再生装置、記録装置、ディスク
【課題】記録中に欠陥が発生しても、記録が円滑に行われるようにする欠陥管理方法を提供する。
【解決手段】N番目の臨時欠陥情報は、ディスク100の欠陥領域に対するポインタと、前記ディスク100の前記欠陥領域を代替する代替領域に対するポインタと、N-1番目の臨時欠陥情報と、前記N-1番目の臨時欠陥情報が記録された後にデータ領域に記録されたデータに関する欠陥情報を含み、前記N番目の臨時欠陥情報に対応する臨時欠陥管理情報はリードイン領域及び/またはリードアウト領域に提供され、前記N番目の臨時欠陥情報の位置情報を含み、前記ディスク100は前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供された欠陥管理領域をさらに含み、前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された最後の臨時欠陥情報及び最後の臨時欠陥管理情報は前記欠陥管理領域に欠陥情報及び欠陥管理情報として記録される。
【解決手段】N番目の臨時欠陥情報は、ディスク100の欠陥領域に対するポインタと、前記ディスク100の前記欠陥領域を代替する代替領域に対するポインタと、N-1番目の臨時欠陥情報と、前記N-1番目の臨時欠陥情報が記録された後にデータ領域に記録されたデータに関する欠陥情報を含み、前記N番目の臨時欠陥情報に対応する臨時欠陥管理情報はリードイン領域及び/またはリードアウト領域に提供され、前記N番目の臨時欠陥情報の位置情報を含み、前記ディスク100は前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供された欠陥管理領域をさらに含み、前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された最後の臨時欠陥情報及び最後の臨時欠陥管理情報は前記欠陥管理領域に欠陥情報及び欠陥管理情報として記録される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再生装置、記録装置、ディスクに関する。
【背景技術】
【0002】
欠陥管理とは、ユーザーデータ領域に記録したユーザーデータに欠陥が発生した時、欠陥が発生した部分に記録されたユーザーデータを再び記録して、欠陥発生によるデータ損失を補充する過程を意味する。従来、欠陥管理は、線形置換を利用した欠陥管理方法と、飛ばしを利用した欠陥管理方法とに大別されている。線形置換とは、ユーザーデータ領域に欠陥が発生すれば、その欠陥領域を、スペア領域の欠陥が発生していない領域に置換することをいう。飛ばしとは、欠陥が発生した領域は使用せず、“飛ばした”後に欠陥が発生していない領域を順次に使用することをいう。
【0003】
線形置換方式及び飛ばし方式は、いずれもDVD−RAM/RWなど、反復記録が可能であり、ランダムアクセス方式による記録が可能なディスクのみについて適用できる。即ち、従来の線形置換方式及び飛ばし方式は、いずれも一度のみ記録可能な(ライトワンス)ディスクに適用し難い。なぜならば、欠陥の発生如何は、実際にデータを記録することによって、確認されるためである。しかし、一度のみ記録可能なディスクの場合、一度データを記録すれば、再び消して記録できないので、従来の方式による欠陥管理が不可能である。
【0004】
一方、CD−R、DVD−Rなどに続き、数十GBの記録容量を有する高密度の一度のみ記録可能なディスクが提案されている。それらのディスクは、比較的に低コストであり、データの読み取り時にランダムアクセスが可能であるので、読み取り速度が比較的に速く、バックアップ用として使用できる。しかし、一度のみ記録可能なディスクについての欠陥管理は行われないので、バックアップ途中に欠陥領域が発生すれば、バックアップが続かずに中断するという問題点がある。バックアップは、特に、システムが頻繁に使用されていない時間、即ち、主に管理者がいない夜に行われるので、欠陥領域が発生してバックアップが中断すれば、それ以上のバックアップが行われずに放置される可能性が高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、記録中に欠陥が発生しても、該当欠陥を処理することによって、記録が円滑に行われるようにする欠陥管理方法が適用されたディスク、そのディスクの再生装置及び記録装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的は、本発明の一側面によって、データ領域、リードイン領域及びリードアウト領域を含むディスクと共に使用可能な再生装置において、前記再生装置は、前記ディスクからデータを読み出す読出し部と、前記ディスクの臨時欠陥管理領域からN番目の臨時欠陥情報及び前記N番目の臨時欠陥情報に対応する臨時欠陥管理情報を読み出し、前記N番目の臨時欠陥情報に基づき記録されたデータをアクセスするように前記読出し部を制御する制御部を含み、前記N番目の臨時欠陥情報は、前記ディスクの欠陥領域に対するポインタと、前記ディスクの前記欠陥領域を代替する代替領域に対するポインタと、N-1番目の臨時欠陥情報と、前記N-1番目の臨時欠陥情報が記録された後に前記データ領域に記録されたデータに関する欠陥情報を含み、前記N番目の臨時欠陥情報に対応する前記臨時欠陥管理情報は前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供され、前記N番目の臨時欠陥情報の位置情報を含み、前記ディスクは前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供された欠陥管理領域をさらに含み、前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された最後の臨時欠陥情報及び最後の臨時欠陥管理情報は前記欠陥管理領域に欠陥情報及び欠陥管理情報として記録されることを特徴とする再生装置により達成される。
【0007】
前記の目的は、本発明の他の側面によって、記録及び/または再生装置と共に使用可能なディスクにおいて、前記ディスクは、リードイン領域と、リードアウト領域と、前記リードイン領域と前記リードアウト領域との間に配列され、データが記録されるデータ領域と、前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供され、欠陥管理情報を含む臨時欠陥管理領域と、前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供される欠陥管理領域を含み、前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された最後の臨時欠陥情報及び最後の臨時欠陥管理情報は前記欠陥管理領域に欠陥情報及び欠陥管理情報として記録され、前記欠陥管理情報は、N番目の臨時欠陥情報として、前記ディスクの欠陥領域に対するポインタと、前記ディスクの前記欠陥領域を代替する代替領域に対するポインタと、N-1番目の臨時欠陥情報と、前記N-1番目の臨時欠陥情報が記録された後に前記データ領域に記録されたデータに関する欠陥情報を含む、N番目の臨時欠陥情報と、前記N番目の臨時欠陥情報に対応する前記臨時欠陥管理情報として、前記N番目の臨時欠陥情報を管理するために前記記録及び/または再生装置によって前記N番目の臨時欠陥情報の位置情報を含む、臨時欠陥管理情報を含むことを特徴とするディスクにより達成される。
【0008】
前記の目的は、本発明のさらに他の側面によって、データ領域、及び1回記録媒体のリードイン領域及び/及びリードアウト領域に提供される臨時欠陥管理領域を含む1回記録媒体と共に使用するための記録及び/または再生装置において、前記記録及び/または再生装置は、前記1回記録媒体の前記データ領域にデータを記録したり及び/またはデータを読み出す記録/読出し部と、前記1回記録媒体の前記リードイン領域及び/またはリードアウト領域に提供された欠陥管理領域から欠陥情報と欠陥管理情報を読み出すように前記記録/読出し部を制御する制御部と、を含み、前記欠陥情報は前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された臨時欠陥情報であり、前記欠陥管理情報は前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された臨時欠陥管理情報であり、N番目の臨時欠陥情報は前記臨時欠陥管理領域に記録され、前記N番目の臨時欠陥情報は、前記データ領域の欠陥領域に対するポインタと、前記欠陥領域を代替する代替領域に対するポインタと、N-1番目の臨時欠陥情報と、前記N-1番目の臨時欠陥情報が記録された後に前記データ領域に記録されたデータに関する欠陥情報を含み、前記N番目の臨時欠陥情報に対応する前記臨時欠陥管理情報は前記臨時欠陥管理領域に記録され、前記N番目の臨時欠陥情報を管理するための管理情報として前記N番目の臨時欠陥情報の位置情報とを含むことを特徴とする記録及び/または再生装置により達成される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施例によるデータ記録及び/または再生装置のブロック図である。
【図2A】本発明の一実施例によるディスクの構造図である。
【図2B】本発明の一実施例によるディスクの構造図である。
【図3】図2A及び図2Bに示されたディスクのデータ構造の一例である。
【図4A】本発明の一実施例によるTDMAのデータ構造を示す図である。
【図4B】本発明の一実施例によるTDMAのデータ構造を示す図である。
【図4C】本発明の一実施例によるTDMAのデータ構造を示す図である。
