便器洗浄制御装置及びトイレ設備
【課題】小口径の配管であっても便器に良好に給排水することが可能な便器洗浄制御装置及びトイレ設備を提供する。
【解決手段】便器と、該便器に洗浄水を供給するための洗浄弁と、該洗浄弁を開弁させるための洗浄スイッチとがそれぞれn個(nは2以上)設けられたトイレ設備の該洗浄弁を制御するための便器洗浄制御装置であって、第k(kは1〜nの任意数)の洗浄スイッチの操作信号に基づいて第kの洗浄弁に洗浄信号を出力する便器洗浄制御装置において、複数の該洗浄スイッチから略同時に操作信号の入力があった場合、これらの洗浄弁に対し所定の時間差をおいて洗浄信号を出力するよう構成されていることを特徴とする便器洗浄制御装置。
【解決手段】便器と、該便器に洗浄水を供給するための洗浄弁と、該洗浄弁を開弁させるための洗浄スイッチとがそれぞれn個(nは2以上)設けられたトイレ設備の該洗浄弁を制御するための便器洗浄制御装置であって、第k(kは1〜nの任意数)の洗浄スイッチの操作信号に基づいて第kの洗浄弁に洗浄信号を出力する便器洗浄制御装置において、複数の該洗浄スイッチから略同時に操作信号の入力があった場合、これらの洗浄弁に対し所定の時間差をおいて洗浄信号を出力するよう構成されていることを特徴とする便器洗浄制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は便器洗浄制御装置及びトイレ設備に係り、詳しくは、便器と、該便器に洗浄水を供給するための洗浄弁と、該洗浄弁を開弁させるための洗浄スイッチとがそれぞれn個(nは2以上)設けられたトイレ設備の該洗浄弁を制御するための便器洗浄制御装置と、この便器洗浄制御装置を備えたトイレ設備に関する。
【背景技術】
【0002】
I. オフィスビルや公共施設等においては、複数の便器が設置される。
【0003】
第19図は、4階建の建物の各階に便器を4器づつ設置した状態を示す模式図である。
【0004】
第19図では、1階に便器51a〜51d、2階に便器52a〜52d、3階に便器53a〜53d、4階に便器54a〜54dが設置されている。また、給水管55が分岐して、1階用給水管56、2階用給水管57、3階用給水管58及び4階用給水管59となり、これら給水管56〜59が1階〜4階に配設されている。1階用給水管56は、分岐管56a〜56dに分岐して便器51a〜51dに接続されている。同様に、2階用給水管57は分岐管57a〜57dに分岐して便器52a〜52dに接続され、3階用給水管58は分岐管58a〜58dに分岐して便器53a〜53dに接続され、4階用給水管59は分岐管59a〜59dに分岐して便器54a〜54dに接続されている。
【0005】
このようなトイレ設備において、総ての便器(便器51a〜51d、52a〜52d、53a〜53d、54a〜54d)が同時に使用されることは考え難い。このため、これら便器のうちの一部が使用される場合を想定して、トイレ設備の配管設計が行われる。
【0006】
第19図では、4階建ての建物の各階に便器が4器設置されている。空気調和衛生工学会(SHASE)の設計指針によると、このような4連立の場合には、便器の同時使用率を50%として配管を設計することが記載されている。
【0007】
従って、便器の同時使用率を50%として設計すると、分岐管56a〜56d、57a〜57d、58a〜58d、59a〜59dの口径は25A、給水管56〜59の口径は40A、給水管55の口径は100Aとなる。
【0008】
II. 特開平5−346032号の請求項1には、複数のトイレデバイスを水流しするための方法において、該方法が、特定のトイレデバイスが使用されたことを示す電気指標を供給するステップ、及び前に使用されたトイレデバイスを水流しするための電気コマンドを供給するステップを含み、このコマンドが該電気指標が受信される順番によって決定される順番で供給されることを特徴とする方法が記載されている。この方法によると、複数のトイレデバイスが使用の順番に順次水流しされることになり、複数のトイレデバイスが同時に水流しされることが回避されるため、配管径を小さく設計することが可能となる。
【0009】
III. 特開2007−162359号には、複数の便器からの排水を1本の横引き配管を通して排水立管へ排水する排水システムにおいて、横引き配管の勾配を1/75を超える急勾配にすることが記載されている。この横引き配管の急勾配により、排水を良好に行うことが可能となる。
【特許文献1】特開平5−346032号
【特許文献2】特開2007−162359号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、小口径の配管であっても便器に良好に給排水することが可能な便器洗浄制御装置及びトイレ設備を提供することを第1の目的とする。
【0011】
また、特許文献1では、複数(n個)のトイレデバイスが使用の順番に順次水流しされる。しかし、複数(n個)のトイレデバイスを略同時に使用した場合、必ずしも使用の順番に水洗することが好ましくない場合がある。例えば、各トイレデバイスの排水管への設置位置の関係により、使用の順に水洗するよりも、使用の順とは異なる順に水洗した方が排水がスムーズに行われる場合がある。また、何らかの事情で、他のトイレデバイスよりも優先して水流しを行う必要があるトイレデバイスを有する場合も考えられる。
【0012】
本発明は、複数の便器がほぼ同時に使用された場合に、使用の順番とは異なる順に水洗することが可能な便器洗浄制御装置及びトイレ設備を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明(請求項1)の便器洗浄制御装置は、便器と、該便器に洗浄水を供給するための洗浄弁と、該洗浄弁を開弁させるための洗浄スイッチとがそれぞれn個(nは2以上)設けられたトイレ設備の該洗浄弁を制御するための便器洗浄制御装置であって、第k(kは1〜nの任意数)の洗浄スイッチの操作信号に基づいて第kの洗浄弁に洗浄信号を出力する便器洗浄制御装置において、複数の該洗浄スイッチから略同時に操作信号の入力があった場合、これらの洗浄弁に対し所定の時間差をおいて洗浄信号を出力するよう構成されていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項2の便器洗浄制御装置は、請求項1において、前記便器は排水勾配を有した共通の横引き排水管に接続されるものであり、該排水勾配下流側の便器ほど優先順位が高いものとされており、複数の洗浄スイッチから略同時に操作信号の入力があった場合、優先順位の高い便器の洗浄弁に対して優先して洗浄信号を出力するよう構成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項3の便器洗浄制御装置は、請求項1又は2において、任意の1つの洗浄スイッチからの操作信号の入力時点と他の洗浄スイッチからの操作信号の入力時点との差が3秒以内であるときに両者の入力が略同時であるとすることを特徴とする。
【0016】
請求項4の便器洗浄制御装置は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記便器は洋風便器であり、前記所定の時間差は0.5〜3秒の間から選択された時間であることを特徴とする。
【0017】
請求項5の便器洗浄制御装置は、請求項1ないし4のいずれか1項において、任意の1つの洗浄スイッチからの操作信号の入力時点と他の洗浄スイッチからの操作信号の入力時点との差がx秒以内であるときに両者の入力が略同時であるとし、かつ、該x秒は、前記所定の時間差と同じであるか又は該所定の時間差よりも短いことを特徴とする。
【0018】
請求項6の便器洗浄制御装置は、請求項1ないし5のいずれか1項において、各便器は洗浄弁を介して共通の給水管に接続されるものであることを特徴とする。
【0019】
本発明(請求項7)のトイレ設備は、請求項1ないし6のいずれか1項の便器洗浄制御装置を備えたトイレ設備であって、便器と、該便器に洗浄水を供給するための洗浄弁と、該洗浄弁を開弁させるための洗浄スイッチとがそれぞれn個(nは2以上)設けられたものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明(請求項1)の便器洗浄制御装置及び本発明(請求項7)のトイレ設備では、複数の洗浄スイッチから略同時に操作信号の入力があった場合、これらの洗浄弁に対し所定の時間差をおいて洗浄信号を出力する。これにより、短時間に洗浄が集中することが回避される。よって、給水管や排水管等の配管を小口径に設計しても、便器に良好に給排水することが可能である。また、排水管に短時間に多量の排水が流れることがなくなり、排水管の負担も低減する。便器の排出性能も確保される。
【0021】
なお、請求項1において、便器洗浄制御装置は、n個の便器の優先順位を記憶しており、複数の洗浄スイッチから略同時に操作信号の入力があった場合、優先順位の高い便器の洗浄弁に対して優先して洗浄信号を出力するよう構成されていることが好ましい。これにより、優先順位の高い便器の洗浄が、優先順位の低い便器の洗浄のために遅延することが防止される。
【0022】
請求項2の便器洗浄制御装置では、排水勾配下流側の便器ほど優先順位が高いものとされている。このため、便器の排水が、当該便器よりも排水勾配上流側の便器からの排水によって妨げられることが回避され、排水が良好に行われる。
【0023】
請求項3のように、任意の1つの洗浄スイッチからの操作信号の入力時点と他の洗浄スイッチからの操作信号の入力時点との差が3秒以内であるときに両者の入力が略同時であるとしてもよい。この場合、後順位の便器の洗浄が過度に遅延することが防止される。
【0024】
請求項4のように、便器は洋風便器であり、前記所定の時間差は0.5〜3秒の間から選択された時間であるとしてもよい。この場合にも、後順位の便器の洗浄が過度に遅延することが防止される。
【0025】
請求項5のように、略同時とされる時間差x秒が所定の時間差と同じであるか又は該所定の時間差よりも短いことが好ましい。この場合、複数の便器を、洗浄間隔を過度にあけずに優先度の高い順番に洗浄することができる。
【0026】
請求項6のように、各便器は洗浄弁を介して共通の給水管に接続されるものであってもよい。この場合、共通の給水管を小口径にすることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。第1図は実施の形態に係る便器洗浄制御装置を備えたトイレ設備の模式図である。
【0028】
トイレルームの3室の個室11,12,13の各々に、洋風便器1,2,3が設置されている。これら個室11,12,13内に、洗浄スイッチSW1、SW2、SW3が設置されている。
【0029】
給水管20が分岐管21,22,23に分岐し、洋風便器1,2,3に接続されている。これら分岐管21,22,23は、電磁弁V1、V2、V3を備えている。
【0030】
また、これら洋風便器1〜3は、横引き排水管24に接続されている。この横引き排水管24は、洋風便器3が接続されている側を上流とし、洋風便器1が接続されている側を下流としている。この横引き排水管24の下流端は、図示しない排水縦管に接続されている。この横引き排水管24は、下流側に向う下り勾配となっている。
【0031】
これら洋風便器1〜3は、この横引き排水管24の最下流側から順番に優先順位が付けられている。即ち、横引き配管24の最下流側の洋風便器1が第1順位とされ、中間の洋風便器2が第2順位とされ、最上流側の洋風便器3が第3順位とされている。なお、2個又は4個以上の便器が設置されている場合も同様である。
【0032】
この優先順位の意味は次の通りである。
【0033】
即ち、ある便器(例えば便器2)の洗浄を行った直後に、当該便器よりも優先順位の高い下流側の便器(例えば便器1)の洗浄を行った場合、この優先順位の高い便器(便器1)から横引き排水管24への排水の排出が、横引き排水管24の上流側から流れてくる排水(便器2からの排水)によって妨げられる。
【0034】
これに対し、ある便器(例えば便器1)の洗浄を行った直後に、当該便器よりも優先順位の低い上流側の便器(例えば便器2)の洗浄を行った場合には、この優先順位の低い便器(便器2)から横引き排水管24へ排水する際に、該横引き排水管24の上流側から排水が流れてくることが無い。これにより、この優先順位の低い便器(便器2)からの排水は、横引き排水管24へスムーズに排出する。
【0035】
このように、複数の便器の洗浄を順次に行う場合には、優先順位の高い便器の洗浄から順に行う方が、排水が良好になる。
【0036】
便器洗浄制御装置30が、リード31,32,33を介して洗浄スイッチSW1、SW2、SW3と接続されていると共に、リード41,42,43を介して電磁弁V1、V2、V3と接続されている。これにより、便器洗浄制御装置30は、洗浄スイッチSW1〜SW3からの操作信号を受信し、受信した操作信号に対応する電磁弁V1〜V3に洗浄信号を送信可能となっている。この便器洗浄制御装置30は、洋風便器1〜3の上記優先順位を記憶している。
【0037】
[第1の動作例]
次に、第1図の便器洗浄制御装置30を備えたトイレ設備の動作について説明する。第2図〜第15図は、第1図のトイレ設備の第1の動作例を説明するフロー図である。
【0038】
なお、第2図〜第15図の動作の前提として、便器洗浄制御装置30は、以下の通りに設定されている。
(1) 各便器1〜3の洗浄時間は6秒であり、略同時に操作信号の入力があった場合の出力信号時間の差(以下、所定時間ということがある。)は、洗浄装置の瞬間流量のピーク時点よりもわずかに遅い3秒とする。
(2) 操作信号の入力を略同時とする設定時間を1秒とする。
(3) 操作スイッチSW1〜SW3の操作信号を受信すると、その操作された操作スイッチSW1〜SW3からの操作信号を10秒間は受信しない。
【0039】
なお、上記(1)のようにした理由は、複数の便器を十分な流量でかつ短時間で洗浄するためである。即ち、本動作例では、各便器1〜3の仕様として、洗浄時間が6秒であり、かつ洗浄開始から3秒未満の時点で、洗浄水の瞬間流量がピークに達するような洗浄挙動を示すものを想定している。また、本動作例では、洗浄開始から3秒後(即ち、瞬間流量がピークに達する時点よりも遅い時点)に、次の便器の洗浄開始を可能としている。このように、瞬間流量がピークに達する時点においては次の便器の洗浄開始が禁止されているため、当該ピークの時点で十分な瞬間流量を得ることができ、その結果、便器が良好に洗浄される。また、洗浄開始から3秒経過後に次の便器の洗浄開始が可能となるので、便器洗浄開始から6秒経過後(即ち、便器洗浄の終了後)に次の便器の洗浄を開始する場合と比べて、複数の便器を順次に洗浄するときに要する合計時間が短縮される。
【0040】
<初期フロー図(第2図)>
第2図において、便器洗浄制御装置30が制御を開始すると、いずれの操作スイッチSW1〜3からの操作信号をも受信していない待機状態(STEP1)となる。この待機状態において、先ず操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP2)。操作スイッチSW3が操作されていない場合には、次いで操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP3)。この操作スイッチSW2も操作されていない場合、さらに操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP3)。この操作スイッチSW1も操作されていない場合には、STEP1に戻り、STEP1〜4を繰り返し実行する。
