加熱パネルおよびそのパネルのための方法
インテリア壁および天井のカバーとして一般的に使用される放射加熱パネルが提供されており、このパネルは少なくとも1つのシート材料と、硬化可能な材料と、加熱要素とを必要とする連続プロセスで製造される。加熱パネルを終端するのに必要とされる装置および方法と共に、かかる加熱パネルを設置する方法も提供されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本発明は、加熱パネルおよびそのパネルを製造し、設置するための方法に関する。より詳細には、本発明は壁ボードヒーターおよびそのための方法に関するが、これらだけに限定されるものではない。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
建築構造物のための内部仕上げをするために、一般に壁ボードが使用されている。これら壁ボードは、各面が紙シートでコーティングされた石膏パネルから構成できる。米国特許第3,598,960号に開示されているように、放熱兼対流ヒーターとして使用できるよう、壁ボード内に加熱要素を挿入することが知られている。一般にかかる壁ボードの加熱は、主に放射加熱の原理で作動するが、加熱された壁ボードからわずかな対流加熱が生じる。
【0003】
壁または好ましい場合には天井をカバーするのにこの加熱パネルが使用された場合に、このような加熱は、他の放射加熱機構と比較して、加熱パネルが発生する加熱効果によって熱をより均一に分散することが可能となり、かつ部屋の比較的大きい部分がこの放射加熱効果を受けることができるという多くの利点を提供できる。
【0004】
かかる加熱プロセスは、対流加熱と比較して広い部屋を比較的迅速に加熱できる効率的な加熱方法でもある。
【0005】
あるタイプの壁ボード加熱パネルは、成形プロセスによって製造されている。このプロセスは、(石膏パネルのいずれの面にも紙を成形できないので)可撓性を付与するためのファイバーだけでなく、金属製導線のような加熱要素と共にモールド内に石膏スラリーを成形するステップを一般に含む。かかる例は、国際特許出願第WO2009/0055959号に示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、かかる成形加熱パネルの製造はコストのかかるマニュアル製造プロセスであり、困難なプロセスであるので、自動化するにはコストがかかる。更にかかるバッチタイプのプロセスは、製造レートを大きくすることができない。
【0007】
別の形態では、電気抵抗または高温水の流れで作動する加熱パネルが、通常の壁パネルの背部にある天井内に、取り付けられる。かかる加熱パネルは、パネル内に埋め込まれた高温水パイプであるか、または電気抵抗回路を有するプラスチックシートのいずれかである。加熱水パイプ系統の接続に故障が生じて、天井または壁の一部がだめになってしまうことがある。
【0008】
しかしながら、天井内または天井上に2つの組のパネルを設置しなければならないので、かかる加熱パネルは手間のかかるものである。
【0009】
壁ボードの背部が局部的に加熱されることは、(水和化される前は硫酸カルシウム半水和物としてスタートし、過剰水が乾燥除去された後は硫酸カルシウム二水和物として硬化した状態となる)石膏が高温によってその結着性を失い、半水和物の形態に劣化することを意味する。
【0010】
一般に、部屋内部のプラスターボードの表面温度は、約38℃でなければならないが、このボードは、50℃の局部的温度に達し得る。
【0011】
天井クラッディングの裏側に設置された加熱パネルは、より長期の加熱時間を生じさせることがあり、これによって天井壁ボードの上の高い熱に起因する問題を生じさせ得る。この1つの問題例は、構造用木材の乾燥および/または収縮を生じさせ、これによって、設置された天井の反りおよび/またはずれが生じ得ることである。
【0012】
設置された天井または壁パネルのすぐ背部に配置された単数または複数の埋め込み回路を有する電気加熱パネルの終端処理も問題となり得る。すなわちその理由は、回路内で短絡破断が生じると、これを確定したり、発見することが困難となるからである。更に、かかるシステムは通常、壁ボードの所定の特定位置に終端ポイントを定めており、これらシステムは、容易にアクセスできない場所にある場合に接続することが困難となる。
【0013】
本明細書において、方法またはプロセス中の一連のステップについて言及する場合、これらステップは、特に明記しない限り、時間的な順序にはない。
【0014】
本明細書の目的のために、「加熱要素」なる用語は、電流が通過すると加熱効果を生じるような導電性または半導電性部材、または層を意味するように定義する。
【0015】
本発明の目的のために、「プラスチック」なる用語は「可塑性」材料として一般的に見なされる材料のための用語を意味するものであり、広い範囲の剛性または半剛性重合製品を含み、炭化水素および非炭化水素をベースとするポリマーを含むものであるが、かかるものだけに限定されるものではない。
【0016】
本明細書において、特許明細書およびその他の文献を含む情報の外部ソースを引用する場合、この引用は一般に本発明の特徴事項を説明するための文脈を提供するためのものである。特に明記しない限り、かかる情報のソースの引用は、いかなる裁判管轄権においても、かかる情報のソースが従来技術または当技術分野における一般的な知識の一部をなすことを認めるとみなしてはならない。
【0017】
(発明の目的)
本発明の目的は、上記欠点の一部を解消するか、または少なくとも緩和するか、または公衆に対して有効な選択を少なくとも提供する加熱パネルおよびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
(発明の概要)
第1の態様によれば、本発明は、広義には、
−第1シート材料の連続供給部を設けるステップと、
−連続オープン壁ボード供給部を形成するよう、連続プロセス内で前記第1シート材料上に硬化可能な材料の層を堆積するステップとを備え、
−−更に前記連続オープン壁ボード供給部の長手方向に実質的に沿って少なくとも1つの加熱要素を連続的に堆積するステップおよび
−前記連続オープン壁ボード供給部の長手方向に実質的に沿って少なくとも1つの加熱要素を規則的に堆積するステップから選択されたステップのうちの1つ以上を更に含む、加熱パネルを製造する方法から成る。
【0019】
好ましくは、本方法は、
−前記連続オープン壁ボード供給部の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの電気導線部材を連続的に堆積するステップであって、前記電気導線部材は、前記加熱要素よりも導電性が比較的高い、前記堆積するステップと、
−前記連続オープン壁ボード供給部の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの電気導線部材を規則的に堆積するステップであって、前記電気導線部材は、前記加熱要素よりも導電性が比較的高い、前記堆積するステップと、
から選択されたステップのうちの1つ以上を含む。
【0020】
好ましくは、複数の加熱要素を堆積する。
【0021】
好ましくは、複数の電気導線部材を堆積する。
【0022】
好ましくは、前記電気導線は、前記加熱要素の終端ポイントにおいて母線(バスバー)として作動するようになっており、単数または複数の前記加熱要素に対して小さい電流抵抗を有する。
【0023】
好ましくは、前記連続オープン壁ボード供給部の長手方向の両側に沿って連続的に電気導線部材を堆積する。
【0024】
好ましくは、前記硬化可能な材料の層は、硬化可能なスラリーである。
【0025】
好ましくは、本方法は、前記連続壁ボード供給部の長手方向に沿って前記加熱要素とは反対の前記加熱パネルの側にて前記加熱パネルの終端を可能にするのに適した少なくとも1つの横方向導線部材を堆積するステップを含む。
【0026】
好ましくは、本方法は、閉じた壁ボード供給部を形成するよう、前記第1シート材料に対して前記硬化可能な材料の層の反対側にて、第2シート材料の連続供給部を設けるステップを含む。
【0027】
好ましくは、前記硬化可能な材料層内に前記横方向導線部材を少なくとも部分的に混入する。
【0028】
好ましくは、前記横方向導線部材に前記硬化可能な材料層を一体的に形成する。
【0029】
好ましくは、前記閉じた壁ボード供給部を所定のサイズの成形プレート部分に通過させ、一貫した厚さのプリセットされた連続供給加熱パネルを形成することにより、前記閉じた壁ボード供給部をサイジングするステップを含む。
【0030】
好ましくは、前記電気導線部材を、少なくとも部分的に導電性の材料の連続シートとしてあらかじめ製造する。
【0031】
上記とは異なり、前記電気導線部材を、
前記第1シート材料および
前記第2シート材料から選択された少なくとも1つと共に、少なくとも部分的にあらかじめ製造する。
【0032】
好ましくは、前記電気導線部材を、
前記第1シート材料および
前記第2シート材料から選択された少なくとも1つの上に、少なくとも部分的にプリントする。
【0033】
好ましくは、前記スラリー層は、石膏スラリー層である。
【0034】
好ましくは、前記電気導線部材を、規則的な構造に配置する。
【0035】
上記とは異なり、前記電気導線は、導電性ファイバーの不規則な配置を含む。
【0036】
好ましくは、前記第1シート材料および前記第2シート材料から選択された少なくとも1つを、水蒸気および液体から選択された1つ以上に対して少なくとも部分的に多孔質である材料から構成する。
【0037】
好ましくは、前記第1シート材料および前記第2シート材料から選択された少なくとも1つ以上を、紙から構成する。
【0038】
好ましくは、前記電気導線部材を、
金属または金属合金、
半導体材料、および
カーボンファイバーから選択された1つ以上から構成する。
【0039】
好ましくは、前記半導体材料をドープする。
【0040】
好ましくは、前記電気導線を規則的な構造に製造する。
【0041】
好ましくは、前記電気導線の前記規則的な構造体は、水蒸気および液体から選択された1つ以上に対して多孔質である。
【0042】
好ましくは、前記電気導線の前記規則的構造体は、メッシュである。
【0043】
好ましくは、前記電気導線部材は、非導電性材料と共に規則的な構造にあらかじめ製造されている。
【0044】
好ましくは、前記電気導線部材は、フレキシブルな細長い材料と共に規則的なフォーメーションにあらかじめ製造されている。
【0045】
好ましくは、前記フレキシブルな細長い材料は、グラスファイバーおよびプラスチックから選択された1つ以上である。
【0046】
好ましくは、前記第1シート材料および前記第2シート材料から選択された1つ以上をロールから供給する。
【0047】
好ましくは、本方法は、
−プリセットされた連続供給加熱パネル内の前記硬化可能な材料を、少なくとも部分的に硬化できるようにするステップおよび
−前記部分的に硬化した連続供給加熱パネルを所定のサイズにカットするステップを含む。
【0048】
好ましくは、本方法は、過剰水が前記スラリーから蒸発できるようにすると共に、前記硬化可能な材料層が硬化し、硬化した加熱パネルを形成できるように加熱された環境内にいくつかの同様なカットされた加熱パネルを積み重ねるステップを更に含む。
【0049】
好ましくは、本方法は、前記硬化した加熱パネルの少なくとも1つのエッジを仕上げるステップを更に含む。
【0050】
別の態様では、本発明は、広義には上記パネルを製造する方法によって製造された加熱パネルから成る。
【0051】
別の態様では、本発明は、広義には、
−−2つの対向する主要面を有する硬化可能な材料の層、および
−前記硬化可能な材料の層の主要面に配置されたシート材料の第1外側層を含む、壁ボード部分と、
−前記壁ボード部分と一体化された少なくとも1つの加熱要素とを含む、加熱パネルとから成る。
【0052】
好ましくは、前記加熱パネルは、複数の加熱要素を含む。
【0053】
好ましくは、前記加熱パネルは、複数の電気導線部材を含む。
【0054】
好ましくは、前記加熱パネルは、導線部材を更に含む。
【0055】
好ましくは、前記電気導線部材は、前記加熱要素の終端ポイントで母線として作動するようになっている。
【0056】
好ましくは、前記加熱パネルは、前記シート材料の第1シートと反対の前記硬化可能な層の主要面に配置されたシート材料の第2外側層を更に含む。
【0057】
好ましくは、前記シート材料、多孔質である。
【0058】
好ましくは、前記シート材料は、繊維状である。
【0059】
好ましくは、前記シート材料は、紙である。
【0060】
好ましくは、前記加熱要素は、加熱層内に構成されている。
【0061】
好ましくは、前記加熱要素は、あらかじめ製造された層内に配置されている。
【0062】
好ましくは、前記あらかじめ製造された層は、メッシュ構造である。
【0063】
上記とは異なり、前記加熱要素は、導電性ファイバーまたは半導電性ファイバーの緩い、寄せ集めから構成されている。
【0064】
好ましくは、前記加熱要素は、
前記シート材料の第1外側層および前記シート材料の第2外側層から選択された1つ以上と、
前記硬化可能な材料の層との間の加熱層内に配置されている。
【0065】
上記とは異なり、前記加熱要素は、硬化可能な材料の前記層内に一体的に形成されている。
【0066】
好ましくは、前記加熱層は、導電性材料のストランドのメッシュ構造を含む。
【0067】
好ましくは、前記加熱層は、導電性材料および非導電性材料のストランドのメッシュを含む。
【0068】
好ましくは、前記加熱層は、前記加熱パネルの幅を横断して延びる導電性材料の平行ストランドの規則的な配置として堆積されている。
【0069】
上記と異なり、前記加熱層は、前記加熱パネルの長手方向に沿って側面から側面に延び得る導電性材料の1つ以上のストランドのジグザグ配置として配置されている。
【0070】
好ましくは、前記加熱層は、
前記シート材料の第1外側層および
前記シート材料の第2外側層から選択された1つ以上の上にプリントされている。
【0071】
好ましくは、前記加熱層は、
前記シート材料の第1外側層および
前記シート材料の第2外側層から選択された1つ以上の内に少なくとも部分的に含浸されている。
【0072】
好ましくは、前記加熱層は、水蒸気および/または液体に対して少なくとも部分的に多孔質である。
【0073】
好ましくは、前記加熱要素は、
金属または金属合金、
半導体材料、
カーボンファイバーおよび
他の任意の導電性または半導電性材料から選択された1つ以上から構成されている。
【0074】
好ましくは、前記半導体材料をドープする。
【0075】
好ましくは、前記加熱パネルは、前記加熱要素とは反対の前記加熱パネルの側にて前記加熱パネルの終端を可能にするための少なくとも1つの横方向導線部材を含む。
【0076】
好ましくは、前記硬化可能な材料層内に前記横方向導線部材が少なくとも部分的に混入されている。
【0077】
好ましくは、前記硬化可能な材料層が前記横方向導線部材に一体的に形成されている。
【0078】
別の態様では、本発明は、広義には、
−加熱パネルを設けるステップと、
−前記加熱パネルを所定サイズにカットするステップと、
−前記加熱パネルを終端するステップと、
−前記加熱パネルを構造的フレームに固定するステップとを備える、加熱パネルを設置する方法から成る。
【0079】
好ましくは、前記構造的フレームは、天井ジョイストおよび壁スタッドから選択された1つ以上である。
【0080】
好ましくは、前記加熱パネルを設置する方法は、上記前記加熱パネルを終端させる方法を含む。
【0081】
別の態様では、本発明は、広義には、上記設置された加熱パネルを含む構造体から成る。
【0082】
別の態様では、本発明は、広義には、本発明に係わる熱パネルと、本発明に係わる加熱パネル終端装置とを備える、加熱パネル終端キットから成る。
【0083】
好ましくは、前記加熱パネル終端キットは、前記シート材料の外側層のうちの1つ以上にスコアを刻むためのスコアリング工具を更に含む。
【0084】
好ましくは、本発明は、広義には、前記加熱パネル終端キットは、前記加熱パネルを支持ジョイストに締結するための締結具を更に含む。
【0085】
別の態様では、本発明は、広義には、加熱パネル内の少なくとも1つの加熱要素と接続するようになっている終端形成部と、
電気ケーブルと接続するようになっている接続形成部とを含む加熱パネル終端装置から成る。
【0086】
前記終端形成部は、加熱パネル上にクランプし、よって少なくとも1つの加熱要素に接続するようにできる。
【0087】
前記終端形成部は、前記加熱パネルの硬化可能なスラリーの前記層に挿入され、少なくとも1つの加熱要素に接続するようにできる。
【0088】
前記加熱パネル終端装置は、前記加熱パネル終端装置を少なくとも1つの支持ジョイストに固定するための固定形成部を含むことができる。
【0089】
前記加熱パネル終端装置は、少なくとも1つの加熱要素に接続しながら、前記加熱パネルを支持するように構成できる。
【0090】
前記終端形成部は、少なくとも1つの加熱要素に接続しながら、加熱パネルを支持するようにできる。
