回路構成体
【課題】温度上昇を抑制し、高密度な実装が可能な回路構成体を提供する。
【解決手段】回路構成体20は、通電により発熱する第1電子部品26が接続されたバスバー24を有する回路基板21と、第1電子部品26から発生する熱を放熱する放熱部材28と、を備える。回路基板21は、一部においてバスバー24が露出するように、バスバー24を樹脂でモールドしてなるバスバーモールド基板21であり、バスバーモールド基板21のバスバー24が露出しているバスバー露出部23および第1電子部品26が放熱部材28に重ねられていることを特徴とする。
【解決手段】回路構成体20は、通電により発熱する第1電子部品26が接続されたバスバー24を有する回路基板21と、第1電子部品26から発生する熱を放熱する放熱部材28と、を備える。回路基板21は、一部においてバスバー24が露出するように、バスバー24を樹脂でモールドしてなるバスバーモールド基板21であり、バスバーモールド基板21のバスバー24が露出しているバスバー露出部23および第1電子部品26が放熱部材28に重ねられていることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路構成体に関する。
【背景技術】
【0002】
車載電装品の通電や断電などを実行する装置として、種々の電子部品が実装された回路基板を備える回路構成体をケースに収容してなるものが知られている。
【0003】
このような装置において、回路基板に実装される電子部品は、小型で優れた機能を有するものが多いが、これらの電子部品は比較的発熱量が大きいため、電子部品から発生した熱がケース内にこもると、ケース内が高温になり、ケース内に収容された電子部品の性能が低下するおそれがあった。
そこで、従来から、回路基板や電子部品から発生した熱を放熱する構造について、検討が行われている。
【0004】
例えば、特許文献1には、回路基板に半導体デバイス(電子部品)を実装し回路基板を放熱板に搭載した積層構造が提案されている。しかしながら、このような構造において、回路基板の放熱板側の面は、放熱板に接しているので、当該面には電子部品を実装できないという問題があった。
【0005】
このような問題を解決するものとしては、半導体デバイスを放熱板に実装し、回路基板を放熱板と間隔をあけて配置することで、電子部品を回路基板の両面に実装可能としたものが提案されている(特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3641603号公報
【特許文献2】特開2003−31979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2において提案されているように、回路基板と放熱板とを間隔をあけて配置すると、回路基板において発生した熱が効率よく放熱できず、温度上昇を招来するという問題があった。
【0008】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、温度上昇を抑制し、高密度な実装が可能な回路構成体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するものとして、本発明は、通電により発熱する第1電子部品が接続されたバスバーを有する回路基板と、前記第1電子部品から発生する熱を放熱する放熱部材と、を備え、前記回路基板は、一部において前記バスバーが露出するように、前記バスバーを樹脂でモールドしてなるバスバーモールド基板であり、前記回路基板の前記バスバーが露出しているバスバー露出部および前記第1電子部品が、前記放熱部材に重ねられていることを特徴とする回路構成体である。
【0010】
本発明では、回路基板で発生した熱がバスバー露出部から放熱部材に伝わって放熱される一方、第1電子部品で発生した熱が放熱部材に伝わって放熱されるので、温度上昇を抑制することができる。また、本発明では、放熱部材に重ねられているバスバー露出部は回路基板の一部に設けられているので、回路基板の両面に電子部品を実装可能であり、高密度な実装が可能である。その結果、本発明によれば、温度上昇を抑制し、高密度な実装が可能な回路構成体を提供することができる。
【0011】
本発明は以下の構成であってもよい。
前記回路基板と前記放熱部材との間には、熱伝導性かつ絶縁性の材料からなる伝熱シートが、その一方の面が前記バスバー露出部と接触し、その他方の面が前記放熱部材と接触するように配置されていてもよい。
このような構成とすると、バスバー露出部の熱が伝熱シートを介して効率よく放熱部材に伝熱される。
【0012】
前記伝熱シートが前記第1電子部品と前記放熱部材との間にも配置されていてもよい。
このような構成とすると第1電子部品とバスバー露出部の双方で発生する熱を効率よく放熱部材に伝熱することができる。
【0013】
前記伝熱シートが、前記回路基板の前記バスバー露出部から前記バスバー露出部に隣接する樹脂でモールドされている樹脂モールド部に至って接触するように配置されていてもよい。
このような構成とすると、バスバー露出部と放熱部材との絶縁性を確実に保つことができる。
【0014】
前記第1電子部品は、前記回路基板の前記バスバー露出部に設けた端子部に接続され、前記回路基板には、前記バスバー露出部を挟んで前記第1電子部品とは反対側に配置され、前記第1電子部品よりも熱に弱い第2電子部品が接続されていてもよい。
このような構成とすると熱によりダメージを受けやすい第2電子部品を、第1電子部品から発生する熱から保護することができる。
【0015】
