冷凍冷蔵庫
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、扉の開閉による庫内の温度上昇を抑制するようにした冷凍冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷凍冷蔵庫では、冷蔵室と冷凍室に貯蔵する食品を各々−18℃、3℃程度の温度で低温保存するように温度制御が行われる。このような冷凍冷蔵庫では、庫内の温度が上昇すると、圧縮機、蒸発器、キャピラリチューブおよび凝縮器を動作させ、その結果、蒸発器で蒸発した冷媒により生じた冷気を送風ファンにより庫内に循環させて、庫内の温度を目標の温度まで低下させるように温度制御を行っている。
【0003】また、冷凍冷蔵庫では、庫内を循環した冷気が食品から熱とともに水分まで奪うために、その水分が霜となって蒸発器に付着する。蒸発器に霜が厚く付着するようになると、冷却能力が低下し、やがては冷却能力を失うことになる。そこで、通常、冷凍冷蔵庫には、このような霜の付着を防止するために、一定期間毎に除霜を行うようになっている。除霜は、例えば、除霜ヒータで蒸発器を加熱することによって、蒸発器に付着している霜を除去するといった手法が用いられ、図9の(c)に示すように、圧縮機の動作時間の積算が一定期間になったときに、同図の(d)に示すように、除霜ヒータをONさせて行うのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、庫内の食品をできるだけ長期間保存するには、庫内を一定の目標温度に保って極力温度上昇を抑えることが望ましい。
【0005】しかしながら、上記従来の冷凍冷蔵庫では、実際の使用状況において、利用者が食品の出し入れをするたびに図8の(b)に示すように頻繁に扉の開閉が行われるため、庫内の温度が、同図の(a)に示すように上昇する。このように、従来の冷凍冷蔵庫は、庫内の温度上昇により食品に悪影響を及ぼすおそれがあるにも関わらず、これに対する有効な対策が施されていない。
【0006】また、除霜を行っている間は、数10分程度冷却を停止させるため、庫内の温度が上昇しがちであり、それ以上の温度上昇を防ぐために、扉の開閉をできるだけ行わないことが望ましい。
【0007】しかしながら、上記従来の冷凍冷蔵庫では、除霜ヒータがONしている間(図9の(d)参照)に、同図の(b)に示すように扉の開閉が頻繁に行われることもあり得る。この場合は、庫内の温度が、同図の(a)に示すように上記の場合より上昇し、食品の保存状態がさらに悪化するおそれがある。このように、従来の冷凍冷蔵庫は、除霜時の扉開閉による庫内の温度上昇に対しても何ら有効な対策が施されていない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る冷凍冷蔵庫は、上記前者の課題を解決するために、庫内の温度を制御する温度制御手段を備えた冷凍冷蔵庫において、以下のような手段を講じていることを特徴としている。
【0009】すなわち、上記請求項1に係る冷凍冷蔵庫では、開閉検知手段により扉の開閉回数を得て、この開閉回数を、1日を複数の時間帯に分けてその時間帯毎に上記開閉回数をメモリ等の記憶手段に記憶させると共に、該時間帯毎に記憶された扉の開閉回数を所定日数の間累積して上記記憶手段に記憶させておき、高開閉頻度時間帯設定手段により、開閉回数が所定の基準回数より多い時間帯を高開閉頻度時間帯に設定し、低温制御手段により、上記高開閉頻度時間帯およびそれ以前の所定期間に、上記庫内の温度が目標温度より低くなるように上記温度制御手段を動作させる構成を採用している。
【0010】また、本発明の請求項2に係る冷凍冷蔵庫は、上記後者の課題を解決するために、冷媒を蒸発させる蒸発器に発生する霜を除去する除霜手段を備えた冷凍冷蔵庫において、以下のような手段を講じていることを特徴としている。
【0011】すなわち、上記請求項2に係る冷凍冷蔵庫では、開閉検知手段により所定期間の扉の開閉回数を得て、この開閉回数を、1日を複数の時間帯に分けてその時間帯毎にメモリ等の記憶手段に記憶させると共に、該時間帯毎に記憶された扉の開閉回数を所定日数の間累積して上記記憶手段に記憶させておき、低開閉頻度時間帯設定手段により、開閉回数が所定の基準回数より少ない時間帯を低開閉頻度時間帯に設定し、除霜制御手段により、上記低開閉頻度時間帯に上記除霜手段を動作させる構成を採用している。
【0012】
【作用】冷凍冷蔵庫の扉の開閉は、利用者の生活サイクルが毎日でほぼ一定していると考えられることから、その生活サイクルに基づいて、例えば、朝夕の調理・食事のときに集中し、深夜にほとんどないというようにみなすことができる。
【0013】上記請求項1に係る冷凍冷蔵庫においては、開閉検知手段および記憶手段により予め調べられた所定の日数の間に累積された1日の各時間帯毎の扉の開閉頻度から、高開閉頻度時間帯設定手段により、開閉回数が所定の基準回数より多い時間帯が高開閉頻度時間帯として設定される。そこで、低温制御手段により、上記高開閉頻度時間帯に入る以前の所定期間から継続して温度制御手段を動作させて庫内の温度を目標温度より低く制御することで、高開閉頻度時間帯に庫内の温度が上昇しても目標温度を大きく上回ることはほとんどなくなる。
【0014】また、上記請求項2に係る冷凍冷蔵庫においては、開閉検知手段および記憶手段により予め調べられた所定の日数の間に累積された1日の各時間帯毎の扉の開閉頻度から、低開閉頻度時間帯設定手段により、開閉回数が所定の基準回数より少ない時間帯が開閉頻度の低い時間帯として設定される。そこで、除霜制御手段により、上記低開閉頻度時間帯に除霜制御手段を動作させて庫内の除霜を行うことで、扉の開閉頻度が高い時間帯を避けて除霜を行うことができる。
【0015】それゆえ、本発明の冷凍冷蔵庫によれば、利用者の生活サイクルに応じた扉の開閉頻度に基づいて庫内の温度制御が行われ、頻繁な扉の開閉に伴う庫内の温度上昇や、頻繁な扉の開閉と除霜が同時期に行われることによる庫内の温度上昇を大幅に抑制することができる。
【0016】なお、上記両構成において、扉の開閉頻度の高低の判定を高い精度で行うには、開閉頻度の記憶を1日分ではなく、例えば1週間分累積するといった手法を用いるとよい。つまり、扉の開閉頻度を1日分ではなく、所定日数、例えば1週間分累積して記憶することで、1日の各時間帯において扉の開閉頻度の高低の判定を高い精度で行うことができる。このため、利用者が通常の生活サイクルと異なる頻度で扉の開閉を行う日があっても、この日における扉の開閉頻度による影響を大きく受けることがなく、利用者の平均的な生活サイクルに応じて冷凍冷蔵庫の温度制御を安定して行うことができる。
【0017】
【実施例】本発明の第1実施例について図1ないし図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0018】図4に示すように、本実施例に係る冷凍冷蔵庫は、冷蔵室1と、冷蔵室1の上に設けられる冷凍室2とを有している。冷蔵室1は、前面部に開閉自在の扉3が設けられるとともに、後背部に冷気を導入する冷気導入部4が設けらており、この冷気導入部4の前方に食品を載置する食品載置棚5…が3段に配置されている。また、冷気導入部4には、食品載置棚5…の配置位置毎に冷気を吹き出す冷気吹き出し口4a…が設けられている。
