説明

半導体記憶装置

【課題】
実施形態は、解析が簡便な半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】
本実施形態の半導体記憶装置は、メモリ部(100)と、前記メモリ部(100)に接
続されるコントローラ部(200)と、前記コントローラ部(200)に接続される第1
入出力部(300)と、前記メモリ部(100)と前記コントローラ部(200)の間の
ノードに電気的に接続され、前記第1入出力部(300)とは異なる第2入出力部(40
0)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体モジュールの内部ノードにアクセスするための外部端子を設けると、モジ
ュールの小型化が妨げられる場合があった。この課題を解決するために、例えばスイッチ
の複数の入力端子はそれぞれ、半導体モジュール内の対応する内部ノードと接続され、出
力端子は外部端子として設けられたモニタ端子と接続されることが知られている。このス
イッチは、複数の入力端子のうち選択されたいずれかと出力端子の間を導通させることで
、モジュールの小型化を図る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−62266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施形態は、解析が簡便な半導体記憶装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態の半導体記憶装置によれば、メモリ部と、前記メモリ部に接続されるコント
ローラ部と、前記コントローラ部に接続される第1入出力部と、前記メモリ部と前記コン
トローラ部の間のノードに電気的に接続され、前記第1入出力部とは異なる第2入出力部
とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】第1実施形態の半導体記憶装置を示すブロック図。
【図2】第1実施形態のメモリ部を示すブロック図。
【図3】第1実施形態のメモリセルの閾値分布を示す図。
【図4】第1実施形態の第1入出力部と第2入出力部のパッケージ構造を示す断面図。
【図5】図4のうち、第2端子400A〜400Eと保護膜700を拡大図。
【図6】変形例1の第1入出力部と第2入出力部のパッケージ構造を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(第1の実施形態)
次に、第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。この説明に際し、全図に
わたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。また、図面の寸法比率は、図示の比
率に限定されるものではない。
【0008】
[半導体記憶装置の構成]
第1の実施形態に係る半導体記憶装置について、図1乃至図3を用いて説明する。図1
に示すように、半導体記憶装置は、メモリ部(例えば、NAND型)100と、メモリ部
100全体を制御するコントローラ200と、第1入出力部300と、第2入出力部40
0を有する。
【0009】
<メモリ部>
本実施形態のメモリ部100について、図2及び図3を用いて説明する。なお、説明の
便宜上、メモリ部100は、複数のNAND型フラッシュメモリ(半導体チップ)を有す
る。図2では、NAND型フラッシュメモリそれぞれの構成を示した。
【0010】
1.全体構成
図1に示すように本実施形態に係る半導体記憶装置は、メモリセルアレイ1、ロウデー
タ2、ドライバ回路3、電圧発生回路4、データ入出力回路5、制御部6、ソース線ドラ
イバ回路7、センスアンプ8を有する。
【0011】
1−1.メモリセルアレイ1の構成例について
メモリセルアレイ1は、複数の不揮発性のメモリセルMTを含んだブロックBLK0乃
至BLKsを備える(sは自然数)。ブロックBLK0乃至BLKsの各々は、不揮発性
のメモリセルMTが直列接続された複数のNANDストリング10を備えている。NAN
Dストリング10の各々は、例えば64個のメモリセルMTと、選択トランジスタST1
、ST2とを含んでいる。
【0012】
メモリセルMTは、2値以上のデータを保持可能とする。このメモリセルMTの構造は
、p型半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成された浮遊ゲート(電荷導電層)と、
浮遊ゲート上にゲート間絶縁膜を介在して形成された制御ゲートとを含んだFG構造であ
る。なお、メモリセルMTの構造は、MONOS型であっても良い。MONOS型とは、
半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成された電荷蓄積層(例えば絶縁膜)と、電荷
蓄積層上に形成され、電荷蓄積層より誘電率の高い絶縁膜(以下、ブロック層と呼ぶ)と
、更にブロック層上に形成された制御ゲートとを有した構造である。
【0013】
メモリセルMTの制御ゲートはワード線WLに電気的に接続され、ドレインはビット線
BLに電気的に接続され、ソースはソース線SLに電気的に接続されている。またメモリ
