説明

再生装置、コンテンツ再生方法およびコンピュータプログラム

【課題】リピート区間を繰り返し再生するリピート再生において、リピート区間を移動または調整するための操作を簡便化させる。
【解決手段】始点と終点の指示を受け付けると、始点と終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部121にリピート再生させるリピート制御部122を備え、リピート制御部122は、リピート再生中に、所定の第1操作を受け付けると、現在のリピート再生における終点を新たな始点とし、新たなリピート区間が、現在のリピート区間と同じ時間長となるように新たな終点を設定して再生処理部121にリピート再生させる再生装置100。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再生装置に係り、特に、設定された始点と終点との間を繰り返して再生するリピート再生機能を備えた再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
音声データや動画データの再生を行なう再生装置では、再生途中の2点間を繰り返し再生するリピート再生機能を備えているものがある。リピート再生では、ユーザから始点と終点との設定を受け付けることでリピート区間が定められ、リピート区間が繰り返し再生される。リピート再生は、語学の学習時に重要なフレーズを聞き取れるまで何度も聞き直したり、繰り返し音読する場合や、伴奏や手本に合わせて楽器の練習をする場合等に特に効果的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−271060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リピート再生を利用するユーザは、設定したリピート区間を十分繰り返すと、次の区間に進んで同じ動作を繰り返すことが多い。すなわち、繰り返し再生によって1つのフレーズをマスターすると、次のフレーズをリピート区間に設定し、再度、繰り返し学習や繰り返し練習を続けることになる。
【0005】
従来のリピート再生機能を備えた再生装置では、新たなリピート区間を設定するためには、元のリピート区間の設定を解除した上で、希望する始点と終点とを新たに設定しなければならない。ユーザは、語学の学習時や楽器の練習時等には、学習あるいは練習等に専念したいという要求があるため、リピート区間設定のための煩雑な操作はなるべく避けることが望ましい。
【0006】
特許文献1には、リピート再生中にリピートボタンを押すと、リピート区間の終点が新たなリピート区間の始点に設定され、その後、ユーザが終点を指定することで、新たなリピート区間が設定される再生装置が記載されているが、リピート再生を行なうためには、ユーザは終点を指定する操作を行なわなければならず、操作の煩雑さは解消されない。
【0007】
また、設定されたリピート区間において、例えば、指定した終点が希望の位置とずれてしまった場合には、リピート再生を解除して、始点と終点の設定からやり直さなければならず、ユーザの手を煩わせることになる。
【0008】
そこで、本発明は、リピート区間を繰り返し再生するリピート再生において、リピート区間を移動または調整するための操作を簡便化させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様である再生装置は、始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部にリピート再生させるリピート制御部を備え、前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の第1操作を受け付けると、現在のリピート再生における終点を新たな始点とし、新たなリピート区間が、現在のリピート区間と同じ時間長となるように新たな終点を設定して前記再生処理部にリピート再生させることを特徴とする。
ここで、前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の第2操作を受け付けると、現在のリピート再生における始点を新たな終点とし、新たなリピート区間が、現在のリピート区間と同じ時間長となるように新たな始点を設定して前記再生処理部にリピート再生させることができる。
より具体的には、前記所定の第2操作は、所定時間内に所定の操作を2回行なう操作とすることができる。
このとき、前記リピート制御部は、前記所定時間内に前記所定の操作が1回のみ行なわれた場合は、前記再生処理部に現在のリピート再生における始点からリピート再生させることができる。
また、前記新たなリピート区間に基づくリピート再生において、前記新たな始点よりも前の位置から再生を開始する再生処理部を備えたり、前記新たなリピート区間に基づくリピート再生において、前記新たな終点よりも時間的に後の位置まで再生を行なう再生処理部を備えるようにしてもよい。
本発明の再生装置は、始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部にリピート再生させるリピート制御部を備え、前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の第3操作を受け付けると、第3操作を受け付けた時点における再生位置を新たな始点とし、新たなリピート区間が、現在のリピート区間と同じ時間長となるように新たな終点を設定して前記再生処理部にリピート再生させるようにしてもよい。
本発明の再生装置は、始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部にリピート再生させるリピート制御部を備え、前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の早戻し操作を受け付けると、前記再生処理部に早戻し再生を行なわせ、早戻し再生終了位置が、前記始点よりも時間的に前の位置であれば、その位置を新たな始点とし、新たなリピート区間が、現在のリピート区間と同じ時間長となるように新たな終点を設定して前記再生処理部にリピート再生させるようにしてもよい。
本発明の再生装置は、始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部にリピート再生させるリピート制御部を備え、前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の早送り操作を受け付けると、前記再生処理部に早送り再生を行なわせ、早送り再生終了位置が、前記終点よりも時間的に後の位置であれば、その位置を新たな終点とし、新たなリピート区間が、現在のリピート区間と同じ時間長となるように新たな始点を設定して、その新たなリピート区間を前記再生処理部にリピート再生させるようにしてもよい。
本発明の再生装置は、始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部にリピート再生させるリピート制御部を備え、前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の第4操作を受け付けると、現在のリピート区間と同じ時間長で、所定時間前または後となるように新たなリピート区間を設定して、その新たなリピート区間を前記再生処理部にリピート再生させるようにしてもよい。
本発明の再生装置は、始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部にリピート再生させるリピート制御部を備え、前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の第5操作を受け付けると、現在のリピート再生における終点から所定時間前または後を新たな終点とし、始点を変更せずに新たなリピート区間を設定し、その新たなリピート区間を前記再生処理部にリピート再生させるようにしてもよい。
このとき、前記リピート制御部は、前記新たなリピート区間のリピート再生に先立ち、前記新たな終点までの所定時間の区間を前記再生処理部にリピート再生させ、そのリピート再生中に所定の微調整操作を受け付けると、受け付けた微調整操作にしたがって、前記新たな終点の位置を前あるいは後に移動させることができる。
