説明

像振れ補正装置及びそれを備えた撮像装置

【課題】 小型の像振れ補正装置及びそれを備えた撮像装置を提供する。
【解決手段】 永久磁石を含む基台部10と、永久磁石に対向する位置にコイルを設置した可動部30と、を備え、永久磁石及びコイルは、ボイスコイルモータ70を構成し、永久磁石は、第1の磁石部21及び第1の磁石部21の第1の方向側に配置されコイル側が第1の磁石部21に対して逆の磁極に着磁された第2の磁石部22を含み、第1の磁石部21と第2の磁石部22の第1の方向Xに直交する第2の方向Yの長さを異ならせることで形成する切り欠きを有し、第1の方向Xに対するコイルの中心を結んだ第2の方向Yに延びるコイル中心線において、第1の方向Xで切り欠きのない断面部分の磁束密度B1と第1の方向Xで切り欠きのある断面部分の磁束密度B2との和が0であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子を変位させて振れによる像振れの補正を行う像振れ補正装置及びそれを備えた撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カメラの手振れ補正装置の従来技術として、例えば特許文献1に開示されたものがある。この手振れ補正装置は、カメラボディの内面に固定されると共に永久磁石を支持した固定支持基板と、固定支持基板と略平行な磁性体からなり、固定支持基板に固定された磁石との間に磁気回路を構成するヨーク板とを備えており、固定支持基板に一体的に突設された複数の支柱にヨーク板を固定ねじにより固定している。 固定支持基板とヨーク板の間には両者に対してスライド可能で、その前面に撮像素子が支持されたステージ板が位置している。ステージ板の永久磁石との対向面には複数の駆動用コイルが固定してあり、各駆動用コイルは対応する磁気回路の磁界内に位置している。
【0003】
この手振れ補正装置では、カメラに手振れが生じたときに駆動用コイルに電流を流すと、電流が流れた駆動用コイルがステージ板及び撮像素子をスライドさせる駆動力を発生する。すると、撮像素子が手振れを打ち消す方向にスライドし像ぶれが補正される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−281660号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の構成では、固定支持基板に配置された永久磁石は移動可能に支持された可動部の移動範囲すべてにおいて干渉を避けた位置に配置する必要があり、ステージ装置の小型化の妨げとなっている。
【0006】
また、コイルと永久磁石を対とするボイスコイルモータを複数配置する必要があるが、コイルは対となる永久磁石以外の他の永久磁石の磁界の影響を受けないように、夫々の磁石同士を所定距離離す必要があることも同様に小型化の妨げとなる。
【0007】
本発明では、小型の像振れ補正装置及びそれを備えた撮像装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある態様に係る像振れ補正装置は、永久磁石を含む基台部と、び前記永久磁石に対向する位置にコイルを設置した可動部と、を備え、前記永久磁石及び前記コイルは、ボイスコイルモータを構成し、前記永久磁石は、第1の磁石部及び前記第1の磁石部の第1の方向側に配置され前記コイル側が前記第1の磁石部に対して逆の磁極に着磁された第2の磁石部を含み、前記第1の磁石部と前記第2の磁石部の前記第1の方向に直交する第2の方向の長さを異ならせることで形成する切り欠きを有し、前記第1の方向に対する前記コイルの中心を結んだ前記第2の方向に延びるコイル中心線において、前記第1の方向で前記切り欠きのない断面部分の磁束密度と前記第1の方向で前記切り欠きのある断面部分の磁束密度との和が0であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
この態様に係る像振れ補正装置によれば、小型の像振れ補正装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態の組立前の像振れ補正装置1を示す図である。
【図2】基台部10を示す図である。
【図3】可動部30を示す図である。
【図4】図3を矢印Aから見た図である。
【図5】磁石支持部50を示す図である。
【図6】本実施形態の組立後の像振れ補正装置1を示す図である。
【図7】図6を矢印Bから見た図である。
【図8】本実施形態の組立後の像振れ補正装置1の動作を示す図である。
【図9】図8の一部を拡大した図である。
【図10】第1の磁石部21、第2の磁石部22及び第1のコイル41の参考例を示す図である。
【図11】図10に示した参考例の断面での磁束密度を示す図である。
【図12】参考例のコイル移動時の駆動力を示す図である。
