説明

吊り掛け用係止腕

【課題】 この発明は家屋の空間を有効利用して簡単に衣服等を吊下げ可能にし、且つ、作業性・経済性・美観等を考慮した釣掛具係止用支腕を開発・提供する事にある。
【解決手段】 ほぼL字状に形成した支腕の縦板と横板の両端上面部に係止穴部をそれぞれ設け、且つ、該ほぼL字状支腕のほぼ角部に釣掛具取付用穴をそれぞれ設け、且つ、支腕設置時は好みの棚幅寸法に適合し、長さを変えた2種類の自在棚係止用支腕と釣掛具係止用支腕を左右対称にそれぞれ組み合せ、且つ、左右対称に設けた釣掛具係止用支腕と釣掛具係止用支腕間に衣服吊下げ用ハンガーを引掛ける為の釣掛具を所定長さ設けたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、新築・改築・改造時等に家屋の壁板に設置して飾り棚・机・食器棚・本棚・インテリア備品・パネルの色彩や柄や材料変更等の選択を可能にする為、上・下・左・右4種類の形状を有し、且つ、それぞれの棚の幅や形状を自由に選択し、棚の長さや高さを好みに合わせて調整可能にした自在棚係止用支腕と衣服等を吊下げる為の釣掛具係止用支腕を左右一対に組み合せ、且つ、左右の吊り掛け用係止腕と吊り掛け用係止腕間に所定長さの吊り掛け具を設けて、衣服を吊下げ可能にした吊り掛け用係止腕に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、家具は輸送・保管等の便利性を考慮して部品を機能別に分類するノックダウン方式にするか、キャビネットとして現場に搬入して取り付ける方式が一般的である。現状の問題点は搬入の問題で、物品によって現場に先に搬入しないと取付が困難であったり、傷付いたりすることがある。
【0003】
又、家具の大きさも決められた規定寸法であり、デザイン・色彩・柄等の仕様が勝手に変更出来ないことがある為、顧客の要望を満足に提供できない等の問題があった。又、顧客の要望の一つとして衣服等を簡単に吊下げられる場所が無い為、困っている等の問題がある。
【0004】
そこで、これまでに出願されている棚用ブラケットに関する特許文献を参考の為、紹介する。(特許文献1〜4参照。)
【特許文献1】特開2001−245734
【特許文献2】特開2006−305024
【特許文献3】特開2006−043168
【特許文献4】特開2007−020742
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、上記課題を解決する為に、この発明は家屋の空間を有効利用して簡単に衣服等を吊下げ可能にし、且つ、作業性・経済性・美観等を考慮した吊り掛け用係止腕を開発・提供する事にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決する為の手段として、ほぼL字状に形成した支腕の縦板と横板の両端上面部に係止穴部をそれぞれ設け、且つ、該ほぼL字状に形成した鉤状支腕のほぼ角部に吊り掛け具取付用穴をそれぞれ設け、且つ、支腕設置時は好みの棚幅寸法に適合し、長さを変えた2種類の自在棚係止用支腕と吊り掛け具係止用支腕を左右対称にそれぞれ組み合せ、且つ、左右対称に設けた吊り掛け具係止用支腕と吊り掛け具係止用支腕間に衣服吊下げ用ハンガーを引掛ける為の吊り掛け具を所定長さ設けたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明によると、略自在駒状の支腕本体(1)の上端に形成した、係止穴部(1a)を有する上水平部(2)で、自在棚係止用支腕(LB)の横板と一時固定具(4)で固定し、支腕本体(1)の下部に形成した、係止穴部(1b)を有する下水平部(3)で自在棚係止用支腕(SB)の横板と一時固定具(5)で固定することにより、それぞれの前記自在棚係止用支腕(LB)と支腕本体(1)と前記自在棚係止用支腕(SB)とそして支柱(S)とで矩形の枠体を形成することにより、堅牢な構成となり、吊り掛け具(6)に洋服等で重い荷重が掛かっても、支腕本体(1)は、自在棚係止用支腕(LB)と自在棚係止用支腕(SB)とに一時固定され、又、それぞれの自在棚係止用支腕(LB)と自在棚係止用支腕(SB)は、支腕本体(1)の負荷を二分出来、各自在棚係止用支腕(LB)(SB)の支柱(S)(S')への係止負荷を軽く出来る。