本発明の再生装置は、始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部にリピート再生させるリピート制御部を備え、前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の第6操作を受け付けると、現在のリピート再生における始点から所定時間前または後を新たな始点とし、終点を変更せずに新たなリピート区間を設定し、その新たなリピート区間を前記再生処理部にリピート再生させるようにしてもよい。
このとき、前記リピート制御部は、前記新たなリピート区間のリピート再生に先立ち、前記新たな始点から所定時間の区間を前記再生処理部にリピート再生させ、所定の微調整操作を受け付けると、受け付けた微調整操作にしたがって、前記新たな始点の位置を前あるいは後に移動させることができる。
また、前記リピート制御部は、前記新たな始点から所定時間の第1区間と、前記新たな終点までの所定時間の第2区間とを設定し、前記新たなリピート区間のリピート再生に先立ち、前記第1区間と前記第2区間とを前記再生処理部に繰り返し再生させ、前記第1区間の再生中に所定の微調整操作を受け付けると、受け付けた微調整操作にしたがって、前記新たな始点の位置を前あるいは後に移動させ、前記第2区間の再生中に所定の微調整操作を受け付けると、受け付けた微調整操作にしたがって、前記新たな終点の位置を前あるいは後に移動させるようにしてもよい。
また、前記リピート制御部は、所定の確定操作を受け付けると、前記微調整操作の受け付けを終了し、前記再生処理部に前記新たなリピート区間のリピート再生を開始させることができる。
また、前記リピート制御部は、前記第1区間の再生中に所定の確定操作を受け付けると、前記第1区間に対する前記微調整操作の受け付けを終了し、前記再生処理部に、前記微調整操作に基づく始点移動後の第1区間を再生させた後に前記第2区間を再生させることができる。
上記課題を解決するため、本発明の第2の態様であるコンテンツ再生方法は、再生処理部にコンテンツ再生を開始させるコンテンツ再生ステップと、始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、前記再生処理部にリピート再生を行なわせるリピート再生ステップとを有し、前記リピート再生ステップ中に、所定の第1操作を受け付けると、現在のリピート再生における終点を新たな始点とし、新たなリピート区間が、現在のリピート区間と同じ時間長となるように新たな終点を設定してリピート再生を行なわせることを特徴とする。
上記課題を解決するため、本発明の第3の態様であるコンピュータプログラムは、始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部にそのリピート区間をリピート再生させるリピート制御部として情報処理装置を機能させるコンピュータプログラムであって、前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の第1操作を受け付けると、現在のリピート再生における終点を新たな始点とし、新たなリピート区間が、現在のリピート区間と同じ時間長となるように新たな終点を設定して前記再生処理部にリピート再生させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、リピート区間を繰り返し再生するリピート再生において、リピート区間を移動または調整するための操作を簡便化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態に係る再生装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】操作受付部および表示部の外観例を示す図である。
【図3】本実施形態の再生装置の音声ファイル再生処理について説明するフローチャートである。
【図4】リピート再生モードにおける再生装置の動作の第1実施例について説明するフローチャートである。
【図5】第1実施例におけるリピート再生モードにおける再生装置の動作の具体例について説明するタイムチャートである。
【図6】リピート再生モードにおけるリピート区間と再生区間とについて説明するタイムチャートである。
【図7】リピート再生モードにおける再生装置の動作の第2実施例について説明するフローチャートである。
【図8】第2実施例におけるリピート再生モードにおける再生装置の動作の具体例について説明するタイムチャートである。
【図9】リピート再生モードにおける再生装置の動作の第3実施例について説明するフローチャートである。
【図10】第3実施例におけるリピート再生モードにおける再生装置の動作の具体例について説明するタイムチャートである。
【図11】リピート再生モードにおける再生装置の動作の第4実施例について説明するフローチャートである。
【図12】第4実施例におけるリピート再生モードにおける再生装置の動作の具体例について説明するタイムチャートである。
【図13】リピート再生モードにおける再生装置の動作の第5実施例について説明するフローチャートである。
【図14】第5実施例におけるリピート再生モードにおける再生装置の動作の具体例について説明するタイムチャートである。
【図15】第5実施例の変形例について説明する図である。
【図16】リピート再生モードにおける再生装置の動作の第5実施例の変形例について説明するフローチャートである。
【図17】第5実施例の変形例を第1実施例〜第4実施例に適用した場合について説明するタイムチャートである。
【図18】第5実施例の変形例を第1実施例〜第4実施例に適用した場合の再生装置の動作を説明するフローチャートである。
【図19】第5実施例の変形例を第1実施例〜第4実施例に適用した場合の再生装置の動作を説明するフローチャートの別例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る再生装置の機能構成を示すブロック図である。本実施形態における再生装置100は、音源部200に格納された音声データを再生する再生装置である。音源部200は、CDや半導体メモリ等の可搬型の記録媒体とすることもできるし、再生装置100が内蔵する記憶装置とすることもできる。音源部200に格納される音声データは、商用の音声データであってもよいし、ユーザが録音したり、ダウンロードした音声データ等であってもよい。
【0013】
なお、再生装置100が再生するコンテンツは音声データに限られず、例えば、動画データであってもよい。また、再生装置100は、音響装置等の専用装置として構成してもよいし、パーソナルコンピュータ等の汎用的な情報処理装置において音声データ再生プログラムを実行することにより構成するようにしてもよい。
【0014】
本図に示すように、再生装置100は、読取部110、再生制御部120、操作受付部130、表示部140、音声出力部150を備えている。
【0015】
読取部110は、音源部200から音声データを読み出して再生制御部120に出力する。操作受付部130は、操作ボタン、タッチパネル等によりユーザから各種操作を受け付ける。表示部140は、液晶表示装置等の表示装置を備えており、メニュー、再生情報等の表示を行なう。
【0016】
再生制御部120は、読取部110が読み取った音声データの再生制御を行なう。再生制御部120は、音声データの再生処理を行なう再生処理部121と、リピート再生の制御を行なうリピート制御部122とを備えている。再生処理部121は、D/A変換等を行なって、音声データをアナログ音声信号に変換する。リピート制御部122は、操作受付部130を介して受け付けたユーザの操作に基づいてリピート区間の設定を行ない、再生処理部121にリピート再生を行なわせる。なお、再生制御部120は、ハードウエアで実現するようにしてもよいし、ソフトウエアで実現するようにしてもよい。
【0017】
音声出力部150は、再生制御部120が変換したアナログ音声信号を増幅し、音声として出力する。音声は、スピーカやヘッドフォンにより出力することができる。
【0018】