【0091】
前記終端形成部は、導電状態で少なくとも1つの加熱要素に付着または接着するように構成された接着面を含むことができる。
【0092】
好ましくは、前記終端形成部は、前記加熱要素よりも電気抵抗を比較的少なくするように、作動時に電流経路を提供する。
【0093】
別の態様では、本発明は、広義には、シート材料の外側層に少なくとも2回スコアを刻むステップと、
前記2つのスコアの間から前記シート材料を除去するステップと、
導電性終端部材を前記シート材料の下方に配置された少なくとも1つ以上の加熱要素に接続するよう、前記導電性終端部材を機械的に固定および/または付着させるステップとを含む、加熱パネルを終端させる方法から成る。
【0094】
好ましくは、前記シート材料は、紙である。
【0095】
−別の態様では、本発明は、広義には本発明に係わる加熱パネルを提供するステップと、
−本発明に係わる終端装置を提供するステップと、
−前記加熱パネルに終端形成部を挿入し、前記シート材料の下方に配置された少なくとも1つの加熱要素に接続するステップとを含む、加熱パネルを終端する方法から成る。
【0096】
別の態様では、本発明は、広義には、
−本発明に係わる加熱パネルを提供するステップと、
−本発明に係わる終端装置を提供するステップと、
−前記加熱パネルに終端形成部をクランプし、前記終端形成部を少なくとも1つの加熱要素に接続するステップとを含む、加熱パネルを終端する方法から成る。
【0097】
別の態様では、本発明は、広義には
−本発明に係わる加熱パネルを提供するステップと、
−本発明に係わる終端装置を提供するステップと、
−少なくとも1つの固定形成部により前記終端装置を支持ジョイストに固定するステップと、
−前記終端装置に加熱パネルを支持し、前記加熱要素を前記終端装置に接続するステップとを含む、加熱パネルを終端する方法から成る。
【0098】
別の態様では、本発明は、広義には
−第1外側層と、
−前記第1外側層から離間した第2外側層と、
−前記外側層の各々に介在し、これら各々に取り付けられた硬化可能な基材と、
−前記外側層の間に挿入されるか、または前記外側層の間に位置する加熱要素とを備え、
−前記パネルと同一空間内にあるよう前記電気要素が存在していてもよいし、存在していなくてもよいが、前記外側層は、硬化した適当な材料と少なくとも実質的に同一空間内にある、パネルシートから成る。
【0099】
好ましくは、前記パネルシートは、複数の加熱要素を含む。
【0100】
好ましくは、前記パネルシートは、前記パネルシートの主要面上の対向するエッジに沿って延びる一対の電気導線部材を含む。
【0101】
好ましくは、前記電気導線部材は、前記加熱要素と比較して、電気抵抗が比較的小さい。
【0102】
好ましくは、前記複数の加熱要素は、前記電気導線部材の間で互いに平行に延びる。
【0103】
好ましくは、前記加熱要素は、前記硬化可能な材料と共に導入されたものである。
【0104】
好ましくは、前記外側層は、紙である。
【0105】
添付図面を参照し、単なる例として記載した次の説明から、本発明の上記以外の態様が明らかとなろう。
【0106】
本明細書で使用する「および/または」なる用語は、「および」または「または」、またはその双方を意味する。
【0107】
本明細書で使用する、名詞に続く「(s)」は、その名詞の複数形および/または単数形を意味する。
【0108】
本明細書(および特許請求の範囲)で使用する「含む」または「備える」なる用語は、「少なくとも一部から成る」ことを意味する。その用語を含む本明細書(および特許請求の範囲)における記載を解釈するに当たり、各記載におけるその用語に先行する特徴事項のすべてが存在する必要があるが、その他の特徴事項も存在してもよい。「含む」および「備えた」なる関連用語も同様に解釈すべきである。
【0109】
上記および下記のすべての出願、特許および刊行物の全開示は、これらが存在する場合に参考例として援用する。
【0110】
本発明が関係する当業者であれば、特許請求の範囲に記載した発明の範囲から逸脱することなく、本発明の構造および広く異なる実施形態および応用例の多くの変更例を想到できよう。本願における開示および記載は、単に説明のものに過ぎず、いかなる意味においても限定的なものではない。
【0111】
以下、添付図面を参照し、単なる例として本発明について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】加熱パネルの製造方法の略図を示す。
【図2】加熱パネルの第1実施形態の組み立て図を示す。
【図3】加熱パネルの第2実施形態の組み立て図を示す。
【図4】加熱パネルの第3実施形態の組み立て図を示す。
【図5】終端のためにスコア(刻み目)が刻まれ、調製された、図2に示された加熱パネルの実施形態の組み立て図を示す。
【図6】加熱パネルの第4実施形態の組み立て図を示す。
【図7】連続したオープン壁ボード供給部に沿った2本の電気導線部材の間に延びる加熱要素の平行構造に構成された加熱要素の平面略図を示す。
【図8】連続したオープン壁ボード供給部に沿った単一要素がジグザグ構造に構成された加熱要素の平面略図を示す。
【図9】加熱パネルの硬化可能な材料の層に組み込まれた横方向電気導線部材の切り欠き図を示す。
【図10】加熱システムを示す。
【図11】加熱システムの別の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0113】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
同様な主要部全体を同様な番号で示す上記図面を参照し、本発明の第1の態様に係わる加熱パネル全体を番号100で示す。
【0114】
以下説明する本発明の一実施形態では、加熱パネル100が設けられている。この加熱パネル100は、2つの主要な対向面130を有する硬化可能な材料の層120を含む壁ボード部分110を含む。この壁ボード部分110は、更に硬化可能な材料の層120のうちの主要対向面130に配置されたシート材料(最も好ましくは紙)の第1外側層140と、シート材料(最も好ましくは紙)の第2外側層160とを含む。加熱パネル100は、壁ボード部分110と一体化された加熱要素150を更に含む。(図7に示されるように)一実施形態では、加熱パネルは一対の電気導線部材270を含み、この部材は加熱パネル100の両側で上下に延び、加熱要素150のための母線(すなわち低抵抗終端ポイント)として働くように平行に配置されている。
【0115】
好ましい実施形態において、壁ボード部分110と一体化するときに、加熱層を形成するように加熱要素150と電気導線部材270を単一平面に配置するようにすることも可能である。しかしながら必ずしもこのようにしなくてもよく、少なくとも加熱要素150が(および可能な場合には電気導線部材270も)壁ボード部分110内で非平面状に、すなわち三次元に延びるようにしてもよい。
【0116】
以下記載するように、加熱パネルの新規な本発明の連続製造方法において、硬化可能な材料の層120内で硬化可能な材料を使用することも可能である。この硬化可能な材料の層120は、
−良好な絶縁特性および
−高熱密度
のような必要な物理的性質を有する硬化性スラリー、例えば石膏から構成してもよい。
【0117】
しかしながら別の実施形態では、必ずしもこのようにしなくてもよい。考えられる別の材料として、耐熱性合成樹脂、高熱密度プラスチック、混凝紙、ファイバーボードタイプの材料、または他の任意の、適当に高性能化された材料を挙げることができる。
【0118】
シート材料の外側の第1層140および外側の第2層160に対して紙を使用することも可能である。その理由は、紙は多孔質であり、石膏のような硬化可能なスラリー内の過剰な水を蒸発させることができるからである。しかしながら、硬化可能な材料から過剰な水を蒸発させる必要がない場合、非多孔質材料を使用することもできる。
【0119】
(図2、3、5に示されるように)好ましい実施形態では、加熱要素150および好ましくは加熱層170をメッシュ構造210となるようにあらかじめ製造する。このメッシュ構造は、加熱層170を横断するように延びる非導電性材料230、例えばグラスファイバーの一定に離間した平行ストランドと、グラスファイバーストランドに対して直角に加熱層170を横断するように延びる導電性材料220、例えばカーボンファイバーの一定に離間した平行ストランドとを含み、正方形または長方形のメッシュ構造を形成している。導電性材料220のカーボンファイバーストランドは2つの導電性部材270の間を延びることが好ましく、これら導電性部材は加熱要素150と比較して、導電率を比較的高くするように、カーボンファイバーまたは他の任意の適当に高性能化された材料からも製造できる。
【0120】
加熱層170のために、あらかじめ製造されたメッシュ構造を使用することによって、加熱パネル100の製造時に利点が得られる。これら利点については、製造プロセスについて後述するときにより明らかとなろう。
【0121】
別の実施形態では、メッシュ構造210を導電性ファイバーと、半導電性ファイバーおよび非導電性ファイバーのうちの1つ以上との緩い、寄せ集めとすることも可能である。メッシュ構造210は、三次元状に延びることもでき、硬化可能な材料の層120内に混入してもよいし、硬化可能な材料の層120と一体に形成してもよい。
【0122】
好ましい実施形態では、メッシュ構造210は、硬化可能な材料の層120とシート材料の外側層140、160の一方またはその双方との間で加熱層170として延びる。
【0123】
別の実施形態では、図8に示されるように、加熱要素170のうちの少なくとも1つまたはそれ以上をジグザグ構造体250として構成してもよい。加熱パネルを終端したときに直列に作動する電気加熱回路を形成するように、かかるジグザグ構造体を導電性にしてもよい。
【0124】
図3、4および6に示されるような更に別の実施形態では、シート材料の第1外側層140および第2外側層160の一方またはその双方に、加熱要素および/または電気導線部材をプリントしてもよい。好ましい実施形態では、シート材料の第1外側層140および第2外側層160の一方または双方の内側面に加熱層をプリントしてもよい。
【0125】
硬化可能な材料の層120が過剰な液体(図示せず)を除去しなければならないようなスラリーから構成される場合、水蒸気および/または液体がシート材料の外側層140、160(これら層も同じように多孔質であることが好ましい)の一方または双方に移動し、これら層を通過できるように、加熱層170を水蒸気および/または液体に対して好ましくは多孔質とすることができる。
【0126】
さらに別の実施形態では、シート材料の第1外側層140および第2外側層160の一方またはその双方に導電性部材270を含浸させ、シート材料の第1外側層140および第2外側層160の一方または双方の下方の加熱要素150に接触させ、シート材料の外側層の一方または双方の外側に終端表面272を設けてもよい。このようにすることは、電源からの導電性部材270の終端表面272に導線を機械的に固定および/または付着させることにより、加熱パネル100の終端を容易に達成できるという点で有利である。
【0127】
加熱パネル100の長手方向に沿って、一定の間隔でかかる電気導線部材270が含浸される場合、これら電気導線部材270は、加熱要素150を通過する同様な電荷の流れを促進するための「母線」として働き、よって加熱層170のまわりで比較的均一な加熱を可能にできる。使用されていない終端表面272は、加熱パネル100の短絡または他の安全上の事故を防止するために適宜絶縁接着テープでテーピングしてもよい。
【0128】
加熱パネル100を設置する場合、加熱しようとする硬化可能な材料の層120の側面に、またはその側面に向かって加熱要素150を位置させることが望ましい。このような理由から、一実施形態では、硬化可能な材料の層120内に加熱層を埋め込んでもよいし、硬化可能な材料の層120の(設置したときの)下方側に加熱層を埋め込んでもよい。このようにすることによって、放射加熱効果が得られる前に、硬化可能な材料の層全体120を加熱する必要がなくなる。
【0129】
しかしながら、硬化可能な材料の層内に加熱層170を埋め込み、過剰水を蒸発させなければならないスラリーから硬化可能な材料の層120が構成される場合、加熱層が硬化可能な材料の層120内へ進入する液体または水蒸気をシールしないよう(このような液体または水蒸気が侵入すると、泡の形成またはその他の美的に望ましくない効果が生じる)、加熱層を水蒸気またはその他の液体に対して少なくとも部分的に多孔質とすることが望ましい。
【0130】
加熱要素150および/または電気導線部材270を、任意の導電性材料または半導電性材料、例えば金属もしくは金属合金、半導体材料、カーボンファイバーおよびその他の任意の導電性材料または半導電性材料から選択された1つ以上から構成することを考えつくことができる。
【0131】
シート材料の第1外側層140または第2外側層160に加熱要素および/または電気導線部材270をプリント(または含浸)する場合、シート材料はプリントプロセスで使用するための適当な性質だけでなく、必要な導電特性も有しなければならないことが理解できよう。好ましい実施形態では、シリコンチップ上に回路をプリントする際に使用されるプリントされた半導電体と同様な性質を有するドープされた半導電材料を使用することが考えられる。
【0132】
一部の実施形態では、加熱すべき側に向けて加熱要素150を位置させる場合、例えば天井の下側の面に位置させるか、または家の内側に向けて加熱要素150を位置させる場合、加熱要素150の終端部を視界から隠すようにすることが美的に望ましい。
【0133】
このようなことは、硬化可能な材料の層の対向する主要面からの加熱要素に、またはこれら加熱要素から電気を伝える、図9に示される横方向電気導線部材260を使用することによって達成できる。かかる横方向電気導線部材260は、図9に示されるように硬化可能な材料の層120内に一体的に形成またはセットできる。
【0134】
上記とは異なり、加熱パネルの4つの側面135のうちの1つのまわりに単数または複数の横方向電気導線部材260を延長させ、美的に好ましいように加熱要素150に接触させてもよい。これら横方向電気導線部材260は、加熱パネル100のエッジにクランプできる。これとは異なり、横方向電気導線部材260を図9に示されるように、1つ以上の加熱要素150に接触するよう、硬化可能な材料の層120内またはシート材料の層140、160の下に側面から少なくとも部分的に挿入できるような寸法および構成にしてもよい。
【0135】
更に別の実施形態では、美的に好ましいように横方向電気導線部材260が天井内または壁に沿って加熱パネル100を支持するように作動させることが可能である。このことは、例えば、図10における天井内に示されるようにすることによって可能となる。図10では、終端表面272が下方を向き、終端形成部710として横方向電気導線部材260によって支持されている。この終端表面272は、(下を向いた)シート材料の層140、160の一方に含浸し、硬化可能な材料の層120の下方側に位置する加熱要素150に接触する。
【0136】
(図1に示されるような)本発明の別の態様によれば、数ステップ(これらステップは必ずしも同じ時間的順序になくてもよい)を含む加熱パネルの製造方法が提供される。加熱パネルを製造する方法は、上記のように(好ましくは他のロール142と共にスプライスできるロール142から)シート材料の第1外側層140を連続供給するステップを含む。連続オープン壁ボード供給部500を形成するための連続プロセスにおいて、材料の第1シート上に適当な材料(例えば石膏スラリーまたは上記同様なもの)の層120を堆積する。
【0137】
製造方法は、更に下記のステップから選択された1つ以上のステップを含む。
−連続オープン壁ボード供給部500の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの加熱要素150を連続的に堆積するステップ。
−連続オープン壁ボード供給部500の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの加熱要素を規則的に堆積するステップ。
【0138】
単数または複数の加熱要素をこのように堆積すると、部分的に形成された加熱パネル510が形成される。単数または複数の加熱要素150を堆積するこれらステップのうちの第1ステップにおいて、図8に示されるように連続オープン壁ボード供給部500の長手方向に連続的に沿って、ジグザグタイプのフォーメーションで1つ以上の加熱要素150を堆積するようにすることも可能である。
【0139】
これらステップのうちの第2ステップにおいて、連続オープン壁ボード供給部500に沿って一定の間隔で1つ以上の加熱要素を堆積することも可能である。このような一例として、連続オープン壁ボード供給部500の移動方向に対して横方向または部分的に横方向に延びるようなカーボンファイバー加熱要素150のストランドを規則的に堆積する例がある。
【0140】
