説明

受材付き矩形フレームおよび断熱板の取付構造

【課題】矩形フレームに木製の受材を容易かつ正確に取り付けることができる受材付き矩形フレームおよびこの受材付き矩形フレームに断熱板を取り付けた断熱板の取付構造を提供する。
【解決手段】アルミニウムまたはアルミニウム合金で形成された矩形状をなす矩形フレーム10内に、取付部11cが矩形フレーム10と一体的に形成されており、取付部11cに木製の受材25がその表面を矩形フレーム10の表面とほぼ面一にしてビス止めによって取り付けられている。取付部11cは、アルミニウムまたはアルミニウム合金であり鉄に比して軟らかいので、受材25から取付部11cにビスをねじ込むことによって、受材25を容易かつ確実に取り付けることができる。また、取付部11cに受材25を取り付けることによって受材25を正確に位置決めして取り付けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、矩形フレームに木製の受材が取り付けられた受材付き矩形フレームおよびこの受材付き矩形フレームに断熱板を取り付けた断熱板の取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
制振機能を備えた制振壁パネルの一例として特許文献1に記載のものが知られている。この制振壁パネルは、建築用の壁パネルに開口部が形成されており、この開口部内に制振装置が取り付けられてなる制振壁パネルであって、前記制振装置に木製の下地材が固定されており、前記壁パネルの表面に該表面を覆うようにして設けられた石膏ボードが前記下地材に固定されていることを特徴としている。
前記制振装置は前記開口部内に取り付けられた矩形状の矩形フレームと、この矩形フレームに対向して設けられた一対の支持部と、この一対の支持部によって支持されて、振動によって一対の支持部が変位した場合に、該一対の支持部間の略中央部を中心として振れるように構成された振り子部材と、この振り子部材の端部と前記フレームとの間に設けられた制振部材とを備えており、前記下地材は、前記一対の支持部にそれぞれ固定されている。
下地材を支持部の表面に固定する場合、下地材に裏面に両面接着テープを、下地材の長手方向に断続的に貼着するとともに、隣り合う両面接着テープ間に露出している下地材の裏面に接着剤を塗布しておき、これら両面接着テープと接着剤が設けられた下地材を支持部の表面に当接して押付けることによって、固定する。このようにして、木製の下地材が、鉄製の支持部3の表面に強固に固定されている。
【特許文献1】特開2006−219835号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のように従来は鉄製の矩形フレームの支持部の表面に、木製の下地材(受材)を両面接着テープや接着剤等によって取り付けているので、取付作業に手間がかかるうえ、長尺な木製の下地材の取付位置を正確に位置決めするのが困難であった。
つまり、下地材の裏面に両面接着テープを断続的に貼着するとともに、両面接着テープ間に露出している下地材の裏面に接着剤を塗布するという二つの工程を要し、そのうえ両面接着テープや接着剤が塗布された下地材を一旦支持部の表面に当接すると下地材が支持部の表面にくっ付いてしまうので、その位置を修正するのには手間がかかるとともに困難な作業となる。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、矩形フレームに木製の受材を容易かつ正確に取り付けることができる受材付き矩形フレームおよびこの受材付き矩形フレームに断熱板を取り付けた断熱板の取付構造を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図3に示すように、アルミニウムまたはアルミニウム合金で形成された矩形状をなす矩形フレーム10内に、取付部11cが前記矩形フレーム10と一体的に形成されており、
前記取付部11cに木製の受材25がその表面を前記矩形フレーム10の表面とほぼ面一にしてビス止めによって取り付けられていることを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、矩形フレーム10内に取付部11cが矩形フレームと一体的に形成されており、この取付部11cに受材25がビス止めによって取り付けられているので、矩形フレーム10に木製の受材25を容易かつ正確に取り付けることができる。つまり、矩形フレーム10と一体的に形成されている取付部11cは、アルミニウムまたはアルミニウム合金であり鉄に比して軟らかいので、受材25から取付部11cにビスをねじ込むことによって、受材25を容易かつ確実に取り付けることができる。また、取付部11cは受材取付専用のものであるので、この取付部11cに受材25を取り付けることによって受材25を正確に位置決めして取り付けることができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の受材付き矩形フレームにおいて、
