説明

回転駆動機構

【課題】複雑な加工を必要とすることなく、有線の装置を360度またはこれを少し超える程度の角度で回転させることができるようにした、回転駆動機構を提供する。
【解決手段】有線装置を搭載して、基板20に対し正逆方向に回転可能に設けられた回転テーブル21と、回転テーブル21に設けられた第1ドグ28と、基板20に設けられて第1ドグ28に押圧されることで変位する第2ドグ29と、第2ドグ29の変位によって押圧されることで回転テーブル21の回転を停止させる一対の規制部とを備えた回転駆動機構である。一対の規制部は回転テーブル21が初期位置から360度以上の設定角度正回転した際に、第2ドグ29に押圧されるように基板20上に配置された第1規制部35aと、回転テーブル21が初期位置から360度以上の設定角度逆回転した際に、第2ドグ29に押圧されるように基板20上に配置された第2規制部35bとを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転駆動機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば管端部に開先加工等の特殊加工を行った場合、通常はこの特殊加工部の検査を行い、特殊加工の良否を判定する。その際、従来では例えばレーザ変位計によって2次元形状を計測し、特殊加工部の形状を求めることで加工精度の良否を検査するといったことがなされている。
【0003】
このようにレーザ変位計で管端部の特殊加工部の検査を行う場合、より高い精度で2次元形状計測を行うためには、レーザ変位計を特殊加工部に充分に近づけ、レーザビームスポットを管端部の周方向の一部、すなわち特殊加工部の一部にのみ照射して形状計測を行う。そして、このような計測を管端部の全周に渡って行うことにより、管端部全域、すなわち特殊加工部全体の2次元形状計測を行う。
【0004】
ところで、このような検査において、レーザ変位計のレーザビームスポットを管端部の全周に渡って走査するには、例えばレーザ変位計を回転テーブルに搭載し、この回転テーブルを被検査体となる管の端部に対して回転させ、これによってレーザ変位計を管端部に対して回転させることが考えられる。
【0005】
しかし、レーザ変位計は配線ケーブルを有した有線の装置であるため、これを回転テーブルに搭載するには制約がある。すなわち、配線ケーブルは長さに限りがあるため、回転テーブルが一方向に何回転もすると、配線ケーブルが伸びなくなったり、絡まったり、捩れたりしてしまう。このような絡まりや捩れが限界を超えると、ケーブル内の配線や、ケーブル自体に破断が生じてしまう。
【0006】
従来、このように有線の装置を回転させる際の配線ケーブルの絡まりや捩れを回避する機構として、固定リングと回転リングとを備え、固定リングに対して回転リングが回転できる角度範囲(許容範囲)が所定角度(例えば540度)となるように、溝とこれに案内される突起とによってカム機構を形成した構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−176852号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、前記特許文献1に記載の機構では、カム機構を構成する溝の形状が複雑であり、その加工が困難であるといった課題がある。
そこで、このような機械加工を必要とするカム機構に代えて、リミットスイッチやメカストッパを用いることで、有線の装置を回転させる際の配線ケーブルの絡まりや捩れを回避する機構を構成することが考えられる。
【0009】
しかしながら、前記した管端部の検査などでは、基本的には管を一周、すなわち360度検査装置を回転させればよいが、このように360度またはこれを少し超える程度の角度で回転させた後、停止させるようにするためにリミットスイッチやメカストッパを配置するのは難しく、したがってこのような機構が提供されていないのが現状である。
【0010】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、複雑な加工を必要とすることなく、有線の装置を360度またはこれを少し超える程度の角度で回転させることができるようにした、回転駆動機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の回転駆動機構は、配線を有する有線装置を搭載して、基体に対し正逆方向に回転可能に設けられた回転テーブルと、
前記回転テーブルに設けられた第1ドグと、
前記基体に設けられて、前記第1ドグに押圧されることで変位する第2ドグと、
前記第2ドグの変位によって押圧されることで回転テーブルの回転を停止させる一対の規制部と、を備え、
前記一対の規制部は、前記回転テーブルが初期位置から360度以上の予め設定された角度正回転した際に、前記第1ドグによって変位させられた前記第2ドグに押圧されるように前記基体上に配置された第1規制部と、前記回転テーブルが前記初期位置から360度以上の予め設定された角度逆回転した際に、前記第1ドグによって変位させられた前記第2ドグに押圧されるように前記基体上に配置された第2規制部と、を有していることを特徴とする。
【0012】