【0019】一方、冷凍室2は、前面部に開閉自在の扉6が設けられるとともに、後背部に冷媒を蒸発させて冷気を発生する蒸発器7と、その冷気を冷凍室2内に送出する送風ファン8とが設けられている。この送風ファン8は、ファンモータ9により駆動されるようになっている。また、上記冷媒は、冷凍冷蔵庫の最下端部にに設けられた圧縮機10から、図示しない凝縮器およびキャピラリチューブを介して蒸発器7に供給され、再び圧縮機10に返還されるように循環している。
【0020】蒸発器7の下端部近傍には、除霜を行うために蒸発器7を加熱する除霜ヒータ11が設けられ、さらにその下方には、冷凍室2からの冷気を冷気導入部4に導く導入通路12が設けられている。この導入通路12の下端開口部近傍には、ダンパ13が設けられており、このダンパ13で導入通路12の開口部を開閉することにより、冷凍室2から冷気導入部4に導かれる冷気量を調整するようになっている。また、冷蔵室1と冷凍室2とは、前面部側で連通部14を介して通じており、食品を冷却した冷気を、その連通部14に続いて設けられる返還通路15により蒸発器7側に返還するようになっている。
【0021】本冷凍冷蔵庫における温度制御部の構成について説明する。
【0022】図2に示すように、温度制御部は、温度制御回路16を有しており、この温度制御回路16には、入力側に扉開閉検知素子17、冷蔵室温度検出素子18および冷凍室温度検出素子19が接続されるとともに、出力側にファンモータ9、圧縮機10およびダンパ13が接続されている。温度制御回路16は、冷蔵室1および冷凍室2の温度を目標温度に保つように、上記各素子17〜19から出力される信号に基づいて、ファンモータ9、圧縮機10およびダンパ13の動作を制御するようになっている。
【0023】扉開閉検知素子17は、前記扉3・6の開閉をH/Lの扉開閉信号として検知する素子で、開閉検知手段としての機能を有しており、図4に図示しないが、冷蔵室1における扉3および冷凍室2における扉6の近傍に設けられている。冷蔵室温度検出素子18は、冷蔵室1内の温度を検出する素子であり、その検出結果をアナログの温度検出信号として出力するようになっている。また、冷凍室温度検出素子19は、冷凍室2内の温度を冷蔵室温度検出素子18と同様に検出するようになっている。
【0024】温度制御回路16は、入出力回路(A/D変換器やD/A変換器)等とマイクロコンピュータ(以降、マイコンと称する)20とにより構成されている。マイコン20は、図示しないタイマ、CPU、ROMや、RAMからなるメモリ21等を備えており、上記各素子17〜19から供給される信号を演算処理するようになっている。
【0025】上記マイコン20は、冷蔵室温度検出素子18および冷凍室温度検出素子19により検出された温度(温度検出信号)に基づいて、冷蔵室1および冷凍室2の温度を目標温度に保つように、ファンモータ9、圧縮機10およびダンパ13の動作時間を制御するようになっており、温度制御手段としての機能を有している。
【0026】また、マイコン20は、扉開閉検知素子17からの扉開閉信号のハイレベルの期間の数を扉3・6の開閉回数Nと認識し、この開閉回数Nを、後述するように所定の時間帯毎にメモリ21に記憶させるとともに、上記開閉回数Nが多い時間帯を高開閉頻度時間帯に設定してメモリ21に記憶させるようになっており、高開閉頻度時間帯設定手段としての機能を有している。
【0027】そして、マイコン20は、冷凍冷蔵庫の運転時に、上記のように予め設定された高開閉頻度時間帯と、それ以前の時間帯、例えば2時間前の時間帯とを低温制御時間帯として、冷蔵室1および冷凍室2の温度を目標温度より予め設定された温度だけ低下させるように、ファンモータ9および圧縮機10のON・OFF時間と、ダンパ13の開閉時間とを制御して低温制御を行うようになっており、低温制御手段としての機能を有している。なお、低温制御を行っている間は、通常の温度制御が行われないようになっている。また、上記のような制御は、前記ROMに格納されているプログラムに従って行われるようになっている。
【0028】上記の高開閉頻度時間帯の判別は、開閉回数Nが所定の基準回数N0 を越えたか否かによってなされる。また、基準回数N0 は、扉3・6の開閉に伴い上昇する冷蔵室1および冷凍室2の温度が、食品の保存を良好に維持できる保証温度の上限となるときの扉3・6の開閉回数に設定されている。なお、扉3・6の開閉による温度上昇は、1回の開閉に要する平均的な時間と開閉回数Nとの関係で決まる。従って、開閉回数Nが基準回数N0 を越えるときは、高開閉頻度時間帯とみなされて、その時間帯の冷蔵室1および冷凍室2の温度が、保証温度を越えると判別されるのである。
【0029】図3に示すように、記憶手段としてのメモリ21は、開閉回数領域T1 〜T24、時間帯領域T、日数領域TW、フラグ領域F、高開閉頻度時間帯領域THといった複数の記憶領域を有している。
【0030】開閉回数領域T1 〜T24は、扉3・6の開閉回数を、1日を1時間ずつの時間帯毎に分けて、それぞれの時間帯の所定日数分(ここでは、1週間分)の開閉回数Nを累積して記憶する領域である。この開閉回数領域T1 〜T24は、例えば、0時から1時までの時間帯が開閉回数領域T1 に割り当てられ、以下1時間毎に開閉回数領域T2 〜T24が割り当てられている。
【0031】時間帯領域Tは、現在どの時間帯であるかを記憶しておく領域であり、その時間帯を示す値が、1時間経過毎に1つずつカウントアップされるようになっている。日数領域TWは、現在何日目であるかを記憶しておく領域であり、その日を示す値が、1日経過する毎に1つずつカウントアップされる。フラグ領域Fは、開閉回数の記憶を行っているときにマイコン20が発生する“0”のフラグを記憶し、1週間の記憶が終了したときにマイコン20が発生する“1”のフラグを記憶するようになっている。高開閉頻度時間帯領域THは、マイコン20により高開閉頻度時間帯であると設定された時間帯を記憶する領域である。
【0032】上記の構成における冷蔵室1および冷凍室2の温度制御の手順を図1のフローチャートを参照に説明する。
【0033】まず、開閉回数領域T1 〜T24、日数領域TWおよびフラグ領域Fをクリアするとともに、時間帯領域Tの内容を1としてメモリ21の初期設定を行い(S1)、フラグ領域Fのフラグが“1”であるか否かを判定する(S2)。この時点では、まだ、メモリ21に開閉回数Nの記憶を行わせており、フラグ領域Fが“0”であるので、この場合は、通常の温度制御を行い(S3)、扉3・6が開いたか否かを判定する(S4)。
【0034】扉開閉検知素子17からの扉開閉信号により扉3・6が開いたと判定した場合は、扉3・6が1回開く毎に開閉回数領域T1 〜T24の開閉回数Nを1つずつカウントアップさせ(S5)、1時間が経過したか否かを判定する(S6)。また、S4において、扉3・6が開いていないと判定した場合は、処理がS6に移行する。
【0035】S6において、1時間が経過したと判定しない場合は、再びS3〜S5の処理を繰り返す一方、1時間が経過したと判定した場合は、時間帯領域Tに記憶される時間帯を1つだけカウントアップさせる(S7)。このとき、時間帯領域Tの内容は、25になって1日が経過したとき1に改められ、日数領域TWの内容が1となる。続いて、1週間経過したか否かを判定し(S8)、経過していない場合はS3〜S7の処理を繰り返す一方、経過している場合はフラグ領域Fのフラグを“1”にする(S9)。