【0041】
STEP2で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、第3図のSTEP10に移行し、以下に説明するパターン1のフローを実行する。
【0042】
<パターン1(第3図)>
第3図において、先ず操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP10)。操作スイッチSW2が操作されていない場合には、次いで操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP11)。この操作スイッチSW1も操作されていない場合、操作スイッチSW3が操作されてから設定時間(1秒)の経過の有無を確認し(STEP12)、設定時間(1秒)が経過していない場合には、STEP10に戻り、これらSTEP10〜12を繰り返し実行する。
【0043】
STEP12において、操作スイッチSW3の操作から設定時間(1秒)が経過したことを確認すると、便器3の洗浄を開始する(STEP13)。次いで、操作スイッチ2の操作の有無を確認する(STEP14)。この操作スイッチSW2が操作されていない場合、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP15)。この操作スイッチSW1も操作されていない場合、現在洗浄中の便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)の経過の有無を確認し(STEP16)、所定時間(3秒)が経過していない場合には、STEP14に戻り、これらSTEP14〜16を繰り返し実行する。
【0044】
STEP16において、所定時間(3秒)が経過した場合には、第2図の待機状態(STEP1)に戻る。
【0045】
<パターン1−(1)(第4図)>
第3図のSTEP10において、操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、第4図のSTEP20に移行し、以下に説明するパターン1−(1)のフローを実行する。
【0046】
即ち、第3図のSTEP10で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、第4図のSTEP20,30に移行し、この操作スイッチSW2の操作から設定時間(1秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP20,30)。
【0047】
このSTEP20で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、操作スイッチSW1〜3の総てが操作されたことを確認したことになり(STEP2,10,20)、便器1〜3を優先順位の高い順に(便器1,2,3の順に)洗浄することが確定する。
【0048】
即ち、STEP20で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、直ちに便器1の洗浄を開始する(STEP21)。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP22)、便器2の洗浄を開始する(STEP23)。便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP24)、便器3の洗浄を開始する(STEP25)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP26)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0049】
上記STEP30で操作スイッチSW2の操作から設定時間(1秒)が経過したことを確認すると、便器2の洗浄を開始する(STEP31)。
【0050】
次いで、便器2の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP32、40)。
【0051】
このSTEP32で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、操作スイッチSW1〜3の総てが操作されたことを確認したことになり、現在洗浄中の便器2に次いで、優先順位の高い順(即ち、便器1,3の順)に便器を洗浄することが確定する。
【0052】
即ち、STEP32で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP33)、便器1の洗浄を開始する(STEP34)。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP35)、便器3の洗浄を開始する(STEP36)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP37)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0053】
上記STEP40で便器2の洗浄から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器3の洗浄を開始する(STEP41)。
【0054】
次いで、この便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP42,46)。
【0055】
STEP42で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP43)、便器1の洗浄を開始する(STEP44)。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP45)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0056】
上記STEP46で便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)の経過を確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0057】
<パターン1−(2)(第5図)>
第3図のSTEP11で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、第5図のSTEP50に移行し、以下に説明するパターン1−(2)のフローを実行する。
【0058】
即ち、STEP11(第3図)で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、第5図のSTEP50に移行し、直ちに便器1の洗浄を開始する(STEP50)。
【0059】
次いで、この便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP51,60)。
【0060】
STEP51で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器1に次いで、便器2,3をこの順に洗浄することが確定するので、この順に便器を洗浄することになる(STEP52〜STEP56)。
【0061】
即ち、STEP51で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP52)、便器2の洗浄を開始する(STEP53)。便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP54)、便器3の洗浄を開始する(STEP55)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP56)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0062】
上記STEP60で便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器3の洗浄を開始する(STEP61)。
【0063】
次いで、この便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP62,66)。
【0064】
このSTEP62で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器3の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP63)、便器2の洗浄を開始する(STEP64)。この便器2の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP65)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0065】
上記STEP66で便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0066】
<パターン1−(3)(第6図)>
第3図のSTEP14で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、第6図のSTEP70に移行し、以下に説明するパターン1−(3)のフローを実行する。
【0067】
即ち、STEP14(第3図)で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、第6図のSTEP70,80に移行し、現在洗浄中の便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)の間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP70,80)。
【0068】
このSTEP70で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器3に次いで、便器1,2を優先順位の高い順に(便器1,2の順に)洗浄することが確定するので、この順に便器を洗浄することになる(STEP71〜STEP75)。
【0069】
即ち、STEP70で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP71)、便器1の洗浄を開始する(STEP72)。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP73)、便器2の洗浄を開始する(STEP74)。便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP75)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0070】
上記STEP80で便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器2の洗浄を開始する(STEP81)。
【0071】
次いで、この便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP82,86)。
【0072】
このSTEP82で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器2の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP83)、便器1の洗浄を開始する(STEP84)。この便器1の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP85)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0073】
上記STEP86で便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0074】
<パターン1−(4)(第7図)>
第3図のSTEP15で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、第7図のSTEP90に移行し、以下に説明するパターン1−(4)のフローを実行する。
【0075】
即ち、STEP15(第3図)で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、第7図のSTEP90,100に移行し、現在洗浄中の便器3の洗浄開始から所定定時間(3秒)の間、操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP90,100)。
【0076】
このSTEP90で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器3に次いで、便器1,2を優先順位の高い順に(便器1,2の順に)洗浄することが確定するので、この順に便器を洗浄することになる(STEP91〜STEP95)。
【0077】
即ち、STEP90で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP91)、便器1の洗浄を開始する(STEP92)。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP93)、便器2の洗浄を開始する(STEP94)。便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP95)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0078】
上記STEP100で便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器1の洗浄を開始する(STEP101)。
【0079】
次いで、この便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP102,106)。
【0080】
このSTEP102で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器1の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP103)、便器2の洗浄を開始する(STEP104)。この便器2の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP105)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0081】
上記STEP106で便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0082】
<パターン2(第8図)>
第2図のSTEP3で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、第8図のパターン2に移行する。
【0083】
第8図において、先ず操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP110)。操作スイッチSW3が操作されていない場合には、次いで操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP111)。この操作スイッチSW1も操作されていない場合、操作スイッチSW2が操作されてから設定時間(1秒)の経過の有無を確認し(STEP112)、設定時間(1秒)が経過していない場合には、STEP110に戻り、これらSTEP110〜112を繰り返し実行する。