【図4D】本発明の一実施例によるTDMAのデータ構造を示す図である。
【図5】本発明の一実施例によって、ユーザーデータ領域Aとスペア領域Bとに、データが記録される過程をより詳細に説明するための参考図である。
【図6A】本発明の一実施例による臨時欠陥情報であるTDFL#0及びTDFL#1のデータ構造図である。
【図6B】本発明の一実施例による臨時欠陥情報であるTDFL#0及びTDFL#1のデータ構造図である。
【図7】本発明の一実施例による臨時欠陥情報であるTDFL#0及びTDFL#1のデータ構造図である。
【図8】本発明の一実施例による欠陥管理方法を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の他の実施例による欠陥管理方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付された図面を参照して、本発明による実施例を詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施例によるデータ記録及び/または再生装置のブロック図である。図1を参照するに、記録及び/または再生装置は、記録/読み取り部1、制御部2及びメモリ部3を含む。記録/読み取り部1は、本実施例による情報保存媒体であるディスク100にデータを記録し、記録されたデータを検証するために、データを読み取る。制御部2は、本発明の欠陥管理を行い、制御部2は、本発明による欠陥管理を行う。本実施例において、制御部2は、所定単位でデータを記録した後、記録されたデータを検証することによって、欠陥が発生した部分を探す「記録後検証方式」による。制御部2は、一レコーディングオペレーション単位で、ユーザーデータを記録した後に検証して、欠陥領域がどこに発生したかを検査する。制御部2は、検査結果、明らかになった欠陥領域がどこかを知らせる欠陥情報を生成する。制御部2は、生成された欠陥情報をメモリ部3に保存しておいて、所定量を集めて臨時欠陥情報としてディスク100に記録する。
【0012】
レコーディングオペレーションとは、ユーザーの意思、行おうとする記録作業により決定される作業単位であって、本実施例では、ディスク100が記録及び/または再生装置にローディングされて、所定データの記録作業が行われた後、ディスク100が取り出されるまでを示す。一レコーディングオペレーションの間に、記録後検証作業は、少なくとも一回、通常、複数回が行われる。記録後検証作業を行った結果、得られた欠陥情報は、メモリ部3に臨時欠陥情報として一時保存される。
【0013】
ユーザーが所定のデータの記録作業を完了した後、ディスク100を取り出すために、記録装置に設けられたエジェクトボタン(図示せず)を押せば、制御部2は、一レコーディングオペレーションが終了することを予測する。レコーディングオペレーションが終了することが予測されれば、制御部2は、メモリ部3に保存された臨時欠陥情報を読み込んで記録/読み取り部1に提供し、それらの情報をディスク100に記録することを命令する。
【0014】
ディスク100にデータ記録が完了する場合、即ち、ディスク100にそれ以上のデータを記録しないようにする場合(ファイナライジングする場合)、制御部2は、ディスク100に記録した臨時欠陥情報と臨時欠陥管理情報とを、ディスク100に設けられた欠陥管理領域(Defect Management Area:DMA)に記録する。
【0015】
前記記録及び/または再生装置は、記録されたユーザーデータにアクセスするために、前記DMA及び/または前記TDMAに記録された前記欠陥情報、及び前記欠陥管理情報を利用する。一方、図1に示されたデータ記録及び/または再生装置は、個々の記録装置、再生装置、または記録及び再生装置であることは自明である。
【0016】
図2A及び図2Bは、本発明の一実施例によるディスク100の構造を示す。図2Aは、ディスク100が一つの記録層L0を有する単一記録層ディスクである場合の構造を示すところ、リードイン領域、データ領域及びリードアウト領域を含む。リードイン領域は、ディスク100の内周側に位置し、リードアウト領域は、ディスク100の外周側に位置する。データ領域は、リードイン領域とリードアウト領域との間に位置する。データ領域は、ユーザーデータ領域とスペア領域とに分けられている。
【0017】
ユーザーデータ領域は、ユーザーデータが記録される領域である。スペア領域は、ユーザーデータ領域において、欠陥による記録空間の損失を補充するための領域であって、ディスク上に欠陥を許容しつつ記録できる最大限のデータ容量を確保できるように設定されることが望ましいので、最初に設定される時には、全体データ容量の約5%に設定する。
【0018】
図2Bは、ディスク100が2つの記録層L0、L1を有する二重記録層ディスクである場合の構造を示すところ、記録層L0には、リードイン領域、データ領域、外側領域が、ディスク100の内周側から外周側に順次に配置されており、記録層L1には、外側領域、データ領域及びリードアウト領域が、ディスク100の外周側から内周側に順次に配置されている。図2Aの単一記録層のディスクとは異なり、リードアウト領域もディスク100の内周側に配置されている。即ち、データを記録する記録経路は、記録層L0のリードイン領域から記録層L0の外側領域に、次いで、記録層L1の外側領域から記録層L1のリードアウト領域につながるOTP(Opposite Track Path)である。スペア領域は、記録層L0、L1にそれぞれ割り当てられる。
【0019】
図2A及び図2Bに示された実施例において、スペア領域は、ユーザーデータ領域と、リードアウト領域または外側領域との間のみに存在するが、必要によってユーザー領域を分割して得られた別途の空間を活用することによって、リードイン領域とリードアウト領域との間に一つ以上が配置されうる。
【0020】
図3は、本発明の一実施例によるディスク100の構造の一例を示す。図3を参照するに、本実施例のディスク100には、リードイン領域、リードアウト領域、及び外側領域のうち少なくとも一つには、DMAが設けられており、リードイン領域及びリードアウト領域のうち少なくとも一つには、TDMAが設けられている。
【0021】
DMAには、一般的に、欠陥を管理するためのディスクの構造、欠陥情報の位置、欠陥管理の如何、スペア領域の位置、大きさなどのように、ディスクの全般に影響を与える情報が記録される。情報の記録方式は、本実施例のディスク100が一度のみ記録可能なディスクであるので、該当情報が変更されれば、既存に記録された情報に続いて変更された情報を新たに記録する方式が適用される。
【0022】
通常、記録または再生装置は、ディスクが装置に装着されれば、リードイン領域とリードアウト領域とにある情報を読み込んで、ディスクをどのように管理し、どのように記録するか、または再生せねばならないかを把握する。リードイン領域及び/またはリードアウト領域に記録された情報が大きくなるほど、ディスクを装着した後、記録または再生を準備するために、かかる時間が長くなるという問題が発生する。したがって、本発明では、臨時欠陥管理情報及び臨時欠陥情報の概念を導入し、それらをリードイン領域及び/またはリードアウト領域に設けられたTDMAに記録する。
【0023】
本実施例において、欠陥管理は、線形置換方式によるので、臨時欠陥情報は、欠陥が発生した領域がどこかを知らせる情報と、新たに代替された領域がどこかを知らせる情報とで構成される。臨時欠陥管理情報は、臨時欠陥情報を管理するための情報であって、臨時欠陥情報が記録された位置を知らせる情報を含む。
【0024】
本実施例において、臨時欠陥情報及び臨時欠陥管理情報は、レコーディングオペレーションが終了する度に記録される。TDMAには、レコーディングオペレーション#0が行われる間に、記録されたデータに発生した欠陥に関する情報、及び代替領域に関する情報が臨時欠陥情報#0として記録され、レコーディングオペレーション#1が行われる間に、記録されたデータに発生した欠陥に関する情報、及び代替領域に関する情報が臨時欠陥情報#1として記録される。また、TDMAには、臨時欠陥情報#0、#1、‥を管理するための管理情報が、臨時欠陥管理情報#0、#1、‥として記録される。データ領域に、それ以上のデータを記録できないか、またはユーザーの意志によってデータ領域に、それ以上のデータを記録しようとしない場合、即ちファイナライジングする場合、臨時欠陥情報領域に記録された欠陥情報と、臨時欠陥管理情報領域に記録された欠陥管理情報とは、初めてDMAに記録される。
【0025】
臨時欠陥情報と臨時欠陥情報とを再びDMAに記録する理由は、次の通りである。ディスクにそれ以上のデータを記録する必要がない場合(ファイナライジングする場合)、複数回更新されて記録された臨時欠陥管理情報及び臨時欠陥情報を、DMAに移すことによって、記録または再生装置が、今後ディスクに記録された情報をより速く読み取リ可能であるという長所があるためであり、欠陥管理情報を複数個の場所に記録することによって、情報の信頼性を高めることができるという長所があるためである。
【0026】
本実施例において、任意の臨時欠陥情報#iには、以前の臨時欠陥情報#0、#1、#2、‥、#i−1に記録された欠陥情報が累積されて記録される。したがって、ファイナライジングする時、最後の臨時欠陥情報#iに記録された欠陥情報のみを読み込んで、再びDMAに記録すればよい。
【0027】