【0036】以上の処理により累積された1週間分の時間帯毎の開閉回数Nが基準回数N0より多いか否かを判定して高開閉頻度時間帯を設定する(S10)。この高開閉頻度時間帯は、高開閉頻度時間帯領域THに記憶される。そして、その後は処理がS2に戻る。
【0037】また、S2において、フラグ領域Fのフラグが“1”であると判定した場合は、現在の時間帯が高開閉頻度時間帯またはその時間帯の2時間前の時間帯、すなわち低温制御時間帯であるか否かを判定する(S11)。S11において、現在の時間帯が低温制御時間帯であると判定した場合は、ファンモータ9、圧縮機10およびダンパ13を動作させて低温制御を行う(S12)。例えば、3時から5時までの時間帯および13時から14時までの時間帯が高開閉頻度時間帯であると設定された場合は、1時から5時までの時間帯および11時から14時までの時間帯に低温制御が行われる。
【0038】一方、S11において、現在の時間帯が低温制御時間帯であると判定しない場合は、通常の温度制御を行う(S13)。そして、S11における判定を時間帯毎に繰り返し、S12・13のいずれかの処理を行う。
【0039】以上のように、本実施例では、高開閉頻度時間帯に入る以前の時間帯から継続して、冷蔵室1および冷凍室2の温度が目標の温度より低くなるように低温制御を行うので、高開閉頻度時間帯における冷蔵室1および冷凍室2の温度上昇を抑制することができる。
【0040】続いて、本発明の第2実施例について図4ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、前記第1実施例と同様の機能を有する構成要素については、同一の符号を付記する。
【0041】本実施例に係る冷凍冷蔵庫は、図4に示した前記の実施例のものと同じ構造をなしているが、温度制御部の機能が図2に示したものと異なっている。
【0042】図6に示すように、上記温度制御部は、温度制御回路22を有している。この温度制御回路22には、扉開閉検知素子17が接続されるとともに、出力側に圧縮機10および除霜手段としての除霜ヒータ11が接続されている。温度制御回路22は、入出力回路等とマイコン23とにより構成されており、扉3・6の開閉頻度が低い低開閉頻度時間帯に蒸発器7の除霜を行うように、除霜ヒータ11のON・OFFを制御するようになっている。
【0043】マイコン23は、前述のマイコン20(図2R>2参照)と同様に、扉開閉検知素子17からの扉開閉信号により判明する3・6の開閉回数Nを、メモリ24に記憶させるとともに、その開閉回数Nが少ない時間帯を低開閉頻度時間帯と設定してメモリ24に記憶させるようになっており、低開閉頻度時間帯設定手段としての機能を有している。
【0044】また、マイコン23は、低開閉頻度時間帯に圧縮機10の動作時間の積算値が所定時間、例えば6時間以上であれば、除霜ヒータ11をONさせるようになっており、除霜制御手段としての機能を有している。これは、低開閉頻度時間帯に必要もないのに必ず除霜を行うといった無駄を省き、冷却を行った時間に応じて除霜を行うようにするためである。上記のような制御は、図示しないROMに格納されているプログラムに従って行われるようになっている。
【0045】上記の低開閉頻度時間帯の判別は、開閉回数Nが所定の基準回数N0 ′より少ないか否かによってなされる。また、基準回数N0 ′は、除霜を行うことによる温度上昇と扉3・6の開閉による温度上昇とを加えた冷蔵室1および冷凍室2の温度が、食品の保存を良好に維持できる保証温度の上限となるときの扉3・6の開閉回数に設定されている。なお、扉3・6の開閉による温度上昇は、1回の開閉に要する平均的な時間と開閉回数Nとの関係で決まる。従って、開閉回数Nが基準回数N0 ′より少ないときは、低開閉頻度時間帯とみなされて、その時間帯の冷蔵室1および冷凍室2の温度が、除霜を行っても保証温度を越えないと判別されるのである。
【0046】図7に示すように、記憶手段としてのメモリ24は、メモリ21とほぼ同様の構成であるが、前述の高開閉頻度時間帯領域THの代わりに低開閉頻度時間帯領域TLを備えるとともに、圧縮機動作時間領域Tcを備えている。低開閉頻度時間帯領域TLは、マイコン23により低開閉頻度時間帯であると設定された時間帯を記憶する領域であり、圧縮機動作時間領域Tcは、圧縮機10が動作した時間の積算値を記憶する領域である。
【0047】上記の構成における除霜制御の手順を図5のフローチャートを参照に説明する。なお、図1に示した前記の実施例の構成による処理手順と同一の処理手順については、同じステップ番号を用い、説明を簡略化する。
【0048】まず、メモリ21の初期設定を行い(S1)、フラグ領域Fのフラグが“1”であるか否かを判定して(S2)、扉3・6が開いたか否かを判定する(S4)。扉3・6が開いた場合は、扉3・6が1回開く毎に開閉回数領域T1 〜T24の開閉回数Nを1つずつカウントアップさせ(S5)、1時間が経過したか否かを判定する(S6)。また、扉3・6が開いていない場合は、処理がS6に移行する。
【0049】S6で1時間が経過したと判定しない場合は、再びS4・5の処理を繰り返す一方、1時間が経過したと判定した場合は、時間帯領域Tの内容を1つだけカウントアップさせる(S7)。そして、1週間経過したか否かを判定し(S8)、経過していない場合は、S4〜S7の処理を繰り返す。一方、S8において、1週間が経過したと判定した場合は、フラグ領域Fのフラグを“1”にする(S9)。
【0050】以上の処理により累積された1週間分の時間帯毎の開閉回数Nが基準回数N0′より多いか否かを判定して低開閉頻度時間帯を設定する(S14)。この低開閉頻度時間帯は、低開閉頻度時間帯領域TLに記憶される。そして、その後は処理がS2に戻る。
【0051】また、S2において、フラグ領域Fのフラグが“1”であると判定した場合は、圧縮機10の動作時間の積算値TONが、圧縮機動作時間領域Tcに記憶されている6時間(h)以上であるか否かを判定する(S15)。S15において、積算値TONが6時間以上であると判定した場合、さらに、現在の時間帯が扉3・6の開閉頻度の低い低開閉頻度時間帯であるか否かを判定する(S16)。
【0052】S15において圧縮機9の動作時間が6時間以上あると判定しない場合、および、S16において現在の時間帯が低開閉頻度時間帯であると判定しない場合は、処理がS2に戻り、除霜を行わない。一方、S16において、現在の時間帯が低開閉頻度時間帯であると判定した場合は、除霜ヒータ10をONさせて一定時間除霜を行う(S17)。
【0053】除霜を行っている間は、冷却を停止しているため、圧縮機10はOFFしているが、除霜が終了すると、冷却が再開されるため、圧縮機10がONして動作時間の積算が新たに始められる。そして、S15・16における判定を時間帯毎に繰り返し、条件が満たされれば除霜を行う。
【0054】以上のように、本実施例では、低開閉頻度時間帯に除霜を行うので、扉3・6の開閉頻度が高くなる時間帯に除霜を行うことを避けて冷蔵室1および冷凍室2の温度上昇を抑制することができる。
【0055】また、第1実施例と第2実施例では、実際に求めた開閉回数Nに基づいて高開閉頻度時間帯と低開閉頻度時間帯が設定されるので、利用者の生活サイクルに応じて、冷凍冷蔵庫の温度制御を行うことができる。
