説明

冷凍食品の解凍装置

【課題】最近の生産ラインの高能力化に対応できるコンパクトで、かつ嗜好の高度化に対応して果汁飲料等の味や香りを損なうことなく、従来に比べて低い温度で効率良く解凍可能な冷凍食品の解凍装置。
【解決手段】側方断面が略U字形状の横長容器からなり、横長容器内に収容されている冷凍食品を横長容器の内周壁を介して加熱する機構を少なくとも底部の領域の外周壁側に備えている加熱容器と、横長容器の内部に回転軸が横長方向に延びるように配設されている駆動軸であって、横長容器内に収容されている冷凍食品をその外周壁を介して加熱する機構を内周壁側に備えている駆動軸と、駆動軸の外周壁に配備されていて駆動軸の回転に伴なって横長容器内に収容されている冷凍食品を攪拌する攪拌具とを備え、冷凍食品を加熱容器と駆動軸との両側から加熱しつつ攪拌して解凍する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、果汁等の液体食品を凍結させた冷凍食品を解凍、及び必要に応じて希釈・攪拌して、飲料等充填ラインの液体食品原料等として下流側工程に供給する冷凍食品の解凍装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から果汁等の液体食品(例えば、飲料、等)を所定の包装容器などに充填する充填ライン等において、濃縮冷凍されてドラム缶やプラスチックシート等に収容されている果汁等の冷凍食品を原料処理工程に供給する際に、凍結ブロック状態になっている冷凍食品のサイズが大きい場合は、凍結ブロックをクラッシャ等で粉砕して粒塊とし(特許文献1)、解凍タンクに供給して解凍し他後、液体食品の原料として調合処理して下流側工程に供給するシステムが提案されている(特許文献2、特許文献3)。
【0003】
しかし、従来から利用されているこれらの技術では、粉砕された冷凍食品の粒塊を必ずしも効率良く解凍できなかったため、飲料充填ライン等の能力が順次高くなって来た現在では、これに応えようとすると解凍装置のサイズが必要以上に大きくなってしまう。そこで、小型ではあるが、近年の向上した飲料充填ライン等の能力に対応できる、効率の良い解凍装置が求められるようになった。
【0004】
また、消費者の嗜好の高度化に作って、解凍された果汁飲料等の味や香りに対する要求が高まり、味覚等を損なうことなく従来に較べて低い温度で高能力にて冷凍食品を解凍可能な解凍装置が求められるようになった。
【特許文献1】特開2000−292043号公報
【特許文献2】特許第1669559号公報
【特許文献3】特開昭64−55167号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の課題を解決して、従来に比してコンパクトで、高能力で冷凍食品を解凍できる効率的な冷凍食品の解凍装置を提供することを目的にしている。また、解凍装置の伝熱及び攪拌効果を改善して冷凍食品の解凍効率を高めることにより、従来に較べて低い温度においても冷凍食品を効率良く解凍することを可能ならしめて、従来、時として発生した液体食品の部分的な焼けによる味覚低下を防止し、良好な解凍液を、果汁等の液体食品(例えば、飲料、等)の生産に供することを可能ならしめることを目的にしている。
【0006】
また、本発明は、冷凍食品を解凍させるための解凍装置における伝熱面積の広さを確保しながら、従来の装置に較べて加熱容器内部における解凍液の滞留容積を減少させ、解凍液の加熱領域における滞留時間を減少させることにより、解凍液の熱劣化を防止し、果汁等の液体食品(例えば、飲料、等)の生産に供する解凍液の品質を併せて向上させることを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の目的を達成するため、この発明が提案する特許請求の範囲の請求項1に係る冷凍食品の解凍装置は、側方断面が略U字形状の横長容器からなり、当該横長容器内に収容されている冷凍食品を当該横長容器の内周壁を介して加熱する機構を、当該横長容器の少なくとも底部の領域の外周壁側に備えている加熱容器と、前記横長容器の内部に回転軸が横長方向に延びるように配設されている駆動軸であって、当該横長容器内に収容されている冷凍食品を当該駆動軸の外周壁を介して加熱する機構を当該駆動軸の内周壁側に備えている駆動軸と、前記駆動軸の外周壁に配備されていて、前記駆動軸の回転に伴なって前記横長容器内に収容されている冷凍食品を攪拌する攪拌具とを備えていて、前記横長容器内に収容されている冷凍食品を、加熱容器と駆動軸との両側から加熱しつつ攪拌して解凍することを特徴とするものである。
