説明

垂直直動装置

【課題】本発明の目的は、移動部とバランスウェイトの重量バランスを正確かつ容易に調整することのできる垂直直動装置を提供することにある。
【解決手段】基部12に対して垂直方向に直線移動する移動部14と、該移動部14を駆動する駆動手段16と、を備えた垂直直動装置10において、該移動部14に対向配置され、該移動部14との重量バランスをとるためのバランスウェイト18と、該移動部14と該バランスウェイト18との間を連結し、該移動部14の直線移動に同期して該バランスウェイト18を直線移動させる伝達手段20と、該バランスウェイト18の直線移動を規定の方向に導くガイド22と、該移動部14とバランスウェイト18との重量バランスがとれるように、該基部12に対し該ガイド22を角度変更自在に支持する支持手段24と、を備えたことを特徴とする垂直直動装置10。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は垂直直動装置、特に座標測定機のZ軸のバランスウェイトのバランス機構の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば精密測定機器や精密加工装置では、垂直直動装置を備え、垂直方向に動くZ軸に対して、モータ等の駆動手段の負担を軽くするため、カウンターバランス機構を備えている。
カウンターバランス機構では、バランスを取る対象となる重量に等価なバランスウェイトを負荷として取り付けることで、均衡を保っている(例えば特許文献1参照)。
ところで、従来のカウンターバランス機構では、バランスを取る対象の重量が変化した場合、例えばプローブの重さが変わった時、さらに、それに見合ったサブウェイトを増減することが常套手段となっていた。
また、バランスウェイトを移動部と同じ重さに作ったつもりでも、実際には異なる重さになってしまうことがあるので、バランスウェイトに増減するサブウェイトの微調整が必要なものもある。
【特許文献1】実開平6−49935号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記従来方式にあっても、頻繁にプローブを付け替える必要のあるシステムでは、微調整用のバランスウェイト(サブウェイト)を数種類用意する必要があり、その中から、適切なサブウェイトを選択するのは困難であった。このため調整の容易性は改善の余地が残されていた。
また、バランスウェイトに増減するサブウェイトの微調整を行っても、完全な均衡状態を達成することは難しく、バランス調整を正確に行うことは困難であった。このため調整の正確さも改善の余地が残されていた。
したがって、この種の分野では、移動部とバランスウェイトとのバランス調整を容易かつ正確に行うことのできる技術の開発が強く望まれていたが、従来は、これを解決することのできる適切な技術が存在しなかった。
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、移動部とバランスウェイトとの重量バランスを正確かつ容易に調整することのできる垂直直動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者が前記課題について鋭意検討を重ねた結果、移動部とバランスウェイトを対向配置し、かつバランスウェイトの懸垂角度を変更し、その分力を利用することで、サブウェイトを用いることなく、移動部とバランスウェイトとの重量バランスを正確かつ容易に調整することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、前記目的を達成するために本発明にかかる垂直直動装置は、基部に対して垂直方向に直線移動する移動部と、該移動部を駆動する駆動手段と、を備えた垂直直動装置において、バランスウェイトと、伝達手段と、ガイドと、支持手段と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記バランスウェイトは、前記移動部に対向配置され、該移動部との重量バランスをとるためのものとする。
また、前記伝達手段は、前記移動部と前記バランスウェイトとの間を連結し、前記移動部の直線移動に同期して前記バランスウェイトを直線移動させる。
前記ガイドは、前記バランスウェイトの直線移動を既定の方向に導く。
前記支持手段は、前記移動部と前記バランスウェイトとの重量バランスがとれるように、前記基部に対し前記ガイドを角度変更自在に支持する。
【0006】