臨時欠陥管理情報#iが記録される領域は、数十GBの高密度の記録が可能なディスクの場合、約1クラスター、臨時欠陥情報#iが記録される領域は、4−8クラスター程度が割り当てられることが望ましい。臨時欠陥情報#iとして記録される情報の大きさは、約数KBに過ぎないが、ディスクの最小限の物理的な記録単位がクラスターである場合、更新のために新たに情報を記録するためには、クラスター単位で記録することが望ましいためである。一方、ディスクに許容される欠陥の総量は、概略的にディスク記録容量の約5%が望ましい。この場合、一つの欠陥についての情報を記録するために、約8バイトの情報が必要であることに鑑み、クラスターの大きさが64KBであることに鑑みれば、臨時欠陥情報#iのために、約4−8クラスターが必要である。
【0028】
一方、臨時欠陥情報#i及び臨時欠陥管理情報#iについても、記録後検証がそれぞれ行われうる。欠陥が発生した場合、欠陥が発生した部分に記録された情報を、線形置換方式によってスペア領域に再び記録するか、または飛ばし置換方式によってTDMAの隣接した領域に再び記録できる。
【0029】
図4Aないし図4Dは、本発明の実施例によるTDMAのデータ構造図である。図4Aを参照するに、TDMAは、臨時欠陥情報領域と、臨時欠陥管理情報領域とに論理的に分割されている。臨時欠陥情報領域には、臨時欠陥情報TDFL#0、TDFL#1、TDFL#2、‥が、臨時欠陥情報領域の前部分から順次に記録される。臨時欠陥管理情報領域には、臨時欠陥管理情報TDDS#0、TDDS#1、TDDS#2、‥が、臨時欠陥管理情報領域の前部分から順次に記録される。臨時欠陥管理情報TDDS#0、TDDS#1、TDDS#2は、臨時欠陥情報TDFL#0、TDFL#1、TDFL#2にそれぞれ対応する。
【0030】
図4Bを参照するに、TDMAは、図4Aと同様に、臨時欠陥情報領域と臨時欠陥管理情報領域とに論理的に分割されているが、各領域に情報が記録される順序が図4Aと異なる。即ち、臨時欠陥情報領域には、臨時欠陥情報TDFL#0、TDFL#1、TDFL#2、‥が、臨時欠陥情報領域の後部分から順次に記録される。臨時欠陥管理情報領域には、臨時欠陥管理情報TDDS#0、TDDS#1、TDDS#2、‥が、臨時欠陥管理情報領域の後部分から順次に記録される。臨時欠陥管理情報TDDS#0、TDDS#1、TDDS#2は、臨時欠陥情報TDFL#0、TDFL#1、TDFL#2にそれぞれ対応する。
【0031】
図4Cを参照するに、TDMAには、互いに対応する臨時欠陥情報と臨時欠陥管理情報とが対を成して記録される。即ち、TDMAには、臨時管理情報TDMA#0、TDMA#1、‥が、TDMAの前部分から順次に記録される。臨時管理情報TDMA#0、TDMA#1には、それぞれ互いに対応する臨時欠陥管理情報TDDS#0、臨時欠陥情報TDFL#0、互いに対応する臨時欠陥管理情報TDDS#1、臨時欠陥情報TDFL#1がそれぞれ記録されている。
【0032】
図4Dを参照するに、TDMAには、図4Cの場合と同様に、互いに対応する臨時欠陥情報と臨時欠陥管理情報とが、対を成して記録されるが、情報が記録される順序は相異なる。即ち、TDMAには、臨時管理情報TDMA#0、TDMA#1、‥が、TDMAの後部分から順次に記録される。臨時管理情報TDMA#0、TDMA#1には、それぞれ互いに対応する臨時欠陥管理情報TDDS#0、臨時欠陥情報TDFL#0、互いに対応する臨時欠陥管理情報TDDS#1、臨時欠陥情報TDFL#1がそれぞれ記録されている。
【0033】
図5は、本発明の一実施例によって、ユーザーデータ領域Aとスペア領域Bとに、データが記録される過程をより詳細に説明するための参考図である。
【0034】
ここで、データを処理する単位は、セクター及びクラスターに分けられる。セクターは、コンピュータのファイルシステムや応用プログラムでデータを管理できる最小限の単位を意味し、クラスターは、一度に物理的にディスク100上に記録されうる最小限の単位を意味する。一般的に、一つあるいはその以上のセクターが一つのクラスターを構成する。
【0035】
セクターは、再び物理セクターと論理セクターとに分けられる。物理セクターは、ディスク上に一セクターの分量のデータが記録されるための空間を意味する。物理セクターを探すためのアドレスを、物理セクター番号(Physical Sector Number:PSN)という。論理セクターは、ファイルシステムや応用プログラムでデータを管理するためのセクター単位をいい、同様に、論理セクター番号(Logical Sector Number:LSN)が与えられている。ディスクにデータを記録し、再生する装置は、記録せねばならないデータのディスク上の位置を、PSNを使用して探し、データを記録するためのコンピュータまたは応用プログラムでは、データの全体を論理セクター単位で管理し、データの位置をLSNで管理する。LSNとPSNとの関係は、記録または再生装置の制御部が、欠陥の如何や記録開始位置などを使用して変換する。
【0036】
図4を参照するに、Aは、ユーザーデータ領域を意味し、Bは、スペア領域を意味する。ユーザーデータ領域及びスペア領域には、PSNが順次に割り当てられた複数個の物理セクター(図示せず)が存在する。LSNは、少なくとも一つの物理セクター単位で付与される。ただし、LSNは、欠陥が発生したユーザーデータ領域に発生した欠陥領域を除いて、スペア領域の代替領域を含めて付与されるので、物理セクターと論理セクターの大きさが同一であると仮定しても、欠陥領域が発生すれば、PSNとLSNとが一致しなくなる。
【0037】
前記データ領域Aで、区間1001ないし1007は、それぞれ記録後に検証作業が行われる単位を示す。記録及び/または再生装置は、ユーザーデータを区間1001ほど記録した後、区間1001の最初に戻って、データが正しく記録されたか、または欠陥が発生したかを確認する。欠陥が発生した部分が発見されれば、その部分を欠陥領域として指定する。これにより、欠陥領域である欠陥#1が指定される。また、記録及び/または再生装置は、欠陥#1に記録されていたデータをスペア領域に再び記録する。欠陥#1に記録されたデータが再記録された部分は、代替#1と呼ばれる。次に、記録及び/または再生装置は、区間1002ほどユーザーデータを記録した後、再び区間1002の最初に戻って、データが正しく記録されたか、または欠陥が発生したかを確認する。欠陥が発生した部分が発見されれば、その部分は欠陥#2として指定される。同様な方式で、欠陥#2に対応する代替#2が生成される。また、区間1003で、欠陥領域である欠陥#3と代替#3とが生成される。区間1004では、欠陥が発生した部分が発見されないので、欠陥領域が存在しない。
【0038】
区間1004まで記録して検証した後、レコーディングオペレーション#0の終了が予測されれば(ユーザーがエジェクトボタンを押すか、またはレコーディングオペレーションに割り当てられたユーザーデータの記録が完了すれば)、記録及び/または再生装置は、臨時欠陥情報#0、即ちTDFL#0として区間1001ないし1004までで発生した欠陥領域である欠陥#1、#2、#3に関する情報を、TDMAに記録する。また、TDFL#0を管理するための管理情報をTDDS#0とTDMAに記録する。
【0039】
レコーディングオペレーション#1が始まれば、区間1005ないし1007まで同様な方式でデータが記録され、欠陥#4、#5及び代替#4、#5が生成される。レコーディングオペレーション#1の終了が予測されれば、記録及び/または再生装置は、臨時欠陥情報#1、即ちTDFL#1として、欠陥#4及び#5に関する情報を記録する一方、臨時欠陥情報#0に記録された情報を累積的にさらに記録する。同様に、TDFL#1を管理するための欠陥管理情報をTDDS#1としてTDMAに記録する。
【0040】
図6A及び図6Bは、本発明の一実施例による臨時欠陥情報であるTDFL#0、TDFL#1の構造を示す図である。図7は、欠陥#iに関する情報の一例を示す図である。
【0041】
図6A及び図6Bを参照するに、TDFL#0には、欠陥#1に関する情報、欠陥#2に関する情報、欠陥#3に関する情報が記録されている。欠陥#1に関する情報とは、欠陥#1が発生した部分がどこに位置するかを知らせる情報と、代替#1が記録された部分がどこに位置するかを知らせる情報とをいう。欠陥#2に関する情報は、欠陥#2が発生した部分がどこに位置するかを知らせる情報と、代替#2が記録された部分がどこに位置するかを知らせる情報とを、欠陥#3に関する情報は、欠陥#3が発生した部分がどこに位置するかを知らせる情報と、代替#3が記録された部分がどこに位置するかを知らせる情報とをいう。
【0042】
臨時欠陥情報TDFL#1には、TDFL#0に記録された情報に付加して、欠陥#4に関する情報、欠陥#5に関する情報が記録される。即ち、TDFL#1には、欠陥#1に関する情報、欠陥#2に関する情報、欠陥#3に関する情報、欠陥#4に関する情報、欠陥#5に関する情報が記録される。
【0043】
図7を参照するに、本実施例において、欠陥#iに関する情報は、欠陥#iを示すポインターと、代替#iを示すポインターとを含む。欠陥#iのポインターは、欠陥#iが始まった位置と、欠陥#iが終わる位置とを知らせる。代替#iのポインターは、代替#iが始まった位置と、代替#iが終わる位置とを知らせる。
【0044】
前記のような構成に基づいて、本発明による欠陥管理方法を説明すると、次の通りである。
【0045】
図8は、本発明の一実施例による欠陥管理方法を説明するためのフローチャートである。図8を参照するに、記録及び/または再生装置は、ディスクの欠陥を管理するために、第1レコーディングオペレーションによって、記録されたデータについての欠陥情報を第1臨時欠陥情報としてTDMAに記録する(801段階)。また、第1臨時欠陥情報を管理するための管理情報を、TDMAに第1臨時欠陥管理情報として記録する(802段階)。