また、前記回転駆動機構において、前記第1規制部と前記第2規制部とは、それぞれ、前記第2ドグに押圧されることで前記回転テーブルを回転させる回転装置の駆動を停止させ、前記回転テーブルの回転を停止させるリミットスイッチと、該リミットスイッチより前記第2ドグに対して回動方向に遠い位置に配置されたメカストッパと、を有していることが好ましい。
【0013】
また、前記回転駆動機構において、前記回転テーブルは鉛直方向に立てられて配置され、前記第1ドグは、前記回転テーブルからその外側に延出して設けられ、前記第2ドグは、前記回転テーブルの上方に配置され、かつ、その上部側が前記基体に回動可能に取り付けられて振り子状に配置され、その下端部が前記第1ドグに押圧されて回動するように構成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の回転駆動機構によれば、回転テーブルが初期位置から360度以上の予め設定された角度正回転した際に、第1ドグによって変位させられた第2ドグに押圧されるように第1規制部を基体上に配置し、回転テーブルが初期位置から360度以上の予め設定された角度逆回転した際に、第1ドグによって変位させられた第2ドグに押圧されるように第2規制部を基体上に配置し、これら第1規制部と第2規制部とを有する規制部を、第2ドグによって押圧されることで回転テーブルの回転を停止させるように構成しているので、従来のように複雑な加工を必要とすることなく、有線装置を搭載する回転テーブルを初期位置から正逆方向に360度以上の予め設定された角度だけ回転させた際、該回転テーブルを回転後の位置に停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る管端検査装置の一実施形態の概略構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示した管端検査装置の側面図である。
【図3】(a)、(b)は回転テーブルとその周辺部の説明図であって、(a)は正面図、(b)は要部斜視図である。
【図4】従来の回転駆動機構における課題の説明図である。
【図5】レーザ変位計ユニット及び撮像装置ユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図6】検査対象となる管端部の開先加工部を示す斜視図である。
【図7】撮像装置ユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図8】(a)はレーザ変位計ユニットの概略構成を示す斜視図、(b)は撮像装置を示す斜視図である。
【図9】(a)、(b)は、撮像装置と管の開先加工部との位置関係を説明するための平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1、図2は本発明の回転駆動機構を用いた装置の一例を示す図であり、図1は管端検査装置の概略構成を示す斜視図、図2は図1に示した管端検査装置の側面図である。これらの図において符号1は管端検査装置である。
以下、この管端検査装置1の説明に基づき、本発明の回転駆動機構を説明する。
【0017】
管端検査装置1は、端部に対して溶接のための開先加工を行った管(配管)の、開先加工部(管端加工部)の加工状態を検査するためのものである。被検査体となる管としては、特に限定されないものの、発電所やプラントに用いられる各種配管、例えば伝熱管などが適用される。
【0018】
この管端検査装置1は、管の開先加工を行うラインに設置されたもの、すなわちインライン化されたもので、図示しない開先加工装置の下流側に配置されたものである。開先加工装置には、開先加工した管2を移送するコンベア(図示せず)が接続されており、このコンベアには管端検査装置1に接続されている。これによって管端検査装置1には、開先加工された管2がその開先加工部を先にしてコンベアで移送され、図1中矢印で示すように供給されるようになっている。
【0019】
この管端検査装置1は、図2に示すように移送されてきた管2の位置決めを行うストッパユニット3と、位置決めされた管2をその位置に保持固定するクランプユニット4と、保持固定された管2の開先加工部(管端加工部)の検査を行う計測ユニット5と、を備えて構成されており、計測ユニット5に、本発明の回転駆動機構が適用されている。
【0020】
ストッパユニット3は、エアシリンダー等(図示せず)によって昇降可能とした一対のロッド6、6間に保持板7aを取り付け、この保持板7aの一側部に位置決め板7bを取り付けたものである。位置決め板7bは、その表裏面が水平方向に向くように保持板7aに取り付けられている。なお、一対のロッド6、6は、図2の紙面奥行き方向に適宜な間隔をあけて配置されており、これによって管2は、その開先加工部(管端加工部)がこれらロッド6、6に干渉されることなく、これらの間を通り抜けられるようになっている。
【0021】
このような構成によってストッパユニット3は、図2中二点鎖線で示すように管2の先端(開先加工部)が突き当たる位置から、図2中実線で示した管2の先端より充分に高い退避位置までの間、位置決め板7bを昇降させるようになっている。したがって、ストッパユニット3は、コンベアによって移動してきた管2を、図2中の二点鎖線で示す位置で位置決め板7bに突き当てさせ、ここでその移動を停止させることにより、管2を検査位置に位置決めするようになっている。
