吸収性物品
【課題】図柄を印刷することにより防漏性の向上を図り、更に防漏性の向上を装着者に認識させて安心感を与えることができる吸収性物品を提供すること。
【解決手段】表面シート2、裏面シート及びそれらの間に介在された吸収体4を有する実質的に縦長の吸収性本体Aを備えており、吸収性本体Aの肌当接面側には、吸収体4よりも外方の領域に、その厚み方向に凹んだ凹部が複数個形成されており、該凹部の底部にインクが転写されて印刷部を設けて、図柄Pが形成されている。
【解決手段】表面シート2、裏面シート及びそれらの間に介在された吸収体4を有する実質的に縦長の吸収性本体Aを備えており、吸収性本体Aの肌当接面側には、吸収体4よりも外方の領域に、その厚み方向に凹んだ凹部が複数個形成されており、該凹部の底部にインクが転写されて印刷部を設けて、図柄Pが形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー、おりものシート、失禁パッド等の吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、吸収性物品の幅方向中央部に装着方向を示す図柄を印刷して、装着方向が判るようにした吸収性物品が開示されている。
下記特許文献2には、裏面シートの装着者側の面における吸収体よりも外方の領域に図柄を印刷し、該図柄が表面シートを透過して肌当接面側から見えるようにして、装着者の憂鬱な気分の改善を図るようにした吸収性物品が開示されている。
下記特許文献3には、肌当接面側における吸収体よりも外方の領域を全面的に着色して、濃色の下着を着用した際にも目立ち難いようにした吸収性物品が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2002−360620号公報
【特許文献2】国際公開第2004/006818号パンフレット
【特許文献3】登録実用新案第3021237号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
吸収性物品においては、防漏性の向上が課題とされているが、特許文献1〜3の何れにおいても図柄の印刷を防漏性の向上に活用することについては何等考慮されていない。
【0005】
従って、本発明の目的は、図柄を印刷することにより防漏性の向上を図り、更に防漏性の向上を装着者に認識させて安心感を与えることができる吸収性物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、表面シート、裏面シート及びそれらの間に介在された吸収体を有する実質的に縦長の吸収性本体を備えた吸収性物品であって、前記吸収性本体の肌当接面側には、前記吸収体よりも外方の領域に、その厚み方向に凹んだ凹部が複数個形成されており、該凹部の底部にインクが転写されて印刷部を設けて、図柄が形成されている吸収性物品を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の吸収性物品によれば、図柄を印刷することにより防漏性の向上を図り、更に防漏性の向上を装着者に認識させて安心感を与えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい一実施形態である第1実施形態の生理用ナプキンについて図1及び図2を参照しながら説明する。図1(a)に示す斜行格子ハッキング領域は、図柄の形成された領域を示すが、該領域は、その全面に図柄が形成されていることを示すのではなく、図柄全体の概形を示すものである。図4以降の図面においても同様である。また、図1(b)は、図1(a)の二点鎖線円内における図柄の拡大図である。
【0009】
第1実施形態の生理用ナプキン1は、図1及び図2に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性の裏面シート3及びそれらの間に介在された液保持性の吸収体4を有する実質的に縦長の吸収性本体Aを備えている。また、吸収性本体Aの両側縁部から幅方向に延出する一対のウイングB,Bを備えている。
吸収性本体Aの肌当接面C側には、吸収体4よりも外方の領域に、その厚み方向に凹んだ凹部6が複数個形成されており、該凹部6の底部61にインクKが転写されて印刷部を設けて、図柄Pが形成されている。詳細には、表面シート2の肌当接面側に凹部及び印刷部による図柄Pが形成されている。
「吸収体よりも外方の領域」とは、吸収性物品を平面視した場合に、吸収体とは重ならない外方の領域を意味し、吸収体の幅方向外方の領域及び長手方向外方の領域の両方を含む。
【0010】
吸収性本体Aにおいては、表面シート2は、吸収体4の上面の全域を被覆しており、幅方向には吸収体4の両側縁部4Aから外方に延出し、長手方向には前後縁部4Bから外方に延出し、裏面シート3と重なっている。
表面シート2としては、不織布や開孔フィルムシート、これらの複合シート等の種々のものを用いることができるが、後述するように、表面シート2に凹部6を形成し、凹部6の底部61にインクを転写して図柄Pを形成する場合には、そのような処理が可能なものが用いられる。本実施形態においては親水性不織布を用いている。
