説明

光導波路用フェルール及び光導波路用コネクタ

【課題】装着される高分子光導波路の損傷を未然に防止できる光導波路用フェルール及び光導波路用コネクタを提供する。
【解決手段】光導波路用フェルールは、平板状の光導波路が載置される基準面を有する本体部材と、本体部材の基準面上に載置された光導波路を基準面に押圧して保持する保持部材とを備えており、本体部材における基準面の後側端縁は、基準面より高さの低い切欠き又は段差で終端している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光導波路用フェルール及びこのフェルールを備えた光導波路用コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
フレキシブル高分子光導波路を終端するPMT光コネクタについては、非特許文献1に規定されている。図9はこの非特許文献1の規格によるPMT光コネクタの一部の軸断面を概略的に示しており、図10はPMT光コネクタ用フェルールの一部の平面を概略的に示している。
【0003】
これらの図に示すように、PMT光コネクタ用フェルールは、フェルール本体90と、このフェルール本体90に固着されるフェルール蓋91と、フェルール本体90に挿入固着される図示しない光導波路用ブーツとを備えている。フィルム状の光導波路93は、光導波路用ブーツ内を挿通した状態でフェルール本体90の凹状の開口部に装着され、その光導波路93の上部からフェルール蓋91が押圧された状態でフェルールに接着固定されることにより、PMT光コネクタが構成される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】JPCA規格、「PMT光コネクタの詳細規格(JPCA−PE03−01−07S)」、社団法人日本電子回路工業会、平成18年5月25日、第1版第1刷
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
フェルールの各部材は、熱可塑性の樹脂材料を射出成形して作製されるが、PMT光コネクタ用フェルールにおいては、フェルール本体90における基準面90aと金型合わせ面90bとの境界に成形金型合わせに基づく凸状のバリ90cがどうしても形成されてしまう。このようなバリ90cは、フェルール本体90の内部に存在するため、確実に除去するためには、多大のコストが発生してしまう。
【0006】
このような凸状のバリ90cを有するフェルール本体90上に光導波路93を載置し、フェルール蓋91によって押圧固定しようとすると、そのバリ90cによって光導波路93が損傷を受けてしまい、光導波路93の光学的特性が劣化するのみならず、最悪の場合、光導波路93が破断するおそれもあった。
【0007】
従って本発明の目的は、装着される平板状光導波路の損傷を未然に防止できる光導波路用フェルール及び光導波路用コネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、平板状の光導波路が載置される基準面を有する本体部材と、本体部材の基準面上に載置された光導波路を基準面に押圧して保持する保持部材とを備えており、本体部材における基準面の後側端縁は、基準面より高さの低い切欠き又は段差で終端している光導波路用フェルールが提供される。
【0009】
基準面の後側端縁が基準面と同じ高さではなく、基準面より低い切欠き又は段差で終端しているため、基準面の後側端縁は金型合わせ面には現れない。従って、金型合わせ面の端縁で生じるバリはこの基準面から突出することはない。これにより、光導波路が固定のためにこの基準面に押圧された場合にも、金型合わせ面で生じるバリがこの光導波路に接触することはなく、光導波路損傷のおそれは全くなくなり、光導波路の光学的特性劣化や破断を未然に防止することができる。その結果、良好な光学特性を常に維持することができる。
【0010】
なお、本明細書において、「前方向」及び「前」とは光導波路用コネクタの接続先端方向(図1において左側方向)を意味しており、「後方向」及び「後」とはその反対方向(図1において右側方向)を意味しており、「横方向」とは前後方向に対して垂直な方向(基準面と平行な水平面内において)を意味している。
【0011】
光導波路が貫挿されると共に前端面が本体部材の切欠き又は段差の後側面に当接して固定される案内部材をさらに備えていることが好ましい。
【0012】