このような加熱要素150の規則的な堆積は、加熱要素150およびグラスファイバーのような他のファイバーから構成された加熱層の堆積部の一部とすることができる。このような一例として、加熱層170として(図2、3および5に示されるように)メッシュ210を堆積することであり、この場合、メッシュ210は、連続オープン壁ボード供給部500に沿って横方向に延びるカーボンファイバーのような導電性材料220のストランドと、連続オープン壁ボード供給部500に沿って長手方向に延びる、グラスファイバーのような非導電性材料のストランド230、またはこの逆に壁ボード供給部に沿って長手方向に延びる導電性材料のストランドと、壁ボード供給部に沿って横方向に延びる非導電性材料のストランドとを含む。
【0141】
更に別の実施形態では、導電性ファイバーの不規則な配置として(図示せず)加熱要素を堆積できる。このような導電性ファイバーの不規則な配置は、硬化可能な材料の層120とシート材料の外側層140、160の1つ以上との間に加熱層170を堆積するか、またはこれら導電性ファイバーを、図6に示されるように、硬化可能な材料の層内に混入することによっても得られる。
【0142】
この製造方法は、
−連続オープン壁ボード供給部500の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの電気導線部材270を連続的に堆積するステップであって、前記電気導線部材270は加熱要素150よりも比較的導電性が高い、前記堆積するステップと、
−連続オープン壁ボード供給部500の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの電気導線部材270を規則的に堆積するステップであって、この電気導線部材270は加熱要素150よりも比較的導電性が高い、前記堆積するステップと、
から選択されたステップのうちの一方または双方を更に含むことができる。
【0143】
加熱層170において、加熱要素と共に電気導線部材270を堆積することも考えつくことができる。この電気導線部材270は、加熱要素150と共に加熱層170内にメッシュ210としてあらかじめ製造してもよいし、加熱要素150とは別個に加熱層170内に堆積してもよい。
【0144】
加熱パネルの製造方法は、硬化可能な材料の層120の反対側にある(好ましくは他のロール162と共にスプライスできるロール162からの)シート材料の第2外側層160の連続供給部をシート材料の第1外側層140に提供するステップを更に含むことができる。
【0145】
これまで述べたステップは、必ずしも時間的な順序になくてもよいことを再度強調する。一例として、加熱層170としてシート材料の第1層140または第2層160上に加熱要素150および/または電気導線部材270をプリントできる。かかるケースにおいて、プリントされた層を乾燥できるようにするよう、従来のプロセスにおいてプリントステップを実行するようにすることも可能である。しかしながら、このようなことは必ずしも必要ではなく、硬化可能な材料120の層の堆積時にプリントを実行してもよい。
【0146】
別の実施形態では、シート材料の第1層140または第2層160の一方に電気導線部材270をあらかじめプリントし、シート材料の第1層140または第2層160の他方に加熱要素をプリントしながら、プリントステップを実行するようにしてもよい。
【0147】
加熱パネル100を製造する方法は、連続壁ボード供給部の長手方向に沿って加熱要素から加熱パネルの反対側にて、加熱パネル100の終端を可能にするよう、少なくとも1つの横方向電気導線部材260を堆積する別のステップを含むことができる。この横方向電気導線部材260は、連続形状に堆積してもよいし、または単一横方向電気導線部材260の規則的堆積部として堆積してもよい。好ましい実施形態では、横方向電気導線部材260を一連の導電性横方向導線部材260とすることができ、この導線部材260は、連続オープン壁ボード供給部500の長手方向に沿った規則的な位置に置かれ、少なくとも一部が、硬化可能な材料の層120内に混入されるか、または一体形成される。
【0148】
別の実施形態では、横方向導線部材260を、硬化可能な材料の層120のエッジのまわりに適合し、硬化可能な材料の層120とシート材料の第1外側層140、第2外側層160との間に納まるように堆積された、連続した長さの導電性メッシュ261(図示せず)とすることができる。
【0149】
加熱パネル100を製造する方法は、硬化可能な材料の組み合わせ層およびシート材料の第1外側層140、シート材料の第2外側層160の一方または双方の層の厚さおよび/または幅をサイジングし、一貫した厚さのプリセットされた連続供給加熱パネル520を形成するステップを含むことが好ましい。
【0150】
加熱パネルを製造する好ましい方法は、(少なくとも硬化した加熱パネルの取り扱いおよび仕上げを可能にするよう)プリセットされた連続供給加熱パネル520内の硬化可能な材料の層を少なくとも部分的に硬化できるようにするステップと、切断機構522により、出荷のための必要なサイズに連続供給加熱パネルをカットするステップを含む。
【0151】
加熱パネル100の好ましい製造方法は、石膏または水をベースとする硬化可能なスラリーを使用する場合には、同様ないくつかのカットされた加熱パネルを積み重ね、スラリーから過剰な水分を蒸発させ、シート材料の第1外側層140および第2外側層160内の多孔質の紙を過剰な水分が通過できるように、好ましくは加熱チャンバ内で(図1内の矢印Aが示すように)加熱パネルに加熱効果を作用させるステップを更に含む。
【0152】
最後に、本製造方法は、セットした加熱パネル100のエッジを仕上げるステップを含むことができる。
【0153】
本発明に係わる加熱パネルを適宜設置可能にできる。このようなことは、本発明に係わる加熱パネル100をまず設け、必要に応じて壁および/または天井に適合するサイズに加熱パネル100をカットし、加熱パネルを終端し、加熱パネル100を構造フレーム(図示せず)、例えば天井のジョイスト(はりまたは根太)および/または家もしくはその他の構造体(図示せず)の壁スタッドに固定することによって達成できる。
【0154】
加熱パネルの好ましい実施形態では、加熱パネルの加熱特性に影響することなく、加熱パネルを任意の所望する長さにカットできると理解すべきである。導電性材料230の長手方向ストランドと横方向ストランドの双方のメッシュのような、加熱要素150および/または電気導線部材270のメッシュの他の種々の構造を使用する場合、加熱パネルを通過する電気加熱回路を破壊することなく加熱パネルを所望する幅および長さにカットできるようにすることを想到できる。
【0155】
本発明の別の態様では、加熱パネル終端装置700が提供される。この終端装置700は、加熱パネル内の少なくとも1つの加熱要素に接続するようになっている終端形成部材710と、電気ケーブル600に接続するようになっている接続形成部730とを含む。
【0156】
終端形成部700が加熱パネル100にクランプし、よって少なくとも1つの加熱要素150に接続するようにしてもよいし、例えば鋭いポイントを有するようにして(図11に示されるように)加熱パネル100の硬化可能な材料の層120内に終端形成部700を挿入し、少なくとも1つの加熱要素150に接続できるようにすることも想到できる。
【0157】
更に、終端装置700は、例えば
−ナットとボルトの形成部(図示せず)または
−釘またはステープルを受けるための孔(図示せず)または
−支持ジョイストの上にフック掛けするためのフック形成部または
−相補的な支持形成部に抗してクサビ状に作用するためのクサビ形成部
のうちの1つ以上の形態で終端装置700を少なくとも1つの支持ジョイスト(図示せず)に固定するための固定形成部720を更に含むことができる。
【0158】
図10に示されるような好ましい実施形態では、終端装置700は少なくとも1つの加熱要素150に電気接続しながら加熱パネル100を支持するようになっている。
【0159】
終端形成部710は、別の実施形態では加熱要素150に接着または付着するようになっている接着面(図示せず)を含むことができる。
【0160】
好ましい実施形態では、終端装置700の終端形成部710は、加熱要素よりも電気抵抗が比較的小さくなるように作動的に電流経路を提供するので、この終端形成部は、母線として働く。このように加熱パネル100の一部としての電気導線部材270のための条件は、不要となるか、または少なくとも部分的に低減される。
【0161】
加熱パネル100と終端装置700との組み合わせは、適宜設置し、終端し、および/または支持できるような加熱システム1000を形成すると理解できよう。
【0162】
加熱システム1000を設置するためのキット(図示せず)内の別個の部品として、この加熱システム1000を販売できるようにすることも考えられる。かかるキットは本発明に係わる加熱パネル100と、本発明に係わる加熱パネルターミネート装置700とを含むことになる。このキットは、加熱パネル100およびターミネート装置700の一方または双方を支持天井ジョイスト(図示せず)または壁スタッド(図示せず)に締結するための締結具(図示せず)と、ケーブルのような電気コネクタ部材(図示せず)も含むことができる。更にこのキットは、加熱パネル100の終端を準備する際にシート材料の外側層140、160の1つ以上にスコアを刻むためのスコアリング工具(図示せず)、例えばナイフを含むことができる。
【0163】
加熱パネル100の終端は、終端を行う本発明の実施形態に応じて方法を変えることによって達成できる。
【0164】
一例として、実施形態が硬化可能な材料の層120とシート材料の外側層、例えば紙との間に位置する加熱要素の加熱層を含む場合、加熱パネルを終端する方法は、加熱パネルの長手方向または幅方向にわたって2本の平行ラインのスコアをシート材料の外側層に刻むステップと、2本のスコアの間からシート材料を除去し、下方の加熱要素を露出するステップと、導電性ターミネート部材を露出した加熱要素150のうちの少なくとも1つに機械的に固定および/または付着させるステップを含むことになる。
【0165】
加熱パネルの同じ実施形態のために、加熱パネルを終端する方法は、本発明に係わる加熱パネルを設けるステップと、本発明に従い、上記のように終端装置700を設けるステップと、加熱パネル100内に終端形成部710を挿入し、シート材料の第1層140または第2層160の下方に配置された少なくとも1つの加熱要素に接続するステップを含むことができる。
【0166】
加熱パネル100の同じ実施形態では、加熱パネル100の別の終端方法は、本発明に係わる加熱パネル100を設けるステップと、硬化可能な材料の層120のエッジおよび少なくとも1つの側面135のまわりをクランプする上記のような本発明に係わる終端装置700を設けるステップと、加熱パネル100に終端形成部710をクランプし、終端形成部710を少なくとも1つの加熱要素150に接続するステップとを含むことができる。
【0167】
例えばシート材料の外側層140、160のうちの1つに導電性部材270が含浸される場合、電気導線部材270の終端表面272は、終端装置700に接触し、作動時に加熱パネル100と支持終端装置700との間で電気接続が確立するように、支持終端装置700の上に加熱パネルを支持できる。
【0168】
この実施形態では、加熱パネル100の終端方法は、上記のような本発明に係わる加熱パネル100を設けるステップと、上記のように本発明に係わる終端装置700を設けるステップと、少なくとも1つの固定形成部720によって支持ジョイスト(図示せず)に終端装置700を固定するステップと、終端装置700上に加熱パネル100を支持し、加熱要素150を終端装置700に接続するステップとを含む。
【0169】
これまでの記載において、公知の均等物を有する要素または整数について述べた場合に、これらの記載には、かかる均等物があたかも別々に記載されているかのように含まれている。
【0170】
特定の実施形態を参照し、例として本発明について説明したが、本発明の要旨またはその範囲から逸脱することなく、変形および/または改善を行うことができると理解すべきである。
【0171】
更に、マーカッシュグループとして本発明の特徴事項または態様について記載した場合、当業者であれば、本発明はマーカッシュグループの個々の要素または複数の要素のサブクレームとしても本発明を記載できると認識できよう。
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本発明は、加熱パネルおよびそのパネルを製造し、設置するための方法に関する。より詳細には、本発明は壁ボードヒーターおよびそのための方法に関するが、これらだけに限定されるものではない。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
建築構造物のための内部仕上げをするために、一般に壁ボードが使用されている。これら壁ボードは、各面が紙シートでコーティングされた石膏パネルから構成できる。米国特許第3,598,960号に開示されているように、放熱兼対流ヒーターとして使用できるよう、壁ボード内に加熱要素を挿入することが知られている。一般にかかる壁ボードの加熱は、主に放射加熱の原理で作動するが、加熱された壁ボードからわずかな対流加熱が生じる。
【0003】
壁または好ましい場合には天井をカバーするのにこの加熱パネルが使用された場合に、このような加熱は、他の放射加熱機構と比較して、加熱パネルが発生する加熱効果によって熱をより均一に分散することが可能となり、かつ部屋の比較的大きい部分がこの放射加熱効果を受けることができるという多くの利点を提供できる。
【0004】
かかる加熱プロセスは、対流加熱と比較して広い部屋を比較的迅速に加熱できる効率的な加熱方法でもある。
【0005】
あるタイプの壁ボード加熱パネルは、成形プロセスによって製造されている。このプロセスは、(石膏パネルのいずれの面にも紙を成形できないので)可撓性を付与するためのファイバーだけでなく、金属製導線のような加熱要素と共にモールド内に石膏スラリーを成形するステップを一般に含む。かかる例は、国際特許出願第WO2009/0055959号に示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、かかる成形加熱パネルの製造はコストのかかるマニュアル製造プロセスであり、困難なプロセスであるので、自動化するにはコストがかかる。更にかかるバッチタイプのプロセスは、製造レートを大きくすることができない。
【0007】
別の形態では、電気抵抗または高温水の流れで作動する加熱パネルが、通常の壁パネルの背部にある天井内に、取り付けられる。かかる加熱パネルは、パネル内に埋め込まれた高温水パイプであるか、または電気抵抗回路を有するプラスチックシートのいずれかである。加熱水パイプ系統の接続に故障が生じて、天井または壁の一部がだめになってしまうことがある。
【0008】
しかしながら、天井内または天井上に2つの組のパネルを設置しなければならないので、かかる加熱パネルは手間のかかるものである。
【0009】
壁ボードの背部が局部的に加熱されることは、(水和化される前は硫酸カルシウム半水和物としてスタートし、過剰水が乾燥除去された後は硫酸カルシウム二水和物として硬化した状態となる)石膏が高温によってその結着性を失い、半水和物の形態に劣化することを意味する。
【0010】
一般に、部屋内部のプラスターボードの表面温度は、約38℃でなければならないが、このボードは、50℃の局部的温度に達し得る。
【0011】
天井クラッディングの裏側に設置された加熱パネルは、より長期の加熱時間を生じさせることがあり、これによって天井壁ボードの上の高い熱に起因する問題を生じさせ得る。この1つの問題例は、構造用木材の乾燥および/または収縮を生じさせ、これによって、設置された天井の反りおよび/またはずれが生じ得ることである。
【0012】
設置された天井または壁パネルのすぐ背部に配置された単数または複数の埋め込み回路を有する電気加熱パネルの終端処理も問題となり得る。すなわちその理由は、回路内で短絡破断が生じると、これを確定したり、発見することが困難となるからである。更に、かかるシステムは通常、壁ボードの所定の特定位置に終端ポイントを定めており、これらシステムは、容易にアクセスできない場所にある場合に接続することが困難となる。
【0013】
本明細書において、方法またはプロセス中の一連のステップについて言及する場合、これらステップは、特に明記しない限り、時間的な順序にはない。
【0014】
本明細書の目的のために、「加熱要素」なる用語は、電流が通過すると加熱効果を生じるような導電性または半導電性部材、または層を意味するように定義する。
【0015】
本発明の目的のために、「プラスチック」なる用語は「可塑性」材料として一般的に見なされる材料のための用語を意味するものであり、広い範囲の剛性または半剛性重合製品を含み、炭化水素および非炭化水素をベースとするポリマーを含むものであるが、かかるものだけに限定されるものではない。
【0016】
