説明

介護用浴槽

【課題】介護用浴槽において、扉部と本体部との間の水密性を向上する。
【解決手段】介護用浴槽1の扉部3では、前面部31の下端および一対の第2側面部32の下端が略コの字を形成しており、扉部3により本体部2の側部開口が閉鎖された状態では、扉部3のコの字状の下端が、本体部2の底面部の上面に水密に当接する。扉部3の下端には、当該下端から略垂直に突出する凸部が連続的に形成されている。また、本体部2では、底面部の上面に、扉部3の凸部と嵌合するコの字状の凹部が形成されている。底面部の凹部内には弾性を有するシール材が設けられている。介護用浴槽1では、扉部3の自重により扉部3の下端を底面部に強く当接させつつ扉部3を本体部2に取り付けることができる。その結果、入浴時に高い水圧が加わる底面部近傍における扉部3と本体部2との間の水密性を向上することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、介護用浴槽に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、高齢者や身体障害者等の入浴に利用される様々な浴槽が開発されており、その1つとして、入浴者が車椅子に座った状態のまま浴槽内に入ることができる浴槽が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1ないし特許文献4では、浴槽の1つの側壁の下端部が浴槽底部にヒンジ等により固定されており、この可倒側壁を外側に倒すことにより形成された側部開口から車椅子を出し入れすることができる介護用浴槽が開示されている。特許文献1の介護用浴槽では、プラスチック製の可倒側壁の内側面(すなわち、浴槽内部を向く側面)において、浴槽の底部の端面および2つの側壁の端面と接する部位にパッキンを設けることにより浴槽の水密性が保たれる。
【0004】
特許文献2の浴槽では、可倒側壁である開閉扉を、開閉用のシリンダにより自動的に閉鎖し、シールパッキンを介して開閉扉を浴槽本体の前面に押圧することにより、当該浴槽が水密とされる。また、特許文献3および特許文献4の介護用浴槽では、ターポリン等の不透液性のシート部材により形成された温水貯溜用の内袋を浴槽ケース内に装着することにより介護用浴槽の水密性が保たれる。
【特許文献1】実用新案登録第3065084号公報
【特許文献2】特開2000−197679号公報
【特許文献3】特開2005−205003号公報
【特許文献4】特開2005−312730号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1および特許文献2の浴槽では、1枚の平板状の可倒側壁の内側面上に浴槽本体との当接部が設けられるため、可倒側壁を浴槽本体に固定するための可倒側壁に垂直な方向の力のみにより、可倒側壁と浴槽本体との境界に加わる水圧を支持し、当該境界の水密性を維持する必要がある。しかしながら、浴槽の底部近傍では水圧が高くなるため、可倒側壁と浴槽本体との間の水密性が不足してしまう恐れがある。
【0006】
特許文献3および特許文献4の介護用浴槽では、浴槽ケース内に内袋を装着する必要があるため、浴槽の構造が複雑になってしまう。また、入浴者が浴槽に入出する際には、解放された前扉上に内袋の一部が広がっており、当該内袋上を車椅子が移動することになるため、内袋が摩耗したり損傷して水密性を保てなくなってしまう恐れがある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、介護用浴槽において、扉部と本体部との間の水密性を向上することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、介護用浴槽であって、側部開口を有する本体部と、前記本体部の前記側部開口に開閉自在に取り付けられる扉部とを備え、前記本体部が、底面部と、前記底面部から上方へと広がるとともに互いに対向する一対の第1側面部と、前記一対の第1側面部の一方の側端の間を塞ぐ後面部とを備え、前記扉部が、前記一対の第1側面部の前記後面部とは反対側の側端である開閉端から離れた位置にて前記後面部に対向する前面部と、前記前面部の両側側から前記開閉端に向かって突出する一対の第2側面部とを備え、前記前面部の下端および前記一対の第2側面部の下端が略コの字を形成するとともに前記底面部の上面に水密に当接し、前記一対の第2側面部の前記開閉端に対向する側端も前記底面部の前記上面から連続的に前記開閉端に水密に当接する。