なお、本発明においては、前記ガイドが、前記バランスウェイトの直線移動を面で既定の方向に導く案内面であり、該移動部の直線移動に同期して前記バランスウェイトを前記案内面上において往復直線移動させることが好適である。
【0007】
また、本発明において、前記案内面は、該案内面と前記バランスウェイトとの間にエアー膜を形成するエアーベアリングを備えることが好適である。
【0008】
本発明において、前記案内面は、該案内面と前記バランスウェイトとの間に所定の摩擦力を生じさせる摩擦面を備えることも好適である。
【0009】
本発明においては、角度変更手段を備えることが好適である。
前記角度変更手段は、前記指示手段を駆動し、前記基部(垂直方向)に対する前記ガイドの角度を変更する。
本発明の角度変更手段としては、例えばパルスモータ等のモータ、電磁アクチュエータ等のアクチュエータが一例として挙げられる。
【0010】
本発明においては、重量センサと、制御情報テーブルと、角度制御手段と、を備えることが好適である。
ここで、前記重量センサは、前記移動部の重量情報を得る。
また、前記制御情報テーブルは、予め得ておいた前記移動部の重量情報、及び該移動部との重量バランスがとれる前記ガイド角度情報の関係を記憶している。
前記角度制御手段は、前記重量センサにより得られた移動部の重量情報に対応する前記ガイドの角度情報を前記制御情報テーブルから得て、前記角度変更手段に該ガイドの角度変更を指示する。
【発明の効果】
【0011】
本発明にかかる垂直直動装置によれば、移動部とバランスウェイトとを対向配置し、かつバランスウェイトの直線移動方向を変更自在なガイド及び支持手段を備えることとしたので、バランスウェイトの重量を変えることなく、移動部とバランスウェイトとの重量バランスを正確に調整することができる。
【0012】
また、本発明においては、案内面上においてバランスウェイトを移動させることにより、移動部とバランスウェイトとの重量バランスを、より正確に調整することができる。
【0013】
本発明においては、案内面がエアーベアリングを備えることにより、移動部とバランスウェイトとの重量バランスを、より正確に調整することができる。
本発明においては、案内面が摩擦面を備えることにより、移動部とバランスウェイトとの重量バランス調整を、より容易に行うことができる。
【0014】
本発明においては、前記角度変更手段を備えることにより、移動部とバランスウェイトとの重量バランス調整を、より容易に行うことができる。
【0015】
本発明においては、さらに、前記重量センサ、前記制御情報テーブル、前記角度制御手段を備えることにより、移動部とバランスウェイトとの重量バランスを自動に調整することができるので、移動部とバランスウェイトとの重量バランス調整を、より容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面に基づき本発明の好適な一実施形態について説明する。
図1には本発明の一実施形態にかかる垂直直動装置の概略構成が示されている。
同図に示す垂直直動装置10は、基部12と、移動部14と、駆動手段16と、バランスウェイト18と、伝達手段20と、ガイド22と、支持手段24と、を備える。
ここで、移動部14は、基部12に対して垂直方向(図中、Z軸方向)に直線移動する。
駆動手段16は、移動部14を駆動させる。
バランスウェイト18は、移動部14に対向配置され、移動部14との重量バランスをとるためのものとする。
伝達手段18は、移動部14とバランスウェイト18との間を連結し、移動部14の直線移動に同期してバランスウェイト18を直線移動させる。このために本実施形態においては、伝達手段18が、移動部14とバランスウェイト18との間を連結するワイヤー26と、ワイヤー26を支持するプーリー28とを備える。
ガイド22は、バランスウェイト18の直線移動を、垂直方向に対するガイド22の角度θに基づき定められた既定の方向に導く。本実施形態においては、ガイド22としてクロスローラガイドを用いている。
支持手段24は、移動部14とバランスウェイト18との重量バランスがとれるように、基部12(垂直方向)に対してガイド22の角度θを変更自在に支持する。
【0017】
本実施形態にかかる垂直直動装置10は概略以上のように構成され、以下にその作用について説明する。
本実施形態においては、バランスウェイト18の直線移動を既定の方向に導くためのガイド22の角度θを、基部12(垂直方向)に対し変更自在に支持している。