本明細書において、特許明細書およびその他の文献を含む情報の外部ソースを引用する場合、この引用は一般に本発明の特徴事項を説明するための文脈を提供するためのものである。特に明記しない限り、かかる情報のソースの引用は、いかなる裁判管轄権においても、かかる情報のソースが従来技術または当技術分野における一般的な知識の一部をなすことを認めるとみなしてはならない。
【0017】
(発明の目的)
本発明の目的は、上記欠点の一部を解消するか、または少なくとも緩和するか、または公衆に対して有効な選択を少なくとも提供する加熱パネルおよびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
(発明の概要)
第1の態様によれば、本発明は、広義には、
−第1シート材料の連続供給部を設けるステップと、
−連続オープン壁ボード供給部を形成するよう、連続プロセス内で前記第1シート材料上に硬化可能な材料の層を堆積するステップとを備え、
−−更に前記連続オープン壁ボード供給部の長手方向に実質的に沿って少なくとも1つの加熱要素を連続的に堆積するステップおよび
−前記連続オープン壁ボード供給部の長手方向に実質的に沿って少なくとも1つの加熱要素を規則的に堆積するステップから選択されたステップのうちの1つ以上を更に含む、加熱パネルを製造する方法から成る。
【0019】
好ましくは、本方法は、
−前記連続オープン壁ボード供給部の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの電気導線部材を連続的に堆積するステップであって、前記電気導線部材は、前記加熱要素よりも導電性が比較的高い、前記堆積するステップと、
−前記連続オープン壁ボード供給部の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの電気導線部材を規則的に堆積するステップであって、前記電気導線部材は、前記加熱要素よりも導電性が比較的高い、前記堆積するステップと、
から選択されたステップのうちの1つ以上を含む。
【0020】
好ましくは、複数の加熱要素を堆積する。
【0021】
好ましくは、複数の電気導線部材を堆積する。
【0022】
好ましくは、前記電気導線は、前記加熱要素の終端ポイントにおいて母線(バスバー)として作動するようになっており、単数または複数の前記加熱要素に対して小さい電流抵抗を有する。
【0023】
好ましくは、前記連続オープン壁ボード供給部の長手方向の両側に沿って連続的に電気導線部材を堆積する。
【0024】
好ましくは、前記硬化可能な材料の層は、硬化可能なスラリーである。
【0025】
好ましくは、本方法は、前記連続壁ボード供給部の長手方向に沿って前記加熱要素とは反対の前記加熱パネルの側にて前記加熱パネルの終端を可能にするのに適した少なくとも1つの横方向導線部材を堆積するステップを含む。
【0026】
好ましくは、本方法は、閉じた壁ボード供給部を形成するよう、前記第1シート材料に対して前記硬化可能な材料の層の反対側にて、第2シート材料の連続供給部を設けるステップを含む。
【0027】
好ましくは、前記硬化可能な材料層内に前記横方向導線部材を少なくとも部分的に混入する。
【0028】
好ましくは、前記横方向導線部材に前記硬化可能な材料層を一体的に形成する。
【0029】
好ましくは、前記閉じた壁ボード供給部を所定のサイズの成形プレート部分に通過させ、一貫した厚さのプリセットされた連続供給加熱パネルを形成することにより、前記閉じた壁ボード供給部をサイジングするステップを含む。
【0030】
好ましくは、前記電気導線部材を、少なくとも部分的に導電性の材料の連続シートとしてあらかじめ製造する。
【0031】
上記とは異なり、前記電気導線部材を、
前記第1シート材料および
前記第2シート材料から選択された少なくとも1つと共に、少なくとも部分的にあらかじめ製造する。
【0032】
好ましくは、前記電気導線部材を、
前記第1シート材料および
前記第2シート材料から選択された少なくとも1つの上に、少なくとも部分的にプリントする。
【0033】
好ましくは、前記スラリー層は、石膏スラリー層である。
【0034】
好ましくは、前記電気導線部材を、規則的な構造に配置する。
【0035】
上記とは異なり、前記電気導線は、導電性ファイバーの不規則な配置を含む。
【0036】
好ましくは、前記第1シート材料および前記第2シート材料から選択された少なくとも1つを、水蒸気および液体から選択された1つ以上に対して少なくとも部分的に多孔質である材料から構成する。
【0037】
好ましくは、前記第1シート材料および前記第2シート材料から選択された少なくとも1つ以上を、紙から構成する。
【0038】
好ましくは、前記電気導線部材を、
金属または金属合金、
半導体材料、および
カーボンファイバーから選択された1つ以上から構成する。
【0039】
好ましくは、前記半導体材料をドープする。
【0040】
好ましくは、前記電気導線を規則的な構造に製造する。
【0041】
好ましくは、前記電気導線の前記規則的な構造体は、水蒸気および液体から選択された1つ以上に対して多孔質である。
【0042】
好ましくは、前記電気導線の前記規則的構造体は、メッシュである。
【0043】
好ましくは、前記電気導線部材は、非導電性材料と共に規則的な構造にあらかじめ製造されている。
【0044】
好ましくは、前記電気導線部材は、フレキシブルな細長い材料と共に規則的なフォーメーションにあらかじめ製造されている。
【0045】
好ましくは、前記フレキシブルな細長い材料は、グラスファイバーおよびプラスチックから選択された1つ以上である。
【0046】
好ましくは、前記第1シート材料および前記第2シート材料から選択された1つ以上をロールから供給する。
【0047】
好ましくは、本方法は、
−プリセットされた連続供給加熱パネル内の前記硬化可能な材料を、少なくとも部分的に硬化できるようにするステップおよび
−前記部分的に硬化した連続供給加熱パネルを所定のサイズにカットするステップを含む。
【0048】
好ましくは、本方法は、過剰水が前記スラリーから蒸発できるようにすると共に、前記硬化可能な材料層が硬化し、硬化した加熱パネルを形成できるように加熱された環境内にいくつかの同様なカットされた加熱パネルを積み重ねるステップを更に含む。
【0049】
好ましくは、本方法は、前記硬化した加熱パネルの少なくとも1つのエッジを仕上げるステップを更に含む。
【0050】
別の態様では、本発明は、広義には上記パネルを製造する方法によって製造された加熱パネルから成る。
【0051】
別の態様では、本発明は、広義には、
−−2つの対向する主要面を有する硬化可能な材料の層、および
−前記硬化可能な材料の層の主要面に配置されたシート材料の第1外側層を含む、壁ボード部分と、
−前記壁ボード部分と一体化された少なくとも1つの加熱要素とを含む、加熱パネルとから成る。
【0052】
好ましくは、前記加熱パネルは、複数の加熱要素を含む。
【0053】
好ましくは、前記加熱パネルは、複数の電気導線部材を含む。
【0054】
好ましくは、前記加熱パネルは、導線部材を更に含む。
【0055】
好ましくは、前記電気導線部材は、前記加熱要素の終端ポイントで母線として作動するようになっている。
【0056】
好ましくは、前記加熱パネルは、前記シート材料の第1シートと反対の前記硬化可能な層の主要面に配置されたシート材料の第2外側層を更に含む。
【0057】
好ましくは、前記シート材料、多孔質である。
【0058】
好ましくは、前記シート材料は、繊維状である。
【0059】
好ましくは、前記シート材料は、紙である。
【0060】
好ましくは、前記加熱要素は、加熱層内に構成されている。
【0061】
好ましくは、前記加熱要素は、あらかじめ製造された層内に配置されている。
【0062】
好ましくは、前記あらかじめ製造された層は、メッシュ構造である。
【0063】
上記とは異なり、前記加熱要素は、導電性ファイバーまたは半導電性ファイバーの緩い、寄せ集めから構成されている。
【0064】
好ましくは、前記加熱要素は、
前記シート材料の第1外側層および前記シート材料の第2外側層から選択された1つ以上と、
前記硬化可能な材料の層との間の加熱層内に配置されている。
【0065】
上記とは異なり、前記加熱要素は、硬化可能な材料の前記層内に一体的に形成されている。
【0066】
好ましくは、前記加熱層は、導電性材料のストランドのメッシュ構造を含む。
【0067】
好ましくは、前記加熱層は、導電性材料および非導電性材料のストランドのメッシュを含む。
【0068】
好ましくは、前記加熱層は、前記加熱パネルの幅を横断して延びる導電性材料の平行ストランドの規則的な配置として堆積されている。
【0069】
上記と異なり、前記加熱層は、前記加熱パネルの長手方向に沿って側面から側面に延び得る導電性材料の1つ以上のストランドのジグザグ配置として配置されている。
【0070】
好ましくは、前記加熱層は、
前記シート材料の第1外側層および
前記シート材料の第2外側層から選択された1つ以上の上にプリントされている。
【0071】
好ましくは、前記加熱層は、
前記シート材料の第1外側層および
前記シート材料の第2外側層から選択された1つ以上の内に少なくとも部分的に含浸されている。
【0072】
好ましくは、前記加熱層は、水蒸気および/または液体に対して少なくとも部分的に多孔質である。
【0073】
好ましくは、前記加熱要素は、
金属または金属合金、
半導体材料、
カーボンファイバーおよび
他の任意の導電性または半導電性材料から選択された1つ以上から構成されている。
【0074】
好ましくは、前記半導体材料をドープする。
【0075】
好ましくは、前記加熱パネルは、前記加熱要素とは反対の前記加熱パネルの側にて前記加熱パネルの終端を可能にするための少なくとも1つの横方向導線部材を含む。
【0076】
好ましくは、前記硬化可能な材料層内に前記横方向導線部材が少なくとも部分的に混入されている。
【0077】
好ましくは、前記硬化可能な材料層が前記横方向導線部材に一体的に形成されている。
【0078】
別の態様では、本発明は、広義には、
−加熱パネルを設けるステップと、
−前記加熱パネルを所定サイズにカットするステップと、
−前記加熱パネルを終端するステップと、
−前記加熱パネルを構造的フレームに固定するステップとを備える、加熱パネルを設置する方法から成る。
【0079】
好ましくは、前記構造的フレームは、天井ジョイストおよび壁スタッドから選択された1つ以上である。
【0080】
好ましくは、前記加熱パネルを設置する方法は、上記前記加熱パネルを終端させる方法を含む。
【0081】
別の態様では、本発明は、広義には、上記設置された加熱パネルを含む構造体から成る。
【0082】
別の態様では、本発明は、広義には、本発明に係わる熱パネルと、本発明に係わる加熱パネル終端装置とを備える、加熱パネル終端キットから成る。
【0083】
好ましくは、前記加熱パネル終端キットは、前記シート材料の外側層のうちの1つ以上にスコアを刻むためのスコアリング工具を更に含む。
【0084】
好ましくは、本発明は、広義には、前記加熱パネル終端キットは、前記加熱パネルを支持ジョイストに締結するための締結具を更に含む。
【0085】
別の態様では、本発明は、広義には、加熱パネル内の少なくとも1つの加熱要素と接続するようになっている終端形成部と、
電気ケーブルと接続するようになっている接続形成部とを含む加熱パネル終端装置から成る。
【0086】
前記終端形成部は、加熱パネル上にクランプし、よって少なくとも1つの加熱要素に接続するようにできる。
【0087】
前記終端形成部は、前記加熱パネルの硬化可能なスラリーの前記層に挿入され、少なくとも1つの加熱要素に接続するようにできる。
【0088】
前記加熱パネル終端装置は、前記加熱パネル終端装置を少なくとも1つの支持ジョイストに固定するための固定形成部を含むことができる。
【0089】
前記加熱パネル終端装置は、少なくとも1つの加熱要素に接続しながら、前記加熱パネルを支持するように構成できる。
【0090】
前記終端形成部は、少なくとも1つの加熱要素に接続しながら、加熱パネルを支持するようにできる。
【0091】
前記終端形成部は、導電状態で少なくとも1つの加熱要素に付着または接着するように構成された接着面を含むことができる。
【0092】
好ましくは、前記終端形成部は、前記加熱要素よりも電気抵抗を比較的少なくするように、作動時に電流経路を提供する。
【0093】
別の態様では、本発明は、広義には、シート材料の外側層に少なくとも2回スコアを刻むステップと、
前記2つのスコアの間から前記シート材料を除去するステップと、
導電性終端部材を前記シート材料の下方に配置された少なくとも1つ以上の加熱要素に接続するよう、前記導電性終端部材を機械的に固定および/または付着させるステップとを含む、加熱パネルを終端させる方法から成る。
【0094】
好ましくは、前記シート材料は、紙である。
【0095】
−別の態様では、本発明は、広義には本発明に係わる加熱パネルを提供するステップと、
−本発明に係わる終端装置を提供するステップと、
−前記加熱パネルに終端形成部を挿入し、前記シート材料の下方に配置された少なくとも1つの加熱要素に接続するステップとを含む、加熱パネルを終端する方法から成る。
【0096】
別の態様では、本発明は、広義には、
−本発明に係わる加熱パネルを提供するステップと、
−本発明に係わる終端装置を提供するステップと、
−前記加熱パネルに終端形成部をクランプし、前記終端形成部を少なくとも1つの加熱要素に接続するステップとを含む、加熱パネルを終端する方法から成る。
【0097】
別の態様では、本発明は、広義には
−本発明に係わる加熱パネルを提供するステップと、
−本発明に係わる終端装置を提供するステップと、
−少なくとも1つの固定形成部により前記終端装置を支持ジョイストに固定するステップと、
−前記終端装置に加熱パネルを支持し、前記加熱要素を前記終端装置に接続するステップとを含む、加熱パネルを終端する方法から成る。
【0098】
別の態様では、本発明は、広義には
−第1外側層と、
−前記第1外側層から離間した第2外側層と、
−前記外側層の各々に介在し、これら各々に取り付けられた硬化可能な基材と、
−前記外側層の間に挿入されるか、または前記外側層の間に位置する加熱要素とを備え、
−前記パネルと同一空間内にあるよう前記電気要素が存在していてもよいし、存在していなくてもよいが、前記外側層は、硬化した適当な材料と少なくとも実質的に同一空間内にある、パネルシートから成る。
【0099】
好ましくは、前記パネルシートは、複数の加熱要素を含む。
【0100】
好ましくは、前記パネルシートは、前記パネルシートの主要面上の対向するエッジに沿って延びる一対の電気導線部材を含む。
【0101】
好ましくは、前記電気導線部材は、前記加熱要素と比較して、電気抵抗が比較的小さい。
【0102】
好ましくは、前記複数の加熱要素は、前記電気導線部材の間で互いに平行に延びる。
【0103】
好ましくは、前記加熱要素は、前記硬化可能な材料と共に導入されたものである。
【0104】
好ましくは、前記外側層は、紙である。
【0105】
添付図面を参照し、単なる例として記載した次の説明から、本発明の上記以外の態様が明らかとなろう。
【0106】
本明細書で使用する「および/または」なる用語は、「および」または「または」、またはその双方を意味する。
【0107】
本明細書で使用する、名詞に続く「(s)」は、その名詞の複数形および/または単数形を意味する。
【0108】
本明細書(および特許請求の範囲)で使用する「含む」または「備える」なる用語は、「少なくとも一部から成る」ことを意味する。その用語を含む本明細書(および特許請求の範囲)における記載を解釈するに当たり、各記載におけるその用語に先行する特徴事項のすべてが存在する必要があるが、その他の特徴事項も存在してもよい。「含む」および「備えた」なる関連用語も同様に解釈すべきである。
【0109】
上記および下記のすべての出願、特許および刊行物の全開示は、これらが存在する場合に参考例として援用する。
【0110】
本発明が関係する当業者であれば、特許請求の範囲に記載した発明の範囲から逸脱することなく、本発明の構造および広く異なる実施形態および応用例の多くの変更例を想到できよう。本願における開示および記載は、単に説明のものに過ぎず、いかなる意味においても限定的なものではない。
【0111】
以下、添付図面を参照し、単なる例として本発明について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】加熱パネルの製造方法の略図を示す。
【図2】加熱パネルの第1実施形態の組み立て図を示す。
【図3】加熱パネルの第2実施形態の組み立て図を示す。
【図4】加熱パネルの第3実施形態の組み立て図を示す。
【図5】終端のためにスコア(刻み目)が刻まれ、調製された、図2に示された加熱パネルの実施形態の組み立て図を示す。
【図6】加熱パネルの第4実施形態の組み立て図を示す。
【図7】連続したオープン壁ボード供給部に沿った2本の電気導線部材の間に延びる加熱要素の平行構造に構成された加熱要素の平面略図を示す。
【図8】連続したオープン壁ボード供給部に沿った単一要素がジグザグ構造に構成された加熱要素の平面略図を示す。
