説明

伸縮継手

【課題】利便性に富む新規な伸縮継手を提供する。
【解決手段】伸縮継手1は、継手本体10とストッパリング30とゴム輪22と受口カバー21とを備えている。ストッパリング30は、継手本体10の受口部12の内周面に沿って配置される円環状のストッパ本体32と、ストッパ本体32から内側に折り曲げられたような形状に形成されたストッパ片33とを有している。受口14からパイプが挿入されると、パイプの先端がストッパ片33の側端部33bに当接することによって、パイプの先端が位置決めされる。パイプが伸長してパイプの先端が側端部33bを管軸方向に押圧すると、パイプの伸長を許容するようにストッパ片33が外側にたわみ変形する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプの熱伸縮を許容する継手である伸縮継手に関する。
【背景技術】
【0002】
厨房の排水配管等には高温水が流通する場合があり、この種の排水配管等には、温度変化に伴って管軸方向に伸縮する耐熱パイプ等がよく用いられる。また、この種の排水配管等には、パイプが伸縮しても壊れないように、パイプの伸縮を許容する伸縮継手が用いられる。
【0003】
図18に、従来の伸縮継手の一例を示す。この伸縮継手101は、段差部107と、段差部107の先端側に位置するゴム輪受口部102とを有している。ゴム輪受口部102には、半径方向外側に膨出する膨出部103が形成されており、この膨出部103の内側にはゴム輪104が嵌め込まれている。施工の際に、パイプ105は、その先端106がゴム輪受口部102の中途部分に位置するように挿入される。すなわち、パイプ105の先端106は、段差部107からある程度離れた位置に位置づけられる。これにより、パイプ105は先端106が段差部107と当接するまで伸長することができ、熱伸縮が許容される。
【0004】
しかし、上記の伸縮継手101では、パイプ105の外周面に、挿入時の目印となる標線(図示せず)が付けられていても、施工者が誤ってパイプ105を挿入しすぎてしまい、パイプ105の先端106が段差部107に突き当たってしまう場合がある。ところが、初めからパイプ105の先端106が段差部107に突き当たっていたのでは、パイプ105の温度が高くなった場合に、パイプ105の熱膨張による伸長を許容することができなくなる。
【0005】
そこで、施工時におけるパイプの過剰な挿入を防止するために、受口部の内側にストッパを設けることが提案されている(特許文献1および2参照)。
【0006】
特許文献1には、ストッパとして、排水管接続用ソケットのソケット本体の内周面に凸部を設けることが記載されている。この排水管接続用ソケットでは、施工時には、パイプの先端が上記凸部に突き当たるまでパイプが挿入される。これにより、パイプは適正な位置に位置決めされる。一方、パイプが熱膨張によって伸長したときには、上記凸部がパイプの押圧力を受けて屈曲または切断し、パイプの伸長が許容される。
【0007】
特許文献2には、ゴム輪受口部内に半径方向内向きに突出する突起状の挿入阻止部材が設けられた伸縮継手が記載されている。この伸縮継手においても、施工時には、パイプの先端が挿入阻止部材に突き当たるまでパイプが挿入される。これにより、パイプは適正な位置に位置決めされる。一方、パイプが熱膨張によって伸長したときには、挿入阻止部材がパイプの押圧力を受けて切断されるか、あるいは、パイプが挿入阻止部材を乗り越えて挿入阻止部材が半径方向に圧縮される。これにより、パイプの伸長が許容される。
【特許文献1】特開平11−81430号公報
【特許文献2】実開平03−093679号公報(図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1に記載された排水管接続用ソケットでは、凸部がいったん屈曲または切断されると、復元させることができない。そのため、上記特許文献1に記載された排水管接続用ソケットは、再利用することができない。また、凸部が切断されると、その凸部は配管内のクズとなるので、好ましくない。
【0009】
上記特許文献2に記載された伸縮継手においても、挿入阻止部材が切断されると、再利用することができず、また、切断後の挿入阻止部材は配管内のクズとなり、好ましくない。一方、挿入阻止部材が切断されず、半径方向に圧縮される場合には、配管内におけるクズの発生を防止することができ、また、挿入阻止部材が塑性変形しなければ再利用が可能となる。しかし、このような場合であっても、以下に説明するような課題がある。
【0010】
パイプの熱膨張を許容しつつ施工時の過剰な挿入を阻止するためには、パイプが挿入阻止部材を乗り越えるのに必要な挿入力(以下、必要挿入力という)を、所定の範囲に設定する必要がある。必要挿入力が小さければ、施工時にパイプを過剰に挿入する可能性が高くなる一方、必要挿入力が大きければ、パイプの熱膨張を許容しにくくなるからである。ところが、挿入阻止部材が圧縮変形することによってパイプの伸長が許容される伸縮継手では、このような必要挿入力の調整が難しい。そのため、パイプの熱膨張を許容するという基本的な性能を有していたとしても、利便性に乏しいものである。
