説明

修正可能な感覚特性を有するゴルフ・クラブ・ヘッドまたはその他のボール打撃装置

ゴルフ・クラブ・ヘッド(パター・ヘッドを含む)などのボール打撃装置は、ユーザが、ボール打撃装置を使用してボールを打つことに関連する「感覚」の音および/またはその他の局面を選択的に変更できるようにする、ボール打撃ヘッド内の装置および/またはボール打撃ヘッドに係合された装置を含む。このように、ユーザ、クラブ・フィッターなどは、ボール打撃装置の感覚の音および/またはその他の局面を、特定のユーザの好みに対応するように自由にカスタマイズし調整することができる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、概して、ユーザ、クラブ・フィッター、クラブ製造業者などが、ボール打撃装置でボール(またはその他の同様の目標)を打ったときのボール打撃装置に関連する「感覚」の各局面を選択的に制御、変更、およびカスタマイズするのを可能にする、ゴルフ・クラブ・ヘッド(パター・ヘッドを含む)などのボール打撃装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフは、男性および女性プレーヤー、ならびに様々な年齢および技術レベルのプレーヤーなど、様々なプレーヤーによって楽しまれている。ゴルフは、このような様々なプレーヤーが、(たとえば、スコアにハンデを付けたり、異なるティー・ボックスを使用したりして)互いに直接競う場合でもゴルフに一緒に参加することができ、なおかつゴルフ大会または競技を楽しむことができるという点でスポーツ界ではいくらか異色である。これらの要因は、ゴルフのテレビ番組(たとえば、ゴルフ・トーナメント、ゴルフ・ニュース、ゴルフの歴史、および/またはその他のゴルフ・プログラム)が増えており、有名なゴルフ・スーパースターが現れていることと共に、米国と世界の他の国々との両方で、近年のゴルフ人口の増加に少なくとも部分的に寄与している。ゴルフに参加する人の数およびゴルフ・コースの数は、近年着実に増加している。
【0003】
すべての技術レベルのプレーヤーが、その成績を向上させ、ゴルフ・スコアを下げ、次の成績「レベル」に到達することを目指している。すべての種類のゴルフ道具の製造業者が、これらの要求に応えており、近年ゴルフ道具が大幅に変化し向上している。たとえば、現在様々なゴルフ・ボール・モデルが市販されており、いくつかのボールは、より遠くまでより真っ直ぐ飛び、より高いかまたはより平坦な軌跡を描き、より多くのスピンならびにより優れた制御および(特にグリーンの周りでの)感覚が得られるように設計されている。
【0004】
ゴルフ・クラブは、プレー中にゴルフ・ボールを動かす唯一の道具であるので、近年の多くの技術的研究および進歩の主題になっている。たとえば、市場では近年、ゴルフ・クラブ・ヘッド、シャフト、およびグリップが改善されている。さらに、ゴルフ・クラブの様々な要素およびゴルフ・ボールの特性を特定のユーザのスイングの特徴または特性によりうまく合わせるために、他の技術的進歩がもたらされている(たとえば、クラブ・フィッティング技術、ボール発射角測定技術など)。
【0005】
ゴルフ・プレーヤーは、特にパターに関して、ゴルフ・クラブの「感覚」に敏感である傾向がある。ゴルフ・クラブ(またはその他のボール打撃装置)の「感覚」は、ボールがスイングを受け、および/または打たれたときにプレーヤーが経験する感覚を生じさせるクラブの様々な構成部品およびクラブに関連する様々な特徴の組合せを含む。クラブの重量、重量分布、スイング速度などはすべて、ボールに対してスイングしかつボールを打ったときのクラブの「感覚」に影響を与える可能性がある。「感覚」は、クラブ・ヘッドがボールに当たりボールを動かすときに発生する音に関係することも分かっている。クラブ・ヘッドが、インパクト時に不快であるか、望ましくないか、または驚くような音を発生させる場合、ユーザは、たじろぐか、スイングを止めるか、スイングを減速させ、それによってスイングの距離、方向、および/または他の成績局面ならびに結果として得られるボールの動きが影響を受ける。この不快であるか、望ましくないか、または驚くような音をユーザが予期すると、ボールを打つ前であってもスイングに影響が出る可能性がある。
【0006】
ゴルフ・クラブの「感覚」局面に関するあらゆるゴルフ・プレーヤーの好みは異なっている。言い換えれば、ゴルフ・クラブの受け入れられる「感覚」は、「ワン・サイズ・フィッツ・オール(1つのサイズをすべてに合わせる)」命題ではない。したがって、ユーザが、その特定の好みおよび/またはスイング特性に合うようにクラブの「感覚」の様々な局面を変更、制御、およびカスタマイズするのを可能にする、パター・ヘッドおよび/またはパターを含む、ゴルフ・クラブ・ヘッドおよび/またはゴルフ・クラブを提供すると有利である。いくつかの例では、ユーザが、その特定の好みおよび/またはスイング特性に合うように、ボールを打つときにクラブから放出される音を変更、制御、およびカスタマイズするのを可能にする、パター・ヘッドおよび/またはパターを含む、ゴルフ・クラブ・ヘッドおよび/またはゴルフ・クラブを提供すると有利である。
【発明の開示】
【0007】
概要
以下に、本発明の局面の少なくともいくつかを基本的に理解するために本発明の各局面の概要を示す。この概要は、本発明の網羅的な概括ではない。この概要は、本発明の主要または重大な要素を識別するものでも、または本発明の範囲を示すものでもない。以下の概要は、以下に示すより詳細な説明の序説として本発明のいくつかの概念を概略的な形で示すものに過ぎない。
【0008】
本発明の各局面は、(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を含むボール打撃ヘッドと、(b)ボールがボール打撃表面に接触したときにボール打撃ヘッドから放出される音および/またはボール打撃ヘッドに関連する「感覚」の他の局面を変更する手段とを含む、ゴルフ・クラブおよびゴルフ・クラブ・ヘッド(パターおよびパター・ヘッドを含む)などのボール打撃装置に関する。ボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面から離れてボール打撃装置の後部の方へ向かう方向に延びる本体部材をさらに含んでよい。クラブ・ヘッドに関連する音および/または「感覚」のその他の局面は、ユーザ、クラブ・フィッター、クラブ製造業者、クラブ小売業者などによって、特定のユーザの好みに合うように音および/または感覚のその他の局面を制御またはカスタマイズするように選択的に変更および/または修正することができる。
【0009】
本発明の他の局面は、(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を含むボール打撃ヘッドと、(b)任意に第1のチャンバを形成し、ボール打撃表面の後方に配置され、および/またはボール打撃表面から離れる方向に延びる少なくとも1つの壁部材と、(c)壁部材に力をかける手段とを含むボール打撃装置に関する。力をかける手段を使用して、圧縮力をかけ、および/または他の方法で壁部材の剛性を変化させ、たとえば、それによって、ボールがボール打撃表面に接触したときのボール打撃ヘッドによる応答の少なくとも1つの特性を変更することができる。少なくともいくつかの例では、力をかける手段は、ユーザ(およびその他の人)によって自由にかつ選択的に制御可能であり、それによって、ユーザは、自分の好みに合うようにボール打撃装置の応答の少なくとも1つの特性を変更、制御、およびカスタマイズし、たとえば、装置がボールを打つときに発生する音のトーン、周波数、またはピッチを変更することができる。さらに、必要に応じて、力をかける手段および/または壁部材は、ボール打撃ヘッドから選択的に取外し可能であり、かつ力をかける他の手段および/または他の壁部材と交換可能であり、それによって、たとえばボール打撃ヘッドの応答、発生する音、クラブの重量、重量分布、および/またはスイング特性などについてのユーザのさらなる選択およびカスタマイズが可能になる。
【0010】
本発明の他の局面は、本発明の例によるボール打撃装置(上述の装置など)を使用して、ボール打撃装置が使用時にボールに接触したときのボール打撃装置に関連する感覚の音および/またはその他の局面を制御する方法に関する。たとえば、本発明の少なくともいくつかの例による方法は、(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を有するボール打撃ヘッド(たとえば、パター・ヘッド)、ボールがボール打撃表面に接触したときにボール打撃ヘッドから放出される音を変更する手段、および/またはボールがボール打撃表面に接触したときのボール打撃ヘッドに関連する感覚の他の局面を変更する手段を含むボール打撃装置を設ける段階、ならびに(b)音を変更する手段および/または感覚を変更する手段を調整し、それによって、ボールがボール打撃表面に接触したときのボール打撃ヘッドに関連する音および/または感覚を変更する段階を含んでよい。本発明の少なくともいくつかの例による他の方法は、(a)(i)使用時にボールに面するボール打撃表面を含むボール打撃ヘッド(たとえば、パター・ヘッド)と、(ii)任意に第1のチャンバを形成し、ボール打撃表面の後方に配置され、および/またはボール打撃表面から離れる方向に延びる少なくとも1つの壁部材と、(iii)壁部材に力をかける手段とを有するボール打撃装置を設ける段階、ならびに(b)壁部材に力をかける手段を調整し、それによって、ボールがボール打撃表面に接触したときのボール打撃ヘッドによる応答の特性を変更する(たとえば、音特性を変更する)段階を含んでよい。