【0022】
クランプユニット4は、図2に示すようにストッパユニット3の前方に配置された架台8上に設けられたもので、図1、図2に示すように架台8上に設けられた載置ブロック9と、載置ブロック9上に配設された押圧板10と、押圧板10上に配置されたエアシリンダー11とを備えて構成されたものである。
【0023】
載置ブロック9は、例えばその上部にV字状に切り欠かれてなる管保持部(図示せず)を有し、この管保持部に管2を保持するように構成されたものである。エアシリンダー11は、架台8上に設けられた固定枠12に固定されたもので、下方に向けて設けられた可動ロッド(図示せず)の下端部に前記押圧板10を取り付けたものである。押圧板10は、架台8と固定枠12との間に配置されて、前記載置ブロック9の両側に設けられた一対のガイド軸13、13に移動可能に取り付けられたものである。
【0024】
このような構成によってクランプユニット4は、前記コンベアによって移送されてきた管2を載置ブロック9の管保持部に保持する。そして、前記のストッパユニット3で管2が位置決めされると、エアシリンダー11が作動して押圧板10が下降し、管2を下方に押圧する。これによってクランプユニット4は、管2を載置ブロック9と押圧板10とで挟持固定することにより、管2を所定位置、すなわちストッパユニット3で位置決めされた検査位置に固定するようになっている。
【0025】
なお、載置ブロック9の管保持部がV字状に切り欠かれて形成されているため、この管保持部に保持固定された管2は、左右方向にずれることなく、その中心軸が平面視して管保持部の中心線に重なるように位置させられる。また、管保持部がV字状に形成されているため、管2の外径が変わっても、管2は常にその中心軸が平面視して管保持部の中心線に重なるようになっている。したがって、クランプユニット4は、外径の異なる種々の管2に対応可能になっている。
【0026】
計測ユニット5は、図1、図2に示すようにストッパユニット3の後方に配置された筐体14内に収容されたものである。筐体14は、Z軸ステージ15によって鉛直方向に昇降可能に構成されるとともに、X軸ステージ16によって管2の先端、すなわち開先加工部に対して進退可能に構成されている。このような構成によって筐体14内の計測ユニット5は、図2中実線で示すようにストッパユニット3の位置決め板7bが上方に退避した後、X軸ステージ16の駆動によって筐体14が図2中二点鎖線で示すように管2側に前進することにより、予め設定された検査位置に至るようになっている。また、管2の種類が変わって外径が変化した場合などでは、Z軸ステージ15の駆動によって昇降し、計測ユニット5の検査中心が管2の中心軸に一致させられるようになっている。
【0027】
計測ユニット5は、図1に示すように筐体14の一方の面(クランプユニット4側の面)に基板20を配置し、この基板20上に有線装置であるレーザ変位計ユニットと撮像装置ユニットとを有したものである。基板20は、鉛直方向に立てられて配置されたもので、円形の開口20aを形成したものであり、筐体14が前進した際、この開口20a内に管2の先端部(開先加工部)を通り抜けさせるようになっている。
【0028】
基板20には、図3(a)、(b)に示すように前記クランプユニット4側の面と反対側の面上に、円環板状の回転テーブル21が設けられている。この回転テーブル21は、本発明の回転駆動機構を構成する回転テーブルであり、したがって前記基板20は、本発明の回転駆動機構を構成する基体となっている。よって、これら基板20と回転テーブル21と、後述する回転機構23とを備えることにより、本発明の回転駆動機構の一実施形態が構成されている。なお、図3(a)、(b)では、後述するレーザ変位計ユニット(有線装置)及び撮像装置ユニット(有線装置)の図示を省略して、回転テーブル21の構成を分かり易くしている。
【0029】
回転テーブル21は、基板20の面方向に沿って鉛直方向に立てられて配置されたもので、前記した基板20の開口20aの外周部にその周方向に沿って設けられた円形枠状のガイド枠22に、正逆方向に回転可能に取り付けられている。
この回転テーブル21は、図3(a)に示すように基板20に設けられた回転機構23により、ガイド枠22に対して回転可能に取り付けられている。そして、この回転テーブル21は、その回転中心が、前記クランプユニット4に固定された管2の中心軸に一致するようになっている。なお、この回転テーブル21の回転中心は、計測ユニット5の検査中心、すなわち後述するレーザ変位計や撮像装置の検査中心となっている。
【0030】
回転機構23は、回転テーブル21に対しその周方向に沿って架け渡されたタイミングベルト24と、このタイミングベルト24を回転可能に保持する一対のプーリー25、25と、一方のプーリー25を正逆方向に回転させるサーボモータ26と、サーボモータ26の駆動を制御する制御装置(図示せず)とを備えて構成されている。このような構成のもとに回転機構23は、制御装置によってサーボモータ26を駆動させてプーリー25を予め設定した回転速度で正方向又は逆方向に回転させ、これによってタイミングベルト24を介して回転テーブル21を設定した回転速度で正方向又は逆方向に回転させるようになっている。
【0031】
