説明

半導体装置およびそのブレークダウン電圧の制御方法およびその製造方法

【構成】 第1導電型の半導体基板11に形成した第1導電型の中濃度不純物層1と第2導電型の高濃度不純物層22とからなるPN接合を形成し、その隣接する領域にゲート酸化膜2を介してゲート電極4を設けたMOS型素子とから構成する半導体装置およびそのブレークダウン電圧の制御方法およびその製造方法。
【効果】 従来問題であった繰り返し使用に対するブレークダウン電圧の変動がなくなり、さらに半導体基板内部の高抵抗が原因となるブレークダウン時の電位の不安定性もなくなり、安定したブレークダウン電圧を維持するダイオードが得られる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、定電圧回路などに用いられるツェナーダイオードに関するものであり、ブレークダウン電圧を可変することができることを特徴とする半導体装置の構造とブレークダウン電圧の制御方法と半導体装置の製造方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体基板を用いて形成したPN接合からなるダイオードを定電圧回路などに用いる場合に、ダイオードとして要求される特性は、繰り返し使用に対して、安定したブレークダウン電圧を維持することである。
【0003】しかしながら、一般的なPN接合を半導体基板の表面に形成したダイオードでは、ブレークダウン時に発生するホットエレクトロンが酸化膜中に捕獲され、電荷が蓄積し、ブレークダウン電圧が変動する問題が発生する。
【0004】同様に、PN接合が、フィールド分離領域を形成するバーズビーク領域に隣接する場合にも、バーズビーク領域の酸化膜に電荷が蓄積し、ブレークダウン電圧が変動する問題が発生する。
【0005】このため、PN接合を半導体基板の内部に形成するダイオード構造が考えられる。この構造においては、酸化膜中に発生する電荷による繰り返し使用に対する劣化は、防ぐことができる。
【0006】しかし、半導体基板内部の高抵抗領域を電流が流れるため、PN接合の電位が不安定となり、ブレークダウン電圧が変動する問題が発生する。
【0007】これらの従来技術を、図8と図9とを用いて説明する。図8と図9とはいずれも従来例における半導体装置の構造を示す断面図である。
【0008】まず、図8には、第1導電型の半導体基板11の表面にPN接合を有するダイオードの構造を示した。この半導体装置は、第1導電型の半導体基板11に形成したフィールド酸化膜14に囲まれた表面に、第2導電型の高濃度不純物層22と、第1導電型の中濃度不純物層1と、第1導電型の高濃度不純物層21とからなるPN接合を形成する。
【0009】さらに、半導体基板11の表面上にはシリコン酸化膜からなるゲート酸化膜2と、多層配線用絶縁膜23と、多層配線用絶縁膜23に設けるコンタクト窓24とを設ける。
【0010】そして、コンタクト窓24を介して第1導電型の高濃度不純物層21と、第2導電型の高濃度不純物層22とに接続する配線金属25とを有する。
【0011】図9には従来例における第1導電型の半導体基板11の内部にPN接合を形成したダイオードの構造を示した。
【0012】この図9に示すように半導体装置は、第1導電型の半導体基板11に、第1導電型の中濃度不純物層1を形成し、第1導電型の半導体基板11の表面に第2導電型の高濃度不純物層22を形成し、PN接合を形成している。
【0013】そして、ブレークダウンが、第1導電型の半導体基板11内部で起こるようにした構造である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】図8に示すように、第1導電型の半導体基板11の表面にPN接合を有するダイオード構造では、ブレークダウンが第1導電型の半導体基板11の表面で発生する。
【0015】このため、第1導電型の半導体基板11の表面のゲート酸化膜2の内部にホットエレクトロンが注入されることによる電荷が蓄積し、繰り返し使用によりブレークダウン電圧が変動するという問題をもたらす。
【0016】そして、図9に示すように、第1導電型の半導体基板11の内部にPN接合を形成する構造では、ブレークダウンが第1導電型の半導体基板11の内部で発生する。
【0017】このため、電荷の蓄積を防ぐことが可能となり、繰り返し使用に対するブレークダウン電圧の変動は減少する。
【0018】しかしながら、この図9に示す構造では、低濃度領域である第1導電型の半導体基板11の内部は高抵抗であり、そして第1導電型の半導体基板11の内部を電流が流れる。