【0008】
前記の加熱容器は、例えば、側方断面が略U字形状の横長容器の少なくとも底部の領域がジャケットで包囲される、等によって、二重壁構造になっていて、当該二重壁構造内に、例えば、前記のジャケット内に、熱媒体(例えば、水蒸気又は温水)が供給されることにより、当該横長容器内に収容されている冷凍食品を当該横長容器の内周壁を介して加熱する機構が、当該横長容器の少なくとも底部の領域の外周壁側に配備されている形態になっているものである。
【0009】
また、前記の駆動軸は、例えば、内部が中空になっていて、この内部の中空部に熱媒体(例えば、水蒸気又は温水)が供給されることにより、前記横長容器内に収容されている冷凍食品を駆動軸の外周壁を介して加熱する機構を当該駆動軸の内周壁側に備えているものである。
【0010】
上記の構成により、前記駆動軸の外周壁に配備されている攪拌具により、前記駆動軸の回転に伴なって、加熱容器を構成する前記の側方断面が略U字形状の横長容器の中に収容されている冷凍食品を攪拌すると共に、当該冷凍食品を、加熱容器と駆動軸との両側から加熱する、すなわち、横長容器の少なくとも底部の領域における内周壁を介して加熱すると同時に、横長容器の内部に横長方向に延びるように配設されている駆動軸の外周壁を介して加熱することにより、横長容器の中に収容されている冷凍食品を、駆動軸の回転によって攪拌しつつ、側方断面が略U字形状の横長容器の外周方向から中心方向に向けて、なおかつ、中心方向から外周方向に向けて加熱し、高能力で、効率よく解凍することができる。そこで、小型コンパクトな構造でありならば、高い解凍能力を有する冷凍食品の解凍装置を提供することができる。
【0011】
前記のように、横長容器の少なくとも底部の領域における内周壁と、横長容器の内部に横長方向に延びるように配設されている駆動軸の外周壁とを介して解凍するので、冷凍食品を解凍させるための解凍装置における伝熱面積の広さを確保しつつ解凍装置の伝熱効果を改善し、同時に、外周壁とを介して加熱する駆動軸が回転することによって攪拌するので攪拌効果を改善することができる。これによって、従来に較べて低い温度においても冷凍食品を効率良く解凍し、従来、時として発生した液体食品の部分的な焼けによる味覚低下を防止し、良好な解凍液を、果汁等の液体食品(例えば、飲料、等)の生産に供することが可能になる。
【0012】
さらに、駆動軸は、前記の撹拌を行うため、その回転軸を中心として回転しているので、横長容器の中に収容されている冷凍食品に熱を伝える駆動軸の外周壁は、前記の解凍液及び粒塊に対して相対移動しつつ熱を伝えることになり、解凍効率を向上させることができる。
【0013】
また、横長容器の中に収容されている冷凍食品を外周壁を介して加熱する前記駆動軸の外径を通常の駆動軸の直径に較べて大きくすることにより、伝熱面積を広くして、解凍効率を向上させることもできる。
【0014】
前記本発明の請求項1記載の冷凍食品の解凍装置において、加熱容器には前記冷凍食品が解凍されて生成された解凍液を加熱容器の外に排出する解凍液排出機構が備えられており、当該解凍液排出機構は、加熱容器中における解凍液水位が高い状態で解凍液排出開始可能な高水位解凍液排出経路と、加熱容器中における解凍液水位にかかわらず解凍液排出開始可能な低水位解凍液排出経路とからなり、前記高水位解凍液排出経路による加熱容器からの解凍液の排出及び/又は低水位解凍液排出経路による加熱容器からの解凍液の排出を切り替え可能になっている形態を採用することができる(請求項2)。
【0015】
これによって、解凍作業中、低水位解凍液排出経路による加熱容器からの解凍液の排出を停止しておく一方、加熱容器中における解凍液水位が所定の高さ(水位)になった際に、高水位解凍液排出経路によって、加熱容器からの解凍液排出が行なわれるようにしておき、冷凍食品が解凍されて生成された解凍液の水位が、加熱容器を構成する側方断面が略U字形状の横長容器の中で、当該高水位解凍液排出経路による排出可能な高さ(水位)に保たれている状態で解凍作業を進めることができる。
【0016】
例えば、冷凍食品の解凍作業で解凍液が順次加熱容器内に貯留されて解凍液の水位が所定の深さ(高さ)に達した後は、高水位解凍液排出経路を利用して安定した液面で解凍作業を実施することができる。加熱容器中における解凍液水位が高い状態で解凍液排出開始可能な高水位解凍液排出経路を用いることにより、加熱容器内の液面レベルを、水位センサーやポンプを必ずしも利用することなく自動的に保持して、解凍装置を簡易化することが可能になる。
【0017】
