説明

回転式攪拌・混合装置

【課題】任意の作業現場に搬入して、処理対象となる土砂等の被攪拌材料に混合用素材を均一に混合させる処理を円滑かつ効率的に行えるようにする。
【解決手段】油圧ショベルの上部旋回体2に設けたフロント作業機3のアーム5に設けた回転式攪拌・混合装置10は、油圧モータ11により回転駆動され、複数の攪拌羽根31を設けた攪拌羽根手段13と、油圧モータ11のケーシングに装着され、複数の噴射口部44を開設した貯留容器43を有し、上部旋回体2には貯留タンク40が設けられて、混合用液体を供給配管41を介して貯留容器43内に供給されて、噴射口部44から回転羽根31が回転する攪拌領域Sの内部に混合用液体が噴射される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧ショベル等、フロント作業機を有する走行車両からなる自走式の作業機械において、フロントアタッチメントとしてバケットと交換してアームの先端に連結される回転式攪拌・混合装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
処理対象土砂に改良材を混合して攪拌することによって、土壌の改質乃至改良を行うことができる。例えば、浚渫により発生した軟泥土を埋め立て用として再利用するために、軟泥土にセメントや石灰等を混合することにより固形化する処理が行われる。また、粘土質の土壌や砂質の土壌に有機物や微生物を混入して、団粒構造とすることによって農地として耕地が可能なものとすることができる。さらに、有害物質により汚染された土壌を浄化するために、有害土に浄化剤、不溶化剤等を混合することにより無害化することも可能である。これらのためには、少なくとも混合される改質・改良材の供給機構と、この改質・改良材を処理対象土砂等に混合・攪拌する部材とが必要になる。
【0003】
特許文献1に自走式車両の車体フレームに水を入れた流動化処理タンクと、固化剤供給機構とを設けると共に、フロント作業機構を旋回可能に装着した流動化処理装置が開示されている。そして、フロント作業機構を構成するアームの先端にはアタッチメントが取り付けられるが、このアタッチメントとして、土砂を掘削するバケットと、流動化処理タンク内を攪拌する攪拌手段とを交換可能に装着する構成としている。従って、フロント作業機構にバケットを装着することによって、土砂を掘削し、この掘削土を流動化処理タンクに投入すると共に、この流動化処理タンクには固化剤を供給するようにしている。土砂の投入が終わると、アタッチメントをバケットから攪拌手段に交換して、流動化処理タンクの内部を攪拌する。これによって、土砂と固化剤とが均一に混合され、軟質な土砂を固化する処置が行われ、この処理土は埋め戻しされることになる。
【0004】
また、特許文献2には、地盤改良機が開示されており、この地盤改良機には、ブーム,アーム及びバケットからなる掘削手段が設けられており、バケットには、収容した掘削土を攪拌する攪拌手段と、この掘削土に向けて固化材液を噴射する固化材液吐出ノズルを設ける構成としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−217843号公報
【特許文献2】特開2006−233539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した特許文献1の流動化処理装置にしろ、また特許文献2の地盤改良機にしろ、バケットを用いて土砂を掘削することが必須のものである。そして、掘削土はタンクの内部に収容させたり、またバケット内に保持させたりした状態で、攪拌及び固化剤等と混合するようにしている。従って、特許文献1の流動化処理装置の場合には、フロント作業機において、バケットと攪拌手段とを交換して装着しなければならず、この交換作業が面倒である等といった問題点がある。一方、特許文献2の地盤改良機にあっては、バケットに収容毎に攪拌及び固化材液との混合を行わなければならず、このために地盤改良作業の効率が低いという問題点がある。