前記矩形フレーム10は、その内側に向けて突出する板状の突出フレーム11bを有しており、この突出フレーム11bに表面が平坦な前記取付部11cが形成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、板状の突出フレーム11bに表面が平坦な取付部11cが形成されているので、この取付部11cの表面に受材25を安定的に取り付けることができる。また、受材25を矩形フレーム10に沿って取り付けることができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の受材付き矩形フレームにおいて、
前記矩形フレーム10には、制振機構9が前記矩形フレーム10の表面から突出しないようにして取り付けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、例えば図4に示すように、制振機構9が矩形フレーム10の表面から突出していないので、前記受材25の表面からも突出していないことになる。したがって、この受材25に断熱板45を制振機構9に干渉することなく容易に取り付けることができる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、例えば図4に示すように、壁(制振壁体35)に矩形状の孔40が形成されており、この孔40に請求項3に記載の受材付き矩形フレームがその表面と前記壁の表面とがほぼ面一になるようにして嵌め込まれており、
前記壁に矩形板状の断熱板45が前記孔40を覆うようにして該孔40の周囲の壁面に当接され、前記断熱板45は前記矩形フレーム10内に設けられている前記受材25に固定されていることを特徴とする。
【0012】
ここで、断熱板としては例えば断熱性、耐火性、遮音性等を備えた石膏ボードが好適に使用される。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、壁に矩形板状の断熱板45が矩形状の孔40を覆うようにして該孔40の周囲の壁面に当接され、断熱板45は前記孔40に嵌め込まれている矩形フレーム10の受材25に固定されているので、断熱板45を受材25を介して矩形フレーム10に確実に取り付けることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、例えば図4および図5に示すように、請求項4に記載の断熱板の取付構造において、
前記断熱板45の周縁部裏面は、前記壁の表面に両面接着テープ46で密着されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、断熱板45の周縁部裏面が、壁の表面に両面接着テープ46で密着されているので、制振機構9が嵌め込まれた壁の矩形状の孔40を断熱板45によって確実に閉塞できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、アルミニウムまたはアルミニウム合金で形成された矩形状をなす矩形フレーム内に、取付部が前記矩形フレームと一体的に形成されており、取付部に木製の受材がその表面を前記矩形フレームの表面とほぼ面一にしてビス止めによって取り付けられているので、矩形フレームに木製の受材を容易かつ正確に取り付けることができる。
また、壁に矩形状の孔が形成されており、この孔に前記受材付き矩形フレームがその表面と壁の表面とがほぼ面一になるようにして嵌め込まれており、壁に矩形板状の断熱板が前記孔を覆うようにして該孔の周囲の壁面に当接され、前記断熱板は前記矩形フレーム内に設けられている前記受材に固定されているので、断熱板を受材を介して矩形フレームに確実に取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態の受材付き矩形フレーム10は、その内部に制振機構が取り付けられるものであり、左右一対の縦フレーム11,11と上下一対の横フレーム12,12とを矩形枠状に組立てて形成されたものである。
縦フレーム11の端部と横フレーム12の端部はピン結合されている。したがって、矩形フレーム10は左右方向に力が作用すると平行四辺形を形成するようにして変形可能となっている。なお、縦フレーム11、横フレーム12はアルミニウムまたはアルミニウムの合金で形成されている。
【0018】