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の介護用浴槽であって、前記扉部および前記本体部の一方が、前記扉部と前記本体部との間の境界に沿って連続的に形成された凸部を備え、前記扉部および前記本体部の他方が、前記境界に沿って連続的に形成されるとともに前記凸部と嵌合する凹部を備え、前記凹部内に弾性を有するシール材が設けられる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の介護用浴槽であって、前記前面部の前記下端がヒンジを介して前記底面部に取り付けられており、前記扉部が、前記ヒンジを中心として前記後面部から離れる方向に回転して上端を接地させることにより、前記前面部が、外部から前記本体部内の前記底面部に至るスロープとなる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の介護用浴槽であって、前記本体部および前記扉部が木製である。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、扉部と本体部との間の水密性を向上することができる。請求項2の発明では、扉部と本体部との間の水密性をより向上することができる。請求項3の発明では、扉部を容易に開閉することができるとともに浴槽への入出を容易とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る介護用浴槽1を示す斜視図である。介護用浴槽1は、上部に開口を有する略直方体状であり、車椅子の使用者の入浴に利用される。図1に示すように、介護用浴槽1は、本体部2、および、本体部2に開閉自在に取り付けられる扉部3を備える。本実施の形態では、本体部2および扉部3は木製(好ましくは、檜製)とされる。
【0014】
図2は、本体部2を示す斜視図である。図2に示すように、本体部2は、矩形板状の底面部21、底面部21のエッジから底面部21に略垂直に上方へと広がるとともに互いに対向する一対の第1側面部22、当該一対の第1側面部22の一方の側端(すなわち、扉部3とは反対側の側端)の間を塞ぐ後面部23、および、底面部21のエッジに沿って下面上に設けられた脚部24(いわゆる、桟木)を備える。
【0015】
底面部21は、3枚の12mm厚の板状部材を重ねて接着した積層材により形成されており、各板状部材の繊維方向は、当接している他の板状部材の繊維方向に対して垂直とされる。これにより、底面部21の強度を向上することができる。また、脚部24には図示省略のアジャスターが埋め込まれており、本体部2の傾きを調整することができる。
【0016】
本体部2では、第1側面部22の後面部23とは反対側に側部開口20が形成されており、当該側部開口20に図1に示す扉部3がヒンジ33を介して取り付けられる。扉部3は、一対の第1側面部22の後面部23とは反対側の側端である開閉端221(図2参照)から離れた位置にて後面部23に対向する前面部31、および、前面部31の両側端から第1側面部22の開閉端221に向かって突出する一対の第2側面部32を備える。
【0017】
介護用浴槽1では、扉部3の前面部31の下端がヒンジ33を介して本体部2の底面部21(図2参照)に取り付けられており、扉部3がヒンジ33を中心として本体部2の後面部23から離れる方向に回転することにより、図3の右側面図および図4の平面図(ただし、左右を図3に合わせている。図5においても同様。)に示すように、本体部2の側部開口20が開放される。また、図3に示す扉部3がヒンジ33を中心として後面部23に近づく方向に回転して二点鎖線にて示す位置に移動することにより、図1に示すように、扉部3の下端および側端が本体部2に当接し、側部開口20(図2参照)が閉鎖される。
【0018】
図5は、扉部3を示す底面図である。図5に示すように、扉部3では、前面部31の下端(面)および一対の第2側面部32の下端(面)が略コの字を形成しており、図1に示すように、扉部3により本体部2の側部開口20(図2参照)が閉鎖された状態では、扉部3のコの字状の下端301が、本体部2の底面部21の上面211(図2参照)に水密に当接する。図3ないし図5に示すように、扉部3の下端301には、当該下端301から略垂直に突出する凸部341が連続的に形成されている。また、本体部2では、図2および図4に示すように、底面部21の上面211に、扉部3の凸部341(図5参照)と嵌合するコの字状の凹部251が形成されている。