【0019】このため、ブレークダウン時に第1導電型の半導体基板11の内部の電位が不安定となり、ブレークダウン電圧が不安定となる問題をもたらす。
【0020】本発明の目的は、上記課題を解決して、半導体基板内部にPN接合を形成するダイオードにおいて、PN接合の電位を安定させ、ブレークダウン電圧の変動を防ぐことができ、かつブレークダウン電圧を制御することができる半導体装置の構造と、この構造を得るための半導体装置の製造方法と、ブレークダウン電圧の制御方法とを提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の半導体装置の構造とその製造方法とは、下記記載の手段を採用する。
【0022】本発明における半導体装置は、第1導電型の半導体基板のダイオード領域に設ける第1導電型の中濃度不純物層と、第1導電型の中濃度領域の第1導電型の半導体基板表面に設ける第2導電型の高濃度不純物層と、ゲート酸化膜を介して設けダイオード領域に隣接するゲート電極と、MOS領域に設ける第1導電型の高濃度不純物層と、多層配線用絶縁膜に設けるコンタクト窓と、コンタクト窓を介して第1導電型の高濃度不純物層と第2導電型の高濃度不純物層とに接続する配線金属とを備えることを特徴とする。
【0023】本発明における半導体装置は、第1導電型の半導体基板のダイオード領域に設ける第1導電型の中濃度不純物層と、第1導電型の中濃度領域の第1導電型の半導体基板表面に設ける第2導電型の高濃度不純物層と、ゲート酸化膜を介して設けダイオード領域を取り囲むようにするゲート電極と、MOS領域に設ける第1導電型の高濃度不純物層と、多層配線用絶縁膜に設けるコンタクト窓と、コンタクト窓を介して第1導電型の高濃度不純物層と第2導電型の高濃度不純物層とに接続する配線金属とを備えることを特徴とする。
【0024】本発明における半導体装置は、第1導電型の半導体基板のダイオード領域に設ける第1導電型の中濃度不純物層と、第1導電型の中濃度領域の第1導電型の半導体基板表面に設ける第2導電型の高濃度不純物層と、ゲート酸化膜を介して設けダイオード領域を円形に取り囲むようにするゲート電極と、MOS領域に設ける第1導電型の高濃度不純物層と、多層配線用絶縁膜に設けるコンタクト窓と、コンタクト窓を介して第1導電型の高濃度不純物層と第2導電型の高濃度不純物層とに接続する配線金属とを備えることを特徴とする。
【0025】本発明における半導体装置は、第1導電型の半導体基板のダイオード領域に設ける第1導電型の中濃度不純物層と、第1導電型の中濃度領域の第1導電型の半導体基板表面に設ける第2導電型の高濃度不純物層と、ゲート酸化膜を介して設けダイオード領域の片側に隣接するゲート電極と、MOS領域に設ける第1導電型の高濃度不純物層と、多層配線用絶縁膜に設けるコンタクト窓と、コンタクト窓を介して第1導電型の高濃度不純物層と第2導電型の高濃度不純物層とに接続する配線金属とを備えることを特徴とする。
【0026】本発明における半導体装置のブレークダウン電圧の制御方法は、PN接合に隣接したMOS型素子のゲート電極に印加する電圧を変えることにより、PN接合からなるダイオードのブレークダウン電圧を可変することを特徴とする。
【0027】本発明における半導体装置の製造方法は、第1導電型の半導体基板の素子領域の周囲のフィールド領域にフィールド酸化膜を形成し、ダイオードを形成するための第1導電型の不純物をイオン注入し、熱処理により不純物を拡散し、第1導電型の中濃度不純物層を形成する工程と、熱酸化によりゲート酸化膜を形成し、全面に多結晶シリコン膜を形成する工程と、多結晶シリコン膜上に感光性樹脂を形成し、感光性樹脂をエッチングマスクに用いてMOS型素子のゲート電極を形成する工程と、感光性樹脂をイオン注入マスクとしてダイオード形成領域に第2導電型の高濃度不純物層を形成する工程と、感光性樹脂を除去し、感光性樹脂をダイオード形成領域に形成し、感光性樹脂をイオン注入マスクとして、MOS領域の第1導電型領域に第1導電型の高濃度不純物層を形成する工程と、熱処理によりイオン注入した不純物を活性化する工程と、二酸化シリコン膜を主体とする多層配線用絶縁膜を形成する工程と、フォトエッチング技術により多層配線用絶縁膜にコンタクト窓を形成する工程と、配線金属を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0028】
【作用】本発明の半導体装置においては、第1導電型の中濃度不純物層と第1導電型の高濃度不純物層の間には、ゲート酸化膜を介してゲート電極を設けている。
【0029】このゲート電極に電圧を印加することにより、ゲート酸化膜下の第1導電型の半導体基板表面の抵抗値を変えることが可能となる。