セルMTは、nチャネルMOSトランジスタである。なお、メモリセルMTの個数は64
個に限られず、128個や256個、512個等であってもよく、その数は限定されるも
のではない。
【0014】
またメモリセルMTは、隣接するもの同士でソース、ドレインを共有している。そして
、選択トランジスタST1、ST2間に、その電流経路が直列接続されるようにして配置
されている。直列接続されたメモリセルMTの一端側のドレイン領域は選択トランジスタ
ST1のソース領域に接続され、他端側のソース領域は選択トランジスタST2のドレイ
ン領域に接続されている。
【0015】
同一行にあるメモリセルMTの制御ゲートはワード線WL0〜WL63のいずれかに共
通接続され、同一行にあるメモリセルMTの選択トランジスタST1、ST2のゲート電
極は、それぞれセレクトゲート線SGD1、SGS1に共通接続されている。なお説明の
簡単化のため、以下ではワード線WL0〜WL63を区別しない場合には、単にワード線
WLと呼ぶことがある。また、メモリセルアレイ1において同一列にある選択トランジス
タST1のドレインは、いずれかのビット線BL1〜BL(n+1)に共通接続される。
以下、ビット線BL1〜BL(n+1)についても、これらを区別しない場合には一括し
てビット線BLと呼ぶ(n:自然数)。選択トランジスタST2のソースはソース線SL
に共通接続される。
【0016】
また、同一のワード線WLに接続された複数のメモリセルMTには一括してデータが書
き込まれ、この単位をページと呼ぶ。更に、複数のメモリセルMTはブロックBLK単位
で一括してデータが消去される。
【0017】
1−2.メモリセルMTの閾値分布について
図2を用いて上記メモリセルMTの閾値分布について説明する。図3は、横軸に閾値分
布(電圧)をとり、縦軸にメモリセルMTの数を示したグラフである。
【0018】
図示するように、各々のメモリセルMTは、例えば2値(2-levels)のデータ(1ビッ
トデータ)を保持できる。すなわち、メモリセルMTは、閾値電圧Vthの低い順に“1
”、及び“0”の2種のデータを保持できる。
【0019】
メモリセルMTにおける“1” データの閾値電圧Vth0は、Vth0<V01であ
る。“0”データの閾値電圧Vth1は、V01<Vth1である。このようにメモリセ
ルMTは、閾値に応じて“0”データ、及び“1”データの1ビットデータを保持可能と
されている。メモリセルMTは、消去状態において、“1”データ(例えば負電圧)に設
定され、データを書き込み、電荷蓄積層に電荷を注入することによって正の閾値電圧に設
定される。
【0020】
1−3.ロウデコーダ2について
図2に戻ってロウデコーダ2について説明する。ロウデコーダ2は、ブロックデコーダ
20、及び転送トランジスタ(NチャネルMOSトランジスタ)21乃至23を備える。
ブロックデコーダ20は、データの書き込み動作時、読み出し動作時、及び消去時におい
て、制御部6から与えられたブロックアドレスをデコードし、その結果に基づいてブロッ
クBLKを選択する。このブロックデコーダ20は、ブロックBLKごとに設けられる。
ブロックデコーダ20それぞれは、ラッチ回路を有する。このラッチ回路は、ブロックデ
コーダ20それぞれに対応するブロックBLKが不良ブロックであるか否かを示すデータ
を保持する。ブロックデコーダ20からブロック選択信号が転送トランジスタ21乃至2
3に転送される。これにより、転送トランジスタ21乃至23はオン状態となる。これに
より、ブロックデコーダ20から与えられるブロック選択信号に基づいて、ロウデコーダ
2はセレクトゲート線SGD1、SGS1、及びワード線WL0〜WL63に対し、ドラ
イバ回路3から与えられた電圧をそれぞれ転送する。
【0021】
また、ロウデコーダ2は、制御部6から与えられたロウアドレスをデコードして、その
結果に基づいて、選択されたブロック内の複数のワード線WLのうち所望のワード線WL
を選択する。
【0022】
1−4.ドライバ回路3について
ドライバ回路3は、セレクトゲート線SGD1、SGS1毎に設けられたセレクトゲー
ト線ドライバ31、32、及びワード線WL毎に設けられたワード線ドライバ33を備え
る。本実施形態では、ワード線ドライバ33、セレクトゲート線ドライバ31、32は、
ブロックBLK0乃至ブロックBLKsに設けられる。
【0023】
セレクトゲート線ドライバ31は、データの書き込み時、読み出し時、消去時、更には
データのベリファイ時に、セレクトゲート線SGD1を介して、例えば信号sgdを選択
トランジスタST1のゲートに転送する。なお、信号sgdは、その信号が“L”レベル
であった場合、0[V]とされ、“H”レベルであった場合電圧VDD(例えば、1.8[
V])する。
【0024】
また、セレクトゲート線ドライバ31と同様にセレクトゲート線ドライバ32は、選択
ブロックBLKのセレクトゲート線SGS1を介し、データの書き込み時、読み出し時、
データのベリファイ時に、セレクトゲート線SGS1を介して、例えば信号sgsを選択
トランジスタST2のゲートに転送する。なお、信号sgsは、その信号が“L”レベル
であった場合0[V]とされ、“H”レベルであった場合電圧VDDとする。