上記構成においては、熱に弱い第2電子部品を第1電子部品から発生する熱から確実に保護することができるという観点から、前記記第2電子部品は、前記回路基板の前記第1電子部品が接続されている面とは反対側の面に配置されているのが好ましく、前記第2電子部品は、前記第1電子部品から隔離したスペースに配されているのが好ましい。
【0016】
前記第1電子部品がFETであり、前記第2電子部品がコンデンサであってもよい。
このような構成とすると、発熱量の多い部品であるFETから発生する熱をコンデンサに伝熱しないようにすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、温度上昇を抑制し、高密度な実装が可能な回路構成体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施形態1の回路構成体を備える装置の斜視図
【図2】分解状態にある装置の斜視図
【図3】ロアケースの斜視図
【図4】バスバーモールド基板を収容したロアケースの平面図
【図5】図4の状態のロアケースの斜視図
【図6】図4のA−A線における断面図
【図7】図4のB−B線における断面図
【図8】バスバーモールド基板の平面図
【図9】バスバーモールド基板の裏面図
【図10】図8のC−C線における断面図
【図11】バスバーの斜視図
【図12】バスバーの平面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
<実施形態1>
本発明の回路構成体20を備える実施形態1の装置10を図1ないし図12を参照しつつ説明する。本実施形態の装置10は、車両(図示せず)等に搭載されるDC−DCコンバータ装置10である。以下の説明においては、図1および図2における上方を上とし下方を下とする。
【0020】
本実施形態の装置10は、バスバー24を有する回路基板21(バスバーモールド基板21)を含む複数の回路基板と、これらの回路基板を収容するケース11と、ヒートシンク28(放熱部材の一例)と、を備える。
【0021】
(ケース11)
図1および図2に示すように、ケース11は合成樹脂製であって、アッパーケース12とロアケース13とからなる。アッパーケース12の側面にはロアケース13の係止突部13Aに係止される係止片12Aが複数形成されている。
【0022】
ロアケース13は、図4における右上に配される角部が凹んだ形状をなしており、この凹んだ部分には、アース端子14Aが配されている。また、ロアケース13の図4における手前側の側壁からは、入力端子14Bがケース11外に突出するように配置され、ロアケース13の図4における右側壁からは、出力端子14Cがケース11外に突出するように配置されている(図1、図3および図4を参照)。つまり、アース端子14A、入力端子14Bおよび出力端子14Cはアッパーケース12を取り付けた状態では、ケース11の外側に配される(図1〜図4を参照)。
【0023】
ロアケース13は、図3に示すように、チョークコイル15Bや変圧器15Cを収容する第1収容室15と、変圧器15C等と接続される第1回路基板16Aを収容する第2収容室16と、バスバーモールド基板21を収容する第3収容室17と、を備える。第1収容室15と第2収容室16とは図3における右奥側に並んで設けられ、第3収容室17は図3における手前側に設けられている。第1回路基板16Aおよびバスバーモールド基板21についての詳細は後述する。
【0024】
第1収容室15の底壁には、図4及び図7に示すように、複数のスリット15Aが形成されており第1収容室15で発生する熱を外部に放出可能とされる。第3収容室17の図4における奥側の領域17Bは、図6に示すように、底壁がない領域であり当該領域17Bの下側にはヒートシンク28が配置されるようになっている。具体的には、ロアケース13の第3収容室17の領域17Bの下側は、ヒートシンク28を取り付け可能な形状をなしており、ヒートシンク28の上面が第3収容室17の領域17Bの底壁として機能している。
【0025】
図3に示すように、入力端子14Bはバスバーモールド基板21のバスバー24に一体であって(図12を参照)、第3収容室17の側壁から外側に導出され、出力端子14Cは、チョークコイル15Bに接続され、第1収容室15の側壁から外側に導出されている。なお、変圧器15Cと第1回路基板16AとはC字状のバスバー15Dにより電気的に接続されている。
【0026】
(回路基板)
第1回路基板16Aおよびバスバーモールド基板21の上方には、これらの基板を覆うように、略L字状の第2回路基板18が配置されている。第2回路基板18は、ケース11内において、図2に示すように、アッパーケース12の上面に対して略平行な姿勢で収容されている。
【0027】
第1回路基板16Aおよび第2回路基板18の表面には、それぞれプリント配線技術により図示しない導電路が形成されるとともに、電子部品19A,19Bが実装されており、当該電子部品19A,19Bは導電路に、例えば半田付け等公知の手法により接続されている。
【0028】
第1回路基板16AにはFET(Field Effect Transistor)などの電子部品19Aが実装され、第2回路基板18にはリレーなどの電子部品19Bが実装されている。第2回路基板18は、バスバーモールド基板21および第1回路基板16Aと接続されており、ロアケース13に対してネジ止めされている。
【0029】
(バスバーモールド基板21)
本実施形態の装置10はバスバーモールド基板21およびヒートシンク28を備える回路構成体20を有する。
【0030】