【図13】第1実施形態の第1の磁石部21、第2の磁石部22及び第1のコイル41を示す図である。
【図14】図13に示した第1実施形態の断面での磁束密度を示す図である。
【図15】第1実施形態のコイル移動時の駆動力を示す図である。
【図16】本実施形態の像振れ補正装置を備えた撮像装置を示す図である。
【図17】撮像装置内の像振れ補正装置等を示す図である。
【図18】撮像装置の三脚ねじ部周辺の拡大図である。
【図19】本実施形態のデジタルカメラの制御構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
【0012】
図1は、本実施形態の組立前の像振れ補正装置1を示す図である。
【0013】
本実施形態の像振れ補正装置1は、基台部10と、基台部10に移動可能に支持される可動部30と、可動部30に対して基台部10と反対側に配置され、かつ、基台部10に固定される磁石支持部50と、を有する。
【0014】
基台部10には、第1永久磁石群20が固定されており、磁石支持部50には、第2永久磁石群60が固定されている。可動部30には、コイル群40が固定されている。第1永久磁石群20と第2永久磁石群60とは、対向する空間に磁界が発生するように、それぞれ異極に着磁された部分が対向して配置される。コイル群40は、第1永久磁石群20と第2永久磁石群60とが対向する空間に配置される。なお、図1において、第1永久磁石群20と第2永久磁石群60の磁極は、コイル群40側の面の磁極を示しており、以下の図面においても同様とする。
【0015】
図2は、基台部10を示す図である。
【0016】
基台部10は、例えば、鉄や鉄の化合物等の磁性体からなる平板状の基台本体11と、基台本体11に設けられて基台部10に対して磁石支持部30を支持するための図示しないネジを挿通する貫通支持孔12a,12bと、基台部10に対して可動部30を移動可能に支持するための図示しないバネを支持する第1バネ支持部13a,13b,13cと、を有する。
【0017】
ここで、基台部10に対して、図2に示すように、第1の方向としてのX方向と、X方向に直交する第2の方向としてのY方向と、を定義する。
【0018】
基台部10の第1永久磁石群20は、コイル群40側をN極に着磁された第1の磁石部21と、第1の磁石部21に対してX方向に対峙してコイル群40側をS極に着磁された第2の磁石部22と、第1の磁石部21に対してY方向に離間して配置されてコイル群40側をN極に着磁された第3の磁石部23と、第3の磁石部23に対してX方向に対峙してコイル群40側をS極に着磁された第4の磁石部24と、第4の磁石部24に対してY方向に対峙してコイル群40側をN極に着磁された第5の磁石部25と、を有する。なお、第1の磁石部21〜第5の磁石部25は、コイル群40側と、コイル群40の反対側の面とをそれぞれ逆の磁極に着磁されている。
【0019】
第2の磁石部22のY方向の第4の磁石部24側は、第1の磁石部21よりも短く形成されており、第1の磁石部21と対峙していない切り欠きとしての第1の空間101aがある。また、第4の磁石部24のY方向の第2の磁石部22側は、第3の磁石部23よりも短く形成されており、第3の磁石部23と対峙していない切り欠きとしての第2の空間101bがある。
【0020】
図3は可動部30を示す図であり、図4は図3を矢印Sから見た図である。
【0021】
可動部30は、例えば、アルミニウム合金や合成樹脂等の非磁性体からなる可動本体31と、可動本体31の周囲の一部に設けられたコイル収納部32と、可動部30を基台部10に対して移動可能に支持するための図示しないバネを支持する第2バネ支持部33a,33b,33cと、を有する。
【0022】
ここで、可動部30に対して、図3に示すように、第1の方向としてのX方向と、X方向に直交する第2の方向としてのY方向と、を定義する。
【0023】
可動本体31は、光を光電変換する撮像素子36、フィルタ群37、及び電気素子38を搭載する。フィルタ群37は、撮像素子36から離れている側から、超音波フィルタ37a及び赤外線カットフィルタ37bが配置されている。また、撮像素子36に対して、フィルタ群37の反対側には、撮像素子の受光量を検出し、当該受光量に基づく映像信号等を処理する電気素子38を搭載する。
【0024】
コイル収納部32は、可動本体31の周囲の一部に設けられ、凹部にコイル群40を収納する。可動本体31は、コイル収納部32よりもX方向及びY方向に直交するZ方向の長さが長い。
【0025】
コイル群40は、第1のコイル41、第2のコイル42、及び第3のコイル43を有する。第1のコイル41は、図2に示した基台部10の第1の磁石部21及び第2の磁石部22に対向して設置される。第2のコイル42は、図2に示した基台部10の第3の磁石部23及び第4の磁石部24に対向するように設置される。第3のコイル43は、図2に示した基台部10の第4の磁石部24及び第5の磁石部25に対向するように設置される。