【0084】
STEP112において、操作スイッチSW2の操作から設定時間(1秒)が経過した場合には、便器2の洗浄を開始する(STEP113)。次いで、操作スイッチ3の操作の有無を確認する(STEP114)。この操作スイッチSW3が操作されていない場合、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP115)。この操作スイッチSW1も操作されていない場合、現在洗浄中の便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)の経過の有無を確認し(STEP116)、所定時間(3秒)が経過していない場合には、STEP114に戻り、これらSTEP114〜116を繰り返し実行する。
【0085】
STEP116で所定時間(3秒)が経過した場合には、第2図の待機状態(STEP1)に戻る。
【0086】
<パターン2−(1)(第9図)>
第8図のSTEP110において、操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、第9図のSTEP120に移行し、以下に説明するパターン2−(1)のフローを実行する。
【0087】
即ち、第8図のSTEP110で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、第9図のSTEP120,130に移行し、この操作スイッチSW3の操作から設定時間(1秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP120,130)。
【0088】
このSTEP120で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、操作スイッチSW1〜SW3の総てが操作されたことを確認したことになり(STEP3,110,120)、便器1〜3を優先順位の高い順に(便器1,2,3の順に)洗浄することが確定する。
【0089】
即ち、STEP120で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、直ちに便器1の洗浄を開始し(STEP121)、洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP122)、便器2の洗浄を開始する(STEP123))。便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP124)、便器3の洗浄を開始する(STEP125)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP126)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0090】
上記STEP130で操作スイッチSW3の操作から設定時間(1秒)が経過したことを確認すると、便器2の洗浄を開始する(STEP131)。
【0091】
次いで、便器2の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP132、140)。
【0092】
このSTEP132で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、操作スイッチSW1〜3の総てが操作されたことを確認したことになり、現在洗浄中の便器2に次いで、優先順位の高い順(即ち、便器1,3の順)に便器を洗浄することが確定する。
【0093】
即ち、STEP132で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP133)、便器1の洗浄を開始する(STEP134))。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP135)、便器3の洗浄を開始する(STEP136))。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP137)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0094】
上記STEP140で便器2の洗浄から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器3の洗浄を開始する(STEP141)。
【0095】
次いで、この便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP142,146)。
【0096】
STEP142で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP143)、便器1の洗浄を開始する(STEP144))。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP145)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0097】
上記STEP146で便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)の経過を確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0098】
<パターン2−(2)(第10図)>
第8図のSTEP111で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、第10図のSTEP150に移行し、以下に説明するパターン2−(2)のフローを実行する。
【0099】
即ち、STEP111(第8図)で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、第10図のSTEP150に移行し、直ちに便器1の洗浄を開始する(STEP150)。
【0100】
次いで、この便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP151,160)。
【0101】
STEP151で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器1に次いで、便器2,3を優先順位の高い順(便器2,3の順)に洗浄することが確定するので、便器2,3の順に便器を洗浄することになる(STEP152〜STEP156)。
【0102】
即ち、STEP151で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP152)、便器2の洗浄を開始する(STEP153)。便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP154)、便器3の洗浄を開始する(STEP155)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP156)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0103】
上記STEP160で便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器2の洗浄を開始する(STEP161)。
【0104】
次いで、この便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP162,166)。
【0105】
このSTEP162で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器2の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP163)、便器3の洗浄を開始する(STEP164)。この便器3の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP165)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0106】
上記STEP166で便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0107】
<パターン2−(3)(第11図)>
第8図のSTEP114で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、第11図のSTEP170に移行し、以下に説明するパターン2−(3)のフローを実行する。
【0108】
即ち、STEP114(第8図)で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、第11図のSTEP170,180に移行し、現在洗浄中の便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)の間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP170,180)。
【0109】
このSTEP170で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器2に次いで、便器1,3を優先順位の高い順に(便器1,3の順に)洗浄することが確定するので、この順に便器を洗浄することになる(STEP171〜STEP175)。
【0110】
即ち、STEP170で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP171)、便器1の洗浄を開始する(STEP172)。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP173)、便器3の洗浄を開始する(STEP174)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP175)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0111】
上記STEP180で便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器3の洗浄を開始する(STEP181)。
【0112】
次いで、この便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP182,186)。
【0113】
このSTEP182で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器3の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP183)、便器1の洗浄を開始する(STEP184)。この便器1の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP185)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0114】
上記STEP186で便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0115】
<パターン2−(4)(第12図)>
第8図のSTEP115で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、第12図のSTEP190に移行し、以下に説明するパターン2−(4)のフローを実行する。
【0116】
即ち、STEP115(第8図)で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、第12図のSTEP190,200に移行し、現在洗浄中の便器2の洗浄開始から所定定時間(3秒)の間、操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP190,200)。
【0117】
このSTEP190で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器2に次いで、便器1,3を優先順位の高い順に(便器1,3の順に)洗浄することが確定するので、この順に便器を洗浄することになる(STEP191〜STEP195)。
【0118】
即ち、STEP190で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP191)、便器1の洗浄を開始する(STEP192)。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP193)、便器3の洗浄を開始する(STEP194)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP195)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0119】
上記STEP200で便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器1の洗浄を開始する(STEP201)。
【0120】
次いで、この便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP202,206)。
【0121】
このSTEP202で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器1の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP203)、便器3の洗浄を開始する(STEP204)。この便器3の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP205)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0122】
上記STEP206で便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0123】
<パターン3(第13図)>
第2図のSTEP4において、最も優先順位の高い便器1に対応するスイッチSW1が最初に操作されたことを確認している。従って、STEP4から第13図のSTEP210に移行し、直ちに便器1の洗浄を開始する(STEP210)。
【0124】
次いで、操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP211)。操作スイッチSW3が操作されていない場合には、次いで操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP212)。この操作スイッチSW2も操作されていない場合、便器1の洗浄開始から設定時間(3秒)の経過の有無を確認し(STEP213)、所定時間(3秒)が経過していない場合には、STEP211に戻り、これらSTEP211〜213を繰り返し実行する。
【0125】