【0011】
裏面シート3は、吸収体4の下面の全域を被覆しており、幅方向には吸収体4の両側縁部4Aから外方に延出し、長手方向には前後縁部4Bから外方に延出している。裏面シートは、通気性を有してもよく、また、完全な液不透過性でなくてもよく、難透過性であるものでもよい。裏面シート3としては特に制限はなく、本実施形態においては防漏性のフィルムシートを用いているが、その他に、裏面シートとしては、微細孔を設けたフィルムシートや、不織布、またこれらの複合シート等を用いてもよい。また、吸収体との間に防漏性のシートが介在されている場合には、非肌当接面D側を構成する裏面シートが液不透過性を有していなくてもよい。
吸収体4としては公知のものを特に制限なく用いることができる。
【0012】
一対のウイングBは、図1に示すように、吸収性本体Aの排泄部対向部の位置における両側縁部それぞれに設けられたもので、裏面シート3における幅方向外方部分及び表面シート2における幅方向外方部分から形成されている。
裏面シート3と表面シート2とは、図1及び図2(a)に示すように、両シートの周縁部である、吸収性本体Aの両側縁部及びウイングBの周縁部において接合されてサイドシール部Eを形成している。また、表面シート2と裏面シート3とは、図1に示すように、吸収性本体Aの前後縁部において接合されてエンドシール部Fを形成している。
裏面シート3と表面シート2とは、図2に示すように、吸収性本体Aにおける両側縁部4A近傍の領域及びウイングBの領域において接着剤(図示せず)によっても接合されている。
【0013】
本実施形態の生理用ナプキン1は、吸収性本体A及びウイングBの非肌当接面D側に設けられたホットメルト粘着剤(図示せず)により、下着に固定して装着される。ウイングBは下着の股下部に巻きつけて固定して用いられる。
【0014】
表面シート2には、図2(b)に示すように、厚み方向に凹んだ凹部6が複数個形成されており、凹部6の底部61にインクKが転写されて、図1(b)に示すように、印刷による図柄Pが形成されている。凹部6は、表面シート2が、平面視で所定形状にエンボス加工されて形成されており、凹部6の好ましい径又は幅は、0.5mm〜5.0mmである。
【0015】
インクとしては、無機顔料や有機顔料等を用いることができるが、取り扱いの簡便性上の観点や工程上の観点から、特に、有機顔料の中でも比較的に熱安定性の良いものが、熱等による凹部6の形成や経時安定性の点から好ましい。また、これらの各種顔料が配合された(ホットメルト型等の)接着剤を用いると凹部6の形成や他の材料との接合が容易な点から好ましい。後述するように、表面シート2等に凹部6を形成し、凹部6の底部61にインクを転写して図柄Pを形成する場合には、そのような処理が可能なものとして、例えば凸版印刷、グラビア印刷等が用いられる。
【0016】
図柄Pは、図1(b)に示すように、花びら形状の図柄71、葉っぱ形状の図柄72、長い波線形状の図柄73、短い波線形状の図柄74等の集合体から構成され、吸収体4の周縁部に沿って形成されている。吸収体4の周縁部に沿う該図柄Pは、図1(a)に示す吸収体4の周縁部を実質的に包囲する図柄形成領域51に配置されている。
「吸収体の周縁部を実質的に包囲する」とは、平面視で、吸収体の周縁から直交して延出する仮想半直線を吸収体の周縁に沿って移動させた際に、吸収体の周縁部周長の80%以上において図柄P(第1実施形態においては、花びら形状の図柄71、葉っぱ形状の図柄72、長い波線形状の図柄73、短い波線形状の図柄74等の集合体)を横切ることを意味する。
【0017】
凹部6の底部61にインクKが転写されて形成された図柄Pを有する表面シート2は、種々の方法により形成することができるが、例えば、図3に示す方法により形成することができる。
図3に示す形成方法は、表面シート2の凹部6に対応するエンボス凸部R3が周面に設けられたエンボスロールR1と、平滑な周面を有する受けロールR2とからなる一対のロールを用いる。図3に示す形成方法においては、搬送される表面シート2の素材の下方及び上方に、それぞれエンボスロールR1及び受けロールR2が配置されており、エンボスロールR1の側方にインクKの入ったインク壷R5とインクローラーR4が配置されている。
【0018】
そして、エンボスロールR1が回転すると、その側方において、インク壷R5からインクローラーR4を介して、エンボス凸部R3の頂部近傍のみに凸版印刷の手法によりインクKが付着し、エンボスロールR1の上方において、インクKの付着したエンボス凸部R3と受けロールR2の周面との間で表面シート2の素材にエンボス加工を施すようになっている。その結果、表面シート2の素材には、上方に向けて凹み且つ底部61にインクKの付着した凹部6が形成される。
【0019】
上述のように構成された第1実施形態の生理用ナプキン1によれば、図柄Pを印刷することにより防漏性の向上を図り、更に防漏性の向上を装着者に認識させて安心感を与えることができる。