バスバーモールド基板21は、その一部がヒートシンク28の上に配置されている。バスバーモールド基板21のヒートシンク28の上に配置されている部分は、バスバー24が露出したバスバー露出部23である。バスバーモールド基板21においてバスバー24が露出していない部分は樹脂でモールドされた樹脂モールド部22である。
【0031】
バスバーモールド基板21は、図8〜図10に示すように、一部においてバスバー24が露出するように、バスバー24を樹脂でモールドしてなるものである。ここで、図8はバスバーモールド基板21を表側から示したものであり、図9はバスバーモールド基板21を裏側から示したものであり、図10は断面図である。図8および図9においては、モールドされているバスバー24を点線で示している。バスバーモールド基板21には、図10および図9に示すように、裏側面の一部に、バスバー24が露出した部分(バスバー露出部23)が設けられている。
【0032】
バスバーモールド基板21のバスバー露出部23の端部に設けた端子部25には、図6に示すようにFET26(通電により発熱する第1電子部品26の一例)が接続されている。このFET26はバスバー露出部23とともにヒートシンク28の上に配置されている。
【0033】
バスバーモールド基板21のバスバー露出部23を挟んで、端子部25に接続されたFET26の配されている領域17Bと反対側の領域17Cであって、バスバーモールド基板21の裏面21Bにコンデンサ27(第2電子部品27の一例)が接続されている。なお、コンデンサ27はFET26よりも熱に弱い部品である。
【0034】
バスバー露出部23の端子部25に接続したFET26は図6に示すように、バスバーモールド基板21の表面21A(図6の上面)側に配置されており、コンデンサ27はバスバーモールド基板21の裏面21B(図6の下面)側に配置されている。また、コンデンサ27は、図6に示すように、FET26から隔離したスペース17A(第3収容室17におけるバスバーモールド基板21の下側のスぺース)に配置されている。
【0035】
バスバーモールド基板21の作製方法を具体的に説明する。まず、バスバー24の材料となる金属板材にプレス加工を施して、図11に示すような形状のバスバー24を作製する。このバスバー24を、図示しない一対の金型間に配置し、合成樹脂を金型のキャビティ内に充填することにより、モールド成形する。
【0036】
バスバーモールド基板21の材料となる合成樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、液晶ポリマー(LCP)等、必要に応じて任意の合成樹脂を用いることができる。熱硬化性樹脂としては、たとえば、エポキシ樹脂等、必要に応じて任意の熱硬化性樹脂を用いることができる。熱硬化性樹脂を用いると、耐熱性に優れ、寸法安定性に優れるので好ましい。
【0037】
また、熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂、ナイロン6,6、ナイロン6、ナイロン4,6等のポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等、必要に応じて任意の熱可塑性樹脂を用いることができる。
【0038】
成形工程は、合成樹脂として熱硬化性樹脂を用いる場合には、例えば、トランスファー成形、又は射出成形、により成形することができる。また、合成樹脂として熱可塑性樹脂を用いる場合には、例えば射出成形により成形することができる。
【0039】
(ヒートシンク28)
バスバーモールド基板21の下側に配置されるヒートシンク28は金属製の放熱部材28であり、バスバーモールド基板21において発生した熱およびFET26において発生した熱を放熱する機能を有する。ヒートシンク28の上面は板状をなし、下側に多数のフィン28Aが形成されている。ヒートシンク28はロアケース13の第3収容室17のうちバスバーモールド基板21のバスバー露出部23とFET26が配置される領域17Bと、第2収容室16に沿って配置される。ヒートシンク28は、ロアケース13に対して係止片30およびネジ止め(図示せず)により取り付けられるようになっている。なお、第2収容室16に収容されている第1回路基板16Aから発生する熱も、ヒートシンク28に伝わって外部に放熱されるようになっている。
【0040】
(伝熱シート29)
伝熱シート29は、図6に示すようにFET26の下方からバスバー露出部23の全域とバスバー露出部23に隣接する樹脂モールド部22の端部に至って配置されている。また、本実施形態では伝熱シート29の端部が、ヒートシンク28の図6における右端の端面28Bと樹脂モールド部22の端面22Aとに挟持され、位置決めされている。
伝熱シート29は熱伝導性かつ絶縁性の材料からなり、バスバー露出部23と金属製のヒートシンク28とを絶縁状態に保持している。伝熱シート29としては、ヒートシンク28に配置されるものとして公知のものを用いることができる。
【0041】
(本実施形態の作用および効果)
本実施形態によれば、バスバーモールド基板21で発生した熱がバスバー露出部23からヒートシンク28に伝わって放熱される一方、FET26(第1電子部品26)で発生した熱がヒートシンク28に伝わって放熱されるので、温度上昇を抑制することができる。
【0042】
また、本実施形態では、ヒートシンク28に重ねられているバスバー露出部23はバスバーモールド基板21の一部に設けられているので、バスバーモールド基板21の両面21A,21Bに電子部品を実装可能であり、高密度な実装が可能である。その結果、本実施形態によれば、温度上昇を抑制し、高密度な実装が可能な回路構成体20を提供することができる。