【0011】
本発明の少なくともいくつかの例による方法は、選択的に取外し可能な変更手段、力をかける手段、および/または取外し可能な重り部材を使用して、たとえば、ボール打撃装置のスイング特性および/または感覚をさらに調整しカスタマイズするのを可能にする段階をさらに含んでよい。
【0012】
本発明およびそのある利点をより完全に理解するには、添付の図面を考慮して以下の説明を参照することができる。各図面では、同じ符番は同じ部材を示している。
【0013】
詳細な説明
本発明の様々な態様例についての以下の説明では、本発明の一部を形成し、かつ一例として、本発明の各局面を実施することのできる構造、装置、システム、および環境の様々な例が示されている添付の図面を参照する。部品、構造、装置例、システム、および環境の例の特定の構成を使用することができ、本発明の範囲から逸脱せずに構造および機能面の修正を施すことができることを理解されたい。さらに、本明細書では、本発明の部材および要素の様々な例を説明するために「頂部」、「底部」、「前部」、「後部」、「側部(サイド)」などの語を使用することがあるが、これらの語は本明細書では、たとえば、図示されている向きの例に基づく都合上の問題で使用されているものである。本明細書では、本発明の範囲内に収まるために構造の特定の三次元方位を必要とすると解釈すべきものはない。
【0014】
読者の助けとして、本明細書は以下のような様々な節に分かれている。用語、本発明の各局面によるボール打撃装置の概略的な説明、本発明の特定の例、および結論。
【0015】
A. 用語
本明細書では以下の用語が使用され、特に明示しないかぎりまたは文脈から明らかなように、これらの用語は以下に示す意味を有する。
【0016】
「ボール打撃装置」は、ボールまたは他の同様の目標(ホッケーのパックなど)を打つように構成され設計された任意の装置を意味する。以下に詳しく説明する「ボール打撃装置」を総称的に包含するだけでなく、「ボール打撃装置」の例には、ゴルフ・クラブ、パター、クロッケーのマレット、ポロのマレット、野球またはソフトボールのバット、クリケットのバット、テニス・ラケット、バドミントン・ラケット、フィールド・ホッケーのスティック、アイス・ホッケーのスティックなどが含まれるが、それに限定されるわけではない。
【0017】
「ボール打撃ヘッド」は、「ボール打撃装置」の、使用時にボール(またはその他の目標)に接触する部分を含みかつその部分のすぐ隣りに位置する(任意にその部分を囲む)部分を意味する。多くのゴルフ・クラブおよびパターのようないくつかの例では、ボール打撃ヘッドは、任意のシャフトまたはハンドル部材とは別個の独立した実体であってよく、ボール打撃ヘッドは、シャフトまたはハンドルに何らかの方法で取り付けることができる。
【0018】
「感覚」とは、ボール打撃装置の様々な構成部品と、ボール(または他の物体)に対してスイングし、および/またはボール(または他の物体)を打ったときにユーザーが経験する感覚的知覚(センサーセンセーション)を生じさせる該装置に関する様々な特徴(例えば、材料の種類、寸法、硬度)との、組み合わせを意味する。
【0019】
用語「シャフト」および「ハンドル」は、本明細書では同義的にかつ交換可能に使用され、これらの語は、ボール打撃装置の、ユーザがボール打撃装置を振る際に保持する部分(もしあれば)を含む。
【0020】
B. 本発明の各局面によるボール打撃装置の概略的な説明
一般に、本発明の各局面は、ゴルフ・クラブ・ヘッド、ゴルフ・クラブ、パター・ヘッド、パターなどのボール打撃装置に関する。本発明の少なくともいくつかの例によるこのようなボール打撃装置は、(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を含むボール打撃ヘッド、および(b)ボールがボール打撃表面に接触したときにボール打撃ヘッドから放出される音を変更する手段を含んでよい。ボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面からボール打撃装置の後部の方に延びる本体部材をさらに含んでよい。
【0021】
音を変更する手段は、本体部材および/またはボール打撃表面のようなボール打撃ヘッドのある部分に係合することができる。いくつかの例では、音を変更する手段は、実際には、本体部材に形成された開放領域内に少なくとも部分的に含め、および/または本体部材に設けられた開口部を通してユーザ(またはその他の人)に少なくとも部分的にさらすことができる。本発明の少なくともいくつかの例では、ユーザは、音を変更する手段を回転させたり、その位置または向きを変更したりするなど、その特徴または向きを選択的に変更し、それによってボール打撃ヘッドが使用時にボールに接触したときにボール打撃ヘッドから放出される音を変更することができる。
【0022】
本発明の少なくともいくつかの例によるボール打撃装置(パター・ヘッドおよびパターを含む)は、ボール打撃装置に係合し、および/または含まれる(たとえば、ボール打撃装置の本体部材に係合可能であり、および/または含まれる)1つまたは複数の重り部材を含んでよい。このような重り部材は、選択的に取外し可能であり、かつ異なる重り部材と任意に交換可能であってよく、ユーザ、クラブ・フィッターなどは、(ユーザの好み、スイング特性などに合うように)ボール打撃装置に関連するスイング特性および/またはその他の「感覚」局面を選択的に変更することができる。本発明の少なくともいくつかの例では、音を変更する手段は、ボール打撃装置の重り部材として働くこともでき、異なる重りまたは重量分布の一方を有するものと選択的に交換して、上述のように、さらに装置の「感覚」特性を変更することができる。
【0023】
音を変更する手段は、本発明から逸脱せずに様々な方法で機能することができる。たとえば、いくつかの装置では、音を変更する手段は、ボール打撃装置内の内壁部材に加えられる剛性または圧力を変化させ、それによって、ボールがボール打撃表面に接触したときに発生する音のトーン、周波数、ピッチ、またはその他の特性を変更することができる。他の例として、音を変更する手段の少なくとも一部は、ボール打撃表面の裏面に接触し、および/または直接力をかけ、それによってボールがボール打撃表面に接触したときの装置の振動特性(および装置から放出される音)を変更することができる。他の例として、音を変更する手段とボール打撃表面との間に1つまたは複数の中間部材を設けることができ、したがって、中間部材は、装置に圧力をかけ、および/または装置の振動特性および/または音特性をその他の方法で変更する責任を負うことができる。他の例として、中間部材または壁部材を変更し、またはこれらの要素のうちの1つまたは複数を構造全体に追加し、ならびに/あるいはこれらの要素のサイズ、形状、重量、重量分布、寸法、材料などを変更することによって、ボールが打たれたときに装置から放出される音を変更することができる。
【0024】
本発明の他の局面は、クラブの「感覚」(たとえば、クラブのスイング特性、音特性など)を特定のユーザの好みに合うように変更することができる、ゴルフ・クラブ、パター、ゴルフ・クラブ・ヘッド、パター・ヘッドなどのボール打撃装置に関する。本発明の少なくともいくつかの例によるこのようなボール打撃装置は、(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を含むボール打撃ヘッド、および(b)ボールがボール打撃表面に接触したときのボール打撃ヘッドに関連する感覚を変更する手段を含んでよい。ボール打撃ヘッドは、ボール打撃表面からボール打撃装置の後部の方に延びる本体部材をさらに含んでよい。
【0025】
ボール打撃ヘッドに関連する感覚を変更する手段は、本体部材、ボール打撃表面のようなボール打撃ヘッドのある部分に係合することができる。少なくともいくつかの例では、感覚を変更する手段は、実際には、本体部材に形成された開放領域内に含め、および/または本体部材に設けられた開口部を通してユーザ(またはその他の人)に部分的にさらすことができる。本発明の少なくともいくつかの例では、ユーザは、感覚を変更する手段を回転させたり、その位置を変更したり、向きを変更したりするなど、その特徴を選択的に変更し、それによってボール打撃ヘッドが使用時にボールに接触したときのボール打撃装置の「感覚」を変更することができる。
【0026】
本発明の少なくともいくつかの例によるボール打撃装置(パター・ヘッドおよびパターを含む)は、上述のように、ボール打撃装置に係合し、および/またはボール打撃装置の一部として含まれる(たとえば、ボール打撃装置の本体部材に係合可能であり、および/または含まれる)1つまたは複数の重り部材を含んでよい。本発明の少なくともいくつかの例では、感覚を変更する手段は、ボール打撃装置の重り部材として働くこともできる。
【0027】