【0025】
1−4.電圧発生回路4について
電圧発生回路4は、外部から与えられる電圧を昇圧または降圧することにより、データ
のプログラム、読み出し、及び消去に必要な電圧を発生する。そして発生した電圧を、ド
ライバ回路3に供給する。
【0026】
1−5.データ入出力回路5について
データ入出力回路5は、図示せぬI/O端子を介して外部のホストから供給されたアド
レス(ロウアドレス、カラムアドレス、ブロックアドレス;ロウアドレスとカラムアドレ
スを合わせてページアドレスとも呼ぶ)及びコマンドを制御部6に出力する。また、デー
タ入出力回路5は、書き込みデータを、データ線Dlineを介してセンスアンプ8に出
力する。
【0027】
また、メモリセルアレイ1から読み出されたデータをホストに出力する際、データ入出
力回路5は、制御部6の制御に基づき、センスアンプ8によって増幅されたデータを、デ
ータ線Dlineを介して受け取った後、I/O端子を介してホストに出力する。
【0028】
1−6.制御部6について
制御部6は、NAND型フラッシュメモリ全体の動作を制御する。すなわち、データ入
出力回路5を介して、ホストから与えられた上記アドレス、及びコマンドに基づいて、デ
ータの書き込み動作、読み出し動作、及び消去動作における動作シーケンスを実行する。
制御部6はアドレス、及び動作シーケンスに基づき、ブロック選択信号、カラム選択信号
、及びロウ選択信号を生成する。
【0029】
制御部6は、前述したブロック選択信号、ロウ選択信号をロウデコーダ2に出力する。
また、制御部6はカラム選択信号をカラムデコーダ(図示略)に出力する。カラム選択信
号とは、センスアンプ8のカラム方向を選択する信号である。
【0030】
また、制御部6には、半導体記憶装置に接続されたメモリコントローラから供給された
制御信号が与えられる。制御部6は供給された制御信号により、I/O端子を介してホス
トからデータ入出力回路5に供給された信号がアドレスであるのか、データであるのかを
区別する。
【0031】
1−7.センスアンプ8について
センスアンプ8は、データの読み出し時にメモリセルMTからビット線BLに読み出さ
れたデータをセンスして増幅する。具体的には、ビット線BLを所定の電圧にプリチャー
ジした後、ロウデコーダ2により選択されたNANDストリング11によってビット線B
Lを放電させ、そのビット線BLの放電状態をセンスする。つまり、センスアンプ8でビ
ット線BLの電圧を増幅してメモリセルMTの有するデータをセンスする。
【0032】
また、データの書き込み時には、対応するビット線BLに書き込みデータを転送する。
【0033】
1−8.カラムデコーダついて
カラムデコーダ(図示略)は、制御部6から与えられたカラムアドレスをデコードして
、カラム選択信号をセンスアンプ8に出力する。このカラム選択信号に基づいて、センス
アンプ8内の所望のラッチ回路を選択する。
【0034】
1−9.アドレスバッファについて
アドレスバッファ(図示略)は、制御部6に入力されたアドレスを保持する機能を有す
る。なお、本実施形態の半導体記憶装置では、アドレスバッファは制御部6を介してアド
レスが供給されるが、これに限定されず、データ入出力回路5から直接アドレスが供給さ
れるようにしてもよい。
【0035】
<コントローラ>
図1に戻って、本実施形態のコントローラ200について説明する。
【0036】
図1に示すように、コントローラ200は、メモリ部100全体を制御する機能を有す
る。コントローラ200は、配線500A〜500Dを介してメモリ部100と接続され
る。コントローラ200は、例えば外部ホストとデータの授受を行うホストインターフェ
ースと、MPUと、CPRM(Copy Protection for Prerecorded Media)用回路と、R
OMと、RAMと、及びメモリ部100とデータの授受を行うメモリインターフェースを
有する。
【0037】
<第1入出力部>
図1に戻って、本実施形態の第1入出力部300について説明する。この第1入出力部
300は、コントローラ200に接続される。第1入出力部300は、複数の入出力端子
(第1端子とも呼ぶ)300A〜300Dを有する。この第1端子(I/O端子を含む)
300A〜300Dから、例えばコマンド、アドレス、データ、チップイネーブル信号/
CE、書き込みイネーブル信号/WE、読み出しイネーブル信号/RE、レディビジー信
号RY/BYその他の外部制御信号は入出力される。
【0038】
<第2入出力部>
本実施形態の第2入出力部400について説明する。この第2入出力部400は、メモ
リ部100に対して、コントローラ200を介さずに直接データの授受を制御するための
機能を有する。
【0039】
第2入出力部400は、メモリ部100とコントローラ200との間に形成された配線
500A〜500Dに接続される。第2入出力部400は、複数の入出力端子(第2端子
とも呼ぶ)400A〜400Eを有する。第2端子400Aは配線500Aに接続され、
第2端子400Bは配線500Bに接続され、第2端子400Cは配線500Cに接続さ
れ、第2端子400Dは配線500Dに接続される。第2端子400Eは直接メモリ部1