【0043】
特に、本実施形態では、バスバーモールド基板21とヒートシンク28との間には、伝熱シート29が、その一方の面29A(上面)がバスバー露出部23およびFET26(第1電子部品26)と接触し、その他方の面29B(下面)がヒートシンク28と接触するように配置されているから、バスバーモールド基板21において発生した熱とFET26で発生した熱の双方を効率よくヒートシンク28に伝熱することができる。
【0044】
また、本実施形態では、伝熱シート29が、バスバーモールド基板21のバスバー露出部23からバスバー露出部23に隣接する樹脂モールド部22に至って接触するように配置されているから、バスバー露出部23とヒートシンク28との絶縁性を確実に保つことができる。
【0045】
また、本実施形態によれば、FET26よりも熱に弱いコンデンサ27(第2電子部品27)が、バスバー露出部23を挟んでFET26とは反対側に配置されて、バスバーモールド基板21に接続されているから、熱によりダメージを受けやすいコンデンサ27を、FET26から発生する熱から保護することができる。
【0046】
特に、本実施形態では、コンデンサ27が、バスバーモールド基板21のFET26が接続された表面21Aとは反対側の面21Bであって、FET26から隔離されたスペース17Aに配置されているので、熱に弱い電子部品であるコンデンサ27を発熱量の多い電子部品であるFET26で発生する熱から確実に保護することができる。
【0047】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、伝熱シート29をバスバー露出部23および第1電子部品26の双方に接触するように配置したが、バスバー露出部23のみに接触するように配置してもよい。
(2)上記実施形態では、伝熱シート29をバスバー露出部23から樹脂モールド部22に至って接触するように配置したが、伝熱シート29をバスバー露出部23のみに接触するように配置してもよい。
(3)上記実施形態では、第2電子部品27を、バスバー露出部23を挟んで第1電子部品26とは反対側の位置であって、バスバーモールド基板21の第1電子部品26が配置されている面21Aとは反対側の面21Bで第1電子部品26から隔離されたスペース17Aに配した例を示したが、第2電子部品と第1電子部品とを同じ側の面に配置してもよいし、第2電子部品を第1電子部品から隔離しない配置としてもよい。
(4)上記実施形態では第1電子部品26がFETで、第2電子部品27がコンデンサである構成を示し、装置10としてDC−DCコンバータの例を示したが、本発明はこれに限定されない。
【符号の説明】
【0048】
10…装置
17A…バスバーモールド基板の下側のスペース(第1電子部品から隔離したスペース)
20…回路構成体
21…バスバーモールド基板(バスバーを有する回路基板)
21A…表面(第1電子部品が配されている側の面)
21B…裏面(第1電子部品が配されている面とは反対側の面)
22…樹脂モールド部
23…バスバー露出部
24…バスバー
25…端子部
26…FET(第1電子部品)
27…コンデンサ(第2電子部品)
28…ヒートシンク(放熱部材)
29…伝熱シート
29A…伝熱シートの一方の面
29B…伝熱シートの他方の面
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路構成体に関する。
【背景技術】
【0002】
車載電装品の通電や断電などを実行する装置として、種々の電子部品が実装された回路基板を備える回路構成体をケースに収容してなるものが知られている。
【0003】
このような装置において、回路基板に実装される電子部品は、小型で優れた機能を有するものが多いが、これらの電子部品は比較的発熱量が大きいため、電子部品から発生した熱がケース内にこもると、ケース内が高温になり、ケース内に収容された電子部品の性能が低下するおそれがあった。
そこで、従来から、回路基板や電子部品から発生した熱を放熱する構造について、検討が行われている。
【0004】
例えば、特許文献1には、回路基板に半導体デバイス(電子部品)を実装し回路基板を放熱板に搭載した積層構造が提案されている。しかしながら、このような構造において、回路基板の放熱板側の面は、放熱板に接しているので、当該面には電子部品を実装できないという問題があった。
【0005】
このような問題を解決するものとしては、半導体デバイスを放熱板に実装し、回路基板を放熱板と間隔をあけて配置することで、電子部品を回路基板の両面に実装可能としたものが提案されている(特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3641603号公報
【特許文献2】特開2003−31979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2において提案されているように、回路基板と放熱板とを間隔をあけて配置すると、回路基板において発生した熱が効率よく放熱できず、温度上昇を招来するという問題があった。
【0008】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、温度上昇を抑制し、高密度な実装が可能な回路構成体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するものとして、本発明は、通電により発熱する第1電子部品が接続されたバスバーを有する回路基板と、前記第1電子部品から発生する熱を放熱する放熱部材と、を備え、前記回路基板は、一部において前記バスバーが露出するように、前記バスバーを樹脂でモールドしてなるバスバーモールド基板であり、前記回路基板の前記バスバーが露出しているバスバー露出部および前記第1電子部品が、前記放熱部材に重ねられていることを特徴とする回路構成体である。