【図9】加熱パネルの硬化可能な材料の層に組み込まれた横方向電気導線部材の切り欠き図を示す。
【図10】加熱システムを示す。
【図11】加熱システムの別の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0113】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
同様な主要部全体を同様な番号で示す上記図面を参照し、本発明の第1の態様に係わる加熱パネル全体を番号100で示す。
【0114】
以下説明する本発明の一実施形態では、加熱パネル100が設けられている。この加熱パネル100は、2つの主要な対向面130を有する硬化可能な材料の層120を含む壁ボード部分110を含む。この壁ボード部分110は、更に硬化可能な材料の層120のうちの主要対向面130に配置されたシート材料(最も好ましくは紙)の第1外側層140と、シート材料(最も好ましくは紙)の第2外側層160とを含む。加熱パネル100は、壁ボード部分110と一体化された加熱要素150を更に含む。(図7に示されるように)一実施形態では、加熱パネルは一対の電気導線部材270を含み、この部材は加熱パネル100の両側で上下に延び、加熱要素150のための母線(すなわち低抵抗終端ポイント)として働くように平行に配置されている。
【0115】
好ましい実施形態において、壁ボード部分110と一体化するときに、加熱層を形成するように加熱要素150と電気導線部材270を単一平面に配置するようにすることも可能である。しかしながら必ずしもこのようにしなくてもよく、少なくとも加熱要素150が(および可能な場合には電気導線部材270も)壁ボード部分110内で非平面状に、すなわち三次元に延びるようにしてもよい。
【0116】
以下記載するように、加熱パネルの新規な本発明の連続製造方法において、硬化可能な材料の層120内で硬化可能な材料を使用することも可能である。この硬化可能な材料の層120は、
−良好な絶縁特性および
−高熱密度
のような必要な物理的性質を有する硬化性スラリー、例えば石膏から構成してもよい。
【0117】
しかしながら別の実施形態では、必ずしもこのようにしなくてもよい。考えられる別の材料として、耐熱性合成樹脂、高熱密度プラスチック、混凝紙、ファイバーボードタイプの材料、または他の任意の、適当に高性能化された材料を挙げることができる。
【0118】
シート材料の外側の第1層140および外側の第2層160に対して紙を使用することも可能である。その理由は、紙は多孔質であり、石膏のような硬化可能なスラリー内の過剰な水を蒸発させることができるからである。しかしながら、硬化可能な材料から過剰な水を蒸発させる必要がない場合、非多孔質材料を使用することもできる。
【0119】
(図2、3、5に示されるように)好ましい実施形態では、加熱要素150および好ましくは加熱層170をメッシュ構造210となるようにあらかじめ製造する。このメッシュ構造は、加熱層170を横断するように延びる非導電性材料230、例えばグラスファイバーの一定に離間した平行ストランドと、グラスファイバーストランドに対して直角に加熱層170を横断するように延びる導電性材料220、例えばカーボンファイバーの一定に離間した平行ストランドとを含み、正方形または長方形のメッシュ構造を形成している。導電性材料220のカーボンファイバーストランドは2つの導電性部材270の間を延びることが好ましく、これら導電性部材は加熱要素150と比較して、導電率を比較的高くするように、カーボンファイバーまたは他の任意の適当に高性能化された材料からも製造できる。
【0120】
加熱層170のために、あらかじめ製造されたメッシュ構造を使用することによって、加熱パネル100の製造時に利点が得られる。これら利点については、製造プロセスについて後述するときにより明らかとなろう。
【0121】
別の実施形態では、メッシュ構造210を導電性ファイバーと、半導電性ファイバーおよび非導電性ファイバーのうちの1つ以上との緩い、寄せ集めとすることも可能である。メッシュ構造210は、三次元状に延びることもでき、硬化可能な材料の層120内に混入してもよいし、硬化可能な材料の層120と一体に形成してもよい。
【0122】
好ましい実施形態では、メッシュ構造210は、硬化可能な材料の層120とシート材料の外側層140、160の一方またはその双方との間で加熱層170として延びる。
【0123】
別の実施形態では、図8に示されるように、加熱要素170のうちの少なくとも1つまたはそれ以上をジグザグ構造体250として構成してもよい。加熱パネルを終端したときに直列に作動する電気加熱回路を形成するように、かかるジグザグ構造体を導電性にしてもよい。
【0124】
図3、4および6に示されるような更に別の実施形態では、シート材料の第1外側層140および第2外側層160の一方またはその双方に、加熱要素および/または電気導線部材をプリントしてもよい。好ましい実施形態では、シート材料の第1外側層140および第2外側層160の一方または双方の内側面に加熱層をプリントしてもよい。
【0125】
硬化可能な材料の層120が過剰な液体(図示せず)を除去しなければならないようなスラリーから構成される場合、水蒸気および/または液体がシート材料の外側層140、160(これら層も同じように多孔質であることが好ましい)の一方または双方に移動し、これら層を通過できるように、加熱層170を水蒸気および/または液体に対して好ましくは多孔質とすることができる。
【0126】
さらに別の実施形態では、シート材料の第1外側層140および第2外側層160の一方またはその双方に導電性部材270を含浸させ、シート材料の第1外側層140および第2外側層160の一方または双方の下方の加熱要素150に接触させ、シート材料の外側層の一方または双方の外側に終端表面272を設けてもよい。このようにすることは、電源からの導電性部材270の終端表面272に導線を機械的に固定および/または付着させることにより、加熱パネル100の終端を容易に達成できるという点で有利である。
【0127】
加熱パネル100の長手方向に沿って、一定の間隔でかかる電気導線部材270が含浸される場合、これら電気導線部材270は、加熱要素150を通過する同様な電荷の流れを促進するための「母線」として働き、よって加熱層170のまわりで比較的均一な加熱を可能にできる。使用されていない終端表面272は、加熱パネル100の短絡または他の安全上の事故を防止するために適宜絶縁接着テープでテーピングしてもよい。
【0128】
加熱パネル100を設置する場合、加熱しようとする硬化可能な材料の層120の側面に、またはその側面に向かって加熱要素150を位置させることが望ましい。このような理由から、一実施形態では、硬化可能な材料の層120内に加熱層を埋め込んでもよいし、硬化可能な材料の層120の(設置したときの)下方側に加熱層を埋め込んでもよい。このようにすることによって、放射加熱効果が得られる前に、硬化可能な材料の層全体120を加熱する必要がなくなる。
【0129】
しかしながら、硬化可能な材料の層内に加熱層170を埋め込み、過剰水を蒸発させなければならないスラリーから硬化可能な材料の層120が構成される場合、加熱層が硬化可能な材料の層120内へ進入する液体または水蒸気をシールしないよう(このような液体または水蒸気が侵入すると、泡の形成またはその他の美的に望ましくない効果が生じる)、加熱層を水蒸気またはその他の液体に対して少なくとも部分的に多孔質とすることが望ましい。
【0130】
加熱要素150および/または電気導線部材270を、任意の導電性材料または半導電性材料、例えば金属もしくは金属合金、半導体材料、カーボンファイバーおよびその他の任意の導電性材料または半導電性材料から選択された1つ以上から構成することを考えつくことができる。
【0131】
シート材料の第1外側層140または第2外側層160に加熱要素および/または電気導線部材270をプリント(または含浸)する場合、シート材料はプリントプロセスで使用するための適当な性質だけでなく、必要な導電特性も有しなければならないことが理解できよう。好ましい実施形態では、シリコンチップ上に回路をプリントする際に使用されるプリントされた半導電体と同様な性質を有するドープされた半導電材料を使用することが考えられる。
【0132】
一部の実施形態では、加熱すべき側に向けて加熱要素150を位置させる場合、例えば天井の下側の面に位置させるか、または家の内側に向けて加熱要素150を位置させる場合、加熱要素150の終端部を視界から隠すようにすることが美的に望ましい。
【0133】
このようなことは、硬化可能な材料の層の対向する主要面からの加熱要素に、またはこれら加熱要素から電気を伝える、図9に示される横方向電気導線部材260を使用することによって達成できる。かかる横方向電気導線部材260は、図9に示されるように硬化可能な材料の層120内に一体的に形成またはセットできる。
【0134】
上記とは異なり、加熱パネルの4つの側面135のうちの1つのまわりに単数または複数の横方向電気導線部材260を延長させ、美的に好ましいように加熱要素150に接触させてもよい。これら横方向電気導線部材260は、加熱パネル100のエッジにクランプできる。これとは異なり、横方向電気導線部材260を図9に示されるように、1つ以上の加熱要素150に接触するよう、硬化可能な材料の層120内またはシート材料の層140、160の下に側面から少なくとも部分的に挿入できるような寸法および構成にしてもよい。
【0135】
更に別の実施形態では、美的に好ましいように横方向電気導線部材260が天井内または壁に沿って加熱パネル100を支持するように作動させることが可能である。このことは、例えば、図10における天井内に示されるようにすることによって可能となる。図10では、終端表面272が下方を向き、終端形成部710として横方向電気導線部材260によって支持されている。この終端表面272は、(下を向いた)シート材料の層140、160の一方に含浸し、硬化可能な材料の層120の下方側に位置する加熱要素150に接触する。
【0136】
(図1に示されるような)本発明の別の態様によれば、数ステップ(これらステップは必ずしも同じ時間的順序になくてもよい)を含む加熱パネルの製造方法が提供される。加熱パネルを製造する方法は、上記のように(好ましくは他のロール142と共にスプライスできるロール142から)シート材料の第1外側層140を連続供給するステップを含む。連続オープン壁ボード供給部500を形成するための連続プロセスにおいて、材料の第1シート上に適当な材料(例えば石膏スラリーまたは上記同様なもの)の層120を堆積する。
【0137】
製造方法は、更に下記のステップから選択された1つ以上のステップを含む。
−連続オープン壁ボード供給部500の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの加熱要素150を連続的に堆積するステップ。
−連続オープン壁ボード供給部500の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの加熱要素を規則的に堆積するステップ。
【0138】
単数または複数の加熱要素をこのように堆積すると、部分的に形成された加熱パネル510が形成される。単数または複数の加熱要素150を堆積するこれらステップのうちの第1ステップにおいて、図8に示されるように連続オープン壁ボード供給部500の長手方向に連続的に沿って、ジグザグタイプのフォーメーションで1つ以上の加熱要素150を堆積するようにすることも可能である。
【0139】
これらステップのうちの第2ステップにおいて、連続オープン壁ボード供給部500に沿って一定の間隔で1つ以上の加熱要素を堆積することも可能である。このような一例として、連続オープン壁ボード供給部500の移動方向に対して横方向または部分的に横方向に延びるようなカーボンファイバー加熱要素150のストランドを規則的に堆積する例がある。
【0140】
このような加熱要素150の規則的な堆積は、加熱要素150およびグラスファイバーのような他のファイバーから構成された加熱層の堆積部の一部とすることができる。このような一例として、加熱層170として(図2、3および5に示されるように)メッシュ210を堆積することであり、この場合、メッシュ210は、連続オープン壁ボード供給部500に沿って横方向に延びるカーボンファイバーのような導電性材料220のストランドと、連続オープン壁ボード供給部500に沿って長手方向に延びる、グラスファイバーのような非導電性材料のストランド230、またはこの逆に壁ボード供給部に沿って長手方向に延びる導電性材料のストランドと、壁ボード供給部に沿って横方向に延びる非導電性材料のストランドとを含む。
【0141】
更に別の実施形態では、導電性ファイバーの不規則な配置として(図示せず)加熱要素を堆積できる。このような導電性ファイバーの不規則な配置は、硬化可能な材料の層120とシート材料の外側層140、160の1つ以上との間に加熱層170を堆積するか、またはこれら導電性ファイバーを、図6に示されるように、硬化可能な材料の層内に混入することによっても得られる。
【0142】
この製造方法は、
−連続オープン壁ボード供給部500の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの電気導線部材270を連続的に堆積するステップであって、前記電気導線部材270は加熱要素150よりも比較的導電性が高い、前記堆積するステップと、
−連続オープン壁ボード供給部500の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの電気導線部材270を規則的に堆積するステップであって、この電気導線部材270は加熱要素150よりも比較的導電性が高い、前記堆積するステップと、
から選択されたステップのうちの一方または双方を更に含むことができる。
【0143】
加熱層170において、加熱要素と共に電気導線部材270を堆積することも考えつくことができる。この電気導線部材270は、加熱要素150と共に加熱層170内にメッシュ210としてあらかじめ製造してもよいし、加熱要素150とは別個に加熱層170内に堆積してもよい。
【0144】
加熱パネルの製造方法は、硬化可能な材料の層120の反対側にある(好ましくは他のロール162と共にスプライスできるロール162からの)シート材料の第2外側層160の連続供給部をシート材料の第1外側層140に提供するステップを更に含むことができる。
【0145】
これまで述べたステップは、必ずしも時間的な順序になくてもよいことを再度強調する。一例として、加熱層170としてシート材料の第1層140または第2層160上に加熱要素150および/または電気導線部材270をプリントできる。かかるケースにおいて、プリントされた層を乾燥できるようにするよう、従来のプロセスにおいてプリントステップを実行するようにすることも可能である。しかしながら、このようなことは必ずしも必要ではなく、硬化可能な材料120の層の堆積時にプリントを実行してもよい。
【0146】
別の実施形態では、シート材料の第1層140または第2層160の一方に電気導線部材270をあらかじめプリントし、シート材料の第1層140または第2層160の他方に加熱要素をプリントしながら、プリントステップを実行するようにしてもよい。
【0147】
加熱パネル100を製造する方法は、連続壁ボード供給部の長手方向に沿って加熱要素から加熱パネルの反対側にて、加熱パネル100の終端を可能にするよう、少なくとも1つの横方向電気導線部材260を堆積する別のステップを含むことができる。この横方向電気導線部材260は、連続形状に堆積してもよいし、または単一横方向電気導線部材260の規則的堆積部として堆積してもよい。好ましい実施形態では、横方向電気導線部材260を一連の導電性横方向導線部材260とすることができ、この導線部材260は、連続オープン壁ボード供給部500の長手方向に沿った規則的な位置に置かれ、少なくとも一部が、硬化可能な材料の層120内に混入されるか、または一体形成される。
【0148】
別の実施形態では、横方向導線部材260を、硬化可能な材料の層120のエッジのまわりに適合し、硬化可能な材料の層120とシート材料の第1外側層140、第2外側層160との間に納まるように堆積された、連続した長さの導電性メッシュ261(図示せず)とすることができる。
【0149】
加熱パネル100を製造する方法は、硬化可能な材料の組み合わせ層およびシート材料の第1外側層140、シート材料の第2外側層160の一方または双方の層の厚さおよび/または幅をサイジングし、一貫した厚さのプリセットされた連続供給加熱パネル520を形成するステップを含むことが好ましい。
【0150】
加熱パネルを製造する好ましい方法は、(少なくとも硬化した加熱パネルの取り扱いおよび仕上げを可能にするよう)プリセットされた連続供給加熱パネル520内の硬化可能な材料の層を少なくとも部分的に硬化できるようにするステップと、切断機構522により、出荷のための必要なサイズに連続供給加熱パネルをカットするステップを含む。
【0151】