【0008】
又、支腕本体(1)の上水平部(2)と下水平部(3)とを、支腕本体(1)と一体に形成することにより、より堅牢な支腕本体(1)と成る。
【0009】
更に、支腕本体(1)の内面(X)と、自在棚係止用支腕(SB)の縦板の内面(Y)とが、同一面となるよう構成することにより、支腕本体(1)が自在棚係止用支腕(SB)と一時固定されても、棚板(B)の挿入に支腕本体(1)が邪魔とならず、スムーズに棚板(B)を挿入出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
この発明の最良の形態として、自在棚係止用支腕及び吊り掛け具係止用支腕の所定長さは市販の標準規格のインテリアパネルの幅寸法に適合し、且つ、係止用具や吊り掛け具も安価で取り付け・取り外しが簡単で、耐久性のあるものを選定して使用する事が重要である。
【実施例1】
【0011】
そこで、この発明の一実施例を図1〜図3に基づいて詳述すると、家屋の壁板に装着する一対の支柱(S)(S')にそれぞれ係止し、ほぼL字状に形成した自在棚係止用支腕であって、該両支柱(S)(S')の上部にそれぞれ係止する、左右一対の自在棚係止用支腕(LB)と、下部に係止する、該自在棚係止用支腕(LB)に比べて、短い寸法の同じく左右一対の自在棚係止用支腕(SB)との間に、それぞれ左右一対の略自在小鉤状の支腕本体(1)をそれぞれ介在させるに際し、該略自在鉤状の支腕本体(1)の上端に形成した、係止穴部(1a)を有する上水平部(2)で、自在棚係止用支腕(LB)の横板と一時固定具(4)で固定し、支腕本体(1)の下部に形成した、係止穴部(1b)を有する下水平部(3)で自在棚係止用支腕(SB)の横板と一時固定具(5)で固定することにより、それぞれの前記自在棚係止用支腕(LB)と支腕本体(1)と前記自在棚係止用支腕(SB)とそして支柱(S)とで矩形の枠体を形成し、且つ、支腕本体(1)の下端付近に設けた、それぞれ吊り掛け具取付用穴(1c)を用いて、吊り掛け具(6)の両端を、固定具(4)で固定することを特徴とする吊り掛け用係止腕から構成される。
【0012】
又、支腕本体(1)の上水平部(2)と下水平部(3)とを、支腕本体(1)と一体に形成したことを特徴とする吊り掛け用係止腕から構成される。
【0013】
又、支腕本体(1)の内面と、自在棚係止用支腕(SB)の縦板の内面とが、同一面となるよう構成したことを特徴とする吊り掛け用係止腕から構成される。
【0014】
次に、この発明の詳細について説明すると、図1は釣掛具係止用支腕を示し、(A)は編面図で、(B)は正面図で、(C)は底面図である。又、図2は吊り掛け具係止用支腕の右側面図を示、図3は斜視図である。
【0015】
本発明の吊り掛け具係止用支腕は同時に出願する自在棚係止用支腕と組み合わせて使用する事で、更に便利で使い勝手が良く、安価な衣服掛けを提供するものである。
【0016】
吊り掛け具係止用支腕は一枚の鋼製薄板をほぼL字状に形成し、縦板と横板の両端上面部に係止穴部(1a)(1b)(1a')(1b')をそれぞれ設け、且つ、該ほぼL字状支腕(1)(1')のほぼ角部に吊り掛け具取付用穴(1c)(1c')をそれぞれ設けたもので、図1(A)(B)(C)は自在棚係止用支腕の左側部に係止するもので、図中の括弧内符号は本図と反対勝手の右側に係止するものを示す。
【0017】