図2は、操作受付部130および表示部140の外観例を示す図である。本例において、操作受付部130は、再生操作やメニュー操作等に関する操作ボタンを備えており、本図に示すように、録音操作を受け付ける録音ボタン131、再生操作を受け付ける再生ボタン132、停止操作を受け付ける停止ボタン133、逆方スキップ操作を受け付ける逆方スキップボタン134、順方スキップ操作を受け付ける順方スキップボタン135、リピート区間設定操作を受け付ける区間リピートボタン136、メニュー移動や特殊操作を受け付ける上ボタン137、メニュー移動や特殊操作を受け付ける下ボタン138、メニュー確定等の操作を受け付ける確定ボタン139を備えている。
【0019】
ユーザは、リピート再生を行ないたい場合には、区間リピートボタン136を操作することで、リピート区間の設定を行なうことができる。具体的には、再生中に区間リピートボタン136を操作すると、その時点における再生位置が始点として設定される。もう一度、区間リピートボタン136を操作すると、その時点における再生位置が終点として設定され、始点と終点との間でリピート再生が開始される。この状態をリピート再生モードと称するものとする。
【0020】
リピート再生モード中に、さらにもう一度、区間リピートボタン136を操作すると、リピート再生モードが解除され、通常再生に戻る。また、始点・終点もクリアされる。すなわち、通常再生中の1回目の区間リピートボタン136操作により始点が設定され、2回目の区間リピートボタン136操作により終点が設定されてリピート再生モードに移行し、3回目の区間リピートボタン136操作によりリピート再生モードが解除されて通常再生に戻ることになる。
【0021】
また、ユーザは、リピート再生モード中に順方スキップボタン135の操作することで、リピート区間を順方(再生方向)に移動させることができる。すなわち、移動前の終点が新たなリピート区間の始点となる。この場合、終点の指定は不要であり、移動前と同じ間隔のリピート区間が設定されることになる。
【0022】
さらに、ユーザは、リピート再生モード中に逆方スキップボタン134を操作することで、現在のリピート区間の始点に戻ることができ、その状態でもう一度逆方スキップボタン134を操作することで、リピート区間を逆方向(先頭方向)に移動させることができる。すなわち、移動前の始点が新たなリピート区間の終点となる。この場合、始点の指定は不要であり、移動前と同じ間隔のリピート区間が設定されることになる。
【0023】
図2に示すように、表示部140には、再生中のフォルダ名や音声ファイル名を表示する領域や、再生時間、再生位置を示す領域、リピート再生等の再生状態を示す領域等が設けられている。本図例では、「FolderA」の「Rehearsal20101207」という音声ファイルが再生対象となっており、12分34秒の位置が再生中であることが示されている。また、「A→B」により、リピート再生が行なわれていることが示されている。ここで、A点は、リピート再生の始点を表し、B点は終点を表している。また、再生位置を示す領域では、楽曲全体に対する再生位置をバー表示しており、リピート再生時には、始点を表わす▽マークと終点を示す▽マークとが対応する位置に表示される。
【0024】
次に、本実施形態の再生装置100の音声ファイル再生処理について図3のフローチャートを参照して説明する。
【0025】
再生装置100は、ユーザから再生指示を受け付けると(S11)、再生対象として指定された音声ファイルの通常再生を開始する(S12)。ここで、通常再生は、音声ファイルの先頭から最後までを通して再生する処理である。
【0026】
通常再生中に、ユーザから、区間リピートボタン136の操作によって始点の指示を受け付けると(S13:Yes))、リピート制御部122が、受け付けた時点の再生位置を始点として設定する(S14)。次に、区間リピートボタン136の操作によって終点の指示を受け付けると(S15)、リピート制御部122が、受け付けた時点の再生位置を終点として設定する(S16)。そしてリピート再生モードに移行する(S17)。
【0027】
リピート再生モードから復帰した場合、あるいは、始点の指示を受け付けていない場合(S13:No)には、再生が終了するまで通常再生(S12)を継続する(S18)。ここで、再生の終了は、ユーザから停止ボタン133の操作を受け付けた場合、音声ファイルを最後まで再生した場合等である。
【0028】
次に、リピート再生モード(S17)における再生装置100の動作の第1実施例について、図4のフローチャートを参照して説明する。以下では、ユーザの操作によって指定された始点から終点までの再生時間、すなわち、終点位置と始点位置との差で求められる時間をリピート周期Tと称するものとする。
【0029】
リピート再生モードでは、始点と終点との間のリピート区間の再生を行ない(S171)、再生位置が終点に到達すると(S172:Yes)、始点に戻って(S173)、リピート区間再生を継続する(S171)。
【0030】
リピート再生の途中で、ユーザから順方スキップボタン135の操作を受け付けると(S174:Yes)、リピート制御部122は、新たな始点として、それまでの終点を設定し、また、新たな終点として、それまでの終点からリピート周期T後の位置を設定する(175)。すなわち、同じ長さのリピート区間で、リピート区間が再生方向にスライドすることになる。
【0031】
そして、再生位置を新たな始点に移動し(S176)、新たなリピート区間でリピート再生を継続する(S171)。このように、ユーザは、リピート再生中に、順方スキップボタン135を1回操作するだけで、次のリピート区間のリピート再生を簡易に行なうことができるようになる。
【0032】
一般に、語学学習、楽器練習におけるリピート区間は、同一の長さで推移することが多いため、同一の長さで次のリピート区間を自動的に設定することで、ユーザの利便性が向上する。例えば、楽器練習で、4小節ずつ繰り返し練習する場合、4小節分の長さはほぼ一定であるため、最初に指定された間隔でリピート区間を次々に自動的に設定することで、ユーザは終点を指定する作業から解放され、練習に専念することができる。
【0033】
また、リピート再生の途中で、ユーザから逆方スキップボタン134の操作を受け付けると(S177:Yes)、まず、再生位置を始点に移動する(S178)。これにより、ユーザは、リピート区間の最初から再生させることができる。その状態から、所定時間以内、例えば、1秒以内に、再度逆方スキップボタン134の操作を受け付けると(S179:Yes)、リピート制御部122は、新たな終点として、それまでの始点を設定し、また、新たな始点として、それまでの始点からリピート周期T前の位置を設定する(1710)。すなわち、同じ長さのリピート区間で、リピート区間が逆方向にスライドすることになる。
【0034】
そして、再生位置を新たな始点に移動し(S1711)、新たなリピート区間でリピート再生を継続する(S171)。このように、ユーザは、リピート再生中に、逆方スキップボタン134を2回操作するだけで、前に戻ったリピート区間のリピート再生を簡易に行なうことができるようになる。
【0035】
1回目の逆方スキップボタン134の操作を受け付けた後、所定時間以内に2回目の逆方スキップボタン134の操作を受け付けなかった場合(SS179:No)は、リピート区間を変更することなく、処理(S178)で戻った始点からリピート再生を継続する(S171)。
【0036】
以上の処理を、再生を終了するか(S1712:Yes)、リピート再生モードが解除されるまで(S1713:Yes)、繰り返す。ここで、再生の終了は、ユーザから停止ボタン133の操作を受け付けた場合、音声ファイルを最後まで再生した場合等であり、リピート再生モードの解除は、区間リピートボタン136の操作を受け付けた場合である。
【0037】
次に、第1実施例におけるリピート再生モードにおける再生装置100の動作の具体例について図5のタイムチャートを参照して説明する。
【0038】
例えば、再生を開始してから、再生時間T1の位置においてユーザが区間リピートボタン136を操作して始点(A点)を設定し、再生時間T2の位置においてユーザが区間リピートボタン136を操作して終点(B点)を設定したとする。ここで、再生時間T1と再生時間T2とで定められる区間をリピート区間1と称する。