本体部材の基準面における横方向の両端縁は、基準面より高さの低い底面を有し前後方向に沿って伸長する逃げ溝でそれぞれ終端していることも好ましい。基準面の横方向の両端縁部に逃げ溝が設けられているため、光導波路はその側端部でめくり上がることなく、基準面に密に接した状態で装着可能となる。その結果、高い組込精度と良好な光学特性を維持することができる。
【0013】
この場合、逃げ溝の幅が光導波路の側端面からコアまでの距離より小さいことがより好ましい。逃げ溝の幅が光導波路の側端面からコアまでの距離以上となると、コアの部分が逃げ溝内に入り込んで水平状態を維持できないことから光学的特性が劣化するため、これを避けるために逃げ溝の幅を規定している。
【0014】
本体部材が後方向に向く第1の当接面を備えており、保持部材が第1の当接面と当接してこれら本体部材及び保持部材の前後方向の位置決めを行う第2の当接面を備えていることも好ましい。このような前後方向の位置決め構造を有することにより、高い組込精度を維持することができる。
【0015】
本体部材は保持部材が嵌合する開口部を備えており、開口部はその幅が前方向に進むにつれて狭くなるテーパ形状を有しており、保持部材は開口部に対応するテーパ形状を有していることも好ましい。この場合、本体部材の開口部の軸方向断面及び保持部材の軸方向断面が台形形状を有していることがより好ましい。このようなテーパ形状により、前後方向及び上下方向に位置決めが確実に行われるため、高い組込精度を維持できると共に、良好な光学特性を維持することができる。
【0016】
本発明によれば、さらに、平板状の光導波路を、上述した光導波路用フェルールに固着してなる光導波路用コネクタが提供される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、金型合わせ面で生じるバリがこの光導波路を損傷させるおそれは全くなくなり、光導波路の光学的特性劣化や破断を未然に防止することができ、その結果、良好な光学特性を常に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態としてPMT光コネクタの構成を概略的に示す分解斜視図及び斜視図である。
【図2】図1の実施形態におけるPMT光コネクタを接続する様子を示す分解斜視図である。
【図3】図1の実施形態におけるPMT光コネクタの一部を概略的に示す軸断面図である。
【図4】図1の実施形態におけるPMT光コネクタの一部を概略的に示す側面図である。
【図5】図4の一部を拡大して示す軸断面図である。
【図6】図1の実施形態におけるPMT光コネクタ用フェルールの一部を概略的に示す平面図である。
【図7】本発明の他の実施形態としてPMT光コネクタ用フェルールの一部を概略的に示す側面図及び平面図である。
【図8】図7の実施形態におけるPMT光コネクタ用フェルールの一部を概略的に示す側面図及び平面図である。
【図9】JPCA規格による従来のPMT光コネクタの一部を概略的に示す軸断面図である。
【図10】JPCA規格による従来のPMT光コネクタ用フェルールの一部を概略的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は本発明の光導波路用コネクタの一実施形態として、平板状光導波路用のPMT光コネクタの構成を概略的に示している。
【0020】
同図において、10はPMT光コネクタ用フェルールのPMT本体部(本発明の本体部材に対応する)、11はPMT本体部10に固着され平板状光導波路を精度良く固定するためのPMT蓋部(本発明の保持部材に対応する)、12は平板状光導波路が貫挿された状態でPMT本体部10及びPMT蓋部12に固着されるPMTブーツ部(本発明の案内部材に対応する)、13は高分子材料によるフレキシブルなフィルム状又は平板状光導波路(本発明の平板状の光導波路に対応する)、14はPMTブーツ部12内に挿通させた平板状光導波路13をPMT本体部10に組付け、PMT蓋部11によって押圧固定して組み立てられたPMT光コネクタ(本発明の光導波路用コネクタに対応する)をそれぞれ示している。
【0021】
PMT本体部10、PMT蓋部11及びPMTブーツ部12を組み合わせて構成されるフェルールは、例えば、熱硬化性エポキシ樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の熱可塑性樹脂材料を金型に射出成形してそれぞれ作製される。
【0022】