感覚を変更する手段は、本発明から逸脱せずに様々な方法で機能することができる。たとえば、いくつかの装置では、感覚を変更する手段は、ボール打撃面の裏面に接触し、および/または直接力をかけ、それによってボール打撃面がボールに接触したときの面の「屈従」の量を変更することができる。「感覚」は、装置がボールを打つときに装置から放出される音を変化させることによって変更することもできる。他の例として、感覚を変更する手段の一部として、1つまたは複数の中間部材または別々の壁の部材を、たとえばボール打撃面に隣接して設けることができる。他の例として、中間部材または壁部材を変更し、1つまたは複数を構造全体に追加し、および/またはこれらの部材のサイズ、形状、重量、重量分布、寸法、材料などを変更することによって、ボールが打たれたときの装置に関連する感覚全体を変更することができる。
【0028】
本発明の他の局面は、(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を含むボール打撃ヘッド、(b)任意に第1のチャンバを形成し、ボール打撃表面の後方に配置され、および/またはボール打撃表面から離れる方向に延びる少なくとも1つの壁部材、ならびに(c)壁部材に力をかける手段を含むボール打撃装置(例えば、ゴルフ・クラブ、ゴルフ・クラブ・ヘッド、パター、パター・ヘッド、など)に関する。力をかける手段は、本発明から逸脱せずに任意の所望の形をとることができる。たとえば、力をかける手段は、ボール打撃ヘッド内、および任意に第1のチャンバ内に収納することができる。他の例として、力をかける手段は、壁部材に圧縮力をかけ、および/またはその他の方法で壁部材の剛性を変化させ、それによって、ボールがボール打撃表面に接触したときのボール打撃ヘッドによる応答の少なくとも1つの特性を変更するねじまたはその他の回転可能な部材を含んでよい。
【0029】
力をかける手段は、少なくともいくつかの例では、ユーザ(またはその他の人)によって自由にかつ選択的に制御可能であり、それによって、ユーザは、自分の好みに合うようにボール打撃装置の応答の少なくとも1つの特性を変更、制御、およびカスタマイズすることができる。必要に応じて、ボール打撃ヘッドは、ユーザが力をかける手段に手を届かせることができるように形成された開口部を含んでよい。さらに、必要に応じて、力をかける手段および/または壁部材は、ボール打撃ヘッドから選択的に取外し可能であり、かつ力をかける他の手段および/または他の壁部材と交換可能であり、それによって、たとえばボール打撃ヘッドの応答、発生する音、クラブの重量、重量分布、および/またはスイング特性などについてのユーザのさらなる選択およびカスタマイズが可能になる。いくつかのより具体的な例として、ユーザは、力をかける手段によってかけられる力を変更し、それによって、ボール打撃ヘッドから放出される音またはボール打撃ヘッドのその他の感覚特性を変更する(たとえば、ボールを打ったときにボール打撃ヘッドから発生する音のトーン、周波数、またはピッチを変更する)ことができる。
【0030】
本発明の他の局面は、本発明の例によるボール打撃装置(上述の装置など)を使用して、ボール打撃装置が使用時にボールに接触したときのボール打撃装置に関連する音および/または感覚のその他の局面を制御する方法に関する。たとえば、本発明の少なくともいくつかの例による方法は、(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を有するボール打撃ヘッド、およびボールがボール打撃表面に接触したときにボール打撃ヘッドから放出される音を変更する手段を含むボール打撃装置を設ける段階、ならびに(b)音を変更する手段を調整し、それによって、ボールがボール打撃表面に接触したときにボール打撃ヘッドから放出される音を変更する段階を含んでよい。他の例として、本発明の少なくともいくつかの例による方法は、(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を有するボール打撃ヘッド、およびボールがボール打撃表面に接触したときのボール打撃ヘッドに関連する感覚を変更する手段を含むボール打撃装置を設ける段階、ならびに(b)感覚を変更する手段を調整し、それによって、ボールがボール打撃表面に接触したときのボール打撃ヘッドに関連する感覚を変更する段階を含んでよい。本発明の少なくともいくつかの例による方法は、音または感覚を変更する選択的に取外し可能な変更手段、および/または取外し可能な重り部材を使用して、たとえば、ボール打撃装置の音、スイング特性、および/または感覚のその他の局面をさらに調整しカスタマイズするのを可能にする段階をさらに含んでよい。
【0031】
本発明の少なくともいくつかの例による他の方法局面は、(a)(i)使用時にボールに面するボール打撃表面を含むボール打撃ヘッド(たとえば、パター・ヘッド)、(ii)任意に第1のチャンバを形成し、ボール打撃表面の後方に配置され、および/またはボール打撃表面から離れる方向に延びる少なくとも1つの壁部材、ならびに(iii)壁部材に力をかける手段を有するボール打撃装置を設ける段階、ならびに(b)壁部材に力をかける手段を調整し、それによって、ボールがボール打撃表面に接触したときのボール打撃ヘッドによる応答の特性を変更する段階を含んでよい。壁部材に圧力または圧縮力をかけ、および/またはその他の方法で壁部材の剛性を変化させ、それによって、使用時にボール打撃装置に関連する音またはその他の「感覚」特性を変更する回転ねじ部材のような、力をかける任意の所望の手段を、本発明から逸脱せずに使用することができる。力をかける手段は、上述の(および以下に詳しく説明する)一般的な種類のものであってよい。
【0032】
本発明のいくつかの例について以下に詳しく説明する。読者は、これらの特定の例が単に本発明の例を示すために記載されており、本発明を限定すると解釈すべきものではないことを理解されたい。
【0033】
C. 本発明の具体的な例
本出願の様々な図は、本発明の例として有用であり、かつ本発明の例による方法で有用な、ボール打撃装置およびその構成要素の例を示している。同じ符番が複数の図面に現れるとき、その符番は、本明細書および図面全体にわたって同じまたは同様の部品を指すように一貫して使用される。
【0034】
本発明によるボール打撃装置の少なくともいくつかの態様例は、パター・ヘッドを含むゴルフ・クラブ・ヘッド構造に関する。このような装置は、多重部材構成および構造を含んでよい。本発明によるボール打撃装置の第1の例について、以下に図1〜4に関して詳しく説明する。
【0035】
図1〜4は、本発明の一例によるパターまたはパター・ヘッド100の形をしたボール打撃装置の一例のそれぞれ、上面図、底面図、および背面図を示している。パター・ヘッド100は、その前部に配置されたボール打撃表面102、およびその後部に配置され、後方にボール打撃表面102から離れる方向に延びる本体部材104を含んでいる。本体部材104は、接着剤、ねじ、リベット、その他の機械的コネクタなどによって、本発明から逸脱せずに任意の所望の方法でボール打撃表面102に取り付けることができる。他の任意の構造として、ボール打撃表面102および本体部材104の少なくとも一部を、本発明から逸脱せずに単体のワンピース構成として形成することができる。ボール打撃表面102は、従来のように、かつ当技術分野で公知のようにボール打撃装置100の使用時にボールに面しかつ接触する。たとえば、ねじ付き取付け具、接着剤、機械的コネクタ、および/または当技術分野で公知の従来の方法を含む他の任意の所望の方法で、パター・ヘッド100にハンドルまたはシャフト106を係合させることができる。
【0036】
パター・ヘッド100のボール打撃表面102、本体部材104、シャフト106、および/または他の部分は、本発明から逸脱せずに、当技術分野で公知でありかつ使用されている従来の材料を含む、様々な材料の組合せを含む任意の所望の材料で作ることができる。適切な材料の例には、アルミニウム、チタン、真鍮、銅、ピュータ、炭素繊維、ポリマーなどを含む。さらに、パター・ヘッド100は、本発明から逸脱せずに任意の所望の構成を有してよい。たとえば、本体部材104の外側全体が、マルチピース形態(たとえば、任意の所望の方法で接合されたベースおよびカバー部材を含む)であってよく、本体部材104内および/またはその様々な部材同士の間に開放領域またはチャンバが形成されている。他の例として、本体部材104は、任意に1つまたは複数の中空部分を有する単一の部材として鋳造するか、成形するか、またはその他の方法で形成するか、あるいは他の方法で内部チャンバを形成するように形成することができる。クラブ・ヘッド100は、本発明から逸脱せずに、「ブレード」形、「マレット」形、または従来のヘッド形状を含む任意の他のヘッド形状であってよい。ロゴ、製品名、製造業者名、または他のインディシャを、本発明から逸脱せずに、たとえば、当技術分野で公知の従来の方法で、任意の所望の表面上に印刷し、刻印し、および/または他の方法でクラブ・ヘッド設計の一部として含めることができる。
【0037】