【0010】
本発明では、回路基板で発生した熱がバスバー露出部から放熱部材に伝わって放熱される一方、第1電子部品で発生した熱が放熱部材に伝わって放熱されるので、温度上昇を抑制することができる。また、本発明では、放熱部材に重ねられているバスバー露出部は回路基板の一部に設けられているので、回路基板の両面に電子部品を実装可能であり、高密度な実装が可能である。その結果、本発明によれば、温度上昇を抑制し、高密度な実装が可能な回路構成体を提供することができる。
【0011】
本発明は以下の構成であってもよい。
前記回路基板と前記放熱部材との間には、熱伝導性かつ絶縁性の材料からなる伝熱シートが、その一方の面が前記バスバー露出部と接触し、その他方の面が前記放熱部材と接触するように配置されていてもよい。
このような構成とすると、バスバー露出部の熱が伝熱シートを介して効率よく放熱部材に伝熱される。
【0012】
前記伝熱シートが前記第1電子部品と前記放熱部材との間にも配置されていてもよい。
このような構成とすると第1電子部品とバスバー露出部の双方で発生する熱を効率よく放熱部材に伝熱することができる。
【0013】
前記伝熱シートが、前記回路基板の前記バスバー露出部から前記バスバー露出部に隣接する樹脂でモールドされている樹脂モールド部に至って接触するように配置されていてもよい。
このような構成とすると、バスバー露出部と放熱部材との絶縁性を確実に保つことができる。
【0014】
前記第1電子部品は、前記回路基板の前記バスバー露出部に設けた端子部に接続され、前記回路基板には、前記バスバー露出部を挟んで前記第1電子部品とは反対側に配置され、前記第1電子部品よりも熱に弱い第2電子部品が接続されていてもよい。
このような構成とすると熱によりダメージを受けやすい第2電子部品を、第1電子部品から発生する熱から保護することができる。
【0015】
上記構成においては、熱に弱い第2電子部品を第1電子部品から発生する熱から確実に保護することができるという観点から、前記記第2電子部品は、前記回路基板の前記第1電子部品が接続されている面とは反対側の面に配置されているのが好ましく、前記第2電子部品は、前記第1電子部品から隔離したスペースに配されているのが好ましい。
【0016】
前記第1電子部品がFETであり、前記第2電子部品がコンデンサであってもよい。
このような構成とすると、発熱量の多い部品であるFETから発生する熱をコンデンサに伝熱しないようにすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、温度上昇を抑制し、高密度な実装が可能な回路構成体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施形態1の回路構成体を備える装置の斜視図
【図2】分解状態にある装置の斜視図
【図3】ロアケースの斜視図
【図4】バスバーモールド基板を収容したロアケースの平面図
【図5】図4の状態のロアケースの斜視図
【図6】図4のA−A線における断面図
【図7】図4のB−B線における断面図
【図8】バスバーモールド基板の平面図
【図9】バスバーモールド基板の裏面図
【図10】図8のC−C線における断面図
【図11】バスバーの斜視図
【図12】バスバーの平面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
<実施形態1>
本発明の回路構成体20を備える実施形態1の装置10を図1ないし図12を参照しつつ説明する。本実施形態の装置10は、車両(図示せず)等に搭載されるDC−DCコンバータ装置10である。以下の説明においては、図1および図2における上方を上とし下方を下とする。
【0020】
本実施形態の装置10は、バスバー24を有する回路基板21(バスバーモールド基板21)を含む複数の回路基板と、これらの回路基板を収容するケース11と、ヒートシンク28(放熱部材の一例)と、を備える。
【0021】
(ケース11)
図1および図2に示すように、ケース11は合成樹脂製であって、アッパーケース12とロアケース13とからなる。アッパーケース12の側面にはロアケース13の係止突部13Aに係止される係止片12Aが複数形成されている。
【0022】
ロアケース13は、図4における右上に配される角部が凹んだ形状をなしており、この凹んだ部分には、アース端子14Aが配されている。また、ロアケース13の図4における手前側の側壁からは、入力端子14Bがケース11外に突出するように配置され、ロアケース13の図4における右側壁からは、出力端子14Cがケース11外に突出するように配置されている(図1、図3および図4を参照)。つまり、アース端子14A、入力端子14Bおよび出力端子14Cはアッパーケース12を取り付けた状態では、ケース11の外側に配される(図1〜図4を参照)。
【0023】
ロアケース13は、図3に示すように、チョークコイル15Bや変圧器15Cを収容する第1収容室15と、変圧器15C等と接続される第1回路基板16Aを収容する第2収容室16と、バスバーモールド基板21を収容する第3収容室17と、を備える。第1収容室15と第2収容室16とは図3における右奥側に並んで設けられ、第3収容室17は図3における手前側に設けられている。第1回路基板16Aおよびバスバーモールド基板21についての詳細は後述する。