【0026】
図5は、磁石支持部50を示す図である。ただし、図5に示した磁石支持部50は、図1に示した磁石支持部50を可動部30側から見た図である。
【0027】
磁石支持部50は、例えば、鉄や鉄の化合物等の磁性体からなる平板状の支持本体51と、支持本体51に設けられて磁石支持部30を基台部10に対して支持するための図示しないネジを挿通する貫通孔52a,52bと、を有する。
【0028】
ここで、磁石支持部50に対して、図4に示すように、第1の方向としてのX方向と、X方向に直交する第2の方向としてのY方向と、を定義する。
【0029】
磁石支持部50の第2永久磁石群60は、コイル群40側をS極に着磁された第1の対向磁石部61と、第1の対向磁石部61に対してX方向に対峙してコイル群40側をN極に着磁された第2の対向磁石部62と、第1の対向磁石部61に対してY方向に離間して配置されてコイル群40側をS極に着磁された第3の対向磁石部63と、第3の対向磁石部63に対してX方向に対峙してコイル群40側をN極に着磁された第4の対向磁石部64と、第9の磁石64に対してY方向に対峙してコイル群40側をS極に着磁された第5の対向磁石部65と、を有する。なお、第1の対向磁石部61〜第5の対向磁石部65は、コイル群40側と、コイル群40の反対側の面とをそれぞれ逆の磁極に着磁されている。
【0030】
第2の対向磁石部62のY方向の第4の対向磁石部64側は、切り欠きを有し、第1の対向磁石部61よりも短く形成されており、第1の対向磁石部61と対峙していない切り欠きとしての第3の空間102aがある。また、第4の対向磁石部64のY方向の第2の対向磁石部62側は、を有し、第3の対向磁石部63よりも短く形成されており、第3の対向磁石部63と対峙していない切り欠きとしての第4の空間102bがある。
【0031】
図6は本実施形態の組立後の像振れ補正装置1を示す図であり、図7は図6を矢印Tから見た図である。
【0032】
本実施形態の像振れ補正装置1を組立てるには、図1に示した基台部10の貫通支持孔12a,12b及び磁石支持部50の貫通ネジ孔52a,52bにそれぞれ図示しないネジを挿通する。また、基台部10の基台本体11に取り付けられたプレート14によって磁石支持部50の支持本体51を支持する。したがって、支持本体51は、貫通支持孔12a,12bとプレート14の3箇所で基台本体11に強固に支持されることになる。さらに、基台部10の第1バネ支持部13a,13b,13c及び可動部30の第2バネ支持部33a,33b,33cに、それぞれコイルバネ15a,15b,15cを設置する。
【0033】
さらに、基台部10と可動部30は、図示しない複数の球形のボール部材を挟持することによって、一般にボール支持と称される形式によって支持すると好ましい。可動部30は、ボール部材が転動することによって、基台部10に対して移動可能となる。
【0034】
像振れ補正装置1を組立てると、基台部10の第1永久磁石群20と磁石支持部50の第2永久磁石群60が離間した状態で対向する。第1永久磁石群20と第2永久磁石群60の対向した磁石は、それぞれ逆の磁極に着磁されているので、各磁石の間の空間には、それぞれ磁界が発生する。その磁界の発生している離間した空間に可動部30のコイル群40が配置される。このように、第1永久磁石群20、第2永久磁石群60及びコイル群40を配置することによって、ボイスコイルモータ70を形成する。
【0035】
本実施形態では、第1の磁石部21及び第2の磁石部22、第1のコイル41、並びに、第1の対向磁石部61及び第2の対向磁石部62が、可動部30を第1の方向としてのX方向に移動させる第1のボイスコイルモータとしての第1のX方向ボイスコイルモータ71を形成する。また、第3の磁石部23及び第4の磁石部24、第2のコイル42、及び第3の対向磁石部63及び第4の対向磁石部64が、可動部30を第1の方向としてのX方向に移動させる第1のボイスコイルモータとしての第2のX方向ボイスコイルモータ72を形成する。さらに、第4の磁石部24及び第5の磁石部25、第3のコイル43、及び第4の対向磁石部64及び第5の対向磁石部65が、可動部30を第2の方向としてのY方向に移動させる第2のボイスコイルモータとしてのY方向ボイスコイルモータ73を形成する。また、第1のコイル41、第2のコイル42、及び第3のコイル43の巻数は、それぞれ切り欠きの体積に応じて変化させてもよい。
【0036】
したがって、第4の磁石部24及び第4の対向磁石部64は、第2のX方向ボイスコイルモータ72及びY方向ボイスコイルモータ73の両方に含まれることとなる。このように、第1磁石群20と第2磁石群60の少なくとも1つの磁石部をX方向のボイスコイルモータ72とY方向のボイスコイルモータ73との両方に含まれるように構成し、X方向の可動とY方向の可動の両方の機能を有することで、部品点数を削減することができ、装置の小型化及び低コスト化を実現することが可能となる。