【0011】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、利便性に富む新たな伸縮継手を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る伸縮継手は、パイプが挿入される受口が形成された受口部を有する略管状の継手本体と、前記受口部内に配置され、前記受口部の内周面に沿って配置されるストッパ本体と、前記ストッパ本体から内側に曲げられたような形状に形成され、外側にたわみ変形自在であるとともに、前記受口側に位置する側端部を有するストッパ片と、を有するストッパと、を備えた伸縮継手であって、前記受口から前記パイプが挿入されたときに、前記パイプの先端が前記ストッパ片の前記側端部に当接することによって前記パイプの先端を位置決めする一方、前記パイプが伸長して前記パイプの先端が前記側端部を管軸方向に押圧すると、前記パイプの伸長を許容するように前記ストッパ片が外側にたわみ変形するものである。
【0013】
前記伸縮継手によれば、施工時には、パイプは受口から挿入され、パイプの先端がストッパ片の側端部に当接することによって、受口部内に位置決めされる。一方、パイプの伸長時には、ストッパ片の側端部がパイプの先端によって管軸方向に押圧され、ストッパ片は外側にたわみ変形する。これにより、ストッパ片が半径方向外側に逃げるので、パイプの伸長が許容される。
【0014】
一般的に、たわみ変形に要する力は圧縮変形に要する力よりも小さいが、前記伸縮継手によれば、パイプを挿入する際には、パイプの先端はストッパ片の側端部に当接する。そのため、たわみ方向に力を受ける場合と異なり、ストッパ片は十分な剛性を発揮する。したがって、パイプを勢いよく挿入したとしても、パイプの先端がストッパ片を乗り越えて過剰に挿入されるおそれは少ない。一方、パイプが熱膨張する際には、パイプの先端がストッパ片をゆっくりと押圧し、ストッパ片は半径方向外側に向かってゆっくりとたわみ変形する。ストッパ片の変形はたわみ変形であるので、比較的小さな力であっても、容易に変形することができる。したがって、パイプを円滑に伸長させることができる。
【0015】
たわみ変形に要する力は、ストッパ片の大きさや形状等を調整することによって、比較的容易に調整することができる。そのため、前記伸縮継手によれば、必要挿入力の調整が容易となる。したがって、前記伸縮継手によれば、利便性を向上させることができる。
【0016】
前記ストッパ片は、管軸方向と平行な方向または管軸方向と斜交する方向に延びる根元辺部を有し、前記根元辺部を境として内側に折り曲げられたような形状に形成されていてもよい。
【0017】
このことにより、パイプ挿入時におけるストッパ片の剛性を高めることができる一方、パイプ伸長時におけるストッパ片のたわみ変形がより一層容易となり、パイプを円滑に伸長させることができる。
【0018】
前記ストッパ片の前記側端部には、前記受口側に行くにつれて半径方向外側に向かう傾斜面が形成されていてもよい。
【0019】
このことにより、パイプの先端面が管軸方向と直交する平坦面であっても、パイプからの押圧力によってストッパ片を外側に向かって容易にたわみ変形させることができる。すなわち、ストッパ片がパイプから押圧力を受けたときに、上記傾斜面によって、その押圧力の一部を半径方向外向きの力に変換することができる。そのため、ストッパ片を外側に向かって容易に変形させることができる。
【0020】
前記ストッパ本体における前記ストッパ片の隣には、少なくとも、管軸方向と略平行な方向に延びる第1切り欠きと、前記第1切り欠きと連続し、略円周方向に延びる第2切り欠きと、が形成され、前記ストッパ本体の側面から見て、前記ストッパ片の前記側端部は、前記ストッパ片の先端側に行くにつれて前記受口と反対側に向かうように、円周方向から傾斜していてもよい。
【0021】
このことにより、パイプの伸長時に、パイプの先端とストッパ片とが当接する当接位置は、ストッパ片の側端部に沿って円周方向から傾斜した方向に移動していく。これにより、ストッパ片は外側にたわみ変形しやすくなり、パイプを円滑に伸長させることができる。
【0022】
前記ストッパ本体における前記ストッパ片の隣には、少なくとも、管軸方向と略平行な方向に延びる第1切り欠きと、前記第1切り欠きと連続し、略円周方向に延びる第2切り欠きと、が形成され、前記ストッパ片の前記受口側の一部は、前記ストッパ片の根元側に向かって管軸方向から傾いた方向に折り返されたような形状に形成され、前記側端部を構成していてもよい。
【0023】
このことにより、パイプの先端面が管軸方向と直交する平坦面であっても、パイプからの押圧力によってストッパ片を外側に向かって容易にたわみ変形させることができる。すなわち、ストッパ片の折り返し部分が傾斜面を形成するので、ストッパ片がパイプから押圧力を受けたときに、上記傾斜面によって、その押圧力の一部を半径方向外向きの力に変換することができる。そのため、ストッパ片を外側に向かって容易に変形させることができる。また、パイプの伸縮時に、パイプの先端とストッパ片とが当接する当接位置は、上記傾斜面に沿って円周方向から傾斜した方向に移動していく。これにより、ストッパ片は外側にたわみ変形しやすくなり、パイプを円滑に伸長させることができる。