また、この回転機構23には、回転テーブル21の回転を規制する規制機構27が設けられている。規制機構27は、回転テーブル21に設けられた第1ドグ28と、基板20側に設けられた矩形板状の第2ドグ29と、第2ドグの29の左右両側にそれぞれ配置された一対の規制部(図示せず)、すなわち第1規制部35a及び第2規制部35bを備えて構成されている。第1規制部35aは、リミットスイッチ30aとこのリミットスイッチ30aの近傍に配置されたメカストッパ31aとを有して構成されている。同様に第2規制部35bも、リミットスイッチ30bとこのリミットスイッチ30bの近傍に配置されたメカストッパ31bとを有して構成されている。
【0032】
第1ドグ28は、図3(b)に示すように回転テーブル21の外側に延び出た(延出した)ドグ本体28aと、回転テーブル21の外側にてドグ本体28aに取り付けられた円柱状の押圧体28bとからなるもので、回転テーブル21にドグ本体28aがボルト止めされ、ドグ本体28aに押圧体28bがボルト止めされて形成されている。
【0033】
第2ドグ29は、図3(a)に示すように回転テーブル21の上方、すなわち回転テーブル21の回転中心の真上(鉛直方向上方)に配置され、その上端部(上部側)がボルトによって基板20に回動可能に取り付けられ、これによってその下端側が振り子状に、正逆方向に回動するように基板20に取り付けられている。また、第2ドグ29は、図3(b)に示すようにその下端側の側端面が、前記第1ドグ28の押圧体28bに当接してこれに押圧されることにより、回動する(変位する)ようになっている。
【0034】
リミットスイッチ30a、30bは、それぞれ外側に向けて押圧されるとこれを検知し、図示しない制御装置を介して前記回転機構23のサーボモータ26の駆動を停止させ、回転テーブル21の回転を停止させるようになっている。なお、本実施形態では、一方のリミットスイッチ30aはこれが押圧されると回転テーブル21の回転を停止させ、その後回転テーブル21を逆回転させるよう、サーボモータ26を駆動するように構成されている。
【0035】
ここで、リミットスイッチ30aは、本実施形態では回転テーブル21が図3(a)に示す初期位置、すなわち第1ドグ28の中心線が回転テーブル21の回転中心の真上(鉛直方向上方)となる位置から正方向(反時計回り方向)に一周した際(360度回転した際)、図3(a)中実線で示すようにこの第1ドグ28によって回動させられ、変位させられた第2ドグ29に押圧されるように、基板20上に配置されている。一方、リミットスイッチ30bは、本実施形態では回転テーブル21が前記初期位置から逆方向(時計回り方向)に一周した際(360度回転した際)、図3(a)中二点鎖線で示すようにこの第1ドグ28によって回動させられ、変位させられた第2ドグ29に押圧されるように、基板20上に配置されている。
【0036】
したがって、回転テーブル21は、後述するように一周(360度)正回転した後第1ドグ28が第2ドグ29を押圧すると、第2ドグ29が一方のリミットスイッチ30aを押圧し、これによってその回転(正回転)を停止する。続いて、逆回転し始め、一周(360度)逆回転した後第1ドグ28が第2ドグ29を逆方向から押圧すると、他方のリミットスイッチ30bを押圧し、これによってその回転(逆回転)を停止するようになっている。
【0037】
ここで、従来の一般的な回転体のドグとメカストッパとによる停止機構を備えた回転駆動機構では、例えば図4に示すように回転テーブル(回転体)50にドグ51を設け、基体52側にメカストッパ53を設け、メカストッパ53にドグ51が当たると回転テーブル50がその回転を停止するように構成している。しかし、その場合に回転テーブル50は、360度回転することができず、360度から図4中の角度θ分だけ引いた角度でしか回転できなくなってしまう。したがって、図1、図2に示した管端検査装置1のように、回転テーブル21を360度回転させる必要がある装置には、図4に示した停止機構を備えた回転駆動機構を適用することはできなかったのである。
【0038】
なお、本実施形態ではリミットスイッチ30aの位置を、回転テーブル21が一周(360度)正回転した際に第2ドグ29に押圧される位置としたが、360度を少し超えた際、例えば370度正回転した際に第2ドグ29に押圧される位置となるよう、前記初期位置から遠ざけて配置してもよい。同様に、リミットスイッチ30bの位置についても、回転テーブル21が例えば370度正回転した際に第2ドグ29に押圧される位置となるよう、前記初期位置から遠ざけて配置してもよい。
【0039】
メカスイッチ31a、31bは、リミットスイッチ30a、30bの近傍で、かつ、振り子状の第2ドグ29の回動方向外側に配置されたものである。これによってメカスイッチ31a、31bは、第1ドグ28に押圧された第2ドグ29がリミットスイッチ30a(30b)を押圧した後、この第2ドグ29の回動を機械的に停止させるようになっている。
【0040】
したがって、第2ドグ29がリミットスイッチ30a(30b)を押圧した際、誤作動等によって回転テーブル21が停止しなかった場合にも、メカスイッチ31a、31bが第2ドグ29の回動を機械的に停止させることで、回転テーブル21の回転を機械的に停止させるようになっている。すなわち、第1ドグ28に押圧された第2ドグ29の回動が停止することにより、これら第2ドグ29、第1ドグ28を介して回転テーブル21の回転が機械的に停止するようになっている。このような構成により、リミットスイッチ30a、30bが正常に作動しなかった場合にも、回転テーブル21が回転し続けてしまう不都合が確実に防止されている。