具体的には、吸収性本体Aの肌当接面C側に平面視で吸収体4よりも外方の領域に凹部6が形成されており、凹部6の底部61にインクKが転写されて印刷による図柄Pが形成されているため、表面シート2自体を伝搬する液体が図柄Pで堰き止められる。特に、図柄Pは吸収体4の周縁部を実質的に包囲するように配置されているため、漏れに対する遮断効果が高い。そして、この図柄Pにより装着者に図柄Pをはっきりと視認させ、図柄Pによる防漏効果の向上を強く認識させることができる。そのため、装着者に漏れに対する安心感を与えることができる。また、図柄Pによって、吸収性物品のデザイン性が向上し、装着者の印象も向上する。
【0020】
しかも、表面シート2の表面(肌当接面)を伝搬する液体が凹部6に流れ込むことで、防漏性が更に向上する。この図柄Pの凹部に付着したインクが、疎水性や撥水性である場合には、表面シートの繊維等による隙間を埋め、滲みを抑える効果が高まることから、特に高い防漏性を発現する。
【0021】
また、図柄Pは、凹部6の底部61にインクKが転写されて形成されているため、その印刷部は、装着者の肌に実質的に接触しない。そのため、インクによって違和感が生じたり、表面シートの柔軟性を損なったりすることがなく、装着者の肌への負担をかけることがない。尚、「印刷部は、装着者の肌に実質的に接触しない」とは、通常の使用態様では、印刷部が装着者の肌に接触しないことを意味する。
【0022】
更に、図柄Pが印刷により形成されているため、従来のヒートシール法により図柄を形成する場合に比して、表面シート2の素材自体の変質が少なく、素材本来の柔らかさが維持され易いので、図柄の形成された領域の肌触りが良好である。
【0023】
次に、第2実施形態の生理用ナプキンについて、図4を参照しながら説明する。図4(b)は、図4(a)の二点鎖線円内における図柄の拡大図である。
第2実施形態は、第1実施形態とは図柄の形状及び配置位置が主として異なる。第2実施形態については、第1実施形態とは異なる点を中心として説明し、第1実施形態と同じ点については同じ符号を付し、説明を省略する。第1実施形態に関する説明は、第2実施形態にも適宜適用される。
【0024】
第2実施形態の生理用ナプキン1は、図4に示すように、第1実施形態と同様に、吸収性本体A及びウイングBを主体として構成されている。
而して、図柄Pは、吸収体4の両側縁部4Aに沿う図柄形成領域52にそれぞれ形成されており、吸収体4の両側縁部4Aに沿う該図柄Pは、それぞれ吸収体4の長手方向に実質的に連続するように配置されている。
また、図柄Pは、吸収体4の前後縁部4Bに沿う図柄形成領域53にそれぞれ形成されており、吸収体4の前後縁部4Bに沿う該図柄Pは、それぞれ吸収体4の幅方向に実質的に連続するように配置されている。
【0025】
図柄Pの形状について詳述すると、図4(b)に示すように、三日月状の図柄が90°おきに4個集合して風車形状の図柄ユニット75を構成し、この図柄ユニット75が滑らかな弧状に配列することにより、吸収体4の両側縁部4Aに沿う図柄形成領域52及び前後縁部4Bに沿う図柄形成領域53において、それぞれ図柄Pが形成されている。
【0026】
ここで、「長手方向に実質的に連続する」とは、平面視で、長手方向に直交する(幅方向に延びる)仮想直線を長手方向に移動させた際に、長手方向全長の80%以上において図柄P(第2実施形態においては、風車形状の図柄ユニット75の集合体)を横切ることを意味する。同様に、「幅方向に実質的に連続する」とは、平面視で、幅方向に直交する(長手方向に延びる)仮想直線を幅方向に移動させた際に、幅方向全長の80%以上において図柄Pを横切ることを意味する。
【0027】
第2実施形態の生理用ナプキン1によっても、第1実施形態の生理用ナプキンと同様の効果が得られると共に、第1実施形態とは異なる図柄による美観を装着者に与え得る。
【0028】
本発明の吸収性物品は、前記実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更が可能である。
本発明の吸収性物品は、生理用ナプキン以外に、パンティライナー、おりものシート、失禁パッド等にも適用することができる。特に2mm以上の厚さを有する吸収性物品、150mm以上の長さを有する吸収性物品、50mm以上の幅を有する吸収性物品において良好に適用することができる。
【0029】
図柄の形成位置は、平面視で吸収体よりも外方の領域であれば、第1又は第2実施形態における形成位置に制限されない。
例えば、図柄Pを、図5に示すように、吸収体4の前後縁部4Bに沿っては形成せず、吸収体4の両側縁部4Aに沿う図柄形成領域52のみに配置してもよい。この場合は、吸収性物品の両側縁部での防漏性が向上する。
図柄Pを、図6に示すように、吸収体4の両側縁部4Aに沿っては形成せず、吸収体4の前後縁部4Bに沿う図柄形成領域53のみに配置してもよい。この場合は、吸収性物品の前後縁部での防漏性が向上する。
【0030】
図柄Pを、図7に示すように、ウイングBを含む吸収性物品1全体の周縁部に沿って形成し、該吸収性物品全体の周縁部に沿う該図柄Pを、該周縁部に沿って実質的に連続する図柄形成領域54に配置することができる。この場合は、吸収性物品の周縁部での防漏性が向上する。尚、「吸収性物品全体の周縁部に沿って実質的に連続する」とは、平面視で、吸収性物品全体の周縁から直交して内方に向けて延出する仮想半直線を吸収性物品全体の周縁に沿って移動させた際に、吸収性物品全体の周縁部周長の80%以上において図柄を横切ることを意味する。