【0046】
ファイナライジングが行われるまで(803段階)、レコーディングオペレーション、前記臨時欠陥情報、前記臨時欠陥管理情報に付加された序数を1ずつ増加させつつ、801段階ないし802段階を反復する(804段階)。ファイナライジングが行われば(803段階)、これまで記録された臨時欠陥管理情報及び臨時欠陥情報のうち、最後に記録された臨時欠陥管理情報及び臨時欠陥情報を、DMAに記録する(805段階)。即ち、最後の臨時欠陥管理情報及び最後の臨時欠陥情報は、それぞれ最終欠陥管理情報及び最終欠陥情報として、DMAに記録される。この際、最終欠陥情報及び最終欠陥管理情報は、反復して記録されうる。データ検出の信頼性を向上させるためである。また、最終欠陥情報及び最終欠陥管理情報についても、記録後に検証過程を経て欠陥が発生した場合、欠陥が発生した部分からそれ以後に記録されたデータは、いずれも無視し(いずれも欠陥領域と指定し)、欠陥領域と指定された後から、残りの最終欠陥情報及び最終欠陥管理情報を記録することも可能である。
【0047】
図9は、本発明の他の実施例による欠陥管理方法を説明するためのフローチャートである。図9を参照するに、記録及び/または再生装置は、記録後検証が行われる単位でデータ領域にユーザーデータを記録する(901段階)。次に、前記901段階で記録されたデータを検証して、欠陥が発生した部分を探す(902段階)。制御部2は、欠陥が発生した部分を欠陥領域と指定し、欠陥領域に記録されたデータをスペア領域に再び記録して代替領域を生成させた後、欠陥が発生した部分と代替された部分とを示すポインター情報を生成して(903段階)、第1臨時欠陥情報としてメモリ部3に保存しておく(904段階)。レコーディングオペレーションの終了が予測されるまで(905段階)、前記901段階ないし904段階を反復する。
【0048】
ユーザーの入力、またはレコーディングオペレーションによるユーザーデータの記録が完了して、レコーディングオペレーションの終了が予測されれば(905段階)、記録及び/または再生装置の制御部2は、メモリ部3に保存された第1臨時欠陥情報を読み込んで、TDMAに第1臨時欠陥情報TDFL#0として記録する(906段階)。また、TDFL#0を管理するための管理情報として、第1臨時欠陥管理情報TDDS#0をTDMAに記録する(907段階)。ファイナライジングが行われるまで(908段階)、前記901段階ないし907段階を反復する。ただし、前記901段階ないし907段階を反復する度に、臨時欠陥情報及び臨時欠陥管理情報に付加される序数は、1ずつ増加させる(909段階)。ファイナライジングが行われば(908段階)、これまで記録されたもののうち、最後に記録された臨時欠陥情報TDFL#i及び臨時欠陥管理情報TDDS#iを、DMAに最終欠陥情報DFL及び最終欠陥管理情報DDSとして記録する(910段階)。最終欠陥情報DFL及び最終欠陥管理情報DDSは、DMAに記録されることにおいて、複数回反復して記録されうる。データ検出の信頼性を向上させるためである。同様に、最終欠陥情報及び最終欠陥管理情報についても、記録後検証過程を経て欠陥が発生した場合、欠陥が発生した部分からそれ以後に記録されたデータは、いずれも無視し(いずれも欠陥領域と指定し)、欠陥領域と指定された以後から残りの最終欠陥情報、及び最終欠陥管理情報を記録することも可能である。
【0049】
一方、前述した欠陥管理方法は、コンピュータで実行されるコンピュータプログラムとして作成されうる。そのコンピュータプログラムを構成するコード、及びコードセグメントは、当該分野のコンピュータプログラマーによって容易に推論されうる。また、前記プログラムは、コンピュータが読み取り可能な情報保存媒体に保存され、コンピュータによって読み取られ、実行されることによって、前記欠陥管理方法を具現する。前記情報保存媒体は、磁気記録媒体、光記録媒体、及びキャリアウェーブ媒体を含む。
【0050】
また、制御部2は、コンピュータで読み取り可能な媒体に、エンコーディングされたコンピュータプログラムを利用して、本発明による方法を具現できるコンピュータでありえる。
【0051】
また、数十GBの記録容量を達成するために、図1に示されたような記録及び/または読み取り部1は、短波長、高開口数形式のデバイスを含む。例えば、記録及び/または読み取り部1は、405nmの波長及び開口数0.85を使用し、ブルーレイディスク及び/またはAOD(Advanced Optical Disc)と互換性がある。
【0052】
一方、一度のみ記録可能なディスクを利用して説明したが、本発明は、再記録型の媒体、または一度のみ記録可能な部分または再記録可能な部分を備えた媒体にも適用できる。
【0053】
これまで、本発明の幾つかの実施例を中心に説明した。しかし、当業者は、本発明が、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で、変形された形態で具現されうることを理解できるであろう。本発明の範囲は、請求の範囲及びそれと均等な範囲である。
【産業上の利用可能性】
【0054】
前述した本発明によれば、記録可能なディスクに適用可能であり、特に一度のみ記録可能なディスクに適した欠陥管理方法が提供される。臨時欠陥情報領域をリードイン領域または/及びリードアウト領域に配置して、欠陥情報を累積的に記録でき、ファイナライジング時、最後の臨時欠陥情報領域に記録された臨時欠陥情報のみを読み込んで、DMAに記録する方式により、DMAを効率的に使用できる。これにより、一度のみ記録可能なディスクの場合にも、ユーザーデータを記録しつつ欠陥管理を行うことによって、作業中断なしに、さらに安定的なバックアップ作業を行える。
【技術分野】
【0001】
本発明は、再生装置、記録装置、ディスクに関する。
【背景技術】
【0002】
欠陥管理とは、ユーザーデータ領域に記録したユーザーデータに欠陥が発生した時、欠陥が発生した部分に記録されたユーザーデータを再び記録して、欠陥発生によるデータ損失を補充する過程を意味する。従来、欠陥管理は、線形置換を利用した欠陥管理方法と、飛ばしを利用した欠陥管理方法とに大別されている。線形置換とは、ユーザーデータ領域に欠陥が発生すれば、その欠陥領域を、スペア領域の欠陥が発生していない領域に置換することをいう。飛ばしとは、欠陥が発生した領域は使用せず、“飛ばした”後に欠陥が発生していない領域を順次に使用することをいう。
【0003】
線形置換方式及び飛ばし方式は、いずれもDVD−RAM/RWなど、反復記録が可能であり、ランダムアクセス方式による記録が可能なディスクのみについて適用できる。即ち、従来の線形置換方式及び飛ばし方式は、いずれも一度のみ記録可能な(ライトワンス)ディスクに適用し難い。なぜならば、欠陥の発生如何は、実際にデータを記録することによって、確認されるためである。しかし、一度のみ記録可能なディスクの場合、一度データを記録すれば、再び消して記録できないので、従来の方式による欠陥管理が不可能である。
【0004】
一方、CD−R、DVD−Rなどに続き、数十GBの記録容量を有する高密度の一度のみ記録可能なディスクが提案されている。それらのディスクは、比較的に低コストであり、データの読み取り時にランダムアクセスが可能であるので、読み取り速度が比較的に速く、バックアップ用として使用できる。しかし、一度のみ記録可能なディスクについての欠陥管理は行われないので、バックアップ途中に欠陥領域が発生すれば、バックアップが続かずに中断するという問題点がある。バックアップは、特に、システムが頻繁に使用されていない時間、即ち、主に管理者がいない夜に行われるので、欠陥領域が発生してバックアップが中断すれば、それ以上のバックアップが行われずに放置される可能性が高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、記録中に欠陥が発生しても、該当欠陥を処理することによって、記録が円滑に行われるようにする欠陥管理方法が適用されたディスク、そのディスクの再生装置及び記録装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的は、本発明の一側面によって、データ領域、リードイン領域及びリードアウト領域を含むディスクと共に使用可能な再生装置において、前記再生装置は、前記ディスクからデータを読み出す読出し部と、前記ディスクの臨時欠陥管理領域からN番目の臨時欠陥情報及び前記N番目の臨時欠陥情報に対応する臨時欠陥管理情報を読み出し、前記N番目の臨時欠陥情報に基づき記録されたデータをアクセスするように前記読出し部を制御する制御部を含み、前記N番目の臨時欠陥情報は、前記ディスクの欠陥領域に対するポインタと、前記ディスクの前記欠陥領域を代替する代替領域に対するポインタと、N-1番目の臨時欠陥情報と、前記N-1番目の臨時欠陥情報が記録された後に前記データ領域に記録されたデータに関する欠陥情報を含み、前記N番目の臨時欠陥情報に対応する前記臨時欠陥管理情報は前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供され、前記N番目の臨時欠陥情報の位置情報を含み、前記ディスクは前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供された欠陥管理領域をさらに含み、前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された最後の臨時欠陥情報及び最後の臨時欠陥管理情報は前記欠陥管理領域に欠陥情報及び欠陥管理情報として記録されることを特徴とする再生装置により達成される。
【0007】