【0007】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、任意の作業現場において、処理対象となる土砂等の被攪拌材料に対して混合用素材を均一に混合させる処理を円滑かつ効率的に行えるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するために、本発明は、走行車両にフロント作業機を設けた作業機械であって、このフロント作業機のアームに着脱可能に装着される回転式攪拌・混合装置において、前記アームの先端に設けたリンク機構に着脱可能に取り付けられる回転駆動手段と、前記回転駆動手段の出力軸に連結した羽根ホルダ部材と、前記羽根ホルダ部材に装着した複数の攪拌羽根と、前記回転駆動手段に装着され、前記攪拌羽根の回転領域内に向けて処理対象となる被攪拌材料に混合される混合用素材を噴射する噴射手段とを備える構成としたことを特徴とするものである。
【0009】
攪拌・混合の対象とする攪拌材料の代表的なものとしては土砂があるが、汚泥や畜糞その他、攪拌羽根で攪拌可能なものであれば、その種類や性質は問わない。また、攪拌材料に混合される混合用素材としては、硬化剤,中和剤,浄化剤、不溶化剤や微生物培養液等であって、液体であることが取り扱い上で最も好ましいが、ゲル状物質や粉体を用いることもできる。
【0010】
フロント作業機は油圧シリンダで駆動されるのが一般的であり、従って攪拌羽根を回転駆動する回転駆動手段としては油圧モータで構成することができる。そして、噴射手段は油圧モータのケーシング外面に装着することになる。
【0011】
混合用素材の供給源としては、走行車両に積載される貯留タンクであることが望ましいが、この走行車両に牽引される車両に搭載した貯留タンクや所定の位置に据え置いた貯留タンク等で構成することができ、供給源から供給管路を噴射手段に接続することになる。そして油圧モータのケーシングに装着される噴射手段としては、供給管路が接続される貯留容器を備え、この貯留容器に混合用素材を噴射する噴射口部を開口させて設けるようにする。攪拌羽根は回転駆動されるものであるから、攪拌材料の攪拌領域はこの攪拌羽根の回転半径の内部である。従って、貯留容器は油圧モータのケーシングに対して円環状のものとなし、かつ噴射口部はこの貯留容器の全周に及ぶように複数箇所設けるようにすることで、混合用素材を攪拌範囲全体に広く拡散させることができる。
【発明の効果】
【0012】
任意の作業現場に搬入して、処理対象となる土砂等の被攪拌材料に混合用素材を均一に混合させる処理を円滑かつ効率的に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明による回転式攪拌・混合装置を装着した油圧ショベルの全体構成図である。
【図2】回転式攪拌・混合装置のアームへの連結図を示し図1の要部拡大図である。
【図3】図2のA−A断面部である。
【図4】攪拌羽根の羽根装着部への連結部分の分解斜視図である。
【図5】羽根装着部に対して攪拌羽根を傾斜した状態に装着した状態を示す図2と同様の図である。
【図6】羽根装着部に対して攪拌羽根を上下交互に傾斜した状態に装着した状態を示す図2と同様の図である。
【図7】羽根装着部に対して攪拌羽根を出力軸の延長方向に延在させた状態を示す図2と同様の図である。
【図8】羽根装着部に対して攪拌羽根を出力軸側に折り返した状態を示す図2と同様の図である。
【図9】羽根装着部に2枚の攪拌羽根を連結する構成としたものを示す分解斜視図である。
【図10】攪拌羽根の他の形状を例示する断面図である。
【図11】噴射手段を示す縦断面図である。
【図12】噴射手段のシャッタを噴射開放位置として示す図11の横断面図である。
【図13】噴射手段のシャッタを閉鎖位置として示す図12と同様の断面図である。
【図14】シャッタの変形例を示す図13と同様の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1に本発明による回転式攪拌・混合装置が適用される一態様としての油圧ショベルの全体構成を示す。図中において、1はクローラ式走行手段を有する下部走行体、2は下部走行体1の上部に旋回可能に設けた上部旋回体、3は上部旋回体2に装着したフロント作業機である。
【0015】
フロント作業機3は、上部旋回体2に俯仰動作可能に連結したブーム4と、ブーム4の先端に上下方向に回動可能に連結したアーム5と、アーム5の先端に設けたフロントアタッチメントとを有するものである。フロントアタッチメントは、土砂の掘削作業等を行う際には、周知の構成を有するバケットが装着されが、バケットに代えて、回転式攪拌・混合装置10が連結される。ここで、回転式攪拌・混合装置10は、処理対象となる被攪拌材料、例えば土砂を攪拌すると共に、混合用素材を混合するためのものである。従って、回転式攪拌・混合装置10は、攪拌機構と混合機構とから構成される。