本発明は、図8に示すように、一対のウイングを備えていない生理用ナプキンにも適用することができる。
【0031】
図柄の形状としては、第1又は第2実施形態における図柄の形状に制限されない。例えば、図9(a)に示す太陽型、図9(b)に示すハート型、図9(c)に示す正五角形型、図9(d)に示す三日月型、図9(e)に示す果物を擬人化したもの等が挙げられる。
また、図10(a)に示すように、波線形状の図柄ユニットP1を複数個連なるように配列して、実質的に連続的な図柄Pを形成することができる。図10(b)に示すように、図9(a)に示す太陽型の図柄ユニットP2を複数個連なるように配列して、波線形状の図柄ユニットP1を形成し、更に、この波線形状の図柄ユニットP1を複数個連なるように配列して、実質的に連続する図柄Pを形成することができる。
図柄は、吸収体の側縁部、前後縁部又は周縁部に沿って間欠的に配置することもできる。
【0032】
図柄は、表面シートに制限されず、サイドシートやサイドギャザーのような、吸収性本体とは別体の部材における肌当接面側の面に形成することができる。
上述の第1実施形態、第2実施形態又はその他の形態に関する構成は、適宜組み合わせることができる。
【0033】
また、図柄を、図6に示すように吸収体4の前後縁部4Bの両方には施さず、前縁部又は後縁部のどちらか一方のみに施してもよい。また、図11に示すように、長手方向両側縁部4Aと幅方向前後縁部4Bの交わる吸収性物品の角部(隅部)において、図柄形成領域55を配置して、図柄を施してもよい。このように、図柄は、漏れ防止性を向上させたい箇所に適宜設けることができる。
【0034】
ウィングは、表面シートや裏面シートとは別のシートを、吸収性本体の両側縁部に接合して形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1(a)は、本発明の吸収性物品の一実施形態である第1実施形態の生理用ナプキンを示す平面図で、図1(b)は、図1(a)の二点鎖線円内における図柄の拡大図である。
【図2】図2(a)は、第1実施形態の生理用ナプキンの横断面図、図2(b)は、凹部を横断する断面図である。
【図3】図3は、第1実施形態における表面シートへの図柄の印刷方法を示す模式図である。
【図4】図4(a)は、第2実施形態の生理用ナプキンを示す平面図で、図4(b)は、図4(a)の二点鎖線円内における図柄の拡大図である。
【図5】図5は、別の実施形態の生理用ナプキンを示す平面図である。
【図6】図6は、更に別の実施形態の生理用ナプキンを示す平面図である。
【図7】図7は、更に別の実施形態の生理用ナプキンを示す平面図である。
【図8】図8は、更に別の実施形態の生理用ナプキンを示す平面図である。
【図9】図9(a)〜(e)は、種々の形状の図柄を示す図である。
【図10】図10(a)及び(b)は、種々の形状の図柄を示す図である。
【図11】図11は、更に別の実施形態の生理用ナプキンを示す平面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
51、52、53、54、55 図柄形成領域
6 凹部
61 底部
A 吸収性本体
B ウイング
C 肌当接面
D 非肌当接面
E サイドシール部
F エンドシール部
K インク
P 図柄
R1 エンボスロール
R2 受けロール
R3 エンボス凸部
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー、おりものシート、失禁パッド等の吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、吸収性物品の幅方向中央部に装着方向を示す図柄を印刷して、装着方向が判るようにした吸収性物品が開示されている。
下記特許文献2には、裏面シートの装着者側の面における吸収体よりも外方の領域に図柄を印刷し、該図柄が表面シートを透過して肌当接面側から見えるようにして、装着者の憂鬱な気分の改善を図るようにした吸収性物品が開示されている。
下記特許文献3には、肌当接面側における吸収体よりも外方の領域を全面的に着色して、濃色の下着を着用した際にも目立ち難いようにした吸収性物品が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2002−360620号公報
【特許文献2】国際公開第2004/006818号パンフレット
【特許文献3】登録実用新案第3021237号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
吸収性物品においては、防漏性の向上が課題とされているが、特許文献1〜3の何れにおいても図柄の印刷を防漏性の向上に活用することについては何等考慮されていない。
【0005】
