説明

取付部を備えた容器

【課題】ブロー成形時に、容器、例えば、車両用燃料タンクの取付部付燃料給油口を成形する方法と装置を提供する。
【解決手段】取付部36を備えた容器12を成形する方法は、成形面と、前記成形面の一部を画定する凹型領域24と、分割するために互いに開くと共に密閉するために互いに閉じる金型部14と、を有する金型、を設ける工程を有する。金型が開いた時に、溶融プラスチックパリソン16が金型に提供され、その後、金型が閉じられる。そして、パリソンの一部が凹型領域に入るように、パリソンが成形面に対して膨張する。凹型領域内に設けられたパリソンの一部は、取付部を画定するために、前記金型およびパリソンに関連して二次成形装置40を動かすことによって成形される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的な容器製造に関する。
【背景技術】
【0002】
容器は、その内部に設けられる構成部品、または、その外部に接続される構成部品、を有することがある。例えば、車両用燃料タンクは、通常、その燃料タンクと接続され、燃料をタンクに入れるための燃料給油口を有する。また、容器は、燃料タンクに設けられるキャリアまたは他の支持物に搭載される構成部品を有する。その構成部品は、締め具や溶接等で、すでに成形された燃料タンクの壁に固定されたフランジに取り付けられる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の容器を成形する方法は、成形面と、前記成形面の一部を画定する凹型領域と、分割するために互いに開くと共に密閉するために互いに閉じる金型部と、を有する金型、を設ける工程と、前記金型が開いた時に、前記金型に溶融プラスチックパリソンを提供する工程と、前記金型を閉じる工程と、前記パリソンの一部が前記凹型領域に入るように、前記成形面に対してパリソンを膨らませる工程と、取付部を画定するために、前記金型に関連して二次成形装置を動かすことにより、前記凹型領域内で前記パリソンの一部を成形する工程と、を有する。
【0004】
また、本発明の容器を成形する他の方法は、成形面と、前記成形面の一部を画定する通路と、前記成形面の一部を画定すると共に前記通路に開口するカウンタボアと、分割するために互いに開くと共に密閉するために互いに閉じる金型部と、を有する金型、を設ける工程と、前記金型が開いた時に、前記金型に溶融プラスチックパリソンを提供する工程と、前記金型を閉じる工程と、前記パリソンが前記通路および前記カウンタボアに入るように、前記成形面に対して前記パリソンを膨らませる工程と、二次成形装置の本体と前記金型との間に設けられる取付部を画定するために、前記金型に関連して前記本体を前記カウンタボアに隣接するパリソンの一部まで動かすことにより、前記通路内に前記パリソンの一部を挿入すると共に前記容器の成形面を画定する工程と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】プラスチック容器を成形する装置の部分概略断面図であり、容器を成形する金型の一部と、その容器上で取付部を成形する二次成形装置と、を示す。
【図2】図1と同じ部分概略断面図であり、本体を前進させて取付部を成形する第2位置における二次成形装置を示す。
【図3】図1と同じ部分概略断面図であり、本体に関連して前進し、容器の材料に穴を開けるピンを示す第3位置における二次成形装置を示す。
【図4】図1と同じ部分概略断面図であり、ピンが後退した第4位置における二次成形装置を示す。
【図5】図1と同じ部分概略断面図であり、本体が後退した第5位置における二次成形装置を示す。
【図6】二次成形装置を有するツールの部分斜視図であり、また、容器を成形する金型の一部を示す部分断面図である。
【図7】図6に示されたツールおよび金型の部分拡大図である。
【図8】図6および図7に示された金型の部分拡大図である。
【図9】燃料タンクの取付部に装着される燃料給油口を有する燃料タンクの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の好ましい実施例については、明細書に添付した図面に基づいて詳細に説明する。
【0007】
図面をさらに詳細に参照すると、図1〜8は、装置10を説明するための図であり、また、図9は、プラスチック容器12を成形する方法を説明するための図である。容器12は、中空内部を有し、ブロー成形などで成形される。そのようなブロー成形プロセスでは、プラスチック製の溶融パリソン16が、1つ以上の金型部14を有する金型に位置付けられる。金型部14は、容器12の所望の外部形状を成形するために、キャビティを画定する。金型を開いてパリソン16をキャビティに収容するために、一方の金型部14は、他方の金型部14に対して相対的に動く。また、金型部14は、実質的に完全に金型を密閉するために閉じられる。金型部14が閉じられると、空気のような流体は、圧力を受けて、パリソン16の内部に圧力をかける。このため、パリソンは、膨張して金型のキャビティに接合される。