【0041】
回転テーブル21には、図5に示すように基板20側の面と反対側の面上に、有線装置であるレーザ変位計ユニット40と撮像装置ユニット60とが搭載されている。レーザ変位計ユニット40は、回転テーブル21に固定された矩形状の取付板41と、取付板41上に設けられたレーザ変位計42と、取付板41上に固定されてレーザ変位計42を移動可能に保持する変位計移動機構43と、を備えて構成されたもので、レーザ変位計42に配線(配線ケーブル)37を有したものである。
【0042】
取付板41には、略矩形状の開口41aが設けられており、この開口41aは回転テーブル21の内部孔、すなわち基板20の開口20aに連通して配置されている。したがって、基板20の開口20aを通り抜けた管2は、その先端部、すなわち開先加工部を、開口41a内に臨ませるようになっている。
【0043】
レーザ変位計42は、図6に示す管2の開先加工部(管端加工部)2aの形状を計測し、その加工精度を検査するためのものである。すなわち、図7に示すようにレーザ変位計42は、取付板41の開口41a内に臨む開先加工部2a(図5参照)の周方向の一部にセンシングポイントとなるレーザビームスポットを照射し、図6に示した管2の開先加工部2aの形状、すなわち加工した管外面2b及び管端面2c、さらに管内面2dの管端面2c側の形状を、2次元形状計測するものである。
【0044】
また、このレーザ変位計42は、本発明に係る回転駆動機構、すなわち回転テーブル21によって管2の開先加工部2aの周方向に沿って回転移動させられることにより、図6に示すレーザビームスポットSが管2の開先加工部2aの周方向に沿って回転するようになっている。これにより、レーザ変位計42は、回転テーブル21の回転によって管2の開先加工部2aをその周方向に走査し、開先加工部2aの全周の形状計測を行えるようになっている。
【0045】
図7に示すように変位計移動機構43は、ステッピングモータ44と、ステッピングモータ44に連結したボールネジ45と、ボールネジ45に螺合した可動ブロック46と、可動ブロック46に連結し、かつレーザ変位計42を保持する保持板47と、を備えて構成されている。ステッピングモータ44は、図示しない制御装置から与えられる信号によって正逆方向のいずれかに回転し、ボールネジ45を所定の回転数だけ回転させるようになっている。これによって可動ブロック46は、ボールネジ45の長さ方向に沿って進退し、保持板47に保持されたレーザ変位計42をボールネジ45の長さ方向と平行な方向に移動させる。
【0046】
ここで、変位計移動機構43は、ボールネジ45の配置や、保持板47へのレーザ変位計42の取り付け位置などが調整されていることにより、前記したようにレーザ変位計42を移動させることで、そのレーザビームスポットSを前記開先加工部(管端加工部)2aの半径方向、すなわち管2の半径方向に移動できるようになっている。したがって、この変位計移動機構43により、図6に示すようにレーザ変位計42のレーザビームスポットSを管2の開先加工部2aの一部、すなわち管2の周方向における一部の開先加工部2aに照射できるように調整することにより、管2の種類が変わってその外径が変わった場合にも、これに対応して管2の開先加工部2aの一部にレーザビームスポットSを照射することができる。
【0047】
つまり、前記したようにZ軸ステージ15の駆動によって予め管2の中心軸に計測ユニット5の検査中心、すなわち回転テーブル21の回転中心を一致させた後、変位計移動機構43でレーザビームスポットSの照射位置を管2の半径方向に移動させることにより、管2の外径の変化に容易に対応することができるようになっている。
【0048】
図5に示す撮像装置ユニット60は、回転テーブル21に固定された矩形状の取付板61と、取付板61上に設けられた撮像装置62と、取付板41上に固定されて撮像装置62を移動可能にする撮像装置移動機構63と、この撮像装置移動機構63に設けられて撮像装置62を変位可能に搭載するゴニオテーブル64と、を備えて構成されている。
【0049】
取付板61は、回転テーブル21上において、前記レーザ変位計ユニット40の取付板41の側方に配置されたものである。
撮像装置62は、本実施形態では配線(配線ケーブル)38を有したCCDカメラ62aと、同じく配線(配線ケーブル)39を有した照明器62bとを有したもので、図6に示す管2の開先加工部(管端加工部)2aの表面を撮影し、その加工状態を検査するためのものである。すなわち、撮像装置62は、CCDカメラ62aの焦点を図6に示した管2の開先加工部2aの管外面2bの一部に合わせて撮影することにより、管外面2bの焼き付きの有無を検査し、また、焦点を管内面2dの一部に合わせて撮影することにより、管内面2dの傷の有無を検査するように構成されている。なお、照明器62bは、CCDカメラ62aの焦点となる部位を照らすように構成されている。
【0050】