図2に示されているパター・ヘッド100の底面図は、本発明の少なくともいくつかの例で設けられる追加的な任意の特徴を示している。具体的には、この底面図は、それぞれ重り部材112および114が挿入される2つのレセプタクル108および110を示している。重り部材112および114は、パター・ヘッド100から自由に取外し可能であり、ユーザによって、たとえばより軽いかまたは重い重り部材と交換して、重量、重量分布、スイング特性、および/またはゴルフ・クラブに関連する感覚のその他の局面を変更し、たとえば、現在のプレー条件(たとえば、速いグリーン対遅いグリーン、ドライ状態対ウェット状態など)によりうまく対応するようにクラブを特定のユーザの好みにカスタマイズすることができる。このような重り部材は、この例では、クラブ・ヘッド100の底面116に取り付けられるように示されているが、本発明から逸脱せずに、頂面118上に設け、シャフトまたはハンドル106の一部として側面120上に設け、および/またはこれらの位置を任意に組み合わせた位置に設けるなど、任意の所望の位置に設けることができる。さらに、重り部材112および114は、本発明から逸脱せずに、ねじ係合、ターンバックル、クラスプ、クランプ、または他の機械的もしくは接着性接続部などによって任意の所望の方法でクラブ・ヘッド100またはシャフト106に取り付けることができる。接着性取付けシステムおよび/またはある機械的取付けシステムを有する重り部材の場合、重り部材および/または取付けシステム設計に応じて重り部材レセプタクル108および/または110が必要でないこともある。他の例として、必要に応じて、本発明から逸脱せずに(任意に、ユーザが重りを取り外してカスタマイズするために内部チャンバに手を届かせるのを可能にする手段を有する)本体104内に形成された内部チャンバに1つまたは複数の重り部材を含めることができる。
【0038】
本発明の例によって得られる他の「感覚」カスタマイズおよび/または調整機能が図4に示されている。具体的には、図4は、クラブ・ヘッド100(具体的に、図示の本体部材104)が、クラブ・ヘッド100の「感覚を変更する手段」を受け入れ、および/またはこの「手段」に手を届かせる開口部122および124を含むことを示している。任意に、必要に応じて、開口部122および124を閉鎖するカバー部材を設けることができる(たとえば、摩擦ばねプラグ、機械的閉鎖が可能なカバー、ばね付勢カバー部材など)。ゴルフ・クラブ・ヘッド100の「感覚」を変更する要素126および128は、クラブ・ヘッド100に係合させられ、たとえば、それぞれ開口部122および124に挿入され、図示の例では本体104内に設けられたチャンバに受け入れられる。図示の例では、開口部122および124は、ユーザ(たとえば、クラブ・フィッター、ゴルフ・プレーヤー、製造業者、小売業者など)が(たとえば、図示の例ではねじ要素を回転させることによって)、特定のユーザの好みに合わせたり、プレー条件によりうまく合わせたりすることなどのために、クラブ・ヘッド100に関連する様々な「感覚」特性を選択的に変更して「感覚」をカスタマイズすることができるように、要素126および128に手を届かせるのを可能にする。ボール打撃ヘッド100の「感覚を変更する手段」を形成することのできる構造などのより具体的な例について、以下に図5〜13に関して詳しく説明する。
【0039】
ボール打撃装置(たとえば、ゴルフ・クラブまたはクラブ・ヘッド)の「感覚」は、装置全体に関連する多数の因子および特性によって支配される。したがって、本発明の例ではクラブの「感覚」を多数の方法で変更することができる。たとえば、クラブ・ヘッド104の全体的な重量および/または重りの位置(すなわち、その重量分布)を変更することによってクラブの「感覚」を変更することができる。他の例として、ボール打撃表面102でボールを打つことに関連する「音」を変更してクラブの「感覚」を変更することもできる(たとえば、金属的な「キーン」という音対柔らかな「ゴツン」という音)。他の例として、ボール打撃表面102からのボールのリバウンド効果を変更してクラブの「感覚」を変更することもできる(たとえば、硬いボールの接触およびリバウンド対より柔らかくより吸収性の高いボールの接触およびリバウンド)。本発明は、ユーザがボール打撃装置100の「感覚」特性の1つまたは複数を変更し、それによってユーザの特定の好みに合うようにクラブの感覚を制御、変更、およびカスタマイズするのを可能にする。
【0040】
図5および6は、たとえば、図1〜4のボール打撃装置ヘッドのようなボール打撃装置ヘッド500の一例の他の細部を示しているが、この例では、ヘッド500の内部構造をよりうまく示すようにカバーおよび/または本体502の上面が取り外されている(および/または本体部材502の少なくとも一部は示されていない)。図示のように、本体部材502は、クラブ・ヘッド500に関連する感覚8を変更する手段508および510を受け入れる開放領域を形成する1つまたは複数の内壁504および506を含んでいる。本体部材502(またはそのカバー)に形成された開口部512および514は、ユーザが感覚を変更する手段508および510に手を届かせるのを可能にする。任意に、開口部512および514は、感覚を変更する手段508および510の全体または一部を、カスタマイズ、修理、重量特性の変更、重量分布特性の変更などのために、本体部材502から取り外せるようにサイズおよび向きを定めることができる。「感覚を変更する手段」のいくつかの例に関する構造上の他の詳細について以下に、図11〜13に関して詳しく説明する。
【0041】
図5および6に示されている構造の例は、重り部材516および518ならびにそのそれぞれのレセプタクル520および522(これらの要素はこれらの図では隠れているので破線で示されている)をさらに含んでいる。これらの重り部材516および518は、レセプタクル520および522から自由に取外し可能であり、たとえば、クラブ・ヘッド500に関連する感覚をさらにカスタマイズできるように(たとえば、異なる重り、重量分布などを有する)他の重り部材と交換することができる。たとえば、重り部材516および518は、それぞれレセプタクル520および522に設けられたねじ山に係合するねじ山を含んでよい。あるいは、摩擦ばめ(friction fit)、ターンバックル、フック、クラスプ、クランプ、カバー、および/または他の機械式コネクタもしくはリテーナを使用して、本発明から逸脱せずに重り部材をクラブ・ヘッドに保持することができる。さらに、図示の例では「感覚変更する手段」の対508および510ならびに重り部材516および518が示されているが、ボール打撃装置設計には、本発明から逸脱せずに、任意の数の「感覚を変更する手段」および/または重り部材を含めることができる。
【0042】
「感覚を変更する手段」の例の様々な特徴を以下に図11〜13に関して説明するが、場合によってはボール打撃装置の「感覚」に影響を与える他のいくつかの特徴が図5および6に示されている。たとえば、図示のように、この構造例を有する感覚を変更する手段508および510の少なくとも一部は、ボール打撃表面524の裏面に直接接触する。このように、感覚を変更する手段508および510は、クラブ・ヘッド500に関連する感覚に様々な方法で影響を与えることができる。たとえば、ボール打撃表面524の裏面と直接接触することと、感覚を変更する手段508および510がクラブ・ヘッド本体502の開口領域に存在することは、ボール打撃表面524がボールに接触したときにボール打撃表面524から発生する音に(たとえば、この接触に関連するクラブ・ヘッド500の振動特性を変更することによって)影響を与えることができる。この直接的な接触を使用して、ボールが表面524に接触して跳ね返るときのリバウンド効果を変化させることもできる(たとえば、感覚を変更する手段508および510とボール打撃表面524の裏面との間の接触圧力に応じて、より硬いかまたは柔らかいリバウンド効果を実現することができる)。さらに、感覚を変更する手段508および/または510に関連する手段の有無、構造の変化、材料の変化、および/またはその他の特徴を使用してクラブ・ヘッド500に関連する音、重量特性、および/または「感覚」のその他の局面を変更することができる。
【0043】
任意に、必要に応じて、重り部材516および518を受け入れるレセプタクル520および522ならびに/あるいは感覚を変更する手段508および510を受け入れるレセプタクルを、固体ヘッド構造(またはその固体部分)に掘削された1つまたは複数のボアホールとして形成することができる。本体部材502の全体または一部のみを、任意にボール打撃表面524と一体的に形成された固体一体構成として形成することができる。
【0044】
図7および8は、本発明の少なくともいくつかの例によるボール打撃装置ヘッド700の他の例示的な構造を示している。このヘッド構造例700(この場合も、ヘッド700の内部構造例をよりうまく示すようにカバー部材および/または本体部材702の少なくとも一部は図示されていない)では、クラブ・ヘッド700に関連する感覚を変更する手段708および710を受け入れる開放領域を形成する1枚または複数の内壁704および706が設けられている。これらの内壁704および706は基本的に、感覚を変更する手段708および710(またはその一部)を挿入することのできるチューブまたはチャンバを形成することができる。本体部材702(またはそのカバー)に形成された開口部712および714は、ユーザが、感覚を変更する手段708および710に手を届かせるのを可能にする。任意に、これらの開口部712および714は、カスタマイズ、重量分散、重り変更、修理などのために、感覚を変更する手段708および710の全体または一部を本体部材702から取り外すのを可能にすることができる。