前記の目的は、本発明の他の側面によって、記録及び/または再生装置と共に使用可能なディスクにおいて、前記ディスクは、リードイン領域と、リードアウト領域と、前記リードイン領域と前記リードアウト領域との間に配列され、データが記録されるデータ領域と、前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供され、欠陥管理情報を含む臨時欠陥管理領域と、前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供される欠陥管理領域を含み、前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された最後の臨時欠陥情報及び最後の臨時欠陥管理情報は前記欠陥管理領域に欠陥情報及び欠陥管理情報として記録され、前記欠陥管理情報は、N番目の臨時欠陥情報として、前記ディスクの欠陥領域に対するポインタと、前記ディスクの前記欠陥領域を代替する代替領域に対するポインタと、N-1番目の臨時欠陥情報と、前記N-1番目の臨時欠陥情報が記録された後に前記データ領域に記録されたデータに関する欠陥情報を含む、N番目の臨時欠陥情報と、前記N番目の臨時欠陥情報に対応する前記臨時欠陥管理情報として、前記N番目の臨時欠陥情報を管理するために前記記録及び/または再生装置によって前記N番目の臨時欠陥情報の位置情報を含む、臨時欠陥管理情報を含むことを特徴とするディスクにより達成される。
【0008】
前記の目的は、本発明のさらに他の側面によって、データ領域、及び1回記録媒体のリードイン領域及び/及びリードアウト領域に提供される臨時欠陥管理領域を含む1回記録媒体と共に使用するための記録及び/または再生装置において、前記記録及び/または再生装置は、前記1回記録媒体の前記データ領域にデータを記録したり及び/またはデータを読み出す記録/読出し部と、前記1回記録媒体の前記リードイン領域及び/またはリードアウト領域に提供された欠陥管理領域から欠陥情報と欠陥管理情報を読み出すように前記記録/読出し部を制御する制御部と、を含み、前記欠陥情報は前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された臨時欠陥情報であり、前記欠陥管理情報は前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された臨時欠陥管理情報であり、N番目の臨時欠陥情報は前記臨時欠陥管理領域に記録され、前記N番目の臨時欠陥情報は、前記データ領域の欠陥領域に対するポインタと、前記欠陥領域を代替する代替領域に対するポインタと、N-1番目の臨時欠陥情報と、前記N-1番目の臨時欠陥情報が記録された後に前記データ領域に記録されたデータに関する欠陥情報を含み、前記N番目の臨時欠陥情報に対応する前記臨時欠陥管理情報は前記臨時欠陥管理領域に記録され、前記N番目の臨時欠陥情報を管理するための管理情報として前記N番目の臨時欠陥情報の位置情報とを含むことを特徴とする記録及び/または再生装置により達成される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施例によるデータ記録及び/または再生装置のブロック図である。
【図2A】本発明の一実施例によるディスクの構造図である。
【図2B】本発明の一実施例によるディスクの構造図である。
【図3】図2A及び図2Bに示されたディスクのデータ構造の一例である。
【図4A】本発明の一実施例によるTDMAのデータ構造を示す図である。
【図4B】本発明の一実施例によるTDMAのデータ構造を示す図である。
【図4C】本発明の一実施例によるTDMAのデータ構造を示す図である。
【図4D】本発明の一実施例によるTDMAのデータ構造を示す図である。
【図5】本発明の一実施例によって、ユーザーデータ領域Aとスペア領域Bとに、データが記録される過程をより詳細に説明するための参考図である。
【図6A】本発明の一実施例による臨時欠陥情報であるTDFL#0及びTDFL#1のデータ構造図である。
【図6B】本発明の一実施例による臨時欠陥情報であるTDFL#0及びTDFL#1のデータ構造図である。
【図7】本発明の一実施例による臨時欠陥情報であるTDFL#0及びTDFL#1のデータ構造図である。
【図8】本発明の一実施例による欠陥管理方法を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の他の実施例による欠陥管理方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付された図面を参照して、本発明による実施例を詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施例によるデータ記録及び/または再生装置のブロック図である。図1を参照するに、記録及び/または再生装置は、記録/読み取り部1、制御部2及びメモリ部3を含む。記録/読み取り部1は、本実施例による情報保存媒体であるディスク100にデータを記録し、記録されたデータを検証するために、データを読み取る。制御部2は、本発明の欠陥管理を行い、制御部2は、本発明による欠陥管理を行う。本実施例において、制御部2は、所定単位でデータを記録した後、記録されたデータを検証することによって、欠陥が発生した部分を探す「記録後検証方式」による。制御部2は、一レコーディングオペレーション単位で、ユーザーデータを記録した後に検証して、欠陥領域がどこに発生したかを検査する。制御部2は、検査結果、明らかになった欠陥領域がどこかを知らせる欠陥情報を生成する。制御部2は、生成された欠陥情報をメモリ部3に保存しておいて、所定量を集めて臨時欠陥情報としてディスク100に記録する。
【0012】
レコーディングオペレーションとは、ユーザーの意思、行おうとする記録作業により決定される作業単位であって、本実施例では、ディスク100が記録及び/または再生装置にローディングされて、所定データの記録作業が行われた後、ディスク100が取り出されるまでを示す。一レコーディングオペレーションの間に、記録後検証作業は、少なくとも一回、通常、複数回が行われる。記録後検証作業を行った結果、得られた欠陥情報は、メモリ部3に臨時欠陥情報として一時保存される。
【0013】
ユーザーが所定のデータの記録作業を完了した後、ディスク100を取り出すために、記録装置に設けられたエジェクトボタン(図示せず)を押せば、制御部2は、一レコーディングオペレーションが終了することを予測する。レコーディングオペレーションが終了することが予測されれば、制御部2は、メモリ部3に保存された臨時欠陥情報を読み込んで記録/読み取り部1に提供し、それらの情報をディスク100に記録することを命令する。
【0014】
ディスク100にデータ記録が完了する場合、即ち、ディスク100にそれ以上のデータを記録しないようにする場合(ファイナライジングする場合)、制御部2は、ディスク100に記録した臨時欠陥情報と臨時欠陥管理情報とを、ディスク100に設けられた欠陥管理領域(Defect Management Area:DMA)に記録する。
【0015】
前記記録及び/または再生装置は、記録されたユーザーデータにアクセスするために、前記DMA及び/または前記TDMAに記録された前記欠陥情報、及び前記欠陥管理情報を利用する。一方、図1に示されたデータ記録及び/または再生装置は、個々の記録装置、再生装置、または記録及び再生装置であることは自明である。
【0016】
図2A及び図2Bは、本発明の一実施例によるディスク100の構造を示す。図2Aは、ディスク100が一つの記録層L0を有する単一記録層ディスクである場合の構造を示すところ、リードイン領域、データ領域及びリードアウト領域を含む。リードイン領域は、ディスク100の内周側に位置し、リードアウト領域は、ディスク100の外周側に位置する。データ領域は、リードイン領域とリードアウト領域との間に位置する。データ領域は、ユーザーデータ領域とスペア領域とに分けられている。
【0017】
ユーザーデータ領域は、ユーザーデータが記録される領域である。スペア領域は、ユーザーデータ領域において、欠陥による記録空間の損失を補充するための領域であって、ディスク上に欠陥を許容しつつ記録できる最大限のデータ容量を確保できるように設定されることが望ましいので、最初に設定される時には、全体データ容量の約5%に設定する。
【0018】
図2Bは、ディスク100が2つの記録層L0、L1を有する二重記録層ディスクである場合の構造を示すところ、記録層L0には、リードイン領域、データ領域、外側領域が、ディスク100の内周側から外周側に順次に配置されており、記録層L1には、外側領域、データ領域及びリードアウト領域が、ディスク100の外周側から内周側に順次に配置されている。図2Aの単一記録層のディスクとは異なり、リードアウト領域もディスク100の内周側に配置されている。即ち、データを記録する記録経路は、記録層L0のリードイン領域から記録層L0の外側領域に、次いで、記録層L1の外側領域から記録層L1のリードアウト領域につながるOTP(Opposite Track Path)である。スペア領域は、記録層L0、L1にそれぞれ割り当てられる。
【0019】
図2A及び図2Bに示された実施例において、スペア領域は、ユーザーデータ領域と、リードアウト領域または外側領域との間のみに存在するが、必要によってユーザー領域を分割して得られた別途の空間を活用することによって、リードイン領域とリードアウト領域との間に一つ以上が配置されうる。
【0020】