この結果、本実施形態においては、バランスを取る対象となる重量に等価なバランスウェイト18を負荷として取り付けた後に、バランスを取る対象の重量が変化した場合、又は微妙な調整を行う場合であっても、移動部14とバランスウェイト18との重量バランスを正確に調整することができる。
すなわち、本実施形態においては、支持手段24により、基部12(垂直方向)に対するガイド24の角度θを変更することにより、バランス荷重を変更することができる。つまり基部12(垂直方向)に対するガイド24の角度θを変更することにより、バランスウェイト(重量W´)の懸垂角度θを変更し、その分力(W´cosθ)を利用することで、サブウェイトを用いることなく、移動部(重量W)とバランスウェイト(重量W´)との重量バランス(W=W´cosθ)を正確かつ容易に調整することができる。
【0018】
以下、本実施形態にかかる垂直直動装置10の適用例について、説明する。
図2,3は本実施形態にかかる垂直直動装置を、座標測定機のZ軸に適用した例である。
なお、図2はガイドが垂直時の座標測定機の様子を示す。
同図(A)は座標測定機を真上より見た図、同図(B)は同様の座標測定機を正面から見た図、同図(C)は同様の座標測定機を斜め上方から見た図、同図(D)は同様の座標測定機を側方から見た図である。
同図に示す座標測定機30は、ベース32と、ブリッジ34と、X軸ビーム36と、Z軸スピンドル38と、プローブ40とを備える。
本実施形態においては、垂直直動装置10を座標測定機30のZ軸に適用している。すなわち、本実施形態の移動部14として座標測定機30のZ軸スピンドル38及びプローブ40を想定している。また、本実施形態の基部10として、座標測定機30のX軸ビーム36を想定している。本実施形態のバランスウェイト18、ガイド22、及び支持手段24は、座標測定機30のX軸ビーム36に設けられている。
【0019】
この結果、座標測定機30において、Z軸に等価なバランスウェイト18を負荷として取り付けた後に、プローブ40の交換等によりZ軸の重量が変化した場合、又はZ軸の微妙な調整を行う場合であっても、図3に示されるようにガイド22を傾斜させることができる。
なお、図3はガイド22が傾斜時の座標測定機30の様子を示す。
同図(A)は同様の座標測定機30を真上より見た図、同図(B)は同様の座標測定機30を正面から見た図、同図(C)は同様の座標測定機30を斜め上方から見た図、同図(D)は同様の座標測定機30を側方から見た図である。
すなわち、座標測定機30においては、ガイド22の角度を変更することができるので、バランスウェイト18によるバランス荷重を変更することができる。これにより、Z軸の重量が変化した場合、又はZ軸の微妙な調整を行う場合であっても、Z軸とバランスウェイト18との重量バランスを正確に調整することができる。本実施形態においては、Z軸とバランスウェイト18との重量バランス調整を、サブウェイトを用いることなく、正確に行うことができる。
【0020】
このように本実施形態にかかる垂直直動装置10をCMMなどのZ軸バランス機構に適用することにより、CMMなどのZ軸バランス機構で、取り付けるプローブ40の重量が変更された場合に、サブウェイトの増減なく、バランス調整を行うことができる。
本実施形態により、サブウェイトでは調整不可能な微妙なバランス調整を行うことができるので、高度な制御や高精度化を達成することができる。すなわち、従来方式、つまりサブウェイトの増減による調整は、用意したサブウェイトの重さに応じたピッチでしか調整できないので、より細かいバランス調整が困難であった。これに対し、本実施形態は、ガイド22の角度θの変更によりバランス調整を行うので、実質的に無段階調整が行える。これにより本実施形態は、サブウェイトの増減では不可能な微妙なバランス調整であっても、これを容易に及び正確に行うことができる。
【0021】
例えば、本実施形態の垂直直動装置10は、座標測定機の組立時、メンテナンス時の作業性を大幅に向上させることができる。
すなわち、座標測定機の組立時、モータ等の駆動手段16の電源を切っているので、Z軸の落下を確実に防止する必要がある。
組立の開始時はプローブ40等がZ軸に取り付けられていないので、組立完成時に比較し軽い。組立てが進むにつれ、Z軸が次第に重くなる。このため通常は、組立の進行具合に応じて、サブウェイトを増減するが、作業性が悪い。これに対し、本実施形態では、組立の進行具合に応じて、ガイド22の角度を変えるだけで、カウンターウェイト18によりZ軸との重量バランスを容易にとることができるので、組立作業を容易に行うことができる。