【0056】しかも、第1実施例と第2実施例では、所定日数、即ち1週間、1日の各時間帯毎に記憶された扉の開閉回数に基づいて、高精度に高開閉頻度時間帯と低開閉頻度時間帯が設定されるので、通常の生活サイクルと異なる頻度で扉の開閉を行う日があっても、この日における扉の開閉頻度による影響を大きく受けることがなく、利用者の平均的な生活サイクルに応じて冷凍冷蔵庫の温度制御を安定して行うことができる。
【0057】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る冷凍冷蔵庫は、扉の開閉を検知する開閉検知手段と、この開閉検知手段により検知された上記扉の開閉回数を、1日を複数の時間帯に分けてその時間帯毎に記憶すると共に、該時間帯毎に記憶された扉の開閉回数を所定日数の間累積して記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶されている所定日数の間累積された各時間帯の開閉回数が所定の基準回数より多くなる時間帯を高開閉頻度時間帯に設定する高開閉頻度時間帯設定手段と、上記高開閉頻度時間帯およびそれ以前の所定期間に、上記庫内の温度が目標温度より低くなるように温度制御手段を動作させる低温制御手段とを備えている構成である。
【0058】これにより、開閉頻度が高い時間帯に入る以前の時間帯から継続して、庫内の温度が目標の温度より低くなるように低温制御を行うので、扉の開閉頻度が高い時間帯における庫内の温度上昇を抑制することができる。
【0059】また、請求項2に係る冷凍冷蔵庫は、扉の開閉を検知する開閉検知手段と、この開閉検知手段により検知された上記扉の開閉回数を、1日を複数の時間帯に分けてその時間帯毎に記憶すると共に、該時間帯毎に記憶された扉の開閉回数を所定日数の間累積して記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶されている所定日数の間累積された各時間帯の開閉回数が所定の基準回数より少なくなる時間帯を低開閉頻度時間帯に設定する低開閉頻度時間帯設定手段と、上記低開閉頻度時間帯に除霜手段を動作させる除霜制御手段とを備えている構成である。
【0060】これにより、開閉頻度が低い時間帯に除霜を行うので、開閉頻度が高い時間帯に除霜を行うことを避けて庫内の温度上昇を抑制することができる。
【0061】また、請求項1および2に係る冷凍冷蔵庫では、実際に求めた扉の開閉回数に基づいて高開閉頻度時間帯と低開閉頻度時間帯が設定されるので、利用者の生活サイクルに応じて冷凍冷蔵庫の温度制御を行うことができる。
【0062】しかも、請求項1および2に係る冷凍冷蔵庫では所定日数の間、1日の各時間帯毎に記憶された扉の開閉回数に基づいて、高開閉頻度時間帯と低開閉頻度時間帯が設定されるので、通常の生活サイクルと異なる頻度で扉の開閉を行う日があっても、この日における扉の開閉頻度による影響を大きく受けることがなくなる。
【0063】このように、本発明の冷凍冷蔵庫によれば、所定日数の間累積した1日の各時間帯での扉の開閉頻度に基づいて、扉の高開閉頻度時間帯および低開閉頻度時間帯を設定しているので、頻繁な扉の開閉による庫内の温度上昇および頻繁な扉の開閉と除霜が同時期に行われることによる庫内の温度上昇を大幅に抑制することができ、食品を長時間良好な状態で保存することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る冷凍冷蔵庫における温度制御の手順を示すフローチャートである。
【図2】本発明の第1実施例に係る冷凍冷蔵庫における温度制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】図2の温度制御部におけるメモリの記憶領域を示す説明図である。
【図4】本発明の第1実施例および第2実施例に係る冷凍冷蔵庫の構造を示す縦断面図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る冷凍冷蔵庫における除霜制御の手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施例に係る冷凍冷蔵庫における温度制御部の構成を示すブロック図である。
【図7】図6の温度制御部におけるメモリの記憶領域を示す説明図である。
【図8】従来の冷凍冷蔵庫の扉の開閉と庫内の温度上昇の関係を示す波形図である。
【図9】従来の冷凍冷蔵庫の除霜時における扉の開閉と庫内の温度上昇の関係を示す波形図である。
【符号の説明】
1 冷蔵室
2 冷凍室
3・6 扉
7 蒸発器
8 送風ファン
9 ファンモータ
10 圧縮機
11 除霜ヒータ(除霜手段)
12 導入通路
13 ダンパ
17 扉開閉検知素子(開閉検知手段)
20 マイクロコンピュータ(温度制御手段、高開閉頻度設定手段、低温制御手段)
21・24 メモリ(記憶手段)
23 マイクロコンピュータ(低開閉頻度設定手段、除霜制御手段)
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、扉の開閉による庫内の温度上昇を抑制するようにした冷凍冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷凍冷蔵庫では、冷蔵室と冷凍室に貯蔵する食品を各々−18℃、3℃程度の温度で低温保存するように温度制御が行われる。このような冷凍冷蔵庫では、庫内の温度が上昇すると、圧縮機、蒸発器、キャピラリチューブおよび凝縮器を動作させ、その結果、蒸発器で蒸発した冷媒により生じた冷気を送風ファンにより庫内に循環させて、庫内の温度を目標の温度まで低下させるように温度制御を行っている。
【0003】また、冷凍冷蔵庫では、庫内を循環した冷気が食品から熱とともに水分まで奪うために、その水分が霜となって蒸発器に付着する。蒸発器に霜が厚く付着するようになると、冷却能力が低下し、やがては冷却能力を失うことになる。そこで、通常、冷凍冷蔵庫には、このような霜の付着を防止するために、一定期間毎に除霜を行うようになっている。除霜は、例えば、除霜ヒータで蒸発器を加熱することによって、蒸発器に付着している霜を除去するといった手法が用いられ、図9の(c)に示すように、圧縮機の動作時間の積算が一定期間になったときに、同図の(d)に示すように、除霜ヒータをONさせて行うのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、庫内の食品をできるだけ長期間保存するには、庫内を一定の目標温度に保って極力温度上昇を抑えることが望ましい。
【0005】しかしながら、上記従来の冷凍冷蔵庫では、実際の使用状況において、利用者が食品の出し入れをするたびに図8の(b)に示すように頻繁に扉の開閉が行われるため、庫内の温度が、同図の(a)に示すように上昇する。このように、従来の冷凍冷蔵庫は、庫内の温度上昇により食品に悪影響を及ぼすおそれがあるにも関わらず、これに対する有効な対策が施されていない。
【0006】また、除霜を行っている間は、数10分程度冷却を停止させるため、庫内の温度が上昇しがちであり、それ以上の温度上昇を防ぐために、扉の開閉をできるだけ行わないことが望ましい。