【0024】
第1収容室15の底壁には、図4及び図7に示すように、複数のスリット15Aが形成されており第1収容室15で発生する熱を外部に放出可能とされる。第3収容室17の図4における奥側の領域17Bは、図6に示すように、底壁がない領域であり当該領域17Bの下側にはヒートシンク28が配置されるようになっている。具体的には、ロアケース13の第3収容室17の領域17Bの下側は、ヒートシンク28を取り付け可能な形状をなしており、ヒートシンク28の上面が第3収容室17の領域17Bの底壁として機能している。
【0025】
図3に示すように、入力端子14Bはバスバーモールド基板21のバスバー24に一体であって(図12を参照)、第3収容室17の側壁から外側に導出され、出力端子14Cは、チョークコイル15Bに接続され、第1収容室15の側壁から外側に導出されている。なお、変圧器15Cと第1回路基板16AとはC字状のバスバー15Dにより電気的に接続されている。
【0026】
(回路基板)
第1回路基板16Aおよびバスバーモールド基板21の上方には、これらの基板を覆うように、略L字状の第2回路基板18が配置されている。第2回路基板18は、ケース11内において、図2に示すように、アッパーケース12の上面に対して略平行な姿勢で収容されている。
【0027】
第1回路基板16Aおよび第2回路基板18の表面には、それぞれプリント配線技術により図示しない導電路が形成されるとともに、電子部品19A,19Bが実装されており、当該電子部品19A,19Bは導電路に、例えば半田付け等公知の手法により接続されている。
【0028】
第1回路基板16AにはFET(Field Effect Transistor)などの電子部品19Aが実装され、第2回路基板18にはリレーなどの電子部品19Bが実装されている。第2回路基板18は、バスバーモールド基板21および第1回路基板16Aと接続されており、ロアケース13に対してネジ止めされている。
【0029】
(バスバーモールド基板21)
本実施形態の装置10はバスバーモールド基板21およびヒートシンク28を備える回路構成体20を有する。
【0030】
バスバーモールド基板21は、その一部がヒートシンク28の上に配置されている。バスバーモールド基板21のヒートシンク28の上に配置されている部分は、バスバー24が露出したバスバー露出部23である。バスバーモールド基板21においてバスバー24が露出していない部分は樹脂でモールドされた樹脂モールド部22である。
【0031】
バスバーモールド基板21は、図8〜図10に示すように、一部においてバスバー24が露出するように、バスバー24を樹脂でモールドしてなるものである。ここで、図8はバスバーモールド基板21を表側から示したものであり、図9はバスバーモールド基板21を裏側から示したものであり、図10は断面図である。図8および図9においては、モールドされているバスバー24を点線で示している。バスバーモールド基板21には、図10および図9に示すように、裏側面の一部に、バスバー24が露出した部分(バスバー露出部23)が設けられている。
【0032】
バスバーモールド基板21のバスバー露出部23の端部に設けた端子部25には、図6に示すようにFET26(通電により発熱する第1電子部品26の一例)が接続されている。このFET26はバスバー露出部23とともにヒートシンク28の上に配置されている。
【0033】
バスバーモールド基板21のバスバー露出部23を挟んで、端子部25に接続されたFET26の配されている領域17Bと反対側の領域17Cであって、バスバーモールド基板21の裏面21Bにコンデンサ27(第2電子部品27の一例)が接続されている。なお、コンデンサ27はFET26よりも熱に弱い部品である。
【0034】
バスバー露出部23の端子部25に接続したFET26は図6に示すように、バスバーモールド基板21の表面21A(図6の上面)側に配置されており、コンデンサ27はバスバーモールド基板21の裏面21B(図6の下面)側に配置されている。また、コンデンサ27は、図6に示すように、FET26から隔離したスペース17A(第3収容室17におけるバスバーモールド基板21の下側のスぺース)に配置されている。
【0035】
バスバーモールド基板21の作製方法を具体的に説明する。まず、バスバー24の材料となる金属板材にプレス加工を施して、図11に示すような形状のバスバー24を作製する。このバスバー24を、図示しない一対の金型間に配置し、合成樹脂を金型のキャビティ内に充填することにより、モールド成形する。
【0036】
バスバーモールド基板21の材料となる合成樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、液晶ポリマー(LCP)等、必要に応じて任意の合成樹脂を用いることができる。熱硬化性樹脂としては、たとえば、エポキシ樹脂等、必要に応じて任意の熱硬化性樹脂を用いることができる。熱硬化性樹脂を用いると、耐熱性に優れ、寸法安定性に優れるので好ましい。
【0037】
また、熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂、ナイロン6,6、ナイロン6、ナイロン4,6等のポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等、必要に応じて任意の熱可塑性樹脂を用いることができる。
【0038】