加熱パネル100の好ましい製造方法は、石膏または水をベースとする硬化可能なスラリーを使用する場合には、同様ないくつかのカットされた加熱パネルを積み重ね、スラリーから過剰な水分を蒸発させ、シート材料の第1外側層140および第2外側層160内の多孔質の紙を過剰な水分が通過できるように、好ましくは加熱チャンバ内で(図1内の矢印Aが示すように)加熱パネルに加熱効果を作用させるステップを更に含む。
【0152】
最後に、本製造方法は、セットした加熱パネル100のエッジを仕上げるステップを含むことができる。
【0153】
本発明に係わる加熱パネルを適宜設置可能にできる。このようなことは、本発明に係わる加熱パネル100をまず設け、必要に応じて壁および/または天井に適合するサイズに加熱パネル100をカットし、加熱パネルを終端し、加熱パネル100を構造フレーム(図示せず)、例えば天井のジョイスト(はりまたは根太)および/または家もしくはその他の構造体(図示せず)の壁スタッドに固定することによって達成できる。
【0154】
加熱パネルの好ましい実施形態では、加熱パネルの加熱特性に影響することなく、加熱パネルを任意の所望する長さにカットできると理解すべきである。導電性材料230の長手方向ストランドと横方向ストランドの双方のメッシュのような、加熱要素150および/または電気導線部材270のメッシュの他の種々の構造を使用する場合、加熱パネルを通過する電気加熱回路を破壊することなく加熱パネルを所望する幅および長さにカットできるようにすることを想到できる。
【0155】
本発明の別の態様では、加熱パネル終端装置700が提供される。この終端装置700は、加熱パネル内の少なくとも1つの加熱要素に接続するようになっている終端形成部材710と、電気ケーブル600に接続するようになっている接続形成部730とを含む。
【0156】
終端形成部700が加熱パネル100にクランプし、よって少なくとも1つの加熱要素150に接続するようにしてもよいし、例えば鋭いポイントを有するようにして(図11に示されるように)加熱パネル100の硬化可能な材料の層120内に終端形成部700を挿入し、少なくとも1つの加熱要素150に接続できるようにすることも想到できる。
【0157】
更に、終端装置700は、例えば
−ナットとボルトの形成部(図示せず)または
−釘またはステープルを受けるための孔(図示せず)または
−支持ジョイストの上にフック掛けするためのフック形成部または
−相補的な支持形成部に抗してクサビ状に作用するためのクサビ形成部
のうちの1つ以上の形態で終端装置700を少なくとも1つの支持ジョイスト(図示せず)に固定するための固定形成部720を更に含むことができる。
【0158】
図10に示されるような好ましい実施形態では、終端装置700は少なくとも1つの加熱要素150に電気接続しながら加熱パネル100を支持するようになっている。
【0159】
終端形成部710は、別の実施形態では加熱要素150に接着または付着するようになっている接着面(図示せず)を含むことができる。
【0160】
好ましい実施形態では、終端装置700の終端形成部710は、加熱要素よりも電気抵抗が比較的小さくなるように作動的に電流経路を提供するので、この終端形成部は、母線として働く。このように加熱パネル100の一部としての電気導線部材270のための条件は、不要となるか、または少なくとも部分的に低減される。
【0161】
加熱パネル100と終端装置700との組み合わせは、適宜設置し、終端し、および/または支持できるような加熱システム1000を形成すると理解できよう。
【0162】
加熱システム1000を設置するためのキット(図示せず)内の別個の部品として、この加熱システム1000を販売できるようにすることも考えられる。かかるキットは本発明に係わる加熱パネル100と、本発明に係わる加熱パネルターミネート装置700とを含むことになる。このキットは、加熱パネル100およびターミネート装置700の一方または双方を支持天井ジョイスト(図示せず)または壁スタッド(図示せず)に締結するための締結具(図示せず)と、ケーブルのような電気コネクタ部材(図示せず)も含むことができる。更にこのキットは、加熱パネル100の終端を準備する際にシート材料の外側層140、160の1つ以上にスコアを刻むためのスコアリング工具(図示せず)、例えばナイフを含むことができる。
【0163】
加熱パネル100の終端は、終端を行う本発明の実施形態に応じて方法を変えることによって達成できる。
【0164】
一例として、実施形態が硬化可能な材料の層120とシート材料の外側層、例えば紙との間に位置する加熱要素の加熱層を含む場合、加熱パネルを終端する方法は、加熱パネルの長手方向または幅方向にわたって2本の平行ラインのスコアをシート材料の外側層に刻むステップと、2本のスコアの間からシート材料を除去し、下方の加熱要素を露出するステップと、導電性ターミネート部材を露出した加熱要素150のうちの少なくとも1つに機械的に固定および/または付着させるステップを含むことになる。
【0165】
加熱パネルの同じ実施形態のために、加熱パネルを終端する方法は、本発明に係わる加熱パネルを設けるステップと、本発明に従い、上記のように終端装置700を設けるステップと、加熱パネル100内に終端形成部710を挿入し、シート材料の第1層140または第2層160の下方に配置された少なくとも1つの加熱要素に接続するステップを含むことができる。
【0166】
加熱パネル100の同じ実施形態では、加熱パネル100の別の終端方法は、本発明に係わる加熱パネル100を設けるステップと、硬化可能な材料の層120のエッジおよび少なくとも1つの側面135のまわりをクランプする上記のような本発明に係わる終端装置700を設けるステップと、加熱パネル100に終端形成部710をクランプし、終端形成部710を少なくとも1つの加熱要素150に接続するステップとを含むことができる。
【0167】
例えばシート材料の外側層140、160のうちの1つに導電性部材270が含浸される場合、電気導線部材270の終端表面272は、終端装置700に接触し、作動時に加熱パネル100と支持終端装置700との間で電気接続が確立するように、支持終端装置700の上に加熱パネルを支持できる。
【0168】
この実施形態では、加熱パネル100の終端方法は、上記のような本発明に係わる加熱パネル100を設けるステップと、上記のように本発明に係わる終端装置700を設けるステップと、少なくとも1つの固定形成部720によって支持ジョイスト(図示せず)に終端装置700を固定するステップと、終端装置700上に加熱パネル100を支持し、加熱要素150を終端装置700に接続するステップとを含む。
【0169】
これまでの記載において、公知の均等物を有する要素または整数について述べた場合に、これらの記載には、かかる均等物があたかも別々に記載されているかのように含まれている。
【0170】
特定の実施形態を参照し、例として本発明について説明したが、本発明の要旨またはその範囲から逸脱することなく、変形および/または改善を行うことができると理解すべきである。
【0171】
更に、マーカッシュグループとして本発明の特徴事項または態様について記載した場合、当業者であれば、本発明はマーカッシュグループの個々の要素または複数の要素のサブクレームとしても本発明を記載できると認識できよう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
−第1シート材料の連続供給部を設けるステップと、
−連続オープン壁ボード供給部を形成するよう、連続プロセス内で前記第1シート材料上に硬化可能な材料の層を堆積するステップとを備え、
−−更に前記連続オープン壁ボード供給部の長手方向に実質的に沿って少なくとも1つの加熱要素を連続的に堆積するステップおよび
−前記連続オープン壁ボード供給部の長手方向に実質的に沿って少なくとも1つの加熱要素を規則的に堆積するステップから選択されたステップのうちの1つ以上を更に含む、加熱パネルを製造する方法。
【請求項2】
−前記連続オープン壁ボード供給部の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの電気導線部材を連続的に堆積するステップであって、前記電気導線部材は、前記加熱要素よりも導電性が比較的高い、前記堆積するステップと、
−前記連続オープン壁ボード供給部の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの電気導線部材を規則的に堆積するステップであって、前記電気導線部材は、前記加熱要素よりも導電性が比較的高い、前記堆積するステップと、
から選択されたステップのうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
複数の加熱要素を堆積する請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
複数の電気導線部材を堆積する、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記電気導線は、前記加熱要素の終端ポイントにおいて母線として作動するようになっており、単数または複数の前記加熱要素に対して小さい電流抵抗を有する、請求項2〜4のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記連続オープン壁ボード供給部の長手方向の両側に沿って連続的に電気導線部材を堆積する、請求項2〜5のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記硬化可能な材料の層は、硬化可能なスラリーである、請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記連続壁ボード供給部の長手方向に沿って前記加熱要素とは反対の前記加熱パネルの側にて前記加熱パネルの終端を可能にするのに適した少なくとも1つの横方向導線部材を堆積するステップを含む、請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
閉じた壁ボード供給部を形成するよう、前記第1シート材料に対して前記硬化可能な材料の層の反対側にて、第2シート材料の連続供給部を提供するステップを含む、請求項1〜8のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記硬化可能な材料層内に前記横方向導線部材を少なくとも部分的に混入する、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記横方向導線部材に前記硬化可能な材料層を一体的に形成する、請求項8〜10のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記閉じた壁ボード供給部を所定のサイズの成形プレート部分に通過させ、一貫した厚さのプリセットされた連続供給加熱パネルを形成することにより、前記閉じた壁ボード供給部をサイジングするステップを含む、請求項9〜6のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記電気導線部材を、少なくとも部分的に導電性の材料の連続シートとしてあらかじめ製造する、請求項2〜12のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記電気導線部材を、
前記第1シート材料および
前記第2シート材料から選択された少なくとも1つと共に、少なくとも部分的にあらかじめ製造する、請求項2〜13のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記電気導線部材を、
前記第1シート材料および
前記第2シート材料から選択された少なくとも1つの上に、少なくとも部分的にプリントする、請求項2〜14のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記スラリー層は、石膏スラリー層である、請求項7〜15のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記電気導線部材を、規則的な構造に配置する、請求項2〜16のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記電気導線は、導電性ファイバーの不規則な配置を含む、請求項2〜16のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記第1シート材料および前記第2シート材料から選択された少なくとも1つを、水蒸気および液体から選択された1つ以上に対して少なくとも部分的に多孔質である材料から構成する、請求項9〜18のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記第1シート材料および前記第2シート材料から選択された少なくとも1つ以上を、紙から構成する、請求項9〜19のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記電気導線部材を、
金属または金属合金、
半導体材料、および
カーボンファイバーから選択された1つ以上から構成する、請求項2〜20のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記半導体材料をドープする、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記電気導線を規則的な構造に製造する、請求項2〜22のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記電気導線の前記規則的な構造体は、水蒸気および液体から選択された1つ以上に対して多孔質である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記電気導線の前記規則的構造体は、メッシュである、請求項23または24のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記電気導線部材は、非導電性材料と共に規則的な構造にあらかじめ製造されている、請求項2〜25のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記電気導線部材は、フレキシブルな細長い材料と共に規則的なフォーメーションにあらかじめ製造されている、請求項2〜26のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記フレキシブルな細長い材料は、グラスファイバーおよびプラスチックから選択された1つ以上である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1シート材料および前記第2シート材料から選択された1つ以上をロールから供給する、請求項9〜28のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
−プリセットされた連続供給加熱パネル内の前記硬化可能な材料を、少なくとも部分的に硬化できるようにするステップおよび
−前記部分的に硬化した連続供給加熱パネルを所定のサイズにカットするステップを含む、請求項12〜29のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
過剰水が前記スラリーから蒸発できるようにすると共に、前記硬化可能な材料層が硬化し、硬化した加熱パネルを形成できるように加熱された環境内にいくつかの同様なカットされた加熱パネルを積み重ねるステップを更に含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記硬化した加熱パネルの少なくとも1つのエッジを仕上げるステップを更に含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
請求項1〜32に記載の加熱パネルを製造する方法によって製造された加熱パネル。
【請求項34】
−−2つの対向する主要面を有する硬化可能な材料の層および
−前記硬化可能な材料の層の主要面に配置されたシート材料の第1外側層を含む、壁ボード部分と、
−前記壁ボード部分と一体化された少なくとも1つの加熱要素とを含む、加熱パネル。
【請求項35】
前記加熱パネルは、複数の加熱要素を含む、請求項34に記載の加熱パネル。
【請求項36】
前記加熱パネルは、更に電気導線部材を含む、請求項34に記載の加熱パネル。
【請求項37】
前記加熱パネルは、複数の電気導線部材を含む、請求項36に記載の加熱パネル。
【請求項38】
前記電気導線部材は、前記加熱要素の終端ポイントで母線として作動するようになっている、請求項36または37に記載の加熱パネル。
【請求項39】
前記加熱パネルは、前記シート材料の第1シートと反対の前記硬化可能な層の主要面に配置されたシート材料の第2外側層を更に含む、請求項34〜38のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項40】
前記シート材料の第1外側層および前記シート材料の第2外側層のうちの1つ以上の前記シート材料は、多孔質である、請求項39に記載の加熱パネル。