【0045】
この構造例では、図5および6に示されているように機械的に取付け可能な外部インサート516および518の形をした重り部材を設けるのではなく、1つまたは複数の内部重り部材が設けられる(たとえば、図7および8の重り部材716、718、および720)。これらの重り部材716、718、および720は、本体部材702内、任意に「シェルフ」または他の支持部材(たとえば、支持体722)上に設けられるかまたは形成されたくぼみまたはチャンバ内に嵌ることができる。必要に応じて、クラブ・ヘッド700は、本発明から逸脱せずに、ユーザがこれらの内部チャンバに選択的に手を届かせ、それによって、重り部材716、718、および/または720を選択的に変更し、取り外し、追加し、またはその他の方法で修正することができるように設計することができる。たとえば、クラブ・ヘッド本体702は、ユーザが(たとえば、カバーを本体部材702の残りの部分から選択的に取り外すことによって)内部チャンバに手を届かせるのを可能にするように、ねじ、ボルト、接着剤、クランプ、クラスプ、または他の適切な機械的コネクタによって保持された複数の部材から形成することができる。
【0046】
この図示の例では、感覚を変更する手段708および710は、図5〜6に示されている例の場合とは異なり、ボール打撃表面724の裏面までは延びていない。その代わり、この構造例では、感覚を変更する手段708および710は、中間部材726および728で終わっている。必要に応じて、中間部材726および728は、少なくとも部分的に、クラブの感覚を変更する手段として働くことができる。たとえば、必要に応じて、クラブ・ヘッド700は、中間部材726および728が選択的に取り外し可能であったり、他の中間部材726および728と交換可能であったりするように構成することができる。中間部材726および728を交換したり(たとえば、重り、重量分布、厚さ、材料の種類などを変更する)、感覚を変更する手段708および710によって中間部材726および728にかけられる力を変更したりすることなどによって、ボールを打ったときのクラブ・ヘッド700の感覚全体を変更することができる。たとえば、クラブ・ヘッド700の音、リバウンド効果、重量、重量分布、および/またはその他の特性を、たとえば、中間部材726および728ならびに/あるいは中間部材にかけられる圧力などを変更することにより、ユーザによって制御し自由に選択することができる。
【0047】
もちろん、本発明から逸脱せずに、任意の数の重り部材、中間部材、および/またはクラブ・ヘッド700に関連する感覚を変更するその他の手段を、クラブ・ヘッド構造700に含めることができる。さらに、本発明によるすべての構造例が、図7および8に示されているすべての重り部材、中間部材、および/または感覚を変更するその他および手段を含む必要があるわけではない。たとえば、必要に応じて、感覚を変更する手段(たとえば、要素708および710)は、「重り部材」として働くこともでき、異なる重りを有する感覚を変更する手段要素708および710を開口部712および714を介して挿入し、それによって、クラブ・ヘッド700の重量、重量分布、および/またはスイング特性全体を必要に応じて変更することができる。このような変更によって、ボールを打ったときのクラブ・ヘッドに関連する音を変更することもできる。さらに、他の例として、必要に応じて、本発明から逸脱せずに中間部材726および728を無くすことができる。
【0048】
図9および10は、本発明の少なくともいくつかの例によるボール打撃装置ヘッド900の他の例を示している。このヘッド構造例900(この場合も、ヘッド900の内部構造例をよりうまく示すようにカバー部材および/または本体部材902の少なくとも一部は図示されていない)では、クラブ・ヘッド900に関連する感覚を変更する手段908および910を受け入れる開放領域904および906が形成されている。これらの内部開放領域904および906は、本発明から逸脱せずに任意の所望の方法で設けることができる。この図示の例では、開放領域904および906は、それぞれ感覚を変更する手段908および910を挿入することのできる(たとえば、掘削された)穴またはボアとして形成されている。本体部材902(またはそのカバー)に形成された開口部912および914は、ユーザが、それぞれ開放領域904および906に手を届かせ、したがって、開放領域904および906内に含まれる感覚を変更する手段908および910のそれぞれに手を届かせるのを可能にする。任意に、これらの開口部912および914は、カバーで覆うことができ、および/または、たとえばカスタマイズ、修理、重量制御、重量分散などのために、感覚を変更する手段908および910の全体または一部を本体部材902から取り外すのを可能にすることができる。
【0049】
この構造例では、感覚を変更する手段908および910以外には重り部材は設けられない。ただし、本発明から逸脱せずに、上記に図5〜8に関して説明したような他の別個の重り部材を設けてよい。
【0050】
この図示の例における感覚を変更する手段908および910は、ボール打撃表面916までは延びていない。その代わり、この構造例では、感覚を変更する手段908および910は、中間部材918で終わっている。必要に応じて、中間部材918は、少なくとも部分的に、クラブ・ヘッド900の感覚を変更する手段として働くことができる。たとえば、必要に応じて、クラブ・ヘッド900は、中間部材918が選択的に取り外し可能であったり、他の1つまたは複数の中間部材918と交換可能であったりするように構成することができる。中間部材918を交換したり(たとえば、重り、重量分布、厚さ、材料の種類、硬度などを変更する)、感覚を変更する手段908および910によって中間部材918にかけられる力を変更したりすることなどによって、ボールを打ったときのクラブ・ヘッド900の感覚全体を変更することができる。たとえば、クラブ・ヘッド900の音、リバウンド効果、重量、重量分布、および/またはその他の特性を、たとえば、中間部材918ならびに/あるいは中間部材にかけられる圧力などを変更することにより、ユーザによって制御し自由に選択することができる。
【0051】
もちろん、本発明から逸脱せずに、任意の数の中間部材および/または感覚を変更するその他の手段(別個の重り部材を含む)をクラブ・ヘッド構造900に含めることができる。さらに、上述のように、感覚を変更する手段(たとえば、要素908および910)は、「重り部材」として働くこともでき、異なる重りおよび/または重量分布を有する感覚を変更する手段を開口部912および914を介して挿入し、それによって、クラブ・ヘッド900の重量、重量分布、および/またはスイング特性全体を必要に応じて変更することができる。
【0052】
図11〜13は、本発明の少なくともいくつかの例によるゴルフ・クラブ・ヘッドまたはその他のボール打撃装置ヘッドの感覚を変更する手段の例を示す少なくとも部分的な断面図を示している。これらの図示の例では、ゴルフ・クラブ・ヘッドの「感覚」を変更する手段を使用して、ボールを打ったときにボール打撃装置ヘッドから放出される音の少なくとも1つの特性を変更することができる。言い換えれば、本発明のこれらの構造例に関連する「感覚を変更する手段」は、ボール打撃装置に関連する「音を変更する手段」がボールに接触するのに使用されるとき、この手段をその範囲内に含む。
【0053】
図11は、ボール打撃表面1102、本体部材または部分1104(ボール打撃表面1102を有する単一の部材として形成したり、ボール打撃表面1102とは別の構造として形成したり、カバー部材を有するベースとして形成したり、あるいは2つ以上の本体部材として形成したりすることができる)を含む、ボール打撃ヘッド1100を示す。この例の本体部材1104は、本体部材1104に形成されたボアホール1106を含んでおり、このボアホール1106は、本体部材1104に開口部1106aを設けるように延びている。ボアホール1106は、ボール打撃装置ヘッド1100に関連する音を変更する手段1108の少なくとも一部を取外し可能に受け入れている。
【0054】
この例の「音を変更する手段」1108は、壁部材自体が内部または開放チャンバ1112を形成する管状の壁部材1110を含んでいる。図示の壁部材1110およびチャンバ1112はこの構造例では丸いが、これらの要素は、本発明から逸脱せずに任意の所望の形状、構成、または向きをとることができる。壁部材1110は、ボアホール1106内に嵌り、ボール打撃表面1102の裏面から離れてボール打撃装置ヘッド1100の後部および開口部1106aの方へ延びている。必要なことではないが、この例では、壁部1110の前部が直接ボール打撃表面1102の裏面に接触している。必要に応じて、本発明から逸脱せずにボール打撃表面1102と壁部材1110との間に中間部材を含めることができる。もちろん、クラブ・ヘッド1100は、本発明から逸脱せずに、任意の数の穴1106および/または音を変更する手段1108を含んでよい。