成形工程は、合成樹脂として熱硬化性樹脂を用いる場合には、例えば、トランスファー成形、又は射出成形、により成形することができる。また、合成樹脂として熱可塑性樹脂を用いる場合には、例えば射出成形により成形することができる。
【0039】
(ヒートシンク28)
バスバーモールド基板21の下側に配置されるヒートシンク28は金属製の放熱部材28であり、バスバーモールド基板21において発生した熱およびFET26において発生した熱を放熱する機能を有する。ヒートシンク28の上面は板状をなし、下側に多数のフィン28Aが形成されている。ヒートシンク28はロアケース13の第3収容室17のうちバスバーモールド基板21のバスバー露出部23とFET26が配置される領域17Bと、第2収容室16に沿って配置される。ヒートシンク28は、ロアケース13に対して係止片30およびネジ止め(図示せず)により取り付けられるようになっている。なお、第2収容室16に収容されている第1回路基板16Aから発生する熱も、ヒートシンク28に伝わって外部に放熱されるようになっている。
【0040】
(伝熱シート29)
伝熱シート29は、図6に示すようにFET26の下方からバスバー露出部23の全域とバスバー露出部23に隣接する樹脂モールド部22の端部に至って配置されている。また、本実施形態では伝熱シート29の端部が、ヒートシンク28の図6における右端の端面28Bと樹脂モールド部22の端面22Aとに挟持され、位置決めされている。
伝熱シート29は熱伝導性かつ絶縁性の材料からなり、バスバー露出部23と金属製のヒートシンク28とを絶縁状態に保持している。伝熱シート29としては、ヒートシンク28に配置されるものとして公知のものを用いることができる。
【0041】
(本実施形態の作用および効果)
本実施形態によれば、バスバーモールド基板21で発生した熱がバスバー露出部23からヒートシンク28に伝わって放熱される一方、FET26(第1電子部品26)で発生した熱がヒートシンク28に伝わって放熱されるので、温度上昇を抑制することができる。
【0042】
また、本実施形態では、ヒートシンク28に重ねられているバスバー露出部23はバスバーモールド基板21の一部に設けられているので、バスバーモールド基板21の両面21A,21Bに電子部品を実装可能であり、高密度な実装が可能である。その結果、本実施形態によれば、温度上昇を抑制し、高密度な実装が可能な回路構成体20を提供することができる。
【0043】
特に、本実施形態では、バスバーモールド基板21とヒートシンク28との間には、伝熱シート29が、その一方の面29A(上面)がバスバー露出部23およびFET26(第1電子部品26)と接触し、その他方の面29B(下面)がヒートシンク28と接触するように配置されているから、バスバーモールド基板21において発生した熱とFET26で発生した熱の双方を効率よくヒートシンク28に伝熱することができる。
【0044】
また、本実施形態では、伝熱シート29が、バスバーモールド基板21のバスバー露出部23からバスバー露出部23に隣接する樹脂モールド部22に至って接触するように配置されているから、バスバー露出部23とヒートシンク28との絶縁性を確実に保つことができる。
【0045】
また、本実施形態によれば、FET26よりも熱に弱いコンデンサ27(第2電子部品27)が、バスバー露出部23を挟んでFET26とは反対側に配置されて、バスバーモールド基板21に接続されているから、熱によりダメージを受けやすいコンデンサ27を、FET26から発生する熱から保護することができる。
【0046】
特に、本実施形態では、コンデンサ27が、バスバーモールド基板21のFET26が接続された表面21Aとは反対側の面21Bであって、FET26から隔離されたスペース17Aに配置されているので、熱に弱い電子部品であるコンデンサ27を発熱量の多い電子部品であるFET26で発生する熱から確実に保護することができる。
【0047】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、伝熱シート29をバスバー露出部23および第1電子部品26の双方に接触するように配置したが、バスバー露出部23のみに接触するように配置してもよい。
(2)上記実施形態では、伝熱シート29をバスバー露出部23から樹脂モールド部22に至って接触するように配置したが、伝熱シート29をバスバー露出部23のみに接触するように配置してもよい。
(3)上記実施形態では、第2電子部品27を、バスバー露出部23を挟んで第1電子部品26とは反対側の位置であって、バスバーモールド基板21の第1電子部品26が配置されている面21Aとは反対側の面21Bで第1電子部品26から隔離されたスペース17Aに配した例を示したが、第2電子部品と第1電子部品とを同じ側の面に配置してもよいし、第2電子部品を第1電子部品から隔離しない配置としてもよい。
(4)上記実施形態では第1電子部品26がFETで、第2電子部品27がコンデンサである構成を示し、装置10としてDC−DCコンバータの例を示したが、本発明はこれに限定されない。
【符号の説明】
【0048】
10…装置
17A…バスバーモールド基板の下側のスペース(第1電子部品から隔離したスペース)
20…回路構成体
21…バスバーモールド基板(バスバーを有する回路基板)
21A…表面(第1電子部品が配されている側の面)
21B…裏面(第1電子部品が配されている面とは反対側の面)
22…樹脂モールド部
23…バスバー露出部
24…バスバー
25…端子部
26…FET(第1電子部品)
27…コンデンサ(第2電子部品)
28…ヒートシンク(放熱部材)