【0008】
最終的に冷却して成形する前に、容器の内部にアクセスできるように、成形プロセス中、パリソン材料が切断されたり、分割されたり、引き裂かれたりする。部分的に成形された容器12の内部を露出させるために、分離された金型部14、すなわち、開かれた金型部14では、さまざまな装置を容器の内部に挿入することができる。そして、金型部14は、その容器の一部を再結合するために閉じられる。その後、少なくともこの実施形態では、液体を収容する実質的に完全な密閉箱を画定するために、パリソン材料が冷却されて、容器が成形される。液体として、例えば、自動車などに用いられ内燃エンジンを駆動する燃料などがあるが、それに限定されない。
【0009】
容器12を成形するために用いられるパリソン16は、異なる材料で作られた多層を有することができる。その多層は、同時に押出されることができ、必要に応じて、容器と異なる性質や特性を有することができる。自動車用燃料タンクを例に挙げると、容器12またはタンクは、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)から成る1つ以上の構造層、エチレンビニルアルコール(EVOH)から成る蒸気バリア層、1つ以上の接着剤層、から構成される。接着剤層は、構造層および蒸気バリア層を一緒に接合することを容易にする。一般的な容器成形プロセス、および、そのプロセスで成形される典型的な容器は、2009年6月25日に提出された米国特許出願第12/491,964号に開示されている。完全に参照することにより、その明細書の開示された内容は、本明細書に組み込まれる。
【0010】
さらに詳細に説明すると、図1〜5は、容器12を成形するための金型装置の一部と二次成形装置20とを示す図である。金型装置は、1つ以上の金型部14と、開口部22と、を備えている。金型部14は、2つ設けられていたり、分割されていたりする。また、金型部14は、内部成形面で画定されるキャビティを有する。内部成形面は、容器を成形する材料の外側と接合されるように、構成されている。開口部22は、凹型領域24に延びている、または、凹型領域24の一部で画定されている。凹型領域24は、通路26を画定する。また、凹型領域24は、通路26に連通する第1カウンタボア28と、第1カウンタボア28に連なる第2カウンタボア30と、を有する。インサート32は、第2カウンタボア30内に配置されている。インサート32は、環状であり、少なくとも第2カウンタボア30の一部を画定する。インサート32の下側には、段差(step)34が設けられている。具体的には、段差34は、インサート32の下側で成形面からさらに間隔を置いて配置されている。この実施形態では、パリソン16の材料は、図1に示すように、通路26に押し込まれて、通路26の内面と、第1、第2カウンタボア28、30の内面に接する。開口部33は、二次成形装置の少なくとも一部が金型部14に出し入れできるように、金型部14に設けられている。
【0011】
図6〜8に示すように、通路26と、第1、第2カウンタボア28、30を有する凹型領域24は、パリソン16において、すなわち、最終的に成形される容器12において、成形後の容器12に接続される構成部品である取付部36を画定する。1つの実施形態では、取付部36は、容器12の一部に一体的に形成される注入口(fill spud)を有する。その注入口は、通路26で画定される細長いネック38と、第1、第2カウンタボア28、30で画定される接続部またはショルダー部39と、を有する。使用する際には、図9に示す給油口37が、注入口に連結されて、液体が給油口および注入口を通じて容器12に供給される。他の取付部36は、通気バルブやロールオーバーバルブといったような1つ以上のバルブ、または、液体や蒸気が通るチューブ/導管を収容する。接続部39は、締め具、溶接、接着などにより、構成部品と容器12との物理的接続を容易にするショルダーまたは他の形状を提供する。
【0012】
二次成形装置20は、金型部14の一部として、または、金型部14とは別に設けられており、容器12を成形するために用いられる関連した装置である。また、二次成形装置20は、容器12の成形中、必要に応じて、さらに取付部36を成形するために用いることもできる。この実施形態では、二次成形装置20は、本体40とピン42とを有する。