STEP213において、便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)の経過を確認した場合には、第2図の待機状態(STEP1)に戻る。
【0126】
<パターン3−(1)(第14図)>
第13図のSTEP211で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、第14図のSTEP220に移行し、以下に説明するパターン3−(1)のフローを実行する。
【0127】
即ち、STEP211(第13図)で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、第14図のSTEP220,230に移行し、現在洗浄中の便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)の間、操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP220,230)。
【0128】
このSTEP220で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器1に次いで、便器2,3を優先順位の高い順に(便器2,3の順に)洗浄することが確定するので、この順に便器を洗浄することになる(STEP221〜STEP225)。
【0129】
即ち、STEP220で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP221)、便器2の洗浄を開始する(STEP222)。便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP223)、便器3の洗浄を開始する(STEP224)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP225)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0130】
上記STEP230で便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器3の洗浄を開始する(STEP231)。
【0131】
次いで、この便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP232,236)。
【0132】
このSTEP232で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器3の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP233)、便器2の洗浄を開始する(STEP234)。この便器2の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP235)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0133】
上記STEP236で便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0134】
<パターン3−(2)(第15図)>
第13図のSTEP212で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、第15図のSTEP240に移行し、以下に説明するパターン3−(2)のフローを実行する。
【0135】
即ち、STEP212(第13図)で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、第15図のSTEP240,250に移行し、現在洗浄中の便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)の間、操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP240,250)。
【0136】
このSTEP240で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器1に次いで、便器2,3を優先順位の高い順に(便器2,3の順に)洗浄することが確定するので、この順に便器を洗浄することになる(STEP241〜STEP245)。
【0137】
即ち、STEP240で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP241)、便器2の洗浄を開始する(STEP242)。便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP243)、便器3の洗浄を開始する(STEP244)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP245)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0138】
上記STEP250で便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器2の洗浄を開始する(STEP251)。
【0139】
次いで、この便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP252,256)。
【0140】
このSTEP252で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器2の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP253)、便器3の洗浄を開始する(STEP254)。この便器3の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP255)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0141】
上記STEP256で便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0142】
本動作例では、操作スイッチSW1が最初に操作されたときには、1秒間の経過を待つことなく、直ちに便器1の洗浄を開始する。この理由は、便器1が最も優先順位が高いため、操作スイッチSW1が操作された時点で便器1を最初に洗浄することが確定するからである。これにより、便器1が迅速に洗浄される。
【0143】
本動作例では、設定時間(1秒)の間の他に、所定時間(3秒)の間にも、未操作の操作スイッチの操作の有無を確認している。これにより、便器の洗浄の順番が、優先順位により近づくことになる。
【0144】
本システムを採用した場合、給水管の水圧変動による便器排出性能の低下を防止でき、給水管を小口径のものとできるので、コスト低減を図ることができる。例えば、従来の第19図のような4階建ての各階に便器を4器づつ設置する4連式の場合、同一フロアでの同時洗浄が無くなると考えることができる。その結果、従来の場合(便器の同時使用率50%の場合)と比べて、分岐管56a〜56d、57a〜57d、58a〜58d、59a〜59dの口径は25Aのままであるが、給水管56〜59の口径を40Aから25Aに減径し、給水管55の口径を100Aから40Aに減径することができる。
【0145】
[第2の動作例(第16図、第17図)]
第1の動作例では、第4図のSTEP30で「操作スイッチSW2」の操作から設定時間(1秒)の経過の有無を確認しているが、第2の動作例では、第16図の通り、STEP30で「操作スイッチSW2」を「操作スイッチSW3」に変更している。第2の動作例のその他のフローは第1の動作例と同様である。
【0146】
第2の動作例では、第16図のSTEP20,21,30,31の通り、最初に操作された操作スイッチ(操作スイッチSW3)の操作時点から最大でも設定時間(1秒)以内に、いずれかの便器(便器1又は2)の洗浄を開始する。
【0147】
これに対して第1の動作例では、第4図のSTEP20,21,30,31の通り、最初に操作された操作スイッチ(操作スイッチSW3)の操作時点から最大2回の設定時間(1秒)の経過後に、いずれかの便器(便器1又は2)の洗浄を開始する。具体的には、最初に操作スイッチSW3が操作(第2図のSTEP2)されてから設定時間(1秒)が経過する直前に操作スイッチSW2が操作(第3図のSTEP10)され、この操作スイッチSW2の操作から設定時間(1秒)経過後に便器2の洗浄を開始する場合には(第4図のSTEP20,30,31)、最初に操作スイッチSW3が操作されてから約2秒後に便器2の洗浄を開始することになる。
【0148】
このように、第2の動作例は第1の動作例と比べて、最初の操作スイッチが操作されてから早期に最初の便器の洗浄を開始するという利点を有する。なお、第1の動作例は第2の動作例と比べて、最初のスイッチが操作されてから長期間にわたって便器を洗浄することなく他の操作スイッチの操作の有無を確認するため、実際の便器洗浄の順番が便器の優先順位により近くなるという利点がある。
【0149】
なお、第1の動作例のSTEP130(第9図)においても、「操作スイッチSW3」を第17図のSTEP130のように「操作スイッチSW2」に変更してもよい。この場合にも、最初の操作スイッチが操作されてから早期に最初の便器の洗浄を開始する。
【0150】
[第3の動作例(第18図)]
第18図の通り、第3の動作例では、第1の動作例のSTEP23とSTEP25(第4図)を入れ替えている。従って、STEP23で便器3を洗浄し、STEP25で便器2を洗浄することになる。
【0151】
また、第3の動作例では、第1の動作例のSTEP34とSTEP36(第4図)を入れ替えている。従って、STEP34で便器3を洗浄し、STEP36で便器1を洗浄することになる。
【0152】
即ち、第3の動作例では、先に操作された操作スイッチに対応する便器が、それよりも後で操作された操作スイッチに対応する便器に洗浄の順番を抜かされる回数が1回までに制限されている。これにより、操作スイッチSW1〜SW3の操作から対応する便器1〜3の洗浄開始までに待たされる時間の上限が短くなる。
【0153】
なお、第3の動作例では、第1図のような3連式のトイレ設備のために当該回数制限を1回としたが(回数制限を2回以上とすると、第1動作例と同様の動作を行うことになり、回数制限が無いことに等しい動作結果となる。)、4連式以上のトイレ設備においては、この回数制限は2回以上であってもよい。
【0154】
本実施の形態は本発明の一例であり、本発明は本実施の形態に限定されない。
【0155】
例えば、本実施の形態では、便器1〜3の次の便器の洗浄開始までの所定時間を3秒としているが、これに限定されるものではない。例えば、この所定時間を洗浄開始から洗浄流量がピークとなる時点までの時間よりも長くすれば、次の便器の洗浄開始による現在洗浄中の便器の洗浄への影響を抑えることができる。しかし、給水管の水圧変動による便器排出性能が確保できる場合には、この所定時間の経過時点を洗浄流量のピーク時点よりも前にしてもよい。
【0156】
本実施の形態では、設定時間を1秒としているが、これに限定されるものではなく、例えば3秒未満であれば、便器を洗浄する順番が入れ替わっても、順番を抜かされた便器が自己の便器洗浄の開始までに待たされる時間が必要以上に長くなることが無い。
【0157】
便器の数は3器に限られず、2器又は4器以上であってもよい。
【0158】
本実施の形態では、給水管24の下流側から上流側に向って分岐管24A、24B、24Cの順に分岐しているが、給水管24の上流側から下流側に向って分岐管24A、24B、24Cの順に分岐してもよい。
【0159】
本実施の形態では、便器洗浄制御装置30と洗浄スイッチ23A〜23C及び電磁弁25A〜25Cとが、リード31A〜31C及びリード32A〜32Cと接続されているが、これらは無線で接続されていてもよい。
【0160】
便器洗浄の順番が入れ替わった場合には、使用者にその旨を報知する手段(音声、表示等の手段)を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】実施の形態に係る便器洗浄制装置を備えたトイレ設備の模式図である。
【図2】第1動作例のフロー図である。
【図3】第1動作例のフロー図である。
【図4】第1動作例のフロー図である。
【図5】第1動作例のフロー図である。
【図6】第1動作例のフロー図である。
【図7】第1動作例のフロー図である。
【図8】第1動作例のフロー図である。
【図9】第1動作例のフロー図である。
【図10】第1動作例のフロー図である。
【図11】第1動作例のフロー図である。
【図12】第1動作例のフロー図である。
【図13】第1動作例のフロー図である。
【図14】第1動作例のフロー図である。
【図15】第1動作例のフロー図である。
【図16】第2動作例のフロー図である。
【図17】第2動作例のフロー図である。
【図18】第3動作例のフロー図である。
【図19】4階建の建物の各階に便器を4器づつ設置した状態を示す模式図である。
【符号の説明】
【0162】
1〜3 便器
11〜13 個室
20 給水管
21〜23 分岐管
30 便器洗浄制御装置
V1〜V3 電磁弁
SW1〜SW3 操作スイッチ
【技術分野】
【0001】
本発明は便器洗浄制御装置及びトイレ設備に係り、詳しくは、便器と、該便器に洗浄水を供給するための洗浄弁と、該洗浄弁を開弁させるための洗浄スイッチとがそれぞれn個(nは2以上)設けられたトイレ設備の該洗浄弁を制御するための便器洗浄制御装置と、この便器洗浄制御装置を備えたトイレ設備に関する。
【背景技術】
【0002】
I. オフィスビルや公共施設等においては、複数の便器が設置される。
【0003】
第19図は、4階建の建物の各階に便器を4器づつ設置した状態を示す模式図である。
【0004】
第19図では、1階に便器51a〜51d、2階に便器52a〜52d、3階に便器53a〜53d、4階に便器54a〜54dが設置されている。また、給水管55が分岐して、1階用給水管56、2階用給水管57、3階用給水管58及び4階用給水管59となり、これら給水管56〜59が1階〜4階に配設されている。1階用給水管56は、分岐管56a〜56dに分岐して便器51a〜51dに接続されている。同様に、2階用給水管57は分岐管57a〜57dに分岐して便器52a〜52dに接続され、3階用給水管58は分岐管58a〜58dに分岐して便器53a〜53dに接続され、4階用給水管59は分岐管59a〜59dに分岐して便器54a〜54dに接続されている。
【0005】
このようなトイレ設備において、総ての便器(便器51a〜51d、52a〜52d、53a〜53d、54a〜54d)が同時に使用されることは考え難い。このため、これら便器のうちの一部が使用される場合を想定して、トイレ設備の配管設計が行われる。
【0006】
第19図では、4階建ての建物の各階に便器が4器設置されている。空気調和衛生工学会(SHASE)の設計指針によると、このような4連立の場合には、便器の同時使用率を50%として配管を設計することが記載されている。
【0007】
従って、便器の同時使用率を50%として設計すると、分岐管56a〜56d、57a〜57d、58a〜58d、59a〜59dの口径は25A、給水管56〜59の口径は40A、給水管55の口径は100Aとなる。
【0008】