また、縦フレーム11は、矩形フレーム10の外周面を構成する帯板状の外周板部11aと、この外周板部11aの内面に直角に突出するように一体的に形成された板状の突出フレーム11bとから構成され、横断面略T字状に形成されている。突出フレーム11bの先端部には取付部11cが形成されている。取付部11cは突出フレーム11bより厚く形成されており、その表面は平坦に形成されている。取付部11cは縦フレーム11の長手方向に延在してかつ該縦フレーム11とほぼ同じ長さに形成されている。
【0019】
前記横フレーム12は、矩形フレーム10の外周面を構成する帯板状の外周板部12aと、この外周板部12aの両端部の内面にそれぞれ直角に形成されて、前記縦フレーム11の内側板部11bの端部にピン結合される内側板部12b,12bとを備えており、内側板部12b,12bには後述する制振ボックス16が取り付けられるようになっている。
【0020】
前記矩形フレーム10には、制振機構9が以下のようにして取り付けられている
すなわち、前記縦フレーム11,11の内側板部11b,11bの上下方向略中央部にある取付部11cには、支持部8,8が対向して固定されている。
支持部8は長方形板状の2枚の支持板8a,8aによって構成されており、支持板8a,8aの一方の側部は、前記取付部11cを挟むようにして該取付部11cに固定されている。支持板8a,8a間には所定の間隔が設けられており、該2枚の支持板8a,8a間には、前記制振機構9を構成する振り子部材15の中央部が挿入されて支持されるようになっている。
【0021】
前記制振機構9は、振り子部材15と制振ボックス16とを備えている。
振り子部材15は板状でかつ、縦長の八角形状に形成されており、長手方向を上下に向けて配置されている。振り子部材15の中央部の左半分は、一方の支持部8の支持板8a,8a間に挟まれており、右半分は他方の支持部8の支持板8a,8a間に挟まれている。なお、振り子部材15はアルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成されている。
前記一対の支持部8,8の先端部によって振り子部材15の長手方向中央部が支持されており、この振り子部材15は、地震等の振動によって矩形フレーム10が変形して一対の支持部8,8が変位した場合に、該一対の支持部8,8間の略中央部を中心として振れるように構成されている。
すなわち、一方の支持部8の支持板8a,8aの先端中央部には孔が対向して形成されており、他方の支持部8の支持板8a,8aの先端中央部にも孔が対向して形成されている。一方、振り子部材15の中央部には、左右に離間して孔が形成されており、これら孔のうち左側の孔は左右に長い長孔となっている。
【0022】
そして、一方の支持部8の支持板8a,8aに形成された孔と、振り子部材15の中央部に形成された一方の長孔とには、軸17が振り子部材15を回転可能とするように、かつ、長孔の長さ方向に摺動可能となるように挿通されている。この軸17は例えば先端部にねじ部を有するボルト17で形成されており、このボルト17は前記孔に挿通され、これら孔に挿通されたボルト17にはナットが螺合されている。
また、他方の支持部8の支持板8a,8aに形成された孔と、振り子部材15の中央部に形成された他方の孔とには、軸17が振り子部材15を回転可能とするように挿通されている。この軸17も先端部にねじ部を有するボルト17で形成されており、このボルト17は前記孔に挿通され、これら孔に挿通されたボルト17にはナットが螺合されている。
これによって、振り子部材15は、一対の支持部8,8によって軸17,17を介して支持されており、この振り子部材17は、地震等の振動によって一対の支持部8,8が変位した場合に、該一対の支持部8,8間の略中央部、言い換えれば、軸17,17間の中央部を中心として振れるように構成されている。
【0023】
前記制振ボックス16は、上下面が開口した箱状のボックス20と、このボックス20内に取り付けられた一対の制振部材21,21と、これら制振部材21,21間に挿入されかつ該一対の制振部材21,21に固着されたプレート22とを備えている。制振部材21としては、例えば高減衰ゴムによって形成された粘弾性体21を使用している。
ボックス20の対向する内面にはそれぞれ粘弾性体21,21が接着剤等によって固着されている。これら粘弾性体21,21間には、プレート22が挿入されており、該プレート22の表面は前記粘弾性体21,21に固着されている。プレート22の一端部は、ボックス20より突出しており、この突出している一端部は、振り子部材15の端部に連結されている。
また、前記ボックス20の端面には、取付プレートが突出形成されている。そして、制振ボックス16は、ボックス20を横フレーム12の外周板部12aに設置したうえで、ボックス20の取付プレートを内側板部12b,12bにボルトによって連結することによって横フレーム12の略中央部に取り付けられている。