この例の音を変更する手段1108の第2の部分は、ねじまたは回転部材1114を含んでいる。この例では、回転部材1114のシャフトは、壁部材1110によって形成されたチャンバ1112内に嵌り、チャンバ1112を通って延びており、回転部材1114はボール打撃表面1102の裏面に直接係合している。本発明から逸脱せずに任意の種類の係合部を設けることができるが、この図示の例では、回転部材1114のシャフトの端部1116は、ボール打撃表面1102の裏面に設けられたねじ山に係合するねじ山を含んでいる。さらに、この例では、回転部材1114が自由に壁部材1110内に延び、それによって、以下に詳しく説明するように壁部材1110に圧力をかけるのを防止する座金部材1118またはその他の保持部材が設けられている。言い換えれば、この例における回転部材1114、ねじ付き係合部、および座金1118の組合せは、以下に詳しく説明するように、壁部材1110に圧力または力をかける手段として働く。
【0055】
図11に示されているように、音を変更する手段の壁部材1110、回転部材1114、および座金1118は、開口部1106aを介してボアホール1106または開放領域内に嵌るようなサイズを有している。使用時には、たとえば、ねじ回し、アレンレンチなどを使用して回転部材1114のねじ山をボール打撃表面1102の裏面のねじ山に係合させ、座金1118を壁部材1110の端部に押し付けることによって、壁部材1110をボアホール1106内に固定することができる。音を変更する手段1108(たとえば、管状部材1110、回転部材1114、および座金1118)がボアホール1106に固定された後、ボール打撃装置1100は、(たとえば、ボール打撃面1102の厚さ、ボール打撃面1102の材料、壁部材1110の材料、壁部材1110の寸法などに応じて)ボールを打ったときにある音特性を有するようになる。
【0056】
ボールを打つときにボール打撃装置1100から放出または発生する音は、音を変更する手段1108を「調整する」ことによって変更することができる。より具体的には、ユーザは、回転部材1114を調整することによって、壁部材1110にかけられる圧力を高くするかまたは低くする(たとえば、壁部材1110にかけられる圧縮力を変化させる)ことができ、それによって壁部材1110の剛性が高くなるかまたは低くなる傾向がある。このような圧力および/または剛性の変化は、ボールを打ったときの壁部材1110に関連する振動特性を変化させ、それによって、ボールを打ったときにボール打撃装置1100から放出される音を変化させる。回転部材1114を回転させることによっても、壁部材1110がボール打撃表面1102の裏面に接触するときの圧力を変化させることができ、それによってやはり、ボールを打ったときのボール打撃表面1102に関連する振動特性に影響を与えそれを変化させることができ、それによってやはり、ボールを打ったときにボール打撃装置ヘッド1100から放出される音に影響を与えそれを変化させることができる。ユーザは、回転部材1114を回転させることにより、たとえば、ボール打撃装置ヘッド1100から放出される音の周波数またはピッチを変化させ、それによってユーザの好みに合うようにクラブの音(または「感覚」)をカスタマイズすることによって、ボール打撃装置ヘッド1100から放出される音を自由に変更することができる。必要に応じて、回転部材1114、開口部1106aの周りの領域、および/または構造の他の部分は、ユーザが、クラブ・ヘッド本体1114および/または壁部材1110に対する回転部材1114の相対位置をよりうまく制御しかつ思い出すことができるようにするインディシャを含んでよい。
【0057】
さらに、必要に応じて、音を変更する手段1108および/またはその任意の個々の部分(たとえば、この例では回転部材1114、座金1118、および壁部材1110)は、たとえば開口部1106aを介してボール打撃装置ヘッド1100の本体部材1104から自由にかつ選択的に取り外すことができ、それによって、使用時にボール打撃装置ヘッド1100から放出される音をさらに選択的に変更するかまたはカスタマイズすることができる。たとえば、必要に応じて、1つの壁部材1110(または音を変更する手段1108全体)を取り外し、それを他の壁部材(たとえば、長さの異なる壁部材、厚さの異なる壁部材、壁厚さの異なる壁部材、異なる材料で作られた壁部材など)と交換することによって、使用時にボール打撃装置ヘッド1100から放出される音をさらに制御または変更することができる。必要に応じて、音を変更する手段1108全体を、ユニットとして本体部材1104に挿入可能でありかつ本体部材1104から取外し可能である一体構成として保持することができる。さらに、必要に応じて、1つの壁部材1110(または音を変更する手段1108全体)を取り外し、それを異なる重量または異なる重量分布を有する壁部材1110と交換し、それによってボール打撃装置ヘッド1100のスイングおよび/または重量特性を変更することによって、使用時のボール打撃装置1100の「感覚」を制御および/または変更することができる。
【0058】
本発明から逸脱せずに、金属(たとえば、アルミニウム、チタン、スチール、真鍮、銅、ピュータなど)、炭素繊維、ポリマーのような任意の種類の材料を壁部材1110および/または音を変更する手段1108のその他の部分に使用することができる。さらに、音を変更する手段(たとえば、ユニット1108)を2つ以上含む本発明の例では、少なくともいくつかの例では、ユーザは、本発明から逸脱せずに、自由にかつ独立にいずれかの手段を調整することができる。
【0059】
図12は、本発明の少なくともいくつかの例によって使用することのできる、音を変更するための他の手段1208を含む、他のボール打撃装置ヘッド1200を示している。この構成例では、壁部材1210は、ボール打撃装置1200の本体部材1204に形成されたボアホール1206(または他の開放領域)内に含まれるが、音を変更する手段1208の回転部材1214は、壁部材1210に形成された内部チャンバ1212内へは延びていない。さらに、この構造例では、音を変更する手段1208の回転部材1214は、ボール打撃表面1202の裏面に直接係合していない。ただし、壁部材1210はボール打撃表面1202の裏面に直接接触している。もちろん、必要に応じて、本発明から逸脱せずに、壁部材1210とボール打撃表面1202の裏面との間に1つまたは複数の中間部材を含めてよい。
【0060】
図11に示されている構造とは異なり、図12のボール打撃装置ヘッド1200は、壁部材1210の外側に壁部材1210とは独立に回転部材1214を形成している。回転部材1214は、ボアホール1206壁に設けられたねじ山1218に回転可能に係合しており、その自由端1216は、開口部1206aに嵌り壁部材1210の端部に係合するようなサイズおよび形状を有している。ユーザは、ねじ付き接続部を使用して回転部材1214を回転させることによって、壁部材1210にかけられる圧縮力を変化させ、それによって、壁部材1210の剛性、ならびにボールを打ったときにボール打撃装置ヘッド1200から放出される音特性(たとえば、トーン、周波数、ピッチなど)を変更することができる。さらに、上記に図11に関して説明したように、音を変更する手段1208の少なくともいくつかの部分(たとえば、回転部材1214、壁部材1210、任意の存在する中間部材または座金部材など)は、ボール打撃装置ヘッド1200から自由にかつ選択的に取外し可能であってよく、それによって、ユーザは、音を変更する手段1208の1つまたは複数の部分を(たとえば、修理を行ったり、音特性をさらに変更したり、クラブ・ヘッドの重量、重量分布、またはその他のスイング特性を変更したりするために)他の装置と交換することができる。
【0061】
図13に示されているボール打撃装置構造例1300は、壁部材1310が異なることを除いて図12に示されている構造例に類似している(したがって、必要に応じて同じ符番が使用されている)。図12に示されている壁部材と同様な、開放内部チャンバ1212を含む管状の壁部材1210を設けるのではなく、図13に示されている音を変更する手段構造1308の壁部材1310は中実である(たとえば、プラグに類似している)。上述の他の壁部材と同様に、壁部材1310は、本発明から逸脱せずに、金属、ポリマーのような任意の所望の材料で作ることができる。クラブ・ヘッド1300から放出される音は、壁部材1310にかけられる圧力を変化させたり、壁部材1310の寸法を変更したり、壁部材1310材料を変更したりすることなどによる、上述の様々な方法を含む様々な方法で変更することができる。
【0062】