【0030】このためゲート電極に電圧を印加することにより第1導電型の半導体基板表面の抵抗値が変化する。
【0031】そして、第2導電型の高濃度不純物層と第1導電型の中濃度不純物層とによって作られる、ダイオードでブレークダウンした電流が流れる第1導電型の中濃度不純物層と第1導電型の高濃度不純物層間の第1導電型の半導体基板の抵抗値が変化し、ブレークダウン電圧を可変することが可能となる。
【0032】これにより第1導電型の半導体基板の内部が高抵抗であることによるブレークダウン時の第1導電型の半導体基板の内部電位が不安定とはならない。したがって、ブレークダウン電圧はゲート電極に電圧を印加することにより安定する半導体装置が得られる。
【0033】
【実施例】以下図面を用いて本発明の実施例を説明する。まず、図4の断面図を用いて本発明の実施例における半導体装置の構造を説明する。
【0034】本発明の半導体装置は、図4に示すように、第1導電型の半導体基板11に設けるフィールド酸化膜14に囲まれた表面に、第2導電型の高濃度不純物層22と、第1導電型の中濃度不純物層1からなるPN接合を形成する。
【0035】さらに、そのPN接合に隣接する領域に、ゲート酸化膜2を介してゲート電極4と、第1導電型の高濃度不純物層21を形成する。
【0036】そしてさらに、多層配線用絶縁膜23と、この多層配線用絶縁膜23に設けるコンタクト窓24と、このコンタクト窓24を介して第1導電型の高濃度不純物層21と、第2導電型の高濃度不純物層22とに接続する配線金属25とを設ける。
【0037】図4で示した本発明の半導体装置は、第1導電型の半導体基板11と、ゲート酸化膜2と、ゲート電極4とからなるMOS型素子は、第2導電型の高濃度不純物層22と、第1導電型の中濃度不純物層1とからなるPN接合に隣接する。
【0038】このことにより、第1導電型の中濃度不純物層1と第1導電型の高濃度不純物層21との間に存在する第1導電型の半導体基板11がMOS型素子のチャネル領域となる。
【0039】このため、MOS型素子のゲート電極に電圧を印加することによりチャネル領域の抵抗が変化する。すなわち本発明のブレークダウン電圧の制御方法は、PN接合に隣接するMOS型素子のゲート電極に印加する電圧を変えることにより行う。
【0040】したがって、このチャネル領域の抵抗が下がる電圧をMOS型素子のゲート電極に印加することにより、ダイオードでブレークダウンした電流のパスとなりダイオードの電位が安定する。
【0041】つぎに、この図4を用いて説明した本発明の半導体装置の構造を形成するための製造方法を説明する。図1〜図4は、本発明の半導体装置の構造を製造するための製造方法を工程順に示す断面図である。
【0042】まず、図1に示すように、導電型がN型の半導体基板11の素子領域12の周囲のフィールド領域13に、窒化シリコン膜などの耐酸化膜をマスクにして酸化する、いわゆる選択酸化処理により、フィールド酸化膜14を500nmの厚さで形成する。
【0043】つぎに、全面に感光性材料である感光性樹脂(図示せず)を形成し、所定のフォトマスクを用いて露光、および現像処理を行ない、第1導電型の中濃度不純物層1を形成する領域を開口するように感光性樹脂を形成する。
【0044】その後、この感光性樹脂をイオン注入の阻止膜として、第1導電型の中濃度不純物層1を作成するためのN型の不純物であるリンを、たとえば加速エネルギーが100keV、イオン注入量が9.0×1013atoms/cm2 程度の条件でイオン注入する。
【0045】つぎに、感光性樹脂を除去し、窒素雰囲気で、1100℃の温度にて、14時間程度の熱処理を行い、第1導電型の中濃度不純物層1を形成する。
【0046】その後、図2に示すように、酸素と窒素との混合気体中で酸化処理を行い、厚さ20nm程度の二酸化シリコン膜からなるゲート酸化膜2を全面に形成する。
【0047】つぎに、モノシランを反応ガスとするCVD法によって多結晶シリコン膜3を300nm程度の厚さで全面に形成する。
【0048】つぎに、全面に感光性材料である感光性樹脂31を形成し、所定のフォトマスクを用いて露光、および現像処理を行ない、MOS型素子のゲート電極を形成する領域に感光性樹脂31を形成する。
【0049】その後、この感光性樹脂31をエッチングマスクとして用いて、SF6 +O2の混合ガスを用いてドライエッチング法により、多結晶シリコン膜3をエッチングする。
【0050】これにより、図3に示すように、MOS型素子のゲート電極4を形成する。この結果、第1導電型の中濃度不純物層1と第2導電型の高濃度不純物層22とからなるPN接合に隣接するMOS型素子を形成することができる。