【0024】
前記ストッパ片の一部には、他の部分よりも肉厚の厚い肉盛り部が形成されていてもよい。
【0025】
このことにより、ストッパ片の剛性をさらに高めることができる。すなわち、ストッパ片はたわみ変形するものであるにも拘わらず、パイプ挿入時の剛性を十分に高めることができる。
【0026】
前記ストッパ片は複数形成され、管軸方向から見たときに、前記複数のストッパ片は前記継手本体の半分の側に配置されていてもよい。
【0027】
このことにより、ストッパ片は半径方向の内側に突出するものであるが、それらすべてをパイプの中心よりも上側に配置することができる。通常、排水配管等においては、排水は主に配管の下半分の部分を流れる。したがって、この伸縮継手を排水配管内に用いた場合に、排水に含まれる異物等がストッパ片に引っ掛かることを抑制することができる。
【0028】
前記継手本体と前記ストッパとは別部品であり、前記ストッパは、前記受口から前記継手本体に差し込まれることによって前記継手本体に組み立てられていてもよい。
【0029】
このことにより、継手本体とストッパとを一体的に形成する場合に比べて、ストッパの製作が容易になる。そのため、ストッパ片の形状や大きさ等についての自由度が高まり、必要挿入力の調整がさらに容易になる。
【発明の効果】
【0030】
以上のように、本発明によれば、利便性に富む新たな伸縮継手を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
<実施形態1>
《配管構造について》
図1に示すように、本実施形態に係る伸縮継手1は、例えば、床下の配管構造90内に設けられるものであり、パイプ91の熱膨張による伸縮を許容するものである。この配管構造90は、上流側から下流側に向かって(図1の右側から左側に向かって)下方に傾斜している。本実施形態では、伸縮継手1は、パイプ91とチーズ93とをつないでいる。ただし、伸縮継手1の利用態様は特に限定されず、例えば、2本のパイプ91同士をつなぐように配置されていてもよい。なお、符号94は建物の床を示し、符号92は床94から延びるパイプを表している。この配管構造90の利用態様も何ら限定されない。配管構造90は、例えば、厨房等における排水配管構造等として好適に利用することができる。パイプ91の種類は何ら限定されず、例えば、高温排水用の耐熱パイプ等であってもよい。
【0032】
《伸縮継手の構成》
図2は伸縮継手1の側面図、図3は伸縮継手1の縦断面図、図4は伸縮継手1の分解断面図である。図3および図4に示すように、伸縮継手1は、継手本体10と、ストッパリング30と、ゴム輪22と、受口カバー21とによって構成されている。
【0033】
図4に示すように、継手本体10は、差口部11と受口部12とを有する略管状に形成されている。受口部12と差口部11とは、互いの底部が揃っているが、受口部12の方が差口部11よりも直径が大きくなっている。そのため、受口部12は差口部11から偏心している。図4に示すように、受口部12と差口部11との間には、段差面13が形成されている。段差面13は、管軸方向Xから傾いた傾斜面となっている。なお、ここでいう「略管状」には、管軸方向Xに沿って直径が連続的または不連続的に変化するものと、管軸方向Xに沿って直径が変化しないものとの両方が含まれる。継手本体10の受口部12の先端には、受口14が形成されている。受口部12の先端側の内周面は凹んでおり、この凹んでいる部分12aにゴム輪22が嵌め込まれる。また、この凹み部分12aの上側には、ガイド突起17が設けられている。後述するように、このガイド突起17は、ストッパリング30の上下位置を位置決めしつつ、ストッパリング30を受口部12内に案内するものである。継手本体10の材料は特に限定されないが、本実施形態では、継手本体10は塩化ビニル製である。
【0034】
ゴム輪22は、略円環状に形成されている。伸縮継手1のゴム輪22には、周知の各種ゴム輪を好適に利用することができる。受口カバー21は、継手本体10の受口部12の先端側を覆うキャップ状に形成されている。受口カバー21には、パイプ91を挿通させる開口24が形成されている。受口カバー21と継手本体10との結合方法は特に限定されないが、本実施形態では、受口カバー21と継手本体10とは、互いに係合する凹凸構造によって結合されている。具体的には、継手本体10の先端側の外周面に凸部15が形成され、受口カバー21の内周面に凹部23が形成され、受口カバー21を継手本体10の受口部12に対して管軸方向Xに押し込むと、継手本体10の凸部15が受口カバー21の凹部23に嵌め込まれるようになっている。ただし、受口カバー21と継手本体10とは、他の構造によって結合されていてもよい。例えば、継手本体10の受口部12の外周面と受口カバー21の内周面とにそれぞれねじ溝を形成し、受口カバー21を継手本体10の受口部12にねじ込むことによって両者を結合させるようにしてもよい。
【0035】
《ストッパリングの構成》