もちろん、本発明から逸脱せずに、壁構造1110、1210、または1310の多数の変形態様を使用してよい。たとえば、壁構造は、丸、方形、矩形、楕円形、または任意の所望の断面形状のような、任意の形状であってよい。さらに、壁部材は、本発明から逸脱せずに、管状であっても、両端が開放されていても、一方の端部が開放されていても、両端が閉鎖され開放中央領域を有していても、中実であっても、複数の部材で作られてもよい。他の例として、壁部材は、それぞれの本体部材内に常に残るように設計することができるが、必要に応じて、壁部材に力をかける手段の回転部材および/またはその他の部分は、本発明から逸脱せずに、クラブ・ヘッド構造の本体に対して移動可能であり、および/または本体から取外し可能であってよい。壁部材は、本発明から逸脱せずに、金属(たとえば、アルミニウム、チタン、真鍮、銅、ピュータなど)、炭素繊維、ポリマー、それらの組合せなどを含む、任意の所望の種類の材料で構成してもよい。
【0063】
本発明から逸脱せずに、力をかける手段の多数の変形態様を使用してよい。ねじ付き接続部を含む回転部材について上記に説明し図示したが、かけられる力を変化させる任意の手段または方法を使用してよい。たとえば、機械的ラチェットシステムを使用して、壁部材にかけられる力または圧力を強めるかまたは弱めることができる。他の例として、本発明から逸脱せずに、回転、ねじ山、ラチェット、クランプ、カム、またはその他の作用を使用して他の何らかの方法で壁部材に力をかけることなどによって、本体部材の少なくとも部分的に外側に位置する要素を使用して壁部材に力をかけることができるように、力をかける手段を部分的または全体的に本体部材の外側に配置してよい。本発明から逸脱せずに、壁部材に力をかける任意の他の所望の方法を使用してよい。
【0064】
本発明から逸脱せずに、音を変更する手段の様々な異なる構造を使用してもよい。たとえば、上述のように、たとえば、壁部材にかけられる力または圧力を変化させたり、壁部材の材料または寸法を変更したり、壁部材とボール打撃表面との間に配置された中間部材にかけられる力または圧力を変化させたり、中間部材の材料または寸法を変更したり、ボール打撃表面の裏面にかけられる力または圧力を変化させることなどによって、音を様々な方法で変更することができる。本発明から逸脱せずに、音を変更する手段の全体または一部をクラブ・ヘッド本体の外側または外部に配置してよい。たとえば、調整可能な外部クランプ型装置、カム機構、またはその他の機械的構造を本体部材のある部分に適用し、ボールを打ったときのボール打撃装置ヘッドのトーン、周波数、ピッチ、または他のの音もしくは振動特性を変更するのに使用することができる。
【0065】
さらに、本発明によって、ゴルフ・クラブ・ヘッドの感覚を変更する他の手段を使用することができる。たとえば、音を変更する手段、力をかける手段、中間部材などを、異なる重量、重量分布などを有する同様の部材と交換することによって、クラブ・ヘッドの重量特性を変更することができる。
【0066】
クラブ状の装置でボールまたはその他の目標を打つことに関連する音またはその他の「感覚」特性は、ゴルフに限定されない。たとえば、本発明の各局面は有利なことに、ポロまたはクロケットで使用されるマレット、ホッケー(フィールド・ホッケーまたはアイス・ホッケー)のスティック、テニスのラケット、バドミントンのラケット、クリケットのバットなどを形成する際に使用することができる。より一般的には、本発明の各局面は有利なことに、バットまたはその他のクラブ状要素を使用してボール(または同様の目標)に原動力を働かせ、ユーザが、このボール打撃接触に関連する音および/またはその他の感覚特性を変更またはカスタマイズできるようにすることが望ましい、任意のスポーツ用具に使用することができる。
【0067】
D. 結論
本発明を実施するうえで現在好ましい態様を含む特定の例に関して本発明を説明したが、当業者には、上述のシステムおよび方法の多数の変形態様および修正態様があることが理解されよう。したがって、本発明の要旨および範囲は、添付の特許請求の範囲に記載されているように広義に解釈すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の一例によるパターの形をしたボール打撃装置のそれぞれ、上面図、底面図、正面図、および背面図を示す。
【図2】本発明の一例によるパターの形をしたボール打撃装置のそれぞれ、上面図、底面図、正面図、および背面図を示す。
【図3】本発明の一例によるパターの形をしたボール打撃装置のそれぞれ、上面図、底面図、正面図、および背面図を示す。
【図4】本発明の一例によるパターの形をしたボール打撃装置のそれぞれ、上面図、底面図、正面図、および背面図を示す。
【図5】装置に関連する感覚を変更する手段の一例を含む、本発明のいくつかの例によるボール打撃装置の様々な内部部材の例を示す。
【図6】装置に関連する感覚を変更する手段の一例を含む、本発明のいくつかの例によるボール打撃装置の様々な内部部材の例を示す。
【図7】装置に関連する感覚を変更する手段の他の例を含む、本発明のいくつかの例によるボール打撃装置の様々な内部部材の例を示す。
【図8】装置に関連する感覚を変更する手段の他の例を含む、本発明のいくつかの例によるボール打撃装置の様々な内部部材の例を示す。
【図9】装置に関連する感覚を変更する手段の他の例を含む、本発明のいくつかの例によるボール打撃装置の様々な内部部材の例を示す。
【図10】装置に関連する感覚を変更する手段の他の例を含む、本発明のいくつかの例によるボール打撃装置の様々な内部部材の例を示す。
【図11】音を変更する手段の一部として含まれる壁部材に圧力または力をかける手段の様々な例を含む、ボール打撃装置に関連する音を変更する手段の様々な例の各部材の例を示す。
【図12】音を変更する手段の一部として含まれる壁部材に圧力または力をかける手段の様々な例を含む、ボール打撃装置に関連する音を変更する手段の様々な例の各部材の例を示す。
【図13】音を変更する手段の一部として含まれる壁部材に圧力または力をかける手段の様々な例を含む、ボール打撃装置に関連する音を変更する手段の様々な例の各部材の例を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用時にボールに面するボール打撃表面を含むボール打撃ヘッドと、
ボールがボール打撃表面に接触したときにボール打撃ヘッドから放出される音を変更する手段とを含むボール打撃装置。
【請求項2】
ボール打撃ヘッドは、本体部材をさらに含む、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項3】
音を変更する手段は、少なくとも部分的に、本体部材内に含まれる、請求項2記載のボール打撃装置。
【請求項4】
音を変更する手段の少なくとも一部は、本体部材に形成された開口部を通して露出される、請求項3記載のボール打撃装置。
【請求項5】
ボール打撃ヘッドの本体部材に取外し可能に係合された重り部材をさらに含む、請求項2記載のボール打撃装置。
【請求項6】
音を変更する手段の少なくとも一部は、ボール打撃装置の裏面に直接接触する、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項7】
音を変更する手段は、ユーザが、ボールがボール打撃表面に接触したときにボール打撃ヘッドから放出される音を選択的に変更できるようにする、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項8】
音を変更する手段の少なくとも一部は、ボール打撃ヘッドに対して回転可能に取り付けられる、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項9】
ボール打撃装置から放出される音は、音を変更する手段の回転可能な部分を回転させることによって変更される、請求項8記載のボール打撃装置。
【請求項10】
音を変更する手段の少なくとも一部は、ボール打撃ヘッドに係合される、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項11】
音を変更する手段の少なくとも一部は、ボール打撃ヘッドから取外し可能である、請求項10記載のボール打撃装置。
【請求項12】
ボール打撃装置はゴルフ・クラブ・ヘッドである、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項13】
ボール打撃装置はパター・ヘッドである、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項14】
ボール打撃装置はゴルフ・クラブである、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項15】
ボール打撃装置はパターである、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項16】
ボール打撃ヘッドに係合されたシャフトをさらに含む、請求項1記載のボール打撃装置。
【請求項17】
使用時にボールに面するボール打撃表面を含むボール打撃ヘッドと、
ボール打撃表面の後方に配置された少なくとも1つの壁部材と、
壁部材に力をかける手段とを含むボール打撃装置。
【請求項18】
壁部材は、ボール打撃表面から離れる方向に延びる第1のチャンバを少なくとも部分的に形成する、請求項17記載のボール打撃装置。
【請求項19】
力をかける手段は、少なくとも部分的に第1のチャンバ内に配置される、請求項18記載のボール打撃装置。