また、解凍が高い効率で進むときには、高水位解凍液排出経路による加熱容器からの解凍液の排出と、低水位解凍液排出経路による加熱容器からの解凍液の排出とを同時に行なって、効率よく排出させることができる。このようにすれば、解凍液の加熱領域における滞留時間を減少させることにより、解凍液の熱劣化を防止し、果汁等の液体食品(例えば、飲料、等)の生産に供する解凍液の品質を併せて向上させる上で有利である。
【0018】
また、低水位解凍液排出経路による加熱容器からの解凍液の排出により、例えば、冷凍食品の解凍作業終了後に、加熱容器内に滞留している冷凍食品が解凍されて生成された解凍液を、加熱容器の底面まで、効率よく総て確実に加熱容器の外部へ排出することができる。
【0019】
このような切り替えを行なうことによって、本件発明の解凍装置を効率よく安定した運転させることができる。
【0020】
前記の請求項1又は2記載の冷凍食品の解凍装置において、加熱容器内に収容される冷凍食品は、冷凍食品ブロックを粉砕して得た粒塊であって、冷凍食品ブロックを粒塊に粉砕する冷凍食品粉砕装置と、当該冷凍食品粉砕装置によって冷凍食品ブロックを粉砕して得た粒塊を前記加熱容器に自動的に供給する粒塊供給装置とを備える構成にすることもできる(請求項3)。
【0021】
かかる冷凍食品粉砕装置と粒塊供給装置とを備えている冷凍食品の解凍装置によれば、例えば、ドラム缶の内部に収容されていた冷凍食品の如く、大きなサイズのブロックも、適宜なサイズの粒塊に粉砕して、粒塊供給装置によって前記加熱容器に自動的に供給することができる。
【0022】
これによって、適宜のサイズの粒塊を、しかも各粒塊のサイズをほぼ均等にして、前記加熱容器に、自動的に連続供給することにより、省力化を図ることができる。また、冷凍食品粉砕装置によって冷凍食品が前記のように適宜のサイズの粒塊に粉砕されて加熱容器に供給されることにより、各粒塊の表面の伝熱面積が増大して解凍効率が向上する。
【0023】
前記の請求項3記載の冷凍食品の解凍装置において、冷凍食品粉砕装置、冷凍食品粉砕装置と粒塊供給装置との間の経路、粒塊供給装置、粒塊供給装置と加熱容器との間の経路、加熱容器の中のいずれか一箇所以上に対して水溶液を添加・供給する水溶液添加装置が付設されている形態にすることもできる(請求項4)。
【0024】
かかる水溶液添加装置が配備されている形態にすると、冷凍食品粉砕装置で粉砕される前の冷凍食品ブロックに対して水溶液を注いで添加する、粒塊供給装置の位置で、あるいは粒塊供給装置と加熱容器との間の経路で、冷凍食品粉砕装置で粉砕されている粒塊に対して水溶液を注いで添加する、あるいは、加熱容器内で加熱、解凍されつつある粒塊に対して水溶液を注いで添加することが可能になり、これによって、冷凍食品ブロックや粒塊の温度を上昇させたり、冷凍食品ブロックや粒塊を軟化させ、冷凍食品粉砕装置における冷凍食品ブロックの粉砕を容易ならしめ、更に、加熱容器内での解凍を促進させることができる。
【0025】
なお、添加する水溶液には必要に応じて製品添加剤を加味して、冷凍食品の解凍加速とともに冷凍食品解凍液の希釈及び添加剤の均等分散を図ることができる。
【0026】
前記の請求項1乃至4のいずれか一項記載の冷凍食品の解凍装置において、駆動軸の外周壁に配設されていて、駆動軸の回転に伴なって前記加熱容器内に収容される冷凍食品を攪拌する攪拌具が、加熱容器内において前記冷凍食品が解凍されて生成された解凍液に浮遊する前記冷凍食品ブロックが粉砕された粒塊を解凍液中に押し沈めながら攪拌する機能を備えた攪拌具であるような形態にすることもできる(請求項5)。
【0027】
駆動軸の外周壁に配設されていて、駆動軸の回転に伴なって前記加熱容器内に収容される冷凍食品を攪拌する攪拌具としてかかる形態のものが採用されていると、冷凍食品が解凍されて生成された解凍液に浮遊する前記の粒塊を解凍液に押沈めることにより、粒塊を解凍液と相対移動させて解凍効率を高めることができる。
【0028】
また、冷凍食品の粒塊は単に解凍液の表面に浮遊した状態で攪拌されるのではなく、粒塊は前記の攪拌具によって加熱されている解凍液中を積極的に押沈められ、相対的に押進められて移動する。このとき粒塊表面の解凍した部分がすばやく剥離して、冷凍食品の粒塊表面が常に新しい解凍液と接する形態となって効率の良い解凍が実現できる
更に、前記の請求項1乃至4のいずれか一項記載の冷凍食品の解凍装置において、前記攪拌具は、加熱容器内において前記冷凍食品が解凍されて生成された解凍液に浮遊する前記冷凍食品ブロックが粉砕された粒塊を解凍液中に押し沈めながら攪拌すると共に、前記解凍液と粒塊とを、駆動軸の回転軸が延びる横長方向に一方から他方に向けて移動させる機能を有するリボンスクリュー型攪拌具にすることができる(請求項6)。