次に、ストッパリング30について説明する。図5はストッパリング30の側面図、図6はストッパリング30の平面図、図7はストッパリング30の正面図である。ストッパリング30は、フランジ部31と、ストッパ本体32と、ストッパ片33とを有している。ストッパ本体32は、継手本体10の受口部12の内周面に沿うような略環状に形成されている。ストッパ本体32の外径は、継手本体10の受口部12の内径と略等しい。図6および図7に示すように、フランジ部31の上側には、ガイド溝35が形成されている。このガイド溝35は、前述した継手本体10のガイド突起17(図4参照)と係合自在な形状および大きさに形成されている。
【0036】
図3に示すように、ガイド突起17がガイド溝35に嵌り込むようにストッパリング30を継手本体10の受口部12内に挿入すると、フランジ部31は受口部12内の段差部12bに引っ掛かる。このように、ガイド突起17とガイド溝35との係合により、ストッパリング30の上下位置が位置決めされる。また、フランジ部31と段差部12bとの係合により、ストッパリング30の管軸方向Xの位置が定められる。この結果、受口部12内において、ストッパ片33が所定の位置に位置決めされることになる。
【0037】
図9に示すように、ストッパ片33は、ストッパ本体32から内側に折り曲げられたような形状に形成され、外側にたわみ変形自在となっている。なお、ここで「内側に折り曲げられたような形状」とは、実際に内側に折り曲げることによって成形される形状に限らず、成形時にそのような形状になっているものも含む意味である。本実施形態では、ストッパリング30は射出成形される。そのため、ストッパ片33は、初めから上記形状に形成されているものである。ただし、いったんストッパ片33を成形した後、このストッパ片33を内側に折り曲げることによって上記形状に形成することも勿論可能である。
【0038】
図7に示すように、本実施形態では、ストッパ片33は4つ設けられている。ただし、ストッパ片33の個数は4つに限定される訳ではない。本実施形態では、管軸方向Xから見て、すべてのストッパ片33が上半分に配置されている。
【0039】
図5に示すように、ストッパ片33は、管軸方向Xと平行な方向に延びる根元辺部33aを有しており、この根元辺部33aを境として内側に折り曲げられたような形状に形成されている。ストッパ片33は、継手本体10の受口14側、言い換えると、ストッパリング30のフランジ部31側に位置する側端部33bを有している。図7に示すように、ストッパリング30を正面側から見ると、ストッパ片33の側端部33bが見えるようになっている。詳細は後述するが、この側端部33bは、パイプ91を挿入したときに、パイプ91の先端が当接する部分である。
【0040】
図5に示すように、ストッパ片33の隣には、略L字状の切り欠き36が形成されている。詳しくは、切り欠き36は、管軸方向Xと平行な方向に延びる第1切り欠き36aと、この第1切り欠き36と連続し、略円周方向Yに延びる第2切り欠き36bとから形成されている。第2切り欠き36bは、ストッパ片33の先端側に向かうにつれて幅が広くなっている。言い換えると、ストッパ片33の側端部33bは、ストッパ片33の先端側に行くにつれてフランジ部31と反対側(すなわち、継手本体10の受口14と反対側。図5における左側)に向かうように、円周方向Yから傾斜している。
【0041】
図8は、ストッパ片33の断面図である。図8に示すように、ストッパ片33のフランジ部31側の側端面は、管軸方向から傾いた傾斜面となっている。本実施形態では、この傾斜面がストッパ片33の側端部33bを形成している。
【0042】
ストッパリング30の材料は特に限定されないが、本実施形態では、ストッパリング30はABS樹脂製である。すなわち、ストッパリング30の材料と継手本体10の材料とは、異なっている。ただし、ストッパリング30の材料と継手本体10の材料とは、同一の材料であってもよい。
【0043】
《伸縮継手の作用》
伸縮継手1は、継手本体10、ストッパリング30、ゴム輪22、および受口カバー21が組み立てられた状態で使用される(図3参照)。配管構造90の施工時には、作業者は、受口カバー21の開口24から、継手本体10の受口14を通じてパイプ91を挿入する。すると、図10に示すように、パイプ91は、ストッパリング30のストッパ本体32の内周面を摺動した後、ストッパ片33の側端部33bに当接する。これにより、それ以上のパイプ91の挿入が阻止され、パイプ91の先端は所定の位置に位置決めされる。
【0044】
なお、本実施形態のストッパ片33は、たわみ変形自在な薄肉片である。そのため、ストッパ片33は、内側を向いている面である主面からたわみ方向(本実施形態では半径方向外向きの方向)の力を受けると、比較的容易にたわみ変形する。しかし、パイプ91はストッパ片33の側端部33bに突き当てられるので、パイプ91が比較的勢いよく挿入されたとしても、ストッパ片33はそれ以上の挿入を阻止する程度に十分な剛性を発揮する。また、ストッパ片33は、パイプ91の先端から押圧力を受けるが、その押圧力はストッパ片33のたわみ方向に作用するのではなく、たわみ方向と直交する方向に作用する。したがって、作業者がパイプ91を勢いよく挿入した場合であっても、その挿入に際してストッパ片33が外側にたわんでしまうことは抑制される。