【請求項41】
前記シート材料の第1外側層および前記シート材料の第2外側層のうちの1つ以上の前記シート材料は、繊維状である、請求項39または40のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項42】
前記シート材料の第1外側層および前記シート材料の第2外側層のうちの1つ以上の前記シート材料は、紙である、請求項34に記載の加熱パネル。
【請求項43】
前記加熱要素は、加熱層内に構成されている、請求項34〜42のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項44】
前記加熱要素は、
前記シート材料の第1外側層および前記シート材料の第2外側層から選択された1つ以上と、
前記硬化可能な材料の層との間の加熱層内に配置されている、請求項43〜43のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項45】
前記加熱要素は、あらかじめ製造された層内に配置されている、請求項34〜44のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項46】
前記あらかじめ製造された層は、メッシュ構造である、請求項44に記載の加熱パネル。
【請求項47】
前記加熱要素は、導電性ファイバーまたは半導電性ファイバーの緩い、寄せ集めから構成されている、請求項34〜45のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項48】
前記加熱要素は、硬化可能な材料の前記層内に一体的に形成されている、請求項34〜47のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項49】
前記加熱層は、導電性材料のストランドのメッシュ構造を含む、請求項43〜48のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項50】
前記加熱層は、導電性材料および非導電性材料のストランドのメッシュを含む、請求項43〜49のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項51】
前記加熱層は、前記加熱パネルの幅を横断して延びる導電性材料の平行ストランドの規則的な配置として堆積されている、請求項43〜50のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項52】
前記加熱層は、前記加熱パネルの長手方向に沿って側面から側面に延び得る導電性材料の1つ以上のストランドのジグザグ配置として配置されている、請求項43〜51のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項53】
前記加熱層は、
前記シート材料の第1外側層および
前記シート材料の第2外側層から選択された1つ以上の上にプリントされている、請求項43〜52のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項54】
前記加熱層は、
前記シート材料の第1外側層および
前記シート材料の第2外側層から選択された1つ以上の内に少なくとも部分的に含浸されている、請求項43〜53のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項55】
前記加熱層は、水蒸気および/または液体に対して少なくとも部分的に多孔質である、請求項43〜54のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項56】
前記加熱要素は、
金属または金属合金、
半導体材料、
カーボンファイバーおよび
他の任意の導電性または半導電性材料から選択された1つ以上から構成されている、請求項34〜55のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項57】
前記半導体材料は、ドープされている、請求項56に記載の加熱パネル。
【請求項58】
前記加熱パネルは、前記加熱要素とは反対の前記加熱パネルの側にて前記加熱パネルの終端を可能にするための少なくとも1つの横方向導線部材を含む、請求項34〜57のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項59】
前記硬化可能な材料層内に前記横方向導線部材が少なくとも部分的に混入されている、請求項58に記載の加熱パネル。
【請求項60】
前記硬化可能な材料層が前記横方向導線部材に一体的に形成されている、請求項58または59のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項61】
−加熱パネルを設けるステップと、
−前記加熱パネルを所定サイズにカットするステップと、
−前記加熱パネルを終端するステップと、
−前記加熱パネルを構造的フレームに固定するステップとを備える、加熱パネルを設置する方法。
【請求項62】
前記構造的フレームは、
a.天井ジョイストおよび
b.壁スタッドから選択された1つ以上である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記加熱パネルを設置する方法は、請求項76〜80のうちのいずれか1項に記載の前記加熱パネルを終端させる方法を含む、請求項61〜62のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項64】
請求項33〜60のうちのいずれか1項に記載の、設置された加熱パネルを含む構造体。
【請求項65】
請求項1〜60のうちのいずれか1項に記載の加熱パネルと、
請求項68〜75のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル終端装置とを備える、加熱パネル終端キット。
【請求項66】
前記加熱パネル終端キットは、前記シート材料の外側層のうちの1つ以上にスコアを刻むためのスコアリング工具を更に含む、請求項65に記載のキット。
【請求項67】
前記加熱パネル終端キットは、前記加熱パネルを支持ジョイストに締結するための締結具を更に含む、請求項65〜66のうちのいずれか1項に記載のキット。
【請求項68】
請求項33〜60のうちのいずれか1項に記載の、加熱パネル内の少なくとも1つの加熱要素と接続するようになっている終端形成部と、
電気ケーブルと接続するようになっている接続形成部とを含む加熱パネル終端装置。
【請求項69】
前記終端形成部は、請求項33〜60のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル上にクランプし、よって少なくとも1つの加熱要素に接続するようになっている、請求項68に記載の加熱パネル終端装置。
【請求項70】
前記終端形成部は、前記加熱パネルの硬化可能なスラリーの前記層に挿入され、少なくとも1つの加熱要素に接続するようになっている、請求項68〜69のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル終端装置。
【請求項71】
前記加熱パネル終端装置は、前記加熱パネル終端装置を少なくとも1つの支持ジョイストに固定するための固定形成部を含む、請求項68〜70のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル終端装置。
【請求項72】
前記加熱パネル終端装置は、少なくとも1つの加熱要素に接続しながら、前記加熱パネルを支持するように構成されている、接続しながら68〜71のうちのいずれか1項に記載の、加熱パネル終端装置。
【請求項73】
前記終端形成部は、少なくとも1つの加熱要素に接続しながら、加熱パネルを支持するようになっている、請求項68〜72のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル終端装置。
【請求項74】
前記終端形成部は、導電状態で少なくとも1つの加熱要素に付着または接着するように構成された接着面を含む、請求項68〜73のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル終端装置。
【請求項75】
前記終端形成部は、前記加熱要素よりも電気抵抗を比較的少なくするように、作動時に電流経路を提供する、請求項68〜74のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル終端装置。
【請求項76】
シート材料の外側層に少なくとも2回スコアを刻むステップと、
前記2つのスコアの間から前記シート材料を除去するステップと、
導電性終端部材を前記シート材料の下方に配置された少なくとも1つ以上の加熱要素に接続するよう、前記導電性終端部材を機械的に固定および/または付着させるステップとを含む、加熱パネルを終端させる方法。
【請求項77】
前記シート材料は、紙である、請求項76に記載の装置。
【請求項78】
−請求項33〜60のうちのいずれか1項に記載の加熱パネルを提供するステップと、
−請求項68〜75のうちのいずれか1項に記載の終端装置を提供するステップと、
−終端形成部を前記加熱パネルに挿入し、前記シート材料の下方に配置された少なくとも1つの加熱要素に接続するステップとを含む、加熱パネルを終端する方法。
【請求項79】
−請求項33〜60のうちのいずれか1項に記載の加熱パネルを提供するステップと、
−請求項68〜75のうちのいずれか1項に記載の終端装置を提供するステップと、
−前記加熱パネルに終端形成部をクランプし、前記終端形成部を少なくとも1つの加熱要素に接続するステップとを含む、加熱パネルを終端する方法。
【請求項80】
−請求項33〜60のうちのいずれか1項に記載の加熱パネルを提供するステップと、
−請求項68〜75のうちのいずれか1項に記載の終端装置を提供するステップと、
−少なくとも1つの固定形成部により前記終端装置を支持ジョイストに固定するステップと、
−前記終端装置に加熱パネルを支持し、前記加熱要素を前記終端装置に接続するステップとを含む、加熱パネルを終端する方法。
【請求項81】
−第1外側層と、
−前記第1外側層から離間した第2外側層と、
−前記外側層の各々に介在し、これら各々に取り付けられた硬化可能な基材と、
−前記外側層の間に挿入されるか、または前記外側層の間に位置する加熱要素とを備え、
−前記パネルと同一空間内にあるよう前記電気要素が存在していてもよいし、存在していなくてもよいが、前記外側層は、硬化した適当な材料と少なくとも実質的に同一空間内にある、パネルシート。
【請求項82】
前記パネルシートは複数の加熱要素を含む、請求項81に記載のパネルシート。
【請求項83】
前記パネルシートは、前記パネルシートの主要面上の対向するエッジに沿って延びる一対の電気導線部材を含む、請求項81〜82のうちのいずれか1項に記載のパネルシート。
【請求項84】
前記電気導線部材は、前記加熱要素と比較して、電気抵抗が比較的小さい、請求項83に記載のパネルシート。
【請求項85】
前記複数の加熱要素は、前記電気導線部材の間で互いに平行に延びる、請求項82〜84のうちのいずれか1項に記載のパネルシート。
【請求項86】
前記加熱要素は、前記硬化可能な材料と共に導入されている、請求項81〜85のうちのいずれか1項に記載のパネルシート。
【請求項87】
前記第1外側層および前記第2外側層から選択された少なくとも1つは、紙から構成されている、請求項81〜86のうちのいずれか1項に記載のパネルシート。
【請求項1】
−第1シート材料の連続供給部を設けるステップと、
−連続オープン壁ボード供給部を形成するよう、連続プロセス内で前記第1シート材料上に硬化可能な材料の層を堆積するステップとを備え、
−−更に前記連続オープン壁ボード供給部の長手方向に実質的に沿って少なくとも1つの加熱要素を連続的に堆積するステップおよび
−前記連続オープン壁ボード供給部の長手方向に実質的に沿って少なくとも1つの加熱要素を規則的に堆積するステップから選択されたステップのうちの1つ以上を更に含む、加熱パネルを製造する方法。
【請求項2】
−前記連続オープン壁ボード供給部の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの電気導線部材を連続的に堆積するステップであって、前記電気導線部材は、前記加熱要素よりも導電性が比較的高い、前記堆積するステップと、
−前記連続オープン壁ボード供給部の実質的に長手方向に沿って少なくとも1つの電気導線部材を規則的に堆積するステップであって、前記電気導線部材は、前記加熱要素よりも導電性が比較的高い、前記堆積するステップと、
から選択されたステップのうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
複数の加熱要素を堆積する請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
複数の電気導線部材を堆積する、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記電気導線は、前記加熱要素の終端ポイントにおいて母線として作動するようになっており、単数または複数の前記加熱要素に対して小さい電流抵抗を有する、請求項2〜4のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記連続オープン壁ボード供給部の長手方向の両側に沿って連続的に電気導線部材を堆積する、請求項2〜5のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記硬化可能な材料の層は、硬化可能なスラリーである、請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記連続壁ボード供給部の長手方向に沿って前記加熱要素とは反対の前記加熱パネルの側にて前記加熱パネルの終端を可能にするのに適した少なくとも1つの横方向導線部材を堆積するステップを含む、請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
閉じた壁ボード供給部を形成するよう、前記第1シート材料に対して前記硬化可能な材料の層の反対側にて、第2シート材料の連続供給部を提供するステップを含む、請求項1〜8のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記硬化可能な材料層内に前記横方向導線部材を少なくとも部分的に混入する、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記横方向導線部材に前記硬化可能な材料層を一体的に形成する、請求項8〜10のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記閉じた壁ボード供給部を所定のサイズの成形プレート部分に通過させ、一貫した厚さのプリセットされた連続供給加熱パネルを形成することにより、前記閉じた壁ボード供給部をサイジングするステップを含む、請求項9〜6のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記電気導線部材を、少なくとも部分的に導電性の材料の連続シートとしてあらかじめ製造する、請求項2〜12のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記電気導線部材を、
前記第1シート材料および
前記第2シート材料から選択された少なくとも1つと共に、少なくとも部分的にあらかじめ製造する、請求項2〜13のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記電気導線部材を、
前記第1シート材料および
前記第2シート材料から選択された少なくとも1つの上に、少なくとも部分的にプリントする、請求項2〜14のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記スラリー層は、石膏スラリー層である、請求項7〜15のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記電気導線部材を、規則的な構造に配置する、請求項2〜16のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記電気導線は、導電性ファイバーの不規則な配置を含む、請求項2〜16のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記第1シート材料および前記第2シート材料から選択された少なくとも1つを、水蒸気および液体から選択された1つ以上に対して少なくとも部分的に多孔質である材料から構成する、請求項9〜18のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記第1シート材料および前記第2シート材料から選択された少なくとも1つ以上を、紙から構成する、請求項9〜19のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記電気導線部材を、