また、この撮像装置62は、本発明に係る回転駆動機構、すなわち回転テーブル21によって管2の開先加工部2aの周方向に沿って回転移動させられることにより、CCDカメラ62aの焦点が管2の開先加工部2aの周方向に沿って回転するようになっている。これにより、撮像装置62は、回転テーブル21の回転によって管2の開先加工部2aをその周方向に走査し、開先加工部2aの全周の撮影、検査を行えるようになっている。ただし、本実施形態の撮像装置62は、CCDカメラ62aの焦点が開先加工部2aの管外面2bと管内面2dのうちの一方にのみ合うように構成されている。したがって、回転テーブル21が一周する間で撮影できる部位は、管外面2bと管内面2dとのうちの一方のみとなっている。
【0051】
図8(a)、(b)に示すように撮像装置移動機構63は、ステッピングモータ65と、ステッピングモータ65に連結したボールネジ66と、ボールネジ66に螺合した可動ブロック67と、可動ブロック67に一体に設けられた前記ゴニオテーブル64と、ゴニオテーブル64に連結され、かつ撮像装置62を保持する保持板68と、を備えて構成されている。ステッピングモータ65は、図示しない制御装置から与えられる信号によって正逆方向のいずれかに回転し、ボールネジ66を所定の回転数だけ回転させるようになっている。これによって可動ブロック67は、ボールネジ66の長さ方向に沿って進退し、保持板68に保持された撮像装置62をボールネジ66の長さ方向と平行な方向に移動させる。
【0052】
ここで、撮像装置移動機構63は、ボールネジ66の配置や、保持板68への撮像装置62の取り付け位置などが調整されていることにより、前記したように撮像装置62を移動させることで、CCDカメラ62aの焦点を前記開先加工部(管端加工部)2aの半径方向、すなわち管2の半径方向に移動できるようになっている。したがって、この撮像装置移動機構63により、CCDカメラ62aの焦点を管2の開先加工部2aの一部、すなわち管2の周方向における一部の開先加工部2aに合うように調整することにより、管2の種類が変わってその外径が変わった場合にも、これに対応して管2の開先加工部2aの一部に焦点を合わせることができる。
【0053】
つまり、前記したようにZ軸ステージ15の駆動によって予め管2の中心軸に計測ユニット5の検査中心、すなわち回転テーブル21の回転中心を一致させた後、撮像装置移動機構63でCCDカメラ62aの焦点を管2の半径方向に移動させることにより、管2の外径の変化に容易に対応することができるようになっている。
【0054】
ゴニオテーブル64は、図8(a)に示すようにサーボモータ69に接続したもので、サーボモータ69の駆動によって正逆方向に回動し、搭載した撮像装置62を所定の位置間で変位させるようになっている。すなわち、このゴニオテーブル64は、予め設計された点を回動中心として正逆方向に回動することにより、図9(a)に示すように撮像装置62のCCDカメラ62aの焦点が管2の開先加工部2aの管外面2bに合うときの焦点距離と、図9(b)に示すように撮像装置62のCCDカメラ62aの焦点が管2の開先加工部2aの管内面2dに合うときの焦点距離とが同一になるように、撮像装置62の位置を変位させるように構成されている。このような構成によって撮像装置62は、管外面2bを撮影するときの感度(精度)と管内面2dを撮影するときの感度(精度)とを、同じにして撮影できるようになっている。
【0055】
次に、このような構成の管端検査装置1による管2の開先加工部2aの検査方法について説明する。
まず、開先加工装置で開先加工され、コンベアで移送されてきた管2を、図1、図2に示すように受け入れる。すなわち、前記したようにコンベアで移送されてきた管2の先端位置をストッパユニット3で位置決めし、この位置決めした状態でクランプユニット4により保持固定する。
【0056】
次に、管2の外径に合わせて必要に応じてZステージ15を駆動し、管2の中心軸と計測ユニット5の検査中心、すなわち回転テーブル21の回転軸とを一致させる。また、X軸ステージ16を駆動して筐体14を予め設定した位置まで前進させ、レーザ変位計42のレーザビームスポットが管2の開先加工部2aに位置するようにするとともに、撮像装置62のCCDカメラ62aの焦点が管2の開先加工部2aに合うようにする。
また、管2の種類が変わり、その外径が変わった場合などでは、変位計移動機構43、撮像装置移動機構63をそれぞれ駆動させ、レーザ変位計42、撮像装置62を管2の外径に対応した位置に移動させる。
【0057】
次いで、本発明に係る回転駆動機構を駆動すべく、まず、レーザ変位計42、撮像装置62をそれぞれ作動させる。その際、撮像装置62については、ゴニオテーブル64を調整しておくことにより、図9(a)に示すように管2の開先加工部2aの管外面2bにCCDカメラ62aの焦点を合わせておく。
続いて、回転テーブル21を例えば図3(a)中の矢印で示す正方向に360度回転させる。
【0058】
すると、図5に示したようにレーザ変位計ユニット40、撮像装置ユニット60は回転テーブル21に搭載されているため、レーザ変位計ユニット40のレーザ変位計42は、そのレーザビームスポットSを管2の開先加工部2aの所定位置に照射しつつその周方向に一周する。これにより、レーザ変位計42は開先加工部2aの全周を計測し、得られた計測データを例えば解析装置(図示せず)に送信する。解析装置では、送信された計測データに基づき、開先加工部2aの形状を求め、加工精度の良否等を判定する。したがって、レーザ変位計42により、開先加工部2aの加工精度の検査を自動的に行うことができる。