【0045】
パイプ91内に温水等が流れると、パイプ91が熱膨張によって伸長する場合がある。そのような場合には、パイプ91の先端がストッパ片33の側端部33bを管軸方向Xに押圧する。本実施形態では、パイプ91の端面91aは管軸方向Xと直交する平坦な面となっているが、ストッパ片33の側端部33bは、管軸方向Xから傾いた傾斜面となっている(図8参照)。そのため、パイプ91が伸長すると、パイプ91の端面91aがストッパ片33の側端部33b上を滑り、ストッパ片33は外側に向かってたわみ変形することによって、外側に押し広げられる。これにより、図11に示すように、ストッパ片33が外側に逃げるので、パイプ91の伸長が許容され、パイプ91はストッパ片33の側端部33bよりもさらに奥側にまで入り込む。
【0046】
一方、パイプ91内に冷水等が流れると、パイプ91が熱収縮によって管軸方向Xに縮む場合がある。本実施形態では、パイプ91はストッパ片33によって予め所定の位置に位置決めされており、パイプ91の先端は受口14から所定の長さ分だけ挿入されている。そのため、図12に示すように、パイプ91が縮んだ場合であっても、パイプ91が受口部12から抜けることはない。
【0047】
《実施形態の効果》
以上のように、本実施形態に係る伸縮継手1は、ストッパ本体32から内側に折り曲げられたような形状に形成され、外側にたわみ変形自在なストッパ片33を有している。そして、施工時には、パイプ91の先端がストッパ片33の側端部33bに当接することによって、パイプ91の位置決めが行われる。一般的に、たわみ変形に要する力は圧縮変形に要する力よりも小さいが、本伸縮継手1によれば、パイプ91を挿入する際には、パイプ91の先端はストッパ片33の側端部33bに当接する。そのため、ストッパ片33は十分な剛性を発揮するので、作業者がパイプ91を勢いよく挿入したとしても、施工時にパイプ91がストッパ片33を乗り越えて過剰に挿入されるおそれは少ない。一方、パイプ91が熱膨張する際には、パイプ91の先端がストッパ片33をゆっくりと押圧し、ストッパ片33は半径方向外側に向かってゆっくりと変形する。ここで、ストッパ片33の変形はたわみ変形であるので、ストッパ片33は外側に向かって円滑に変形する。したがって、ストッパ片33がパイプ91の円滑な伸長を邪魔することがないので、パイプ91は円滑に伸長することができる。
【0048】
なお、たわみ変形に要する力は、ストッパ片33の大きさや形状等を調整することによって、比較的容易に調整することができる。そのため、本伸縮継手1によれば、パイプ91がストッパ片33を押し広げて伸長するのに必要な力、すなわち必要挿入力を比較的容易に調整することができる。したがって、本実施形態によれば、利便性の高い伸縮継手1を実現することができる。
【0049】
また、本実施形態に係る伸縮継手1によれば、ストッパ片33は管軸方向Xと平行な方向に延びる根元辺部33aを有し、この根元辺部33aを境として内側に折り曲げられたような形状に形成されている。そのため、ストッパ片33は、パイプ91の挿入方向と直交する方向にたわみ変形するので、パイプ91の挿入時におけるストッパ片33の剛性を高めることができる。また、パイプ91の伸長時におけるストッパ片33のたわみ変形が容易となり、パイプ91を円滑に伸長させることができる。なお、本実施形態では、ストッパ片33の根元辺部33aは、管軸方向Xと平行な方向に延びているが、根元辺部33aは管軸方向Xと斜交する方向に延びていてもよい。
【0050】
また、本実施形態に係る伸縮継手1によれば、図8に示すように、ストッパ片33の側端部33bには、受口14側(図8の右側)に行くにつれて半径方向外側(図8の上側)に向かう傾斜面が形成されている。そのため、パイプ91の先端面91aが管軸方向Xに直交する平坦な面であるにも拘わらず、パイプ91の伸長に伴う管軸方向Xの押圧力を受けることによって、ストッパ片33を外側に向かって容易にたわみ変形させることができる。すなわち、上記側端部(傾斜面)33bによって、ストッパ片33がパイプ91から押圧力を受けたときに、その押圧力の一部を半径方向外向きの力に変換することができる。そのため、ストッパ片33を外側に向かって容易に変形させることができる。
【0051】
また、本実施形態に係る伸縮継手1によれば、図5に示すように、ストッパ本体32におけるストッパ片33の隣には、第1切り欠き36aと第2切り欠き36bとからなる略L字状の切り欠き36が形成されている。そして、ストッパ本体32の側面視において、ストッパ片33の側端部33bは、ストッパ片33の先端側に行くにつれてフランジ部31側(受口14側)と反対側に向かうように円周方向Yから傾斜している。そのため、パイプ91の伸長時に、パイプ91の先端とストッパ片33とが当接する当接位置は、ストッパ片33の側端部33bの傾斜に沿って、管軸方向Xおよび円周方向Yから傾いた方向に移動していく。これにより、ストッパ片33は外側にたわみ変形しやすくなり、パイプ91を円滑に伸長させることができる。