【0016】
図2に示したように、攪拌機構は回転駆動手段としての油圧モータ11と、この油圧モータ11の出力軸12の先端に設けた攪拌羽根手段13とを備えている。アーム5にはリンク駆動シリンダ14が設けられており、このリンク駆動シリンダ14のロッド14aの先端は一対からなるリンク部材15a,15bに枢着されている。リンク部材15aの他端はアーム5に枢着されており、リンク部材15bの他端は連結部材16の一側部位に枢着されている。一方、連結部材16の他側の部位はアーム5の先端に枢着されている。従って、リンク駆動シリンダ14のロッド14aを伸長させたり、縮小させたりすると、連結部材16はアーム5への枢着部を中心として図1に矢印で示した方向に回動する。
【0017】
回転式攪拌・混合装置10における油圧モータ11のケーシングの端面には取付部17が固着して設けられており、この取付部17が連結部材16に着脱可能に連結される。このために、連結部材16には、そのアーム5への枢着部側に固定フック18が設けられており、リンク部材15bへの枢着部には、この枢着部と同軸に回動フック19が設けられている。さらに、固定フック18と回動フック19との間には押動用のばねからなる付勢手段20が弾装されている。この付勢手段20によって、回動フック19は固定フック18から離間する方向に回動するように付勢されている。従って、回動フック19を付勢手段20に抗する方向に押動すると、回動フック19は固定フック18に近接する方向に回動することになる。
【0018】
一方、油圧モータ11のケーシングに設けた取付部17は、左右一対の取付板を有するものであり、その間には2本のピン21a,21bが架け渡すように設けられている。ピン21aは固定フック18と係合するものであり、ピン21bは回動フック19と係合するものである。従って、回動フック19を付勢手段20の付勢力に抗して固定フック18側に回動変位させた状態で、取付部17のピン21a,21b間に進入させて、回動フック19に対する付勢手段20に対する作用力を解除すると、ピン21a,21bが固定フック18及び回動フック19と係合することになる結果、回転式攪拌・混合装置10がアーム5に連結されることになる。
【0019】
さらに、油圧モータ11のケーシングには、一対の配管接続部22a,22bが設けられており、これらの配管接続部22a,22bには油圧配管23a,23bが着脱可能に接続されるようになっている。従って、油圧配管23a,23bの一方から圧油を油圧モータ11に供給し、他方に戻り油を流すことによって、油圧モータ11を回転駆動することができるようになる。
【0020】
攪拌羽根手段13は、羽根ホルダ部材30と、複数枚の攪拌羽根31とから構成されるものである。羽根ホルダ部材30は、図3及び図4に示したように、軸挿通用の透孔32を有するものであり、その外面には羽根装着部33が複数箇所突設されている。ここで、図示したものにあっては、羽根ホルダ部材30に羽根装着部33を90度毎に4箇所設けるようにしているが、羽根装着部33の数はこれに限定されるものではない。また、羽根ホルダ部材30は出力軸12に固着して設けることができる。なお、羽根ホルダ部材30は出力軸12に対して着脱可能であっても良い。そして、羽根ホルダ部材30を出力軸12に対して着脱可能に連結する構成としたときには、羽根ホルダ部材30を装着した状態では、出力軸12に対して相対回転不能とする。
【0021】
羽根ホルダ部材30の各羽根装着部33にはそれぞれ攪拌羽根31が着脱可能に連結されるようになっており、しかも攪拌羽根31は羽根装着部33に上下方向に角度調整可能となっている。このために、攪拌羽根31及び羽根装着部33の当接面は放射状の凹凸面を有する菊座面部34,35となっており、攪拌羽根31を羽根装着部33に対して任意の角度状態で菊座面部34,35を当接させて、ボルト‐ナット36を締め付けると、所望の角度状態で連結・固定されることになる。しかも、ボルト‐ナット36は強力に締め付けなくても、攪拌羽根31の角度がずれるおそれはない。