【0019】
図6は、前面部31および底面部21を前面部31に垂直な面で切断した縦断面の一部を示す図である。図6では、図の理解を容易にするために、前面部31と底面部21とを分解して描いている。図6に示すように、底面部21の凹部251内には弾性を有するシール材26(本実施の形態では、ネオプレンゴム(「ネオプレン」は登録商標))が設けられており、扉部3の凸部341が凹部251に嵌合した状態では、シール材26は凸部341により押圧されて変形し、凸部341および凹部251に密着する。
【0020】
また、図1に示すように、扉部3により本体部2の側部開口20(図2参照)が閉鎖された状態では、図3に示す一対の第2側面部32の前面部31とは反対側の側端321(すなわち、図2に示す一対の第1側面部22の開閉端221に対向する側端)も、底面部21の上面211から連続的に一対の第1側面部22の開閉端221に水密に当接する。これにより、介護用浴槽1の前面部31と後面部23とを接続する一対の側面部が形成される。
【0021】
図3および図4に示すように、扉部3の各第2側面部32の側端321には、当該側端321から略垂直に突出する凸部342が、凸部341と連続して形成されており、当該凸部342の上端は第2側面部32のほぼ上端まで達している。また、本体部2では、図2に示すように、一対の第1側面部22の開閉端221に、扉部3の凸部342(図3および図4参照)と嵌合する直線状の凹部252が形成されている。凹部252内にも、凹部251と同様に、弾性を有するシール材26(図6参照)が設けられている。
【0022】
換言すれば、介護用浴槽1では、扉部3が、扉部3と本体部2との間の境界に沿って連続的に形成された凸部34(すなわち、凸部341および凸部342)を備え、本体部2が、当該境界に沿って連続的に形成されるとともに凸部34と嵌合する凹部25(すなわち、凹部251および凹部252)を備え、当該凹部25内にはシール材26が設けられる。
【0023】
入浴者が介護用浴槽1を使用する際には、まず、図1に示す空の状態の浴槽の扉部3が、ヒンジ33を中心として後面部23から離れる方向に回転して上端を接地させることにより、図3に示すように、本体部2の側部開口20が開放されるとともに、前面部31が外部から本体部2内の底面部21に至るスロープとなる。入浴者は、車椅子に乗った状態で当該スロープ(すなわち、前面部31)上を通過し、側部開口20から本体部2内に入る。
【0024】
続いて、扉部3が、ヒンジ33を中心として後面部23に近づく方向に回転して立ち上げられ、扉部3の凸部34が本体部2の凹部25(図2参照)に嵌合されることにより、扉部3の下端301が本体部2の底面部21の上面211に水密に当接し、扉部3の第2側面部32の側端321が本体部2の第1側面部22の開閉端221に水密に当接する。そして、この状態で、各第2側面部32の外側面に設けられた複数のフック322が、各第1側面部22の外側面に設けられた留め具222に装着される。
【0025】
次に、給湯器等により介護用浴槽1内に温水が供給され、介護用浴槽1内に温水が貯溜される。これにより、入浴者は車椅子に乗った状態で入浴することができる。入浴が終了すると、本体部2の底面部21に設けられた排水栓212(図4参照)が開放されて介護用浴槽1内の温水が排水された後、フック322が留め具222から外されて扉部3が開放される。そして、入浴者が、本体部2の側部開口20、および、本体部2内から外部へと至るスロープとなっている前面部31上を通過して介護用浴槽1から出ることにより、介護用浴槽1を利用した入浴が終了する。
【0026】
以上に説明したように、介護用浴槽1では、扉部3のコの字状の下端301が本体部2の底面部21の上面211に当接することにより、扉部3の自重により扉部3の下端301を底面部21に強く当接させつつ扉部3を本体部2に取り付けることができる。その結果、入浴時に高い水圧が加わる底面部21近傍における扉部3と本体部2との間の水密性を向上することができる。また、前面部31の両側端に第2側面部32を設けることにより、平板状の前面部のみにて扉部を構成する場合と比べて、扉部3の強度を向上することができる。
【0027】