II. 特開平5−346032号の請求項1には、複数のトイレデバイスを水流しするための方法において、該方法が、特定のトイレデバイスが使用されたことを示す電気指標を供給するステップ、及び前に使用されたトイレデバイスを水流しするための電気コマンドを供給するステップを含み、このコマンドが該電気指標が受信される順番によって決定される順番で供給されることを特徴とする方法が記載されている。この方法によると、複数のトイレデバイスが使用の順番に順次水流しされることになり、複数のトイレデバイスが同時に水流しされることが回避されるため、配管径を小さく設計することが可能となる。
【0009】
III. 特開2007−162359号には、複数の便器からの排水を1本の横引き配管を通して排水立管へ排水する排水システムにおいて、横引き配管の勾配を1/75を超える急勾配にすることが記載されている。この横引き配管の急勾配により、排水を良好に行うことが可能となる。
【特許文献1】特開平5−346032号
【特許文献2】特開2007−162359号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、小口径の配管であっても便器に良好に給排水することが可能な便器洗浄制御装置及びトイレ設備を提供することを第1の目的とする。
【0011】
また、特許文献1では、複数(n個)のトイレデバイスが使用の順番に順次水流しされる。しかし、複数(n個)のトイレデバイスを略同時に使用した場合、必ずしも使用の順番に水洗することが好ましくない場合がある。例えば、各トイレデバイスの排水管への設置位置の関係により、使用の順に水洗するよりも、使用の順とは異なる順に水洗した方が排水がスムーズに行われる場合がある。また、何らかの事情で、他のトイレデバイスよりも優先して水流しを行う必要があるトイレデバイスを有する場合も考えられる。
【0012】
本発明は、複数の便器がほぼ同時に使用された場合に、使用の順番とは異なる順に水洗することが可能な便器洗浄制御装置及びトイレ設備を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明(請求項1)の便器洗浄制御装置は、便器と、該便器に洗浄水を供給するための洗浄弁と、該洗浄弁を開弁させるための洗浄スイッチとがそれぞれn個(nは2以上)設けられたトイレ設備の該洗浄弁を制御するための便器洗浄制御装置であって、第k(kは1〜nの任意数)の洗浄スイッチの操作信号に基づいて第kの洗浄弁に洗浄信号を出力する便器洗浄制御装置において、複数の該洗浄スイッチから略同時に操作信号の入力があった場合、これらの洗浄弁に対し所定の時間差をおいて洗浄信号を出力するよう構成されていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項2の便器洗浄制御装置は、請求項1において、前記便器は排水勾配を有した共通の横引き排水管に接続されるものであり、該排水勾配下流側の便器ほど優先順位が高いものとされており、複数の洗浄スイッチから略同時に操作信号の入力があった場合、優先順位の高い便器の洗浄弁に対して優先して洗浄信号を出力するよう構成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項3の便器洗浄制御装置は、請求項1又は2において、任意の1つの洗浄スイッチからの操作信号の入力時点と他の洗浄スイッチからの操作信号の入力時点との差が3秒以内であるときに両者の入力が略同時であるとすることを特徴とする。
【0016】
請求項4の便器洗浄制御装置は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記便器は洋風便器であり、前記所定の時間差は0.5〜3秒の間から選択された時間であることを特徴とする。
【0017】
請求項5の便器洗浄制御装置は、請求項1ないし4のいずれか1項において、任意の1つの洗浄スイッチからの操作信号の入力時点と他の洗浄スイッチからの操作信号の入力時点との差がx秒以内であるときに両者の入力が略同時であるとし、かつ、該x秒は、前記所定の時間差と同じであるか又は該所定の時間差よりも短いことを特徴とする。
【0018】
請求項6の便器洗浄制御装置は、請求項1ないし5のいずれか1項において、各便器は洗浄弁を介して共通の給水管に接続されるものであることを特徴とする。
【0019】
本発明(請求項7)のトイレ設備は、請求項1ないし6のいずれか1項の便器洗浄制御装置を備えたトイレ設備であって、便器と、該便器に洗浄水を供給するための洗浄弁と、該洗浄弁を開弁させるための洗浄スイッチとがそれぞれn個(nは2以上)設けられたものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明(請求項1)の便器洗浄制御装置及び本発明(請求項7)のトイレ設備では、複数の洗浄スイッチから略同時に操作信号の入力があった場合、これらの洗浄弁に対し所定の時間差をおいて洗浄信号を出力する。これにより、短時間に洗浄が集中することが回避される。よって、給水管や排水管等の配管を小口径に設計しても、便器に良好に給排水することが可能である。また、排水管に短時間に多量の排水が流れることがなくなり、排水管の負担も低減する。便器の排出性能も確保される。
【0021】
なお、請求項1において、便器洗浄制御装置は、n個の便器の優先順位を記憶しており、複数の洗浄スイッチから略同時に操作信号の入力があった場合、優先順位の高い便器の洗浄弁に対して優先して洗浄信号を出力するよう構成されていることが好ましい。これにより、優先順位の高い便器の洗浄が、優先順位の低い便器の洗浄のために遅延することが防止される。
【0022】
請求項2の便器洗浄制御装置では、排水勾配下流側の便器ほど優先順位が高いものとされている。このため、便器の排水が、当該便器よりも排水勾配上流側の便器からの排水によって妨げられることが回避され、排水が良好に行われる。
【0023】
請求項3のように、任意の1つの洗浄スイッチからの操作信号の入力時点と他の洗浄スイッチからの操作信号の入力時点との差が3秒以内であるときに両者の入力が略同時であるとしてもよい。この場合、後順位の便器の洗浄が過度に遅延することが防止される。
【0024】
請求項4のように、便器は洋風便器であり、前記所定の時間差は0.5〜3秒の間から選択された時間であるとしてもよい。この場合にも、後順位の便器の洗浄が過度に遅延することが防止される。
【0025】
請求項5のように、略同時とされる時間差x秒が所定の時間差と同じであるか又は該所定の時間差よりも短いことが好ましい。この場合、複数の便器を、洗浄間隔を過度にあけずに優先度の高い順番に洗浄することができる。
【0026】
請求項6のように、各便器は洗浄弁を介して共通の給水管に接続されるものであってもよい。この場合、共通の給水管を小口径にすることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。第1図は実施の形態に係る便器洗浄制御装置を備えたトイレ設備の模式図である。
【0028】
トイレルームの3室の個室11,12,13の各々に、洋風便器1,2,3が設置されている。これら個室11,12,13内に、洗浄スイッチSW1、SW2、SW3が設置されている。
【0029】
給水管20が分岐管21,22,23に分岐し、洋風便器1,2,3に接続されている。これら分岐管21,22,23は、電磁弁V1、V2、V3を備えている。
【0030】
また、これら洋風便器1〜3は、横引き排水管24に接続されている。この横引き排水管24は、洋風便器3が接続されている側を上流とし、洋風便器1が接続されている側を下流としている。この横引き排水管24の下流端は、図示しない排水縦管に接続されている。この横引き排水管24は、下流側に向う下り勾配となっている。
【0031】
これら洋風便器1〜3は、この横引き排水管24の最下流側から順番に優先順位が付けられている。即ち、横引き配管24の最下流側の洋風便器1が第1順位とされ、中間の洋風便器2が第2順位とされ、最上流側の洋風便器3が第3順位とされている。なお、2個又は4個以上の便器が設置されている場合も同様である。
【0032】
この優先順位の意味は次の通りである。
【0033】
即ち、ある便器(例えば便器2)の洗浄を行った直後に、当該便器よりも優先順位の高い下流側の便器(例えば便器1)の洗浄を行った場合、この優先順位の高い便器(便器1)から横引き排水管24への排水の排出が、横引き排水管24の上流側から流れてくる排水(便器2からの排水)によって妨げられる。
【0034】
これに対し、ある便器(例えば便器1)の洗浄を行った直後に、当該便器よりも優先順位の低い上流側の便器(例えば便器2)の洗浄を行った場合には、この優先順位の低い便器(便器2)から横引き排水管24へ排水する際に、該横引き排水管24の上流側から排水が流れてくることが無い。これにより、この優先順位の低い便器(便器2)からの排水は、横引き排水管24へスムーズに排出する。
【0035】
このように、複数の便器の洗浄を順次に行う場合には、優先順位の高い便器の洗浄から順に行う方が、排水が良好になる。
【0036】
便器洗浄制御装置30が、リード31,32,33を介して洗浄スイッチSW1、SW2、SW3と接続されていると共に、リード41,42,43を介して電磁弁V1、V2、V3と接続されている。これにより、便器洗浄制御装置30は、洗浄スイッチSW1〜SW3からの操作信号を受信し、受信した操作信号に対応する電磁弁V1〜V3に洗浄信号を送信可能となっている。この便器洗浄制御装置30は、洋風便器1〜3の上記優先順位を記憶している。
【0037】
[第1の動作例]
次に、第1図の便器洗浄制御装置30を備えたトイレ設備の動作について説明する。第2図〜第15図は、第1図のトイレ設備の第1の動作例を説明するフロー図である。
【0038】
なお、第2図〜第15図の動作の前提として、便器洗浄制御装置30は、以下の通りに設定されている。
(1) 各便器1〜3の洗浄時間は6秒であり、略同時に操作信号の入力があった場合の出力信号時間の差(以下、所定時間ということがある。)は、洗浄装置の瞬間流量のピーク時点よりもわずかに遅い3秒とする。
(2) 操作信号の入力を略同時とする設定時間を1秒とする。
(3) 操作スイッチSW1〜SW3の操作信号を受信すると、その操作された操作スイッチSW1〜SW3からの操作信号を10秒間は受信しない。
【0039】
なお、上記(1)のようにした理由は、複数の便器を十分な流量でかつ短時間で洗浄するためである。即ち、本動作例では、各便器1〜3の仕様として、洗浄時間が6秒であり、かつ洗浄開始から3秒未満の時点で、洗浄水の瞬間流量がピークに達するような洗浄挙動を示すものを想定している。また、本動作例では、洗浄開始から3秒後(即ち、瞬間流量がピークに達する時点よりも遅い時点)に、次の便器の洗浄開始を可能としている。このように、瞬間流量がピークに達する時点においては次の便器の洗浄開始が禁止されているため、当該ピークの時点で十分な瞬間流量を得ることができ、その結果、便器が良好に洗浄される。また、洗浄開始から3秒経過後に次の便器の洗浄開始が可能となるので、便器洗浄開始から6秒経過後(即ち、便器洗浄の終了後)に次の便器の洗浄を開始する場合と比べて、複数の便器を順次に洗浄するときに要する合計時間が短縮される。
【0040】
<初期フロー図(第2図)>
第2図において、便器洗浄制御装置30が制御を開始すると、いずれの操作スイッチSW1〜3からの操作信号をも受信していない待機状態(STEP1)となる。この待機状態において、先ず操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP2)。操作スイッチSW3が操作されていない場合には、次いで操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP3)。この操作スイッチSW2も操作されていない場合、さらに操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP3)。この操作スイッチSW1も操作されていない場合には、STEP1に戻り、STEP1〜4を繰り返し実行する。
【0041】
STEP2で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、第3図のSTEP10に移行し、以下に説明するパターン1のフローを実行する。
【0042】
<パターン1(第3図)>
第3図において、先ず操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP10)。操作スイッチSW2が操作されていない場合には、次いで操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP11)。この操作スイッチSW1も操作されていない場合、操作スイッチSW3が操作されてから設定時間(1秒)の経過の有無を確認し(STEP12)、設定時間(1秒)が経過していない場合には、STEP10に戻り、これらSTEP10〜12を繰り返し実行する。
【0043】
STEP12において、操作スイッチSW3の操作から設定時間(1秒)が経過したことを確認すると、便器3の洗浄を開始する(STEP13)。次いで、操作スイッチ2の操作の有無を確認する(STEP14)。この操作スイッチSW2が操作されていない場合、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP15)。この操作スイッチSW1も操作されていない場合、現在洗浄中の便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)の経過の有無を確認し(STEP16)、所定時間(3秒)が経過していない場合には、STEP14に戻り、これらSTEP14〜16を繰り返し実行する。
【0044】
STEP16において、所定時間(3秒)が経過した場合には、第2図の待機状態(STEP1)に戻る。
【0045】
<パターン1−(1)(第4図)>
第3図のSTEP10において、操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、第4図のSTEP20に移行し、以下に説明するパターン1−(1)のフローを実行する。
【0046】
即ち、第3図のSTEP10で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、第4図のSTEP20,30に移行し、この操作スイッチSW2の操作から設定時間(1秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP20,30)。
【0047】
このSTEP20で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、操作スイッチSW1〜3の総てが操作されたことを確認したことになり(STEP2,10,20)、便器1〜3を優先順位の高い順に(便器1,2,3の順に)洗浄することが確定する。
【0048】
即ち、STEP20で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、直ちに便器1の洗浄を開始する(STEP21)。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP22)、便器2の洗浄を開始する(STEP23)。便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP24)、便器3の洗浄を開始する(STEP25)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP26)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0049】