また、メンテナンス時も、プローブ40を着けたり外したりするが、これにより、Z軸の重量が変わる。このため通常は、メンテナンスの進行具合に応じて、サブウェイトを増減するが、作業性が悪い。これに対し、本実施形態では、メンテナンスの進行具合に応じて、ガイド22の角度を変えるだけで、カウンターウェイト18によりZ軸との重量バランスを容易にとることができるので、メンテナンス作業を容易に行うことができる。
このように、本実施形態は、組立時、メンテナンス時に、サブウェイトの増減を行うものに比較し、組立作業、メンテナンス作業を、容易に行うことができる。
<案内面>
また、本実施形態においては、バランス調整を、より正確に行うためには、バランスウェイトと案内面との接触面の考慮も非常に重要である。
【0022】
<エアーベアリング>
すなわち、垂直直動装置を用いた装置の中には、高精度化のために、バランスウェイトと案内面間の摩擦を積極的になくすことが重要なシステムがあったり、減衰性を制御するためにバランスウェイトと案内面間の摩擦を積極的に利用することが重要なシステムもある。
このために本実施形態においては、高精度化のためにバランスウェイト18と案内面22間の摩擦を積極的になくすことが重要なシステムの場合は、図4に示されるように、案内面22に、案内面22とバランスウェイト18との間にエアー膜を形成するエアーベアリング50を設け、また、エアー供給手段51を備えることが好適である。
この結果、バランスウェイト18と案内面22間の摩擦を積極的になくすことができるので、高精度化を図ることができる。
【0023】
<摩擦>
また、本実施形態においては、減衰性を制御するために、バランスウェイト18と案内面22間の摩擦を積極的に利用することが重要なシステムの場合は、図5(A)に示されるように、案内面22に、案内面22とバランスウェイト18との間に所定の摩擦力を生じさせる摩擦面52を備えることも好適である。この結果、バランスウェイト18による移動部に対する重量バランスの調整幅が広がる。
また、通常は、モータ(駆動手段)の電源を切っても、移動部とバランスウェイトとの重量バランスがとれるように、ガイドの角度θを決めているので、移動部、バランスウェイトの落下は生じないが、案内面とバランスウェイト間の摩擦を積極的に利用することで、より確実に、移動部、バランスウェイトの落下を防止することができる。
【0024】
なお、案内面22の全面に摩擦面52を設けることも好ましいが、同図(B)に示されるように、案内面22においては、摩擦の大きい高摩擦面52aと摩擦の少ない低摩擦面52bとに分けることも非常に好ましい。
この結果、低摩擦面52bを精度を稼ぐ可動部分として用い、高摩擦面52aをバランスウェイト18のストッパ部分として利用することができる。これにより、使用中は、バランスウェイト18が低摩擦面52bを使うことにより高い精度を得ることができるし、また、駆動手段の電源を切っても、バランスウェイト18が高摩擦面52aを使うために、高いストップ効果を得ることができる。このように、案内面22において、高摩擦面52aと低摩擦面52bとに分けて使用することにより、使用中の摩擦低減、及び電源を切った際の落下防止という相反する性能を確実に得ることができる。
【0025】
<角度変更手段>
ガイドの傾斜は手動で行うこともできるが、前記バランス調整を、より容易に行うため、モータ、アクチュエータ等の動力を用いることも可能である。
このために本実施形態においては、図6に示されるような角度変更手段54を備えることが好適である。
角度変更手段54は、支持手段24を駆動し、ガイド22の角度θを変更する。
本発明の角度変更手段54としては、例えばパルスモータ等のモータ、電磁アクチュエータ等のアクチュエータが一例として挙げられる。このような角度変更手段54への指令値から、ガイド22の角度θに関する情報を得ることができる。
このようにガイド22の角度変更をモータ、アクチュエータ等の動力を用いて行うことにより、ガイド22の角度変更を手動で行うものに比較し、バランス調整を、より容易に行うことができる。
【0026】
<角度制御>
ガイド22の角度変更の駆動に角度変更手段54を用いた際は、調整を、より容易に行うため、自動化することも好ましい。
このために本実施形態においては、同図に示されるような重量センサ56と、制御情報テーブル58と、角度制御手段60と、を備えることが好適である。
ここで、重量センサ56は、移動部14の重量情報を得る。
また、制御情報テーブル58は、予め得ておいた、移動部14の重量情報、及び該移動部14との重量バランスがとれるガイド22の傾斜角度θ情報の関係を記憶している。