図2は本実施形態におけるPMT光コネクタを接続する様子を示している。
【0023】
同図に示すように、2つのPMT光コネクタ14及び15は、ガイドピン16及び17を各PMT光コネクタのピン挿入孔に挿入嵌合することにより正確に位置合わせした状態で接合端面を突き合わせ、クランプバネ18を装着することにより突き合わせ力を与えられて一括保持される。これにより、高分子光導波路の先端同士が安定した状態で接続される。
【0024】
図3は本実施形態におけるPMT本体部10及び平板状光導波路13の部分の軸断面を概略的に示している。
【0025】
図1(A)及び図3に示すように、PMT本体部10において、凹溝状の開口部10aの底面が平板状光導波路13の先端部を載置して固着する基準面10bとなっている。この基準面10bの後側(図1及び図3において右側)には、高さがこの基準面10bより低い段差10cが設けられており、この段差10cの後側端面が射出成形の際の金型合わせ面10dとなっている。従って、基準面10bの後側端縁は、金型合わせ面10dには現れない。その結果、金型合わせ面10dの端縁で生じるバリが基準面10bから突出することはない。
【0026】
なお、本実施形態では、基準面10bの後側に段差10cを設けているが、この段差10cに代えて切り欠きを設け、基準面10bの後側端縁が金型合わせ面10dに現れないように構成しても良い。
【0027】
図4は本実施形態におけるPMT本体部10及び平板状光導波路13を前方から見た側面を概略的に示しており、図5は図4の一部の軸断面を拡大して示している。
【0028】
図1(A)、図4及び図5に示すように、PMT本体部10において、基準面10bの横方向(図4及び図5において左右方向)の両端縁部には、高さがこの基準面10bより低い逃げ溝10eがそれぞれ設けられている。これら逃げ溝10eは、PMT本体部10の前後方向(図1において左右方向、図4及び図5において手前奥行方向)に沿って伸長している。
【0029】
各逃げ溝10eの幅Wは平板状光導波路13の側端面から最も近いコア13aの側端までの距離Wより小さく設定されている。
【0030】
図6は本実施形態におけるPMT本体部10及びPMT蓋部11の平面を概略的に示している。
【0031】
図1(A)及び図6(A)に示すように、PMT本体部10には、金型合わせ面10dと同一平面の第1の当接面10fが設けられている。この第1の当接面10fは、開口部10aの両側壁からその内側方向(PMT本体部10の中心軸に向かう方向)に向かってそれぞれ突出した部分の後方向の端面として構成されている。
【0032】
図1(B)及び図6(B)に示すように、PMT蓋部11はPMT本体部10の基準面10bが存在する開口部10aに嵌合する前方部11aと、この前方部11aに一体的に連結されており、PMT本体部10の鍔部10gの開口部分に嵌合する後方部11bとから構成されている。後方部11bには、PMT本体部10の第1の当接面10fと当接する第2の当接面11cが設けられている。即ち、後方部11bは前方部11aに比して幅広となっており、その幅方向の突出した部分の前方向の端面が第2の当接面11cを構成している。第1の当接面10fと第2の当接面11cとが当接することにより、PMT本体部10とPMT蓋部11との前後方向の位置決めが行われる。
【0033】
図1(C)に示すように、PMTブーツ部12は、平板状光導波路13が挿通する前後方向(図1の左右方向)へ伸長する貫通孔12aを備えている。
【0034】
平板状光導波路13は、フィルム状のフレキシブル高分子光導波路であり、図5にその一部が示されているように、平板状又はフィルム状のクラッド内に複数(例えば8心又は12心)の矩形断面形状のコアを設けたものである。光導波路(コア及びクラッド)を作成する高分子材料としては、例えばPMMA(ポリメチルメタクリレート)が用いられる。それ以外には、例えばポリイミド系樹脂(ポリイミド樹脂、ポリイミド・イソインドロキナゾリンジオンイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエステルイミド樹脂等)、シリコン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、ポリキノリン系樹脂、ポリキノキサリン系樹脂、ポリベンゾオキサゾール系樹脂、ポリベンゾチアゾール系樹脂、ポリベンゾイミダゾール系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等が用いられるが、これに限定されない。