介護用浴槽1では、扉部3および本体部2が、扉部3と本体部2との境界に沿って連続的に形成されるとともに互いに嵌合する凸部34および凹部25を備え、凹部25内に弾性を有するシール材26が設けられる。扉部3が閉鎖される際には、扉部3と本体部2との境界において、シール材26が凸部34および凹部25に密着するため、扉部3と本体部2との間の水密性をより向上することができる。
【0028】
また、扉部3の下端301がヒンジ33を介して本体部2に取り付けられており、扉部3が開放された際に車椅子搬出入用のスロープとなることにより、扉部3を容易に開閉することができるとともに、車椅子による介護用浴槽1への入出を容易とすることができる。
【0029】
上述のように、扉部3は、前面部31および一対の第2側面部32を備えることにより高い強度を有しているため、前面部31をスロープとして使用する際に、車椅子を確実に支持することができる。また、一対の第2側面部32がいわゆるガードの役割を果たすため、車椅子がスロープである前面部31から転落することを防止して本体部2内に安全に入出させることができる。
【0030】
介護用浴槽1では、本体部2および扉部3を木製とすることにより、肌触りや香り等により入浴者をリラックスさせて使用感を向上することができる。また、入浴者の体格等に合わせて様々な大きさの浴槽を容易に製造することができる。通常、木製の浴槽では、前面部および後面部と側面部との境界に高い強度が要求される。介護用浴槽1では、上述のように、扉部3において前面部31と第2側面部32との境界が固定されているため、平板状の前面部のみにて扉部を構成して当該扉部を側面部に取り付ける場合と比べて、前面部31と第2側面部32との境界の強度を向上することができる。したがって、介護用浴槽1の構造は、木製の浴槽に特に適した構造であるといえる。
【0031】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る介護用浴槽について説明する。図7は、第2の実施の形態に係る介護用浴槽1aを示す斜視図である。図7に示すように、介護用浴槽1aは、第1の実施の形態と同様に、本体部2および扉部3を備える。介護用浴槽1aでは、扉部3の本体部2への取り付け方法が異なる点を除き、その他の構成は図1ないし図6と同様であり、以下の説明において同符号を付す。
【0032】
介護用浴槽1aでは、扉部3が本体部2に対して着脱自在に取り付けられており、図8に示すように、扉部3が本体部2から独立して分離することにより、本体部2の側部開口20が開放される。また、扉部3が本体部2に取り付けられる際には、図7に示すように、一対の第2側面部32および前面部31の外側面に設けられた複数のフック322が、一対の第1側面部22の外側面および底面部21の側端面に設けられた留め具222に装着される。介護用浴槽1aへの車椅子の入出時には、必要に応じて、図8に示す側部開口20を介して本体部2内の底面部21に至るスロープが設置される。
【0033】
介護用浴槽1aでは、第1の実施の形態と同様に、扉部3のコの字状の下端301(図5参照)が本体部2の底面部21の上面211に当接することにより、入浴時に高い水圧が加わる底面部21近傍における扉部3と本体部2との間の水密性を向上することができる。また、前面部31の両側端に第2側面部32を設けることにより、扉部3の強度を向上することができる。
【0034】
介護用浴槽1aでは、第1の実施の形態と同様に、扉部3および本体部2が互いに嵌合する凸部34(図3参照)および凹部25を備え、凹部25内に弾性を有するシール材26(図6参照)が設けられることにより、扉部3と本体部2との間の水密性をより向上することができる。
【0035】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【0036】
例えば、上記実施の形態に係る介護用浴槽では、扉部3の下端301および側端321に凸部34が形成されており、本体部2の底面部21の上面211および第1側面部22の開閉端221に凹部25が形成されているが、本体部2に凸部が形成され、扉部3に当該凸部と嵌合するとともに内部にシール材26が設けられた凹部が形成されてもよい。すなわち、介護用浴槽では、扉部3および本体部2の一方が、扉部3と本体部2との間の境界に沿って連続的に形成された凸部を備え、扉部3および本体部2の他方が、当該境界に沿って連続的に形成されるとともに上記凸部と嵌合する凹部を備えていればよい。