【0007】しかしながら、上記従来の冷凍冷蔵庫では、除霜ヒータがONしている間(図9の(d)参照)に、同図の(b)に示すように扉の開閉が頻繁に行われることもあり得る。この場合は、庫内の温度が、同図の(a)に示すように上記の場合より上昇し、食品の保存状態がさらに悪化するおそれがある。このように、従来の冷凍冷蔵庫は、除霜時の扉開閉による庫内の温度上昇に対しても何ら有効な対策が施されていない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る冷凍冷蔵庫は、上記前者の課題を解決するために、庫内の温度を制御する温度制御手段を備えた冷凍冷蔵庫において、以下のような手段を講じていることを特徴としている。
【0009】すなわち、上記請求項1に係る冷凍冷蔵庫では、開閉検知手段により扉の開閉回数を得て、この開閉回数を、1日を複数の時間帯に分けてその時間帯毎に上記開閉回数をメモリ等の記憶手段に記憶させると共に、該時間帯毎に記憶された扉の開閉回数を所定日数の間累積して上記記憶手段に記憶させておき、高開閉頻度時間帯設定手段により、開閉回数が所定の基準回数より多い時間帯を高開閉頻度時間帯に設定し、低温制御手段により、上記高開閉頻度時間帯およびそれ以前の所定期間に、上記庫内の温度が目標温度より低くなるように上記温度制御手段を動作させる構成を採用している。
【0010】また、本発明の請求項2に係る冷凍冷蔵庫は、上記後者の課題を解決するために、冷媒を蒸発させる蒸発器に発生する霜を除去する除霜手段を備えた冷凍冷蔵庫において、以下のような手段を講じていることを特徴としている。
【0011】すなわち、上記請求項2に係る冷凍冷蔵庫では、開閉検知手段により所定期間の扉の開閉回数を得て、この開閉回数を、1日を複数の時間帯に分けてその時間帯毎にメモリ等の記憶手段に記憶させると共に、該時間帯毎に記憶された扉の開閉回数を所定日数の間累積して上記記憶手段に記憶させておき、低開閉頻度時間帯設定手段により、開閉回数が所定の基準回数より少ない時間帯を低開閉頻度時間帯に設定し、除霜制御手段により、上記低開閉頻度時間帯に上記除霜手段を動作させる構成を採用している。
【0012】
【作用】冷凍冷蔵庫の扉の開閉は、利用者の生活サイクルが毎日でほぼ一定していると考えられることから、その生活サイクルに基づいて、例えば、朝夕の調理・食事のときに集中し、深夜にほとんどないというようにみなすことができる。
【0013】上記請求項1に係る冷凍冷蔵庫においては、開閉検知手段および記憶手段により予め調べられた所定の日数の間に累積された1日の各時間帯毎の扉の開閉頻度から、高開閉頻度時間帯設定手段により、開閉回数が所定の基準回数より多い時間帯が高開閉頻度時間帯として設定される。そこで、低温制御手段により、上記高開閉頻度時間帯に入る以前の所定期間から継続して温度制御手段を動作させて庫内の温度を目標温度より低く制御することで、高開閉頻度時間帯に庫内の温度が上昇しても目標温度を大きく上回ることはほとんどなくなる。
【0014】また、上記請求項2に係る冷凍冷蔵庫においては、開閉検知手段および記憶手段により予め調べられた所定の日数の間に累積された1日の各時間帯毎の扉の開閉頻度から、低開閉頻度時間帯設定手段により、開閉回数が所定の基準回数より少ない時間帯が開閉頻度の低い時間帯として設定される。そこで、除霜制御手段により、上記低開閉頻度時間帯に除霜制御手段を動作させて庫内の除霜を行うことで、扉の開閉頻度が高い時間帯を避けて除霜を行うことができる。
【0015】それゆえ、本発明の冷凍冷蔵庫によれば、利用者の生活サイクルに応じた扉の開閉頻度に基づいて庫内の温度制御が行われ、頻繁な扉の開閉に伴う庫内の温度上昇や、頻繁な扉の開閉と除霜が同時期に行われることによる庫内の温度上昇を大幅に抑制することができる。
【0016】なお、上記両構成において、扉の開閉頻度の高低の判定を高い精度で行うには、開閉頻度の記憶を1日分ではなく、例えば1週間分累積するといった手法を用いるとよい。つまり、扉の開閉頻度を1日分ではなく、所定日数、例えば1週間分累積して記憶することで、1日の各時間帯において扉の開閉頻度の高低の判定を高い精度で行うことができる。このため、利用者が通常の生活サイクルと異なる頻度で扉の開閉を行う日があっても、この日における扉の開閉頻度による影響を大きく受けることがなく、利用者の平均的な生活サイクルに応じて冷凍冷蔵庫の温度制御を安定して行うことができる。
【0017】
【実施例】本発明の第1実施例について図1ないし図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0018】図4に示すように、本実施例に係る冷凍冷蔵庫は、冷蔵室1と、冷蔵室1の上に設けられる冷凍室2とを有している。冷蔵室1は、前面部に開閉自在の扉3が設けられるとともに、後背部に冷気を導入する冷気導入部4が設けらており、この冷気導入部4の前方に食品を載置する食品載置棚5…が3段に配置されている。また、冷気導入部4には、食品載置棚5…の配置位置毎に冷気を吹き出す冷気吹き出し口4a…が設けられている。
【0019】一方、冷凍室2は、前面部に開閉自在の扉6が設けられるとともに、後背部に冷媒を蒸発させて冷気を発生する蒸発器7と、その冷気を冷凍室2内に送出する送風ファン8とが設けられている。この送風ファン8は、ファンモータ9により駆動されるようになっている。また、上記冷媒は、冷凍冷蔵庫の最下端部にに設けられた圧縮機10から、図示しない凝縮器およびキャピラリチューブを介して蒸発器7に供給され、再び圧縮機10に返還されるように循環している。
【0020】蒸発器7の下端部近傍には、除霜を行うために蒸発器7を加熱する除霜ヒータ11が設けられ、さらにその下方には、冷凍室2からの冷気を冷気導入部4に導く導入通路12が設けられている。この導入通路12の下端開口部近傍には、ダンパ13が設けられており、このダンパ13で導入通路12の開口部を開閉することにより、冷凍室2から冷気導入部4に導かれる冷気量を調整するようになっている。また、冷蔵室1と冷凍室2とは、前面部側で連通部14を介して通じており、食品を冷却した冷気を、その連通部14に続いて設けられる返還通路15により蒸発器7側に返還するようになっている。
【0021】本冷凍冷蔵庫における温度制御部の構成について説明する。
【0022】図2に示すように、温度制御部は、温度制御回路16を有しており、この温度制御回路16には、入力側に扉開閉検知素子17、冷蔵室温度検出素子18および冷凍室温度検出素子19が接続されるとともに、出力側にファンモータ9、圧縮機10およびダンパ13が接続されている。温度制御回路16は、冷蔵室1および冷凍室2の温度を目標温度に保つように、上記各素子17〜19から出力される信号に基づいて、ファンモータ9、圧縮機10およびダンパ13の動作を制御するようになっている。
【0023】扉開閉検知素子17は、前記扉3・6の開閉をH/Lの扉開閉信号として検知する素子で、開閉検知手段としての機能を有しており、図4に図示しないが、冷蔵室1における扉3および冷凍室2における扉6の近傍に設けられている。冷蔵室温度検出素子18は、冷蔵室1内の温度を検出する素子であり、その検出結果をアナログの温度検出信号として出力するようになっている。また、冷凍室温度検出素子19は、冷凍室2内の温度を冷蔵室温度検出素子18と同様に検出するようになっている。