【0037】
本実施形態の場合、第1のコイル41及び第2のコイル42に電流を流した場合、可動部30は、X方向に移動する。また、第3のコイル43に電流を流した場合、可動部30は、Y方向に移動する。
【0038】
図8は本実施形態の組立後の像振れ補正装置1の動作を示す図であり、図9は図8の一部を拡大した図である。なお、図8では、可動部30の動きが見やすいように、磁石支持部50を省略し、図9では、第1の磁石部21、第2の磁石部22及び可動本体部31のみで示している。
【0039】
例えば、図8に示すように、可動部30が、基台部10に対して矢印Uの方向に動いたとする。すると、図9に示すように、可動本体31が第1の磁石部21及び第2の磁石部22の方向に近づく。もし、第2の磁石部22のY方向の長さが第1の磁石部21のY方向の長さと同じ場合、可動本体31と第2の磁石部22とが干渉してしまう。
【0040】
そこで、第2の磁石部22のY方向の長さを第1の磁石部21のY方向の長さよりも短くすることによって形成された切り欠きによって、第1の空間101aを形成することで、可動本体31と第2の磁石部22との干渉を避けることができ、可動部30の可動範囲を狭めることなく、装置の小型化を実現することが可能となる。なお、切り欠きとしての第1の空間101a及び第2の空間101bを基台部10または可動部30の中心方向側に設けるとさらに装置の小型化を実現することが可能となる。また、切り欠きをボイスコイルモータ70による可動部30の可動範囲に、少なくとも1部が重なる位置に配置すると、より装置の小型化を実現することが可能となる。
【0041】
なお、他の磁石部についても切り欠きを設けることによって、可動本体31と磁石部、又は磁石部と他の部材の干渉を避けることができ、可動部30の可動範囲を狭めることなく、装置の小型化を実現することが可能となる。
【0042】
なお、本実施形態では、基台部10および磁石支持部50の双方に、永久磁石群を備える構成として説明したが、可動部30を動作可能な出力を出せるようであれば、一方のみに永久磁石群を備える構成とすることも可能である。
【0043】
ここで、永久磁石について説明する。
【0044】
図10は第1の磁石部21、第2の磁石部22及び第1のコイル41の参考例を示す図であり、図11は図10に示した参考例の断面でのコイル41を貫通する空間の磁束密度を示す図であり、図12は参考例のコイル移動時の駆動力を示す図である。図11(a)は断面a−a,断面b−bでの磁束密度分布、図11(b)は断面c−cでの磁束密度分布を示す図である。
【0045】
本実施形態では、小型化を達成するように、切り欠きを有する第1永久磁石群20及び切り欠きを有する第2永久磁石群60、並びにコイル群40によってボイスコイルモータ70を形成する。
【0046】
そのために、例えば、切り欠きのない断面a−a及び断面b−bでは、第1の磁石部21及び第2の磁石部22で形成された磁束密度Bは、図11(a)に示されたように、第1のコイル41のX方向の中心をXoとすると、対称的に分布している。しかしながら、切り欠きのある断面c−cでは、図11(b)に示されたように、第1のコイル41のX方向の中心をXoとすると、磁束密度Bが0となる位置が中心Xoからずれて、中心Xoに対して非対称に分布することとなる。
【0047】
そのため、第1のコイル41がXoから移動する場合に、X方向で切り欠きのある断面の部分では、図10の矢印X+の方向への移動と、矢印X-の方向への移動とで、駆動力Fが異なるので、第1のコイル41の移動の際に、図12に示すように、移動方向によって駆動力Fが非対称となり、駆動力Fの変化幅ΔF1が大きい。したがって、制御性に影響を与える場合がある。
【0048】
そこで、第1実施形態では、第1のコイル41のX方向の中心Xoを、第1の磁石部21と第2の磁石部22の境界線Vに対して、切り欠きを有するためにY方向が短い第2の磁石部22側にオフセットして配置する。
【0049】
図13は第1実施形態の第1の磁石部21、第2の磁石部22及び第1のコイル41を示す図であり、図14は図13に示した第1実施形態の断面での磁束密度を示す図であり、図15は第1実施形態のコイル移動時の駆動力を示す図である。図14(a)は断面a−a,断面b−bでの磁束密度分布、図14(b)は断面c−cでの磁束密度分布を示す図である。
【0050】