【0013】
本体40は、第1位置(初期位置)から第2位置(前進位置)まで動き、金型部14の動作と独立して動く。図1に示す第1位置では、本体40が、通路26および第1、第2カウンタボア28、30から間隔を置いて配置されている。すなわち、第1位置における本体40は、本体40が図2に示す第2位置に配置されているときよりも、通路26および第1、第2カウンタボア28、30からさらに間隔をおいて位置づけられている。第2位置(前進位置)では、本体40が、パリソン16の一部に係合して、金型部14内の隣接面(ここでは、第1、第2カウンタボア28、30として示される面)に対してパリソン材料をさらに押し付けて成形する。この実施形態では、本体40は、通路26の軸と平行である線形経路で動く。もちろん、本体40は、非線形経路に沿って動くことも可能である。その非線形経路は、例えば通路26と平行ではなく、通路26に関連して所望の方法で方向付けられる。本体40は、空気圧式アクチュエータ、電気式アクチュエータ、油圧式アクチュエータ、または、他のアクチュエータによって、動かすことができる。
【0014】
要望通りにパリソン16を成形するために、本体40は、凹型領域24と向かい合うヘッド44を有することができる。ヘッド44は、所望のサイズ、形状、および、方向で設けられている。図に示されている実施形態では、ヘッド44は、軸方向に延びる環状の溝46と、刃先または切断部48と、連結部(connecting feature)50と、1つ以上の段のある環状の縁部52、54と、を有する。縁部52、54は、パリソン16において、すなわち、最終的に成形される容器12において、放射状かつ軸方向に段差面を画定する。溝46および縁部52、54は、容器の材料において段差(step)またはショルダー部(shoulder)を画定する。段差またはショルダーは、放射状にかつ軸方向に構成部品の一部に重なり合あって、取付部36と構成部品との強い接続を促進するために、同じような形状の構成部品で係合される。図に示されている実施形態では、連結部(connecting feature)は、周辺溝50のような1つ以上のくぼみを有する。くぼみは、本体40の側面56の内側に向かって放射状に延びている。この溝50は、材料と本体40との間の物理的な接続を促進するために、パリソン材料の一部を収容するように構成されている。ヘッド44および本体40は、ピン42が収容される通路58を提供するように環状に設けられている。
【0015】
ピン42は、切断端部または穴あけ端部60と、円筒状の本体62と、を有する。また、ピン42は、通路58に収容され、図1に示す第1位置(初期位置)から図3に示す第3位置(前進位置)まで動く。その第1位置(初期位置)では、ピン42が、パリソン材料から間隔を置いて配置されており、パリソン材料とは係合されていない。前進した位置では、ピン42が、本体40の通路58、金型部14の通路26、または、金型部14の第1、第2カウンタボア28、30に広がるパリソン材料と係合する。ピン42は、パリソンおよび容器12において開口部64(図4および図5)を画定するために、通路26、58の一部に広がるパリソン材料、または、通路26、58の一部を遮断するパリソン材料を移動させる。例えば、ピン42で、パリソン材料の一方を貫通させたり、押したり、あるいは、移動させたりする。開口部64は、取付部36が、容器12の内部に開口通路65を有するために、金型14における通路26と並んで、または、その通路26に連通して設けられている。ピン42は、本体40と別々に、または、一緒に動くことができる。必要に応じて、容器12をさらにブロー成形または成形し、成形面に対してパリソン16を保持し、および/または、パリソン/容器材料の冷却を促進するために、ピン42を通じて加圧流体を供給することもできる。
【0016】
取付部36を成形するために、金型部14を開いて、その金型部14に溶融パリソン16を収容して、金型部14を閉じる。そして、溶融パリソン16を金型部14の成形面に対して膨張させる。パリソン材料の一部は、図1に示すように、通路26および第1、第2カウンタボア28、30に入る。パリソン16が膨張しているとき、または、膨張した後、本体40は、図1および図2に示すように、第1位置から第2位置に動かされる。この動作中、本体40の先端またはヘッド44は、まだ少なくとも多少溶融しているパリソン材料の一部と係合し、そのパリソン材料を通路26に向かって後ろに動かす。パリソン材料は、溝46を塞ぎ、そして、ヘッド44上で他の部分、例えば縁部52、54と連結する。その十分に前進した第2位置では、切断部48は、パリソン材料の一部を切断するか、または、少なくとも薄くして、そのパリソン材料の一部を弱めるために、金型部14と係合する、または、そのような状態に近づける。また、ヘッド44に設けられた切断部48の代わりに、他の縁部や端部を金型部14に設けることもできる。ヘッド44の残り部分は、取付部36、および、段差やカウンタボアなどの他の部分の所望の厚みを提供するために、金型部14から間隔を置いて設けられている。