【0039】
すると、再生装置100は、リピート再生モードに移行し、リピート区間1を繰り返し再生する。なお、再生時間T1から再生時間T2までの時間、すなわちリピート周期をTとする。
【0040】
リピート区間1のリピート再生中に、順方スキップボタン(F Skip)135の操作を受け付けると、再生時間T2を始点とし、再生時間T3を終点としたリピート区間2を設定するとともに、再生時間T2の位置に移動し、リピート区間2のリピート再生を開始する。ここで、リピート区間2のリピート周期は、リピート区間1のリピート周期と同一のTである。
【0041】
リピート区間2のリピート再生中に、順方スキップボタン(F Skip)135の操作を受け付けた場合も同様に、再生時間T3を始点とし、再生時間T4を終点としたリピート周期Tのリピート区間3を設定して、リピート区間3のリピート再生を行なう。
【0042】
また、再生時間T2を始点とし、再生時間T3を終点としたリピート区間2のリピート再生中に、逆方スキップボタン(R Skip)134の操作を受け付けると、再生位置をリピート区間2の先頭の再生時間T2に移動する。所定時間以内に、逆方スキップボタン(R Skip)134の操作を再度受け付けると、再生時間T1を始点とし、再生時間T2を終点としたリピート周期Tのリピート区間1を設定し、リピート区間1のリピート再生を行なう。所定時間内に再度の逆方スキップボタン(R Skip)134の操作がなかった場合には、再生時間T2からリピート区間2のリピート再生を継続する。
【0043】
リピート区間1のリピート再生中に、逆方スキップボタン(R Skip)134の操作を受け付けた場合も同様に、1回目の操作で、再生時間T1の位置に移動し、所定時間以内の2回目の操作で、再生時間T0を始点とし、再生時間T1を終点としたリピート周期Tのリピート区間0を設定して、リピート区間0のリピート再生を行なう。所定時間内に2回目の逆方スキップボタン(R Skip)134の操作がなかった場合には、再生時間T1からリピート区間1のリピート再生を継続する。
【0044】
なお、リピート区間をスライドした場合に、移動前のリピート区間に含まれるフレーズの長さと、新たなリピート区間が対象とするフレーズの長さとは、完全に一致するとは限られず、長さに多少の差があることも多いと考えられる。そこで、再生処理部121は、新たなリピート区間として設定された区間よりも、多少長めに再生することで、新たなリピート区間のフレーズの最後部が欠けたり、最前部が欠けたりすることを防ぐことができる。
【0045】
例えば、図6に示すように、リピート区間1からリピート区間2に順方向スライドしたときに、リピート区間2の再生においては、始点である再生時間T2よりも時間dW1前の位置から再生を開始し、終点である再生時間T3よりも時間dW2後の位置まで再生することで、フレーズの端部が欠けたリピート再生を防ぐことができる。
【0046】
また、リピート区間2からリピート区間1に逆方向スライドしたときにも、リピート区間1の再生においては、始点である再生時間T1よりも時間dW1前の位置から再生を開始し、終点である再生時間T2よりも時間dW2後の位置まで再生することで、フレーズの端部が欠けたリピート再生を防ぐことができる。
【0047】
なお、再生区間として伸ばすのは、時間dW1、時間dW2のいずれか一方であってもよい。また、例えば、順方向スライドの場合は、時間dW2のみ伸ばして、逆方向スライドの場合は、時間dW1のみ伸ばすようにしてもよい。逆に、順方向スライドの場合は、時間dW1のみ伸ばして、逆方向スライドの場合は、時間dW2のみ伸ばすようにしてもよい。
(第2実施例)
【0048】
次に、リピート再生モード(S17)における再生装置100の動作の第2実施例について、図7のフローチャートを参照して説明する。第2実施例では、リピート再生中に、ユーザから、例えば、確定ボタン139の操作を受け付けると、操作を受け付けた時点の再生位置を始点とし、同じリピート周期Tとなるように終点を設定することで新たなリピート区間を設定し、新たなリピート区間でリピート再生を継続する。
【0049】
このため、ユーザは、リピート再生中に、新たに始点としたい再生位置で、確定ボタン139を操作するだけで、今までと同じ長さのリピート区間を設定することができる。もちろん、確定ボタン139は一例であり、操作ボタンの割り当ては確定ボタン139に限られず、他の操作ボタンであってもよい。これは他の実施例における操作ボタンの割り当てについても同様である。
【0050】
図7のフローチャートに示すように、第2実施例においても、リピート再生モードでは、始点と終点との間のリピート区間の再生を行ない(S21)、再生位置が終点に到達すると(S22:Yes)、始点に戻って(S23)、リピート区間再生を継続する(S21)。
【0051】
第2実施例では、リピート再生の途中で、ユーザから確定ボタン139の操作を受け付けると(S24:Yes)、リピート制御部122は、新たな始点として、確定ボタン139が操作された時点の再生位置を設定し、また、新たな終点として、新たな始点からリピート周期T後の位置を設定する(S25)。すなわち、同じ長さのリピート区間が、確定ボタン139が操作された位置から始まるようにスライドすることになる。そして、新たなリピート区間でリピート再生を継続する(S21)。
【0052】
以上の処理を、再生を終了するか(S26:Yes)、リピート再生モードが解除されるまで(S27:Yes)、繰り返す。ここで、再生の終了は、ユーザから停止ボタン133の操作を受け付けた場合、音声ファイルを最後まで再生した場合等であり、リピート再生モードの解除は、区間リピートボタン136の操作を受け付けた場合である。
【0053】
このように、第2実施例では、ユーザは、リピート再生中に、確定ボタン139を操作するだけで、新たな始点、新たな終点を指定することなく、リピート区間中の任意の位置から同じ長さのリピート区間を設定することができるようになる。
【0054】
次に、第2実施例におけるリピート再生モードにおける再生装置100の動作の具体例について図8(a)のタイムチャートを参照して説明する。
【0055】
例えば、再生を開始してから、再生時間T1の位置においてユーザが区間リピートボタン136を操作して始点(A点)を設定し、再生時間T2の位置においてユーザが区間リピートボタン136を操作して終点(B点)を設定したとする。ここで、再生時間T1と再生時間T2とで定められる区間をリピート区間1と称する。
【0056】
すると、再生装置100は、リピート再生モードに移行し、リピート区間1を繰り返し再生する。なお、再生時間T1から再生時間T2までの時間、すなわちリピート周期をTとする。
【0057】
リピート区間1のリピート再生中に、例えば、再生時間T1からΔp時間経過した再生位置で確定ボタン139の操作を受け付けると、その再生位置を始点とし、再生時間T2からΔp時間経過した再生位置を終点としたリピート区間2を新たに設定してリピート再生を継続する。このとき、リピート区間2のリピート周期は、リピート区間1のリピート周期と同一のTとなる。
【0058】
なお、ここでは、確定ボタン139の操作を受け付けた時点の再生位置を新たなリピート区間の始点としたが、図8(b)に示すように、確定ボタン139の操作を受け付けた時点の再生位置を新たなリピート区間の終点として新たなリピート区間2を設定し、リピート再生を継続するようにしてもよい。この場合、再生時間T2からΔp時間前の再生位置で確定ボタン139の操作を受け付けると、再生時間T1からΔp時間前の再生位置を始点とすることで、リピート区間2のリピート周期が、リピート区間1のリピート周期と同一のTとなる。例えば、確定ボタン139を短時間押すと、その位置を図8(a)に示す新たな始点として設定し、確定ボタン139を長時間押すと、その位置を図8(b)に示す新たな終点として設定するようにしてもよい。
(第3実施例)
【0059】
次に、リピート再生モード(S17)における再生装置100の動作の第3実施例について、図9のフローチャートを参照して説明する。第3実施例では、リピート再生中に、ユーザから、逆方スキップボタン(R Skip)134の長押し操作を受け付けると、早戻し再生を行なう。そして、早戻しによる再生位置が、リピート区間の始点を超えた所で逆方スキップボタン(R Skip)134の長押し操作が解除されると、その箇所を新たな始点とした、同じ長さのリピート区間を設定してリピート再生を継続する。