上記STEP30で操作スイッチSW2の操作から設定時間(1秒)が経過したことを確認すると、便器2の洗浄を開始する(STEP31)。
【0050】
次いで、便器2の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP32、40)。
【0051】
このSTEP32で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、操作スイッチSW1〜3の総てが操作されたことを確認したことになり、現在洗浄中の便器2に次いで、優先順位の高い順(即ち、便器1,3の順)に便器を洗浄することが確定する。
【0052】
即ち、STEP32で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP33)、便器1の洗浄を開始する(STEP34)。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP35)、便器3の洗浄を開始する(STEP36)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP37)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0053】
上記STEP40で便器2の洗浄から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器3の洗浄を開始する(STEP41)。
【0054】
次いで、この便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP42,46)。
【0055】
STEP42で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP43)、便器1の洗浄を開始する(STEP44)。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP45)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0056】
上記STEP46で便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)の経過を確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0057】
<パターン1−(2)(第5図)>
第3図のSTEP11で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、第5図のSTEP50に移行し、以下に説明するパターン1−(2)のフローを実行する。
【0058】
即ち、STEP11(第3図)で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、第5図のSTEP50に移行し、直ちに便器1の洗浄を開始する(STEP50)。
【0059】
次いで、この便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP51,60)。
【0060】
STEP51で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器1に次いで、便器2,3をこの順に洗浄することが確定するので、この順に便器を洗浄することになる(STEP52〜STEP56)。
【0061】
即ち、STEP51で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP52)、便器2の洗浄を開始する(STEP53)。便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP54)、便器3の洗浄を開始する(STEP55)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP56)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0062】
上記STEP60で便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器3の洗浄を開始する(STEP61)。
【0063】
次いで、この便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP62,66)。
【0064】
このSTEP62で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器3の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP63)、便器2の洗浄を開始する(STEP64)。この便器2の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP65)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0065】
上記STEP66で便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0066】
<パターン1−(3)(第6図)>
第3図のSTEP14で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、第6図のSTEP70に移行し、以下に説明するパターン1−(3)のフローを実行する。
【0067】
即ち、STEP14(第3図)で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、第6図のSTEP70,80に移行し、現在洗浄中の便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)の間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP70,80)。
【0068】
このSTEP70で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器3に次いで、便器1,2を優先順位の高い順に(便器1,2の順に)洗浄することが確定するので、この順に便器を洗浄することになる(STEP71〜STEP75)。
【0069】
即ち、STEP70で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP71)、便器1の洗浄を開始する(STEP72)。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP73)、便器2の洗浄を開始する(STEP74)。便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP75)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0070】
上記STEP80で便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器2の洗浄を開始する(STEP81)。
【0071】
次いで、この便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP82,86)。
【0072】
このSTEP82で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器2の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP83)、便器1の洗浄を開始する(STEP84)。この便器1の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP85)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0073】
上記STEP86で便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0074】
<パターン1−(4)(第7図)>
第3図のSTEP15で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、第7図のSTEP90に移行し、以下に説明するパターン1−(4)のフローを実行する。
【0075】
即ち、STEP15(第3図)で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、第7図のSTEP90,100に移行し、現在洗浄中の便器3の洗浄開始から所定定時間(3秒)の間、操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP90,100)。
【0076】
このSTEP90で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器3に次いで、便器1,2を優先順位の高い順に(便器1,2の順に)洗浄することが確定するので、この順に便器を洗浄することになる(STEP91〜STEP95)。
【0077】
即ち、STEP90で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP91)、便器1の洗浄を開始する(STEP92)。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP93)、便器2の洗浄を開始する(STEP94)。便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP95)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0078】
上記STEP100で便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器1の洗浄を開始する(STEP101)。
【0079】
次いで、この便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP102,106)。
【0080】
このSTEP102で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器1の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP103)、便器2の洗浄を開始する(STEP104)。この便器2の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP105)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0081】
上記STEP106で便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0082】
<パターン2(第8図)>
第2図のSTEP3で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、第8図のパターン2に移行する。
【0083】
第8図において、先ず操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP110)。操作スイッチSW3が操作されていない場合には、次いで操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP111)。この操作スイッチSW1も操作されていない場合、操作スイッチSW2が操作されてから設定時間(1秒)の経過の有無を確認し(STEP112)、設定時間(1秒)が経過していない場合には、STEP110に戻り、これらSTEP110〜112を繰り返し実行する。
【0084】
STEP112において、操作スイッチSW2の操作から設定時間(1秒)が経過した場合には、便器2の洗浄を開始する(STEP113)。次いで、操作スイッチ3の操作の有無を確認する(STEP114)。この操作スイッチSW3が操作されていない場合、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP115)。この操作スイッチSW1も操作されていない場合、現在洗浄中の便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)の経過の有無を確認し(STEP116)、所定時間(3秒)が経過していない場合には、STEP114に戻り、これらSTEP114〜116を繰り返し実行する。
【0085】
STEP116で所定時間(3秒)が経過した場合には、第2図の待機状態(STEP1)に戻る。
【0086】
<パターン2−(1)(第9図)>
第8図のSTEP110において、操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、第9図のSTEP120に移行し、以下に説明するパターン2−(1)のフローを実行する。
【0087】
即ち、第8図のSTEP110で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、第9図のSTEP120,130に移行し、この操作スイッチSW3の操作から設定時間(1秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP120,130)。
【0088】
このSTEP120で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、操作スイッチSW1〜SW3の総てが操作されたことを確認したことになり(STEP3,110,120)、便器1〜3を優先順位の高い順に(便器1,2,3の順に)洗浄することが確定する。
【0089】
即ち、STEP120で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、直ちに便器1の洗浄を開始し(STEP121)、洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP122)、便器2の洗浄を開始する(STEP123))。便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP124)、便器3の洗浄を開始する(STEP125)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP126)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0090】
上記STEP130で操作スイッチSW3の操作から設定時間(1秒)が経過したことを確認すると、便器2の洗浄を開始する(STEP131)。
【0091】
次いで、便器2の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP132、140)。
【0092】