【0029】
冷凍食品粉砕装置によって冷凍食品ブロックを粉砕して得た粒塊を加熱容器に自動的に供給する粒塊供給装置が、側方断面が略U字形状の横長容器からなる加熱容器の一方の端側に配備されていて、解凍液排出機構(高水位解凍液排出経路、低水位解凍液排出経路)が加熱容器の対向する他方の端側に配備されている場合、加熱容器内において浮遊する冷凍食品の粒塊が、前記リボンスクリュー型攪拌具によって、解凍液に押し沈められながら攪拌され、粒塊周辺の解凍液と共に前記加熱容器の一方の端側から他方の端側へ移送されていく。そして、こうして加熱容器の他方の端側へ移送された解凍液は、加熱されつつ、前記加熱容器の一方の端側に還流するため、加熱容器全体を使用した効率的な解凍作業が可能となる。
【0030】
また、この場合、粒塊供給装置から加熱容器に供給された粒塊は、順次加熱容器の長手方向(解凍液排出機構が配備されている加熱容器の他方の端側)に移送されるため、粒塊供給装置から加熱容器に継続して新規粒塊を円滑に供給することが可能となる。
【0031】
なお、リボン型攪拌具の特性として、前記駆動軸と、駆動軸の外周に配備されている攪拌具の間に隙間があるため、粒塊が解凍した液及び小さい粒塊はこの隙間から順次攪拌具の回転後方側に移動し、駆動軸と攪拌具の間に存在する大きな粒塊には常に新たに加熱された解凍液に接し、粒塊を効率良く解凍することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、果汁等の液体食品(例えば、飲料、等)を所定の包装容器などに充填する充填ライン等において、濃縮冷凍されてドラム缶やプラスチックシート等に収容されている果汁等の冷凍食品を原料処理工程に供給するにあたって、凍結ブロック状態になっているサイズが大きい冷凍食品凍結ブロックをクラッシャ等で粉砕して粒塊とし、解凍タンクに供給して解凍した後、液体食品の原料として下流側工程に供給するシステムにおいて、従来に比してコンパクトで、高能力で冷凍食品を解凍できる効率的な冷凍食品の解凍装置を提供することができる。
【0033】
また、解凍装置の伝熱及び攪拌効果を改善して冷凍食品の解凍効率を高めることにより、従来に較べて低い温度においても冷凍食品を効率良く解凍することを可能ならしめ、従来、時として発生した液体食品の部分的な焼けによる味覚低下を防止し、良好な解凍液を、果汁等の液体食品(例えば、飲料、等)の生産に供することができる。
【0034】
また、冷凍食品を解凍させるための解凍装置における伝熱面積の広さを確保しながら、従来の装置に較べて加熱容器内部における解凍液の滞留容積を減少させ、解凍液の加熱領域における滞留時間を減少させることにより、解凍液の熱劣化を防止し、果汁等の液体食品(例えば、飲料、等)の生産に供する解凍液の品質を併せて向上させることができる。
【0035】
すなわち、この発明によれば、最近の生産ラインの高能力化に対応できるコンパクトで、かつ嗜好の高度化に対応して果汁飲料等の味や香りを損なうことなく、従来に比べて低い温度で効率良く解凍可能な冷凍食品の解凍装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。
【0037】
図1は、側方断面が略U字形状の横長容器からなる加熱容器12に、冷凍食品ブロック1を粒塊に粉砕する冷凍食品粉砕装置と、当該冷凍食品粉砕装置によって冷凍食品ブロック1を粉砕して得た粒塊4を加熱容器12に自動的に供給する粒塊供給装置とが配備されている形態の本発明に係る冷凍食品の解凍装置を説明するものである。
【0038】
冷凍されてドラム缶などに収納されていた大きなサイズの冷凍食品ブロック1は、図示省略の公知の手段でドラム缶などから取出されて冷凍食品粉砕装置の粉砕容器2に供給される。そして、冷凍食品ブロック1は粉砕容器2に設置されて図示省略の駆動装置により駆動され、矢印50、51(図4)方向に回転する破砕ロール3a、3bにより解凍処理に適したサイズの粒塊4に粉砕される。
【0039】
このようにして冷凍食品粉砕装置により冷凍食品ブロック1を粉砕して得た粒塊4は、粒塊供給装置の粒塊シュート5から解凍装置本体6の加熱容器12内に供給される。
【0040】
解凍装置本体6を構成する加熱容器12には、後述するように、加熱容器12を構成する側方断面が略U字形状の横長容器内に収容されている冷凍食品を当該横長容器の内周壁を介して加熱する機構が当該横長容器の少なくとも底部の領域の外周壁側に配備されている。