次に、吊り掛け具係止用支腕の取り付け要領を説明すると、図4・図5に示すように、別途出願の長尺と短尺2種類の自在棚係止用支腕と本発明の吊り掛け具係止用支腕を組み合せて係止し、且つ、左右の吊り掛け具係止用支腕と吊り掛け具係止用支腕間に、好みの長さに調整した所定長さ(L)の吊り掛け具(6)を挟設し、係止用ネジ(5)(5)でそれぞれ固着するものである。
【0018】
図6はキッズルームロッカーとして、棚付きハンガー掛け設置時の全体イメージ図である。
【産業上の利用可能性】
【0019】
この発明の吊り掛け具係止用支腕は、家屋の空間を有効利用して簡単に衣服等を吊下げ可能にし、且つ、作業性・経済性・美観等を考慮したものであり、多くの建築関係市場に寄与する点で産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】この発明の一実施例を示し、(A)は吊り掛け具係止用支腕の平面図で、(B)は正面図で、(C)は底面図である。
【図2】この発明の一実施例を示し、吊り掛け具係止用支腕の右側面図である。
【図3】この発明の一実施例を示し、吊り掛け具係止用支腕の斜視図である。
【図4】この発明の使用例を示し、吊り掛け具に衣服を吊下げ時の側面図である。
【図5】この発明の使用例を示し、吊り掛け具に衣服を吊下げ時の正面図である。
【図6】この発明の使用例を示し、棚付きハンガー掛け設置時の全体イメージ図である。
【符号の説明】
【0021】
1 支腕
1a 係止穴部
1b 係止穴部
1c 吊り掛け具取付用穴
1' 支腕
1a' 係止穴部
1b' 係止穴部
1c' 吊り掛け具取付用穴
2 上水平部
3 下水平部
4 固定具
5 固定具
6 吊り掛け具
B 棚板
C 衣服
H 衣服掛け(ハンガー)
L 所定長さ
LB 自在棚係止用支腕(長尺・左)
LB' 自在棚係止用支腕(長尺・右)
S 支柱(左)
S' 支柱(右)
SB 自在棚係止用支腕(短尺・左)
SB' 自在棚係止用支腕(短尺・右)
X 支腕本体内面
Y 縦板内面


【特許請求の範囲】
【請求項1】
家屋の壁板に装着する一対の支柱(S)(S')にそれぞれ係止し、ほぼL字状に形成した自在棚係止用支腕であって、該両支柱(S)(S')の上部にそれぞれ係止する、左右一対の自在棚係止用支腕(LB)と、下部に係止する、該自在棚係止用支腕(LB)に比べて、短い寸法の同じく左右一対の自在棚係止用支腕(SB)との間に、それぞれ左右一対の略自在小鉤状の支腕本体(1)をそれぞれ介在させるに際し、該略自在鉤状の支腕本体(1)の上端に形成した、係止穴部(1a)を有する上水平部(2)で、自在棚係止用支腕(LB)の横板と一時固定具(4)で固定し、支腕本体(1)の下部に形成した、係止穴部(1b)を有する下水平部(3)で自在棚係止用支腕(SB)の横板と一時固定具(5)で固定することにより、それぞれの前記自在棚係止用支腕(LB)と支腕本体(1)と前記自在棚係止用支腕(SB)とそして支柱(S)とで矩形の枠体を形成し、且つ、支腕本体(1)の下端付近に設けた、それぞれ吊り掛け具取付用穴(1c)を用いて、吊り掛け具(6)の両端を、固定具(4)で固定することを特徴とする吊り掛け用係止腕。
【請求項2】
支腕本体(1)の上水平部(2)と下水平部(3)とを、支腕本体(1)と一体に形成したことを特徴とする請求項1記載の吊り掛け用係止腕。
【請求項3】
支腕本体(1)の内面と、自在棚係止用支腕(SB)の縦板の内面とが、同一面となるよう構成したことを特徴とする請求項1記載の吊り掛け用係止腕。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−22767(P2010−22767A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−191125(P2008−191125)
【出願日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(508224007)株式会社アルテック (3)
【Fターム(参考)】