従って、本発明の目的は、図柄を印刷することにより防漏性の向上を図り、更に防漏性の向上を装着者に認識させて安心感を与えることができる吸収性物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、表面シート、裏面シート及びそれらの間に介在された吸収体を有する実質的に縦長の吸収性本体を備えた吸収性物品であって、前記吸収性本体の肌当接面側には、前記吸収体よりも外方の領域に、その厚み方向に凹んだ凹部が複数個形成されており、該凹部の底部にインクが転写されて印刷部を設けて、図柄が形成されている吸収性物品を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の吸収性物品によれば、図柄を印刷することにより防漏性の向上を図り、更に防漏性の向上を装着者に認識させて安心感を与えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい一実施形態である第1実施形態の生理用ナプキンについて図1及び図2を参照しながら説明する。図1(a)に示す斜行格子ハッキング領域は、図柄の形成された領域を示すが、該領域は、その全面に図柄が形成されていることを示すのではなく、図柄全体の概形を示すものである。図4以降の図面においても同様である。また、図1(b)は、図1(a)の二点鎖線円内における図柄の拡大図である。
【0009】
第1実施形態の生理用ナプキン1は、図1及び図2に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性の裏面シート3及びそれらの間に介在された液保持性の吸収体4を有する実質的に縦長の吸収性本体Aを備えている。また、吸収性本体Aの両側縁部から幅方向に延出する一対のウイングB,Bを備えている。
吸収性本体Aの肌当接面C側には、吸収体4よりも外方の領域に、その厚み方向に凹んだ凹部6が複数個形成されており、該凹部6の底部61にインクKが転写されて印刷部を設けて、図柄Pが形成されている。詳細には、表面シート2の肌当接面側に凹部及び印刷部による図柄Pが形成されている。
「吸収体よりも外方の領域」とは、吸収性物品を平面視した場合に、吸収体とは重ならない外方の領域を意味し、吸収体の幅方向外方の領域及び長手方向外方の領域の両方を含む。
【0010】
吸収性本体Aにおいては、表面シート2は、吸収体4の上面の全域を被覆しており、幅方向には吸収体4の両側縁部4Aから外方に延出し、長手方向には前後縁部4Bから外方に延出し、裏面シート3と重なっている。
表面シート2としては、不織布や開孔フィルムシート、これらの複合シート等の種々のものを用いることができるが、後述するように、表面シート2に凹部6を形成し、凹部6の底部61にインクを転写して図柄Pを形成する場合には、そのような処理が可能なものが用いられる。本実施形態においては親水性不織布を用いている。
【0011】
裏面シート3は、吸収体4の下面の全域を被覆しており、幅方向には吸収体4の両側縁部4Aから外方に延出し、長手方向には前後縁部4Bから外方に延出している。裏面シートは、通気性を有してもよく、また、完全な液不透過性でなくてもよく、難透過性であるものでもよい。裏面シート3としては特に制限はなく、本実施形態においては防漏性のフィルムシートを用いているが、その他に、裏面シートとしては、微細孔を設けたフィルムシートや、不織布、またこれらの複合シート等を用いてもよい。また、吸収体との間に防漏性のシートが介在されている場合には、非肌当接面D側を構成する裏面シートが液不透過性を有していなくてもよい。
吸収体4としては公知のものを特に制限なく用いることができる。
【0012】
一対のウイングBは、図1に示すように、吸収性本体Aの排泄部対向部の位置における両側縁部それぞれに設けられたもので、裏面シート3における幅方向外方部分及び表面シート2における幅方向外方部分から形成されている。
裏面シート3と表面シート2とは、図1及び図2(a)に示すように、両シートの周縁部である、吸収性本体Aの両側縁部及びウイングBの周縁部において接合されてサイドシール部Eを形成している。また、表面シート2と裏面シート3とは、図1に示すように、吸収性本体Aの前後縁部において接合されてエンドシール部Fを形成している。
裏面シート3と表面シート2とは、図2に示すように、吸収性本体Aにおける両側縁部4A近傍の領域及びウイングBの領域において接着剤(図示せず)によっても接合されている。
【0013】
本実施形態の生理用ナプキン1は、吸収性本体A及びウイングBの非肌当接面D側に設けられたホットメルト粘着剤(図示せず)により、下着に固定して装着される。ウイングBは下着の股下部に巻きつけて固定して用いられる。
【0014】
表面シート2には、図2(b)に示すように、厚み方向に凹んだ凹部6が複数個形成されており、凹部6の底部61にインクKが転写されて、図1(b)に示すように、印刷による図柄Pが形成されている。凹部6は、表面シート2が、平面視で所定形状にエンボス加工されて形成されており、凹部6の好ましい径又は幅は、0.5mm〜5.0mmである。
【0015】