【0022】
攪拌羽根31は、所定の幅を有する長尺の金属板体から構成され、菊座面部34はその基端側側面に形成されている。ここで、攪拌羽根31は処理対象土砂を効率的に攪拌できるように長さ及び幅が設定されるものであり、長尺化すると、攪拌範囲が広くなり、幅広にすると、攪拌深さが増大する。ただし、長尺で幅広の攪拌羽根31を用いると、攪拌時の抵抗が大きくなり、その分だけ回転駆動手段としての油圧モータ11に作用する負荷が増大することになる。
【0023】
攪拌羽根31を図3に示したように、出力軸12の軸線と直交する方向に延在させると、最大攪拌半径となり、攪拌羽根31の先端側を上下方向に傾けて装着すると、その分だけ攪拌半径が小さくなるが、攪拌深さ寸法が大きくなる。攪拌羽根31を傾ける場合、図5に示したように、全ての攪拌羽根31を同じ方向に傾けても良く、また図6に示したように、2枚の攪拌羽根31を上方に傾け、他の2枚の攪拌羽根31を下方に傾けるようになし、この傾け方向が異なる攪拌羽根31を交互に位置させるように構成した場合には、全てを同一方向に傾ける場合より攪拌深さを大きく取ることができる。さらに、図7及び図8に示したように、攪拌羽根31を出力軸12の軸線方向に延長させるようにするか、または出力軸12側に折り返すようにすることもできる。これによって、回転式攪拌・混合装置10をコンパクトになり、保管時に有利である。
【0024】
さらに、図9に示したように、羽根ホルダ部材30の各羽根装着部33の両側にそれぞれ2枚の攪拌羽根31,31を装着することができ、この場合には、一方の攪拌羽根31を上下いずれかの方向に傾けるようになし、他方の攪拌羽根31は他の方向に傾けるようにするのが望ましい。
【0025】
攪拌羽根は平板状のものだけでなく、図10(A)に示した攪拌羽根31Aのように、幅方向に湾曲した形状としたり、図10(B)に示した傾斜状態とした攪拌羽根31Bとしたりしても良い。さらに、図10(C)に示したように、下端側が鋭利な刃先状の攪拌羽根31Cを用いることもできる。いずれにしろ、攪拌羽根31,31A〜31Cはボルト‐ナット36により羽根ホルダ部材30の羽根装着部33に着脱可能に取り付けることができるようになっているので、作業の種類等に応じて適宜の攪拌羽根を交換して使用することもできる。
【0026】
一方、混合機構の構成としては、上部旋回体2に設置され、混合用素材としての混合用液体を貯留する混合用液体タンク40と、この混合用液体タンク40に接続した供給管路41と、噴射手段42とから構成される。混合用液体タンク40にはポンプが内蔵されており、混合用液体タンク40内の混合用液体は供給管路41を経て噴射手段42に供給されるようになっている。そして、噴射手段42は円環状のパイプからなる貯留容器43を有し、この貯留容器43には、後述する噴射口部44を形成した噴射部が設けられて、斜め下方に向けて混合用液体が噴射されるようになっている。
【0027】
噴射手段42の一構成例を図11及び図12に示す。貯留容器43のケーシング45の内部は液溜め部43aとなっており、ケーシング45の外壁部45aには複数箇所(図示のものでは4箇所の噴射用開口46が形成されている。また、ケーシング45の外壁部45aにはシャッタ47が設けられており、噴射口部44はこのシャッタ47に穿設されている。シャッタ47はケーシング45の外壁部45aの外面に沿って摺動可能となっている。そして、図11に示したように、シャッタ47に設けられている噴射口部44が噴射用開口46と一致する位置に配置したときには、貯留容器43の液溜め部43a内に貯留されている混合用液体が噴射される噴射開放位置となる。また、図12に示したように、シャッタ47を摺動させて、噴射口部44の位置をケーシング45側の噴射用開口46の位置とずらせると、混合用液体を噴射できない閉鎖位置となる。また、図13に示したように、シャッタ147に設けた噴射口部を円周方向に位置をずらせて、開口径の異なる複数の噴射口部列144を設けると、噴射量を可変にすることもできるようになる。
【0028】
ここで、攪拌羽根手段13を構成する攪拌羽根31は、図3に仮想線で示した円の内部が攪拌領域Sとなることから、混合用液体はこの攪拌領域Sの範囲内に散布する必要がある。噴射口部44から噴射した混合用液体は円錐状に拡散するものであり、従って攪拌領域Sの全体にわたって混合用液体を散布するには、噴射口部44を攪拌羽根31の全長の概略半分より多少先端側の位置に指向させるようにするのが望ましい。