【0060】
また、リピート再生中に、ユーザから、順方スキップボタン(F Skip)135の長押し操作を受け付けると、早送り再生を行なう。そして、早送りによる再生位置が、リピート区間の終点を超えた所で順方スキップボタン(F Skip)135の長押し操作が解除されると、その箇所を新たな終点とした、同じ長さのリピート区間を設定してリピート再生を継続する。
【0061】
このため、ユーザは、リピート再生中に、逆方スキップボタン(R Skip)134あるいは順方スキップボタン(F Skip)135を操作して早戻し再生あるいは早送り再生を行ない、リピート区間外の新たな始点あるいは終点としたい位置で早戻しあるいは早送り再生状態を解除するだけで、今までと同じ長さの新たなリピート区間を設定することができる。
【0062】
図9のフローチャートに示すように、第3実施例においても、リピート再生モードでは、始点と終点との間のリピート区間の再生を行ない(S31)、再生位置が終点に到達すると(S32:Yes)、始点に戻って(S33)、リピート区間再生を継続する(S31)。
【0063】
第3実施例では、リピート再生の途中で、ユーザから逆方スキップボタン(R Skip)134の長押し操作を受け付けると(S34:Yes)、早戻し再生を実行する(S35)。なお、逆方スキップボタン(R Skip)134は、本来、トラック先頭等への移動に用いるボタンであるが、一般に、長押しにより早戻し再生ボタンとして機能するようになっている。もちろん、早戻し再生ボタンを別個に設けて、早戻し再生ボタンの操作によって早戻し再生を実行するようにしてもよい。
【0064】
逆方スキップボタン(R Skip)134の長押し状態が解除された戻り点の位置が、リピート区間の始点よりも後であれば(S36:No)、リピート区間を変更することこなく、その位置からリピート再生を継続する(S31)。
【0065】
逆方スキップボタン(R Skip)134の長押し状態が解除された戻り点の位置が、リピート区間の始点よりも前であれば(S36:Yes)、その位置を新たな始点とし、また、新たな終点として、新たな始点からリピート周期T後の位置を設定する(S37)。すなわち、同じ長さのリピート区間が、逆方スキップボタン(R Skip)134の長押し状態が解除された戻り点から始まるようにスライドすることになる。そして、新たなリピート区間でリピート再生を継続する(S31)。なお、早戻し再生のスピードは任意であるが、再生位置がリピート区間の始点よりも前になった時点以降は、戻すスピードを遅くするようにすることが好ましい。これにより、新たな始点の設定を行ないやすくすることができる。
【0066】
リピート再生の途中で、ユーザから順方スキップボタン(F Skip)135の長押し操作を受け付けると(S38:Yes)、早送り再生を実行する(S39)。なお、順方スキップボタン(F Skip)135は、本来、次トラック等への移動に用いるボタンであるが、一般に、長押しにより早送り再生ボタンとして機能するようになっている。もちろん、早送り再生ボタンを別個に設けて、早送り再生ボタンの操作によって早送り再生を実行するようにしてもよい。
【0067】
順方スキップボタン(F Skip)135の長押し状態が解除された送り点の位置が、リピート区間の終点よりも前であれば(S40:No)、リピート区間を変更することこなく、その位置からリピート再生を継続する(S31)。
【0068】
順方スキップボタン(F Skip)135の長押し状態が解除された送り点の位置が、リピート区間の終点よりも後であれば(S40:Yes)、その位置を新たな終点とし、また、新たな始点として、新たな終点からリピート周期T前の位置を設定する(S41)。すなわち、同じ長さのリピート区間が、順方スキップボタン(F Skip)135の長押し状態が解除された送り点で終わるようにスライドすることになる。そして、新たなリピート区間でリピート再生を継続する(S31)。なお、早送り再生のスピードは任意であるが、再生位置がリピート区間の終点よりも後になった時点以降は、送りスピードを遅くするようにすることが好ましい。これにより、新たな終点の設定を行ないやすくすることができる。
【0069】
以上の処理を、再生を終了するか(S42:Yes)、リピート再生モードが解除されるまで(S43:Yes)、繰り返す。ここで、再生の終了は、ユーザから停止ボタン133の操作を受け付けた場合、音声ファイルを最後まで再生した場合等であり、リピート再生モードの解除は、区間リピートボタン136の操作を受け付けた場合である。
【0070】
このように、第3実施例では、ユーザは、リピート再生中に、逆方スキップボタン(R Skip)134あるいは順方スキップボタン(F Skip)135を操作するだけで、リピート区間外の任意の位置を始点あるいは終点とした、同じ長さのリピート区間を設定することができるようになる。
【0071】
次に、第3実施例におけるリピート再生モードにおける再生装置100の動作の具体例について図10のタイムチャートを参照して説明する。
【0072】
例えば、再生を開始してから、再生時間T1の位置においてユーザが区間リピートボタン136を操作して始点(A点)を設定し、再生時間T2の位置においてユーザが区間リピートボタン136を操作して終点(B点)を設定したとする。ここで、再生時間T1と再生時間T2とで定められる区間をリピート区間1と称する。
【0073】
すると、再生装置100は、リピート再生モードに移行し、リピート区間1を繰り返し再生する。なお、再生時間T1から再生時間T2までの時間、すなわちリピート周期をTとする。
【0074】
リピート区間1のリピート再生中に、例えば、再生時間t0において逆方スキップボタン(R Skip)134の長押しを開始したとする。すると、再生装置100は、早戻り再生を開始し、再生位置が開始方向に移動する。そして、再生位置が再生時間T1よりも前の時間t1の位置で逆方スキップボタン(R Skip)134の長押しを終了すると、その位置からリピート周期T後の時間t2までのリピート区間2を設定してリピート再生を継続する。なお、再生位置が再生時間T1からT2の間で逆方スキップボタン(R Skip)134の長押しを終了すると、リピート区間1は変更されずに、その位置からリピート再生を継続する。
【0075】
また、リピート区間1のリピート再生中に、例えば、再生時間t3において順方スキップボタン(F Skip)135の長押しを開始したとする。すると、再生装置100は、早送り再生を開始し、再生位置が順方向に移動する。そして、再生位置が再生時間T2よりも後の時間t4の位置で順方スキップボタン(F Skip)135の長押しを終了すると、その位置からリピート周期T前の時間t5までのリピート区間3を設定してリピート再生を継続する。なお、再生位置が再生時間T1からT2の間で順方スキップボタン(F Skip)135の長押しを終了すると、リピート区間1は変更されずに、その位置からリピート再生を継続する。
(第4実施例)
【0076】
次に、リピート再生モード(S17)における再生装置100の動作の第4実施例について、図11のフローチャートを参照して説明する。第4実施例では、リピート再生中に、ユーザから、上ボタン137の操作を受け付けると、リピート区間を所定時間Δtだけ後にずらしてリピート再生を継続する。また、リピート再生中に、ユーザから、下ボタン1378の操作を受け付けると、リピート区間を所定時間Δtだけ前にずらしてリピート再生を継続する。いずれの場合もリピート区間の長さはずらす前と同一とする。
【0077】
このため、ユーザは、リピート再生中に、上ボタン137あるいは下ボタン138を操作するだけで、今までと同じ長さでリピート区間を所定時間Δtだけずらすことができる。所定時間Δtは、例えば、0.2秒、1秒、10秒等種々の値を採用することができ、あらかじめユーザから設定を受け付けるようにしてもよい。
【0078】