なお、制振ボックス16のボックス20、プレート22等はアルミニウムまたはアルミニウム合金で形成されている。
上記ような制振機構9は、矩形フレーム10の表面から突出しないようにして該矩形フレーム10に取り付けられている。つまり、支持部8,8、振り子部材15、制振ボックス16は矩形フレーム10内に取り付けられている。
【0024】
上記のようにして制振機構9が取り付けられた矩形フレーム10の取付部11cには、木製の受材25がその表面を前記矩形フレーム10の表面(縦フレーム11の側端面)とほぼ面一にしてビス止めによって取り付けられている。
すなわち、図1に示すように、縦フレーム11の取付部11cの長手方向略中央部には、上述したように、支持部8が取り付けられているが、取付部11cの長手方向両端部には、受材25,25が支持部8を挟むようにしてほぼ一直線上に取り付けられている。受材25は、図2に示すように、角柱状をなす上下に長尺なもので、その表面が矩形フレーム10の表面とほぼ面一となっており、裏面が取付部11cの平坦な表面に当接されている。そして、受材25は、図3に示すように、その表面からビス26を受材25を貫通して取付部11cにねじ込むことによって、取付部11cに取り付け固定されている。
【0025】
受材25,25は取付部11cを挟んで矩形フレーム10の表面側と裏面側とに設けられており、両受材25,25の裏面を取付部11cの平坦な表面に当接したうえで、一方の受材25の表面からビス26を受材25を貫通して取付部11cにねじ込み、さらに他方の受材25までねじ込むことによって、取付部11cに両受材25,25が同時に取り付け固定されている。
ビス26をねじ込む場合、両受材25,25と取付部11cに下穴を形成したうえで行う。取付部11cに形成する下穴は貫通穴とする。
なお、受材25,25を取付部11cに取り付け固定する場合、双方の受材25,25の表面からそれぞれビス26,26をねじ込むことによって行ってもよい。
受材25は、図1に示すように、矩形フレーム10の表面側では、4本が上下左右にそれぞれ取り付けられ、裏面側でも同様に4本が上下左右にそれぞれ取り付けられている。つまり、矩形フレーム10に対して8本の受材25が上記のようにして取り付けられている。
【0026】
制振機構9や受材25が取り付けられた矩形フレーム10、すなわち受材付き矩形フレームは、図4に示すように、壁に嵌め込まれて制振壁体を構成している。
すなわち、制振壁体35は、左右一対の上下に長尺な木質の構造材37,37と、これら構造材37,37の上端部間に設けられるとともに、これら構造材37,37に固定された木質の上壁部38と、構造材37,37の下端部間に設けられるとともに、構造材37,37に固定された木質の下壁部39と、前記一対の構造材37,37、上壁部38、下壁部39によって囲まれた部分に設けられ、これら一対の構造材37,37、上壁部38、下壁部39に固定された前記受材付き矩形フレームとによって構成されている。
つまり、構造材37,37、上壁部38、下壁部39とで構成された壁には、その中央部に、矩形状の孔40が形成されており、この孔40に、受材付き矩形フレームがその表面と壁(制振壁体35)の表面とがほぼ面一になるようにして嵌め込まれている。矩形フレーム10を構成する縦フレーム11は構造材37,37の内側を向く側面に接着剤や木ねじで固定され、上の横フレーム12は上壁部38の下端面に、下の横フレーム12は下壁部39の上端面に、それぞれ接着剤や木ねじで固定されている。
【0027】
なお、図4において、符号1は梁、符号2は土台、符号3は土台2が設置される基礎を示している。前記構造材37,37の上端部と上壁部38は、鋼製ガセット41,41によって梁1に連結されており、構造材37,37の下端部はそれぞれ基礎3に基礎連結金物42,42によって連結されている。
【0028】
前記制振壁体35の表面には、石膏ボードで形成された断熱板45が孔40を覆うようにして孔40の周囲の壁面に当接されている。この断熱板45は前記4本の受材25の表面にも当接されており、該受材25に釘打ち等によって固定されている。
また、断熱板45を取り付ける場合は、図5に示すように、孔40の周囲の壁面に両面接着テープ46を貼り付けておき、この両面接着テープ46に断熱板45の周縁部裏面を貼り付ける。これによって、断熱板45の周縁部裏面は、制振壁体35の表面に両面接着テープ46で密着されている。
【0029】