【0017】
また、本体40の側面56とインサート32との間のギャップは、パリソン16の材料で塞がれる、または、パリソン16の材料を含んでいる。このプロセスが終了したとき、このパリソン材料は、切断部48の外側に位置付けられ、廃材68となる。この廃材68の一部は、溝50の少なくとも一部を塞ぐ。その廃材68が、溝50に入り込むことを確実にするために、インサート32の大きさが設定される。したがって、本体40の十分な前進位置では、パリソンの一部が、取付部36の所望の構成を提供するために、本体40と金型部14との間、および、本体40とインサート32との間で、閉じ込められる。パリソン材料の一部は、本体40の通路58に広がる。このため、金型部14の通路26のすべて、または、一部が塞がれる、あるいは、閉じられる。
【0018】
図3に示すように、金型部14の通路26を開いて、取付部36の環状または円筒状の開口しているネックをさらに画定するために、ピン42が前進位置に動いて、パリソン材料が広がっている通路26、または、少なくとも部分的に塞がれている通路26を移動させる。パリソン材料の一部は、外側に押し付けられ、その領域で別の材料と一緒にネック38に押し付けることもできる。図4に示すように、ピン42が後退すると、通路65は開き、取付部36を通って成形後の容器12の内部にアクセスすることができる。
【0019】
その後、ピン42は、第1位置に戻ると共に、本体40も第1位置に戻る。この動作中、廃材68は、パリソン16の残り部分から切り離され、分離される。あるいは、廃材68が、切断部48によってすでにパリソン16から分離されている場合には、廃材68と本体40との接続により、例えば、溝50によって、廃材68は、取付部36から離れて移動される。つまり、本体40が、軸方向に後退すると、廃材68は、溝50(または、他の部分)により本体に接続されているので、本体40と共に廃材68が取付部36から離れるように引っ張られる、または、動かされる。
【0020】
このため、この実施形態で示すように、第1、第2カウンタボア28、30の直径は、通路26の直径より大きい。また、金型から容器12の除去を容易にするために、通路26、第1、第2カウンタボア28、30を通って延びる平面に沿って金型部14が開いていることが好ましい。このように、通路26の一部および第1、第2カウンタボア28、30が、異なる金型部14で成形される。ゆえに、金型が開いているときには、通路26の一部が互いに離れて位置付けられ、容器を形成するために金型が閉じているときには、通路26が画定される。また、取付部36から除去された廃材68は、金型が開いたときに金型から除去されることができる。
【0021】
多層パリソン材料の例としては、例えば、自動車燃料タンク用途の場合では、取付部36は、容器の他の部分と同じ多層材料で成形してもよい。また、取付部を介して蒸気透過を制限または防止するために、蒸気バリア層が、取付部36を通って、取付部36の膨張面または自由端まで延びていることが好ましい。
【0022】
また、本体40が、第2位置に向かって前進する時、通路26に広がる材料は、パリソン材料の二重層を提供するために、すでに内側を覆っている材料に押し付けられる、または、折り重なる。なお、各二重層は、多層材料を含む。これにより、蒸気透過をさらに減らしたり防止したりするのに役立つ取付部36の領域に2つの蒸気バリア層を提供することができる。また、取付部36を構成部品に溶接したり、連結したりするのを容易にさせるために、取付部36の自由端において、パリソン材料の外層を露出させてもよい。これにより、多層パリソン材料の内層、または、中間層の層間剥離のリスクを減らしたり、除去したりすることができる。従来では、成形ネックまたは取付部を提供するために、ブローピンで、構成部品が溶接される内層材料を外側に移動させて、その内層材料を露出させていた。このブローピンの使用により、従来では、取付部の位置が、金型部の間で、かつ、金型の下側に限られていた。しかしながら、本発明では、二次成形装置を設けることにより、バリを十分に減らすことができ、また、ブローピンの位置に関係なく取付部を成形することができる。このため、取付部は、金型の側面または先端に設けることもできる。さらに、複数の取付部をタンクに成形することができる。もちろん、本明細書において、すべての可能性が記載されているわけではなく、他の実施形態において、それらの可能性を組み合わせて達成されることができる。