図11のフローチャートに示すように、第4実施例においても、リピート再生モードでは、始点と終点との間のリピート区間の再生を行ない(S51)、再生位置が終点に到達すると(S52:Yes)、始点に戻って(S53)、リピート区間再生を継続する(S51)。
【0079】
第4実施例では、リピート再生の途中で、ユーザから上ボタン137の操作を受け付けると(S54:Yes)、現在の始点からΔt時間後の位置を新たな始点とし、また、現在の終点からΔt時間後の位置を新たな終点として設定する(S55)。すなわち、同じ長さで、リピート区間が時間Δt分だけ後にスライドすることになる。そして、新たなリピート区間でリピート再生を継続する(S51)。
【0080】
また、リピート再生の途中で、ユーザから下ボタン138の操作を受け付けると(S56:Yes)、現在の始点からΔt時間前の位置を新たな始点とし、また、現在の終点からΔt時間前の位置を新たな終点として設定する(S57)。すなわち、同じ長さで、リピート区間が時間Δt分だけ前にスライドすることになる。そして、新たなリピート区間でリピート再生を継続する(S51)。
【0081】
以上の処理を、再生を終了するか(S58:Yes)、リピート再生モードが解除されるまで(S59:Yes)、繰り返す。ここで、再生の終了は、ユーザから停止ボタン133の操作を受け付けた場合、音声ファイルを最後まで再生した場合等であり、リピート再生モードの解除は、区間リピートボタン136の操作を受け付けた場合である。
【0082】
次に、第4実施例におけるリピート再生モードにおける再生装置100の動作の具体例について図12のタイムチャートを参照して説明する。
【0083】
例えば、再生を開始してから、再生時間T1の位置においてユーザが区間リピートボタン136を操作して始点(A点)を設定し、再生時間T2の位置においてユーザが区間リピートボタン136を操作して終点(B点)を設定したとする。ここで、再生時間T1と再生時間T2とで定められる区間をリピート区間1と称する。
【0084】
すると、再生装置100は、リピート再生モードに移行し、リピート区間1を繰り返し再生する。なお、再生時間T1から再生時間T2までの時間、すなわちリピート周期をTとする。
【0085】
リピート区間1のリピート再生中に下ボタン138の操作を受け付けると、時間T1よりもΔt前の位置を始点とし、時間T2よりもΔt前の位置を終点としたリピート区間2を設定し、リピート再生を継続する。リピート周期はTのまま変化しない。このとき、新たなリピート区間2の先頭からリピート再生を行なうようにしてもよい。
【0086】
また、リピート区間1のリピート再生中に上ボタン137の操作を受け付けると、時間T1よりもΔt後の位置を始点とし、時間T2よりもΔt後の位置を終点としたリピート区間3を設定し、リピート再生を継続する。リピート周期はTのまま変化しない。このとき、新たなリピート区間3の先頭からリピート再生を行なうようにしてもよい。
(第5実施例)
【0087】
次に、リピート再生モード(S17)における再生装置100の動作の第5実施例について、図13のフローチャートを参照して説明する。第1実施例〜第4実施例では、リピート再生中のユーザの操作により、リピート区間の長さを同じにして、始点および終点を変更するようにしていた。これに対し、第5実施例では、始点、終点のいずれか一方の位置を変更できるようにする。これにより、ユーザは、新たに設定したリピート区間の位置調整や長さ調整を、始点、終点を再設定することなく容易に行なえるようになる。
【0088】
ここでは、始点、終点のいずれか一方の位置を変更するため、上ボタン137、下ボタン138の操作を受け付けるものとし、いずれも所定時間以上の長押し操作と通常操作(所定時間未満の押下)とで動作を異ならせるようにしている。すなわち、上ボタン137の通常操作で、終点を後にずらし、上ボタン137の長押し操作で、始点を後にずらすようにする。また、下ボタン138の通常操作で、終点を前にずらし、下ボタン138の長押し操作で、始点を前にずらすようにする。ずらす時間は、第4実施例と同様に所定時間Δtとすることができる。上述のように、操作ボタンの割り当てはこの例に限られない。
【0089】
図13のフローチャートに示すように、第5実施例においても、リピート再生モードでは、始点と終点との間のリピート区間の再生を行ない(S61)、再生位置が終点に到達すると(S62:Yes)、始点に戻って(S63)、リピート区間再生を継続する(S61)。
【0090】
第5実施例では、リピート再生の途中で、ユーザから上ボタン137の操作を受け付けると(S64:Yes)、その操作が長押しでない通常操作であれば(S65:No)、新たな終点として現在の終点から所定時間Δt後の位置を設定して(S66)、リピート再生を継続する(S61)。このとき、始点の位置は変更しない。したがってリピート区間はΔt分長くなる。
【0091】
上ボタン137の操作が長押し操作であれば(S65:Yes)、新たな始点として現在の始点から所定時間Δt後の位置を設定して(S67)、リピート再生を継続する(S61)。このとき、終点の位置は変更しない。したがってリピート区間はΔt分短くなる。
【0092】
また、リピート再生の途中で、ユーザから下ボタン138の操作を受け付けると(S68:Yes)、その操作が長押しでない通常操作であれば(S69:No)、新たな終点として現在の終点から所定時間Δt前の位置を設定して(S70)、リピート再生を継続する(S61)。このとき、始点の位置は変更しない。したがってリピート区間はΔt分短くなる。
【0093】
下ボタン138の操作が長押し操作であれば(S69:Yes)、新たな始点として現在の始点から所定時間Δt前の位置を設定して(S71)、リピート再生を継続する(S61)。このとき、終点の位置は変更しない。したがってリピート区間はΔt分長くなる。
【0094】
以上の処理を、再生を終了するか(S72:Yes)、リピート再生モードが解除されるまで(S73:Yes)、繰り返す。ここで、再生の終了は、ユーザから停止ボタン133の操作を受け付けた場合、音声ファイルを最後まで再生した場合等であり、リピート再生モードの解除は、区間リピートボタン136の操作を受け付けた場合である。
【0095】
次に、第5実施例におけるリピート再生モードにおける再生装置100の動作の具体例について図14のタイムチャートを参照して説明する。
【0096】
例えば、再生を開始してから、再生時間T1の位置においてユーザが区間リピートボタン136を操作して始点(A点)を設定し、再生時間T2の位置においてユーザが区間リピートボタン136を操作して終点(B点)を設定したとする。ここで、再生時間T1と再生時間T2とで定められる区間をリピート区間1と称する。すると、再生装置100は、リピート再生モードに移行し、リピート区間1を繰り返し再生する。
【0097】
リピート区間1のリピート再生中に上ボタン137の通常操作を受け付けると、時間T1を始点とし、時間T2よりもΔt後の位置を終点としたリピート区間2を設定し、リピート再生を継続する。このとき、新たなリピート区間2の先頭からリピート再生を行なうようにしてもよい。
【0098】
リピート区間1のリピート再生中に上ボタン137の長押し操作を受け付けると、時間T1よりもΔt後の位置を始点とし、時間T2を終点としたリピート区間3を設定し、リピート再生を継続する。このとき、新たなリピート区間3の先頭からリピート再生を行なうようにしてもよい。
【0099】
また、リピート区間1のリピート再生中に下ボタン138の通常操作を受け付けると、時間T1を始点とし、時間T2よりもΔt前の位置を終点としたリピート区間4を設定し、リピート再生を継続する。このとき、新たなリピート区間4の先頭からリピート再生を行なうようにしてもよい。
【0100】
リピート区間1のリピート再生中に下ボタン138の長押し操作を受け付けると、時間T1よりもΔt前の位置を始点とし、時間T2を終点としたリピート区間5を設定し、リピート再生を継続する。このとき、新たなリピート区間5の先頭からリピート再生を行なうようにしてもよい。
【0101】
このように、第5実施例では、始点、終点のいずれか一方の位置を上ボタン137、下ボタン138を操作するだけで変更できるようになり、ピート区間の位置調整や長さ調整を、始点、終点を再設定することなく容易に行なえるようになる。