角度制御手段60は、重量センサ56により得られた移動部14の重量情報に対応する、ガイド22の傾斜角度情報を、制御情報テーブル58から得て、該得られたガイド22の傾斜角度情報に基づいて、角度変更手段54に、支持手段24によるガイド22の角度θの変更を指示する。
【0027】
このようにガイド22の角度変更を完全に自動化することにより、ガイド22の角度変更を人手で行うものに比較し、バランス調整を、より容易に行うことができる。
【0028】
なお、本発明は、特に座標測定機のZ軸のバランスウェイトのバランス機構に適用することが好適である。また、本発明は、工作機械のZ軸のバランスウェイトのバランス機構にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態にかかる垂直直動装置の概略構成の説明図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる垂直直動装置を座標測定機のZ軸駆動機構に適用した際のバランスウェイト垂直案内時の説明図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる垂直直動装置を座標測定機のZ軸駆動機構に適用した際のバランスウェイト傾斜案内時の説明図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる垂直直動装置において好適なエアーベアリングの説明図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる垂直直動装置において好適な摩擦面の説明図である。
【図6】本発明の一実施形態にかかる垂直直動装置において好適な角度変更手段の説明図である。
【符号の説明】
【0030】
10 垂直直動装置
12 基部
14 移動部
16 駆動手段
18 バランスウェイト
20 伝達手段
22 ガイド
24 支持手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部に対して垂直方向に直線移動をする移動部と、該移動部を駆動する駆動手段と、を備えた垂直直動装置において、
前記移動部に対向配置され、該移動部との重量バランスをとるためのバランスウェイトと、
前記移動部と前記バランスウェイトとの間を連結し、該移動部の直線移動に同期して該バランスウェイトを直線移動させる伝達手段と、
前記バランスウェイトの直線移動を規定の方向に導くガイドと、
前記移動部と前記バランスウェイトとの重量バランスがとれるように、前記基部に対し前記ガイドを角度変更自在に支持する支持手段と、
を備えたことを特徴とする垂直直動装置。
【請求項2】
請求項1記載の垂直直動装置において、
前記ガイドは、前記バランスウェイトの直線移動を面で規定の方向に導く案内面であり、該移動部の直線移動に同期して前記バランスウェイトを前記案内面上において直線移動させることを特徴とする垂直直動装置。
【請求項3】
請求項2記載の垂直直動装置において、
前記案内面は、該案内面と前記バランスウェイトとの間にエアー膜を形成するエアーベアリングを備えることを特徴とする垂直直動装置。
【請求項4】
請求項2記載の垂直直動装置において、
前記案内面は、該案内面と前記バランスウェイトとの間に所定の摩擦力を生じさせる摩擦面を備えることを特徴とする垂直直動装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の垂直直動装置において、
前記支持手段を駆動し、前記基部に対する前記ガイドの角度を変更する角度変更手段を備えることを特徴とする垂直直動装置。
【請求項6】
請求項5記載の垂直直動装置において、
前記移動部の重量情報を得る重量センサと、
予め得ておいた前記移動部の重量情報、及び該移動部との重量バランスがとれる前記ガイド角度情報の関係を記憶している制御情報テーブルと、
前記重量センサにより得られた移動部の重量情報に対応する前記ガイドの角度情報を前記制御情報テーブルから得て、前記角度変更手段に該ガイドの角度変更を指示する角度制御手段と、
を備えたことを特徴とする垂直直動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−23025(P2009−23025A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−186853(P2007−186853)
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】