【0024】温度制御回路16は、入出力回路(A/D変換器やD/A変換器)等とマイクロコンピュータ(以降、マイコンと称する)20とにより構成されている。マイコン20は、図示しないタイマ、CPU、ROMや、RAMからなるメモリ21等を備えており、上記各素子17〜19から供給される信号を演算処理するようになっている。
【0025】上記マイコン20は、冷蔵室温度検出素子18および冷凍室温度検出素子19により検出された温度(温度検出信号)に基づいて、冷蔵室1および冷凍室2の温度を目標温度に保つように、ファンモータ9、圧縮機10およびダンパ13の動作時間を制御するようになっており、温度制御手段としての機能を有している。
【0026】また、マイコン20は、扉開閉検知素子17からの扉開閉信号のハイレベルの期間の数を扉3・6の開閉回数Nと認識し、この開閉回数Nを、後述するように所定の時間帯毎にメモリ21に記憶させるとともに、上記開閉回数Nが多い時間帯を高開閉頻度時間帯に設定してメモリ21に記憶させるようになっており、高開閉頻度時間帯設定手段としての機能を有している。
【0027】そして、マイコン20は、冷凍冷蔵庫の運転時に、上記のように予め設定された高開閉頻度時間帯と、それ以前の時間帯、例えば2時間前の時間帯とを低温制御時間帯として、冷蔵室1および冷凍室2の温度を目標温度より予め設定された温度だけ低下させるように、ファンモータ9および圧縮機10のON・OFF時間と、ダンパ13の開閉時間とを制御して低温制御を行うようになっており、低温制御手段としての機能を有している。なお、低温制御を行っている間は、通常の温度制御が行われないようになっている。また、上記のような制御は、前記ROMに格納されているプログラムに従って行われるようになっている。
【0028】上記の高開閉頻度時間帯の判別は、開閉回数Nが所定の基準回数N0 を越えたか否かによってなされる。また、基準回数N0 は、扉3・6の開閉に伴い上昇する冷蔵室1および冷凍室2の温度が、食品の保存を良好に維持できる保証温度の上限となるときの扉3・6の開閉回数に設定されている。なお、扉3・6の開閉による温度上昇は、1回の開閉に要する平均的な時間と開閉回数Nとの関係で決まる。従って、開閉回数Nが基準回数N0 を越えるときは、高開閉頻度時間帯とみなされて、その時間帯の冷蔵室1および冷凍室2の温度が、保証温度を越えると判別されるのである。
【0029】図3に示すように、記憶手段としてのメモリ21は、開閉回数領域T1 〜T24、時間帯領域T、日数領域TW、フラグ領域F、高開閉頻度時間帯領域THといった複数の記憶領域を有している。
【0030】開閉回数領域T1 〜T24は、扉3・6の開閉回数を、1日を1時間ずつの時間帯毎に分けて、それぞれの時間帯の所定日数分(ここでは、1週間分)の開閉回数Nを累積して記憶する領域である。この開閉回数領域T1 〜T24は、例えば、0時から1時までの時間帯が開閉回数領域T1 に割り当てられ、以下1時間毎に開閉回数領域T2 〜T24が割り当てられている。
【0031】時間帯領域Tは、現在どの時間帯であるかを記憶しておく領域であり、その時間帯を示す値が、1時間経過毎に1つずつカウントアップされるようになっている。日数領域TWは、現在何日目であるかを記憶しておく領域であり、その日を示す値が、1日経過する毎に1つずつカウントアップされる。フラグ領域Fは、開閉回数の記憶を行っているときにマイコン20が発生する“0”のフラグを記憶し、1週間の記憶が終了したときにマイコン20が発生する“1”のフラグを記憶するようになっている。高開閉頻度時間帯領域THは、マイコン20により高開閉頻度時間帯であると設定された時間帯を記憶する領域である。
【0032】上記の構成における冷蔵室1および冷凍室2の温度制御の手順を図1のフローチャートを参照に説明する。
【0033】まず、開閉回数領域T1 〜T24、日数領域TWおよびフラグ領域Fをクリアするとともに、時間帯領域Tの内容を1としてメモリ21の初期設定を行い(S1)、フラグ領域Fのフラグが“1”であるか否かを判定する(S2)。この時点では、まだ、メモリ21に開閉回数Nの記憶を行わせており、フラグ領域Fが“0”であるので、この場合は、通常の温度制御を行い(S3)、扉3・6が開いたか否かを判定する(S4)。
【0034】扉開閉検知素子17からの扉開閉信号により扉3・6が開いたと判定した場合は、扉3・6が1回開く毎に開閉回数領域T1 〜T24の開閉回数Nを1つずつカウントアップさせ(S5)、1時間が経過したか否かを判定する(S6)。また、S4において、扉3・6が開いていないと判定した場合は、処理がS6に移行する。
【0035】S6において、1時間が経過したと判定しない場合は、再びS3〜S5の処理を繰り返す一方、1時間が経過したと判定した場合は、時間帯領域Tに記憶される時間帯を1つだけカウントアップさせる(S7)。このとき、時間帯領域Tの内容は、25になって1日が経過したとき1に改められ、日数領域TWの内容が1となる。続いて、1週間経過したか否かを判定し(S8)、経過していない場合はS3〜S7の処理を繰り返す一方、経過している場合はフラグ領域Fのフラグを“1”にする(S9)。
【0036】以上の処理により累積された1週間分の時間帯毎の開閉回数Nが基準回数N0より多いか否かを判定して高開閉頻度時間帯を設定する(S10)。この高開閉頻度時間帯は、高開閉頻度時間帯領域THに記憶される。そして、その後は処理がS2に戻る。
【0037】また、S2において、フラグ領域Fのフラグが“1”であると判定した場合は、現在の時間帯が高開閉頻度時間帯またはその時間帯の2時間前の時間帯、すなわち低温制御時間帯であるか否かを判定する(S11)。S11において、現在の時間帯が低温制御時間帯であると判定した場合は、ファンモータ9、圧縮機10およびダンパ13を動作させて低温制御を行う(S12)。例えば、3時から5時までの時間帯および13時から14時までの時間帯が高開閉頻度時間帯であると設定された場合は、1時から5時までの時間帯および11時から14時までの時間帯に低温制御が行われる。
【0038】一方、S11において、現在の時間帯が低温制御時間帯であると判定しない場合は、通常の温度制御を行う(S13)。そして、S11における判定を時間帯毎に繰り返し、S12・13のいずれかの処理を行う。
【0039】以上のように、本実施例では、高開閉頻度時間帯に入る以前の時間帯から継続して、冷蔵室1および冷凍室2の温度が目標の温度より低くなるように低温制御を行うので、高開閉頻度時間帯における冷蔵室1および冷凍室2の温度上昇を抑制することができる。
【0040】続いて、本発明の第2実施例について図4ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、前記第1実施例と同様の機能を有する構成要素については、同一の符号を付記する。
【0041】本実施例に係る冷凍冷蔵庫は、図4に示した前記の実施例のものと同じ構造をなしているが、温度制御部の機能が図2に示したものと異なっている。
【0042】図6に示すように、上記温度制御部は、温度制御回路22を有している。この温度制御回路22には、扉開閉検知素子17が接続されるとともに、出力側に圧縮機10および除霜手段としての除霜ヒータ11が接続されている。温度制御回路22は、入出力回路等とマイコン23とにより構成されており、扉3・6の開閉頻度が低い低開閉頻度時間帯に蒸発器7の除霜を行うように、除霜ヒータ11のON・OFFを制御するようになっている。