【0035】
本実施形態のPMT光コネクタを作製する手順について以下説明する。
(1)まず、平板状光導波路13をPMTブーツ部12の貫通孔12aに挿通させ、この平板状光導波路13の上下面に接着剤を塗布する。接着剤としては、エポキシ系樹脂、シアノアクリル系樹脂等の接着剤が用いられるが、これに限定されない。
(2)次いで、平板状光導波路13をPMT本体部10の基準面10b上に載置すると共にPMTブーツ部12をこのPMT本体部10の鍔部10g内に押し込み、上からPMT蓋部11を押圧して挟み込む。PMTブーツ部12はその前端面がPMT本体部10の金型合わせ面10dに当接して停止しその状態で固着される。PMT蓋部11は、下方向へはその前方部11aの下面が平板状光導波路13に当接してこれを押圧して停止しその状態で固着され、前方向へはその後方部11bの第2の当接面11cが、PMT本体部10の第1の当接面10fと当接して停止しその状態で固着される。
(3)次いで、この状態を維持して接着剤を硬化させ、完全な固着が完了する。
(4)接着剤が硬化して固着が完了した後、先端面を研磨する。
【0036】
このように、本実施形態によれば、基準面10bの後側に段差10cが設けられているため、この基準面10bの後側端縁は金型合わせ面10dには現れない。このため、金型合わせ面10dの端縁で生じるバリが基準面10bから突出することはないから、平板状光導波路13がPMT蓋部11によってこの基準面10bに押圧された場合にも、金型合わせ面10dで生じるバリがこの平板状光導波路13に接触することはなく、光導波路損傷のおそれは全くなくなり、平板状光導波路13の光学的特性劣化や破断を未然に防止することができる。その結果、良好な光学特性を常に維持することができる。
【0037】
また、本実施形態によれば、PMT本体部10の基準面10bの横方向の両端縁部に、逃げ溝10eがそれぞれ設けられているから、平板状光導波路13はその側端部でめくり上がることなく、基準面10bに密に接した状態で装着可能となる。その結果、高い組込精度と良好な光学特性を維持することができる。さらに、各逃げ溝10eの幅WGが平板状光導波路13の側端面から最も近いコア13aの側端までの距離Wより小さく設定されているため、コア13a部分が逃げ溝10e内に入り込んで水平状態を維持できないような不都合は生じない。その結果、良好な光学特性を維持することが可能となる。
【0038】
さらにまた、本実施形態によれば、PMT本体部10の第1の当接面10fとPMT蓋部11の第2の当接面11cとが当接してこれらPMT本体部10及びPMT蓋部11の前後方向の位置決めを行うように構成されているため、高い組込精度を維持することができる。
【0039】
図7は本発明の他の実施形態として、PMT光コネクタ用フェルールのPMT本体部70の側面及び平面を概略的に示しており、図8は図7の実施形態におけるPMT蓋部71の側面及び平面を概略的に示している。本実施形態におけるPMTブーツ部及び平板状光導波路は図示が省略されているが、図1〜図6に示した実施形態の場合に準じて構成される。
【0040】
図7(B)に示すように、本実施形態におけるPMT光コネクタ用フェルールのPMT本体部70(本発明の本体部材に対応する)において、凹溝状の開口部70aはその幅が前方向に進むにつれて狭くなる角度θのテーパ形状を有している。図8(B)に示すように、本実施形態におけるPMT光コネクタ用フェルールのPMT蓋部71(本発明の保持部材に対応する)も、同様に、開口部70aのテーパ形状に対応する角度θのテーパ形状を有している。
【0041】
さらに、図7(A)及び図8(A)に示すように、本実施形態におけるPMT本体部70は開口部70aの軸方向断面が台形形状となっており、PMT蓋部71の軸方向断面も台形形状となっている。
【0042】
図1〜図6の実施形態の場合と同様に、PMT本体部70において、開口部70aの底面が平板状光導波路の先端部を載置して固着する基準面70bとなっている。この基準面70bの後側(図7(B)において右側)には、高さがこの基準面70bより低い段差70cが設けられており、この段差70cの後側端面が射出成形の際の金型合わせ面70dとなっている。従って、基準面70bの後側端縁は、金型合わせ面70dには現れない。その結果、金型合わせ面70dの端縁で生じるバリが基準面70bから突出することはない。
【0043】