インクとしては、無機顔料や有機顔料等を用いることができるが、取り扱いの簡便性上の観点や工程上の観点から、特に、有機顔料の中でも比較的に熱安定性の良いものが、熱等による凹部6の形成や経時安定性の点から好ましい。また、これらの各種顔料が配合された(ホットメルト型等の)接着剤を用いると凹部6の形成や他の材料との接合が容易な点から好ましい。後述するように、表面シート2等に凹部6を形成し、凹部6の底部61にインクを転写して図柄Pを形成する場合には、そのような処理が可能なものとして、例えば凸版印刷、グラビア印刷等が用いられる。
【0016】
図柄Pは、図1(b)に示すように、花びら形状の図柄71、葉っぱ形状の図柄72、長い波線形状の図柄73、短い波線形状の図柄74等の集合体から構成され、吸収体4の周縁部に沿って形成されている。吸収体4の周縁部に沿う該図柄Pは、図1(a)に示す吸収体4の周縁部を実質的に包囲する図柄形成領域51に配置されている。
「吸収体の周縁部を実質的に包囲する」とは、平面視で、吸収体の周縁から直交して延出する仮想半直線を吸収体の周縁に沿って移動させた際に、吸収体の周縁部周長の80%以上において図柄P(第1実施形態においては、花びら形状の図柄71、葉っぱ形状の図柄72、長い波線形状の図柄73、短い波線形状の図柄74等の集合体)を横切ることを意味する。
【0017】
凹部6の底部61にインクKが転写されて形成された図柄Pを有する表面シート2は、種々の方法により形成することができるが、例えば、図3に示す方法により形成することができる。
図3に示す形成方法は、表面シート2の凹部6に対応するエンボス凸部R3が周面に設けられたエンボスロールR1と、平滑な周面を有する受けロールR2とからなる一対のロールを用いる。図3に示す形成方法においては、搬送される表面シート2の素材の下方及び上方に、それぞれエンボスロールR1及び受けロールR2が配置されており、エンボスロールR1の側方にインクKの入ったインク壷R5とインクローラーR4が配置されている。
【0018】
そして、エンボスロールR1が回転すると、その側方において、インク壷R5からインクローラーR4を介して、エンボス凸部R3の頂部近傍のみに凸版印刷の手法によりインクKが付着し、エンボスロールR1の上方において、インクKの付着したエンボス凸部R3と受けロールR2の周面との間で表面シート2の素材にエンボス加工を施すようになっている。その結果、表面シート2の素材には、上方に向けて凹み且つ底部61にインクKの付着した凹部6が形成される。
【0019】
上述のように構成された第1実施形態の生理用ナプキン1によれば、図柄Pを印刷することにより防漏性の向上を図り、更に防漏性の向上を装着者に認識させて安心感を与えることができる。
具体的には、吸収性本体Aの肌当接面C側に平面視で吸収体4よりも外方の領域に凹部6が形成されており、凹部6の底部61にインクKが転写されて印刷による図柄Pが形成されているため、表面シート2自体を伝搬する液体が図柄Pで堰き止められる。特に、図柄Pは吸収体4の周縁部を実質的に包囲するように配置されているため、漏れに対する遮断効果が高い。そして、この図柄Pにより装着者に図柄Pをはっきりと視認させ、図柄Pによる防漏効果の向上を強く認識させることができる。そのため、装着者に漏れに対する安心感を与えることができる。また、図柄Pによって、吸収性物品のデザイン性が向上し、装着者の印象も向上する。
【0020】
しかも、表面シート2の表面(肌当接面)を伝搬する液体が凹部6に流れ込むことで、防漏性が更に向上する。この図柄Pの凹部に付着したインクが、疎水性や撥水性である場合には、表面シートの繊維等による隙間を埋め、滲みを抑える効果が高まることから、特に高い防漏性を発現する。
【0021】
また、図柄Pは、凹部6の底部61にインクKが転写されて形成されているため、その印刷部は、装着者の肌に実質的に接触しない。そのため、インクによって違和感が生じたり、表面シートの柔軟性を損なったりすることがなく、装着者の肌への負担をかけることがない。尚、「印刷部は、装着者の肌に実質的に接触しない」とは、通常の使用態様では、印刷部が装着者の肌に接触しないことを意味する。
【0022】
更に、図柄Pが印刷により形成されているため、従来のヒートシール法により図柄を形成する場合に比して、表面シート2の素材自体の変質が少なく、素材本来の柔らかさが維持され易いので、図柄の形成された領域の肌触りが良好である。
【0023】
次に、第2実施形態の生理用ナプキンについて、図4を参照しながら説明する。図4(b)は、図4(a)の二点鎖線円内における図柄の拡大図である。
第2実施形態は、第1実施形態とは図柄の形状及び配置位置が主として異なる。第2実施形態については、第1実施形態とは異なる点を中心として説明し、第1実施形態と同じ点については同じ符号を付し、説明を省略する。第1実施形態に関する説明は、第2実施形態にも適宜適用される。
【0024】
第2実施形態の生理用ナプキン1は、図4に示すように、第1実施形態と同様に、吸収性本体A及びウイングBを主体として構成されている。
而して、図柄Pは、吸収体4の両側縁部4Aに沿う図柄形成領域52にそれぞれ形成されており、吸収体4の両側縁部4Aに沿う該図柄Pは、それぞれ吸収体4の長手方向に実質的に連続するように配置されている。