29…伝熱シート
29A…伝熱シートの一方の面
29B…伝熱シートの他方の面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通電により発熱する第1電子部品が接続されたバスバーを有する回路基板と、前記第1電子部品から発生する熱を放熱する放熱部材と、を備え、
前記回路基板は、一部において前記バスバーが露出するように、前記バスバーを樹脂でモールドしてなるバスバーモールド基板であり、
前記回路基板の前記バスバーが露出しているバスバー露出部および前記第1電子部品が、前記放熱部材に重ねられていることを特徴とする回路構成体。
【請求項2】
前記回路基板と前記放熱部材との間には、熱伝導性かつ絶縁性の材料からなる伝熱シートが、その一方の面が前記バスバー露出部と接触し、その他方の面が前記放熱部材と接触するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回路構成体。
【請求項3】
前記伝熱シートが前記第1電子部品と前記放熱部材との間にも配置されていることを特徴とする請求項2に記載の回路構成体。
【請求項4】
前記伝熱シートが、前記回路基板の前記バスバー露出部から前記バスバー露出部に隣接する樹脂でモールドされている樹脂モールド部に至って接触するように配置されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の回路構成体。
【請求項5】
前記第1電子部品は、前記回路基板の前記バスバー露出部に設けた端子部に接続され、
前記回路基板には、前記バスバー露出部を挟んで前記第1電子部品とは反対側に配置され、前記第1電子部品よりも熱に弱い第2電子部品が接続されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の回路構成体。
【請求項6】
前記第2電子部品は、前記回路基板の前記第1電子部品が接続されている面とは反対側の面に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の回路構成体。
【請求項7】
前記第2電子部品は、前記第1電子部品から隔離したスペースに配されていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の回路構成体。
【請求項8】
前記第1電子部品がFETであり、前記第2電子部品がコンデンサであることを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか一項に記載の回路構成体。
【請求項1】
通電により発熱する第1電子部品が接続されたバスバーを有する回路基板と、前記第1電子部品から発生する熱を放熱する放熱部材と、を備え、
前記回路基板は、一部において前記バスバーが露出するように、前記バスバーを樹脂でモールドしてなるバスバーモールド基板であり、
前記回路基板の前記バスバーが露出しているバスバー露出部および前記第1電子部品が、前記放熱部材に重ねられていることを特徴とする回路構成体。
【請求項2】
前記回路基板と前記放熱部材との間には、熱伝導性かつ絶縁性の材料からなる伝熱シートが、その一方の面が前記バスバー露出部と接触し、その他方の面が前記放熱部材と接触するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回路構成体。
【請求項3】
前記伝熱シートが前記第1電子部品と前記放熱部材との間にも配置されていることを特徴とする請求項2に記載の回路構成体。
【請求項4】
前記伝熱シートが、前記回路基板の前記バスバー露出部から前記バスバー露出部に隣接する樹脂でモールドされている樹脂モールド部に至って接触するように配置されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の回路構成体。
【請求項5】
前記第1電子部品は、前記回路基板の前記バスバー露出部に設けた端子部に接続され、
前記回路基板には、前記バスバー露出部を挟んで前記第1電子部品とは反対側に配置され、前記第1電子部品よりも熱に弱い第2電子部品が接続されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の回路構成体。
【請求項6】
前記第2電子部品は、前記回路基板の前記第1電子部品が接続されている面とは反対側の面に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の回路構成体。
【請求項7】
前記第2電子部品は、前記第1電子部品から隔離したスペースに配されていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の回路構成体。
【請求項8】
前記第1電子部品がFETであり、前記第2電子部品がコンデンサであることを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか一項に記載の回路構成体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−99062(P2013−99062A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−238283(P2011−238283)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】
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