【0052】
また、本実施形態に係る伸縮継手1によれば、管軸方向Xから見たときに、複数のストッパ片33のすべてが継手本体10の上半分に配置されている(図7参照)。したがって、排水配管内を流れる排水に異物等が含まれていたとしても、その異物等がストッパ片33に引っ掛かることを抑制することができる。
【0053】
本実施形態に係る伸縮継手1によれば、継手本体10にガイド突起17が設けられ、ストッパリング30のフランジ部31にガイド溝35が設けられている。そのため、ガイド突起17とガイド溝35とを係合させることにより、ストッパリング30の上下位置を適正な位置に容易に合わせることができる。したがって、ストッパリング30の上下位置を誤るおそれはない。本実施形態によれば、継手本体10とストッパリング30との組立作業を容易にすることができる。なお、継手本体10にガイド溝を設け、ストッパリング30のフランジ部31にガイド突起を設けるようにしてもよい。また、ガイド溝およびガイド突起に代えて、その他の係合構造を用いることも可能である。また、継手本体10とストッパリング30とを位置合わせする手段は、係合構造に限定されるわけではない。
【0054】
本実施形態に係る伸縮継手1によれば、継手本体10の受口部12内に段差部12bが設けられ、ストッパリング10にフランジ部31が設けられている。そのため、ストッパリング10を受口部12内に挿入した際に、フランジ部31が段差部12bに突き当たり、ストッパリング10が管軸方向Xの所定の位置に位置決めされる。すなわち、ストッパリング10を受口部12内に押し込むだけで、ストッパリング10を適正な位置に配置することができる。
【0055】
なお、本実施形態に係る伸縮継手1によれば、継手本体10とストッパリング30とは別部品であり、ストッパリング30が継手本体10の受口部12内に嵌め込まれることによって互いに組み立てられている。このように、ストッパリング30を継手本体10と別の部材とすることにより、ストッパリング30の成形が容易になり、ストッパ片33の形状や大きさ等を比較的自由に設定することができる。
【0056】
また、本実施形態に係る伸縮継手1によれば、継手本体10とストッパリング30とは、異なる種類の材料で形成されている。このように、継手本体10とストッパリング30とを異なる種類の材料で形成することにより、例えば、用途に応じて異なる種類の材料のストッパリング30を用いることが可能となり、継手本体10の汎用性を高めることができる。また、継手本体10の材料の制約を受けずに、ストッパリング30の材料を適宜に選択することができるので、材料特性の観点から、ストッパ片33のたわみ易さを比較的自由に設定することが可能となる。したがって、ストッパ片33の材料を適宜選択することによって、必要挿入力を容易に調整することができる。
【0057】
なお、本実施形態に係る伸縮継手1によれば、パイプ91の伸長に伴って挿入阻止部材が切断される従来技術と異なり、パイプ91の伸長に伴ってストッパ片33がたわみ変形するだけなので、配管内にクズは発生しない。また、パイプ91の長さが元に戻った場合に、ストッパ片33は、自らの弾性力によって、内側に突出する初期状態に自動的に復帰する。したがって、本実施形態に係る伸縮継手1は、再利用が可能である。すなわち、施工後にパイプ91が破損してパイプ91を交換する場合でも、ストッパ片33を再度用いることができる。
【0058】
<実施形態2>
本発明に係る伸縮継手のストッパは、実施形態1のストッパリング30に限定されず、他に種々の形態のストッパが考えられる。実施形態2に係る伸縮継手1は、実施形態1において、ストッパに変更を加えたものである。
【0059】
図13〜図16に示すように、実施形態2に係るストッパも、フランジ部41と、円環状のストッパ本体42と、たわみ変形自在なストッパ片43とを有するストッパリング40である。ただし、本実施形態のストッパ片43は、実施形態1のストッパ片33と異なる形状を有している。フランジ部41、ストッパ本体42は、実施形態1のフランジ部31、ストッパ本体32とそれぞれ同様であるので、それらの説明は省略する。フランジ部41にガイド溝45が形成されている点も、実施形態1と同様である。
【0060】
本実施形態のストッパ片43も、ストッパ本体42から内側に折り曲げられたような形状に形成され、外側にたわみ変形自在となっている。本実施形態では、ストッパ片43は3つ設けられている。具体的には、本実施形態では、ストッパ片43は、左側、上側、および右側にそれぞれ設けられている(図16参照)。本実施形態においても、すべてのストッパ片43が上半分に配置されている。
【0061】