00に接続される。第2端子400A〜400Dはメモリ部100とコントローラ200
に共通に接続される。
【0040】
この第2端子400A〜400D(I/O端子を含む)から、第1端子300A〜30
0Dと同様に、例えばコマンド、アドレス、データ、チップイネーブル信号/CE、書き
込みイネーブル信号/WE、読み出しイネーブル信号/RE、レディビジー信号RY/B
Yその他の外部制御信号は入出力される。
【0041】
第2端子400Eは、メモリ部100にテストを実行するテスト信号を入力するための
端子である。第2端子400Eは、メモリ部100に接続されており、コントローラ20
0に接続されない。メモリ部100は、テスト信号を受け取ると所望のテストを実行する
。例えば、ワード線WL間のショートがあるかのテストを実行する。
【0042】
第2端子400A〜400Eを用いることで、コントローラ200を介さずに直接メモ
リ部100にアクセスすることができる。その結果、コントローラ200を介さずにメモ
リ部100にテストを実行でき、メモリ部100のテスト結果を、第2端子400A〜4
00Eを介して、出力できる。
【0043】
[第1入出力部と第2入出力部のパッケージ構造]
次に、本実施形態の第1入出力部300と第2入出力部400のパッケージ構造につい
て、図4を用いて説明する。説明の便宜上、BGA型半導体記憶装置のパッケージ構造を
用いて説明する。BGA型半導体記憶装置に限定されることなく、他のタイプの半導体記
憶装置であってもよい。図面の関係上、半田ボールを省略した。
【0044】
メモリ部100内の複数の半導体チップ(図示略)とコントローラ200を所望の下層
配線で接続する。図4では、半導体チップとコントローラ200の図示を省略したが、こ
れらを下層配線に接続したのちに、モールド樹脂を充填して、硬化する。
【0045】
この下層配線は、コントローラ200から第1端子300A〜300Dまでの配線、配
線500A〜500D、配線500A〜500Dから第2端子400A〜400Dまでの
配線、メモリ部100から第2端子400Eまでの配線の役割を担う。
【0046】
図4に示す、下層配線(例えばCu配線)は、第1端子300A〜300D、又は第2
端子400A〜400Eに接続される。下層配線が所望のレイアウトにすることで、第1
端子300A〜300Dをコントローラ200に接続し、第2端子400A〜400Eを
メモリ部100とコントローラ200に共通に接続する。
【0047】
なお、第2端子400Eはメモリ部100のみに接続する。これも下層配線のレイアウ
トによって、実現する。
【0048】
図4に示すように、第1端子300A〜300Dは外部に露出しているが、第2端子4
00A〜400Eは、保護膜700で被膜される。第2端子400A〜400Eと保護膜
700との間に空間が形成される。保護膜700のうち、第2端子400A〜400Eを
被膜する部分に、孔800が形成される。この孔800は、第2端子400A〜400E
を用いてテストする際に、第2端子400A〜400Eが損傷することを防止する機能を
有する。また、この孔800は、第2端子400A〜400Eと保護膜700との間に空
間が形成されているため、リフロー等の熱によって、空間内部の空気が膨張し、例えば空
間を形成するソルダーレジストにクラックが入ることを防止する機能も有する。
【0049】
図5は、図4のうち、第2端子400A〜400Eと保護膜700を拡大した図である
。図5に示すように、保護膜700には、第2端子400A〜400Eの表面を外部に容
易に露出させるための溝900を形成する。
【0050】
第2端子400A〜400Eを用いてメモリ部100とデータの授受を行う場合には、
例えば孔800から保護膜700に対して外部側に力を加え、保護膜700を除去して、
第2端子400A〜400Eの表面を露出させる。溝900があることで、外部側に加え
る力を軽減できる。
【0051】
[本実施形態の効果]
以上より、本実施形態の半導体記憶装置は、解析が簡便な半導体記憶装置を提供できる

【0052】
例えば第2端子400A〜400Eが設けられておらず、コントローラ200に接続さ
れた第1端子300A〜300Dのみが半導体記憶装置に設けられており、この第1端子
300A〜300Dを介してメモリ部100をテストする場合(比較例)と本実施形態の
半導体記憶装置のメモリ部100をテストする場合を比較して、本実施形態の半導体記憶
装置の効果を説明する。
【0053】
比較例の場合には、第1端子300A〜300Dを介してメモリ部100のテストをす
る必要がある。したがって、比較例の半導体記憶装置から出力されたテスト結果が不良結
果である場合に、コントローラ200に不良があるのか、又はメモリ部100に不良があ
るのか判断できない。このため、コントローラ200の不良であるか、メモリ部100の
不良であるかを判断するために、モールド樹脂を剥離し、それぞれに対してテストを実行
する必要がある。
【0054】
モールド樹脂を剥離し、半導体記憶装置を分解すると、パッケージにクラックが生じる
場合があり、分解前の状態に戻すことができない。
【0055】
しかしながら、本実施形態の半導体記憶装置では、メモリ部100から直接データの授