(変形例)
【0102】
なお、第5実施例では始点、終点の変更は、所定時間Δt単位で行なわれることになるが、ユーザが始点、終点を設定した後、所定時間Δtよりも細かい単位で始点位置、終点位置の微調整を行なえるようにしてもよい。例えば、上述の操作により所定時間Δt単位で始点、終点を設定した後に、さらに上ボタン137が押される毎に、より細かい単位で始点あるいは終点を後にずらし、下ボタン138が押される毎に、細かい単位で前にずらすようにすることができる。
【0103】
この場合、微調整中にリピート区間全体を再生するのではなく、変更した始点あるいは終点付近を取り出して繰り返し再生することにより、始点、終点の微調整に費やす時間を短縮することができる。
【0104】
例えば、始点を所定時間Δt単位で変更した後に、始点の微調整を行なうときには、図15(a)に示すように、変更後の始点から所定の区間aを繰り返し再生するようにする。なお、区間aの長さは、所定時間Δtよりも長いものとする。
【0105】
また、終点を所定時間Δt単位で変更した後に、終点の微調整を行なうときには、図15(b)に示すように、変更後の終点までの所定の区間bを繰り返し再生するようにする。なお、区間bの長さは、所定時間Δtよりも長いものとする。
【0106】
いずれの場合も、例えば、確定ボタン139の操作により微調整が終了し、リピート区間全体の再生に移行するようにする。以下に、第5実施例の変形例として、始点あるいは終点を変更した後に、変更箇所を微調整する場合について説明する。
【0107】
図16は、第5実施例の変形例における再生装置100の動作について説明するフローチャートである。
【0108】
変更箇所が始点の場合(S81:始点)は、変更された始点から所定の区間aをリピート再生する(S82)。区間aのリピート再生中に調整操作を受け付けた場合(S83:Yes)は、受け付けた調整操作にしたがって始点位置の微調整を行なう(S84)。区間aのリピート再生は、確定ボタン139の操作を受け付けるまで繰り返す(S85:No)。このため、ユーザは、始点の位置を任意に前後微調整することができる。確定ボタン139の操作を受け付けると(S85:Yes)、調整後の始点で定められるリピート区間全体のリピート再生を行なう(S90)。
【0109】
変更箇所が終点の場合(S81:終点)は、変更された終点までの所定の区間bをリピート再生する(S86)。区間bのリピート再生中に調整操作を受け付けた場合(S87:Yes)は、受け付けた調整操作にしたがって終点位置の微調整を行なう(S88)。なお、調整操作は、区間aに対する調整操作と同様とすることができる。
【0110】
区間bのリピート再生は、確定ボタン139の操作を受け付けるまで繰り返す(S89:No)。このため、ユーザは、終点の位置を任意に前後微調整することができる。確定ボタン139の操作を受け付けると(S89:Yes)、調整後の終点で定められるリピート区間全体のリピート再生を行なう(S90)。
【0111】
なお、始点、終点の微調整は、同じリピート区間長のままリピート区間をずらす第1実施例〜第4実施例に適用することもできる。例えば、図17(a)および図17(b)に示すように、リピート区間1を前あるいは後にずらしてリピート区間2を新たに設定した場合、新たな始点から所定の区間aと、新たな終点までの所定の区間bの両方を設定し、区間aおよび区間bを取り出してリピート再生を行ない、始点と終点の微調整操作を受け付けることができる。
【0112】
図18は、この場合の再生装置100の動作について説明するフローチャートである。リピート区間が同じリピート区間長のまま移動すると、まず、新たな始点から所定の区間aを再生する(S91)。区間aの再生中に調整操作を受け付けると(S92:Yes)、受け付けた調整操作にしたがって区間aの始点位置の微調整を行なう(S93)。微調整のための操作は、例えば、前にずらすための上ボタン137、後にずらすための下ボタン138を用いて行なうことができる。
【0113】
区間aの再生が終了すると、次に区間bに飛んで、区間bを再生する(S94)。区間bの再生中に調整操作を受け付けると(S95:Yes)、受け付けた調整操作にしたがって区間bの終点位置の調整を行なう(S96)。このときの調整操作は区間aに対する調整操作と同様とすることができる。すなわち、調整操作は、再生中の区間に対して行なわれることになる。
【0114】
区間aの再生、区間bの再生は、確定ボタン139の操作を受け付けるまで繰り返す(S97:No)。このため、ユーザは希望する位置になるまで始点と終点の微調整を行なうことができる。確定ボタン139の操作を受け付けると(S97:Yes)、調整後の終点で定められるリピート区間全体のリピート再生を行なう(S90)。
【0115】
なお、区間aおよび区間bを取り出してリピート再生を行ない、始点と終点の調整操作を受け付ける動作は、別例として図19に示すフローチャートにしたがって行なうようにしてもよい。
【0116】
すなわち、リピート区間が同じリピート区間長のまま移動すると、まず、新たな始点から所定の区間aを再生する(S101)。区間aの再生中に調整操作を受け付けると(S102:Yes)、受け付けた調整操作にしたがって区間aの始点位置の微調整を行なう(S103)。区間aの再生は、確定ボタン139の操作を受け付けるまで繰り返す(S104:No)。
【0117】
確定ボタン139の操作を受け付けると(S104:Yes)、調整後の区間aを再生してから(S105)、区間bの再生に移る(S106)。調整後の区間aを再生するのは確認のためであるが、調整後の区間aを再生することなく区間bの再生に移るようにしてもよい。
【0118】
区間bの再生中に調整操作を受け付けると(S107:Yes)、受け付けた調整操作にしたがって区間bの終点位置の調整を行なう(S108)。区間bの再生は、確定ボタン139の操作を受け付けるまで繰り返す(S109:No)。
【0119】
確定ボタン139の操作を受け付けると(S109:Yes)、調整後の区間bを再生してから(S110)、リピート区間全体のリピート再生に移る(S111)。調整後の区間bを再生するのは確認のためであるが、調整後の区間bを再生することなくリピート区間全体のリピート再生に移るようにしてもよい。
【0120】
このように第5実施例の変形例を第1実施例〜第4実施例に適用することにより、ユーザは、始点、終点を再設定することなく、始点、終点の微調整を簡易に行なうことができるようになる。
【0121】
以上、説明したように、本実施形態の再生装置100によれば、リピート区間を繰り返し再生するリピート再生において、リピート区間を移動または調整するための操作を簡便化させることができる。
【符号の説明】
【0122】
100…再生装置
110…読取部
120…再生制御部
121…再生処理部
122…リピート制御部
130…操作受付部
131…録音ボタン
132…再生ボタン
133…停止ボタン
134…逆方スキップボタン
135…順方スキップボタン
136…区間リピートボタン
137…上ボタン
138…下ボタン
139…確定ボタン
140…表示部
150…音声出力部
200…音源部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部にリピート再生させるリピート制御部を備え、
前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の第1操作を受け付けると、現在のリピート再生における終点を新たな始点とし、新たなリピート区間が、現在のリピート区間と同じ時間長となるように新たな終点を設定して前記再生処理部にリピート再生させることを特徴とする再生装置。
【請求項2】
前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の第2操作を受け付けると、現在のリピート再生における始点を新たな終点とし、新たなリピート区間が、現在のリピート区間と同じ時間長となるように新たな始点を設定して前記再生処理部にリピート再生させることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
【請求項3】