本実施の形態によれば、矩形フレーム10内に取付部11cが矩形フレーム10と一体的に形成されており、この取付部15cに受材25がビス止めによって取り付けられているので、矩形フレーム10に木製の受材25を容易かつ正確に取り付けることができる。つまり、矩形フレーム10と一体的に形成されている取付部11cは、アルミニウムまたはアルミニウム合金であり鉄に比して軟らかいので、受材25から取付部11cにビスをねじ込むことによって、受材25を容易かつ確実に取り付けることができる。また、取付部11cは受材取付専用のものであるので、この取付部11cに受材25を取り付けることによって受材25を正確に位置決めして取り付けることができる。
【0030】
また、矩形フレーム10は、その内側に向けて突出する板状の突出フレーム11bを有しており、この突出フレーム11bに表面が平坦な取付部11cが形成されているので、この取付部11cの表面に受材25を安定的に取り付けることができる。また、受材25を矩形フレーム10の縦フレーム11に沿って取り付けることができる。
さらに、矩形フレーム10には、制振機構9が前記矩形フレーム10の表面から突出しないようにして取り付けられているので、該制振機構9は受材25の表面からも突出していないことになる。したがって、この受材25に断熱板45を制振機構9に干渉することなく容易に取り付けることができる。
加えて、制振壁体35に矩形板状の断熱板45が矩形状の孔40を覆うようにして該孔40の周囲の壁面に当接され、断熱板45は孔40に嵌め込まれている矩形フレーム10の受材25に固定されているので、断熱板45を受材25を介して矩形フレーム10に確実に取り付けることができる。
また、断熱板45の周縁部裏面が、制振壁体35の表面に両面接着テープ46で密着されているので、制振機構9が嵌め込まれた制振壁体35の矩形状の孔40を断熱板45によって確実に閉塞できる。
【0031】
なお、本実施の形態では、本発明に係る受材付き矩形フレームを、内部に制振機構9が取り付けられた矩形フレーム10に適用した場合を例にとって説明したが、本発明に係る受材付き矩形フレームは、内部に制振機構9を備えていない単なる矩形フレームに適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係る受材付き矩形フレームの一例を示すもので、その正面図である。
【図2】同、要部の斜視図である。
【図3】同、要部の平断面図である。
【図4】本発明に係る断熱板の取付構造の一例を示すもので、その斜視図である。
【図5】同、両面接着テープを貼付した状態を示す要部の斜視図である。
【符号の説明】
【0033】
9 制振機構
10 矩形フレーム
11b 突出フレーム
11c 取付部
25 受材
26 ビス
35 制振壁体(壁)
40 矩形状の孔
45 断熱板
46 両面接着テープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミニウムまたはアルミニウム合金で形成された矩形状をなす矩形フレーム内に、取付部が前記矩形フレームと一体的に形成されており、
前記取付部に木製の受材がその表面を前記矩形フレームの表面とほぼ面一にしてビス止めによって取り付けられていることを特徴とする受材付き矩形フレーム。
【請求項2】
請求項1に記載の受材付き矩形フレームにおいて、
前記矩形フレームは、その内側に向けて突出する板状の突出フレームを有しており、この突出フレームに表面が平坦な前記取付部が形成されていることを特徴とする受材付き矩形フレーム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の受材付き矩形フレームにおいて、
前記矩形フレームには、制振機構が前記矩形フレームの表面から突出しないようにして取り付けられていることを特徴とする受材付き矩形フレーム。
【請求項4】
壁に矩形状の孔が形成されており、この孔に請求項3に記載の受材付き矩形フレームがその表面と前記壁の表面とがほぼ面一になるようにして嵌め込まれており、
前記壁に矩形板状の断熱板が前記孔を覆うようにして該孔の周囲の壁面に当接され、前記断熱板は前記矩形フレーム内に設けられている前記受材に固定されていることを特徴とする断熱板の取付構造。
【請求項5】
請求項4に記載の断熱板の取付構造において、
前記断熱板の周縁部裏面は、前記壁の表面に両面接着テープで密着されていることを特徴とする断熱板の取付構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2009−13746(P2009−13746A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−179877(P2007−179877)
【出願日】平成19年7月9日(2007.7.9)
【出願人】(307042385)ミサワホーム株式会社 (569)
【Fターム(参考)】