【0051】つぎに、MOS領域33のみを開口する感光性樹脂31を形成し、この感光性樹脂31をイオン注入の阻止膜として用いて、第1導電型の半導体基板11の表面にN型の不純物であるリンを加速エネルギー50keV、イオン注入量3.5×1015atoms/cm2 程度でイオン注入して、第1導電型の高濃度不純物層21を形成する。
【0052】つぎに、ダイオード領域32のみを開口する感光性樹脂(図示せず)を形成する。そして、この感光性樹脂をイオン注入の阻止膜として用い、第1導電型の半導体基板11の表面にP型の不純物であるボロンを加速エネルギー25keV、イオン注入量3.5×1015atoms/cm2 程度でイオン注入し、第2導電型の高濃度不純物層22を形成する。
【0053】その後、不純物の活性化のために、アニールを炉を用い、900℃の温度で時間30分の熱処理を、窒素雰囲気で行なう。
【0054】この結果、MOS領域33の第1導電型の半導体基板11の表面には、第1導電型の高濃度不純物層21を形成し、さらにダイオード領域32の第1導電型の半導体基板11の表面には、第2導電型の高濃度不純物層22を形成することができる。
【0055】つぎに、図4に示すように、二酸化シリコン膜を主体とする多層配線用絶縁膜23を形成する。その後、フォトエッチング技術を行い、多層配線用絶縁膜23にコンタクト窓24を形成し、さらに、配線金属25としてアルミニウムを形成することによって半導体装置を得る。
【0056】以上、実施例では、第1導電型としてN型、第2導電型としてP型を例として示したが、この逆としても、本実施例と同様の効果が得られる。
【0057】また、図4の実施例で示した本発明の半導体装置の平面形状を図5に示す。このようにゲート電極4はPN接合に隣接する構造とすれば本発明と同様な効果が得られるので、図6に示すように円形のゲート電極4をPN接合と隣接する構造としてもよい。
【0058】同様に、図7に示すようにPN接合の片側に隣接するようにゲート電極4を構成しても本発明と同様な効果が得られる。
【0059】以上の実施例で示したダイオードの特性を図10のグラフに示す。図10の横軸は第2導電型の高濃度不純物層22に印加した電圧を示し、縦軸は第2導電型の高濃度不純物層22から第1導電型の中濃度不純物層1を介して第1導電型の高濃度層21に流れた電流を示している。また、図10中の実線は、MOS型素子のゲート電極4にプラス電圧を印加した場合の電流を示し、破線はマイナス電圧を印加した場合の電流を示している。
【0060】この図10に示すように、MOS型素子のゲート電極4にプラスのバイアスを印加することにより、第1導電型の半導体基板11の表面にチャネルが形成され低抵抗となるため、低いブレークダウン電圧を得ることができる。
【0061】逆に、MOS型素子のゲート電極4にマイナスのバイアスを印加すると第1導電型の半導体基板11の表面は高抵抗となり、高いブレークダウン電圧を得ることができる。
【0062】このため、本発明で示す半導体装置は、ダイオードに隣接するMOS型素子のゲート電極4のバイアスを変えることにより、ブレークダウン電圧を変えることができる。
【0063】
【発明の効果】以上の説明で明かなように、本発明の半導体装置の構造と、ブレークダウン電圧の制御方法と、半導体装置の製造方法においては、従来問題であった繰り返し使用に対するブレークダウン電圧の変動がなくなる。さらに半導体基板内部の高抵抗が原因となるブレークダウン時の電位の不安定性もなくなり、安定したブレークダウン電圧を維持するダイオードを得ることができる。
【0064】さらに、ダイオードに隣接するMOS型素子のゲート電極に加えるバイアスを変えることにより、ダイオードのブレークダウン電圧を変化することが可能である。
【0065】以上の結果、本発明においては、繰り返し使用にに対するブレークダウン電圧の変動はなく、信頼性の高い半導体装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例における半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例における半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例における半導体装置の構造とそのブレークダウン電圧の制御方法と半導体装置の製造方法とを示す断面図である。
【図5】本発明の実施例における半導体装置の構造を示す平面図である。
【図6】本発明の一実施例における半導体装置の構造を示す平面図である。