【0037】
上記介護用浴槽では、図9に示すように、扉部3の下端301に互いに平行な2つの凸部341が形成され、本体部2の底面部21の上面211に当該2つの凸部341と嵌合する2つの凹部251が形成されてもよい。凸部341および凹部251の個数はそれぞれ、3つ以上とされてもよい。また、扉部3の側端、および、本体部2の第1側面部の開閉端においても同様に、2つ以上の凸部および凹部が形成されてもよい。
【0038】
第1の実施の形態に係る介護用浴槽1では、前面部31の後面部23と対向する面(すなわち、扉部3が開放された状態におけるスロープの上面)に、車椅子の車輪を案内するガイドが設けられてもよい。また、底面部21にも、当該ガイドに連続するガイドが設けられてもよい。
【0039】
本体部2および扉部3は、必ずしも木製である必要はなく、例えば、FRP等の樹脂や金属により形成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】第1の実施の形態に係る介護用浴槽の斜視図である。
【図2】本体部の斜視図である。
【図3】介護用浴槽の右側面図である。
【図4】介護用浴槽の平面図である。
【図5】扉部の底面図である。
【図6】前面部および底面部の一部を示す断面図である。
【図7】第2の実施の形態に係る介護用浴槽の斜視図である。
【図8】介護用浴槽の斜視図である。
【図9】扉部および底面部の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0041】
1,1a 介護用浴槽
2 本体部
3 扉部
20 側部開口
21 底面部
22 第1側面部
23 後面部
25 凹部
26 シール材
31 前面部
32 第2側面部
33 ヒンジ
34 凸部
211 上面
221 開閉端
251 凹部
252 凹部
301 下端
321 側端
341 凸部
342 凸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
介護用浴槽であって、
側部開口を有する本体部と、
前記本体部の前記側部開口に開閉自在に取り付けられる扉部と、
を備え、
前記本体部が、
底面部と、
前記底面部から上方へと広がるとともに互いに対向する一対の第1側面部と、
前記一対の第1側面部の一方の側端の間を塞ぐ後面部と、
を備え、
前記扉部が、
前記一対の第1側面部の前記後面部とは反対側の側端である開閉端から離れた位置にて前記後面部に対向する前面部と、
前記前面部の両側側から前記開閉端に向かって突出する一対の第2側面部と、
を備え、
前記前面部の下端および前記一対の第2側面部の下端が略コの字を形成するとともに前記底面部の上面に水密に当接し、前記一対の第2側面部の前記開閉端に対向する側端も前記底面部の前記上面から連続的に前記開閉端に水密に当接することを特徴とする介護用浴槽。
【請求項2】
請求項1に記載の介護用浴槽であって、
前記扉部および前記本体部の一方が、前記扉部と前記本体部との間の境界に沿って連続的に形成された凸部を備え、前記扉部および前記本体部の他方が、前記境界に沿って連続的に形成されるとともに前記凸部と嵌合する凹部を備え、前記凹部内に弾性を有するシール材が設けられることを特徴とする介護用浴槽。
【請求項3】
請求項1または2に記載の介護用浴槽であって、
前記前面部の前記下端がヒンジを介して前記底面部に取り付けられており、
前記扉部が、前記ヒンジを中心として前記後面部から離れる方向に回転して上端を接地させることにより、前記前面部が、外部から前記本体部内の前記底面部に至るスロープとなることを特徴とする介護用浴槽。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の介護用浴槽であって、
前記本体部および前記扉部が木製であることを特徴とする介護用浴槽。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−86579(P2008−86579A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−271357(P2006−271357)
【出願日】平成18年10月3日(2006.10.3)
【出願人】(303046059)有限会社ヨシダヤ商店 (1)
【Fターム(参考)】