ストッパ片43は、管軸方向Xと平行な方向に延びる根元辺部43aを有しており、この根元辺部43aを境として内側に折り曲げられたような形状に形成されている。本実施形態では、ストッパ片43のフランジ部41側(言い換えると受口14側)の一部は、ストッパ片43の根元側に向かって管軸方向Xから傾いた方向に折り返されたような形状に形成され、側端部43bを構成している。言い換えると、ストッパ片43の一部は、円周方向Yから傾いた方向に延びる屈曲線43cを境として、外側に折り返されたような形状に形成されている。図16に示すように、ストッパリング40を正面側から見ると、ストッパ片43の上記外側に折り返された部分(側端部)43bの内側の面が見えるようになっている。この外側に折り返された部分43bの内側の面は、管軸方向Xおよび円周方向Yから傾斜した面となっており、パイプ91を挿入したときにパイプ91の先端が当接する部分である。
【0062】
図14に示すように、ストッパ片43の隣には、略L字状の切り欠き46が形成されている。切り欠き46は、管軸方向Xと平行な方向に延びる第1切り欠き46aと、この第1切り欠き46aと連続し、略円周方向Yに延びる第2切り欠き46bとから形成されている。
【0063】
本実施形態においても、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
【0064】
<変形例>
本発明に係るストッパにおいて、ストッパ片の形状や大きさは適宜に設定することができる。ストッパ片の肉厚は一定でもよく、一定でなくてもよい。例えば、図17に示すように、実施形態1において、ストッパリング30のストッパ片33にリブ37を設けてもよい。このように、ストッパ片33にリブ37を設けることにより、ストッパ片33の剛性を高めることができる。なお、ストッパ片33の剛性を向上させるために、リブ37の代わりに、ストッパ片33の一部の肉厚を大きくするようにしてもよい。実施形態2におけるストッパ片43にリブを設けてもよいことは勿論である。
【0065】
上記各実施形態では、継手本体10とストッパリング30,40とは別部材であり、互いに組み立てられるものであった。しかし、継手本体10とストッパリング30,40とは、一体的に形成されていてもよい。すなわち、継手本体10とストッパリング30,40とは、一体物であってもよい。
【0066】
上記各実施形態では、パイプ91の先端面91aが管軸方向Xと直交する平坦な面であってもパイプ91の押圧力によってストッパ片33,43が外側にたわみ変形するように、ストッパ片33,43の側端部33b,43bは、傾斜面を形成していた。しかし、パイプ91の先端面が傾斜面である場合には、ストッパ片33,43の側端部は、管軸方向Xに直交する平坦面であってもよい。言い換えると、先端にテーパが設けられたパイプ91を使用することが前提となる場合には、ストッパ片33,43の側端部に傾斜面を設けなくてもよい。
【0067】
上記各実施形態では、伸縮継手1の継手本体10は、差口部11と受口部12とを有するものである。しかし、継手本体10は、両端に受口部を有するものであってもよい。
【0068】
ストッパリング30,40におけるストッパ片33,43の隣の切り欠きは、略L字状に限られない。例えば、略コ字状の切り欠き等であってもよい。また、円周方向に沿って延びる略直線状の切り欠きであってもよい。図9に示すように、実施形態1に係るストッパリング30では、4つのストッパ片33のうち、上側に位置する2つのストッパ片33は、左右に隣り合っている。そのため、それぞれのストッパ片33の隣に位置する略L字状の切り欠きは、互いに連続することによって全体的に略T字状(図6参照)の切り欠きを形成している。しかし、これら2つのストッパ片33の先端側が一体となっていてもよい。すなわち、実施形態1において、上側の2つのストッパ片33同士が連続していてもよい。この場合、これらストッパ片33の隣には、円周方向に沿った略直線状(厳密には、ストッパ片33側に向かって凸状の略山形)の切り欠きが形成されることになる。なお、本明細書でいう「切り欠き」とは、切り欠いたような形状に形成されたものを意味するのであって、実際に切り欠いて形成したものに限らず、初めからそのような形状に形成されたものも含まれる。
【0069】
上記各実施形態では、ストッパリング30,40のストッパ本体32,42は、環状に形成されている。しかし、本発明に係るストッパのストッパ本体は、必ずしも環状でなくてもよい。例えば、ストッパ本体は、環状の部材の一部を切り欠いたような形状に形成されていてもよい。また、ストッパ本体は、帯状に形成されていてもよい。すなわち、ストッパ本体は、横断面が略円弧状のものであってもよい。
【0070】
上記各実施形態では、ストッパ片33,43は、ストッパ本体32,42から内側に折り曲げられたような形状に形成されている。しかし、ストッパ片33,43は、ストッパ本体32,42から内側に曲げられたような形状に形成されていればよく、必ずしも折り曲げられたような形状に形成されていなくてもよい。例えば、ストッパ片33,43は、ストッパ本体32,42から折り目が識別できない程度になだらかに湾曲していてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0071】
以上のように、本発明は伸縮継手について有用である。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】配管構造の側面図である。
【図2】伸縮継手の側面図である。