図3は、本発明の一実施例によるディスク100の構造の一例を示す。図3を参照するに、本実施例のディスク100には、リードイン領域、リードアウト領域、及び外側領域のうち少なくとも一つには、DMAが設けられており、リードイン領域及びリードアウト領域のうち少なくとも一つには、TDMAが設けられている。
【0021】
DMAには、一般的に、欠陥を管理するためのディスクの構造、欠陥情報の位置、欠陥管理の如何、スペア領域の位置、大きさなどのように、ディスクの全般に影響を与える情報が記録される。情報の記録方式は、本実施例のディスク100が一度のみ記録可能なディスクであるので、該当情報が変更されれば、既存に記録された情報に続いて変更された情報を新たに記録する方式が適用される。
【0022】
通常、記録または再生装置は、ディスクが装置に装着されれば、リードイン領域とリードアウト領域とにある情報を読み込んで、ディスクをどのように管理し、どのように記録するか、または再生せねばならないかを把握する。リードイン領域及び/またはリードアウト領域に記録された情報が大きくなるほど、ディスクを装着した後、記録または再生を準備するために、かかる時間が長くなるという問題が発生する。したがって、本発明では、臨時欠陥管理情報及び臨時欠陥情報の概念を導入し、それらをリードイン領域及び/またはリードアウト領域に設けられたTDMAに記録する。
【0023】
本実施例において、欠陥管理は、線形置換方式によるので、臨時欠陥情報は、欠陥が発生した領域がどこかを知らせる情報と、新たに代替された領域がどこかを知らせる情報とで構成される。臨時欠陥管理情報は、臨時欠陥情報を管理するための情報であって、臨時欠陥情報が記録された位置を知らせる情報を含む。
【0024】
本実施例において、臨時欠陥情報及び臨時欠陥管理情報は、レコーディングオペレーションが終了する度に記録される。TDMAには、レコーディングオペレーション#0が行われる間に、記録されたデータに発生した欠陥に関する情報、及び代替領域に関する情報が臨時欠陥情報#0として記録され、レコーディングオペレーション#1が行われる間に、記録されたデータに発生した欠陥に関する情報、及び代替領域に関する情報が臨時欠陥情報#1として記録される。また、TDMAには、臨時欠陥情報#0、#1、‥を管理するための管理情報が、臨時欠陥管理情報#0、#1、‥として記録される。データ領域に、それ以上のデータを記録できないか、またはユーザーの意志によってデータ領域に、それ以上のデータを記録しようとしない場合、即ちファイナライジングする場合、臨時欠陥情報領域に記録された欠陥情報と、臨時欠陥管理情報領域に記録された欠陥管理情報とは、初めてDMAに記録される。
【0025】
臨時欠陥情報と臨時欠陥情報とを再びDMAに記録する理由は、次の通りである。ディスクにそれ以上のデータを記録する必要がない場合(ファイナライジングする場合)、複数回更新されて記録された臨時欠陥管理情報及び臨時欠陥情報を、DMAに移すことによって、記録または再生装置が、今後ディスクに記録された情報をより速く読み取リ可能であるという長所があるためであり、欠陥管理情報を複数個の場所に記録することによって、情報の信頼性を高めることができるという長所があるためである。
【0026】
本実施例において、任意の臨時欠陥情報#iには、以前の臨時欠陥情報#0、#1、#2、‥、#i−1に記録された欠陥情報が累積されて記録される。したがって、ファイナライジングする時、最後の臨時欠陥情報#iに記録された欠陥情報のみを読み込んで、再びDMAに記録すればよい。
【0027】
臨時欠陥管理情報#iが記録される領域は、数十GBの高密度の記録が可能なディスクの場合、約1クラスター、臨時欠陥情報#iが記録される領域は、4−8クラスター程度が割り当てられることが望ましい。臨時欠陥情報#iとして記録される情報の大きさは、約数KBに過ぎないが、ディスクの最小限の物理的な記録単位がクラスターである場合、更新のために新たに情報を記録するためには、クラスター単位で記録することが望ましいためである。一方、ディスクに許容される欠陥の総量は、概略的にディスク記録容量の約5%が望ましい。この場合、一つの欠陥についての情報を記録するために、約8バイトの情報が必要であることに鑑み、クラスターの大きさが64KBであることに鑑みれば、臨時欠陥情報#iのために、約4−8クラスターが必要である。
【0028】
一方、臨時欠陥情報#i及び臨時欠陥管理情報#iについても、記録後検証がそれぞれ行われうる。欠陥が発生した場合、欠陥が発生した部分に記録された情報を、線形置換方式によってスペア領域に再び記録するか、または飛ばし置換方式によってTDMAの隣接した領域に再び記録できる。
【0029】
図4Aないし図4Dは、本発明の実施例によるTDMAのデータ構造図である。図4Aを参照するに、TDMAは、臨時欠陥情報領域と、臨時欠陥管理情報領域とに論理的に分割されている。臨時欠陥情報領域には、臨時欠陥情報TDFL#0、TDFL#1、TDFL#2、‥が、臨時欠陥情報領域の前部分から順次に記録される。臨時欠陥管理情報領域には、臨時欠陥管理情報TDDS#0、TDDS#1、TDDS#2、‥が、臨時欠陥管理情報領域の前部分から順次に記録される。臨時欠陥管理情報TDDS#0、TDDS#1、TDDS#2は、臨時欠陥情報TDFL#0、TDFL#1、TDFL#2にそれぞれ対応する。
【0030】
図4Bを参照するに、TDMAは、図4Aと同様に、臨時欠陥情報領域と臨時欠陥管理情報領域とに論理的に分割されているが、各領域に情報が記録される順序が図4Aと異なる。即ち、臨時欠陥情報領域には、臨時欠陥情報TDFL#0、TDFL#1、TDFL#2、‥が、臨時欠陥情報領域の後部分から順次に記録される。臨時欠陥管理情報領域には、臨時欠陥管理情報TDDS#0、TDDS#1、TDDS#2、‥が、臨時欠陥管理情報領域の後部分から順次に記録される。臨時欠陥管理情報TDDS#0、TDDS#1、TDDS#2は、臨時欠陥情報TDFL#0、TDFL#1、TDFL#2にそれぞれ対応する。
【0031】
図4Cを参照するに、TDMAには、互いに対応する臨時欠陥情報と臨時欠陥管理情報とが対を成して記録される。即ち、TDMAには、臨時管理情報TDMA#0、TDMA#1、‥が、TDMAの前部分から順次に記録される。臨時管理情報TDMA#0、TDMA#1には、それぞれ互いに対応する臨時欠陥管理情報TDDS#0、臨時欠陥情報TDFL#0、互いに対応する臨時欠陥管理情報TDDS#1、臨時欠陥情報TDFL#1がそれぞれ記録されている。
【0032】
図4Dを参照するに、TDMAには、図4Cの場合と同様に、互いに対応する臨時欠陥情報と臨時欠陥管理情報とが、対を成して記録されるが、情報が記録される順序は相異なる。即ち、TDMAには、臨時管理情報TDMA#0、TDMA#1、‥が、TDMAの後部分から順次に記録される。臨時管理情報TDMA#0、TDMA#1には、それぞれ互いに対応する臨時欠陥管理情報TDDS#0、臨時欠陥情報TDFL#0、互いに対応する臨時欠陥管理情報TDDS#1、臨時欠陥情報TDFL#1がそれぞれ記録されている。
【0033】
図5は、本発明の一実施例によって、ユーザーデータ領域Aとスペア領域Bとに、データが記録される過程をより詳細に説明するための参考図である。
【0034】
ここで、データを処理する単位は、セクター及びクラスターに分けられる。セクターは、コンピュータのファイルシステムや応用プログラムでデータを管理できる最小限の単位を意味し、クラスターは、一度に物理的にディスク100上に記録されうる最小限の単位を意味する。一般的に、一つあるいはその以上のセクターが一つのクラスターを構成する。
【0035】
セクターは、再び物理セクターと論理セクターとに分けられる。物理セクターは、ディスク上に一セクターの分量のデータが記録されるための空間を意味する。物理セクターを探すためのアドレスを、物理セクター番号(Physical Sector Number:PSN)という。論理セクターは、ファイルシステムや応用プログラムでデータを管理するためのセクター単位をいい、同様に、論理セクター番号(Logical Sector Number:LSN)が与えられている。ディスクにデータを記録し、再生する装置は、記録せねばならないデータのディスク上の位置を、PSNを使用して探し、データを記録するためのコンピュータまたは応用プログラムでは、データの全体を論理セクター単位で管理し、データの位置をLSNで管理する。LSNとPSNとの関係は、記録または再生装置の制御部が、欠陥の如何や記録開始位置などを使用して変換する。
【0036】
図4を参照するに、Aは、ユーザーデータ領域を意味し、Bは、スペア領域を意味する。ユーザーデータ領域及びスペア領域には、PSNが順次に割り当てられた複数個の物理セクター(図示せず)が存在する。LSNは、少なくとも一つの物理セクター単位で付与される。ただし、LSNは、欠陥が発生したユーザーデータ領域に発生した欠陥領域を除いて、スペア領域の代替領域を含めて付与されるので、物理セクターと論理セクターの大きさが同一であると仮定しても、欠陥領域が発生すれば、PSNとLSNとが一致しなくなる。
【0037】
前記データ領域Aで、区間1001ないし1007は、それぞれ記録後に検証作業が行われる単位を示す。記録及び/または再生装置は、ユーザーデータを区間1001ほど記録した後、区間1001の最初に戻って、データが正しく記録されたか、または欠陥が発生したかを確認する。欠陥が発生した部分が発見されれば、その部分を欠陥領域として指定する。これにより、欠陥領域である欠陥#1が指定される。また、記録及び/または再生装置は、欠陥#1に記録されていたデータをスペア領域に再び記録する。欠陥#1に記録されたデータが再記録された部分は、代替#1と呼ばれる。次に、記録及び/または再生装置は、区間1002ほどユーザーデータを記録した後、再び区間1002の最初に戻って、データが正しく記録されたか、または欠陥が発生したかを確認する。欠陥が発生した部分が発見されれば、その部分は欠陥#2として指定される。同様な方式で、欠陥#2に対応する代替#2が生成される。また、区間1003で、欠陥領域である欠陥#3と代替#3とが生成される。区間1004では、欠陥が発生した部分が発見されないので、欠陥領域が存在しない。