【0041】
また、図3図示のように、この横長容器の内部には、回転軸が横長方向に延び、横長容器内に収容されている冷凍食品を外周壁を介して加熱する機構を内周壁側に備えている駆動軸13が配備されている。この駆動軸13の外周壁には、駆動軸13の回転に伴なって横長容器内に収容されている冷凍食品を攪拌する攪拌具が配備されている。
【0042】
そこで、加熱容器12内に供給された粒塊4は、加熱容器12と駆動軸13との両側から加熱されつつ攪拌されて解凍され、冷凍食品の解凍液8となって次工程に移送されるようになる。
【0043】
なお、必要に応じて冷凍食品粉砕装置に図1図示のように給水配管20を付設し、給水配管20から水溶液を添加し、これを冷凍食品ブロック1にかけて、冷凍食品ブロック1の温度を上昇させ及び/又は冷凍食品ブロック1を軟化させて破砕ロール3a、3bによる粉砕を助長することもできる。
【0044】
解凍装置本体6を構成する加熱容器12は、図4にその側方断面を表すように、側方断面が略U字形状の横長容器からなり、この横長容器の内部に駆動軸13が配備されている。
【0045】
駆動軸13は、その回転軸が横長方向(図2、図3中、左右方向)に延び、後述するように横長容器内に収容されている冷凍食品(冷凍食品の粒塊4及びその解凍液8)をその外周壁を介して加熱する機構を内周壁側に備えている。
【0046】
図示の実施形態では、図2の平面図に表されているように、加熱容器12の上面に蓋9が被せられ、側方断面が略U字形状の横長容器からなる横長容器の一方の端側(図2中、左端側)に粒塊供給口7、点検口10が設けられている。
【0047】
粒塊供給装置の粒塊シュート5から解凍装置本体6の加熱容器12内に供給される粒塊4は、この粒塊供給口7を介して加熱容器12内に投入される。
【0048】
図示の実施形態では、駆動軸13は中空駆動軸となっており、駆動軸芯13a及び中空加熱ロール13bから構成されて、駆動軸芯13aの端部に固定されたスプロケット23が駆動モータ22側のスプロケット24により駆動されて駆動軸13が回転する。
【0049】
駆動軸芯13aの両端には、熱媒体7を駆動軸芯13aを経由して中空加熱ロール13bに供給するロータリージョイント21a、及び熱媒体7を排出するロータリージョイント21bが取付けられている。
【0050】
熱媒体7としては、例えば、水蒸気や、温水が用いられる。
【0051】
そして、図2の右側に蓋9を一部切欠いて示す如く、加熱容器12の内側では駆動軸芯13aに較べて大きな直径の中空加熱ロール13bの外周壁に攪拌具が攪拌具固定板34で固定されている。これによって、駆動軸13の回転に伴なって加熱容器12を構成する側方断面が略U字形状の横長容器内に収容されている冷凍食品(冷凍食品の粒塊4及びその解凍液8)が攪拌される。
【0052】
図示の実施形態では、図3の正面図に示す如く、加熱容器12は、少なくともその底部をジャケット11が包囲する二重壁構造になっている。
【0053】
また、加熱容器12の側壁12aには中空加熱ロール13bを有する中空の駆動軸13の着脱を容易ならしめる駆動軸取付板16を介して、軸受14で駆動軸芯13aが回転自在に固定されている。
【0054】
更に、図3の右側断面部分に示す如く、中空加熱ロール13bはロール側板13cで内部を機密状態にして駆動軸芯13aに固定されている。また、中空加熱ロール13bの内部では、ロータリージョイント21aから供給された熱媒体7としての蒸気や温水が中空加熱ロール13bの内部を順次旋回しながら進行し、ロータリージョイント21bから順次外部に排出されるようにスクリュー状の熱媒ガイド13dが設けられている。
【0055】
そして、駆動軸芯13aと中空加熱ロール13bの間は熱媒配管17で接続されて、熱媒体7が円滑に中空加熱ロール13bの外周から駆動軸芯13aを経由してロータリージョイント21bから外部に排出される構造になっている。
【0056】
図示省略の熱媒体7の供給側も同様の構成で、ロータリージョイント21aから供給された熱媒体7が駆動軸芯13aを経由して中空加熱ロール13bに供給される。
【0057】
なお、駆動軸芯13aと中空加熱ロール13bの間の中空部13eは、無用の熱媒体7の使用を減らすために機密を保持された空間になっている。
【0058】
