有用である。
【0052】
さらに、上記混気装置7は、既設のマンホールに対して後付けすることが可能であると共に、ボルト結合によって固定されていることで着脱が可能であるため、メンテナンス性を向上させることができる。
【0053】
(変形例)
実施形態3においては、吐出管部74の長さを長くすることによって、汚水と空気とを混合させる時間を確保しているが、例えばマンホール12の大きさ等の制約により、吐出管部74の長さを確保することが困難な場合には、例えば図8に示すように、マンホール12の上流側に中間マンホール16を設け、そこに混気装置8を配設してもよい。そうすることによって、中間マンホール16とマンホール12との間で、十分な長さの吐出管部が形成されることになり、汚水と空気とを十分に混合して硫化水素ガスの発生を効果的に抑制することができる。
【0054】
尚、実施形態1の如くポンプ場11に混気装置3を設置すると共に、実施形態2又は3の如く、圧送先のマンホール12に別の混気装置4,5,7,8を設置してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0055】
以上説明したように、本発明は、圧送管の下流端において汚水に空気を混入することによって硫化水素ガスの発生を抑制することができるため、硫化水素ガスの発生し易い圧送式の下水システムについて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】圧送式の下水システムを示す概略図である。
【図2】実施形態1に係る下水システムが適用されたポンプ場を示す縦断面図である。
【図3】同ポンプ場の横断面図である。
【図4】実施形態2に係る下水システムが適用されたマンホールを示す縦断面図である。
【図5】実施形態2の変形例に係る下水システムが適用されたマンホールを示す縦断面図である。
【図6】実施形態3に係る下水システムが適用されたマンホールを示す縦断面図である。
【図7】同マンホールを示す横断面図である。
【図8】実施形態3の変形例に係る下水システムを示す概略図である。
【符号の説明】
【0057】
3,4,5,7,8 混気装置
11 ポンプ場
12 マンホール
13 第1の圧送管
14 第2の圧送管
15 自然流下管
16 中間マンホール
31,41,51,71 吸気管
32,42,52 先細ノズル
33,43,53,73 本体部
34,44,54,74 吐出管部
34a,44a 吐出口
72 内挿部
72a 縮径流路
75 取付ブラケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚水が圧送される圧送管と、
上記圧送管の下流端に設けられ、上記汚水に空気を混入させた後に吐出する混気装置と、を備えている下水システム。
【請求項2】
請求項1に記載の下水システムにおいて、
上記混気装置は、吸気管を含むエゼクタ機構を有していて、該エゼクタ機構のエゼクタ効果によって上記吸気管から吸引した空気を上記汚水に混入させる下水システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の下水システムにおいて、
上記混気装置の吐出口は、上記圧送管の下流端が接続されるマンホール内で水没している下水システム。
【請求項4】
請求項3に記載の下水システムにおいて、
上記吸気管は、上記マンホール内の水位よりも上方位置で開口している下水システム。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の下水システムにおいて、
上記混気装置は、上記汚水に空気を混入させる本体部と、該本体部の下流側に設けられた吐出管部とを備え、
上記吐出管部は、上向きに凸となった逆U字状部を有している下水システム。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の下水システムにおいて、
上記混気装置は、上記汚水に空気を混入させる本体部と、該本体部の下流側に設けられた吐出管部とを備え、
上記吐出管部は、空気中の酸素が汚水に溶解する長さ以上に設定されている下水システム。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の下水システムにおいて、
上記圧送管の下流端が接続されるマンホールには、自然流下管が接続されており、
上記混気装置の吐出管部は、上記自然流下管に向かって開口するように配設されている下水システム。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の下水システムにおいて、
上記圧送管は、その吐出口がマンホール内に開口しており、
上記混気装置は、上記圧送管の吐出口に内挿される内挿部と、取付ブラケットと、を備えていて、上記内挿部が上記圧送管の吐出口に内挿された状態で、上記取付ブラケットを介してマンホールの内壁に着脱可能に固定されている下水システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−342548(P2006−342548A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−168010(P2005−168010)
【出願日】平成17年6月8日(2005.6.8)
【出願人】(000002358)新明和工業株式会社 (919)
【Fターム(参考)】