【0038】
区間1004まで記録して検証した後、レコーディングオペレーション#0の終了が予測されれば(ユーザーがエジェクトボタンを押すか、またはレコーディングオペレーションに割り当てられたユーザーデータの記録が完了すれば)、記録及び/または再生装置は、臨時欠陥情報#0、即ちTDFL#0として区間1001ないし1004までで発生した欠陥領域である欠陥#1、#2、#3に関する情報を、TDMAに記録する。また、TDFL#0を管理するための管理情報をTDDS#0とTDMAに記録する。
【0039】
レコーディングオペレーション#1が始まれば、区間1005ないし1007まで同様な方式でデータが記録され、欠陥#4、#5及び代替#4、#5が生成される。レコーディングオペレーション#1の終了が予測されれば、記録及び/または再生装置は、臨時欠陥情報#1、即ちTDFL#1として、欠陥#4及び#5に関する情報を記録する一方、臨時欠陥情報#0に記録された情報を累積的にさらに記録する。同様に、TDFL#1を管理するための欠陥管理情報をTDDS#1としてTDMAに記録する。
【0040】
図6A及び図6Bは、本発明の一実施例による臨時欠陥情報であるTDFL#0、TDFL#1の構造を示す図である。図7は、欠陥#iに関する情報の一例を示す図である。
【0041】
図6A及び図6Bを参照するに、TDFL#0には、欠陥#1に関する情報、欠陥#2に関する情報、欠陥#3に関する情報が記録されている。欠陥#1に関する情報とは、欠陥#1が発生した部分がどこに位置するかを知らせる情報と、代替#1が記録された部分がどこに位置するかを知らせる情報とをいう。欠陥#2に関する情報は、欠陥#2が発生した部分がどこに位置するかを知らせる情報と、代替#2が記録された部分がどこに位置するかを知らせる情報とを、欠陥#3に関する情報は、欠陥#3が発生した部分がどこに位置するかを知らせる情報と、代替#3が記録された部分がどこに位置するかを知らせる情報とをいう。
【0042】
臨時欠陥情報TDFL#1には、TDFL#0に記録された情報に付加して、欠陥#4に関する情報、欠陥#5に関する情報が記録される。即ち、TDFL#1には、欠陥#1に関する情報、欠陥#2に関する情報、欠陥#3に関する情報、欠陥#4に関する情報、欠陥#5に関する情報が記録される。
【0043】
図7を参照するに、本実施例において、欠陥#iに関する情報は、欠陥#iを示すポインターと、代替#iを示すポインターとを含む。欠陥#iのポインターは、欠陥#iが始まった位置と、欠陥#iが終わる位置とを知らせる。代替#iのポインターは、代替#iが始まった位置と、代替#iが終わる位置とを知らせる。
【0044】
前記のような構成に基づいて、本発明による欠陥管理方法を説明すると、次の通りである。
【0045】
図8は、本発明の一実施例による欠陥管理方法を説明するためのフローチャートである。図8を参照するに、記録及び/または再生装置は、ディスクの欠陥を管理するために、第1レコーディングオペレーションによって、記録されたデータについての欠陥情報を第1臨時欠陥情報としてTDMAに記録する(801段階)。また、第1臨時欠陥情報を管理するための管理情報を、TDMAに第1臨時欠陥管理情報として記録する(802段階)。
【0046】
ファイナライジングが行われるまで(803段階)、レコーディングオペレーション、前記臨時欠陥情報、前記臨時欠陥管理情報に付加された序数を1ずつ増加させつつ、801段階ないし802段階を反復する(804段階)。ファイナライジングが行われば(803段階)、これまで記録された臨時欠陥管理情報及び臨時欠陥情報のうち、最後に記録された臨時欠陥管理情報及び臨時欠陥情報を、DMAに記録する(805段階)。即ち、最後の臨時欠陥管理情報及び最後の臨時欠陥情報は、それぞれ最終欠陥管理情報及び最終欠陥情報として、DMAに記録される。この際、最終欠陥情報及び最終欠陥管理情報は、反復して記録されうる。データ検出の信頼性を向上させるためである。また、最終欠陥情報及び最終欠陥管理情報についても、記録後に検証過程を経て欠陥が発生した場合、欠陥が発生した部分からそれ以後に記録されたデータは、いずれも無視し(いずれも欠陥領域と指定し)、欠陥領域と指定された後から、残りの最終欠陥情報及び最終欠陥管理情報を記録することも可能である。
【0047】
図9は、本発明の他の実施例による欠陥管理方法を説明するためのフローチャートである。図9を参照するに、記録及び/または再生装置は、記録後検証が行われる単位でデータ領域にユーザーデータを記録する(901段階)。次に、前記901段階で記録されたデータを検証して、欠陥が発生した部分を探す(902段階)。制御部2は、欠陥が発生した部分を欠陥領域と指定し、欠陥領域に記録されたデータをスペア領域に再び記録して代替領域を生成させた後、欠陥が発生した部分と代替された部分とを示すポインター情報を生成して(903段階)、第1臨時欠陥情報としてメモリ部3に保存しておく(904段階)。レコーディングオペレーションの終了が予測されるまで(905段階)、前記901段階ないし904段階を反復する。
【0048】
ユーザーの入力、またはレコーディングオペレーションによるユーザーデータの記録が完了して、レコーディングオペレーションの終了が予測されれば(905段階)、記録及び/または再生装置の制御部2は、メモリ部3に保存された第1臨時欠陥情報を読み込んで、TDMAに第1臨時欠陥情報TDFL#0として記録する(906段階)。また、TDFL#0を管理するための管理情報として、第1臨時欠陥管理情報TDDS#0をTDMAに記録する(907段階)。ファイナライジングが行われるまで(908段階)、前記901段階ないし907段階を反復する。ただし、前記901段階ないし907段階を反復する度に、臨時欠陥情報及び臨時欠陥管理情報に付加される序数は、1ずつ増加させる(909段階)。ファイナライジングが行われば(908段階)、これまで記録されたもののうち、最後に記録された臨時欠陥情報TDFL#i及び臨時欠陥管理情報TDDS#iを、DMAに最終欠陥情報DFL及び最終欠陥管理情報DDSとして記録する(910段階)。最終欠陥情報DFL及び最終欠陥管理情報DDSは、DMAに記録されることにおいて、複数回反復して記録されうる。データ検出の信頼性を向上させるためである。同様に、最終欠陥情報及び最終欠陥管理情報についても、記録後検証過程を経て欠陥が発生した場合、欠陥が発生した部分からそれ以後に記録されたデータは、いずれも無視し(いずれも欠陥領域と指定し)、欠陥領域と指定された以後から残りの最終欠陥情報、及び最終欠陥管理情報を記録することも可能である。
【0049】
一方、前述した欠陥管理方法は、コンピュータで実行されるコンピュータプログラムとして作成されうる。そのコンピュータプログラムを構成するコード、及びコードセグメントは、当該分野のコンピュータプログラマーによって容易に推論されうる。また、前記プログラムは、コンピュータが読み取り可能な情報保存媒体に保存され、コンピュータによって読み取られ、実行されることによって、前記欠陥管理方法を具現する。前記情報保存媒体は、磁気記録媒体、光記録媒体、及びキャリアウェーブ媒体を含む。
【0050】
また、制御部2は、コンピュータで読み取り可能な媒体に、エンコーディングされたコンピュータプログラムを利用して、本発明による方法を具現できるコンピュータでありえる。
【0051】
また、数十GBの記録容量を達成するために、図1に示されたような記録及び/または読み取り部1は、短波長、高開口数形式のデバイスを含む。例えば、記録及び/または読み取り部1は、405nmの波長及び開口数0.85を使用し、ブルーレイディスク及び/またはAOD(Advanced Optical Disc)と互換性がある。
【0052】
一方、一度のみ記録可能なディスクを利用して説明したが、本発明は、再記録型の媒体、または一度のみ記録可能な部分または再記録可能な部分を備えた媒体にも適用できる。
【0053】
これまで、本発明の幾つかの実施例を中心に説明した。しかし、当業者は、本発明が、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で、変形された形態で具現されうることを理解できるであろう。本発明の範囲は、請求の範囲及びそれと均等な範囲である。
【産業上の利用可能性】
【0054】
前述した本発明によれば、記録可能なディスクに適用可能であり、特に一度のみ記録可能なディスクに適した欠陥管理方法が提供される。臨時欠陥情報領域をリードイン領域または/及びリードアウト領域に配置して、欠陥情報を累積的に記録でき、ファイナライジング時、最後の臨時欠陥情報領域に記録された臨時欠陥情報のみを読み込んで、DMAに記録する方式により、DMAを効率的に使用できる。これにより、一度のみ記録可能なディスクの場合にも、ユーザーデータを記録しつつ欠陥管理を行うことによって、作業中断なしに、さらに安定的なバックアップ作業を行える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ領域、リードイン領域及びリードアウト領域を含むディスクと共に使用可能な再生装置において、前記再生装置は、
前記ディスクからデータを読み出す読出し部と、