図2、図3図示の実施形態では、中空加熱ロール13bの外周壁に配備されている攪拌具として、加熱容器12内において冷凍食品が解凍されて生成された解凍液8に浮遊する粒塊4を解凍液8中に押し沈めながら攪拌すると共に、解凍液8と粒塊4とを、駆動軸13の回転軸が延びる横長方向に一方から他方(図2、図3図示の実施形態では、図中、左側から右側)に向けて移動させる機能を有するリボンスクリュー型攪拌具15が採用されている。
【0059】
こうして加熱容器12の他方の端側(図2、図3図示の実施形態では、図中、右側の端側)へ移送された解凍液8は、加熱されつつ、加熱容器12の一方の端側(図2、図3図示の実施形態では、図中、左側の端側)に還流するため、加熱容器12全体を使用した効率的な解凍作業が可能となる。
【0060】
なお、図示の形態では、攪拌具としてリボンスクリュー型攪拌具15を利用した実施例を示し、冷凍食品の粒塊4及び解凍液8が順次加熱容器12の長手方向に移送される場合を示したが、攪拌具の形式は特にリボンスクリュウ型に限定されることなく、パトル型の他、本件特許の趣旨の範囲で各種の形式の攪拌具を利用することができる。
【0061】
また、駆動軸芯13aと中空加熱ロール13bの構成は、図示の実施例に留まらず、駆動軸芯13aの中央を割愛して両端のみとする構成等、装置のサイズや使用条件に応じて本発明の趣旨の範囲で各種の構成が利用できる。
【0062】
本発明の装置においては、加熱容器12を構成している横長容器内に収容されている冷凍食品(粒塊4及び解凍液8)を、加熱容器12と駆動軸3との両側から加熱しつつ攪拌して解凍する。
【0063】
これを実現するために、加熱容器12を構成している横長容器は、少なくともその底部の領域の外周壁側に、当該横長容器内に収容されている冷凍食品(粒塊4及び解凍液8)を横長容器の内周壁を介して加熱する機構を備えている。
【0064】
そして、加熱容器12を構成している横長容器の内部に回転軸が横長方向に延びるように配設されている駆動軸13は、その回転に伴なって、加熱容器12を構成している横長容器内に収容されている冷凍食品(粒塊4及び解凍液8)を攪拌する攪拌具を外周壁に備えていると共に、加熱容器12を構成している横長容器内に収容されている冷凍食品(粒塊4及び解凍液8)をその外周壁を介して加熱する機構をその内周壁側に備えている。
【0065】
ここで、加熱容器12を構成している横長容器の少なくともその底部の領域の外周壁側に配備されている前述の加熱機構は、図示の実施形態では、加熱容器12の少なくともその底部をジャケット11が包囲する二重壁構造とし、この二重壁構造部分に、熱媒体7としての蒸気、温水等を供給する形態によって実現されている。
【0066】
また、駆動軸13の内周壁側に配備されている、横長容器内に収容されている冷凍食品(冷凍食品の粒塊4及びその解凍液8)を駆動軸13の外周壁を介して加熱する機構は、図示の実施形態では、駆動軸芯13aと中空加熱ロール13bから構成される中空の駆動軸13に、駆動軸芯13aを経由して熱媒体7を中空加熱ロール13bに供給することにより実現されている。
【0067】
冷凍食品粉砕装置の粉砕容器2に回転自在に固定された破砕ロール3a、3bは、図4の断面図に示す如く、外周に図示省略の破砕具を備えて、矢印50、51方向に駆動され、回転して冷凍食品ブロック1を粉砕して解凍処理に適したサイズの粒塊4に粉砕する。
【0068】
冷凍食品粉砕装置により前記のように冷凍食品ブロック1を粉砕して得た粒塊4は、粒塊供給装置の粒塊シュート5から解凍装置本体6の加熱容器12内に供給される。
【0069】
一方、加熱容器12のジャケット11で包囲されて形成されている二重壁構造部分及び中空加熱ロール13bには、熱媒体7としての蒸気、温水等が供給され、加熱容器12内部の粒塊4を加熱容器12と駆動軸3との両側から加熱しつつ攪拌して解凍する。
【0070】
加熱容器12に供給された粒塊4は、順次融解して解凍液8として加熱容器12内に貯留され、これにあわせて駆動軸13を回転させて中空加熱ロール13bの外周壁に固定された攪拌具(例えば、リボンスクリュー型攪拌具15)により解凍液8及び粒塊4を攪拌する。
【0071】
加熱容器12内の解凍液8の水位は順次高くなり、例えば、図4、図5、図6に符号18で示す解凍液液面に達する。
【0072】
以後、図5の側面図に示す如く、図4、図5、図6に符号18で示す解凍液液面の高さを越えた解凍液8は、解凍液排出機構を高水位解凍液排出経路、即ち、解凍液排出管26から配管27を経由して三方切替え弁28で図5において上方の配管29aに導かれて解凍液液面18に近似する高さの配管29bを経由してサイフォンブレーカ30に至り、T型エルボ32、配管29dを経由して送液ポンプ33によって下流の次工程へ排出される。