前記所定の第2操作は、所定時間内に所定の操作を2回行なう操作である請求項2に記載の再生装置。
【請求項4】
前記リピート制御部は、
前記所定時間内に前記所定の操作が1回のみ行なわれた場合は、前記再生処理部に現在のリピート再生における始点からリピート再生させることを特徴とする請求項3に記載の再生装置。
【請求項5】
前記新たなリピート区間に基づくリピート再生において、前記新たな始点よりも前の位置から再生を開始する再生処理部を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の再生装置。
【請求項6】
前記再生処理部は、
前記新たなリピート区間に基づくリピート再生において、前記新たな終点よりも時間的に後の位置まで再生を行なう再生処理部を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の再生装置。
【請求項7】
始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部にリピート再生させるリピート制御部を備え、
前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の第3操作を受け付けると、第3操作を受け付けた時点における再生位置を新たな始点とし、新たなリピート区間が、現在のリピート区間と同じ時間長となるように新たな終点を設定して前記再生処理部にリピート再生させることを特徴とする再生装置。
【請求項8】
始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部にリピート再生させるリピート制御部を備え、
前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の早戻し操作を受け付けると、前記再生処理部に早戻し再生を行なわせ、早戻し再生終了位置が、前記始点よりも時間的に前の位置であれば、その位置を新たな始点とし、新たなリピート区間が、現在のリピート区間と同じ時間長となるように新たな終点を設定して前記再生処理部にリピート再生させることを特徴とする再生装置。
【請求項9】
始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部にリピート再生させるリピート制御部を備え、
前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の早送り操作を受け付けると、前記再生処理部に早送り再生を行なわせ、早送り再生終了位置が、前記終点よりも時間的に後の位置であれば、その位置を新たな終点とし、新たなリピート区間が、現在のリピート区間と同じ時間長となるように新たな始点を設定して、その新たなリピート区間を前記再生処理部にリピート再生させることを特徴とする再生装置。
【請求項10】
始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部にリピート再生させるリピート制御部を備え、
前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の第4操作を受け付けると、現在のリピート区間と同じ時間長で、所定時間前または後となるように新たなリピート区間を設定して、その新たなリピート区間を前記再生処理部にリピート再生させることを特徴とする再生装置。
【請求項11】
始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部にリピート再生させるリピート制御部を備え、
前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の第5操作を受け付けると、現在のリピート再生における終点から所定時間前または後を新たな終点とし、始点を変更せずに新たなリピート区間を設定し、その新たなリピート区間を前記再生処理部にリピート再生させることを特徴とする再生装置。
【請求項12】
前記リピート制御部は、
前記新たなリピート区間のリピート再生に先立ち、前記新たな終点までの所定時間の区間を前記再生処理部にリピート再生させ、そのリピート再生中に所定の微調整操作を受け付けると、受け付けた微調整操作にしたがって、前記新たな終点の位置を前あるいは後に移動させることを特徴とする請求項11に記載の再生装置。
【請求項13】
始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部にリピート再生させるリピート制御部を備え、
前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の第6操作を受け付けると、現在のリピート再生における始点から所定時間前または後を新たな始点とし、終点を変更せずに新たなリピート区間を設定し、その新たなリピート区間を前記再生処理部にリピート再生させることを特徴とする再生装置。
【請求項14】
前記リピート制御部は、
前記新たなリピート区間のリピート再生に先立ち、前記新たな始点から所定時間の区間を前記再生処理部にリピート再生させ、
所定の微調整操作を受け付けると、受け付けた微調整操作にしたがって、前記新たな始点の位置を前あるいは後に移動させることを特徴とする請求項13に記載の再生装置。
【請求項15】
前記リピート制御部は、
前記新たな始点から所定時間の第1区間と、前記新たな終点までの所定時間の第2区間とを設定し、
前記新たなリピート区間のリピート再生に先立ち、前記第1区間と前記第2区間とを前記再生処理部に繰り返し再生させ、
前記第1区間の再生中に所定の微調整操作を受け付けると、受け付けた微調整操作にしたがって、前記新たな始点の位置を前あるいは後に移動させ、前記第2区間の再生中に所定の微調整操作を受け付けると、受け付けた微調整操作にしたがって、前記新たな終点の位置を前あるいは後に移動させることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の再生装置。
【請求項16】
前記リピート制御部は、
所定の確定操作を受け付けると、前記微調整操作の受け付けを終了し、前記再生処理部に前記新たなリピート区間のリピート再生を開始させることを特徴とする請求項12〜15のいずれか1項に記載の再生装置。
【請求項17】
前記リピート制御部は、
前記第1区間の再生中に所定の確定操作を受け付けると、前記第1区間に対する前記微調整操作の受け付けを終了し、前記再生処理部に、前記微調整操作に基づく始点移動後の第1区間を再生させた後に前記第2区間を再生させることを特徴とする請求項15に記載の再生装置。
【請求項18】
再生処理部にコンテンツ再生を開始させるコンテンツ再生ステップと、
始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、前記再生処理部にリピート再生を行なわせるリピート再生ステップとを有し、
前記リピート再生ステップ中に、所定の第1操作を受け付けると、現在のリピート再生における終点を新たな始点とし、新たなリピート区間が、現在のリピート区間と同じ時間長となるように新たな終点を設定してリピート再生を行なわせることを特徴とするコンテンツ再生方法。
【請求項19】
始点と終点の指示を受け付けると、前記始点と前記終点とで定められるリピート区間を設定し、再生処理部にそのリピート区間をリピート再生させるリピート制御部として情報処理装置を機能させるコンピュータプログラムであって、
前記リピート制御部は、リピート再生中に、所定の第1操作を受け付けると、現在のリピート再生における終点を新たな始点とし、新たなリピート区間が、現在のリピート区間と同じ時間長となるように新たな終点を設定して前記再生処理部にリピート再生させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−150874(P2012−150874A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−107824(P2011−107824)
【出願日】平成23年5月13日(2011.5.13)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】