【請求項20】
力をかける手段はねじ部材を含む、請求項17記載のボール打撃装置。
【請求項21】
ねじ部材は、壁部材に圧縮力をかける、請求項20記載のボール打撃装置。
【請求項22】
ねじ部材は、少なくとも部分的に、壁部材の剛性特性を制御する、請求項20記載のボール打撃装置。
【請求項23】
壁部材および力をかける手段は、少なくとも部分的にボール打撃ヘッド内に配置される、請求項17記載のボール打撃装置。
【請求項24】
ボール打撃ヘッドは、力をかける手段に手を届かせるのを可能にするようにボール打撃ヘッドに形成された開口部を含む、請求項23記載のボール打撃装置。
【請求項25】
壁部材は、ボール打撃表面から離れる方向に延びる第1のチャンバを少なくとも部分的に形成する、請求項24記載のボール打撃装置。
【請求項26】
力をかける手段は、少なくとも部分的に第1のチャンバ内に配置される、請求項25記載のボール打撃装置。
【請求項27】
力をかける手段は、壁部材に圧縮力をかける、請求項24記載のボール打撃装置。
【請求項28】
力をかける手段は、少なくとも部分的に、壁部材の剛性特性を制御する、請求項24記載のボール打撃装置。
【請求項29】
力をかける手段は、ボール打撃ヘッドから選択的に取外し可能である、請求項23記載のボール打撃装置。
【請求項30】
壁部材および力をかける手段は、ボール打撃ヘッドから選択的に取外し可能である、請求項23記載のボール打撃装置。
【請求項31】
力をかける手段は、ユーザが壁部材にかけられる力を選択的に変更できるようにする、請求項17記載のボール打撃装置。
【請求項32】
壁部材にかけられる力を変更すると、ボールがボール打撃表面に接触したときにボール打撃ヘッドから放出される音が変更される、請求項31記載のボール打撃装置。
【請求項33】
壁部材にかけられる力を変更すると、ボールがボール打撃表面に接触したときのボール打撃ヘッドに関連する感覚が変更される、請求項31記載のボール打撃装置。
【請求項34】
ボール打撃装置はパター・ヘッドである、請求項17記載のボール打撃装置。
【請求項35】
ボール打撃装置はパターである、請求項17記載のボール打撃装置。
【請求項36】
ボール打撃ヘッドに係合されたシャフトをさらに有する、請求項17記載のボール打撃装置。
【請求項37】
ボール打撃表面の後方に配置された第2の壁部材と、
第2の壁部材に力をかける第2の手段とをさらに含む、請求項17記載のボール打撃装置。
【請求項38】
第2の壁部材は、ボール打撃表面から離れる方向に延びる第2のチャンバを少なくとも部分的に形成する、請求項37記載のボール打撃装置。
【請求項39】
力をかける第2の手段は、少なくとも部分的に第2のチャンバ内に配置される、請求項38記載のボール打撃装置。
【請求項40】
第2の壁部材および第2の壁に力をかける第2の手段は、少なくとも部分的にボール打撃ヘッド内に配置される、請求項37記載のボール打撃装置。
【請求項41】
以下の段階を含む方法:
使用時にボールに面するボール打撃表面を有するボール打撃ヘッド、およびボールがボール打撃表面に接触したときにボール打撃ヘッドから放出される音を変更する手段を含むボール打撃装置を設ける段階;ならびに
音を変更する手段を調整し、それによって、ボールがボール打撃表面に接触したときにボール打撃ヘッドから放出される音を変更する段階。
【請求項42】
ボール打撃装置は、ボール打撃表面から離れる方向に延びる本体部材をさらに含む、請求項41記載の方法。
【請求項43】
音を変更する手段は、少なくとも部分的に本体部材内に配置される、請求項42記載の方法。
【請求項44】
調整段階は、音を変更する手段の少なくとも一部を、本体部材に形成された開口部を通して移動させる段階を含む、請求項42記載の方法。
【請求項45】
調整段階は、音を変更する手段の少なくとも一部を回転させる段階を含む、請求項44記載の方法。
【請求項46】
調整段階は、音を変更する手段の少なくとも一部を移動させる段階を含む、請求項41記載の方法。
【請求項47】
音を変更する手段をもう一度調整し、ボールがボール打撃表面に接触したときにボール打撃ヘッドから放出される音をさらに変更する段階をさらに含む、請求項41記載の方法。
【請求項48】
調整段階は、音を変更する手段の少なくとも一部をボール打撃ヘッドに対して回転させる段階を含む、請求項41記載の方法。
【請求項49】
音を変更する手段の少なくとも第1の部分をボール打撃ヘッドから取り外す段階をさらに含む、請求項41記載の方法。
【請求項50】
音を変更する第2の手段の少なくとも新しい第1の部分をボール打撃ヘッドに係合させる段階をさらに含む、請求項49記載の方法。
【請求項51】
音を変更する第2の手段の少なくとも新しい第1の部分は、ボール打撃ヘッドから取り外された音を変更する手段の少なくとも第1の部分とは異なる重量特性を有し、それによってボール打撃ヘッドのスイング特性を変更する、請求項50記載の方法。
【請求項52】
ボール打撃ヘッドはゴルフ・クラブ・ヘッドである、請求項41記載の方法。
【請求項53】
ボール打撃ヘッドはパター・ヘッドである、請求項41記載の方法。
【請求項54】
ボール打撃ヘッドにシャフトを係合させる段階をさらに含む、請求項41記載の方法。
【請求項55】
以下の段階を含む方法:
(a)使用時にボールに面するボール打撃表面を含むボール打撃ヘッド、(b)ボール打撃表面の後方に配置された少なくとも1つの壁部材、および(c)壁部材に力をかける手段を有するボール打撃装置を設ける段階;ならびに
壁部材に力をかける手段を調整し、それによって、ボールがボール打撃表面に接触したときのボール打撃ヘッドによる応答の特性を変更する段階。
【請求項56】
壁部材は、ボール打撃表面から離れる方向に延びる第1のチャンバを少なくとも部分的に形成する、請求項55記載の方法。
【請求項57】
力をかける手段は、少なくとも部分的に第1のチャンバ内に配置される、請求項56記載の方法。
【請求項58】
調整段階は、力をかける手段の一部として含まれるねじ部材を回転させる段階を含む、請求項55記載の方法。
【請求項59】
調整段階は、壁部材にかけられる圧縮力を変更する段階を含む、請求項55記載の方法。
【請求項60】
調整段階は、壁部材の剛性特性を変更する段階を含む、請求項55記載の方法。
【請求項61】
壁部材および力をかける手段は、少なくとも部分的にボール打撃ヘッド内に配置される、請求項55記載の方法。
【請求項62】
調整段階は、力をかける手段の少なくとも一部を、ボール打撃ヘッドに形成された開口部を通して移動させる段階を含む、請求項61記載の方法。
【請求項63】
力をかける手段は、少なくとも部分的に第1のチャンバ内に配置される、請求項62記載の方法。
【請求項64】
調整段階は、壁部材にかけられる圧縮力を変更する段階を含む、請求項63記載の方法。
【請求項65】
調整段階は、壁部材の剛性特性を変更する段階を含む、請求項63記載の方法。
【請求項66】
力をかける手段をボール打撃ヘッドから取り外す段階をさらに含む、請求項61記載の方法。
【請求項67】
力をかける第2の手段をボール打撃ヘッドに係合させる段階をさらに含む、請求項66記載の方法。
【請求項68】
力をかける第2の手段は、ボール打撃ヘッドから取り外された力をかける手段とは異なる重量特性を有し、それによってボール打撃ヘッドのスイング特性を変更する、請求項67記載の方法。
【請求項69】
壁部材および力をかける手段をボール打撃ヘッドから取り外す段階をさらに含む、請求項61記載の方法。
【請求項70】
第2の壁部材および力をかける第2の手段をボール打撃ヘッドに係合させる段階をさらに含む、請求項69記載の方法。
【請求項71】
第2の壁部材または力をかける第2の手段の少なくとも一方は、ボール打撃ヘッドから取り外された壁部材または力をかける手段の少なくとも一方とは異なる重量特性を有し、それによってボール打撃ヘッドのスイング特性を変更する、請求項70記載の方法。
【請求項72】
調整段階は、ボールがボール打撃表面に接触したときにボールから放出される音を変更する、請求項55記載の方法。
【請求項73】
力をかける手段をもう一度調整し、それによって、ボールがボール打撃表面に接触したときのボール打撃ヘッドによる応答の特性をさらに変更する段階をさらに含む、請求項55記載の方法。
【請求項74】
ボール打撃ヘッドはパター・ヘッドである、請求項55記載の方法。
【請求項75】
ボール打撃ヘッドにシャフトを係合させる段階をさらに含む、請求項55記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2008−514378(P2008−514378A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−534829(P2007−534829)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【国際出願番号】PCT/US2005/035337
【国際公開番号】WO2006/039574
【国際公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
【Fターム(参考)】