【0073】
このように、冷凍食品の解凍作業中においては、解凍液8の液面は解凍作業に好適な水位として予め指定した高さ(深さ)の解凍液液面18の近傍に自動的に保たれて、加熱容器12内に供給された冷凍食品の粒塊4は安定した液面で解凍される。
【0074】
なお、解凍液8が加熱容器12内から配管29d部まで連通してサイフォン状態になり、加熱容器12内の解凍液8が解凍用液面18以下まで吸引されて排出される事態を防止するために、サイホンブレーカ30を設けて、必要に応じて空気配管31から空気または不活性ガスを供給可能としている。
【0075】
そして、解凍作業を終了して加熱容器12内部の解凍液8を全て外部に排出する際には、三方切替え弁28を切替えて解凍液8を配管29e側に流して配管29d及び送液ポンプ33によって、解凍液8を加熱容器12の底まで全て次工程に供給することができる。
【0076】
なお、加熱容器12内の解凍液8の液面制御や次工程への供給方法は、特に前記の手段に限定されることなく、また、解凍液8の液面を検知して公知の手段で制御することもできる。
【0077】
図4において攪拌具は2条のリボンスクリュウ型攪拌具15を利用した例を示したが、図6の断面図において4組の攪拌具15a乃至15dで示される如く、解凍装置の条件に応じて攪拌具の形状や条数を変更することができる。
【0078】
なお、攪拌具15eで示す複数の中間位置の攪拌具は、夫々の位置において攪拌具が冷凍食品の粒塊4を解凍液8中の各位置で拘束する状態を示すもので、攪拌具が解凍液8中で粒塊4を拘束、あるいは開放する状況を示すもので、解凍して小さくなった粒塊4は攪拌具15と中空過熱ロール13bとの隙間から浮上する。
【0079】
また、攪拌具と中空過熱ロール13bの間の隙間からは、新たに解凍した解凍液を含めて解凍液8が回転後方に移動して粒塊4の解凍効率を高める。
【0080】
また、図1に外観図に例示する如く、破砕容器2に配置された給水配管20から冷凍食品ブロック1の上部に水溶液を吹掛けて、冷凍食品ブロック1の温度を上昇させて破砕ロール3a、3bによる冷凍食品ブロック1の破砕と解凍を助長することができる。
【0081】
なお、水溶液の吹掛け及び添加は、破砕容器2中に限定されず、加熱容器12中の解凍液8に対して実施することも可能であり、また、添加する水溶液に製品としての食品添加物を添加して、解凍液8の水による希釈及び成分調整を行うこともできる。
【0082】
本発明は前記実施例において、全て冷凍食品を対象として記載したが、有機物で腐敗を防止する必要な工業製品等、食品以外の冷凍物の解凍装置としても広く利用することができる。
また、本発明は前記実施例に限定されることなく、本発明の趣旨の範囲で実施される種々の様態を含むものである。
【0083】
例えば、加熱容器12を構成する横長容器の図4図示のような側方断面の略U字形状は、横長容器内に収容されている冷凍食品(粒塊4及び解凍液8)を、加熱容器12と駆動軸3との両側から加熱しつつ攪拌して解凍する目的で定められているものであり、断面が真円状態になっている駆動軸3の外周壁との間で効率よく冷凍食品(粒塊4及び解凍液8)の加熱、解凍を行えるものであれば、図4図示のような形状・形態にとどまらず、真円状態のように湾曲している形状、形態もこの略U字形状の側方断面という概念に含まれるものである。
【0084】
また、加熱容器12を構成している横長容器は、少なくともその底部の領域の外周壁側に、当該横長容器内に収容されている冷凍食品(粒塊4及び解凍液8)を横長容器の内周壁を介して加熱する機構を備えていればよい。横長容器内に収容されている冷凍食品(粒塊4及び解凍液8)を、加熱容器12と駆動軸3との両側から加熱しつつ攪拌して解凍するので、少なくとも、駆動軸3の下側部分にあたる横長容器の底部の領域の外周壁側には前述した加熱機構が配備されている必要があるからである。
【0085】
そこで、例えば、添付の図面に表されている実施形態より広い領域にこのような加熱機構が配備されている形態にし、加熱容器12を構成している横長容器の外周壁側における、前記駆動軸3が加熱容器12内に配置されているレベル(水準)と同一水準(高さ)に至る領域に前述した加熱する機構が配備されている形態にすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】付属装置が具備されている状態の本発明に係る冷凍食品の解凍装置の一例を示す外観図。
【図2】本発明に係る冷凍食品の解凍装置の一部を省略し、一部を破切して説明する平面図。
【図3】図2の一部を省略して説明する図2中X‐X断面図。