【0043】マイコン23は、前述のマイコン20(図2R>2参照)と同様に、扉開閉検知素子17からの扉開閉信号により判明する3・6の開閉回数Nを、メモリ24に記憶させるとともに、その開閉回数Nが少ない時間帯を低開閉頻度時間帯と設定してメモリ24に記憶させるようになっており、低開閉頻度時間帯設定手段としての機能を有している。
【0044】また、マイコン23は、低開閉頻度時間帯に圧縮機10の動作時間の積算値が所定時間、例えば6時間以上であれば、除霜ヒータ11をONさせるようになっており、除霜制御手段としての機能を有している。これは、低開閉頻度時間帯に必要もないのに必ず除霜を行うといった無駄を省き、冷却を行った時間に応じて除霜を行うようにするためである。上記のような制御は、図示しないROMに格納されているプログラムに従って行われるようになっている。
【0045】上記の低開閉頻度時間帯の判別は、開閉回数Nが所定の基準回数N0 ′より少ないか否かによってなされる。また、基準回数N0 ′は、除霜を行うことによる温度上昇と扉3・6の開閉による温度上昇とを加えた冷蔵室1および冷凍室2の温度が、食品の保存を良好に維持できる保証温度の上限となるときの扉3・6の開閉回数に設定されている。なお、扉3・6の開閉による温度上昇は、1回の開閉に要する平均的な時間と開閉回数Nとの関係で決まる。従って、開閉回数Nが基準回数N0 ′より少ないときは、低開閉頻度時間帯とみなされて、その時間帯の冷蔵室1および冷凍室2の温度が、除霜を行っても保証温度を越えないと判別されるのである。
【0046】図7に示すように、記憶手段としてのメモリ24は、メモリ21とほぼ同様の構成であるが、前述の高開閉頻度時間帯領域THの代わりに低開閉頻度時間帯領域TLを備えるとともに、圧縮機動作時間領域Tcを備えている。低開閉頻度時間帯領域TLは、マイコン23により低開閉頻度時間帯であると設定された時間帯を記憶する領域であり、圧縮機動作時間領域Tcは、圧縮機10が動作した時間の積算値を記憶する領域である。
【0047】上記の構成における除霜制御の手順を図5のフローチャートを参照に説明する。なお、図1に示した前記の実施例の構成による処理手順と同一の処理手順については、同じステップ番号を用い、説明を簡略化する。
【0048】まず、メモリ21の初期設定を行い(S1)、フラグ領域Fのフラグが“1”であるか否かを判定して(S2)、扉3・6が開いたか否かを判定する(S4)。扉3・6が開いた場合は、扉3・6が1回開く毎に開閉回数領域T1 〜T24の開閉回数Nを1つずつカウントアップさせ(S5)、1時間が経過したか否かを判定する(S6)。また、扉3・6が開いていない場合は、処理がS6に移行する。
【0049】S6で1時間が経過したと判定しない場合は、再びS4・5の処理を繰り返す一方、1時間が経過したと判定した場合は、時間帯領域Tの内容を1つだけカウントアップさせる(S7)。そして、1週間経過したか否かを判定し(S8)、経過していない場合は、S4〜S7の処理を繰り返す。一方、S8において、1週間が経過したと判定した場合は、フラグ領域Fのフラグを“1”にする(S9)。
【0050】以上の処理により累積された1週間分の時間帯毎の開閉回数Nが基準回数N0′より多いか否かを判定して低開閉頻度時間帯を設定する(S14)。この低開閉頻度時間帯は、低開閉頻度時間帯領域TLに記憶される。そして、その後は処理がS2に戻る。
【0051】また、S2において、フラグ領域Fのフラグが“1”であると判定した場合は、圧縮機10の動作時間の積算値TONが、圧縮機動作時間領域Tcに記憶されている6時間(h)以上であるか否かを判定する(S15)。S15において、積算値TONが6時間以上であると判定した場合、さらに、現在の時間帯が扉3・6の開閉頻度の低い低開閉頻度時間帯であるか否かを判定する(S16)。
【0052】S15において圧縮機9の動作時間が6時間以上あると判定しない場合、および、S16において現在の時間帯が低開閉頻度時間帯であると判定しない場合は、処理がS2に戻り、除霜を行わない。一方、S16において、現在の時間帯が低開閉頻度時間帯であると判定した場合は、除霜ヒータ10をONさせて一定時間除霜を行う(S17)。
【0053】除霜を行っている間は、冷却を停止しているため、圧縮機10はOFFしているが、除霜が終了すると、冷却が再開されるため、圧縮機10がONして動作時間の積算が新たに始められる。そして、S15・16における判定を時間帯毎に繰り返し、条件が満たされれば除霜を行う。
【0054】以上のように、本実施例では、低開閉頻度時間帯に除霜を行うので、扉3・6の開閉頻度が高くなる時間帯に除霜を行うことを避けて冷蔵室1および冷凍室2の温度上昇を抑制することができる。
【0055】また、第1実施例と第2実施例では、実際に求めた開閉回数Nに基づいて高開閉頻度時間帯と低開閉頻度時間帯が設定されるので、利用者の生活サイクルに応じて、冷凍冷蔵庫の温度制御を行うことができる。
【0056】しかも、第1実施例と第2実施例では、所定日数、即ち1週間、1日の各時間帯毎に記憶された扉の開閉回数に基づいて、高精度に高開閉頻度時間帯と低開閉頻度時間帯が設定されるので、通常の生活サイクルと異なる頻度で扉の開閉を行う日があっても、この日における扉の開閉頻度による影響を大きく受けることがなく、利用者の平均的な生活サイクルに応じて冷凍冷蔵庫の温度制御を安定して行うことができる。
【0057】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る冷凍冷蔵庫は、扉の開閉を検知する開閉検知手段と、この開閉検知手段により検知された上記扉の開閉回数を、1日を複数の時間帯に分けてその時間帯毎に記憶すると共に、該時間帯毎に記憶された扉の開閉回数を所定日数の間累積して記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶されている所定日数の間累積された各時間帯の開閉回数が所定の基準回数より多くなる時間帯を高開閉頻度時間帯に設定する高開閉頻度時間帯設定手段と、上記高開閉頻度時間帯およびそれ以前の所定期間に、上記庫内の温度が目標温度より低くなるように温度制御手段を動作させる低温制御手段とを備えている構成である。
【0058】これにより、開閉頻度が高い時間帯に入る以前の時間帯から継続して、庫内の温度が目標の温度より低くなるように低温制御を行うので、扉の開閉頻度が高い時間帯における庫内の温度上昇を抑制することができる。
【0059】また、請求項2に係る冷凍冷蔵庫は、扉の開閉を検知する開閉検知手段と、この開閉検知手段により検知された上記扉の開閉回数を、1日を複数の時間帯に分けてその時間帯毎に記憶すると共に、該時間帯毎に記憶された扉の開閉回数を所定日数の間累積して記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶されている所定日数の間累積された各時間帯の開閉回数が所定の基準回数より少なくなる時間帯を低開閉頻度時間帯に設定する低開閉頻度時間帯設定手段と、上記低開閉頻度時間帯に除霜手段を動作させる除霜制御手段とを備えている構成である。
【0060】これにより、開閉頻度が低い時間帯に除霜を行うので、開閉頻度が高い時間帯に除霜を行うことを避けて庫内の温度上昇を抑制することができる。