また、図柄Pは、吸収体4の前後縁部4Bに沿う図柄形成領域53にそれぞれ形成されており、吸収体4の前後縁部4Bに沿う該図柄Pは、それぞれ吸収体4の幅方向に実質的に連続するように配置されている。
【0025】
図柄Pの形状について詳述すると、図4(b)に示すように、三日月状の図柄が90°おきに4個集合して風車形状の図柄ユニット75を構成し、この図柄ユニット75が滑らかな弧状に配列することにより、吸収体4の両側縁部4Aに沿う図柄形成領域52及び前後縁部4Bに沿う図柄形成領域53において、それぞれ図柄Pが形成されている。
【0026】
ここで、「長手方向に実質的に連続する」とは、平面視で、長手方向に直交する(幅方向に延びる)仮想直線を長手方向に移動させた際に、長手方向全長の80%以上において図柄P(第2実施形態においては、風車形状の図柄ユニット75の集合体)を横切ることを意味する。同様に、「幅方向に実質的に連続する」とは、平面視で、幅方向に直交する(長手方向に延びる)仮想直線を幅方向に移動させた際に、幅方向全長の80%以上において図柄Pを横切ることを意味する。
【0027】
第2実施形態の生理用ナプキン1によっても、第1実施形態の生理用ナプキンと同様の効果が得られると共に、第1実施形態とは異なる図柄による美観を装着者に与え得る。
【0028】
本発明の吸収性物品は、前記実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更が可能である。
本発明の吸収性物品は、生理用ナプキン以外に、パンティライナー、おりものシート、失禁パッド等にも適用することができる。特に2mm以上の厚さを有する吸収性物品、150mm以上の長さを有する吸収性物品、50mm以上の幅を有する吸収性物品において良好に適用することができる。
【0029】
図柄の形成位置は、平面視で吸収体よりも外方の領域であれば、第1又は第2実施形態における形成位置に制限されない。
例えば、図柄Pを、図5に示すように、吸収体4の前後縁部4Bに沿っては形成せず、吸収体4の両側縁部4Aに沿う図柄形成領域52のみに配置してもよい。この場合は、吸収性物品の両側縁部での防漏性が向上する。
図柄Pを、図6に示すように、吸収体4の両側縁部4Aに沿っては形成せず、吸収体4の前後縁部4Bに沿う図柄形成領域53のみに配置してもよい。この場合は、吸収性物品の前後縁部での防漏性が向上する。
【0030】
図柄Pを、図7に示すように、ウイングBを含む吸収性物品1全体の周縁部に沿って形成し、該吸収性物品全体の周縁部に沿う該図柄Pを、該周縁部に沿って実質的に連続する図柄形成領域54に配置することができる。この場合は、吸収性物品の周縁部での防漏性が向上する。尚、「吸収性物品全体の周縁部に沿って実質的に連続する」とは、平面視で、吸収性物品全体の周縁から直交して内方に向けて延出する仮想半直線を吸収性物品全体の周縁に沿って移動させた際に、吸収性物品全体の周縁部周長の80%以上において図柄を横切ることを意味する。
本発明は、図8に示すように、一対のウイングを備えていない生理用ナプキンにも適用することができる。
【0031】
図柄の形状としては、第1又は第2実施形態における図柄の形状に制限されない。例えば、図9(a)に示す太陽型、図9(b)に示すハート型、図9(c)に示す正五角形型、図9(d)に示す三日月型、図9(e)に示す果物を擬人化したもの等が挙げられる。
また、図10(a)に示すように、波線形状の図柄ユニットP1を複数個連なるように配列して、実質的に連続的な図柄Pを形成することができる。図10(b)に示すように、図9(a)に示す太陽型の図柄ユニットP2を複数個連なるように配列して、波線形状の図柄ユニットP1を形成し、更に、この波線形状の図柄ユニットP1を複数個連なるように配列して、実質的に連続する図柄Pを形成することができる。
図柄は、吸収体の側縁部、前後縁部又は周縁部に沿って間欠的に配置することもできる。
【0032】
図柄は、表面シートに制限されず、サイドシートやサイドギャザーのような、吸収性本体とは別体の部材における肌当接面側の面に形成することができる。
上述の第1実施形態、第2実施形態又はその他の形態に関する構成は、適宜組み合わせることができる。
【0033】
また、図柄を、図6に示すように吸収体4の前後縁部4Bの両方には施さず、前縁部又は後縁部のどちらか一方のみに施してもよい。また、図11に示すように、長手方向両側縁部4Aと幅方向前後縁部4Bの交わる吸収性物品の角部(隅部)において、図柄形成領域55を配置して、図柄を施してもよい。このように、図柄は、漏れ防止性を向上させたい箇所に適宜設けることができる。
【0034】
ウィングは、表面シートや裏面シートとは別のシートを、吸収性本体の両側縁部に接合して形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1(a)は、本発明の吸収性物品の一実施形態である第1実施形態の生理用ナプキンを示す平面図で、図1(b)は、図1(a)の二点鎖線円内における図柄の拡大図である。
【図2】図2(a)は、第1実施形態の生理用ナプキンの横断面図、図2(b)は、凹部を横断する断面図である。