このSTEP132で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、操作スイッチSW1〜3の総てが操作されたことを確認したことになり、現在洗浄中の便器2に次いで、優先順位の高い順(即ち、便器1,3の順)に便器を洗浄することが確定する。
【0093】
即ち、STEP132で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP133)、便器1の洗浄を開始する(STEP134))。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP135)、便器3の洗浄を開始する(STEP136))。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP137)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0094】
上記STEP140で便器2の洗浄から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器3の洗浄を開始する(STEP141)。
【0095】
次いで、この便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP142,146)。
【0096】
STEP142で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP143)、便器1の洗浄を開始する(STEP144))。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP145)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0097】
上記STEP146で便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)の経過を確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0098】
<パターン2−(2)(第10図)>
第8図のSTEP111で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、第10図のSTEP150に移行し、以下に説明するパターン2−(2)のフローを実行する。
【0099】
即ち、STEP111(第8図)で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、第10図のSTEP150に移行し、直ちに便器1の洗浄を開始する(STEP150)。
【0100】
次いで、この便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP151,160)。
【0101】
STEP151で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器1に次いで、便器2,3を優先順位の高い順(便器2,3の順)に洗浄することが確定するので、便器2,3の順に便器を洗浄することになる(STEP152〜STEP156)。
【0102】
即ち、STEP151で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP152)、便器2の洗浄を開始する(STEP153)。便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP154)、便器3の洗浄を開始する(STEP155)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP156)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0103】
上記STEP160で便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器2の洗浄を開始する(STEP161)。
【0104】
次いで、この便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP162,166)。
【0105】
このSTEP162で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器2の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP163)、便器3の洗浄を開始する(STEP164)。この便器3の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP165)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0106】
上記STEP166で便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0107】
<パターン2−(3)(第11図)>
第8図のSTEP114で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、第11図のSTEP170に移行し、以下に説明するパターン2−(3)のフローを実行する。
【0108】
即ち、STEP114(第8図)で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、第11図のSTEP170,180に移行し、現在洗浄中の便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)の間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP170,180)。
【0109】
このSTEP170で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器2に次いで、便器1,3を優先順位の高い順に(便器1,3の順に)洗浄することが確定するので、この順に便器を洗浄することになる(STEP171〜STEP175)。
【0110】
即ち、STEP170で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP171)、便器1の洗浄を開始する(STEP172)。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP173)、便器3の洗浄を開始する(STEP174)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP175)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0111】
上記STEP180で便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器3の洗浄を開始する(STEP181)。
【0112】
次いで、この便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW1の操作の有無を確認する(STEP182,186)。
【0113】
このSTEP182で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器3の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP183)、便器1の洗浄を開始する(STEP184)。この便器1の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP185)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0114】
上記STEP186で便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0115】
<パターン2−(4)(第12図)>
第8図のSTEP115で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、第12図のSTEP190に移行し、以下に説明するパターン2−(4)のフローを実行する。
【0116】
即ち、STEP115(第8図)で操作スイッチSW1が操作されたことを確認すると、第12図のSTEP190,200に移行し、現在洗浄中の便器2の洗浄開始から所定定時間(3秒)の間、操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP190,200)。
【0117】
このSTEP190で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器2に次いで、便器1,3を優先順位の高い順に(便器1,3の順に)洗浄することが確定するので、この順に便器を洗浄することになる(STEP191〜STEP195)。
【0118】
即ち、STEP190で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP191)、便器1の洗浄を開始する(STEP192)。便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP193)、便器3の洗浄を開始する(STEP194)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP195)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0119】
上記STEP200で便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器1の洗浄を開始する(STEP201)。
【0120】
次いで、この便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP202,206)。
【0121】
このSTEP202で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器1の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP203)、便器3の洗浄を開始する(STEP204)。この便器3の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP205)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0122】
上記STEP206で便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0123】
<パターン3(第13図)>
第2図のSTEP4において、最も優先順位の高い便器1に対応するスイッチSW1が最初に操作されたことを確認している。従って、STEP4から第13図のSTEP210に移行し、直ちに便器1の洗浄を開始する(STEP210)。
【0124】
次いで、操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP211)。操作スイッチSW3が操作されていない場合には、次いで操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP212)。この操作スイッチSW2も操作されていない場合、便器1の洗浄開始から設定時間(3秒)の経過の有無を確認し(STEP213)、所定時間(3秒)が経過していない場合には、STEP211に戻り、これらSTEP211〜213を繰り返し実行する。
【0125】
STEP213において、便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)の経過を確認した場合には、第2図の待機状態(STEP1)に戻る。
【0126】
<パターン3−(1)(第14図)>
第13図のSTEP211で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、第14図のSTEP220に移行し、以下に説明するパターン3−(1)のフローを実行する。
【0127】
即ち、STEP211(第13図)で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、第14図のSTEP220,230に移行し、現在洗浄中の便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)の間、操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP220,230)。
【0128】
このSTEP220で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器1に次いで、便器2,3を優先順位の高い順に(便器2,3の順に)洗浄することが確定するので、この順に便器を洗浄することになる(STEP221〜STEP225)。
【0129】
即ち、STEP220で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP221)、便器2の洗浄を開始する(STEP222)。便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP223)、便器3の洗浄を開始する(STEP224)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP225)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0130】
上記STEP230で便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器3の洗浄を開始する(STEP231)。
【0131】
次いで、この便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW2の操作の有無を確認する(STEP232,236)。
【0132】
このSTEP232で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器3の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP233)、便器2の洗浄を開始する(STEP234)。この便器2の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP235)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0133】
上記STEP236で便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0134】
<パターン3−(2)(第15図)>
第13図のSTEP212で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、第15図のSTEP240に移行し、以下に説明するパターン3−(2)のフローを実行する。
【0135】