【図4】図3の一部を省略して説明する図3中Y‐Y断面図。
【図5】解凍液排出機構を説明する側面図。
【図6】攪拌具の他の形態を説明する図4に対応する図。
【符号の説明】
【0087】
1 冷凍食品ブロック
2 粉砕容器
3a、3b 破砕ロール
4 粒塊
5 粒塊シュート
6 解凍装置本体
7 熱媒体
8 解凍液
9 蓋
10 点検口
11 ジャケット
12 加熱容器
12a 側壁
13 中空駆動軸
13a 駆動軸中心
13b 中空加熱ロール
13c ロール側板
13d 熱媒ガイド
13e 中空部
14 軸受
15、15a、15b、15c、15d、15e 攪拌具
16 駆動軸取付板16
17 熱媒配管
18 解凍液液面
20 給水配管
21a ロータリージョイント
21b 出ロータリージョイント
22 駆動モータ
23 スプロケット
24 スプロケット
25 脚
26 解凍液排出配管
27 配管
28 三方切替え弁
29a 配管
29b 配管
29c 配管
29d 配管
29e 配管
30 サイフォンブレーカ
31 空気配管
32 T型エルボ
33 送液ポンプ
34 攪拌具固定板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
側方断面が略U字形状の横長容器からなり、当該横長容器内に収容されている冷凍食品を当該横長容器の内周壁を介して加熱する機構を、当該横長容器の少なくとも底部の領域の外周壁側に備えている加熱容器と、
前記横長容器の内部に回転軸が横長方向に延びるように配設されている駆動軸であって、当該横長容器内に収容されている冷凍食品を当該駆動軸の外周壁を介して加熱する機構を当該駆動軸の内周壁側に備えている駆動軸と、
前記駆動軸の外周壁に配備されていて、前記駆動軸の回転に伴なって前記横長容器内に収容されている冷凍食品を攪拌する攪拌具とを備え、
前記横長容器内に収容されている冷凍食品を、加熱容器と駆動軸との両側から加熱しつつ攪拌して解凍する
ことを特徴とする冷凍食品の解凍装置。
【請求項2】
加熱容器には前記冷凍食品が解凍されて生成された解凍液を加熱容器の外に排出する解凍液排出機構が備えられており、当該解凍液排出機構は、加熱容器中における解凍液水位が高い状態で解凍液排出開始可能な高水位解凍液排出経路と、加熱容器中における解凍液水位にかかわらず解凍液排出開始可能な低水位解凍液排出経路とからなり、前記高水位解凍液排出経路による加熱容器からの解凍液の排出及び/又は低水位解凍液排出経路による加熱容器からの解凍液の排出を切り替え可能になっていることを特徴とする請求項1記載の冷凍食品の解凍装置。
【請求項3】
加熱容器内に収容される冷凍食品は、冷凍食品ブロックを粉砕して得た粒塊であって、冷凍食品ブロックを粒塊に粉砕する冷凍食品粉砕装置と、当該冷凍食品粉砕装置によって冷凍食品ブロックを粉砕して得た粒塊を前記加熱容器に自動的に供給する粒塊供給装置とを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の冷凍食品の解凍装置。
【請求項4】
冷凍食品粉砕装置、冷凍食品粉砕装置と粒塊供給装置との間の経路、粒塊供給装置、粒塊供給装置と加熱容器との間の経路、加熱容器の中のいずれか一箇所以上に対して水溶液を添加・供給する水溶液添加装置が付設されていることを特徴とする請求項3記載の冷凍食品の解凍装置。
【請求項5】
駆動軸の外周壁に配設されていて、駆動軸の回転に伴なって前記加熱容器内に収容される冷凍食品を攪拌する攪拌具が、加熱容器内において前記冷凍食品が解凍されて生成された解凍液に浮遊する前記冷凍食品ブロックが粉砕された粒塊を解凍液中に押し沈めながら攪拌する機能を備えた攪拌具であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の冷凍食品の解凍装置。
【請求項6】
前記攪拌具は、加熱容器内において前記冷凍食品が解凍されて生成された解凍液に浮遊する前記冷凍食品ブロックが粉砕された粒塊を解凍液中に押し沈めながら攪拌すると共に、前記解凍液と粒塊とを、駆動軸の回転軸が延びる横長方向に一方から他方に向けて移動させる機能を有するリボンスクリュー型攪拌具であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の冷凍食品の解凍装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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