【図3】図3は、第1実施形態における表面シートへの図柄の印刷方法を示す模式図である。
【図4】図4(a)は、第2実施形態の生理用ナプキンを示す平面図で、図4(b)は、図4(a)の二点鎖線円内における図柄の拡大図である。
【図5】図5は、別の実施形態の生理用ナプキンを示す平面図である。
【図6】図6は、更に別の実施形態の生理用ナプキンを示す平面図である。
【図7】図7は、更に別の実施形態の生理用ナプキンを示す平面図である。
【図8】図8は、更に別の実施形態の生理用ナプキンを示す平面図である。
【図9】図9(a)〜(e)は、種々の形状の図柄を示す図である。
【図10】図10(a)及び(b)は、種々の形状の図柄を示す図である。
【図11】図11は、更に別の実施形態の生理用ナプキンを示す平面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
51、52、53、54、55 図柄形成領域
6 凹部
61 底部
A 吸収性本体
B ウイング
C 肌当接面
D 非肌当接面
E サイドシール部
F エンドシール部
K インク
P 図柄
R1 エンボスロール
R2 受けロール
R3 エンボス凸部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面シート、裏面シート及びそれらの間に介在された吸収体を有する実質的に縦長の吸収性本体を備えた吸収性物品であって、
前記吸収性本体の肌当接面側には、前記吸収体よりも外方の領域に、その厚み方向に凹んだ凹部が複数個形成されており、該凹部の底部にインクが転写されて印刷部を設けて、図柄が形成されている吸収性物品。
【請求項2】
前記図柄は、前記吸収体の周縁部に沿って形成されており、該吸収体の周縁部に沿う該図柄は、該周縁部を実質的に包囲するように配置されている請求項1記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記図柄は、前記吸収体の両側縁部に沿ってそれぞれ形成されており、該吸収体の両側縁部に沿う該図柄は、それぞれ該吸収体の長手方向に実質的に連続するように配置されている請求項1記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記図柄は、前記吸収体の前縁部及び/又は後縁部に沿って形成されており、該吸収体の前後縁部に沿う該図柄は、該吸収体の幅方向に実質的に連続するように配置されている請求項1又は3に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記吸収性本体の両側縁部には、その幅方向に延出する一対のウイングが設けられており、前記図柄は、該ウイングを含む吸収性物品全体の周縁部に沿って形成されており、該吸収性物品全体の周縁部に沿う該図柄は、該周縁部に沿って実質的に連続するように配置されている請求項1記載の吸収性物品。
【請求項1】
表面シート、裏面シート及びそれらの間に介在された吸収体を有する実質的に縦長の吸収性本体を備えた吸収性物品であって、
前記吸収性本体の肌当接面側には、前記吸収体よりも外方の領域に、その厚み方向に凹んだ凹部が複数個形成されており、該凹部の底部にインクが転写されて印刷部を設けて、図柄が形成されている吸収性物品。
【請求項2】
前記図柄は、前記吸収体の周縁部に沿って形成されており、該吸収体の周縁部に沿う該図柄は、該周縁部を実質的に包囲するように配置されている請求項1記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記図柄は、前記吸収体の両側縁部に沿ってそれぞれ形成されており、該吸収体の両側縁部に沿う該図柄は、それぞれ該吸収体の長手方向に実質的に連続するように配置されている請求項1記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記図柄は、前記吸収体の前縁部及び/又は後縁部に沿って形成されており、該吸収体の前後縁部に沿う該図柄は、該吸収体の幅方向に実質的に連続するように配置されている請求項1又は3に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記吸収性本体の両側縁部には、その幅方向に延出する一対のウイングが設けられており、前記図柄は、該ウイングを含む吸収性物品全体の周縁部に沿って形成されており、該吸収性物品全体の周縁部に沿う該図柄は、該周縁部に沿って実質的に連続するように配置されている請求項1記載の吸収性物品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−181193(P2006−181193A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−379413(P2004−379413)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】
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