【図7】本発明の一実施例における半導体装置の構造を示す平面図である。
【図8】従来例における半導体装置の構造を示す断面図である。
【図9】従来例における半導体装置の構造を示す断面図である。
【図10】本発明の実施例における半導体装置の特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 第1導電型の中濃度不純物層
2 ゲート酸化膜
4 MOS型素子のゲート電極
11 第1導電型の半導体基板
21 第1導電型の高濃度不純物層
22 第2導電型の高濃度不純物層
23 多層配線用絶縁膜
24 コンタクト窓
25 配線金属
31 感光性樹脂
32 ダイオード領域
33 MOS領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1導電型の半導体基板のダイオード領域に設ける第1導電型の中濃度不純物層と、第1導電型の中濃度領域の第1導電型の半導体基板表面に設ける第2導電型の高濃度不純物層と、ゲート酸化膜を介して設けダイオード領域に隣接するゲート電極と、MOS領域に設ける第1導電型の高濃度不純物層と、多層配線用絶縁膜に設けるコンタクト窓と、コンタクト窓を介して第1導電型の高濃度不純物層と第2導電型の高濃度不純物層とに接続する配線金属とを備えることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】 第1導電型の半導体基板のダイオード領域に設ける第1導電型の中濃度不純物層と、第1導電型の中濃度領域の第1導電型の半導体基板表面に設ける第2導電型の高濃度不純物層と、ゲート酸化膜を介して設けダイオード領域を取り囲むようにするゲート電極と、MOS領域に設ける第1導電型の高濃度不純物層と、多層配線用絶縁膜に設けるコンタクト窓と、コンタクト窓を介して第1導電型の高濃度不純物層と第2導電型の高濃度不純物層とに接続する配線金属とを備えることを特徴とする半導体装置。
【請求項3】 第1導電型の半導体基板のダイオード領域に設ける第1導電型の中濃度不純物層と、第1導電型の中濃度領域の第1導電型の半導体基板表面に設ける第2導電型の高濃度不純物層と、ゲート酸化膜を介して設けダイオード領域を円形に取り囲むようにするゲート電極と、MOS領域に設ける第1導電型の高濃度不純物層と、多層配線用絶縁膜に設けるコンタクト窓と、コンタクト窓を介して第1導電型の高濃度不純物層と第2導電型の高濃度不純物層とに接続する配線金属とを備えることを特徴とする半導体装置。
【請求項4】 第1導電型の半導体基板のダイオード領域に設ける第1導電型の中濃度不純物層と、第1導電型の中濃度領域の第1導電型の半導体基板表面に設ける第2導電型の高濃度不純物層と、ゲート酸化膜を介して設けダイオード領域の片側に隣接するゲート電極と、MOS領域に設ける第1導電型の高濃度不純物層と、多層配線用絶縁膜に設けるコンタクト窓と、コンタクト窓を介して第1導電型の高濃度不純物層と第2導電型の高濃度不純物層とに接続する配線金属とを備えることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】 PN接合に隣接したMOS型素子のゲート電極に印加する電圧を変えることにより、PN接合からなるダイオードのブレークダウン電圧を可変することを特徴とする半導体装置のブレークダウン電圧の制御方法。
【請求項6】 第1導電型の半導体基板の素子領域の周囲のフィールド領域にフィールド酸化膜を形成し、ダイオードを形成するための第1導電型の不純物をイオン注入し、熱処理により不純物を拡散し、第1導電型の中濃度不純物層を形成する工程と、熱酸化によりゲート酸化膜を形成し、全面に多結晶シリコン膜を形成する工程と、多結晶シリコン膜上に感光性樹脂を形成し、感光性樹脂をエッチングマスクに用いてMOS型素子のゲート電極を形成する工程と、感光性樹脂をイオン注入マスクとしてダイオード形成領域に第2導電型の高濃度不純物層を形成する工程と、感光性樹脂を除去し、感光性樹脂をダイオード形成領域に形成し、感光性樹脂をイオン注入マスクとして、MOS領域の第1導電型領域に第1導電型の高濃度不純物層を形成する工程と、熱処理によりイオン注入した不純物を活性化する工程と、二酸化シリコン膜を主体とする多層配線用絶縁膜を形成する工程と、フォトエッチング技術により多層配線用絶縁膜にコンタクト窓を形成する工程と、配線金属を形成する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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