切り欠きのない断面a−a及び断面b−bでは、第1の磁石部21及び第2の磁石部22で形成された磁束密度Bは、図14(a)に示されたように、第1のコイル41のX方向の中心をXoとすると、磁束密度Bが0となる位置が中心XoからX-側にずれて、中心Xoに対して非対称に分布することとなる。また、切り欠きのある断面c−cでは、図14(b)に示されたように、第1のコイル41のX方向の中心をXoとすると、磁束密度Bが0となる位置が中心XoからX+側にずれて、中心Xoに対して非対称に分布することとなる。しかしながら、磁束密度Bが0となる位置は、X方向に切り欠きのない断面の部分では、X-側にずれて、X方向に切り欠きの断面のある部分では、X+側にずれるので、第1のコイル41の中心Xoにおいて、X方向で切り欠きのない断面部分の磁束密度B1とX方向で切り欠きのある断面部分の磁束密度B2の和が0となるように調整する。
【0051】
そのため、第1のコイル41がXoから移動する場合に、図15に示すように、X+側の移動とX-側の移動の駆動力Fが対称となり、駆動力Fの変化幅ΔF2は参考例の変化幅ΔF1よりも小さくなる。したがって、制御性が良く、安定した駆動力で作動することが可能となる。
【0052】
なお、第1の磁石部21及び第2の磁石部22において、X方向で切り欠きのない断面部分すべての磁束密度B1とX方向で切り欠きのある断面部分すべての磁束密度B2の和が0となるように調整するとさらに好ましい。
【0053】
また、第1の磁石部21と第2の磁石部22のX方向の長さが同じ場合について説明したが、第1の磁石部21と第2の磁石部22のX方向の長さを異ならせることで、磁束密度B1とB2との和が零となるように調整しても良い。
【0054】
また、第1実施形態の技術は、第2のコイル42と第3の磁石部23及び第4の磁石部24、第2のコイル42と第3の対向磁石部63及び第4の対向磁石部64、及び第3のコイル43と第4の磁石部24及び第5の磁石部25、第3のコイル43と第4の対向磁石部64及び第5の対向磁石部65の関係にも適用することが可能である。
【0055】
また、第2実施形態として、磁石の特性としての残留磁束密度を変更することで、第1のコイル41の中心Xoにおいて、X方向で切り欠きのない断面部分の磁束密度B1とX方向で切り欠きのある断面部分の磁束密度B2の和が0となるように調整し、X+側の移動とX-側の移動の駆動力Fを対称とし、駆動力Fの変化幅を小さくすることも可能である。
【0056】
例えば、第1の磁石部21と第2の磁石部22とで磁石の材質を異ならせる。第1の磁石部21に残留磁束密度の低いサマリウムコバルト磁石を使用し、第2の磁石部22に第1の磁石部21よりも残留磁束密度の高いネオジム磁石を使用することで、第1のコイル40の動きをさらに的確に制御することが可能となる。また、第3の磁石部23と第4の磁石部24、第1の対向磁石部61と第2の対向磁石部62、及び第3の対向磁石部63と第4の対向磁石部64でも同様である。この場合、第5の磁石部25及び第5の対向磁石部は、第4の磁石部24及び第4の対向磁石部64と同じ残留磁束密度であることが好ましい。
【0057】
なお、第1の磁石部21及び第2の磁石部22において、X方向で切り欠きのない断面部分すべての磁束密度B1とX方向で切り欠きのある断面部分すべての磁束密度B2の和が0となるように調整するとさらに好ましい。
【0058】
また、第2実施形態の技術は、第2のコイル42と第3の磁石部23及び第4の磁石部24、第2のコイル42と第3の対向磁石部63及び第4の対向磁石部64、及び第3のコイル43と第4の磁石部24及び第5の磁石部25、第3のコイル43と第4の対向磁石部64及び第5の対向磁石部65の関係にも適用することが可能である。
【0059】
さらに、第3実施形態として、第1の磁石部21と第2の磁石部22とで磁石のグレードを異ならせることで、第1のコイル41の中心Xoにおいて、X方向で切り欠きのない断面部分の磁束密度B1とX方向で切り欠きのある断面部分の磁束密度B2の和が0となるように調整し、X+側の移動とX-側の移動の駆動力Fを対称とし、駆動力Fの変化幅を小さくすることも可能である。
【0060】
例えば、第1の磁石部21に残留磁束密度が低い約1.3Tのネオジム磁石を使用し、第2の磁石部22に第1の磁石部21よりも残留磁束密度が高い約1.4Tのネオジム磁石を使用することで、第1のコイル40の動きをさらに的確に制御することが可能となる。また、第3の磁石部23と第4の磁石部24、第1の対向磁石部61と第2の対向磁石部62、及び第3の対向磁石部63と第4の対向磁石部64でも同様である。この場合、第5の磁石部25及び第5の対向磁石部65は、第4の磁石部24及び第4の対向磁石部64と同じ残留磁束密度であることが好ましい。
【0061】
なお、第1の磁石部21及び第2の磁石部22において、X方向で切り欠きのない断面部分すべての磁束密度B1とX方向で切り欠きのある断面部分すべての磁束密度B2の和が0となるように調整するとさらに好ましい。
【0062】