【0059】
一方、撮像装置ユニット60の撮像装置62は、そのCCDカメラ62aの焦点を管2の開先加工部2aの管外面2bの所定位置に合わせつつ、その周方向に一周する。これにより、撮像装置62(CCDカメラ62a)は開先加工部2aの管外面2bの全周を撮影し、得られた画像データを例えば解析装置(図示せず)に送信する。解析装置では、送信された画像データに基づき、開先加工部2aの管外面2bの焼き付きの有無を判定する。したがって、撮像装置62により、開先加工部2aの管外面2bの焼き付きの有無の検査を自動的に行うことができる。
【0060】
ここで、このように回転テーブル21を正方向に360度回転させた際、有線装置であるレーザ変位計ユニット40や撮像装置ユニット60は、回転テーブル21の回転に伴われて予め設定された角度、すなわち正方向に360度回転するだけであるため、その配線(配線ケーブル)37、38、39が絡まったり捩れたりすることがない。したがって、配線37、38、39に破断が生じるといった不都合が防止されている。
【0061】
このようにして回転テーブル21が一周(360度)回転すると、図3(a)に示すように第1ドグ28が第2ドグ29を押圧し、これによって第2ドグ29がリミットスイッチ30aを押圧する。すると、回転テーブル21はその回転(正回転)を停止させる。そして、回転テーブル21を逆回転させるよう、サーボモータ26を再駆動させる。
その際、撮像装置ユニット60については、サーボモータ69を駆動させてゴニオテーブル64を調整し、撮像装置62のCCDカメラ62aの焦点を、図9(b)に示すように管2の開先加工部2aの管内面2dに合わせておく。
【0062】
このようにしてCCDカメラ62aの焦点を管内面2dに合わせた後、回転テーブル21を逆回転させ、一周(360度)回転させると、撮像装置62は、そのCCDカメラ62aの焦点を管2の開先加工部2aの管内面2dの所定位置に合わせつつ、その周方向に一周する。これにより、撮像装置62(CCDカメラ62a)は開先加工部2aの管内面2dの全周を撮影し、得られた画像データを例えば解析装置(図示せず)に送信する。解析装置では、送信された画像データに基づき、開先加工部2aの管内面2dの傷の有無を判定する。したがって、撮像装置62により、開先加工部2aの管内面2dの傷の有無の検査を自動的に行うことができる。
ここで、このように回転テーブル21を逆方向に360度回転させた際にも、先に正方向に360度回転させた際と同様に、有線装置であるレーザ変位計ユニット40や撮像装置ユニット60の配線(配線ケーブル)37、38、39が絡まったり捩れたりすることがなく、配線37、38、39に破断が生じるといった不都合が防止されている。
【0063】
なお、この逆回転時には、レーザ変位計42による計測を行う必要はなく、したがってその作動を停止させておく。
また、このようにして回転テーブル21が逆方向に一周(360度)回転すると、図3(a)に示した第1ドグ28が第2ドグ29を逆側から押圧し、これによって第2ドグ29がリミットスイッチ30bを押圧する。これにより、回転テーブル21はその回転(逆回転)を停止させる。そして、管2の開先加工部2aについての検査が終了する。したがって、管2は、クランプユニット4による固定から解放された後、コンベアによって次工程に移送される。
【0064】
このような管端検査装置1における回転駆動機構にあっては、回転テーブル21が初期位置から360度正回転した際に、第1ドグ28によって回動(変位)させられた第2ドグ29に押圧されるようにリミットスイッチ30a(第1規制部35a)を基板20上に配置し、回転テーブル21が初期位置から360度逆回転した際に、第1ドグ28によって回動(変位)させられた第2ドグ29に押圧されるようにリミットスイッチ30b(第2規制部35b)を基板20上に配置し、これらリミットスイッチ30a、30bを、第2ドグ29によって押圧されることで回転テーブル21の回転を停止させるように構成しているので、従来のように複雑な加工を必要とすることなく、有線装置(レーザ変位計ユニット40、撮像装置ユニット60)を搭載する回転テーブル21を初期位置から正逆方向に360度だけ回転させた際、該回転テーブル21を回転後の位置に正確に停止させることができる。したがって、有線装置の配線(配線ケーブル)37、38、39が絡まったり捩れたりすることを防止し、配線37、38、39に破断が生じるといった不都合を確実に防止することができる。
【0065】
また、第1規制部35a及び第2規制部35bを、それぞれ、リミットスイッチ30a(30b)と、該リミットスイッチ30a(30b)より第2ドグ29に対して回動方向に遠い位置に配置されたメカストッパ31a(31b)とによって構成しているので、第1ドグ28に押圧された第2ドグ29がリミットスイッチ30a(30b)を押圧した際、誤作動等によって回転テーブル21が停止しなかった場合に、メカストッパ31a(31b)によって第2ドグ29の回動を機械的に停止させることができる。したがって、リミットスイッチ30a、30bが正常に作動しなかった場合にも、回転テーブル21が回転し続けてしまい、有線装置の配線(配線ケーブル)37、38、39が過剰に絡まったり捩れたりする不都合を防止することができる。