金属または金属合金、
半導体材料、および
カーボンファイバーから選択された1つ以上から構成する、請求項2〜20のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記半導体材料をドープする、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記電気導線を規則的な構造に製造する、請求項2〜22のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記電気導線の前記規則的な構造体は、水蒸気および液体から選択された1つ以上に対して多孔質である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記電気導線の前記規則的構造体は、メッシュである、請求項23または24のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記電気導線部材は、非導電性材料と共に規則的な構造にあらかじめ製造されている、請求項2〜25のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記電気導線部材は、フレキシブルな細長い材料と共に規則的なフォーメーションにあらかじめ製造されている、請求項2〜26のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記フレキシブルな細長い材料は、グラスファイバーおよびプラスチックから選択された1つ以上である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1シート材料および前記第2シート材料から選択された1つ以上をロールから供給する、請求項9〜28のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
−プリセットされた連続供給加熱パネル内の前記硬化可能な材料を、少なくとも部分的に硬化できるようにするステップおよび
−前記部分的に硬化した連続供給加熱パネルを所定のサイズにカットするステップを含む、請求項12〜29のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
過剰水が前記スラリーから蒸発できるようにすると共に、前記硬化可能な材料層が硬化し、硬化した加熱パネルを形成できるように加熱された環境内にいくつかの同様なカットされた加熱パネルを積み重ねるステップを更に含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記硬化した加熱パネルの少なくとも1つのエッジを仕上げるステップを更に含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
請求項1〜32に記載の加熱パネルを製造する方法によって製造された加熱パネル。
【請求項34】
−−2つの対向する主要面を有する硬化可能な材料の層および
−前記硬化可能な材料の層の主要面に配置されたシート材料の第1外側層を含む、壁ボード部分と、
−前記壁ボード部分と一体化された少なくとも1つの加熱要素とを含む、加熱パネル。
【請求項35】
前記加熱パネルは、複数の加熱要素を含む、請求項34に記載の加熱パネル。
【請求項36】
前記加熱パネルは、更に電気導線部材を含む、請求項34に記載の加熱パネル。
【請求項37】
前記加熱パネルは、複数の電気導線部材を含む、請求項36に記載の加熱パネル。
【請求項38】
前記電気導線部材は、前記加熱要素の終端ポイントで母線として作動するようになっている、請求項36または37に記載の加熱パネル。
【請求項39】
前記加熱パネルは、前記シート材料の第1シートと反対の前記硬化可能な層の主要面に配置されたシート材料の第2外側層を更に含む、請求項34〜38のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項40】
前記シート材料の第1外側層および前記シート材料の第2外側層のうちの1つ以上の前記シート材料は、多孔質である、請求項39に記載の加熱パネル。
【請求項41】
前記シート材料の第1外側層および前記シート材料の第2外側層のうちの1つ以上の前記シート材料は、繊維状である、請求項39または40のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項42】
前記シート材料の第1外側層および前記シート材料の第2外側層のうちの1つ以上の前記シート材料は、紙である、請求項34に記載の加熱パネル。
【請求項43】
前記加熱要素は、加熱層内に構成されている、請求項34〜42のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項44】
前記加熱要素は、
前記シート材料の第1外側層および前記シート材料の第2外側層から選択された1つ以上と、
前記硬化可能な材料の層との間の加熱層内に配置されている、請求項43〜43のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項45】
前記加熱要素は、あらかじめ製造された層内に配置されている、請求項34〜44のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項46】
前記あらかじめ製造された層は、メッシュ構造である、請求項44に記載の加熱パネル。
【請求項47】
前記加熱要素は、導電性ファイバーまたは半導電性ファイバーの緩い、寄せ集めから構成されている、請求項34〜45のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項48】
前記加熱要素は、硬化可能な材料の前記層内に一体的に形成されている、請求項34〜47のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項49】
前記加熱層は、導電性材料のストランドのメッシュ構造を含む、請求項43〜48のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項50】
前記加熱層は、導電性材料および非導電性材料のストランドのメッシュを含む、請求項43〜49のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項51】
前記加熱層は、前記加熱パネルの幅を横断して延びる導電性材料の平行ストランドの規則的な配置として堆積されている、請求項43〜50のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項52】
前記加熱層は、前記加熱パネルの長手方向に沿って側面から側面に延び得る導電性材料の1つ以上のストランドのジグザグ配置として配置されている、請求項43〜51のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項53】
前記加熱層は、
前記シート材料の第1外側層および
前記シート材料の第2外側層から選択された1つ以上の上にプリントされている、請求項43〜52のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項54】
前記加熱層は、
前記シート材料の第1外側層および
前記シート材料の第2外側層から選択された1つ以上の内に少なくとも部分的に含浸されている、請求項43〜53のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項55】
前記加熱層は、水蒸気および/または液体に対して少なくとも部分的に多孔質である、請求項43〜54のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項56】
前記加熱要素は、
金属または金属合金、
半導体材料、
カーボンファイバーおよび
他の任意の導電性または半導電性材料から選択された1つ以上から構成されている、請求項34〜55のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項57】
前記半導体材料は、ドープされている、請求項56に記載の加熱パネル。
【請求項58】
前記加熱パネルは、前記加熱要素とは反対の前記加熱パネルの側にて前記加熱パネルの終端を可能にするための少なくとも1つの横方向導線部材を含む、請求項34〜57のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項59】
前記硬化可能な材料層内に前記横方向導線部材が少なくとも部分的に混入されている、請求項58に記載の加熱パネル。
【請求項60】
前記硬化可能な材料層が前記横方向導線部材に一体的に形成されている、請求項58または59のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル。
【請求項61】
−加熱パネルを設けるステップと、
−前記加熱パネルを所定サイズにカットするステップと、
−前記加熱パネルを終端するステップと、
−前記加熱パネルを構造的フレームに固定するステップとを備える、加熱パネルを設置する方法。
【請求項62】
前記構造的フレームは、
a.天井ジョイストおよび
b.壁スタッドから選択された1つ以上である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記加熱パネルを設置する方法は、請求項76〜80のうちのいずれか1項に記載の前記加熱パネルを終端させる方法を含む、請求項61〜62のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項64】
請求項33〜60のうちのいずれか1項に記載の、設置された加熱パネルを含む構造体。
【請求項65】
請求項1〜60のうちのいずれか1項に記載の加熱パネルと、
請求項68〜75のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル終端装置とを備える、加熱パネル終端キット。
【請求項66】
前記加熱パネル終端キットは、前記シート材料の外側層のうちの1つ以上にスコアを刻むためのスコアリング工具を更に含む、請求項65に記載のキット。
【請求項67】
前記加熱パネル終端キットは、前記加熱パネルを支持ジョイストに締結するための締結具を更に含む、請求項65〜66のうちのいずれか1項に記載のキット。
【請求項68】
請求項33〜60のうちのいずれか1項に記載の、加熱パネル内の少なくとも1つの加熱要素と接続するようになっている終端形成部と、
電気ケーブルと接続するようになっている接続形成部とを含む加熱パネル終端装置。
【請求項69】
前記終端形成部は、請求項33〜60のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル上にクランプし、よって少なくとも1つの加熱要素に接続するようになっている、請求項68に記載の加熱パネル終端装置。
【請求項70】
前記終端形成部は、前記加熱パネルの硬化可能なスラリーの前記層に挿入され、少なくとも1つの加熱要素に接続するようになっている、請求項68〜69のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル終端装置。
【請求項71】
前記加熱パネル終端装置は、前記加熱パネル終端装置を少なくとも1つの支持ジョイストに固定するための固定形成部を含む、請求項68〜70のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル終端装置。
【請求項72】
前記加熱パネル終端装置は、少なくとも1つの加熱要素に接続しながら、前記加熱パネルを支持するように構成されている、接続しながら68〜71のうちのいずれか1項に記載の、加熱パネル終端装置。
【請求項73】
前記終端形成部は、少なくとも1つの加熱要素に接続しながら、加熱パネルを支持するようになっている、請求項68〜72のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル終端装置。
【請求項74】
前記終端形成部は、導電状態で少なくとも1つの加熱要素に付着または接着するように構成された接着面を含む、請求項68〜73のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル終端装置。
【請求項75】
前記終端形成部は、前記加熱要素よりも電気抵抗を比較的少なくするように、作動時に電流経路を提供する、請求項68〜74のうちのいずれか1項に記載の加熱パネル終端装置。
【請求項76】
シート材料の外側層に少なくとも2回スコアを刻むステップと、
前記2つのスコアの間から前記シート材料を除去するステップと、
導電性終端部材を前記シート材料の下方に配置された少なくとも1つ以上の加熱要素に接続するよう、前記導電性終端部材を機械的に固定および/または付着させるステップとを含む、加熱パネルを終端させる方法。
【請求項77】
前記シート材料は、紙である、請求項76に記載の装置。
【請求項78】
−請求項33〜60のうちのいずれか1項に記載の加熱パネルを提供するステップと、
−請求項68〜75のうちのいずれか1項に記載の終端装置を提供するステップと、
−終端形成部を前記加熱パネルに挿入し、前記シート材料の下方に配置された少なくとも1つの加熱要素に接続するステップとを含む、加熱パネルを終端する方法。
【請求項79】
−請求項33〜60のうちのいずれか1項に記載の加熱パネルを提供するステップと、
−請求項68〜75のうちのいずれか1項に記載の終端装置を提供するステップと、
−前記加熱パネルに終端形成部をクランプし、前記終端形成部を少なくとも1つの加熱要素に接続するステップとを含む、加熱パネルを終端する方法。
【請求項80】
−請求項33〜60のうちのいずれか1項に記載の加熱パネルを提供するステップと、
−請求項68〜75のうちのいずれか1項に記載の終端装置を提供するステップと、
−少なくとも1つの固定形成部により前記終端装置を支持ジョイストに固定するステップと、
−前記終端装置に加熱パネルを支持し、前記加熱要素を前記終端装置に接続するステップとを含む、加熱パネルを終端する方法。
【請求項81】
−第1外側層と、
−前記第1外側層から離間した第2外側層と、
−前記外側層の各々に介在し、これら各々に取り付けられた硬化可能な基材と、
−前記外側層の間に挿入されるか、または前記外側層の間に位置する加熱要素とを備え、
−前記パネルと同一空間内にあるよう前記電気要素が存在していてもよいし、存在していなくてもよいが、前記外側層は、硬化した適当な材料と少なくとも実質的に同一空間内にある、パネルシート。
【請求項82】
前記パネルシートは複数の加熱要素を含む、請求項81に記載のパネルシート。
【請求項83】
前記パネルシートは、前記パネルシートの主要面上の対向するエッジに沿って延びる一対の電気導線部材を含む、請求項81〜82のうちのいずれか1項に記載のパネルシート。
【請求項84】
前記電気導線部材は、前記加熱要素と比較して、電気抵抗が比較的小さい、請求項83に記載のパネルシート。
【請求項85】
前記複数の加熱要素は、前記電気導線部材の間で互いに平行に延びる、請求項82〜84のうちのいずれか1項に記載のパネルシート。
【請求項86】
前記加熱要素は、前記硬化可能な材料と共に導入されている、請求項81〜85のうちのいずれか1項に記載のパネルシート。
【請求項87】
前記第1外側層および前記第2外側層から選択された少なくとも1つは、紙から構成されている、請求項81〜86のうちのいずれか1項に記載のパネルシート。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2013−510284(P2013−510284A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−537477(P2012−537477)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【国際出願番号】PCT/IB2010/055016
【国際公開番号】WO2011/055330
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(512116099)ウィンストン ウォールボーズ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【国際出願番号】PCT/IB2010/055016
【国際公開番号】WO2011/055330
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(512116099)ウィンストン ウォールボーズ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
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