また、第3実施形態の技術は、第2のコイル42と第3の磁石部23及び第4の磁石部24、第2のコイル42と第3の対向磁石部63及び第4の対向磁石部64、及び第3のコイル43と第4の磁石部24及び第5の磁石部25、第3のコイル43と第4の対向磁石部64及び第5の対向磁石部65の関係にも適用することが可能である。
【0063】
以上、第1実施形態から第3実施形態まで説明したが、これらの実施形態を組み合わせて実施してもよい。
【0064】
また、本実施形態は、第1永久磁石群20の第1の磁石部21と第2の磁石部22を1つの磁石、第1永久磁石群20の第3の磁石部23と第4の磁石部24と第5の磁石部25を1つの永久磁石、第2永久磁石群60の第1の対向磁石部61と第2の対向磁石部62を1つの永久磁石、第2永久磁石群60の第3の対向磁石部63と第4の対向磁石部64と第5の対向磁石部65を1つの永久磁石として着磁したが、それぞれ別体又は一部を別体の永久磁石としてもよい。別体とすることで、永久磁石の加工が簡単となり、簡単に低コストで製作することが可能となる。
【0065】
また、各永久磁石を基台部10及び磁石支持部50に固定する方法は、接着剤、ネジ止め又はカシメ等、特に限定されるものではない。本実施形態では、一例として、接着剤によって基台部10及び磁石支持部50に固定している。
【0066】
さて、以上のような本実施形態の像振れ補正装置は、電子撮影装置、とりわけデジタルカメラやビデオカメラ等に用いることができる。以下に、その実施形態を例示する。
【0067】
図16は本実施形態の像振れ補正装置を備えた撮像装置を示す図、図17は撮像装置内の像振れ補正装置等を示す図である。
【0068】
本発明の一実施形態の像振れ補正装置1を備える撮像装置としてのデジタルカメラ80は、図16及び図17に示すようにカメラボディ81と、カメラボディ81に交換可能に装着される撮影レンズLを備えるレンズユニット82と、により構成される。
【0069】
なお、以下の説明において、撮影レンズLからカメラボディ81に入射する入射光軸を「O」で示し、入射光軸O方向に対して被写体側を前方(前面側)とし、結像側を後方(背面側)とする。また、光軸Oと直交する方向のうち、通常の撮影状態にて前方から見た左右方向を第1の方向であるX方向とし、上下方向を第2の方向であるY方向とする。第1の方向であるX方向及び第2の方向であるY方向は、像振れ補正装置1での第1の方向であるX方向及び第2の方向であるY方向に対応している。
【0070】
カメラボディ81は、デジタルカメラ80を構成する部材を収納するカメラ本体を兼ねる外装体83を備えており、入射光軸O上の前側位置にレンズユニット82を交換自在に装着するためのリング状のマウント部84を備えている。また、外装体83には前方から見て左側に撮影時、操作者の右手により保持される図示しないグリップ部が設けられる。このグリップ部の頂部には、レリーズボタン等の図示しない各種スイッチ、ボタン類が配されている。
【0071】
さらに、カメラボディ81は、外装体83の内部に電池91を収納する電池収納室92を備えている。また、電池収納室92の後方には、カメラ全体の制御や画像処置、圧縮処理、データ記憶処理等を行うための制御回路やSDRAM等のメモリ、電源回路等が搭載された回路基板等(図示せず)が配されている。また、カメラボディ81には、該カメラボディ81の振れ状態検出のためのジャイロセンサ(図示せず)が内蔵されている。
【0072】
カメラボディ81は、さらに図16及び図17に示すように、外装体83の背面側にパネル表示窓85を有する液晶パネル86を備えている。この液晶パネル86は、撮影された画像の他、各種設定・調整事項等の各種情報を画像として表示するTFT(Thin Film Transistor)タイプの矩形状表示パネルである。また、外装体83の頂部には、光学ファインダ、電子ビューファインダ、外付けのフラッシュ、又はマイク等を装着するためのホットシュー87が配されている。
【0073】
カメラボディ81の外装体83内には、図16に示すように、フォーカルプレーンシャッタ88及び撮像ユニット89が配設されている。撮像ユニット89は、CCDやCMOSセンサ等である撮像素子36をXY平面上において変位可能に支持し、ボイスコイルモータをアクチュエータとする像振れ防止装置1を備えている。この像振れ防止装置1は、上述の振れ検出装置からの振れ信号に基づいて、検出した振れ方向の力を打ち消すように作動する。撮像素子36は、矩形の受光面を有しており、受光面の長辺がX方向に沿うように配設されている。また、外装体83の底面部には、三脚ねじ部90が設けられている。
【0074】
図18は、三脚ねじ部周辺の拡大図である。
【0075】
像振れ補正装置1をデジタルカメラ80に備える際に、三脚ねじ部90と干渉してしまう場合、図18に示すように、第4の磁石部64と第5の磁石部65のX方向の長さを異ならせることで三脚ねじ部90を第5の空間103a内に収納することが可能となる。