前記ディスクの臨時欠陥管理領域からN番目の臨時欠陥情報及び前記N番目の臨時欠陥情報に対応する臨時欠陥管理情報を読み出し、前記N番目の臨時欠陥情報に基づき記録されたデータをアクセスするように前記読出し部を制御する制御部を含み、
前記N番目の臨時欠陥情報は、
前記ディスクの欠陥領域に対するポインタと、
前記ディスクの前記欠陥領域を代替する代替領域に対するポインタと、
N-1番目の臨時欠陥情報と、
前記N-1番目の臨時欠陥情報が記録された後に前記データ領域に記録されたデータに関する欠陥情報を含み、
前記N番目の臨時欠陥情報に対応する前記臨時欠陥管理情報は前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供され、前記N番目の臨時欠陥情報の位置情報を含み、
前記ディスクは前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供された欠陥管理領域をさらに含み、
前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された最後の臨時欠陥情報及び最後の臨時欠陥管理情報は前記欠陥管理領域に欠陥情報及び欠陥管理情報として記録されることを特徴とする再生装置。
【請求項2】
記録及び/または再生装置と共に使用可能なディスクにおいて、前記ディスクは、
リードイン領域と、
リードアウト領域と、
前記リードイン領域と前記リードアウト領域との間に配列され、データが記録されるデータ領域と、
前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供され、欠陥管理情報を含む臨時欠陥管理領域と、
前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供される欠陥管理領域を含み、
前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された最後の臨時欠陥情報及び最後の臨時欠陥管理情報は前記欠陥管理領域に欠陥情報及び欠陥管理情報として記録され、
前記欠陥管理情報は、
N番目の臨時欠陥情報として、
前記ディスクの欠陥領域に対するポインタと、
前記ディスクの前記欠陥領域を代替する代替領域に対するポインタと、
N-1番目の臨時欠陥情報と、
前記N-1番目の臨時欠陥情報が記録された後に前記データ領域に記録されたデータに関する欠陥情報を含む、N番目の臨時欠陥情報と、
前記N番目の臨時欠陥情報に対応する前記臨時欠陥管理情報として、前記N番目の臨時欠陥情報を管理するために前記記録及び/または再生装置によって前記N番目の臨時欠陥情報の位置情報を含む、臨時欠陥管理情報を含むことを特徴とするディスク。
【請求項3】
データ領域、及び1回記録媒体のリードイン領域及び/及びリードアウト領域に提供される臨時欠陥管理領域を含む1回記録媒体と共に使用するための記録及び/または再生装置において、前記記録及び/または再生装置は、
前記1回記録媒体の前記データ領域にデータを記録したり及び/またはデータを読み出す記録/読出し部と、
前記1回記録媒体の前記リードイン領域及び/またはリードアウト領域に提供された欠陥管理領域から欠陥情報と欠陥管理情報を読み出すように前記記録/読出し部を制御する制御部と、を含み、
前記欠陥情報は前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された臨時欠陥情報であり、前記欠陥管理情報は前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された臨時欠陥管理情報であり、
N番目の臨時欠陥情報は前記臨時欠陥管理領域に記録され、前記N番目の臨時欠陥情報は、
前記データ領域の欠陥領域に対するポインタと、
前記欠陥領域を代替する代替領域に対するポインタと、
N-1番目の臨時欠陥情報と、
前記N-1番目の臨時欠陥情報が記録された後に前記データ領域に記録されたデータに関する欠陥情報を含み、
前記N番目の臨時欠陥情報に対応する前記臨時欠陥管理情報は前記臨時欠陥管理領域に記録され、前記N番目の臨時欠陥情報を管理するための管理情報として前記N番目の臨時欠陥情報の位置情報とを含むことを特徴とする記録及び/または再生装置。
【請求項1】
データ領域、リードイン領域及びリードアウト領域を含むディスクと共に使用可能な再生装置において、前記再生装置は、
前記ディスクからデータを読み出す読出し部と、
前記ディスクの臨時欠陥管理領域からN番目の臨時欠陥情報及び前記N番目の臨時欠陥情報に対応する臨時欠陥管理情報を読み出し、前記N番目の臨時欠陥情報に基づき記録されたデータをアクセスするように前記読出し部を制御する制御部を含み、
前記N番目の臨時欠陥情報は、
前記ディスクの欠陥領域に対するポインタと、
前記ディスクの前記欠陥領域を代替する代替領域に対するポインタと、
N-1番目の臨時欠陥情報と、
前記N-1番目の臨時欠陥情報が記録された後に前記データ領域に記録されたデータに関する欠陥情報を含み、
前記N番目の臨時欠陥情報に対応する前記臨時欠陥管理情報は前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供され、前記N番目の臨時欠陥情報の位置情報を含み、
前記ディスクは前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供された欠陥管理領域をさらに含み、
前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された最後の臨時欠陥情報及び最後の臨時欠陥管理情報は前記欠陥管理領域に欠陥情報及び欠陥管理情報として記録されることを特徴とする再生装置。
【請求項2】
記録及び/または再生装置と共に使用可能なディスクにおいて、前記ディスクは、
リードイン領域と、
リードアウト領域と、
前記リードイン領域と前記リードアウト領域との間に配列され、データが記録されるデータ領域と、
前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供され、欠陥管理情報を含む臨時欠陥管理領域と、
前記リードイン領域及び/または前記リードアウト領域に提供される欠陥管理領域を含み、
前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された最後の臨時欠陥情報及び最後の臨時欠陥管理情報は前記欠陥管理領域に欠陥情報及び欠陥管理情報として記録され、
前記欠陥管理情報は、
N番目の臨時欠陥情報として、
前記ディスクの欠陥領域に対するポインタと、
前記ディスクの前記欠陥領域を代替する代替領域に対するポインタと、
N-1番目の臨時欠陥情報と、
前記N-1番目の臨時欠陥情報が記録された後に前記データ領域に記録されたデータに関する欠陥情報を含む、N番目の臨時欠陥情報と、
前記N番目の臨時欠陥情報に対応する前記臨時欠陥管理情報として、前記N番目の臨時欠陥情報を管理するために前記記録及び/または再生装置によって前記N番目の臨時欠陥情報の位置情報を含む、臨時欠陥管理情報を含むことを特徴とするディスク。
【請求項3】
データ領域、及び1回記録媒体のリードイン領域及び/及びリードアウト領域に提供される臨時欠陥管理領域を含む1回記録媒体と共に使用するための記録及び/または再生装置において、前記記録及び/または再生装置は、
前記1回記録媒体の前記データ領域にデータを記録したり及び/またはデータを読み出す記録/読出し部と、
前記1回記録媒体の前記リードイン領域及び/またはリードアウト領域に提供された欠陥管理領域から欠陥情報と欠陥管理情報を読み出すように前記記録/読出し部を制御する制御部と、を含み、
前記欠陥情報は前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された臨時欠陥情報であり、前記欠陥管理情報は前記臨時欠陥管理領域に最後に記録された臨時欠陥管理情報であり、
N番目の臨時欠陥情報は前記臨時欠陥管理領域に記録され、前記N番目の臨時欠陥情報は、
前記データ領域の欠陥領域に対するポインタと、
前記欠陥領域を代替する代替領域に対するポインタと、
N-1番目の臨時欠陥情報と、
前記N-1番目の臨時欠陥情報が記録された後に前記データ領域に記録されたデータに関する欠陥情報を含み、
前記N番目の臨時欠陥情報に対応する前記臨時欠陥管理情報は前記臨時欠陥管理領域に記録され、前記N番目の臨時欠陥情報を管理するための管理情報として前記N番目の臨時欠陥情報の位置情報とを含むことを特徴とする記録及び/または再生装置。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2012−185901(P2012−185901A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−106303(P2012−106303)
【出願日】平成24年5月7日(2012.5.7)
【分割の表示】特願2004−542895(P2004−542895)の分割
【原出願日】平成15年9月23日(2003.9.23)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年5月7日(2012.5.7)
【分割の表示】特願2004−542895(P2004−542895)の分割
【原出願日】平成15年9月23日(2003.9.23)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】
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