【0066】
また、回転テーブル21を鉛直方向に立てて配置し、第2ドグ29を回転テーブル21の上方に振り子状に配置して、その下端部が第1ドグ28に押圧されて回動するように構成しているので、回転テーブル21を正方向に回転させて第1ドグ28により第2ドグ29を押圧し、第2ドグ29によってリミットスイッチ30aを押圧した後、回転テーブル21を逆回転させると、第2ドグ29は第1ドグ28による押圧が解除されることにより、その下端側が自重によって初期位置に容易に戻る。したがって、回転テーブル21が逆方向に回転して第1ドグ28が逆側から第2ドグ29を押圧した際、第2ドグ29は第1ドグ28に押圧されて確実にリミットスイッチ30bを押圧するようになる。よって、第2ドグ29は、振り子状に配置されただけの単純な構成により、回転テーブル21の正回転、逆回転のいずれにも正確に対応し、リミットスイッチ30a、30bをそれぞれ押圧することができる。
【0067】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、本発明の回転駆動機構を、管の開先加工部の検査を行う管端検査装置に用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、有線装置を搭載する回転テーブルを備え、この回転テーブルを正逆方向に回転させる装置であれば、いずれの装置にも適用可能である。
【0068】
また、前記実施形態では回転テーブルを鉛直方向に立てて用いたが、水平方向に寝かして用いてもよい。その場合に第2ドグは、回動後、自重だけで初期位置に戻る振り子状にはならない。そこで、例えばリミットスイッチ30a、30b間にレールを設け、このレール上に第2ドグを往復移動可能に設けるとともに、この第2ドグにバネ等の付勢部材を接続しておき、第1ドグによる一方のリミットスイッチ側への押圧が解除されると、付勢部材の付勢力によって初期位置(例えばリミットスイッチ30aとリミットスイッチ30bとの中間点)に戻るように構成してもよい。
【0069】
また、前記実施形態では回転テーブルを円環板状のものとしたが、回転軸を有した円板状のもので形成してもよく、さらには、三角形や四角形などの角形の板体で形成してもよい。その場合にも、回転テーブル自体がリミットスイッチやメカストッパを直接押圧しないよう、第1ドグを回転テーブルから延出して配置しておくのが好ましい。
【符号の説明】
【0070】
1…管端検査装置、5…計測ユニット、20…基板(基体)、21…回転テーブル、23…回転機構、27…規制機構、28…第1ドグ、29…第2ドグ、30a、30b…リミットスイッチ、31a、31b…メカストッパ、35a…第1規制部、35b…第2規制部、37、38、39…配線、40…レーザ変位計ユニット(有線装置)、60…撮像装置ユニット(有線装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線を有する有線装置を搭載して、基体に対し正逆方向に回転可能に設けられた回転テーブルと、
前記回転テーブルに設けられた第1ドグと、
前記基体に設けられて、前記第1ドグに押圧されることで変位する第2ドグと、
前記第2ドグの変位によって押圧されることで回転テーブルの回転を停止させる一対の規制部と、を備え、
前記一対の規制部は、前記回転テーブルが初期位置から360度以上の予め設定された角度正回転した際に、前記第1ドグによって変位させられた前記第2ドグに押圧されるように前記基体上に配置された第1規制部と、前記回転テーブルが前記初期位置から360度以上の予め設定された角度逆回転した際に、前記第1ドグによって変位させられた前記第2ドグに押圧されるように前記基体上に配置された第2規制部と、を有していることを特徴とする回転駆動機構。
【請求項2】
前記第1規制部と前記第2規制部とは、それぞれ、前記第2ドグに押圧されることで前記回転テーブルを回転させる回転装置の駆動を停止させ、前記回転テーブルの回転を停止させるリミットスイッチと、該リミットスイッチより前記第2ドグに対して回動方向に遠い位置に配置されたメカストッパと、を有していることを特徴とする請求項1記載の回転駆動機構。
【請求項3】
前記回転テーブルは鉛直方向に立てられて配置され、
前記第1ドグは、前記回転テーブルからその外側に延出して設けられ、
前記第2ドグは、前記回転テーブルの上方に配置され、かつ、その上部側が前記基体に回動可能に取り付けられて振り子状に配置され、その下端部が前記第1ドグに押圧されて回動するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転駆動機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−50384(P2013−50384A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−188512(P2011−188512)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】