なお、本実施形態では、基準面70bの後側に段差70cを設けているが、この段差70cに代えて、例えば、テーパ形状又は面取り形状の切り欠きを設け、基準面70bの後側端縁が金型合わせ面70dに現れないように構成しても良い。
【0044】
図7(A)に示すように、PMT本体部70において、基準面70bの横方向(図7において上下方向)の両端縁部には、高さがこの基準面70bより低い逃げ溝70eがそれぞれ設けられている。これら逃げ溝70eは、PMT本体部70の前後方向(図7(A)において手前奥行方向、図7(B)において左右方向)に沿って伸長している。
【0045】
各逃げ溝70eの幅については、図1〜図6の実施形態の場合と同様である。
【0046】
本実施形態のように、PMT本体部70及びPMT蓋部71がテーパ形状を有することにより、前後方向及び上下方向に位置決めが確実に行われるため、高い組込精度を維持できると共に、良好な光学特性を維持することができる。
【0047】
本実施形態におけるその他の構成、その他の作用効果は図1〜図6に示した実施形態の場合と基本的に同様である。
【0048】
以上述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
【符号の説明】
【0049】
10、70 PMT本体部
10a、70a 開口部
10b、70b 基準面
10c、70c 段差
10d、70d 金型合わせ面
10e、70e 逃げ溝
10f 第1の当接面
10g、70g 鍔部
11、71 PMT蓋部
11a、71a 前方部
11b、71b 後方部
12 PMTブーツ部
12a 貫通孔
13 平板状光導波路
14、15 PMT光コネクタ
16、17 ガイドピン
18 クランプバネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板状の光導波路が載置される基準面を有する本体部材と、該本体部材の前記基準面上に載置された前記光導波路を該基準面に押圧して保持する保持部材とを備えており、前記本体部材における前記基準面の後側端縁は、該基準面より高さの低い切欠き又は段差で終端していることを特徴とする光導波路用フェルール。
【請求項2】
前記光導波路が貫挿されると共に前端面が前記本体部材の前記切欠き又は段差の後側面に当接して固定される案内部材をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の光導波路用フェルール。
【請求項3】
前記本体部材の前記基準面における横方向の両端縁は、該基準面より高さの低い底面を有し前後方向に沿って伸長する逃げ溝でそれぞれ終端していることを特徴とする請求項1又は2に記載の光導波路用フェルール。
【請求項4】
前記逃げ溝の幅が前記光導波路の側端面からコアまでの距離より小さいことを特徴とする請求項3に記載の光導波路用フェルール。
【請求項5】
前記本体部材が後方向に向く第1の当接面を備えており、前記保持部材が該第1の当接面と当接して該本体部材及び該保持部材の前後方向の位置決めを行う第2の当接面を備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光導波路用フェルール。
【請求項6】
前記本体部材は前記保持部材が嵌合する開口部を備えており、該開口部はその幅が前方向に進むにつれて狭くなるテーパ形状を有しており、前記保持部材は該開口部に対応するテーパ形状を有していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光導波路用フェルール。
【請求項7】
前記本体部材の前記開口部の軸方向断面及び前記保持部材の軸方向断面が台形形状を有していることを特徴とする請求項6に記載の光導波路用フェルール。
【請求項8】
平板状の光導波路を、請求項1から7のいずれか1項に記載の光導波路用フェルールに固着してなることを特徴とする光導波路用コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−247732(P2012−247732A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−121505(P2011−121505)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000153720)株式会社白山製作所 (36)
【Fターム(参考)】