【0076】
このように、像振れ補正装置1をデジタルカメラ80に備える際に、デジタルカメラ80内の部材と像振れ補正装置1が干渉する場合、磁石部の長さを異ならせて切り欠きを形成し、該切り欠きに部材を配置することで、デジタルカメラ80内の部材と像振れ補正装置1の干渉を避ける事ができ、デジタルカメラ80の小型化を実現することが可能となる。
【0077】
図19は、本実施形態のデジタルカメラ80の主要部の内部回路を示すブロック図である。なお、以下の説明では、処理手段は、例えば、CDS/ADC部124、一時記憶メモリ117、画像処理部118等で構成され、記憶手段は、記憶媒体部等で構成される。
【0078】
図19に示されるように、デジタルカメラ80は、操作部112と、この操作部112に接続された制御部113と、この制御部113の制御信号出力ポートにバス114及び115を介して接続された撮像駆動回路116並びに一時記憶メモリ117、画像処理部118、記憶媒体部119、表示部120、及び設定情報記憶メモリ部121を備えている。
【0079】
上記の一時記憶メモリ117、画像処理部118、記憶媒体部119、表示部120、及び設定情報記憶メモリ部121は、バス122を介して相互にデータの入力、出力が可能とされている。また、撮像駆動回路116には、撮像素子36とCDS/ADC部124が接続されている。
【0080】
操作部112は、各種の入力ボタンやスイッチを備え、これらを介して外部(カメラ使用者)から入力されるイベント情報を制御部113に通知する。制御部113は、例えばCPUなどからなる中央演算処理装置であって、不図示のプログラムメモリを内蔵し、プログラムメモリに格納されているプログラムに従って、デジタルカメラ80全体を制御する。
【0081】
CCD等の撮像素子36は、撮像駆動回路116により駆動制御され、撮影光学系141を介して形成された物体像の画素ごとの光量を電気信号に変換し、CDS/ADC部124に出力する撮像素子である。
【0082】
CDS/ADC部124は、撮像素子36から入力される電気信号を増幅し、かつ、アナログ/デジタル変換を行って、この増幅とデジタル変換を行っただけの映像生データ(ベイヤーデータ、以下RAWデータという。)を一時記憶メモリ117に出力する回路である。
【0083】
一時記憶メモリ117は、例えばSDRAM等からなるバッファであり、CDS/ADC部124から出力されるRAWデータを一時的に記憶するメモリ装置である。画像処理部118は、一時記憶メモリ117に記憶されたRAWデータ又は記憶媒体部119に記憶されているRAWデータを読み出して、制御部113にて指定された画質パラメータに基づいて歪曲収差補正を含む各種画像処理を電気的に行う回路である。
【0084】
記憶媒体部119は、例えばフラッシュメモリ等からなるカード型又はスティック型の記憶媒体を着脱自在に装着して、これらのフラッシュメモリに、一時記憶メモリ117から転送されるRAWデータや画像処理部118で画像処理された画像データを記録して保持する。
【0085】
表示部120は、液晶表示モニターなどにて構成され、撮影したRAWデータ、画像データや操作メニューなどを表示する。設定情報記憶メモリ部121には、予め各種の画質パラメータが格納されているROM部と、操作部112の入力操作によってROM部から読み出された画質パラメータを記憶するRAM部が備えられている。
【0086】
このように構成されたデジタルカメラ80は、撮影光学系141として本発明のレンズ系を採用することで、小型で動画撮像に適した撮像装置とすることが可能となる。
【0087】
なお、この実施形態によって本発明は限定されるものではない。すなわち、実施形態の説明に当たって、例示のために特定の詳細な内容が多く含まれるが、当業者であれば、これらの詳細な内容に色々なバリエーションや変更を加えても、本発明の範囲を超えないことは理解できよう。従って、本発明の例示的な実施形態は、権利請求された発明に対して、一般性を失わせることなく、また、何ら限定をすることもなく、述べられたものである。
【符号の説明】
【0088】
1…像振れ補正装置
10…基台部
11…基台本体
12a,12b…貫通支持孔
13a,13b…第1バネ支持部
15a,15b…コイルバネ
20…第1永久磁石群(永久磁石)
21…第1の磁石部
22…第2の磁石部
23…第3の磁石部
24…第4の磁石部
25…第5の磁石部
30…可動部
31…可動本体
32…コイル収納部
33a,33b…第2バネ支持部
36…撮像素子
37…フィルタ群
37a…超音波フィルタ
37b…赤外線カットフィルタ
38…電気素子
40…コイル群
41…第1のコイル
42…第2のコイル
43…第3のコイル
50…磁石支持部
51…支持本体
52a,52b…貫通ネジ孔