【0061】また、請求項1および2に係る冷凍冷蔵庫では、実際に求めた扉の開閉回数に基づいて高開閉頻度時間帯と低開閉頻度時間帯が設定されるので、利用者の生活サイクルに応じて冷凍冷蔵庫の温度制御を行うことができる。
【0062】しかも、請求項1および2に係る冷凍冷蔵庫では所定日数の間、1日の各時間帯毎に記憶された扉の開閉回数に基づいて、高開閉頻度時間帯と低開閉頻度時間帯が設定されるので、通常の生活サイクルと異なる頻度で扉の開閉を行う日があっても、この日における扉の開閉頻度による影響を大きく受けることがなくなる。
【0063】このように、本発明の冷凍冷蔵庫によれば、所定日数の間累積した1日の各時間帯での扉の開閉頻度に基づいて、扉の高開閉頻度時間帯および低開閉頻度時間帯を設定しているので、頻繁な扉の開閉による庫内の温度上昇および頻繁な扉の開閉と除霜が同時期に行われることによる庫内の温度上昇を大幅に抑制することができ、食品を長時間良好な状態で保存することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る冷凍冷蔵庫における温度制御の手順を示すフローチャートである。
【図2】本発明の第1実施例に係る冷凍冷蔵庫における温度制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】図2の温度制御部におけるメモリの記憶領域を示す説明図である。
【図4】本発明の第1実施例および第2実施例に係る冷凍冷蔵庫の構造を示す縦断面図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る冷凍冷蔵庫における除霜制御の手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施例に係る冷凍冷蔵庫における温度制御部の構成を示すブロック図である。
【図7】図6の温度制御部におけるメモリの記憶領域を示す説明図である。
【図8】従来の冷凍冷蔵庫の扉の開閉と庫内の温度上昇の関係を示す波形図である。
【図9】従来の冷凍冷蔵庫の除霜時における扉の開閉と庫内の温度上昇の関係を示す波形図である。
【符号の説明】
1 冷蔵室
2 冷凍室
3・6 扉
7 蒸発器
8 送風ファン
9 ファンモータ
10 圧縮機
11 除霜ヒータ(除霜手段)
12 導入通路
13 ダンパ
17 扉開閉検知素子(開閉検知手段)
20 マイクロコンピュータ(温度制御手段、高開閉頻度設定手段、低温制御手段)
21・24 メモリ(記憶手段)
23 マイクロコンピュータ(低開閉頻度設定手段、除霜制御手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】庫内の温度を制御する温度制御手段を備えた冷凍冷蔵庫において、扉の開閉を検知する開閉検知手段と、この開閉検知手段により検知された上記扉の開閉回数を、1日を複数の時間帯に分けてその時間帯毎に記憶すると共に、該時間帯毎に記憶された扉の開閉回数を所定日数の間累積して記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶されている所定日数の間累積された開閉回数が所定の基準回数より多くなる時間帯を高開閉頻度時間帯に設定する高開閉頻度時間帯設定手段と、上記高開閉頻度時間帯およびそれ以前の所定期間に、上記庫内の温度が目標温度より低くなるように上記温度制御手段を動作させる低温制御手段とを備えていることを特徴とする冷凍冷蔵庫。
【請求項2】冷媒を蒸発させる蒸発器に発生する霜を除去する除霜手段を備えた冷凍冷蔵庫において、扉の開閉を検知する開閉検知手段と、この開閉検知手段により検知された上記扉の開閉回数を、1日を複数の時間帯に分けてその時間帯毎に記憶すると共に、該時間帯毎に記憶された扉の開閉回数を所定日数の間累積して記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶されている所定日数の間累積された開閉回数が所定の基準回数より少なくなる時間帯を低開閉頻度時間帯に設定する低開閉頻度時間帯設定手段と、上記低開閉頻度時間帯に上記除霜手段を動作させる除霜制御手段とを備えていることを特徴とする冷凍冷蔵庫。
【請求項1】庫内の温度を制御する温度制御手段を備えた冷凍冷蔵庫において、扉の開閉を検知する開閉検知手段と、この開閉検知手段により検知された上記扉の開閉回数を、1日を複数の時間帯に分けてその時間帯毎に記憶すると共に、該時間帯毎に記憶された扉の開閉回数を所定日数の間累積して記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶されている所定日数の間累積された開閉回数が所定の基準回数より多くなる時間帯を高開閉頻度時間帯に設定する高開閉頻度時間帯設定手段と、上記高開閉頻度時間帯およびそれ以前の所定期間に、上記庫内の温度が目標温度より低くなるように上記温度制御手段を動作させる低温制御手段とを備えていることを特徴とする冷凍冷蔵庫。
【請求項2】冷媒を蒸発させる蒸発器に発生する霜を除去する除霜手段を備えた冷凍冷蔵庫において、扉の開閉を検知する開閉検知手段と、この開閉検知手段により検知された上記扉の開閉回数を、1日を複数の時間帯に分けてその時間帯毎に記憶すると共に、該時間帯毎に記憶された扉の開閉回数を所定日数の間累積して記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶されている所定日数の間累積された開閉回数が所定の基準回数より少なくなる時間帯を低開閉頻度時間帯に設定する低開閉頻度時間帯設定手段と、上記低開閉頻度時間帯に上記除霜手段を動作させる除霜制御手段とを備えていることを特徴とする冷凍冷蔵庫。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
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【特許番号】第2595387号
【登録日】平成9年(1997)1月9日
【発行日】平成9年(1997)4月2日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平3−33153
【出願日】平成3年(1991)2月27日
【公開番号】特開平4−273981
【公開日】平成4年(1992)9月30日
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【参考文献】
【文献】特開 昭53−55556(JP,A)
【文献】特開 昭58−78077(JP,A)
【文献】特開 昭63−254378(JP,A)
【登録日】平成9年(1997)1月9日
【発行日】平成9年(1997)4月2日
【国際特許分類】
【出願日】平成3年(1991)2月27日
【公開番号】特開平4−273981
【公開日】平成4年(1992)9月30日
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【参考文献】
【文献】特開 昭53−55556(JP,A)
【文献】特開 昭58−78077(JP,A)
【文献】特開 昭63−254378(JP,A)
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