【0023】
さらに、ヘッド44は、構成部品を容器12に溶接または取付することを容易にするため、その領域で十分な壁の厚さを維持する際に、取付部36に対して相対的に複雑である所望の形状を提供することもできる。改良された壁の厚みは、取付部における細長いネック38と等しくなり、取付部36の形状およびサイズでより大きな柔軟性を提供することができると共に、その領域で材料を過度に減らすことなく取付部36を成形することができる。また、二次成形装置20は、ツールの変更を容易にするために、シングルユニットとして、本体40と、ピン42と、を有することもできる。すなわち、これらの構成部品は、取り除かれ、必要に応じて、シングルユニットとして取り付けられることができる。
【0024】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0025】
16 パリソン(溶融パリソン)
20 二次成形装置
24 凹型領域
26 通路
28 第1カウンタボア
30 第2カウンタボア
36 取付部
38 ネック
39 接続部、ショルダー部
40 本体(二次成形装置の本体)
42 ピン
44 ヘッド
46 溝
48 刃先、切断部
50 溝
52、54 縁部
60 切断端部、穴あけ端部
62 本体(ピンの本体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器を成形する方法において、
成形面と、前記成形面の一部を画定する凹型領域と、分割するために互いに開くと共に密閉するために互いに閉じる金型部と、を有する金型、を設ける工程と、
前記金型が開いた時に、前記金型に溶融プラスチックパリソンを提供する工程と、
前記金型を閉じる工程と、
前記パリソンの一部が前記凹型領域に入るように、前記成形面に対してパリソンを膨らませる工程と、
取付部を画定するために、前記金型に関連して二次成形装置を動かすことにより、前記凹型領域内で前記パリソンの一部を成形する工程と、を有する
ことを特徴とする取付部を備えた容器を成形する方法。
【請求項2】
前記二次成形装置が、前記金型部と独立して動くことを特徴とする請求項1に記載の、取付部を備えた容器を成形する方法。
【請求項3】
前記二次成形装置が、ヘッドを備えた本体、を有し、
前記ヘッドは、前記パリソン材料と係合するために構成され、前記容器の形状を決める前記形成面の一部を画定することを特徴とする請求項2に記載の、取付部を備えた容器を成形する方法。
【請求項4】
前記取付部が前記容器の内部に連通する開口通路を有するように、前記パリソン材料を移動させて、前記凹型領域と連通する開口部を設ける工程をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の、取付部を備えた容器を成形する方法。
【請求項5】
外側に廃材を備えた前記パリソンの領域を少なくとも薄くする工程をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の、取付部を備えた容器を成形する方法。
【請求項6】
前記二次成形装置が、切断部を有し、
前記パリソン材料が前記切断部に係合されると、前記廃材が、前記パリソンから少なくとも実質的に切り離されることを特徴とする請求項1に記載の、取付部を備えた容器を成形する方法。
【請求項7】
前記パリソンの内部に加圧流体を提供することにより、前記パリソンが膨張することを特徴とする請求項1に記載の、取付部を備えた容器を成形する方法。
【請求項8】
前記二次成形装置の動作は、前記取付部の少なくとも一部で二重層を提供することを特徴とする請求項1に記載の、取付部を備えた容器を成形する方法。
【請求項9】
前記パリソン材料が、少なくとも1つの蒸気層を備えた複数の異なる層を有し、
前記取付部の少なくとも一部には、2つの異なる蒸気層が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の、取付部を備えた容器を成形する方法。
【請求項10】
容器を成形する方法において、
成形面と、前記成形面の一部を画定する通路と、前記成形面の一部を画定すると共に前記通路に開口するカウンタボアと、分割するために互いに開くと共に密閉するために互いに閉じる金型部と、を有する金型、を設ける工程と、
前記金型が開いた時に、前記金型に溶融プラスチックパリソンを提供する工程と、
前記金型を閉じる工程と、