即ち、STEP212(第13図)で操作スイッチSW2が操作されたことを確認すると、第15図のSTEP240,250に移行し、現在洗浄中の便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)の間、操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP240,250)。
【0136】
このSTEP240で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器1に次いで、便器2,3を優先順位の高い順に(便器2,3の順に)洗浄することが確定するので、この順に便器を洗浄することになる(STEP241〜STEP245)。
【0137】
即ち、STEP240で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、先ず現在洗浄中の便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP241)、便器2の洗浄を開始する(STEP242)。便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP243)、便器3の洗浄を開始する(STEP244)。便器3の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過後(STEP245)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0138】
上記STEP250で便器1の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、便器2の洗浄を開始する(STEP251)。
【0139】
次いで、この便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過するまでの間、操作スイッチSW3の操作の有無を確認する(STEP252,256)。
【0140】
このSTEP252で操作スイッチSW3が操作されたことを確認すると、現在洗浄中の便器2の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP253)、便器3の洗浄を開始する(STEP254)。この便器3の洗浄開始から設定時間(3秒)が経過後(STEP255)、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0141】
上記STEP256で便器2の洗浄開始から所定時間(3秒)が経過したことを確認すると、第2図の待機状態(STEP1)に復帰する。
【0142】
本動作例では、操作スイッチSW1が最初に操作されたときには、1秒間の経過を待つことなく、直ちに便器1の洗浄を開始する。この理由は、便器1が最も優先順位が高いため、操作スイッチSW1が操作された時点で便器1を最初に洗浄することが確定するからである。これにより、便器1が迅速に洗浄される。
【0143】
本動作例では、設定時間(1秒)の間の他に、所定時間(3秒)の間にも、未操作の操作スイッチの操作の有無を確認している。これにより、便器の洗浄の順番が、優先順位により近づくことになる。
【0144】
本システムを採用した場合、給水管の水圧変動による便器排出性能の低下を防止でき、給水管を小口径のものとできるので、コスト低減を図ることができる。例えば、従来の第19図のような4階建ての各階に便器を4器づつ設置する4連式の場合、同一フロアでの同時洗浄が無くなると考えることができる。その結果、従来の場合(便器の同時使用率50%の場合)と比べて、分岐管56a〜56d、57a〜57d、58a〜58d、59a〜59dの口径は25Aのままであるが、給水管56〜59の口径を40Aから25Aに減径し、給水管55の口径を100Aから40Aに減径することができる。
【0145】
[第2の動作例(第16図、第17図)]
第1の動作例では、第4図のSTEP30で「操作スイッチSW2」の操作から設定時間(1秒)の経過の有無を確認しているが、第2の動作例では、第16図の通り、STEP30で「操作スイッチSW2」を「操作スイッチSW3」に変更している。第2の動作例のその他のフローは第1の動作例と同様である。
【0146】
第2の動作例では、第16図のSTEP20,21,30,31の通り、最初に操作された操作スイッチ(操作スイッチSW3)の操作時点から最大でも設定時間(1秒)以内に、いずれかの便器(便器1又は2)の洗浄を開始する。
【0147】
これに対して第1の動作例では、第4図のSTEP20,21,30,31の通り、最初に操作された操作スイッチ(操作スイッチSW3)の操作時点から最大2回の設定時間(1秒)の経過後に、いずれかの便器(便器1又は2)の洗浄を開始する。具体的には、最初に操作スイッチSW3が操作(第2図のSTEP2)されてから設定時間(1秒)が経過する直前に操作スイッチSW2が操作(第3図のSTEP10)され、この操作スイッチSW2の操作から設定時間(1秒)経過後に便器2の洗浄を開始する場合には(第4図のSTEP20,30,31)、最初に操作スイッチSW3が操作されてから約2秒後に便器2の洗浄を開始することになる。
【0148】
このように、第2の動作例は第1の動作例と比べて、最初の操作スイッチが操作されてから早期に最初の便器の洗浄を開始するという利点を有する。なお、第1の動作例は第2の動作例と比べて、最初のスイッチが操作されてから長期間にわたって便器を洗浄することなく他の操作スイッチの操作の有無を確認するため、実際の便器洗浄の順番が便器の優先順位により近くなるという利点がある。
【0149】
なお、第1の動作例のSTEP130(第9図)においても、「操作スイッチSW3」を第17図のSTEP130のように「操作スイッチSW2」に変更してもよい。この場合にも、最初の操作スイッチが操作されてから早期に最初の便器の洗浄を開始する。
【0150】
[第3の動作例(第18図)]
第18図の通り、第3の動作例では、第1の動作例のSTEP23とSTEP25(第4図)を入れ替えている。従って、STEP23で便器3を洗浄し、STEP25で便器2を洗浄することになる。
【0151】
また、第3の動作例では、第1の動作例のSTEP34とSTEP36(第4図)を入れ替えている。従って、STEP34で便器3を洗浄し、STEP36で便器1を洗浄することになる。
【0152】
即ち、第3の動作例では、先に操作された操作スイッチに対応する便器が、それよりも後で操作された操作スイッチに対応する便器に洗浄の順番を抜かされる回数が1回までに制限されている。これにより、操作スイッチSW1〜SW3の操作から対応する便器1〜3の洗浄開始までに待たされる時間の上限が短くなる。
【0153】
なお、第3の動作例では、第1図のような3連式のトイレ設備のために当該回数制限を1回としたが(回数制限を2回以上とすると、第1動作例と同様の動作を行うことになり、回数制限が無いことに等しい動作結果となる。)、4連式以上のトイレ設備においては、この回数制限は2回以上であってもよい。
【0154】
本実施の形態は本発明の一例であり、本発明は本実施の形態に限定されない。
【0155】
例えば、本実施の形態では、便器1〜3の次の便器の洗浄開始までの所定時間を3秒としているが、これに限定されるものではない。例えば、この所定時間を洗浄開始から洗浄流量がピークとなる時点までの時間よりも長くすれば、次の便器の洗浄開始による現在洗浄中の便器の洗浄への影響を抑えることができる。しかし、給水管の水圧変動による便器排出性能が確保できる場合には、この所定時間の経過時点を洗浄流量のピーク時点よりも前にしてもよい。
【0156】
本実施の形態では、設定時間を1秒としているが、これに限定されるものではなく、例えば3秒未満であれば、便器を洗浄する順番が入れ替わっても、順番を抜かされた便器が自己の便器洗浄の開始までに待たされる時間が必要以上に長くなることが無い。
【0157】
便器の数は3器に限られず、2器又は4器以上であってもよい。
【0158】
本実施の形態では、給水管24の下流側から上流側に向って分岐管24A、24B、24Cの順に分岐しているが、給水管24の上流側から下流側に向って分岐管24A、24B、24Cの順に分岐してもよい。
【0159】
本実施の形態では、便器洗浄制御装置30と洗浄スイッチ23A〜23C及び電磁弁25A〜25Cとが、リード31A〜31C及びリード32A〜32Cと接続されているが、これらは無線で接続されていてもよい。
【0160】
便器洗浄の順番が入れ替わった場合には、使用者にその旨を報知する手段(音声、表示等の手段)を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】実施の形態に係る便器洗浄制装置を備えたトイレ設備の模式図である。
【図2】第1動作例のフロー図である。
【図3】第1動作例のフロー図である。
【図4】第1動作例のフロー図である。
【図5】第1動作例のフロー図である。
【図6】第1動作例のフロー図である。
【図7】第1動作例のフロー図である。
【図8】第1動作例のフロー図である。
【図9】第1動作例のフロー図である。
【図10】第1動作例のフロー図である。
【図11】第1動作例のフロー図である。
【図12】第1動作例のフロー図である。
【図13】第1動作例のフロー図である。
【図14】第1動作例のフロー図である。
【図15】第1動作例のフロー図である。
【図16】第2動作例のフロー図である。
【図17】第2動作例のフロー図である。
【図18】第3動作例のフロー図である。
【図19】4階建の建物の各階に便器を4器づつ設置した状態を示す模式図である。
【符号の説明】
【0162】
1〜3 便器
11〜13 個室
20 給水管
21〜23 分岐管
30 便器洗浄制御装置
V1〜V3 電磁弁
SW1〜SW3 操作スイッチ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器と、該便器に洗浄水を供給するための洗浄弁と、該洗浄弁を開弁させるための洗浄スイッチとがそれぞれn個(nは2以上)設けられたトイレ設備の該洗浄弁を制御するための便器洗浄制御装置であって、
第k(kは1〜nの任意数)の洗浄スイッチの操作信号に基づいて第kの洗浄弁に洗浄信号を出力する便器洗浄制御装置において、
複数の該洗浄スイッチから略同時に操作信号の入力があった場合、これらの洗浄弁に対し所定の時間差をおいて洗浄信号を出力するよう構成されていることを特徴とする便器洗浄制御装置。
【請求項2】
請求項1において、前記便器は排水勾配を有した共通の横引き排水管に接続されるものであり、
該排水勾配下流側の便器ほど優先順位が高いものとされており、
複数の洗浄スイッチから略同時に操作信号の入力があった場合、優先順位の高い便器の洗浄弁に対して優先して洗浄信号を出力するよう構成されていることを特徴とする便器洗浄制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、任意の1つの洗浄スイッチからの操作信号の入力時点と他の洗浄スイッチからの操作信号の入力時点との差が3秒以内であるときに両者の入力が略同時であるとすることを特徴とする便器洗浄制御装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項において、前記便器は洋風便器であり、前記所定の時間差は0.5〜3秒の間から選択された時間であることを特徴とする便器洗浄制御装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項において、任意の1つの洗浄スイッチからの操作信号の入力時点と他の洗浄スイッチからの操作信号の入力時点との差がx秒以内であるときに両者の入力が略同時であるとし、かつ、該x秒は、前記所定の時間差と同じであるか又は該所定の時間差よりも短いことを特徴とする便器洗浄制御装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項において、各便器は洗浄弁を介して共通の給水管に接続されるものであることを特徴とする便器洗浄制御装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項の便器洗浄制御装置を備えたトイレ設備であって、
便器と、該便器に洗浄水を供給するための洗浄弁と、該洗浄弁を開弁させるための洗浄スイッチとがそれぞれn個(nは2以上)設けられたトイレ設備。
【請求項1】
便器と、該便器に洗浄水を供給するための洗浄弁と、該洗浄弁を開弁させるための洗浄スイッチとがそれぞれn個(nは2以上)設けられたトイレ設備の該洗浄弁を制御するための便器洗浄制御装置であって、
第k(kは1〜nの任意数)の洗浄スイッチの操作信号に基づいて第kの洗浄弁に洗浄信号を出力する便器洗浄制御装置において、
複数の該洗浄スイッチから略同時に操作信号の入力があった場合、これらの洗浄弁に対し所定の時間差をおいて洗浄信号を出力するよう構成されていることを特徴とする便器洗浄制御装置。
【請求項2】
請求項1において、前記便器は排水勾配を有した共通の横引き排水管に接続されるものであり、
該排水勾配下流側の便器ほど優先順位が高いものとされており、
複数の洗浄スイッチから略同時に操作信号の入力があった場合、優先順位の高い便器の洗浄弁に対して優先して洗浄信号を出力するよう構成されていることを特徴とする便器洗浄制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、任意の1つの洗浄スイッチからの操作信号の入力時点と他の洗浄スイッチからの操作信号の入力時点との差が3秒以内であるときに両者の入力が略同時であるとすることを特徴とする便器洗浄制御装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項において、前記便器は洋風便器であり、前記所定の時間差は0.5〜3秒の間から選択された時間であることを特徴とする便器洗浄制御装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項において、任意の1つの洗浄スイッチからの操作信号の入力時点と他の洗浄スイッチからの操作信号の入力時点との差がx秒以内であるときに両者の入力が略同時であるとし、かつ、該x秒は、前記所定の時間差と同じであるか又は該所定の時間差よりも短いことを特徴とする便器洗浄制御装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項において、各便器は洗浄弁を介して共通の給水管に接続されるものであることを特徴とする便器洗浄制御装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項の便器洗浄制御装置を備えたトイレ設備であって、
便器と、該便器に洗浄水を供給するための洗浄弁と、該洗浄弁を開弁させるための洗浄スイッチとがそれぞれn個(nは2以上)設けられたトイレ設備。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2010−84482(P2010−84482A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−257461(P2008−257461)
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】
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