【図3】伸縮継手の断面図である。
【図4】伸縮継手の分解断面図である。
【図5】実施形態1に係るストッパリングの側面図である。
【図6】実施形態1に係るストッパリングの平面図である。
【図7】実施形態1に係るストッパリングの正面図である。
【図8】ストッパ片の断面図である。
【図9】実施形態1に係るストッパリングの斜視図である。
【図10】パイプ挿入時における伸縮継手の断面図である。
【図11】パイプ伸長時における伸縮継手の断面図である。
【図12】パイプ収縮時における伸縮継手の断面図である。
【図13】実施形態2に係るストッパリングの斜視図である。
【図14】実施形態2に係るストッパリングの側面図である。
【図15】実施形態2に係るストッパリングの平面図である。
【図16】実施形態2に係るストッパリングの正面図である。
【図17】変形例に係るストッパリングのストッパ片の正面図である。
【図18】従来の伸縮継手の部分断面図である。
【符号の説明】
【0073】
1 伸縮継手
10 継手本体
12 受口部
14 受口
21 受口カバー
22 ゴム輪
30 ストッパリング(ストッパ)
32 ストッパ本体
33 ストッパ片
33a 根元辺部
33b ストッパ片の側端部
36 切り欠き
36a 第1切り欠き
36b 第2切り欠き
37 リブ(肉盛り部)
90 配管構造
91 パイプ
X 管軸方向
Y 円周方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプが挿入される受口が形成された受口部を有する略管状の継手本体と、
前記受口部内に配置され、前記受口部の内周面に沿って配置されるストッパ本体と、前記ストッパ本体から内側に曲げられたような形状に形成され、外側にたわみ変形自在であるとともに、前記受口側に位置する側端部を有するストッパ片と、を有するストッパと、
を備えた伸縮継手であって、
前記受口から前記パイプが挿入されたときに、前記パイプの先端が前記ストッパ片の前記側端部に当接することによって前記パイプの先端を位置決めする一方、前記パイプが伸長して前記パイプの先端が前記側端部を管軸方向に押圧すると、前記パイプの伸長を許容するように前記ストッパ片が外側にたわみ変形する伸縮継手。
【請求項2】
請求項1に記載の伸縮継手において、
前記ストッパ片は、管軸方向と平行な方向または管軸方向と斜交する方向に延びる根元辺部を有し、前記根元辺部を境として内側に折り曲げられたような形状に形成されている伸縮継手。
【請求項3】
請求項1または2に記載の伸縮継手において、
前記ストッパ片の前記側端部には、前記受口側に行くにつれて半径方向外側に向かう傾斜面が形成されている伸縮継手。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一つに記載の伸縮継手において、
前記ストッパ本体における前記ストッパ片の隣には、少なくとも、管軸方向と略平行な方向に延びる第1切り欠きと、前記第1切り欠きと連続し、略円周方向に延びる第2切り欠きと、が形成され、
前記ストッパ本体の側面視において、前記ストッパ片の前記側端部は、前記ストッパ片の先端側に行くにつれて前記受口と反対側に向かうように、円周方向から傾斜している伸縮継手。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか一つに記載の伸縮継手において、
前記ストッパ本体における前記ストッパ片の隣には、少なくとも、管軸方向と略平行な方向に延びる第1切り欠きと、前記第1切り欠きと連続し、略円周方向に延びる第2切り欠きと、が形成され、
前記ストッパ片の前記受口側の一部は、前記ストッパ片の根元側に向かって管軸方向から傾いた方向に折り返されたような形状に形成され、前記側端部を構成している伸縮継手。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一つに記載の伸縮継手において、
前記ストッパ片の一部には、他の部分よりも肉厚の厚い肉盛り部が形成されている伸縮継手。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一つに記載の伸縮継手において、
前記ストッパ片は複数形成され、
管軸方向から見たときに、前記複数のストッパ片は前記継手本体の半分の側に配置されている伸縮継手。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一つに記載の伸縮継手において、
前記継手本体と前記ストッパとは別部品であり、
前記ストッパは、前記受口から前記継手本体に差し込まれることによって前記継手本体に組み立てられている伸縮継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−2476(P2009−2476A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−165969(P2007−165969)
【出願日】平成19年6月25日(2007.6.25)
【出願人】(000000505)アロン化成株式会社 (317)
【Fターム(参考)】