60…第2永久磁石群(永久磁石)
61…第1の対向磁石部
62…第2の対向磁石部
63…第3の対向磁石部
64…第4の対向磁石部
65…第5の対向磁石部
70…ボイスコイルモータ
71…第1のX方向ボイスコイルモータ(第1のボイスコイルモータ)
72…第2のX方向ボイスコイルモータ(第1のボイスコイルモータ)
73…Y方向ボイスコイルモータ(第2のボイスコイルモータ)
80…デジタルカメラ(撮像装置)
81…カメラボディ
82…レンズユニット
83…外装体
84…マウント部
85…パネル表示窓
86…液晶パネル
87…ホットシュー
88…フォーカルプレーンシャッタ
89・・撮像ユニット
90…三脚ねじ部
91…電池
92…電池収納室
101a…第1の空間(切り欠き)
101b…第2の空間(切り欠き)
102a…第3の空間(切り欠き)
102b…第4の空間(切り欠き)
103a…第5の空間(切り欠き)
103b…第6の空間(切り欠き)
112…操作部
113…制御部
114、115…バス
116…撮像駆動回路
117…一時記憶メモリ
118…画像処理部
119…記憶媒体部
120…表示部
121…設定情報記憶メモリ部
122…バス
124…CDS/ADC部
141…撮影光学系

【特許請求の範囲】
【請求項1】
永久磁石を含む基台部と、
前記永久磁石に対向する位置にコイルを設置した可動部と、
を備え、
前記永久磁石及び前記コイルは、ボイスコイルモータを構成し、
前記永久磁石は、
第1の磁石部及び前記第1の磁石部の第1の方向側に配置され前記コイル側が前記第1の磁石部に対して逆の磁極に着磁された第2の磁石部を含み、
前記第1の磁石部と前記第2の磁石部の前記第1の方向に直交する第2の方向の長さを異ならせることで形成する切り欠きを有し、
前記第1の方向に対する前記コイルの中心を結んだ前記第2の方向に延びるコイル中心線において、前記第1の方向で前記切り欠きのない断面部分の磁束密度と前記第1の方向で前記切り欠きのある断面部分の磁束密度との和が0である
ことを特徴とする像振れ補正装置。
【請求項2】
前記第1の方向で前記切り欠きのない断面部分すべての磁束密度と前記第1の方向で前記切り欠きのある断面部分すべての磁束密度との和が0である
ことを特徴とする請求項1に記載の像振れ補正装置。
【請求項3】
前記コイル中心線は、前記第1の磁石部と前記第2の磁石部の境界線に対してオフセットしている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の像振れ補正装置。
【請求項4】
前記第1の磁石部の残留磁束密度は、前記第2の磁石部の残留磁束密度よりも低い
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の像振れ補正装置。
【請求項5】
前記第1の磁石部と前記第2の磁石部は、材質が異なる
ことを特徴とする請求項4に記載の像振れ補正装置。
【請求項6】
前記ボイスコイルモータは、
前記可動部を第1の方向に移動させる第1のボイスコイルモータと、
前記可動部を第2の方向に移動させる第2のボイスコイルモータと、
を含み、
前記第1の磁石部又は前記第2の磁石部の少なくとも1つは、前記第1のボイスコイルモータ及び前記第2のボイスコイルモータの両方に含まれる
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の像振れ補正装置。
【請求項7】
前記第1の磁石部及び前記第2の磁石部は、別体の磁石である
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の像振れ補正装置。
【請求項8】
前記第1の磁石部と前記可動部を挟んで対向し離間して配置され前記可動部側の磁極が前記第1の磁石部の前記可動部側の磁極と異なる第1対向磁石部及び第2の磁石部と前記可動部を挟んで対向し離間して配置され前記可動部側の磁極が前記第2の磁石部の前記可動部側の磁極と異なる第2対向磁石部を有する磁石支持部と、
を備えた
ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の像振れ補正装置。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8の何れか1つに記載の前記像振れ補正装置と、
前記像振れ補正装置を有するボディと、
を備えた撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−73201(P2013−73201A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214319(P2011−214319)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】