受ができる第2端子400A〜400Eが設けた。その結果、半導体記憶装置を分解せず
に、メモリ部100にテストを実行することができる。コントローラ200に対しても同
様にテストを実行することができる。その結果、パッケージクラックが生じない。したが
って、本実施形態の半導体記憶装置は、比較例と比較して、解析が簡便な半導体記憶装置
を提供できる。
【0056】
(変形例1)
本実施形態の変形例1について、図6を用いて説明する。変形例1の半導体記憶装置は
、第1実施形態の半導体記憶装置に対して、第2端子の形状が相違するが、その他の点で
は第1実施形態の半導体記憶装置と同様である。
【0057】
図6に示すように、第2端子400A〜400Eは、第1端子300A〜300Dより
も厚膜で形成される。すなわち、第2端子400A〜400Eの表面は、第1端子300
A〜300Dの表面よりも外部側に形成される。
【0058】
第2端子400A〜400Eは、保護膜としてソルダーレジスト膜1000で被膜され
る。
【0059】
第2端子400A〜400Eを用いてメモリ部100とデータの授受を行う場合には、
ソルダーレジスト膜1000を外部側からエッチバック(例えば、CMP)して、第2端
子400A〜400Eの表面が外部に露出するまで行う。
【0060】
第2端子400A〜400Eの表面が露出したのちに、その第2端子400A〜400
Eを用いてメモリ部100とデータの授受を行う。
【0061】
本変形例1の場合であっても、第1実施形態と同様の効果を奏する。すなわち、本実施
形態の半導体記憶装置では、メモリ部100から直接データの授受ができる第2端子40
0A〜400Eが設けた。その結果、半導体記憶装置を分解せずに、メモリ部100にテ
ストを実行することができる。コントローラ200に対しても同様にテストを実行するこ
とができる。その結果、パッケージクラックが生じない。したがって、本実施形態の 半
導体記憶装置は、比較例と比較して、解析が簡便な半導体記憶装置を提供できる。
【0062】
なお、複数の第1端子300A〜300Dの間に、第2端子400A〜400Eを形成
するようにしよもよい。この場合にも、第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0063】
なお、本願発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸
脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、上記実施形態には種々の段階の
発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の
発明が抽出されうる。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が
削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の
欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明とし
て抽出されうる。
【符号の説明】
【0064】
1…メモリセルアレイ
2…ロウデコーダ
3…ドライバ回路
4…電圧発生回路
5…データ入出力回路
6…制御部
7…ソース線ドライバ回路
8…センスアンプ
MT…メモリセル
ST1,ST2…選択トランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリ部と、
前記メモリ部に接続されるコントローラ部と、
前記コントローラ部に接続される第1入出力部と、
前記メモリ部と前記コントローラ部の間のノードに電気的に接続され、前記第1入出力部
とは異なる第2入出力部と
を備えることを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項2】
出荷時に、前記第1入出力部の第1端子は、外部に露出されており、
前記第2入出力部の第2端子は、保護膜で被膜されることを特徴とする請求項1記載の半
導体記憶装置。
【請求項3】
前記第2端子と前記保護膜と間に空間を形成し、
前記第2端子の一部に孔が空いていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の半導
体記憶装置。
【請求項4】
前記第1端子は、前記第2端子よりも薄いことを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれ
か1項記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
被膜された前記第2端子は、隣接する前記第1端子間の間に設けられることを特徴とする
請求項1乃至請求項4いずれか1項記載の半導体記憶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−73649(P2013−73649A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211665(P2011−211665)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】