前記パリソンが前記通路および前記カウンタボアに入るように、前記成形面に対して前記パリソンを膨らませる工程と、
二次成形装置の本体と前記金型との間に設けられる取付部を画定するために、前記金型に関連して前記本体を前記カウンタボアに隣接するパリソンの一部まで動かすことにより、前記通路内に前記パリソンの一部を成形すると共に前記容器の成形面を画定する工程と、を有する
ことを特徴とする取付部を備えた容器を成形する方法。
【請求項11】
前記取付部が前記容器の内部に連通する開口通路を有するように、前記パリソン材料を移動させて、前記凹型領域と連通する開口部を設ける工程をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の、取付部を備えた容器を成形する方法。
【請求項12】
前記容器を画定する前記パリソン材料から廃材を切断する工程をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の、取付部を備えた容器を成形する方法。
【請求項13】
前記取付部が成形されている間、前記本体の端部を前記パリソン材料に押し付けることにより、前記廃材が、前記容器を画定する前記パリソン材料から切断されることを特徴とする請求項12に記載の、取付部を備えた容器を成形する方法。
【請求項14】
前記廃材を前記本体に連結させて、前記金型から離れるように前記本体を戻すことにより、前記廃材が、前記容器を画定する前記パリソン材料から切断されることを特徴とする請求項12に記載の、取付部を備えた容器を成形する方法。
【請求項15】
前記取付部を成形するために、前記本体のヘッドを前記パリソン材料に押し付けることによって、前記廃材が、本体に連結されることを特徴とする請求項14に記載の、取付部を備えた容器を成形する方法。
【請求項16】
前記本体には、前記本体を前記パリソン材料に押し付けて、前記パリソン材料に連結させるときに、前記パリソン材料が収容されるくぼみ、が設けられていることを特徴とする請求項15に記載の、取付部を備えた容器を成形する方法。
【請求項17】
成形容器を成形する装置において、
金型と、
前記金型に設けられ、前記金型を開く位置および前記金型を閉じる位置の2つの位置で動き、かつ、容器が成形される成形面を画定する金型部と、
前記金型に設けられ、前記成形面の一部を画定する凹型領域と、
前記少なくとも1つの金型部に関連して動く本体、および、前記金型の成形面の一部を画定する先端部、を備えた二次成形装置と、を有し、
前記本体には、前記凹型領域と向かい合い、かつ、前記凹型領域から後退する第1位置から前記凹型領域に隣接するように前進する第2位置に動いて、前記容器の一部を成形するヘッドが、設けられている
ことを特徴とする取付部を備えた成形容器を成形する装置
【請求項18】
前記ヘッドは、前記本体の外側に開口する接続部を有し、
前記接続部は、前記容器が成形される前記パリソン材料の一部を収容するように構成され、前記本体を前記パリソンの一部に連結させることを特徴とする請求項17に記載の、取付部を備えた成形容器を成形する装置。
【請求項19】
前記パリソン材料の一部が、廃材を画定し、
前記第2位置から離れて前記第1位置に向かう前記本体の動作が、前記本体と共に少なくとも前記廃材の一部を前記凹型領域から離れるように運ぶことを特徴とする請求項18に記載の、取付部を備えた成形容器を成形する装置。
【請求項20】
前記二次成形装置には、前記二次成形装置によって運ばれるピンが、さらに設けられ、
前記ピンは、前記第1位置と前記第2位置との間で前記本体と関連して動き、
前記ピンの端部は、前記本体をこえて延設されていることを特徴とする請求項17に記載の、取付部を備えた成形容器を成形する装置。
【請求項21】
前記本体には、前記ピンを収容する通路が設けられていることを特徴とする請求項20に記載の、取付部を備えた成形容器を成形する装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−254629(P2012−254629A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−119505(P2012−119505)
【出願日】平成24年5月25日(2012.5.25)
【出願人】(500385968)ティーアイ オートモーティヴ テクノロジー センター ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (7)
【氏名又は名称原語表記】TI Automotive Technology Center GmbH
【Fターム(参考)】