【0029】
以上のように構成される回転式攪拌・混合装置10は、油圧ショベルのフロント作業機3におけるアーム5の先端に装着されて、例えば汚染土砂を被攪拌材料として、この汚染土砂に混合用液体としての微生物とその活性化液を混合して有害物質を除去する、所謂バイオレメディエーションを行うものとして使用する場合について説明する。
【0030】
油圧ショベルを作動させて、処理を行う土砂の位置まで走行させて、フロント作業機3を構成するアーム5の先端に取り付けた回転式攪拌・混合装置10における回転駆動手段としての油圧モータ11を作動させて、その出力軸12を回転駆動する。出力軸12の下端部には攪拌羽根手段13が設けられており、この攪拌羽根手段13を構成する攪拌羽根31を汚染土砂に切り込ませて、掘り起こしを行うことによって土砂の攪拌が行われる。ここで、処理が行われる土砂に対してどの程度の深さまで攪拌するかによって、羽根装着部33に装着される攪拌羽根31の形状や角度を調整する。
【0031】
土砂の攪拌が開始されると、混合用液体タンク40の内部から供給配管41に向けて微生物とその活性化液からなる混合用液体を圧送する。その結果、混合用液体が貯留容器43に流入し、噴射口部44から噴射される。ここで、噴射口部44は攪拌領域S内に位置していることから、この噴射口部44から噴射された混合用液体は現に攪拌羽根手段13により攪拌されている土砂に供給され、しかも攪拌領域Sの全領域にわたってほぼ均一な量の混合用液体が所定の深さの土砂に混合されることになる。そして、フロント作業機3を操作して、攪拌領域Sを移動させながら、また油圧ショベルを適宜移動させながら、攪拌羽根手段13による汚染土砂の攪拌と、混合用液体の供給とを繰り返し行うことによって、広い範囲にわたって、しかも所定の深さまで均一にバイオレメディエーションを行うことができる。
【符号の説明】
【0032】
1 下部走行体 2 上部旋回体
3 フロント作業機 5 アーム
10 回転式攪拌・混合装置 11 油圧モータ
12 出力軸 13 攪拌羽根手段
14 リンク駆動シリンダ 15a,15b リンク部材
16 連結部材 17 取付部
30 羽根ホルダ部材 31,31A〜31C 攪拌羽根
33 羽根装着部 40 混合用液体タンク
41 供給配管 42 噴射手段
43 貯留容器 44,144 噴射口部
46 噴射用開口 47,147 シャッタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車両にフロント作業機を設けた作業機械であって、このフロント作業機のアームに着脱可能に装着される回転式攪拌・混合装置において、
前記アームの先端に設けたリンク機構に着脱可能に取り付けられる回転駆動手段と、
前記回転駆動手段の出力軸に連結した羽根ホルダ部材と、
前記羽根ホルダ部材に装着した複数の攪拌羽根と、
前記回転駆動手段に装着され、前記攪拌羽根の回転領域内に向けて処理対象となる被攪拌材料に混合される混合用素材を噴射する噴射手段と
を備える構成としたことを特徴とする回転式攪拌・混合装置。
【請求項2】
前記回転駆動手段は油圧モータから構成し、前記噴射手段はこの油圧モータのケーシング外面に設ける構成とたことを特徴とする請求項1記載の回転式攪拌・混合装置。
【請求項3】
前記噴射手段は、前記ケーシングの外面に設けた円環状の貯留容器と、この貯留容器に接続した供給管路及び噴射口部とから構成したことを特徴とする請求項2記載の回転式攪拌・混合装置。
【請求項4】
前記混合用素材は液状または粉状のものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の回転式攪拌・混合装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−233358(P2012−233358A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−103486(P2011−103486)
【出願日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】